JPH11324995A - 送風装置 - Google Patents

送風装置

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JPH11324995A
JPH11324995A JP10130894A JP13089498A JPH11324995A JP H11324995 A JPH11324995 A JP H11324995A JP 10130894 A JP10130894 A JP 10130894A JP 13089498 A JP13089498 A JP 13089498A JP H11324995 A JPH11324995 A JP H11324995A
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blower
annular wall
slits
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送風装置のエネルギー効率を向上することを
目的とする。 【解決手段】 環状壁に設けたスリットから内部へ空気
を吸い込む送風装置において、最大風量のうち20〜4
0%の風量を静圧ゼロの状態においてスリットから吸い
込むようにスリット6の幅w及び本数を設定したことを
特徴とする。この構成により、スリットから流入した空
気流による、ファン失速の抑制効果と、スリットで発生
する空気の粘性によるエネルギー損失をバランスさせ、
送風装置の効率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は送風装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、機器の小形化と電子化により、電
気回路の高密度実装が盛んに使用されるようになってき
た。これに伴い電子機器の発熱密度も増加するため、機
器冷却用に送風装置が使用されている。
【0003】従来の送風装置は図9に示すように、軸流
ファン1の翼先端から間隔をあけて環状壁2が形成され
ており、モータ部3に通電した送風状態では、軸流ファ
ン1が軸4を中心に回転し、吸引側から吐出側に向かう
空気流5が発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
送風状態においては、翼先端の背圧側において空気流の
速度が速くなり、これが圧力エネルギーに変換される翼
後縁側に翼間二次流れの影響による低エネルギー領域が
発生する。この部分は損失も大きく流れの剥離が生じ易
く、空気流がブレード面より離脱してしまい、その離脱
領域には渦発生が起き、これにより乱流騒音を増加さ
せ、騒音レベルならびに風量−静圧特性の悪化を招く問
題がある。
【0005】この現象は、特に吐出流側に流動抵抗(シ
ステムインピーダンス)がかかった場合、翼先端の漏れ
渦の発生が大きくなり、ファンとして失速状態を呈する
状態に陥る場合に頻繁に見られる。
【0006】この問題に対しては、本発明と同一出願人
の先願(特開平10−18995号公報)に記載の送風
装置にように、送風状態において環状壁に設けたスリッ
トから環状壁の内部へ空気を吸い込み、これにより翼先
端漏れ渦および旋回失速が生じることを抑制することに
よって風量−静圧特性の向上と、静音化を図る方法が記
載されている。
【0007】図10(a)〜(c)は特開平10−18
995号公報に記載の送風装置を示している。この送風
装置は、軸流ファン1の周囲を取り巻く環状壁2にスリ
ット6が形成されている。具体的には、環状板71
2,73,74,75がその間にスペーサ8を挟んで積層
されており、環状板71〜75のうちの隣接する環状板と
の間にそれぞれスリット6が形成されている。
【0008】図11はこの送風装置の同一の回転数での
特性を示したものである。環状壁2の外周から空気を流
入させたスリット付き送風装置は、同一のサイズの従来
型(スリットなし)送風装置と比較して、高圧時の風量
および騒音などには優れるものの、低圧時の風量が若干
低く、またファンを同一の回転数で駆動する際の仕事率
(駆動トルクに回転数を乗した値、以下ファン駆動力と
称する)が高いため、ファン静圧効率がかえって劣る場
合があるという問題点を有している。
【0009】本発明は静音化を達成するとともに、送風
装置のエネルギー効率の向上を実現することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の送風装置は、環
状壁にスリットを形成し、ファンの回転に伴って前記ス
リットから空気を環状壁の内周部に吸い込む送風装置に
おいて、スリットの幅及び本数を適切に設定して、静音
化と送風装置のエネルギー効率の向上を実現したもので
ある。
【0011】この本発明によると、送風装置の効率を高
めることができ、機器の消費エネルギーの低減、又は冷
却能力の向上などを実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の送風装
置は、ファンの翼先端から間隔をあけて環状壁を形成
し、前記環状壁には前記の翼先端と対向する部分に環状
壁の内周部と外周部を連通するスリットを形成し、ファ
ンの回転に伴って前記スリットから空気を環状壁の内周
部に吸い込む送風装置であって、最大風量のうち20〜
40%の風量を静圧ゼロの状態において前記スリットか
ら吸い込むように前記スリットの幅および本数を設定し
たことを特徴とする。
【0013】本発明の請求項2に記載の送風装置は、請
求項1において、空気の粘度をη、環状壁内径をD、ス
リットの半径方向長さをL、スリットの隙間の幅をw、
スリットの本数をn、送風装置最大静圧をPmax、送風
装置最大風量をQmaxとした場合に
【0014】
【数3】
【0015】の条件を満足するように、スリットの幅及
び本数を設定したことを特徴とする。本発明の請求項3
に記載の送風装置は、請求項1において、空気の粘度を
η、環状壁内径をD、スリットの半径方向長さをL、前
記スリットの内周からの距離lでのスリットの隙間の幅
をw(l)、スリットの本数をn、送風装置最大静圧をPm
ax、送風装置最大風量をQmaxとした場合に
【0016】
【数4】
【0017】の条件を満足するように、スリットの幅及
び本数を設定したことを特徴とする。以下、本発明の実
施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1の
(a)(b)(c)は本発明の対象となるスリット付き
送風装置を示す。
【0018】図1の(c)に示すように、環状壁2には
軸流ファン1の翼先端と対向する部分に内周部と外周部
を連通するスリット6が形成されている。また、各スリ
ット6の隙間の幅wは各部環状壁2の半径方向長さをL
として
【0019】
【数5】
【0020】の条件を満足するように、各部スリット6
の隙間の幅wを、各部環状壁2の半径方向長さLに合わ
せて連続的に変化させ、各部の流入抵抗が全周にわたっ
てほぼ等しくなるようにしている。
【0021】軸流ファン1が回転駆動されることによっ
て、翼先端背圧側には負の圧力が発生し、環状壁内外周
の気圧差により、各スリットから環状壁内側に向って空
気流5の流れ込みが発生する。スリット6の隙間の幅w
を適切な値に設定することにより、各スリット6から流
れ込む空気流は層流となり、翼先端において正圧側から
背圧側に流れる漏れ渦7が抑制され、背圧面での空気流
の剥離が無くなり、風量−静圧特性の向上、ならびに騒
音低減の効果がある。
【0022】しかしながら、上記のように環状壁外周か
ら空気を吸い込む送風装置は、静圧が高い高負荷時に
は、従来品に比べて大幅な特性改善効果が得られるもの
の、静圧が低い時には逆に風量が低下し、ファン静圧効
率も低下する傾向がある。
【0023】本発明は、この原因としてスリット部で発
生する空気流の粘性損失に着目し、この部分で発生する
粘性損失を理論的に解明し、種々の実験により送風装置
の効率を高めるための条件を導き出したものである。
【0024】ここで、スリット部で発生する粘性損失に
ついて図2を用いて説明する。図2はスリット部の空気
の流れを示している。スリットの幅wは環状壁2の半径
方向長さLに比較して十分狭いものとして、空気の慣性
力と体積力、及びスリット出入り口での空気流の乱れを
無視して考えると、ファンの回転に伴い環状壁内外周に
Δpの気圧差が生じた場合、スリット内の空気流の速度
vの分布は、図2のように放物線状の分布を示す。
【0025】ここで空気流の速度vは、スリットの半径
方向長さをL、空気の粘度をηとして
【0026】
【数6】
【0027】と表わせる。この式を積分して単位スリッ
トから単位時間あたりに流入する空気の流量qsは
【0028】
【数7】
【0029】と表わせる。ここで、Δp、w3/L、η
が一定とすると、各部のスリットで同じ流量の空気が流
入していると考えられるので、環状壁の内径をD、スリ
ットの本数をn本とした場合は、単位時間あたりに流入
する空気の総流量Qsは
【0030】
【数8】
【0031】と表わせる。従ってΔp、ηが等しいと考
えると、単位時間あたりに流入する空気の流量Qsはw
3/L及びスリットの本数をnに比例する。このときス
リット内で単位時間あたりに消費される粘性によるエネ
ルギ損失WrossはΔp・Qsであるので
【0032】
【数9】
【0033】となる。つまり、環状壁内外周の気圧差Δ
pは一定と考えた場合、スリット部で発生する粘性損失
Wrossは、スリットから流入する空気の流入量Qsに比
例し、このスリットから流入する空気の流入量Qsはw
3/L及びスリットの本数をnに比例して大きくなる。
【0034】また式(5)は式(4)よりΔpを消去し
【0035】
【数10】
【0036】とも表わすことができ、スリット周辺の空
気の流速を測定する等の方法によりスリットに流入する
空気の流量Qsを求めれば、この式を用いて実際の送風
装置のスリット内で消費される粘性によるエネルギ損失
Wrossを簡易的に計算することも可能である。
【0037】なお、上記の説明では、環状壁内外周の気
圧差Δpは一定と考えたが、実際上は環状壁内外周の気
圧差Δpはスリットに流入する空気の流量Qsにより若
干変化する。またスリット出入口での圧力損失の影響な
どもあり、スリットで消費されるエネルギ損失は上記計
算値より若干大きくなるが、w3/L及びスリットの本
数nをできる限り小さく抑え、スリットから流入する空
気の流入量Qsを少なくすることにより、スリットで消
費される粘性によるエネルギ損失Wrossは確実に低減さ
れる。
【0038】しかしながら、スリットの幅w及びスリッ
トの本数nを小さくしすぎると、最初に示したような、
環状壁外周から空気を吸い込む送風装置の最大の特徴で
あるファン失速の抑制効果が失われるため、実際にはフ
ァン失速の抑制と粘性によるエネルギー損失の低減は相
反した特性である。
【0039】そこで本発明では、上記の失速の抑制とエ
ネルギー損失の低減という2つの特性がバランスする最
適ポイントを探すため、現在量産されている送風装置を
ベースとして、スリットの幅w及びスリットの本数nを
変化させた図3(a)〜(e)に示すNo.1〜No.5の5
台の送風装置を試作し、その特性の評価を行った。図3
(f)はスリットなしの従来品を示す。外形サイズはい
ずれも60mm×60mm×25.5mmである。
【0040】これらの送風装置は、それぞれスリットの
幅w及び本数nを変えることにより、前記スリットから
流入する空気の流量Qsを調整し、静圧ゼロの状態にお
いて、最大風量に対して、それぞれ約27.0%、2
9.5%、35.5%、41.7%、48.5%の割合
の風量をスリットから吸い込むように設定している。
【0041】それぞれの送風装置のスリット幅w及び本
数n、スリットから流入する空気の流入量Qsは図4に
示す表のとおりである。図5〜図7は、これらの送風装
置を同一の回転数で駆動した場合の特性を示している。
【0042】図5は、これらの送風装置の風量−静圧特
性である。図5に示したとおり、それぞれの送風装置は
最大風量はほぼ等しく、最大静圧付近の風量が、スリッ
トから流入する空気の流量Qsを小さくするにしたがっ
て減少する傾向にある。
【0043】これは静圧が高い状態ほど、翼の抑え角が
大きくなりファン失速を生じ易いため、スリットから流
入する空気の流量Qsを小さくするにしたがって、ファ
ン失速の抑制効果が薄れるためである。
【0044】図6は、これらの送風装置の風量−ファン
駆動力特性である。図6に示したとおり、風量−ファン
駆動力特性は風量によらずほぼ一定で、スリットから流
入する空気の流量Qsを小さくするほど低くなる傾向が
ある。これは、スリットから流入する空気の流量Qsを
小さくした送風装置は、スリットで発生する粘性による
エネルギ損失Wrossが小さいため、同一の回転数でのフ
ァン駆動力が小さくなったものである。
【0045】図7は、これらの送風装置の風量−ファン
静圧効率特性である。図7に示したとおり、風量−ファ
ン静圧効率曲線のピーク値、つまり最大効率はNo.3の
スリットから流入する空気の流量Qsが最大風量に対し
て35.5%の割合の場合が最大となった。
【0046】また、スリットから流入する空気の流量Q
sを小さくするほど、最大効率の時の動作点が、低圧側
に移行する傾向がもあることも分かる。これは、スリッ
トから流入する空気の流量Qsを小さくした送風装置
は、高圧時の風量−静圧特性が劣る分を、ファン駆動力
が少ない分で補っているためである。
【0047】図8はスリットから流入する空気の流量Q
sの、最大風量に対する割合とファンの静圧効率の関係
を表わしたグラフである。図8に示したとおり、スリッ
トから流入する空気の流量Qsの、最大風量に対する割
合が35%の付近を頂点としてどちらに移動しても効率
が低下する傾向が確認できる。
【0048】ちなみに上記のうち最も効率が良いNo.3
に示すスリットから流入する空気の流量Qsが最大風量
に対して35.5%の割合の送風装置は、従来の環状壁
にスリットがない送風装置と比較して、約30%もの効
率向上を実現している。
【0049】またこの時、同時に実験を行った外形40
mm×40mm×20mm〜120mm×120mm×
38mmの各種サイズの送風装置においても、同様にス
リットから流入する空気の流量を変化させると、静圧効
率が最大となるポイントが図8に示すように存在し、総
合すると、実験した外形サイズのスリット付き送風装置
では、スリットから流入する空気の流量Qsが最大風量
に対して20〜40%の割合の範囲内において効率を最
大にできることを確認した。
【0050】従って、スリットから流入する空気流によ
るファン失速抑制効果と、スリットで発生する粘性損失
をバランスさせるためには、ファンの形状、送風装置の
大きさ等に関係なく、スリットから流入する空気の流量
Qsが最大風量に対して20〜40%の割合にする必要
がある。
【0051】スリットで発生する粘性損失Wrossが小さ
くなるようにスリットから流入する空気の流量Qsを小
さくし過ぎると、ファン失速が発生し、風量−静圧特性
が悪化し、負荷時の効率が極端に悪化してしまう。
【0052】逆に、スリットから流入する空気の流量Q
sを大きくすると、ファン失速は無くなるものの、スリ
ットで発生するの粘性損失Wrossが大きくなり、送風装
置の全体としての効率が悪化してしまう。
【0053】ここで、スリットから流入する空気の流量
Qsを最大風量に対して20〜40%の割合にする条件
について考える。一般的な軸流型送風装置では、環状壁
内外周の気圧差Δpは、送風装置最大静圧Pmaxの3〜
5%程度となるので、スリットに流入する空気の流量Q
sは式(4)より
【0054】
【数11】
【0055】という関係が成立する。このスリットから
流入する空気の流量Qsが最大風量Qmaxに対して20
〜40%の割合にすれば良いので(つまり0.2Qmax
≦Qs≦0.4Qmax)、送風装置の最大風量をQmaxと
すると
【0056】
【数12】
【0057】という関係が成立するように設定すること
により、ファン失速の抑制効果と、スリットで発生する
粘性損失をバランスさせ、同一サイズで最も効率の高い
送風装置が提供できる。
【0058】例えば外形90mm×90mm×25.5
mmの送風装置の場合、上式を用いて計算を行うと、環
状壁内径Dは86mm(0.086m)、環状壁の半径
方向長さLは8mm(0.008m)、空気の粘度ηは
18.2×10-5Pa・s、送風装置最大静圧Pmaxは
40Pa、送風装置最大風量Qmaxは0.025m3/s
程度であるので、スリット本数nを4本とした場合は式
(8)に数値を代入して
【0059】
【数13】
【0060】と表せる。wについて整理して
【0061】
【数14】
【0062】と表せる。つまりスリットの隙間の幅wは
1.59mm〜2.38mmの間に設定する必要があ
る。また、この送風装置を機器に組み込んで使用した場
合、同一の送風条件においては送風装置の消費エネルギ
ーを最小限に抑え、機器全体の消費エネルギーの低減が
可能となる。また、送風装置の消費エネルギーを等しく
した場合は、送風装置の送風能力が向上し、機器の冷却
能力向上などの効果が得られることは言うまでもない。
【0063】なお、上記のNo.1〜No.5のサンプルで
は、スリットの隙間の幅が半径方向に変化しない場合を
示しているが、本発明と同一出願人の先願(特願平9−
359593号)記載の送風装置のように、スリットの
隙間の幅を半径方向にも変化させて各部の流入抵抗が全
周にわたってほぼ等しくなるようにした場合は、計算は
若干複雑になるが上記の実施の形態と同様の計算を行
い、最終的には、環状壁の内周から外周までの空気の流
れ方向長さをL、前記スリットの内周からの距離lでの
スリットの隙間の幅をw(l)とした場合に、
【0064】
【数15】
【0065】という関係が成立するように設定すること
により、スリットから流入する空気の流量Qsが最大風
量に対して20〜40%の割合になり、ファン失速の抑
制効果と、スリットで発生する粘性損失をバランスさ
せ、同一サイズで最も効率の高い送風装置が提供でき
る。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、ス
リットから流入した空気流によるファン失速の抑制効果
と、スリットで発生する空気の粘性によるエネルギー損
失をバランスさせ、送風装置の効率を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が対象とする軸流形送風装置の正面図と
側面図および断面図
【図2】スリット内の空気の流れを示した説明図
【図3】スリット付きサンプルとスリットなし従来品の
外観図
【図4】実験結果の比較表
【図5】サンプルとスリットなしの従来品の風量−静圧
特性図
【図6】サンプルとスリットなしの従来品の風量−ファ
ン駆動力特性図
【図7】サンプルとスリットなしの従来品の風量−ファ
ン静圧効率特性図
【図8】スリットから流入する空気の流量Qsの最大風
量に対する割合とファンの最大効率の関係を表わしたス
リット部粘性損失−最大効率特性図
【図9】従来の軸流形送風装置の断面図
【図10】スリット付き送風装置の正面図と側面図およ
び断面図
【図11】従来のスリット付き送風装置の送風装置の風
量−静圧特性図
【符号の説明】
1 ファン 2 環状壁 3 モータ部 4 軸 5 空気流 6 スリット 71,72,73,74,75 環状板 8 スペーサ 9 ファン回転方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファンの翼先端から間隔をあけて環状壁
    を形成し、前記環状壁には前記の翼先端と対向する部分
    に環状壁の内周部と外周部を連通するスリットを形成
    し、ファンの回転に伴って前記スリットから空気を環状
    壁の内周部に吸い込む送風装置であって、 最大風量のうち20〜40%の風量を静圧ゼロの状態に
    おいて前記スリットから吸い込むように前記スリットの
    幅および本数を設定した送風装置。
  2. 【請求項2】 空気の粘度をη、環状壁内径をD、スリ
    ットの半径方向長さをL、スリットの隙間の幅をw、ス
    リットの本数をn、送風装置最大静圧をPmax、送風装
    置最大風量をQmaxとした場合に 【数1】 の条件を満足するように、スリットの幅及び本数を設定
    した請求項1記載の送風装置。
  3. 【請求項3】 空気の粘度をη、環状壁内径をD、スリ
    ットの半径方向長さをL、前記スリットの内周からの距
    離lでのスリットの隙間の幅をw(l)、スリットの本数
    をn、送風装置最大静圧をPmax、送風装置最大風量を
    Qmaxとした場合に 【数2】 の条件を満足するように、スリットの幅及び本数を設定
    した請求項1記載の送風装置。
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