JPH11323903A - 地盤の液状化対策工法および同対策用固化体 - Google Patents

地盤の液状化対策工法および同対策用固化体

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JPH11323903A
JPH11323903A JP14004798A JP14004798A JPH11323903A JP H11323903 A JPH11323903 A JP H11323903A JP 14004798 A JP14004798 A JP 14004798A JP 14004798 A JP14004798 A JP 14004798A JP H11323903 A JPH11323903 A JP H11323903A
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JP
Japan
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solidifying
solidified
ground
liquefaction
vibration
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Application number
JP14004798A
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English (en)
Inventor
Tadao Koide
忠男 小出
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地盤の液状化強度の改良範囲の拡大 【解決手段】 液状化対策用固化体24は、中央部に形
成された締め固め固化領域24aと、この締め固め固化
領域24aの外周を囲繞するように形成された浸透固化
領域24bとから構成されている。締め固め固化領域2
4aは、投入した砂を、加振機の水平方向の振幅振動で
締め固めて、これを固化材で固化させたものである。浸
透固化領域24bは、加振機の水平方向の振幅振動力
と、締め固め固化領域24aの膨張圧縮力とにより、噴
射ノズルから噴射された固化材を砂質地盤12中に浸透
させた、固化材を固化させたものである。これらの締め
固め固化領域24aと、浸透固化領域24bとは、共に
固化材を固化させることにより一体として砂質地盤12
中に造成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地盤の液状化対
策工法および同対策用固化体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】飽和状態の砂質地盤が、地震力などの振
動を受けると、振動の強さがある限界値以上になったと
きに、振動で土砂の骨格が崩れて、砂質地盤は、より密
な状態になろうとし、砂質地盤が間隙を減少しようとす
る速さに対して、水が排出される速度が小さい場合に
は、砂質内に過剰間隙水圧が発生し、土粒子は、水で支
えられた形になる。
【0003】このような状態に至ると、土粒子間に応力
がなくなり、砂のせん断抵抗が0となって、いわゆる液
状化状態になる。このような砂質地盤の液状化対策とし
ては、.砂密度を増加させる方法、.地盤中の土砂
を固化させて地盤改良を行う方法が知られている。
【0004】砂密度の増加により地盤の液状化強度を増
加させる前者の方法には、サンドコンパクション工
法,ロッドコンパクショク工法およびバイブロフローテ
ーション工法などがある。これらは、主に、地上から投
入した砂にパイルやロットおよびフロットで振動を加
え、締め固めた高密度の柱状体を地盤中に形成する。
【0005】このような締め固め状態の柱状体は、一定
間隔毎に地盤中に形成される。一方、後者の方法は、
砂質地盤中にセメントミルクなどの薬液を高圧噴射装置
のロットなどで注入し、格子状などの固化させた壁体を
造成するか、あるいは、深層混合処理工法で固化したブ
ロック体を砂質地盤中に造成する。
【0006】ところが、このような従来の地盤の液状化
対策工法には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、まず、前者
の液状化対策工法では、締め固められた柱状体の間
は、柱状体よりも液状化強度が低くなることから、柱状
体の間隔は、2m程度に設定されていたが、より強い地
震(L2地震)に対応する液状化対策としては、間隔が
1.4〜1.6m程度になるように、より密に配置する
ことが要求されている。
【0008】ところが、このような要求に応えるとすれ
ば、経済的な問題もあるが、特に、サンドコンパクショ
ン工法,ロッドコンパクショク工法では、振動,騒音が
元々大きく、都市部での施工に難点があったのに加え、
より一層振動,騒音が大きくなり、都市部での施工が殆
どできなくなる。
【0009】また、方法中バイブロフローテーション
工法は、振動,騒音が低いが、改良効果が前二者に比べ
て劣るという問題があった。一方、後者の液状化対策
工法は、柱状体を造成する場合よりも振動,騒音が低い
が、施工費用が嵩み、特に、ブロック体を形成する場合
には、格子状の壁体よりも高くなる。
【0010】そのため、一般的には、格子状の壁体を造
成する方法が採用されているが、薬液の未注入部の発生
確率が高く、沈下が発生し易いという問題があった。
【0011】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、振
動,騒音が小さく、かつ、施工が経済的に行える地盤の
液状化対策工法および同対策用固化体を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、砂質地盤の液状化対策工法において、加
振機とセメントミルクなどの固化材の噴射ノズルとが設
けられたフロットを前記砂質地盤中に貫入し、前記フロ
ットの貫入により形成された掘削孔内に砂を投入した後
に、前記フロットを引き上げながら、前記加振機により
前記砂に振動を加えるとともに、前記噴射ノズルから前
記固化材を噴射するようにした。このように構成した地
盤の液状化対策工法によれば、基本的には、バイブロフ
ローテーション工法と同様な方法なので、振動,騒音が
少なくなる。また、噴射ノズルから噴射された固化材
は、加振機により振動が加えられるので、振動により固
化材が広範囲に浸透する。前記噴射ノズルは、前記フロ
ットの側面に設けられ、前記固化材を略水平方向に噴射
させることができる。この構成によれば、通常のバイブ
ロフローテーション工法のように、フロットの下端から
噴射させる場合よりも、フロットの側方において、固化
材を広範囲に効率良く浸透させることができる。前記加
振機の振動は、水平方向の振幅に設定することができ
る。この構成によれば、加振機により水平振動が加えら
れるので、水平振動により固化材をより一層広範囲に浸
透させることができる。前記固化材は、低濃度のセメン
トミルクを用いることができる。この構成によれば、固
化材の浸透範囲の拡大効果との相乗により、施工をより
経済的に行うことができる。さらに、本発明は、砂質地
盤中に形成される地盤の液状化対策用固化体において、
投入砂を締め固め状態で固化させた中央部に形成された
締め固め固化領域と、圧縮と振動とにより地盤中に浸透
させた固化材の固化により、前記締め固め固化領域の外
周を囲繞するように形成された浸透固化領域とで構成し
た。このように構成した液状化対策用固化体によれば、
締め固め固化領域と、その外周を囲繞するように形成さ
れた浸透固化領域とが一体的に形成されているので、締
め固め柱状体を地盤中に形成した場合と、固化ブロック
を地盤中に形成した場合との総和以上の相乗した液状化
強度が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1か
ら図6は、本発明にかかる地盤の液状化対策工法および
同対策工法用固化体の一実施例を示している。
【0014】同図に示した液状化対策工法では、まず、
図1に示すように、フロット10を液状化対策を施す砂
質地盤12中の所定の深度まで貫入する。フロット10
は、バイブロフローテーション工法に用いるものと基本
的な構造が同じものであって、支持軸14に吊り下げ支
持されている。
【0015】地上側に延設された支持軸14の上端に
は、フロット10の貫入が困難になった場合に用いられ
る補助起振機16が設置されていて、この補助起振機1
6は、フロット10に鉛直方向の振幅振動を加える。
【0016】フロット10の下端には、支持軸14を上
下方向に貫通する供給路(図示省略)を介して供給され
る水ジェットAの噴射口が設けられている。また、本実
施例の場合には、フロット10内に、図2に示すよう
に、加振機18が内蔵されている。
【0017】この加振機18は、例えば、打設コンクリ
ートの締め固め用振動機に用いられている構造であっ
て、偏心錘を回転駆動することにより、所定振動数の振
動が発せられる。
【0018】この場合の振動は、水平方向の振幅を備え
た水平振動である。さらに、フロット10の外周面に
は、複数の噴射ノズル20が設けられている。各噴射ノ
ズル20の近傍には、地上側に延設された注入管22
が、各噴射ノズル20に連通するようにして付設されて
いる。各注入管22には、地上側からセメントミルクな
どの固化材Bが供給される。
【0019】本実施例の場合には、噴射ノズル20は、
フロット10の中心に対して等角度間隔に4個配置され
ていて、各噴射ノズル20の噴射方向は、略水平方向に
なっていて、各噴射ノズル20から固化材Bが略水平方
向に向けて噴射される。
【0020】フロット10は、水ジェットAの噴射によ
り地盤12を掘削することにより、地盤12中に貫入さ
れ、これが所定深度まで貫入されると、図3に示すよう
に、水ジェットAで掘削された掘削孔23内に砂Cが投
入される。
【0021】砂Cの投入が終了すると、図4に示すよう
に、噴射ノズル20から固化材Bが地盤12中に噴射さ
れる。このときの固化材Bの噴射方向は、略水平方向に
行われる。
【0022】次いで、図5に示すように、加振機18を
駆動させて、水平方向の振幅振動Dを投入した砂Bに加
え、かつ、水平方向の振幅振動Dにより締め固められた
砂Cの不足分を追加投入し、かつ、噴射ノズル20から
固化材Bをさらに噴射させる。
【0023】噴射ノズル20から高圧噴射された固化材
Bは、周囲の砂質地盤12に浸透するとともに、投入さ
れた砂Cと水平方向の振幅振動Dにより混合される。こ
のとき、投入された砂Cは、それ自体が水平方向の振幅
振動Dにより締め固められるとともに、体積が増加し
て、その周辺の砂質地盤12を圧縮する。
【0024】また、噴射ノズル20から噴射された固化
材Bには、この締め固め力と加振機18による水平方向
の振幅振動が加えられ、このような圧縮と振動を受ける
ことで、さらに遠方の広範囲に浸透する。
【0025】このような浸透範囲の拡大は、振動による
動的注入工法の原理を利用しており、単に、高圧噴射で
浸透させる場合に比べて、振動による脈動を固化材Bに
印加することで、より小さい隙間に浸透させることがで
きる。
【0026】この場合の加振機18の振動数は、例え
ば、10Hz程度の低い周波数が好適であって、このよ
うな低周波数の振動を加えることで、静的圧力を加えた
場合よりも、大きくなる浸透圧力により、より遠方まで
固化材Bを浸透させることができる。
【0027】固化材Bの濃度は、例えば、2〜3%程度
の低濃度のセメントミルクを用いることができる。以上
のような操作をフロット10を引上げながら行うと、図
6に示すような液状化対策用固化体24が砂質地盤12
中に造成される。
【0028】図6に示した液状化対策用固化体24は、
中央部に形成された締め固め固化領域24aと、この締
め固め固化領域24aの外周を囲繞するように形成され
た浸透固化領域24bとから構成されている。
【0029】締め固め固化領域24aは、投入した砂C
を、加振機18の水平方向の振幅振動Dで締め固めて、
これを固化材Bで固化させたものである。浸透固化領域
24bは、加振機18の水平方向の振幅振動力と、締め
固め固化領域24bの膨張圧縮力とにより、噴射ノズル
20から噴射された固化材Bを砂質地盤12中に浸透さ
せて、固化材Bを固化させたものである。
【0030】これらの締め固め固化領域24aと、浸透
固化領域24bとは、共に固化材Bを固化させることに
より一体として砂質地盤12中に造成されている。この
ように構成された液状化対策用固化体24によれば、締
め固め柱状体を地盤中に形成した場合と、固化ブロック
を地盤中に形成した場合との総和以上の相乗した液状化
強度が得られる。
【0031】すなわち、締め固め固化領域24aは、砂
を締め固めた柱状体よりも、固化材Bで固化させている
ので、その分だけ液状化強度が大きくなる。また、浸透
固化領域24bは、単に固化材bを高圧噴射させたもの
ではなく、加振機18の水平方向の振幅振動力と、締め
固め固化領域24aの膨張圧縮力とにより、砂質地盤1
2中に浸透させている。
【0032】従って、固化ブロックを固化材の高圧噴射
により地盤中に造成した場合よりも、固化材Bの浸透範
囲が拡大していて、広い範囲で液状化強度が改良されて
いる。
【0033】しかも、これらの締め固め固化領域24a
と、浸透固化領域24bとは、共に固化材Bを固化させ
ることにより一体化されており、上述した2つの液状化
強度の相乗作用が得られる。
【0034】なお、図6に示した固化体24は、実際に
は、砂質地盤12中に所定の間隔を隔てて複数造成する
ことになる。この場合、上述した相乗効果により、例え
ば、強い地震(L2地震)に対応する液状化対策であっ
ても、砂杭のように密に配置する必要がなくなる。
【0035】さて、以上のようにして行われる液状化対
策工法によれば、基本的には、バイブロフローテーショ
ン工法と同様な方法なので、振動,騒音が少なくなる。
【0036】また、噴射ノズル20から噴射された固化
材Bは、加振機18により振動が加えられるので、振動
により固化材Bが、単に高圧噴射させる場合よりも、広
範囲に浸透する。
【0037】従って、砂質地盤12の液状化強度の改良
範囲が広がり、その分だけ施工を経済的に行える。
【0038】また、本実施例の場合には、噴射ノズル2
0は、フロット10の側面に設けられ、固化材Bを略水
平方向に噴射させるので、通常のバイブロフローテーシ
ョン工法のように、フロット10の下端から噴射させる
場合よりも、フロット10の側方において、固化材Bを
広範囲に効率良く浸透させることができる。
【0039】さらに、本実施例の場合には、加振機18
の振動は、水平方向の振幅に設定しているので、水平振
動により固化材Bをより一層広範囲に浸透させることが
できる。
【0040】また、本実施例で示したように、固化材B
に低濃度のセメントミルクを用いると、固化材Bの浸透
範囲の拡大効果との相乗により、施工をより経済的に行
うことができる。
【0041】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる地盤の液状化対策工法および同対策工法
用固化体によれば、以下の効果が得られる。 .振動,騒音が小さいので、都市部の液状化対策に採
用することができる。 .固化材の浸透範囲が拡大されるので、砂質地盤中に
形成する本数の削減が可能になり、省力化,工期の短縮
が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるる地盤の液状化対策工法の一実
施例を示す最初の工程の説明図である。
【図2】図1の要部横断面説明図である。
【図3】図1の後に行われる工程の説明図である。
【図4】図3の後に行われる工程の説明図である。
【図5】図4の後に行われる工程の説明図である。
【図6】図5の後に行われる工程の説明図である。
【符号の説明】
10 フロット 12 砂質地盤 14 支持軸 16 補助起振機 18 加振機 20 噴射ノズル 23 掘削孔 24 固化体 24a 締め固め固化領域 24b 浸透固化領域 A 水ジェット B 固化材 C 砂

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂質地盤の液状化対策工法において、 加振機とセメントミルクなどの固化材の噴射ノズルとが
    設けられたフロットを前記砂質地盤中に貫入し、前記フ
    ロットの貫入により形成された掘削孔内に砂を投入した
    後に、 前記フロットを引き上げながら、前記加振機により前記
    砂に振動を加えるとともに、前記噴射ノズルから前記固
    化材を噴射することを特徴とする地盤の液状化対策工
    法。
  2. 【請求項2】 前記噴射ノズルは、前記フロットの側面
    に設けられ、前記固化材を略水平方向に噴射することを
    特徴とする請求項1記載の地盤の液状化対策工法。
  3. 【請求項3】 前記加振機の振動が、水平方向の振幅で
    あることを特徴とする請求項1または2記載の地盤の液
    状化対策工法。
  4. 【請求項4】 前記固化材が、低濃度のセメントミルク
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記
    載の地盤の液状化対策工法。
  5. 【請求項5】 砂質地盤中に形成される地盤の液状化対
    策用固化体において、 投入砂を締め固め状態で固化させた中央部に形成された
    締め固め固化領域と、 圧縮と振動とにより地盤中に浸透させた固化材の固化に
    より、前記締め固め固化領域の外周を囲繞するように形
    成された浸透固化領域とを備えたことを特徴とする地盤
    の液状化対策用固化体。
JP14004798A 1998-05-21 1998-05-21 地盤の液状化対策工法および同対策用固化体 Pending JPH11323903A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011125710A1 (ja) * 2010-04-01 2011-10-13 新日本製鐵株式会社 脱気工程を含む鋼杭打設工法
US10390937B2 (en) 2007-07-23 2019-08-27 Powervision, Inc. Accommodating intraocular lenses

Cited By (3)

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US10390937B2 (en) 2007-07-23 2019-08-27 Powervision, Inc. Accommodating intraocular lenses
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JP2011214340A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Nippon Steel Corp 脱気工程を含む鋼杭打設工法

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