JPH11322386A - 弾性舗装用常温混合物とそれを用いた弾性舗装体 - Google Patents

弾性舗装用常温混合物とそれを用いた弾性舗装体

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JPH11322386A JP7228699A JP7228699A JPH11322386A JP H11322386 A JPH11322386 A JP H11322386A JP 7228699 A JP7228699 A JP 7228699A JP 7228699 A JP7228699 A JP 7228699A JP H11322386 A JPH11322386 A JP H11322386A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、かつ、適度な透水性を有する弾性舗
装体と、廃棄物として大量に排出される穀物種子殻など
の草本植物廃棄部分の有効な利用方法を提供することを
課題とする。 【解決手段】 草本植物廃棄部分を少なくとも常温結合
材と混合して弾性舗装用混合物の主材とする草本植物廃
棄部分の利用方法を提供すると共に、主材としての草本
植物廃棄部分と、常温結合材とを含む弾性舗装用常温混
合、及び、その弾性舗装用常温混合物を用いて構築され
た層を、表層もしくは表層の一部に有する弾性舗装体を
提供することによって、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性舗装用常温混
合物とそれを用いて構築された弾性舗装体に関し、更に
詳しくは、穀物種子殻や、その他の草本植物廃棄部分を
主材として有効利用した弾性舗装用常温混合物とそれを
用いて構築された弾性舗装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】弾性舗装は、通行者に快適な歩行感覚な
いしは走行感覚を与える舗装として、近年、一般歩道、
公園や河川敷における散策路、遊園地などの遊歩道、建
物と建物との間の連絡道路、駅前広場、ジョギングコー
スなどに試験的に用いられつつあるが、舗装体に弾性を
与える材料としてゴムチップなどを利用しているため、
高価であると共に、耐久性に欠ける上、舗装体に適度な
透水性を与えるのが難しく、降雨後に舗装体表面に水溜
まりが残るなどの欠点を有している。
【0003】一方、籾殻に代表される穀物種子殻は、従
来から、枕やマットの充填物として、あるいは、梱包、
運搬時の緩衝材として、更には、土と混ぜて腐葉土化し
たり、焼却して焼却灰の形にしたりして有機肥料として
利用されているが、その使用量には限度があり、日本国
内だけでも年間約500万トン以上にもなると言われて
いる穀物種子殻の総排出量には到底追いつかないのが現
状である。余った大量の穀物種子殻は廃棄物として処分
されているが、炭酸ガスによる地球温暖化が問題となっ
ている現在、大量焼却も好ましいものではなく、適当な
処分方法ないしは何らかの有効な利用方法の開発が望ま
れている。また、穀物種子殻以外にも、利用されないで
廃棄される穀物の葉や茎や根、更には、刈り取られたり
引き抜かれたりして廃棄される穀物以外の草本植物廃棄
部分の量には膨大なものがあり、それらを焼却すること
なく適当に処分ないしは有効利用することができれば地
球環境上からも好ましいものである。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
に、高価で、耐久性に欠け、かつ、適度な透水性を与え
るのが困難である従来の弾性舗装体の持つ欠点を解決す
ると共に、廃棄物として大量に排出される穀物種子殻等
の草本植物廃棄部分の有効な利用方法を提供することを
課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の弾
性舗装体が有する欠点の解消と、大量に排出される穀物
種子殻等の草本植物廃棄部分の有効利用法の提供という
全く異なった2つの課題を独自の発想に基づいて結びつ
け、鋭意研究を続けた結果、籾殻に代表される穀物種子
殻等の草本植物廃棄部分を熱硬化性ポリマーやアスファ
ルト乳剤などの常温結合材と組み合わせて弾性舗装用常
温混合物とすることにより、上記2つの課題が一挙に解
決できることを見出して本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、草本植物廃棄部分を熱硬
化性ポリマーやアスファルト乳剤などの常温結合材と混
合して弾性舗装用混合物の主材とする草本植物廃棄部分
の利用方法を提供すると共に、主材としての草本植物廃
棄部分と、常温結合材としての熱硬化性ポリマー又はア
スファルト乳剤とを含む弾性舗装用常温混合物、及び、
その弾性舗装用常温混合物を用いて構築された層を、表
層もしくは表層の一部に有する弾性舗装体を提供するこ
とによって、上記課題を解決するものである。
【0007】本発明で言う主材とは、補助材に対するも
のであり、混合物中の比較的大部分を占め、その結果、
混合物ないしはその混合物によって構築された層にその
材料の特性が顕著に現れる材料のことである。混合物な
いしはその混合物によって構築された層にその材料のも
つ特性が現れていれば、配合割合に特に制限はなく、必
ずしも、混合物中で最も多い材料である必要はない。
【0008】本発明の弾性舗装用常温混合物には、主材
としての草本植物廃棄部分以外に、着色顔料、ゴム、エ
ラストマー、おが屑、プラスチック廃材、ガラス屑、麦
藁、もろこし屑、藁屑、干し草、豆皮、樹木等の枝葉及
び根、ポリ容器屑、製紙用チップなどから選ばれる1種
又は2種以上の補助材や、骨材を添加することができ
る。これら補助材や骨材は、必要に応じて添加されて、
主材としての草本植物廃棄部分の持つ特性を補ったり、
変化を与えたり、着色したりするものであり、主材とし
ての草本植物廃棄部分の特性を損なわない限りにおい
て、その配合割合に特に制限がある訳ではないが、結合
材として、後述するようにアスファルト乳剤を用いる場
合には、骨材を加えるのが好ましい。
【0009】また、本発明の弾性舗装用常温混合物は、
熱硬化性ポリマーやアスファルト乳剤などの常温で使用
できる結合材を用いているので、施工に際して結合材を
加熱する必要がなく、主材となる草本植物廃棄部分を損
なうことがないと共に、加熱に伴う炭酸ガスなどの発生
がなく、地球環境的にも優れた混合物である。
【0010】本発明の草本植物廃棄部分と常温結合材と
を含む弾性舗装用常温混合物は、通常、路盤上に表層も
しくは表層の一部を構築する混合物として使用される。
構築された層は、適度な弾性と透水性とを兼ね備え、通
行者に快適な歩行感覚ないしは走行感覚を与えると共
に、雨水等を浸透させ、降雨後にも舗装体表面に水溜ま
りを残すことがない。本発明の弾性舗装用常温混合物を
用いて表層の一部のみを構築する場合には、その下の層
は、透水性舗装用混合物を用いて構築するのが望まし
い。そうすることによって、表層の一部のみが本発明の
弾性舗装用常温混合物で構築される場合でも、表層の全
てを本発明の弾性舗装用常温混合物で構築する場合と同
様に、雨水等を有効に浸透させて舗装下の路床土に戻す
ことが可能となる。従って、本発明の弾性舗装用混合物
は、一般歩道だけでなく、公園や河川敷等における散策
路、遊園地などの遊歩道、建物と建物との間の連絡道
路、駅前広場、ジョギングコースなど、いかなるところ
に使用されても、樹木の生育や地下水の分布に与える影
響が少なく、極めて優れた舗装用混合物である。また、
本発明の弾性舗装用常温混合物は、穀物種子殻などの草
本植物廃棄部分を多量に使用するので、大量に排出され
る穀物種子殻等の草本植物廃棄部分の用途としても最適
であり、廃棄物としての草本植物廃棄部分を有効利用す
るものであるので安価でもある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用する草本植物廃棄部
分とは、利用されないで廃棄される草本植物の部分をい
い、穀物種子殻や、利用されないで廃棄される穀物の葉
や茎や根は勿論のこと、穀物に限らず、刈り取られた
り、引き抜かれたりして廃棄される、例えば葦やススキ
などの草本植物廃棄部分の全般を指すものであるが、比
較的大きさが揃っているという観点からは、穀物の種子
殻が最も好ましい。穀物種子殻とは、米、麦、粟、稗、
豆、蕎麦、黍、とうもろこしなどの穀物の種子の殻であ
り、代表的なものは米の殻である籾殻で、籾殻は適度に
硬く本発明で使用するに最も適しているが、本発明で使
用できる穀物種子殻は特に籾殻に限られるものではな
い。また、本発明においては、1種類の穀物種子殻だけ
を単独で用いても良いし、2種類以上を併用することも
当然に可能である。一方、穀物種子殻以外の草本植物廃
棄部分であって、大きさが揃っていないものを使用する
場合には、予め咬裂機や破砕機等によって咬裂及び/又
は破砕して、0.3〜20mm程度、望ましくは1.2
〜5mm程度の粒径にしてから使用するのが好ましい。
本発明においては、1種類の草本植物廃棄部分だけを単
独で用いても良いし、2種類以上を併用することも当然
に可能である。以上のような草本植物廃棄部分は、乾燥
して使用するのが好ましい。立ち枯れしたものや、刈り
取られたり引き抜かれたのち放置されて自然に乾燥した
ものを使用する場合には、特段の乾燥工程を経ることな
く、そのままの状態で使用することが可能であることは
言うまでもない。なお、草本植物は、一般に木本植物に
比べて柔らかく、弾性舗装用常温混合物に主材として使
用する場合には、木本植物に比べてより優れた弾性効果
を与えるという利点がある。
【0012】本発明で常温結合材として使用する熱硬化
性ポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹
脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フラン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリウ
レタン樹脂などが使用できるが、中でも、ポリウレタン
樹脂を使用するのが好ましい。
【0013】ポリウレタンに使用するイソシアネート類
とポリオールとしては、通常使用されているものが使用
でき、例えば、イソシアネート類としては、トリレンジ
イソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)、粗製MDI、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート(HMDI)、キシリレンジイソシアネー
ト(XDI)、水素添加TDI、水素添加MDI、メタ
キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニ
ルイソシアネート(PAPI)などが使用できる。ま
た、これらのイソシアネート類とポリオールとの反応に
以外にも、可塑剤、充填剤、触媒、架橋剤、発泡剤、そ
の他との反応によって得られる末端イソシアネート基含
有のプレポリマーを用いることもできる。
【0014】ポリオールとしては、ポリエステルポリオ
ール、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオールな
どが使用でき、ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、アジピン酸、フタール酸、二量化リノレイン酸、マ
レイン酸などのジカルボン酸と、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ジエチレンなどのグリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールな
どのジオール、トリオールとを反応させて得られるポリ
オールやひまし油などが挙げられる。
【0015】また、ポリエーテルポリオールとしては、
例えば、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、その他のポリオールやポリアミンに、
プロピレンオキサイド(PO)、エチレンオキサイド
(EO)、ブチレンオキサイド、メチルトリメチレンオ
キサイド、ジメチルトリメチレンオキサイドなどを付加
させたものが挙げられる。
【0016】また、ポリマーポリオールとしては、例え
ば、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合物、
ブタジエン・アクリルニトリル共重合物などの、分子末
端や分子内に2個以上の水酸基を持つポリオール、その
他、エチレングリコール、テレフタール酸の線状高分子
エステルのポリオール、アクリル酸の誘導体のアクリル
ポリオールなどが挙げられる。
【0017】上記イソシアネート類やポリオールに加え
て、通常使用される可塑剤、充填剤、触媒、発泡剤、架
橋剤、分散剤、その他の助剤などを使用することも勿論
可能である。
【0018】本発明の弾性舗装用常温混合物における熱
硬化性ポリマーの使用量は、乾燥状態の草本植物廃棄部
分100容積部に対して、10〜50容積部の範囲が好
ましい。熱硬化性ポリマーの使用量が10容積部未満で
は、混合物に粘着性がなく、草本植物廃棄部分間の結合
性が劣り、決して使用できないという訳ではないが、良
好な舗装体が得られない可能性がある。一方、熱硬化性
ポリマーの使用量が50容積部を越えると、作業性が悪
くなるだけでなく、いたずらに材料費がかさみ、好まし
くない。
【0019】本発明で常温結合材として使用するアスフ
ァルト乳剤とは、レーキアスファルト等の天然アスファ
ルト、ストレートアスファルト、ブローンアスファル
ト、セミブローンアスファルト、溶剤脱瀝アスファルト
(例えば、プロパン脱瀝アスファルト)等の石油アスフ
ァルト、重油、タール、ピッチ等の瀝青物や、人工アス
ファルト、または、前記各種材料の2種以上を混合した
ものを、各種界面活性剤やクレー(例えばベントナイ
ト)などの乳化剤を用い、さらには、アルカリ、酸、
塩、分散剤、保護コロイドなどを必要に応じて添加し
て、コロイドミル、ホモジナイザー、ホモミキサーなど
の適当な乳化機によって、水中に乳化させたものであ
る。
【0020】本発明において乳化してアスファルト乳剤
として使用する人工アスファルトとは、例えば、石油系
配合油と石油樹脂とを、重量百分率で、石油系配合油:
石油樹脂=(10〜60%):(90〜40%)の割合
で配合したものである。石油系配合油の割合が10重量
%未満であると、得られる人工アスファルトの針入度が
低くなりすぎて作業性が劣り、一方、石油系配合油の割
合が60重量%を越えると、得られる人工アスファルト
の針入度は大きくなるものの接着性及び粘着性が低下し
て好ましくない。このような配合で得られる人工アスフ
ァルトは実質的に無色であり、例えば主材である草本植
物廃棄部分や有色骨材、着色顔料などと共に使用して
も、それら材料の本来の色調を損なうことがなく、有利
である。なお、ここでいう実質的に無色とは、混合され
る材料の色彩を損なわない程度に無色という意味であっ
て、必ずしも完全に透明である必要はなく、半透明であ
っても、若干の飴色を有していても良い。また、反応や
分解が進んで結合材としての所定の強度を発現する段階
で実質的に無色であれば良く、例えば人工アスファルト
乳剤として存在するときに白色等の色を有していても、
分解して結合材としての強度を発現する段階で実質的に
無色になれば良い。
【0021】本発明において人工アスファルトに使用す
る石油系配合油とは、プロセスオイルとも呼ばれ、芳香
族炭素数が全炭素数の35%以上である芳香族系、ナフ
テン環炭素数が全炭素数の35〜45%であるナフテン
系、及び、パラフィン側鎖炭素数が全炭素数の50%以
上であるパラフィン系などがあり、本発明においては、
これらの石油系配合油のうちの1種又は2種以上が適宜
使用される。
【0022】本発明において人工アスファルトに使用す
る石油樹脂とは、ナフサ分解生成物の蒸留により分離さ
れる沸点が20〜60℃の留分(C5留分)を主成分と
する脂肪族系(C5系)石油樹脂、同じくナフサ分解生
成物の蒸留により分離される沸点が160〜260℃留
分(C9留分)を主成分とする芳香族系(C9系)石油
樹脂、これらC5系及びC9系石油樹脂を共重合させた
脂肪族/芳香族共重合系(C5/C9系)石油樹脂、及
び、主としてナフサ分解生成物の蒸留により分離される
高純度のジシクロペンタジエンを主成分とする脂環族系
(DCPD系)石油樹脂などがあり、本発明において
は、これらのうちの1種若しくは2種以上が混合して使
用される。
【0023】なお、本発明において、種々の瀝青物や人
工アスファルト、更には、それらの2種以上を混合した
ものを乳化するために使用される乳化剤としては、カチ
オン系、アニオン系、両性系のいずれをも用いることが
でき、本発明で使用できるカチオン系の乳化剤として
は、長鎖アルキル基を有する脂肪族あるいは脂環族のモ
ノアミン、ジアミン、トリアミン、アミドアミン、ポリ
アミノエチルイミダゾリン、長鎖ヒドロキシアルキルジ
アミン、ロジンアミン、これらアミン類の酸化エチレン
付加物、アミンオキサイド、または、これらのアミン系
界面活性剤に塩酸、スルファミン酸、酢酸などの酸を作
用させた水溶性ないし水分散性の塩、さらには、これら
のアミン系界面活性剤の第四級アンモニウム塩等が挙げ
られる。また、これらの界面活性剤と共に、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレン
ブロックコーポリマーなどのノニオン系界面活性剤を併
用することもできる。
【0024】本発明で使用できるアニオン系の乳化剤と
しては、高級アルコール硫酸エステル、アルキルアリル
スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレ
フィンスルホン酸塩、高級アルコールエトオキシレー
ト、高級アルコールエトオキシレートサルフェート、石
鹸、ナフタリンスルホン酸塩およびホルマリン変性物、
アルカリリグニン塩、リグニンスルホン酸塩、カゼイン
のアルカリ塩、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。
【0025】本発明で使用できる両性系の乳化剤として
は、アルキルフェノール、モノおよび多価アルコール
酸、脂肪族類、脂肪族アミン類、脂肪族アミド類、エタ
ノールアミン類等のアルキレンオキシドの付加物、など
が挙げられる。
【0026】また、アスファルト乳剤に用いられる分散
剤や保護コロイドとしては、ナフタリンスルホン酸ソー
ダ、カゼイン、アルギン酸、ゼラチン、カルボキシメチ
ルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソー
ダ、リグニンスルホン酸塩、ニトロフミン酸塩等が挙げ
られる。
【0027】本発明のアスファルト乳剤には、上記種々
の瀝青物、人工アスファルト、更にはそれらの2種以上
を混合したものに加えて、天然ゴムまたは各種合成ゴム
から選ばれる1種もしくは2種以上を加えることもでき
る。合成ゴムとしては、例えば、クロロプレンゴム、ス
チレン・イソプレン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンブロッ
ク共重合ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合
ゴムなどが挙げられ、特に、クロロプレンゴム、スチレ
ン・イソプレン共重合体ゴムを用いた場合には、高温並
びに低温における特性が改善されて好ましい。また、ム
ーニー粘度は、固形又はラテックスタイプのもので、1
0〜100程度のものが良い結果を得られて好ましい。
【0028】また、本発明に使用されるアスファルト乳
剤には、種々の瀝青物や人工アスファルト、更にはそれ
らの2種以上を混合したものに、上記ゴムの他に下記ポ
リマーを添加して、改質アスファルトとし、これを乳化
分散したものを用いても良い。添加されるポリマーとし
ては、例えば、エチレン・酢酸ビニール共重合物、ポリ
エチルアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリア
クリル酸、ポリ塩化ビニールなどの合成高分子重合樹
脂、クマロン樹脂、石炭酸樹脂、キシレン樹脂、尿素ホ
ルマリン樹脂、アルキッド樹脂などの合成樹脂、ロジ
ン、テルペン樹脂などの天然樹脂などが挙げられる。
【0029】上記ゴム又はポリマーは、アスファルト乳
剤中に、固形分重量比で、5〜20重量%の範囲で添加
するのが好ましい。ゴム又はポリマーの添加量が5重量
%未満では、ゴム又はポリマーの添加効果が薄く、一
方、ゴム又はポリマーの添加量が20重量%を越える
と、粘性が増大して良好な施工性が維持できなくなる傾
向がある。
【0030】また、これらのアスファルト乳剤には、耐
熱性向上や、紫外線等による劣化防止、作業性向上、並
びに接着性向上等の目的で、紫外線吸収剤や、各種添加
剤、粘度調整剤などを添加しても良い。
【0031】本発明に使用するアスファルト乳剤中の固
形分の含有量は、50〜80重量%の範囲が好ましい。
固形分の含有量が50重量%未満でも、特に使用できな
いという訳ではないが、構築される弾性舗装体が接着性
や粘弾性の点でやや劣る傾向があり、好ましくない。一
方、固形分の含有量が80重量%を越えると、特に使用
できないという訳ではないが、粘性が増大して、良好な
施工性が維持できなくなる傾向がある。
【0032】アスファルト乳剤の分解は自然分解に頼る
のが一般的であるが、場合によっては分解促進剤を使用
して強制分解させても良い。
【0033】本発明の弾性舗装用常温混合物における常
温結合材としてのアスファルト乳剤の使用量は、乾燥状
態の草本植物廃棄部分100重量部に対して、アスファ
ルト乳剤中のアスファルト固形分として50〜300重
量部の範囲が好ましく、特に好ましくは、70〜200
重量部の範囲である。アスファルト固形分が50重量部
未満では、決して使用できないという訳ではないが、混
合物としての粘着性に劣り、良好な舗装体が得られない
可能性がある。一方、アスファルト固形分が300重量
部を越えると、アスファルトが多すぎて、施工後流動現
象を起こす恐れがあり、また、夏期等において路面温度
が上昇した場合にフラッシュ現象を起こしたりする可能
性がある。
【0034】本発明の弾性舗装用常温混合物には、穀物
種子殻などの草本植物廃棄部分以外に、骨材や、その
他、補助材として、着色顔料、ゴム、エラストマー、お
が屑、プラスチック廃材、ガラス屑、麦藁、もろこし
屑、藁屑、干し草、豆皮、樹木等の枝葉及び根、ポリ容
器屑、製紙用チップなどから選ばれる1種又は2種以上
の補助材を添加することができる。これら補助材は、適
当な大きさに粉砕ないしは裁断して、着色剤や増量材と
して、更には、穀物種子殻などの草本植物廃棄部分だけ
では得られ難い特性を混合物に与えるために適宜使用さ
れる。
【0035】本発明で使用する骨材とは、社団法人日本
道路協会発行の「アスファルト舗装要綱」に記載されて
いる舗装用の骨材で、砕石、玉砕、砂利、鉄鋼スラグ等
である。また、これらの骨材にアスファルトやアスファ
ルト乳剤を被覆したアスファルト被覆骨材および再生骨
材なども使用できる。その他、これに類似する粒状材料
で、人工焼成骨材、焼成発泡骨材、人工軽量骨材、陶磁
器粒、ルクソバイト、シノパール、アルミニウム粒、プ
ラスチック粒、セラミックス、エメリー、下水汚泥焼却
灰およびその粒状材料等も使用することができる。
【0036】本発明の弾性舗装用常温混合物に使用する
骨材としては、上記骨材のうち、粗骨材として粒径範囲
2.5〜5mmの7号砕石ないしはそれと同等の粒径の
骨材が、また、細骨材としては、一般的に粒径が2.5
mm以下のもので、例えば、川砂、丘砂、山砂、スクリ
ーニングス、砕石ダスト、人工骨材、石粉、焼却炉灰、
クレー、タルクフライアッシュ、カーボンブラック、ゴ
ム粉粒、コルク粉粒、木質粉粒、樹脂粉粒、パルプ、シ
リカサンド等も用いることができる。上記粗骨材及び細
骨材は、それぞれ1種もしくは2種以上を混合して使用
しても良い。
【0037】これら骨材は、本発明の弾性舗装用常温混
合物に耐摩耗性や適度の強度、空隙率などを付与する上
で有効であり、骨材の使用量としては、常温結合材とし
て熱硬化性ポリマーを使用する場合、草本植物廃棄部分
100容積部に対し、0〜12容積部、好ましくは、
2.5〜10容積部用いるのが望ましい。骨材の量が1
2容積部を越えると、耐久性は増すものの、透水性が悪
くなり、望ましくない。一方、常温結合材としてアスフ
ァルト乳剤を使用する場合には、草本植物廃棄部分10
0容積部に対し、10〜120容積部、好ましくは、2
5〜100容積部用いるのが望ましい。骨材の量が10
容積部未満では、舗装体の弾性は増加するものの、耐久
性に問題が生じる。一方、骨材の量が120容積部を越
えると、耐久性は増すものの、透水性が悪くなり、望ま
しくない。
【0038】本発明の弾性舗装用常温混合物には、通
常、細骨材が使用されるが、細骨材の一部を粗骨材で置
き換えても良い。使用する骨材中の粗骨材と細骨材との
割合は、重量比で(粗骨材/細骨材)=(1/1〜1/
5)の範囲が好ましいが、粗骨材として良質のものがな
ければ、細骨材だけを用いても構わない。また、粒径5
mm以下の範囲で連続粒度を持つ骨材を使用する場合に
は、特に粗骨材と細骨材とを混合する必要はなく、その
骨材のみを使用すれば良いことは勿論である。
【0039】常温結合材としてアスファルト乳剤を使用
する場合、使用する骨材は、予め、アスファルト乳剤も
しくは加熱アスファルトでコーティングしておくのが好
ましい。コーティングを行う場合には、アスファルト乳
剤もしくは加熱アスファルトの使用量は、アスファルト
固形分として、骨材100重量部に対して、0.5〜
2.0重量部の範囲が好ましい。
【0040】常温結合材としてアスファルト乳剤を使用
する場合、本発明の弾性舗装用常温混合物には、必要に
応じて、水硬性無機材料を添加することができる。使用
する水硬性無機材料としては、セメント、無水石膏、半
水石膏、粉末状スラグなどが挙げられる。
【0041】使用するセメントとしては、普通ポルトラ
ンドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポル
トランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色
ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメン
ト、アルミナセメント、膨張セメント、高炉コロイドセ
メント、コロイドセメント、超速硬セメント、白色セメ
ント、フライアッシュセメント、耐硫酸塩セメント、ジ
ェットセメントなどが挙げられる。これらの水硬性無機
材料は、その1種もしくは2種以上を併用することも可
能で、更には、水や、公知のセメント用混和材料、例え
ば、収縮補償材、硬化促進材、硬化遅延材、分散剤、空
気連行剤、増粘剤、減水剤、充填剤などを併用すること
も可能である。
【0042】使用する水硬性無機材料の量は、アスファ
ルト乳剤100重量部に対して、通常、0〜70重量部
の範囲である。水硬性無機材料の量が70重量部を越え
ると、構築された弾性舗装体が硬くなり過ぎるだけでな
く、混合物の硬化が早くなり過ぎて作業性が悪くなるの
で好ましくない。
【0043】本発明の弾性舗装用常温混合物に使用する
着色顔料としては、例えば、無機顔料として、 白色・・・二酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白 黒色・・・鉄黒、黒鉛、カーボンブラック 赤色・・・カドミウムレッド 橙色・・・モリブデンオレンジ 黄色・・・水酸化第二鉄、酸化鉄黄、黄鉛 緑色・・・酸化クロム、クロムグリーン 青色・・・群青、紺青、コバルトブルー 紫色・・・マンガンバイオレット を使用することができる。
【0044】また、有機顔料としては、 赤色・・・ウオッチングレッド、キナクリドンレッド 橙色・・・パーマネントオレンジ 黄色・・・ファストエロー 緑色・・・フタロシアニングリーン 青色・・・フタロシアニンブルー 紫色・・・ジオキサジンバイオレット などを使用することができる。
【0045】これら着色顔料は、1種、もしくは2種以
上を組み合わせて用いられ、その使用量は、常温結合材
として熱硬化性ポリマーを使用する場合、熱硬化性ポリ
マー100重量部に対して、通常、0〜8重量部であ
り、一方、常温結合材としてアスファルト乳剤を使用す
る場合には、アスファルト乳剤中の固形分100重量部
に対して、通常、0〜50重量部である。着色顔料を8
重量部又は50重量部を越えて用いても、効果にさほど
差が見られず、不経済である。
【0046】なお、本発明によって構築される弾性舗装
体表面に、カラー骨材や、明色骨材を散布して、もしく
は、舗装体表面に有色塗料等を散布ないしは塗布するこ
とによって、構築される弾性舗装体を着色することも可
能である。
【0047】本発明の弾性舗装用常温混合物に補助材と
して使用するゴム又はエラストマーとしては、例えば、
天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソ
プレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロ
プレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ブチルゴ
ム、ハロゲン化ブチルゴム、クロルスルホン化ポリエチ
レン、塩素化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、
EPTゴム、アルフィンゴム、スチレン・ブタジエンブ
ロック共重合ゴム、スチレン・イソプレンブロック共重
合ゴム、エチレン・酢酸ビニール共重合物、エチレン・
アクリレート共重合物、エチレン・エチルアクリレート
共重合物(EEA)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニー
ル、ポリ酢酸ビニール、塩化ビニール・酢酸ビニール共
重合物、酢酸ビニール・アクリレート共重合物等が挙げ
られる。これらのゴム又はエラストマーは、廃棄物や再
生物であっても良く、特に、自動車の廃タイヤを使用す
るのが好ましい。これらのゴム又はエラストマーには色
調があっても良い。
【0048】これらのゴム又はエラストマーは、粒状に
して用いるのが好ましく、1〜5mm程度の球形状或い
は多方体形状などとして使用するか、ないしは、細かく
片状に切断して使用するのが良い。
【0049】着色顔料以外の、ゴム、エラストマー、お
が屑、プラスチック廃材、ガラス屑、麦藁、もろこし
屑、藁屑、干し草、豆皮、樹木等の枝葉及び根、ポリ容
器屑、製紙用チップなどの補助材の使用量は、全体とし
て、主材としての草本植物廃棄部分に対して、容積比
で、0〜100%であるが、できうるならば0〜20%
の範囲が好ましい。
【0050】本発明の弾性舗装用常温混合物は、例え
ば、所定量の穀物種子殻などの草本植物廃棄部分と必要
に応じて骨材、水硬性無機材料、補助材とを、パグミル
ミキサー、パン型ミキサー、可傾式ミキサー等の混合機
に投入し、一様な混合状態になったことを確認して、所
定量の常温結合材を投入して更に混合・攪拌することに
よって製造される。十分な混合・攪拌を終えて本発明の
弾性舗装用常温混合物を得る。
【0051】以下、図面を用いて、本発明の弾性舗装体
の一例を説明するが、本発明の弾性舗装体が、これに限
られるものではないことは勿論である。
【0052】図1は、建物と建物との間にある連絡道路
で、車両は通行することのできない人道専用道路におい
て、本発明の弾性舗装体を構築した場合の一例を示す断
面図であって、図1において、1は本発明の弾性舗装
体、2は本発明の弾性舗装用常温混合物を用いて構築さ
れた層、3は透水性層、4は路盤、5は路床土、6はL
字溝、7は捨てコンクリートを、それぞれ示すものであ
る。
【0053】本発明の弾性舗装体1の構築は、例えば、
以下のようにして行うことができる。すなわち、まず、
路床土5を小型のブルドーザーで不陸整正し、振動ロー
ラーで十分に転圧した後、路床土5と捨てコンクリート
7などの露出面にプライムコートを施す。プライムコー
トは施した方が好ましいが、場合によっては省略しても
良い。プライムコートとしては、例えば、アスファルト
乳剤であるCPE−3(ニチレキ株式会社製)を用いる
ことができる。プライムコートの散布はエンジンスプレ
ーヤーなどを用いて行い、1.8リットル/m2程度の
量を均一に散布して行われる。プライムコートの散布
後、切込砕石などを敷き均し、振動ローラーで充分締め
固めて路盤4を構築する。路盤4を構築する材料として
は、切込砕石に限られるものではなく、通常、路盤構築
材料として使用されるものならば何を用いても良く、例
えば、粒度調整砕石、粒度調整スラグ、浸透式マカダ
ム、クラッシャラン、切込砂利、砂等を用いても良い。
路盤4の厚さとしては、路床土5の硬さや締まり具合に
も依るが、通常、5ないし15cm、好ましくは、7〜
12cm程度である。なお、路床土5が強固である場合
には、路盤4は構築しなくても良い。
【0054】次に、路盤4と捨てコンクリート7及びL
字溝6などの露出面にプライムコートを施す。プライム
コートとしては、先に用いたのと同じものを、そして、
同じ程度の量を、使用することができる。なお、プライ
ムコートは場合によっては省略することも可能である。
プライムコートの散布後、透水性層3を表層の一部とし
て舗設する。透水性層3を構築する材料としては、構築
される層に透水性を与えるものであれば何を用いても良
いが、通常、透水性舗装用混合物として使用されている
常温ないしは加熱型の開粒度型アスファルト混合物を用
いるのが好ましい。或いは、開粒度型のセメント混合物
を用いても良く、その他、廃材を利用した骨材を敷き均
して透水性層3としても良い。透水性層3の厚さは、通
常、1〜4cm程度である。なお、透水性層3は、本発
明の弾性舗装用常温混合物を用いて構築された層2の耐
久性等が充分である場合には設けなくても良い。
【0055】続いて、透水性層3とL字溝6などの露出
面にタックコートを施す。タックコートとしては、例え
ば、ゴム入りアスファルト乳剤であるカチオゾールGM
(ニチレキ株式会社製)を用いることができる。タック
コートは施した方が好ましいが、場合によっては省略し
ても良い。タックコートの散布量は、例えば、1.2リ
ットル/m2程度である。タックコートの散布後、本発
明の弾性舗装用常温混合物を搬入し、レーキ、スコップ
などで敷き均し、最後にコテなどを用いてむらのないよ
うに表面を仕上げる。本発明の弾性舗装用常温混合物を
用いて構築される層2の厚さは、通常、表層全体として
構築される場合には、3〜5cm、表層の一部として構
築される場合には、1〜2cm程度である。
【0056】以下、実験例及び実施例によって、本発明
を更に詳細に説明する。
【0057】
【実験1】〈熱硬化性ポリマーの配合量の決定〉草本植
物廃棄部分としての穀物種子殻に対する熱硬化性ポリマ
ーの容積比を種々変えて弾性舗装用常温混合物を製造
し、混合性、作業性、並びに混合物の状態を試験した。
穀物種子殻としては埼玉県北埼玉郡北川辺町産の籾殻
(乾燥状態での1g当たりの容積:8.33cm)を
用い、熱硬化性ポリマーとしては、ポリウレタン樹脂
(カラーファルトDA:ニチレキ株式会社製)を用い
た。混合性は、混合した際の籾殻と熱硬化性ポリマーと
の混合のし易さを「良」、「やや良」、「不良」の3段
階で評価した。作業性は、敷き均した際に、均一に敷き
均すことができるかどうかによって、同じく、「良」、
「やや良」、「不良」の3段階で評価した。また、混合
物の状態は、得られた混合物を手で触れたり、足で靴を
通して踏み押したりして、その感触によって、充分柔ら
かいものを「良」、やや柔らかさに劣るものを「やや
良」、柔らかさに劣るものを「不良」の3段階で評価し
た。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1の結果から明らかなように、穀物種子
殻100容積部に対する熱硬化性ポリマーの量が、5容
積部以下となった場合、或いは、55容積部以上となっ
た場合は、いずれの場合も、混合性、作業性、並びに混
合物の状態において「不良」という結果が得られ、穀物
種子殻に対する熱硬化性ポリマーの容積比は、10〜5
0容積部の範囲が良いことが分かる。
【0060】
【実験2】〈細骨材の配合量の決定〉穀物種子殻100
容積部に対する熱硬化性ポリマーの配合割合を、15容
積部、25容積部、及び、35容積部とした3種類のも
のにおいて、細骨材の配合割合を、同じく穀物種子殻1
00容積部に対して種々変化させた混合物を製造し、混
合性、作業性、簡易透水時間、貫入量、GB係数、SB
係数、摩耗量、混合物の状態を試験した。混合性、作業
性及び混合物の状態の評価は実験1と同じである。使用
した材料は、穀物種子殻と熱硬化性ポリマーに関しては
実験1と同じものを使用し、細骨材としては、栃木県鬼
怒川産の川砂(乾燥状態での1g当たりの容積:0.6
7cm)を使用した。各種試験方法は以下の通りであ
る。
【0061】〈簡易透水性試験〉マーシャル試験用の供
試体作成モールド(直径104.8mm、高さ88.9
mmの円筒形)内に混合物を入れ、片面のみ5回、ラン
マーで締め固め、高さ3cmの供試体を、モールド底面
と底面を一致させて作成する。モールドのまま水槽内に
漬け、素早く持ち上げて、モールド内の供試体上部の滞
留する水が無くなるまでの時間を計測して、簡易透水時
間とした。
【0062】〈貫入量試験〉簡易透水性試験と同様にし
て作成した供試体を、モールドから取り出し、これをコ
ンクリート版上に載せ、供試体中央にプランジャーを押
し当てて、荷重を掛けた際のプランジャーの貫入量を測
定する。プランジャー先端の貫入ヘッドとしては、直径
25mmのものを用い、荷重は20kgf、測定時間は
30秒とした。
【0063】〈GB試験、SB試験〉「舗装試験法便覧
別冊(暫定試験方法)」、社団法人日本道路協会、平成
8年10月発行、第34〜38頁に記載の弾力性試験方
法に準じて行った。
【0064】〈摩耗試験〉W.T.A.T.(Wet Trac
k Abrasion Test )試験をASTM D3910に準じ
て行った。ただし、摩耗時間は90秒とした。
【0065】結果を表2ないし表4に示す。
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】表2ないし表4の結果から明らかなよう
に、細骨材の配合量が増すにつれ、簡易透水時間で表さ
れる透水性、貫入量で表される弾性は次第に低下する
が、摩耗量は減少し、耐摩耗性が向上しているのが分か
る。しかし、熱硬化性ポリマーの配合量に拘わらず、細
骨材の量が容積比で13部になると、混合性、作業性、
混合物の状態共に不良となり、細骨材の量は多くても、
穀物種子殻100容積部に対して12容積部程度までで
あることが分かる。
【0070】
【実験3】〈熱硬化性ポリマーの違いによる影響〉熱硬
化性ポリマーとして、実験1で用いたポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂(カラーファルトTO:ニチレキ株式
会社製)、アクリル樹脂(コールカットR−2:ニチレ
キ株式会社製)の3種類を用い、穀物種子殻100容積
部に対して、熱硬化性ポリマーを25容積部、細骨材を
4容積部、配合し、弾性舗装用常温混合物を製造した。
使用した穀物種子殻及び細骨材は、実験2で使用したも
のと同じである。一部の弾性舗装用常温混合物には、ゴ
ム粒(廃タイヤゴム粒:EPDMゴムチップ、5〜2.
5mmサイズ、乾燥状態での1g当たりの容積:1.7
2cm3)を、穀物種子殻100容積部に対して15容
積部の割合で添加した。得られた弾性舗装用常温混合物
に対して、混合性、作業性、簡易透水時間、貫入量、G
B係数、SB係数、カンタブロ損失量、混合物の状態を
試験した。混合性、作業性並びに混合物の状態の評価は
実験1と同じである。なお、カンタブロ試験は、社団法
人日本道路協会編、「排水性舗装技術指針(案)」、丸
善株式会社出版事業部、平成8年11月15日発行、8
5−91頁に記載された試験方法に準じて行った。結果
を表5に示す。対照として、通常の密粒度型加熱アスフ
ァルト混合物について同様の試験を行った結果を併せて
示した。なお、対照として使用した密粒度型加熱アスフ
ァルト混合物の配合を表6に示す。
【0071】
【表5】
【0072】
【表6】
【0073】表5の結果から明らかなように、使用した
3種類の熱硬化性ポリマーの中では、ポリウレタン樹脂
が、簡易透水時間で表される透水性、貫入量で表される
弾性、カンタブロ損失量で表される耐摩耗性、いずれの
点においても、他の樹脂よりも優れていた。なお、ゴム
粒を添加すると、GB係数が低い値を示す傾向があり、
舗装体としての弾力性が増すことが分かる。
【0074】
【実験4】〈粗骨材による細骨材の置換〉穀物種子殻1
00容積部に対して、熱硬化性ポリマーを25容積部、
細骨材を4容積部、配合し、4容積部の細骨材の一部を
種々の量の粗骨材で置き換えて弾性舗装用常温混合物を
製造した。使用した穀物種子殻、熱硬化性ポリマー及び
細骨材は、実験2で使用したものと同じである。粗骨材
としては、栃木県葛生産の7号砕石(乾燥状態での1g
当たりの容積:0.64cm3)を用いた。得られた弾
性舗装用常温混合物に対して、混合性、作業性、簡易透
水時間、貫入量、GB係数、SB係数、カンタブロ損失
量、混合物の状態を試験した。結果を表7に示す。混合
性、作業性の評価は実験1と同じである。混合物の状態
の評価に関しては、「良」の上に更に「非常に良」を付
け加えた。
【0075】
【表7】
【0076】表7の結果から明らかなように、細骨材の
一部を粗骨材で置き換えると、次第に透水性が増すが、
粗骨材の量が細骨材の量を越えると混合性、作業性とも
に悪化し、粗骨材/細骨材の値は、せいぜい1/1まで
の範囲であることが分かる。粗骨材/細骨材の値が1/
7では、混合物の状態は「良」であるが、1/3になる
と、混合物の状態は「非常に良」となり、1/7と1/
3との間に混合物の状態が「良」から「非常に良」とな
る境界があることが分かる。従って、この表7の結果か
ら、粗骨材の細骨材に対する割合は、(粗骨材/細骨
材)=(1/1〜1/5)の範囲が好ましいと結論され
る。
【0077】
【実験5】〈アスファルト乳剤の配合量の決定〉穀物種
子殻に対する骨材の容積比を(細骨材/穀物種子殻)=
40/100に固定し、アスファルト乳剤に対して常に
重量比で35重量%になるように水硬性無機材料を添加
し、穀物種子殻に対するアスファルト乳剤中の固形分の
重量比を種々変えて弾性舗装用常温混合物を製造して、
混合性、作業性、簡易透水時間、貫入量、GB係数、S
B係数、摩耗量を試験した。使用した材料は次の通りで
ある。 穀物種子殻 :籾殻(埼玉県北埼玉郡北川辺町産) 乾燥状態での1g当たりの容積:8.33cm3 アスファルト乳剤:高濃度改質アスファルト乳剤(ニチレキ株式会社製) 固形分70% 骨材 :細骨材(栃木県鬼怒川産の川砂) 乾燥状態での1g当たりの容積:0.67cm3 水硬性無機材料 :普通ポルトランドセメント(秩父小野田株式会社製)
【0078】混合性は、混合した際の籾殻と骨材、水硬
性無機材料及びアスファルト乳剤の混合のし易さを
「良」、「やや良」、「不良」の3段階で評価した。作
業性は、敷き均した際に、均一に敷き均すことができる
かどうかによって、「良」、「やや良」、「不良」の3
段階で評価した。また、簡易透水時間、貫入量、GB係
数、SB係数、摩耗量を試験各種試験方法は実験2と同
じである。
【0079】各種試験の結果を表8に示す。
【0080】
【表8】
【0081】表8の結果から明らかなように、穀物種子
殻100重量部に対するアスファルト乳剤中のアスファ
ルト固形分の量は、50〜300重量部の範囲で、混合
性、作業性共に良く、貫入試験やGB係数で表される弾
力性や、耐摩耗性においても優れた混合物が得られるこ
とが分かる。
【0082】
【実験6】〈骨材の配合量の決定〉穀物種子殻に対する
アスファルト乳剤中のアスファルト固形分の重量比を
(アスファルト乳剤中の固形分/穀物種子殻)=200
/100に固定し、更に、アスファルト乳剤に対して重
量比で35重量%になるように水硬性無機材料を添加
し、穀物種子殻に対する骨材の容積比を種々変えて弾性
舗装用常温混合物を製造して、混合性、作業性、簡易透
水時間、貫入量、GB係数、SB係数、摩耗量を試験し
た。使用した材料並びに試験方法は、実験5と同じであ
る。結果を表9に示す。
【0083】
【表9】
【0084】表9の結果から明らかなように、穀物種子
殻100容積部に対する細骨材の量は、10〜120容
積部の範囲で、混合性、作業性共に良く、貫入試験やG
B係数で表される弾力性や、耐摩耗性においても優れた
混合物が得られることが分かる。
【0085】
【実験7】〈水硬性無機材料の配合量〉穀物種子殻に対
するアスファルト乳剤中のアスファルト固形分の重量比
を(アスファルト乳剤中の固形分/穀物種子殻)=20
0/100に固定し、更に、穀物種子殻に対する骨材の
容積比を(細骨材/穀物種子殻)=25/100に固定
し、アスファルト乳剤に対する水硬性無機材料の重量比
を種々変えて弾性舗装用常温混合物を製造して、混合
性、作業性、簡易透水時間、貫入量、GB係数、SB係
数、摩耗量を試験した。使用した材料並びに試験方法
は、実験5と同じである。結果を表10に示す。
【0086】
【表10】
【0087】表10の結果から明らかなように、水硬性
無機材料の配合量が増すに従い、耐摩耗性は向上する
が、透水性並びに弾性が減少する傾向にあり、水硬性無
機材料の添加量としては、アスファルト乳剤に対して7
0重量部までが好ましい。
【0088】
【実験8】〈粗骨材による細骨材の置換〉穀物種子殻に
対するアスファルト乳剤中のアスファルト固形分の重量
比を(アスファルト乳剤中の固形分/穀物種子殻)=2
00/100に固定し、穀物種子殻に対する骨材の容積
比を(骨材/穀物種子殻)=40/100に固定し、更
に、アスファルト乳剤に対する水硬性無機材料の重量比
を(水硬性無機材料/アスファルト乳剤)=35/10
0に固定して、骨材中の細骨材と粗骨材の重量比を種々
変えて弾性舗装用常温混合物を製造して、混合性、作業
性、簡易透水時間、貫入量、GB係数、SB係数、摩耗
量を試験した。使用した材料並びに試験方法は、実験5
と同じである。ただし、粗骨材としては、栃木県葛生産
の7号砕石(乾燥状態での1g当たりの容積:0.64
cm)を用いた。結果を表11に示す。
【0089】
【表11】
【0090】表11の結果から明らかなように、細骨材
の一部を粗骨材で置き換えると、次第に透水性並びに耐
摩耗性が増すが、粗骨材の量が細骨材の量を越えると混
合性、作業性ともに悪化し、粗骨材の細骨材に対する好
適な量は、せいぜい等量までの範囲であることが分か
る。これらの知見により、粗骨材の細骨材に対する割合
は、(粗骨材/細骨材)=(1/1〜1/5)の範囲が
好ましいと結論される。
【0091】
【実施例】アスファルト乳剤を人工アスファルト乳剤
(「マイカラー乳剤」ニチレキ株式会社製)に換え、着
色顔料としてコバルトブルー(バイエル社製)を使用し
た以外は、実験5で使用したのと同じ材料を用いて、本
発明の弾性舗装用常温混合物を製造した。配合割合は、
穀物種子殻100容積部に対して骨材を30容積部、穀
物種子殻100重量部に対して人工アスファルト乳剤中
の固形分の割合が160重量部、人工アスファルト乳剤
100重量部に対して水硬性無機材料及び着色顔料を、
それぞれ、50重量部及び4重量部用いた。得られた弾
性舗装用常温混合物は混合性、作業性ともに良好で、簡
易透水時間は8秒、貫入量は5mm、GB係数は11、
SB係数は6、摩耗量は120g/mであった。この
弾性舗装用常温混合物を用いて構内の試験区域に厚さ5
cmの舗装体を構築した。得られた舗装体は使用した着
色顔料の色彩が鮮やかに出た青色で、弾力のある足感を
与え、上面から散水したところ、速やかに排水し、舗装
体表面に水たまりができることはなかった。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、従来、廃
棄物としてその処理に多大の困難があった穀物種子殻な
どの草本植物廃棄部分の新しい利用方法を提供するもの
であり、草本植物廃棄部分を常温結合材である熱硬化性
ポリマーやアスファルト乳剤などと混合し、弾性舗装用
常温混合物とすることによって、穀物種子殻などの草本
植物廃棄部分の大量消費を可能とするばかりでなく、安
価で透水性に優れた弾性舗装用混合物を提供することを
可能にするものである。また、本発明の弾性舗装用常温
混合物は、材料を加熱することなく施工できるので、草
本植物廃棄部分を燃焼や炭化させて損なうことがなく、
かつ、加熱に伴う炭酸ガスの発生もないので地球環境的
にも優れたものである。安価に構築でき、しかも、優れ
た透水性を備えた本発明の弾性舗装用常温混合物は、一
般歩道に限らず、公園や河川敷等の遊歩道や散策路、ジ
ョギングコースの舗装用材料としても最適であり、雨水
の地下への還流を妨げる恐れもなく、どのような場所に
施工しても樹木や地下水に悪影響を及ぼすことがないも
のである。更には、簡単に着色することができるので、
美観的にも極めて優れた舗装用混合物である。本発明
は、廃棄物の有効利用としての顕著な効果は勿論のこ
と、従来のものよりも優れた弾性舗装体を提供するもの
であり、そのもたらす意義は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の弾性舗装体の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 弾性舗装体 2 弾性舗装用常温混合物によって構築
される層 3 透水性層 4 路盤 5 路床土 6 L字溝 7 捨てコンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 誠 栃木県小山市稲葉郷56−4 (72)発明者 黄木 秀実 東京都北区豊島2−1−8 コーポ泰山I I301 (72)発明者 関根 邦夫 埼玉県北葛飾郡鷲宮町大字西大輪1674−1 (72)発明者 伊藤 亮 栃木県下都賀郡国分寺町駅東4−16−19 (72)発明者 丸島 孝和 栃木県下都賀郡国分寺町小金井110−2 ニチレキ小金井寮A−103 (72)発明者 鈴木 とおる 栃木県宇都宮市一条1−3−7 一条スカ イコーポ503

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主材としての草本植物廃棄部分と、常温
    結合材とを含む弾性舗装用常温混合物。
  2. 【請求項2】 草本植物廃棄部分が、草本植物の葉、
    茎、根、又は、種子殻である請求項1記載の弾性舗装用
    常温混合物。
  3. 【請求項3】 草本植物の種子殻が穀物種子殻である請
    求項2記載の弾性舗装用常温混合物。
  4. 【請求項4】 更に骨材を含む請求項1、2又は3記載
    の弾性舗装用常温混合物。
  5. 【請求項5】 常温結合材が、熱硬化性ポリマー又はア
    スファルト乳剤である請求項1、2、3又は4記載の弾
    性舗装用常温混合物。
  6. 【請求項6】 草本植物廃棄部分と熱硬化性ポリマーと
    の混合割合が、容積比で、草本植物廃棄部分100容積
    部に対して、熱硬化性ポリマーが10〜50容積部であ
    る請求項5記載の弾性舗装用常温混合物。
  7. 【請求項7】 熱硬化性ポリマーがポリウレタン樹脂で
    ある請求項5又は6記載の弾性舗装用常温混合物。
  8. 【請求項8】 草本植物廃棄部分とアスファルト乳剤と
    の混合割合が、草本植物廃棄部分100重量部に対し
    て、アスファルト乳剤中のアスファルト固形分として5
    0〜300重量部である請求項5記載の弾性舗装用常温
    混合物。
  9. 【請求項9】 草本植物廃棄部分と骨材との混合割合
    が、草本植物廃棄部分100容積部に対して、骨材が1
    0〜120容積部である請求項8記載の弾性舗装用常温
    混合物。
  10. 【請求項10】 水硬性無機材料を含む請求項8又は9
    記載の弾性舗装用常温混合物。
  11. 【請求項11】 着色顔料、ゴム、エラストマー、おが
    屑、プラスチック廃材、ガラス屑、麦藁、もろこし屑、
    藁屑、干し草、豆皮、樹木等の枝葉及び根、ポリ容器
    屑、製紙用チップなどから選ばれる1種又は2種以上の
    補助材を含む請求項1ないし10のいずれかに記載の弾
    性舗装用常温混合物。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の弾性舗装用常温混合物を用いて構築された層を、表層
    もしくは表層の一部に有する弾性舗装体。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の弾性舗装用常温混合物を用いて構築された層の下に、
    透水性舗装用混合物を用いて構築された層を備える請求
    項12記載の弾性舗装体。
  14. 【請求項14】 草本植物廃棄部分を、少なくとも常温
    結合材と混合して弾性舗装用混合物の主材とする草本植
    物廃棄部分の利用方法。
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