JPH11323330A - 地盤注入用グラウト材 - Google Patents

地盤注入用グラウト材

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JPH11323330A
JPH11323330A JP17198998A JP17198998A JPH11323330A JP H11323330 A JPH11323330 A JP H11323330A JP 17198998 A JP17198998 A JP 17198998A JP 17198998 A JP17198998 A JP 17198998A JP H11323330 A JPH11323330 A JP H11323330A
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Shunsuke Shimada
俊介 島田
Kenji Kashiwabara
健二 栢原
Motomu Miwa
求 三輪
Takeshi Handa
斌 半田
Toshiaki Murase
俊彰 村瀬
Nobuyuki Fujisawa
伸行 藤沢
Masatoshi Iio
正俊 飯尾
Tetsuya Haneda
哲也 羽田
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 地盤注入用グラウト材であって、地盤中で土
と接触してもゲル化時間の短縮が低減され、かつ高浸透
性を有し、地盤の液状化防止に有効なグラウトを得る。 【構成】 水ガラスをイオン交換膜を隔膜として電解透
析し、脱アルカリ処理して得られる透析珪酸と、金属イ
オン封鎖剤およびリン酸系化合物のいずれか一方または
両方とを有効成分としてなることから構成される。金属
イオン封鎖剤としてはクエン酸等の脂肪族オキシカルボ
ン酸、ないしは縮合リン酸塩が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地盤中で土と接触し
てもゲル化時間の短縮が低減され、かつ高浸透性を有
し、このため地盤の液状化防止に有効な地盤注入用グラ
ウト材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、埋立地等の開発にともない、地盤
中で土と接触してもゲル化時間の短縮が少なく、かつ、
浸透性にも優れて広い注入範囲が可能な、地盤の液状化
防止に適した地盤注入用グラウト材の開発が特に望まれ
ている。この種のグラウト材として、従来、超微粒子シ
リカや非アルカリ性シリカゾル等を用いた溶液型の水ガ
ラス系グラウトが開発されている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】液状化防止のための注入材と
しては、広大な地盤領域を固化して地下水の流動をおさ
える必要があるので、注入孔範囲を広くするために、浸
透性にすぐれ、ゲル化時間が長く、恒久性にすぐれてい
ることが必要である。
【0004】一方、溶液型の水ガラス系グラウトは一般
に、ゲル化とともに粘性が高くなって、浸透性が悪くな
り、しかも、ゲル化時間の調整、特に長時間でのゲル化
時間の調整が極めて困難である。また、非アルカリ性シ
リカゾルは土中で浸透中にpHが酸性から中性方向に移
向するため、土中でゲル化時間が著しく短縮されてしま
い、地盤の液状化防止用グラウトとしては広い注入範囲
を得ることが困難である。
【0005】本発明者等は注入液が地盤中でゲル化時間
が短縮するのは単に注入液が中性値に移向することのみ
に原因があるのではなく、地盤中に存在する金属イオ
ン、特にカルシウムや鉄、アルミニウム等が注入液中の
シリカと反応して多価金属塩が形成されて、ゲル化が促
進されることが原因であることをつきとめ、これらの金
属塩が形成される作用を抑制することによって従来のグ
ラウトの問題を解決することを見い出して本発明を完成
した。
【0006】そこで、本発明の目的は地盤中で土と接触
してもゲル化時間の短縮が低減され、かつ高浸透性を有
し、このため、地盤の液状化防止に適し、上述の公知技
術に存する欠点を改良した地盤注入用グラウト材を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明によれば、水ガラスをイオン交換膜を隔膜と
して電解透析し、脱アルカリ処理して得られる透析珪酸
と、金属イオン封鎖剤およびリン酸系化合物のいずれか
一方または両方とを有効成分としてなることを特徴とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に詳述す
る。
【0009】本発明に用いられる透析珪酸は水ガラスを
イオン交換膜を隔膜として電解透析し、脱アルカリ処理
して得られるアルカリ含有量の低減された脱アルカリ水
ガラス水溶液であって、pH値が弱アルカリ性から弱酸
性、通常は10前後のものである。
【0010】この透析珪酸は本出願人により特願平9−
225626として特許出願され、例えば、電解透析槽
と、この槽内部の対向する両端面にそれぞれ配置された
一対の陽極および陰極と、これら陽陰電極間の最も陽極
側には陰イオン交換膜が、最も陰極側には陽イオン交換
膜がそれぞれ位置して、交互に、かつ複数の区画を形成
するように配置された陽および陰イオン交換膜とを備え
た装置を用いて次のようにして製造される。
【0011】すなわち、上述複数の区画のうち、陽極お
よび陰極の位置する区画に水を填充するとともに、その
他の区画にそれぞれ水ガラス水溶液および水を交互に填
充し、かつ、陽陰電極間に電流を通電することにより、
水ガラス水溶液中のNaイオンが陽イオン交換膜を介
して隣接する一方の側の区画に填充された水中に該膜を
通して透過放出され、かつ、OHイオンが陰イオン交
換膜を介して隣接する他方の側の区画に填充された水中
に該膜を通して透過放出され、これより水ガラス水溶液
が脱アルカリ処理されてアルカリ含有量の低減された透
析珪酸を得る。
【0012】本発明に用いられる金属イオン封鎖剤は土
中におけるゲル化時間の短縮を少なくするために効果の
ある物質であって、具体的には脂肪族オキシカルボン
酸、例えば、クエン酸、酒石酸、グルコン酸等、縮合リ
ン酸塩、例えば、ピロリン酸、トリリン酸、トリメタリ
ン酸、テトラメタリン酸等のポリリン酸の塩、具体的に
は、ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウ
ム、トリポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナト
リウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、酸性ヘキサメタ
リン酸ナトリウムまたはこれらのカリウム塩等が挙げら
れ、このほかにエチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ
酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチル
エチレンジアミン三酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、
ビス(2−ヒドロキシフエニル酢酸)エチレンジアミン
およびこれらの塩類等も挙げられるが、経済性、実用性
等を考慮すると、特に、クエン酸と縮合リン酸塩が最も
好ましい。これらの金属イオン封鎖剤はいずれか一種類
または任意の複数種を組み合わせて使用される。
【0013】さらに、本発明に用いられるリン酸系化合
物は上述金属イオン封鎖剤と同様、土中におけるゲル化
時間の短縮を少なくするために効果のある物質であっ
て、具体的にはリン酸、正リン酸塩、酸性リン酸塩等、
上記縮合リン酸塩以外のリン酸系化合物である。これら
のリン酸系化合物もまた、いずれか一種または任意の複
数種を組み合わせて使用される。
【0014】なお、本発明では、上述の金属イオン封鎖
剤およびリン酸系化合物はいずれか一方のみならず、両
方を一緒に用いることもできる。さらに、本発明では、
これら金属イオン封鎖剤およびリン酸系化合物に加え
て、必要に応じてpH値やゲル化時間を調製するため
に、酸、アルカリ、塩類等を適宜用いることもできる。
【0015】上述のようにしてなる本発明グラウト材は
ゲル化直前まで比較的低粘性で、かつ、土中におけるゲ
ル化時間の短縮が少ないので高浸透性を呈する。この現
象は金属イオン封鎖剤が土中の微量金属を封鎖するこ
と、リン酸系化合物が土中において縮合を起こして金属
封鎖作用を呈すること、透析珪酸がそれ自体脱塩されて
いることの相乗効果に基因するものと思われる。
【0016】
【発明の実施例】以下、本発明を実施例によって詳述す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。
【0017】1.使用材料 (1)水ガラス 各種モル比のものが使用できるが、最も一般的なJS3
号水ガラスを使用。
【0018】(2)透析珪酸 水ガラスをイオン交換膜法により処理して、pH10.
4、珪酸(SiO)濃度 約5%の透析珪酸を使用。
【0019】(3)金属イオン封鎖剤 (a)エチレンジアミン四酢酸
【0020】
【化1】(HOOC・CHN(CHN(C
COOH)
【0021】(b)クエン酸 脂肪族オキシカルボン酸として最も実用的、かつ効果的
な次の構造式を有するクエン酸(工業薬品)をとりあげ
た。
【0022】
【化2】
【0023】(c)縮合リン酸塩 (ア)ヘキサメタリン酸ナトリウム(NaPO (イ)酸性ピロリン酸ナトリウム Na
【0024】(4)リン酸系化合物 縮合リン酸系以外のリン酸系化合物として最も一般的な
リン酸とリン酸二水素ナトリウムを使用。 (a)リン酸 75%工業用リン酸 HPO (b)リン酸二水素ナトリウム NaHPO・2H
【0025】(5)硫酸 75%工業用硫酸 HSO
【0026】(6)硫酸水素ナトリウム 試薬一級 N
aHSO
【0027】(7)砂 図1に示す粒度分布をもつ細砂として豊浦砂、シルト質
砂として佐原砂を使用。
【0028】2.測定法 (1)サンドゲル−軸圧縮強度 豊浦砂、佐原砂によるサンドゲルをポリ塩化ビニリデン
密閉養生(20℃)して土質工学会規準「土の一軸圧縮
試験方法」により測定。
【0029】(2)ゲル化時間 (a)ホモゲルのゲル化時間 20℃において、カップ倒立法により測定。
【0030】(b)土中ゲル化時間 20℃において、グラウト液を砂と混合・静止し、上澄
を捨て、砂に竹串を刺して引き抜き、跡が残った時を土
中ゲル化時間として測定。
【0031】(3)pH ガラス電極pH計で測定。
【0032】(4)粘性 B型粘度計で粘度が100cpsを越えるまで測定。
【0033】3.透析珪酸−金属イオン封鎖剤系 (1)透析珪酸−エチレンジアミン四酢酸系 透析珪酸−エチレンジアミン四酢酸系においてpHをエ
チレンジアミン四酢酸と硫酸で調製した。その時のゲル
化時間は表1のとおりである。
【0034】
【表1】
【0035】(2)透析珪酸−クエン酸系 透析珪酸−クエン酸系グラウトについて、pHをクエン
酸と硫酸で調整した。これらのゲル化時間は表2のとお
りである。
【0036】
【表2】
【0037】(3)透析珪酸−縮合リン酸塩系 縮合リン酸塩としてヘキサメタリン酸ナトリウムと酸性
ピロリン酸ナトリウムを使用。低pHを調整するため一
部硫酸を併用。これらのゲル化時間は表3のとおりであ
る。
【0038】
【表3】
【0039】4.透析珪酸−リン酸系化合物系 透析珪酸と縮合リン酸塩以外のリン酸系化合物との系で
あって、リン酸系化合物として最も一般的なリン酸とリ
ン酸二水素ナトリウムを使用してpHを調整した。これ
らのゲル化時間は表4のとおりである。
【0040】
【表4】
【0041】5.透析珪酸−金属イオン封鎖剤、リン酸
系化合物の系。 透析珪酸と、金属イオン封鎖剤と、リン酸系化合物との
併用からなる系を、透析珪酸、クエン酸、リン酸および
ヘキサメタリン酸ソーダを用い、さらに一部硫酸を併用
して調製した。これらのゲル化時間を表5に示す。
【0042】
【表5】
【0043】6.比較対照系 比較対照として次の(1)および(2)に示される2例
の系を調製した。
【0044】(1)透析珪酸−硫酸水素ナトリウム系 透析珪酸と、硫酸水素ナトリウムとの系を表6に示すp
H値を呈するように調製し、これらのゲル化時間を測定
した。結果を表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】(2)水ガラス−硫酸水素ナトリウム系 水ガラスと、硫酸水素ナトリウムとの系を表7に示すp
H値を呈するように調製し、これらの測定をした。結果
を表7に示す。この場合、pHの調整は極めて難しく、
綿密な調節のもとに調整した。水ガラスの濃度は上記透
析珪酸と略同一のSiO量になるようにした。
【0047】
【表7】
【0048】7.結果の考察 以上の実施例および比較対照例の各試料についてpHと
ゲル化時間との関係を図2〜7に示した。
【0049】図2および図3はホモゲルのpHとゲル化
時間との関係、図4および図5は豊浦砂によるpHと土
中ゲル化時間との関係、図6および図7は佐原砂による
pHと土中ゲル化時間との関係をそれぞれ表したグラフ
である。そのうち、図2、図4および図6は低pH時
(2〜5)、図3、図5および図7は高pH時(5〜
8)のときのゲル化時間の変化を表している。
【0050】図中、aは透析珪酸−エチレンジアミン四
酢酸系、bは透析珪酸−クエン酸系、cは透析珪酸−縮
合リン酸系、dは透析珪酸−縮合リン酸系以外のリン酸
系化合物系のそれぞれゲル化時間曲線であり、xとyは
比較対照例としての透析珪酸−硫酸水素ナトリウム系お
よび水ガラス−硫酸水素ナトリウム系のそれぞれゲル化
時間曲線である。
【0051】図2および図3から、ホモゲルのゲル化時
間曲線については、本発明にかかるa〜dは何れも近似
し、比較対照例x、yのゲル化時間については、何れも
a〜dに比べて短く、特に当然のことながらyのゲル化
時間はかなり早いことがわかる。
【0052】図4〜図7の土中ゲル化時間については、
砂(豊浦砂、佐原砂)によって傾向を異にするが、図2
および図3のホモゲルのゲル化時間よりも短縮されてい
る。この短縮の程度については、a〜dはx、yに比べ
ると非常に小さく、a〜dでは依然として長いゲル化時
間を維持していることがわかる。特に、曲線yと比べる
と格段に長いゲル化時間を示している。
【0053】ここで、曲線a〜dの曲線を細かく観察す
ると、図2および図3のホモゲルではほとんど差はみら
れないが、土中ゲル化時間を表している図4〜図7では
曲線b)すなわち、クエン酸系が特にゲル化時間が長
く、かつ、ゆるやかな安定した傾斜を保っている。
【0054】曲線dの縮合リン酸を除くリン酸系化合物
の系では、曲線a〜cに比べると若干ゲル化時間は短い
ようである。しかし、何れにしても、本発明にかかる曲
線a〜dは比較対照例x、yに比べて、土中におけるゲ
ル化時間の短縮は一般に少なく、したがって、ゲル化時
間は長く安定化している。特に、比較的低いpH域では
その傾向が著しい。
【0055】表5の金属イオン封鎖剤とリン酸系化合物
を併用した場合においても、比較対照例(表6、表7)
に比べて土中ゲル化時間の短縮は明らかに小さくなって
いる。
【0056】8.粘性 図2および図3のホモゲルにおいて、本発明の系(図
中、曲線a〜d)と比較対照例の系(図中、曲線x)で
は、pHが約6.0、比較対照例の系(図中、曲線y)
では、pHが約3.5の配合液について、時間を追って
20℃における粘性の変化を測定した。経過時間(ゲル
化時間に対する割合)に対する粘度の変化を図示すると
図8のようになる。
【0057】図8において、本発明にかかる系では、ほ
ぼ曲線I近辺に集中している。比較対照例の透析珪酸−
硫酸水素ナトリウム系では、ほぼ曲線II近辺、比較対
照例の水ガラス−硫酸水素ナトリウム系では、ほぼ曲線
III近辺に集中しており、本発明にかかる曲線Iは比
較対照例II、さらにIIIに比べて低粘性のままゲル
化に至ることがわかる。
【0058】9.固結強度 上記の本発明ならびに比較対照例の試験配合液を用い
て、豊浦砂と佐原砂によるサンドゲルを作成し、材令7
日の一軸圧縮強度を測定した。結果を表8に示す。
【0059】
【表8】
【0060】表8から、全般に、特に比較対照例のグラ
ウト材ではかなりの変動がみられるが、本発明グラウト
材は比較対照例のグラウト材に比べると、土中ゲル化に
長時間を要するにもかかわらず、強度的にはほとんど差
はみられないことがわかる。
【0061】なお、上述例では、金属イオン封鎖剤とし
てエチレンジアミン四酢酸、クエン酸、ヘキサメタリン
酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウムを用い、ま
た、縮合リン酸以外のリン酸系化合物としてはリン酸、
リン酸二水素ナトリウムを用いたが、もちろんこれ以外
のニトリロトリ酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒ
ドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、プロピレンジ
アミン四酢酸、ビス(2−ヒドロキシフエニル酢酸)エ
チレンジアミン、およびこれらの塩類、グルコン酸、酒
石酸、トリポリリン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリ
ウムおよびこれらのカリウム塩等でも、程度の差はあ
れ、同傾向の効果が得られる。
【0062】以上のとおり、本発明にかかる地盤注入用
グラウト材はゲル化時間、特に土中ゲル化時間を長く保
持でき、しかもゲル化直前まで比較的低粘性を維持する
ので、浸透性に優れ、また、従来のグラウトに匹敵した
固結強度を示し、特に液状化防止には非常に好ましい効
果を期待できる。
【0063】
【発明の効果】本発明にかかる地盤注入用グラウト材は
次のような効果を奏し得るものである。
【0064】1.ゲル化時間、特に土中ゲル化時間が長
く保持できる。
【0065】2.ゲル化直前まで比較的低粘性を維持す
る。
【0066】3.ゲル化が長びくにもかかわらず、従来
の水ガラス系グラウトに略匹敵する固結強度を示す。
【0067】4.したがって、著しく浸透性に優れ、特
に液状化防止に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】豊浦砂および佐原砂についての粒径加積曲線で
ある。
【図2】ホモゲルについてのpH値に対するゲル化時間
を表したグラフである。
【図3】ホモゲルについてのpH値に対するゲル化時間
を表したグラフである。
【図4】豊浦砂についてのpH値に対する土中ゲル化時
間を表したグラフである。
【図5】豊浦砂についてのpH値に対する土中ゲル化時
間を表したグラフである。
【図6】佐原砂についてのpH値に対する土中ゲル化時
間を表したグラフである。
【図7】佐原砂についてのpH値に対する土中ゲル化時
間を表したグラフである。
【図8】本発明グラウト材と比較対照例のグラウト材の
配合後の経過時間に対する粘性の変化を表したグラフで
ある。
【符号の説明】
a 透析珪酸−エチレンジアミン四酢酸系 b 透析珪酸−クエン酸系 c 透析珪酸−縮合リン酸系 d 透析珪酸−リン酸系化合物系 x 透析珪酸−硫酸水素ナトリウム系 y 水ガラス−硫酸水素ナトリウム系 I 本発明にかかる系 II 透析珪酸−硫酸水素ナトリウム系 III 水ガラス−硫酸水素ナトリウム系
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年9月28日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】1.使用材料 (1)水ガラス 各種モル比のものが使用できるが、最も一般的なJ
3号水ガラスを使用。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【化2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】
【表7】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明によれば、水ガラスをイオン交換膜を隔膜と
して電解透析し、脱アルカリ処理して得られる透析珪酸
と、金属イオン封鎖材およびリン酸系化合物のいずれか
一方または両方とを有効成分として含み、前記金属イオ
ン封鎖剤ないしはリン酸系化合物が土中の微量金属を封
鎖してシリカとの反応を抑制し、これによりゲル化時間
の短縮が低減されて高浸透性を保持することを特徴とす
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栢原 健二 東京都文京区本郷2−15−10 強化土エン ジニヤリング株式会社内 (72)発明者 三輪 求 東京都文京区本郷2−15−10 強化土エン ジニヤリング株式会社内 (72)発明者 半田 斌 東京都千代田区九段北4−2−35 ライト 工業株式会社内 (72)発明者 村瀬 俊彰 東京都千代田区九段北4−2−35 ライト 工業株式会社内 (72)発明者 藤沢 伸行 東京都千代田区九段北4−2−35 ライト 工業株式会社内 (72)発明者 飯尾 正俊 東京都千代田区九段北4−2−35 ライト 工業株式会社内 (72)発明者 羽田 哲也 東京都千代田区九段北4−2−35 ライト 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水ガラスをイオン交換膜を隔膜として電
    解透析し、脱アルカリ処理して得られる透析珪酸と、金
    属イオン封鎖剤およびリン酸系化合物のいずれか一方ま
    たは両方とを有効成分としてなる地盤注入用グラウト
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、金属イオン封鎖剤が
    脂肪族オキシカルボン酸および縮合リン酸塩の群から選
    択される請求項1に記載の地盤注入用グラウト材。
JP17198998A 1998-05-18 1998-05-18 地盤注入用グラウト材 Expired - Lifetime JP2984923B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012012483A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Nippon Chem Ind Co Ltd 地盤注入用グラウト材および地盤注入工法

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JP2012012483A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Nippon Chem Ind Co Ltd 地盤注入用グラウト材および地盤注入工法

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