JPH11321215A - 空気入りタイヤとリムとの組立体 - Google Patents

空気入りタイヤとリムとの組立体

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JPH11321215A
JPH11321215A JP10124723A JP12472398A JPH11321215A JP H11321215 A JPH11321215 A JP H11321215A JP 10124723 A JP10124723 A JP 10124723A JP 12472398 A JP12472398 A JP 12472398A JP H11321215 A JPH11321215 A JP H11321215A
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JP
Japan
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carcass
tire
rubber
steel cord
pneumatic tire
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JP10124723A
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Sumuto Nakagawa
澄人 中川
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C17/00Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor
    • B60C17/0009Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor comprising sidewall rubber inserts, e.g. crescent shaped inserts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐腐食疲労性、耐接着劣化性および発熱耐久
性を改善する。 【解決手段】 カーカスの補強コードがスチールコード
であり、気体充填側にインナーライナーを備えた空気入
りタイヤにおいて、充填される気体の酸素分圧を15%
以下にし、インナーライナーのゴム成分中、ブチルゴム
系成分の天然ゴム成分に対する重量割合を60/40以
下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りタイヤと
リムの組立体に関し、特に、カーカスの補強コードがス
チールコードであり、気体充填側にインナーライナーを
備えた空気入りタイヤとリムとの組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】まず空気入りタイヤで内圧が大気圧乃至
大気圧に近いパンク(フラット)状態で所定距離を安全
に走行可能な、いわゆる安全タイヤとして、図3に荷重
負荷の下で破線で示す通常の内圧充てんからフラット走
行となった、実線で示すタイヤ31及びリム32の左半
断面を示すように、ビード部33からサイドウォール部
34を経てトレッド部35端に至る間の最内側カーカス
プライ36(1プライで示す)の内面に、対をなす断面
三日月状の補強ゴム層37を配置し、サイドウォール部
34を重点としたタイヤ補強が良く知られている。この
種の補強ゴム層37を配置したタイヤ31は荷重負担は
比較的軽く、乗心地を重視する、例えば乗用車用として
それなりの評価を受けている。
【0003】補強ゴム層37はタイヤ半径方向外側端が
ベルト38端部に相当する位置まで延び、タイヤ半径方
向内側端はビードコア39外周面近傍位置まで延びるタ
イプが一般である。このタイプのタイヤ31は転動中に
パンクしてフラット状態になると、補強ゴム層37で補
強したサイドウォール部34の剛性により負荷荷重の大
部分を支持し、車両速度を多少遅くすることが余儀なく
されるものの、所定距離をフラット走行可能である。し
かし以下に述べるようにランフラット耐久性が十分とは
いえない。
【0004】乗用車用タイヤの荷重負担は比較的軽いと
はいえ、大型乗用車になるとタイヤ1本当りの負荷荷重
は500kgf 前後に及ぶ。このような負荷荷重の下での
フラット走行では、サイドウォール部34の撓曲変形量
δは著しく大きく、通常の空気圧充てん転動時における
動荷重の数倍に及ぶ動荷重がタイヤに加えられるのでサ
イドウォール部34は完全な座屈状態を呈し、この座屈
状態を多数回繰り返さなければならない。ここにいう撓
曲変形量δとは図3に示すようにリム径ラインRLから
測った断面高さSHからの量をいう。
【0005】その結果、ビード部33はリム32の湾曲
したフランジ40に強く押圧され、フラット走行を続け
るとリム32のフランジ40とビード部33内に配設し
た高硬度ビードフィラーゴム41との間に挟まれた外皮
ゴムとカーカスプライ36の折返し部とが高温度にな
り、カーカスプライ36のコードがナイロンコードの場
合はコードが外皮ゴムと共に熱により溶けたり破断した
りする。この種の故障発生によりフラット走行継続が不
可能となり、そこまでいかずとも故障部位の修理は無理
であり、結局タイヤ31は廃棄せざるを得ない。
【0006】またタイヤ31をフラット状態の下で荷重
を負荷させる、いわゆるランフラット条件で走行させる
と、タイヤ31の構成部材内部の温度は200℃以上の
高温度に達するので、耐熱性に優れ、上記の溶融、破断
故障に対し抵抗性を有するポリエステルコード又はレー
ヨンコードをカーカスプライに適用していてもコードと
被覆ゴムとの間の接着界面で剥離故障が生じ、結局ラン
フラット耐久性が不十分となる。
【0007】そこでランフラット耐久性を向上させるた
めの有効手段として、フラット状態での曲げ剛性が上記
のような有機繊維コードに比し格段に高く、従ってサイ
ドウォール部34の撓曲変形量δをより一層低減させる
ことができ、その結果ビード部33のリム32のフラン
ジ40に対する押圧力の格段の低下と、それに伴うビー
ド部33の低温度化が可能なスチールコードをカーカス
36のプライに用いることが試みられている。
【0008】しかしカーカス36のプライにスチールコ
ードを用いるタイヤ31は、その他の汎用タイヤには存
在しない一対の補強ゴム層37を有している上、有機繊
維コードに比し重量が重いスチールコード適用により汎
用タイヤに比し一層のタイヤ重量増加を招く不利も合わ
せもつことになる。その一方でタイヤには地球環境保全
を意図した車両の燃費向上に寄与すること、換言すれば
より一層の軽量化が強く求められているのが現状であ
る。
【0009】一方、一般的に、空気入りタイヤの充填気
体としては、普通の空気(O2 :N 2 =20:80)が
使用されている。このため、タイヤ部材にスチールコー
ドを用いた場合には、充填空気からの酸素およびこの酸
素から生じた水分により、スチールコードが腐食され、
また、ブラスメッキを施されたスチールコードとゴムと
の接着性が低下するという不都合があった。また、空気
充填側に近い程、すなわちタイヤ内側程この影響を受け
やすいため、特に、カーカスの補強コードにスチールコ
ードを使用した場合に耐久性等の問題を生じることにな
る。そこで、タイヤの構造面からの対策として、空気充
填側に、気体の透過を遮断する性質のあるブチルゴムを
主成分とする厚さ1.5mm程度のゴム層(インナーライ
ナー)を設ける技術がある。
【0010】しかし、このインナーライナーに使用され
るブチルゴムは、コストが高いのに加えて、作業性が悪
く、さらには、発熱性が高いという問題がある。したが
って、この層を厚くすれば、透過気体の低減効果は高ま
るが、一方で、発熱量は増加するという不都合が生じ
る。加えて、タイヤの軽量化の要求もあり、単純に厚さ
を厚くする方法では対応できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、ブ
チルゴムに起因するインナーライナーの不都合を解消す
ると共に、酸素の影響を抑えて空気入りタイヤの耐久性
を向上させることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下の構成とする。 (1)一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、
両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、これ
ら各部を補強する1プライ以上のラジアル配列スチール
コードのゴム被覆になるカーカスと、該カーカスの外周
でトレッド部を強化する2層以上のゴム被覆になるスチ
ールコード交差層のベルトとを備え、ビード部からサイ
ドウォール部を経てトレッド部に至る間の最内側カーカ
スプライの内面に対をなす断面三日月状の補強ゴム層
と、該補強ゴム層の内側で一対のビード部相互間にわた
り延びるインナーライナーとを有する空気入りタイヤと
リムとの組立体において、充填される気体の酸素分圧が
15%以下であり、インナーライナーのゴム成分中、ブ
チルゴム系成分の天然ゴム成分に対する重量割合が、6
0/40以下であることを特徴とする。 (2)上記(1)の構成に加えて、カーカスのスチール
コードを構成するフィラメントの単位断面積当たりの引
っ張り強さが3500MPa以上であることを特徴とす
る。 (3)上記(1)または(2)の構成に加えて、カーカ
スのスチールコードのフィラメント径が0.12〜0.
25mmであることを特徴とする。なお、インナーライ
ナーの厚さとしては、タイヤ毎に適合した通常の厚さを
有する。酸素分圧を下げるのに伴って、インナーライナ
ー中のブチルゴム系成分の割合を少なくできるが、これ
と組み合わせて、インナーライナーの厚さを適宜薄くで
きることはいうまでもない。インナーライナーの発熱お
よびタイヤの軽量化の点から、厚さは1.5mm未満が
好ましく、特に、1.4mm以下が好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明のインナーライナーに使用されるブチルゴム
系成分は、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、イソモ
ノオレフィンとp−メチルスチレン共重合体を臭素化し
てなるブチルゴム等のうち少なくとも1種からなる。ま
た、普通の空気中、酸素の分圧は20%であるが、本発
明においては、酸素分圧を15%以下とし、この場合、
インナーライナーのゴム成分中、ブチルゴム系成分の天
然ゴム成分に対する重量割合は、上記のとおり60/4
0以下で効果があるが、酸素分圧をさらに下げて、5%
以下としたときは、前記重量割合は、50/50以下で
効果が得られる。さらに、酸素分圧を2%以下としたと
きは、30/70以下とすることができる。
【0014】ベルトやカーカスの補強コードにスチール
コードを使用した場合、タイヤ内側にあるカーカスにお
いては特に、上記したように、充填空気中の酸素の影響
を受けて、コードの腐食やコードとゴムとの接着性の低
下を引き起こすが、この原因となる酸素の分圧を下げる
ことにより、耐腐食疲労性および接着劣化性を改良する
ことができる。
【0015】また、上記のように、酸素分圧を下げる場
合、酸素以外の気体成分としては、スチールコードに悪
影響を及ぼさず、かつ、目的の空気入りタイヤを得ると
いう観点から、窒素ガスなどの不活性ガスが好ましい。
なお、窒素ガスは、一般の不活性ガスと比べてコスト的
にも有利であり、安全面も保証されていることから本発
明の空気入りタイヤの充填気体として望ましい。
【0016】上記のように、本発明では、充填気体の酸
素分圧を15%以下に制限するので、酸素の透過を抑制
するために、インナーライナー中に配合するブチルゴム
系成分の天然ゴム成分に対する重量割合を60/40以
下に減らしても、充填気体中の酸素のタイヤ部材への悪
影響を十分に抑制する効果が得られる。さらに、インナ
ーライナーゴム自体の発熱性も抑えられるために、タイ
ヤとしての発熱耐久性をも改善できる。なお、酸素分圧
が15%より高い場合には、酸素分圧を制限した効果が
急速になくなって、耐腐食疲労性及び接着劣化抑制効果
がほとんどなくなり、一方、前記重量割合が60/40
を超えると、発熱性が増し、タイヤの耐久性が低下す
る。
【0017】充填気体の酸素分圧が5%以下の場合に
は、ブチルゴム系成分の前記割合を50/50以下にし
ても、カーカスのスチールコードの耐腐食疲労性や耐接
着劣化性が明らかに向上し、かつ、インナーライナーの
発熱量も十分に抑えられて、タイヤの発熱耐久性が大き
く向上する。さらに、充填気体の酸素分圧が2%以下の
場合には、ブチルゴム系成分の前記割合を30/70以
下にしても、上記性能の全てが著しい飛躍的な改善効果
が見られる。
【0018】本発明では、充填気体の酸素分圧を上記の
ように低くするのに伴って、インナーライナーを構成す
るブチルゴム系成分の量を少なくすることができるの
で、発熱量の高いブチルゴム成分の量を減らすことがで
き、タイヤとしての耐久性を改善できる。
【0019】また、本発明は、スチールコードを構成す
るフィラメントの単位断面積当たりの引っ張り強さ(抗
張力)が3500MPa以上である場合に、特に効果的
である。これは、タイヤの軽量化等のために抗張力を高
めた鋼フィラメントは、伸線時にその表面に大きな負荷
がかかるため、耐腐食疲労性が悪化する等種々の物性低
下がみられる。よって、このようなフィラメントにより
構成されたスチールコードを補強コードとして使用する
場合に、充填気体中の酸素分圧を下げてスチールコード
の耐腐食疲労性を改善できる本発明を適用すると効果的
である。また、本発明においては、カーカスを補強する
スチールコードのフィラメント径は0.12〜0.25
mmであると好ましいが、これは、0.12mm未満で
は、スチールコード製造時の伸線性が悪く、0.25m
mを超えると、フィラメントの耐圧縮疲労性が低下する
からである。
【0020】さらに、本発明にあっては、スチールコー
ドの構造は、特に限定されないが、1×n、1+n、ま
たは2+n(n=2〜7)であり、フィラメント径が
0.12〜0.25mmの場合に効果的である。これ
は、カーカスプライに上記以外の層撚り構造および複撚
り構造を使用すると、フィラメント/フィラメント間の
フレッティングによる強力低下が懸念され、かつ、スチ
ールコードの切断時全伸び(%)の値を大きくするこ
と、望ましくは切断時全伸び3.5%以上、より望まし
くは4.0%以上とすることができ、これによりタイヤ
のフラット走行時のスチールコードの耐圧縮疲労性を顕
著に向上させることが可能となり、なぜなら各フィラメ
ント自体の変形で圧縮入力を吸収することが可能となる
からであり、その結果ランフラット耐久性を向上させる
ことができるからである。
【0021】本発明の空気入りタイヤは、タイヤパンク
時にタイヤを交換できる安全な場所まで走行(ランフラ
ット走行)できるいわゆるランフラットタイヤにおいて
優れた効果を発揮する。このタイヤを図面を参照して例
示する。図1は、ランフラットタイヤの部分断面図を示
す。このタイヤ11は、トロイド状ラジアルカーカス1
2の両端が一対のビード部13で外側に巻き返され、カ
ーカス12の内側でサイドウォール部14に断面三日月
状の補強ゴム層15を備え、カーカス12の外側でクラ
ウン部に有機繊維コードで補強された補助層16を介し
て、金属コードで補強されたベルト17が配置され、さ
らにこの外側にはトレッド18が配置されている。ま
た、カーカス12の内側、空気充填側にはインナーライ
ナー19を備えている。
【0022】
【実施例】以下に、本発明を具体的に説明する。各実施
例および各比較例共に、タイヤサイズ225/60R1
6の乗用車用ランフラットラジアルタイヤを試作するこ
とにより行った。インナーライナーは、厚さ1.3mm
で、その配合内容は、ゴム成分は表1に、それ以外の成
分は表2に記載したものとした。なお、ベルトおよびカ
ーカス共に、スチールコードで補強され、ベルト補強コ
ードは、1×3×0.30、カーカス補強コードは1×
5×0.16の構造、打ち込み数38本/5cmとし
た。また、カーカスのスチールコードを構成するフィラ
メントの単位断面積当たりの引っ張り強さは3600M
paである。各タイヤ性能は、以下の方法により測定
し、表1中に指数で表示した。
【0023】耐腐食疲労性 実施例1〜5及び比較例1〜3の各試作タイヤに内圧が
2 kgf/cm2 になるように表1に示した酸素分圧の気体
(他の充填気体は窒素ガス)を充填し、この組立体を、
JATMA YEAR BOOK(1998年版)の空
気圧−荷重負荷能力対応表に記載されている空気圧2.
0kgf/cm2 に対応する荷重負荷能力675kg(質量)に
相当する荷重675kgf の負荷の下、実車により速度6
0km/hで20万km実地走行させた。実地走行後、
図2に示すように、上記条件下での走行後のタイヤから
取り出したゴム付きのスチールコード21を、3個の直
径40mmの回転自在なプーリー22に掛け、固定プーリ
ー23を介して新品コード破断荷重の10%に相当する
重り24に引張荷重をかけ、プーリー23を左右に繰り
返し20cm移動させて、コードに繰り返し曲げ歪を与え
ることにより、コードを疲労破断させ、コード破断に至
る繰り返し回数を10本のコードにつき測定し、測定し
た10本の繰り返し回数の平均値を、比較例1のコント
ロールタイヤのものを100として指数で示し、表1に
示す。数値が大きいほど耐腐食疲労性が良好なことを示
す。
【0024】耐接着劣化性 接着着劣化性に関しては、上記実施走行後、室温下にて
カーカス補強コード4本をゴムから剥離して、コード上
に残っているゴム付き量が最も多い部分におけるゴム付
き量を、コントロールタイヤ(比較例1)のものと比較
して指数にて表示した。値が大きい程、耐接着劣化性が
良好なことを示す。
【0025】発熱耐久性 発熱耐久性に関しては、上記と同一のタイヤを、直径
3.5mのドラム上で、正規内圧の80%の負荷から出
発して、65km/hで8時間走行させ、次に負荷100
%で12時間、120%で24時間走行させ、以下20
%ずつ負荷を増して破壊した時の走行距離(km)を比較
例1のタイヤを100として指数表示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】以上の実験結果から、各実施例は各比較例
に比べて、耐腐食疲労性、耐接着劣化性および発熱耐久
性に関して優れていることがわかる。具体的には、実施
例1は、比較例1に対し、酸素分圧を15%に下げた例
であるが、耐腐食疲労性および耐接着劣化性が改善され
ていることがわかる。実施例2は、実施例1よりさらに
酸素分圧を下げ、それに伴って、インナーライナー中の
ブチルゴムの割合も少なくした例であるが、これによる
と、耐腐食疲労性および耐接着劣化性に加えて、発熱耐
久性も改善されていることがわかる。また、実施例4お
よび実施例5は、酸素分圧を2%以下の0%にした例で
あるが、この場合は、ブチルゴムの天然ゴムに対する重
量割合を30/70とすることで、3つの性能を一段と
向上できることがわかる。さらに、実施例3および実施
例5は、ブチルゴムを含まない例であるが、この場合に
は、耐腐食疲労性、耐接着劣化性および発熱耐久性に優
れたタイヤが得られる共に、大幅なコストダウンになる
ばかりか、作業性をも大幅に向上させることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
タイヤに充填される気体中の酸素分圧を下げて、酸素に
よって引き起こされるスチールコードの腐食性およびコ
ードとゴムの接着劣化を抑制するとともに、インナーラ
イナー中のブチルゴムの配合割合を下げることを可能に
して、これにより、インナーライナーゴムの発熱性を低
下させ、タイヤの耐久性を大幅に向上させることができ
る。また、ブチルゴムの配合割合を少なくすることよ
り、コストダウンを図れるばかりでなく、作業性も良好
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるランフラットタイヤの部分断面
図である。
【図2】コードの耐腐食疲労性の測定法を示す模式図で
ある。
【図3】空気入りタイヤとリムとの組立体のフラット走
行時の部分断面図である。
【符号の説明】
12 カーカス 19 インナーライナー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部及び一対のサイドウォー
    ル部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有
    し、これら各部を補強する1プライ以上のラジアル配列
    スチールコードのゴム被覆になるカーカスと、該カーカ
    スの外周でトレッド部を強化する2層以上のゴム被覆に
    なるスチールコード交差層のベルトとを備え、ビード部
    からサイドウォール部を経てトレッド部に至る間の最内
    側カーカスプライの内面に対をなす断面三日月状の補強
    ゴム層と、該補強ゴム層の内側で一対のビード部相互間
    にわたり延びるインナーライナーとを有する空気入りタ
    イヤとリムとの組立体において、充填される気体の酸素
    分圧が15%以下であり、インナーライナーのゴム成分
    中、ブチルゴム系成分の天然ゴム成分に対する重量割合
    が、60/40以下であることを特徴とする空気入りタ
    イヤとリムの組立体。
  2. 【請求項2】 カーカスのスチールコードを構成するフ
    ィラメントの単位断面積当たりの引っ張り強さが350
    0MPa以上であることを特徴とする請求項1記載の空
    気入りタイヤとリムとの組立体。
  3. 【請求項3】 カーカスのスチールコードのフィラメン
    ト径が0.12〜0.25mmであることを特徴とする
    請求項1または2記載の空気入りタイヤとリムとの組立
    体。
JP10124723A 1998-05-07 1998-05-07 空気入りタイヤとリムとの組立体 Withdrawn JPH11321215A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001288298A (ja) * 2000-02-04 2001-10-16 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2007314629A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤインナーライナー用ゴム組成物

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Effective date: 20050802