JPH11320208A - Nc自動旋盤のガイドブッシュ開閉装置とnc自動旋盤のガイドブッシュ開閉方法 - Google Patents

Nc自動旋盤のガイドブッシュ開閉装置とnc自動旋盤のガイドブッシュ開閉方法

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JPH11320208A
JPH11320208A JP13490998A JP13490998A JPH11320208A JP H11320208 A JPH11320208 A JP H11320208A JP 13490998 A JP13490998 A JP 13490998A JP 13490998 A JP13490998 A JP 13490998A JP H11320208 A JPH11320208 A JP H11320208A
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guide bush
opening
sleeve
adjusting member
guide
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JP13490998A
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Toshiyasu Urushibata
敏保 漆畑
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Star Micronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工中に棒材が後退動作する際、棒材がガイ
ドブッシュによる「カジリ損傷」によって傷付くことを
防止することが可能なNC自動旋盤のガイドブッシュ開閉
装置とNC自動旋盤のガイドブッシュ開閉方法を提供する
こと。 【解決手段】 スリーブと、スリーブ内に軸方向に移動
可能に内装されスリーブとの相互作用によって開成・閉
成するガイドブッシュと、スリーブ内に挿入・配置され
ガイドブッシュに螺合・接合され適宜回転してガイドブ
ッシュを軸方向に移動させる調整部材と、スリーブと調
整部材との間に介挿され調整部材及びガイドブッシュを
ガイドブッシュが閉成する方向に常時付勢している弾性
手段と、調整部材を弾性手段の付勢力に抗して押圧・付
勢して調整部材及びガイドブッシュを移動させガイドブ
ッシュを開成させるガイドブッシュ開閉手段と、からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、主軸移動型のNC自
動旋盤のガイドブッシュ開閉装置とNC自動旋盤のガイド
ブッシュ開閉方法に係り、特に、ガイドブッシュを適宜
のタイミングで開成させることにより、加工中に棒材が
後退動作する場合に棒材及びガイドブッシュがカジリ損
傷しないように工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】主軸移動型のNC自動旋盤のガイドブッシ
ュ装置としては、例えば、特開平9−19802号公報
に開示されているようなものがある。その構成を図5に
示す。図5に示すガイドブッシュ装置は、いわゆる「ロ
ータリー型」のガイドブッシュ装置であり、主軸の回転
に同期して回転する構成になっている。
【0003】まず、ガイドブッシュスリーブ201があ
り、そのガイドブッシュスリーブ201の外周部にはプ
ーリ203がキー205を介して取付・固定されてい
る。又、図示しないガイドブッシュモータが配置されて
いて、該ガイドブッシュモータの回転軸にもプーリが取
付・固定されている。このプーリと上記プーリ203に
は図示しないベルトが巻回されている。
【0004】又、ガイドブッシュスリーブ201の内周
側にはガイドブッシュ207が内装されている。ガイド
ブッシュスリーブ201にはピン209が圧入されてい
て、該ピン209の先端部はガイドブッシュ207側の
溝211に係合している。よって、ガイドブッシュ20
7はガイドブッシュスリーブ201と一体に回転すると
共に、上記溝211の範囲内で軸方向に移動可能に構成
されている。尚、図5中符号217は棒材を示す。
【0005】そして、既に述べたガイドブッシュモータ
を回転することにより、プーリ203、図示しないベル
トとプーリを介して、ガイドブッシュスリーブ201ひ
いてはガイドブッシュ207が回転することになる。そ
の際、図示しない主軸と上記ガイドブッシュ207が同
期して回転するように制御されるものである。
【0006】上記ガイドブッシュスリーブ201の内周
側には調整ナット213が挿入されていて、該調整ナッ
ト213の先端部はガイドブッシュ207に螺合・接合
されている。又、上記調整ナット213とプーリ203
との間には皿バネ215が介挿されている。よって、調
整ナット213、ガイドブッシュ207は、上記皿バネ
215の付勢力によって、図5中左方向に常時付勢され
る状態にある。
【0007】上記構成によると、調整ナット213を一
方向に回転させることにより、ガイドブッシュ207を
図5中左方向に移動させ、それによって、ガイドブッシ
ュ207の先端部とガイドブッシュスリーブ201との
相互作用によって、ガイドブッシュ207が縮径される
ことになる。これに対して、上記調整ナット213を他
方向に回転させることにより、ガイドブッシュ207を
図5中右方向に移動させ、それによって、ガイドブッシ
ュ207の先端部とガイドブッシュスリーブ201との
相互作用が解除され、ガイドブッシュ207の先端部が
自身のバネ力によって拡径することになる。
【0008】又、上記皿バネ215であるが、ガイドブ
ッシュ207の先端部が持つバネ力より強いバネ力で調
整ナット213及びガイドブッシュ207を図5中左方
向に常時付勢しており、よって、ガイドブッシュ207
によって棒材217を支持する場合には、ガイドブッシ
ュ207の内径部が棒材217の外形部に弾性付勢され
た状態で当接することになる。それによって、棒材21
7の支持をより確実なものとしている
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のガイドブッ
シュ装置によると次のような問題があった。すなわち、
図5に示したガイドブッシュ装置の場合には、棒材21
7に対してこれを皿バネ215による一定のバネ圧によ
って弾性保持するように構成されている。そして、加工
中に棒材217を前進させる場合には、ガイドブッシュ
207を拡径させる方向に力が作用するために、棒材2
17の外径を損傷させることなく前進させることができ
る。これに対して、棒材217が後退する場合には、棒
材217の外径とガイドブッシュ207の面圧抵抗によ
りガイドブッシュ207が後方に引っ張られ、ガイドブ
ッシュ207がより縮径されることになる。通常、ガイ
ドブッシュ207の内径は超硬合金等で作成されている
ので、棒材217の外径がガイドブッシュ207によっ
て削られてしまって、いわゆる「カジリ損傷」してしま
うという問題があった。又、棒材217がガイドブッシ
ュ207の内径に溶着してしまうことも懸念される。そ
して、棒材217の外径が製品となる場合には上記外径
損傷により製品が不良品となってしまうことがあり、仮
に、棒材217の外径が製品とならないような場合であ
っても、棒材217の損傷した外径がガイドブッシュ2
07の内径を前進しながら次の加工が行われるため、加
工精度に悪影響を及ぼして加工精度不良を引き起こす原
因になってしまう。特に、棒材217の外径を(D)と
した場合、(D/2)以上のドリル穴加工を行った場
合、棒材217の外径が穴加工の影響により変形して太
くなってしまう。よって、棒材217を後退させる場合
のカジリ損傷がより顕著なものとなってしまう。これに
対しては、ドリル穴加工時の棒材217の1回転当たり
のドリルの送り量を少なくする等切削条件を変更し、そ
れによって、ドリル穴加工時の加工変形量を少なくする
方策をとることが考えられるが、送り量を少なくするこ
とにより加工能率が低下してしまうことになると共に、
切削条件を変更しても加工変形を完全に抑えることはで
きなかった。
【0010】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは、加工中に棒材が後退動
作する場合において、棒材がガイドブッシュによる「カ
ジリ損傷」によって傷付いてしまうことを防止すること
が可能なNC自動旋盤のガイドブッシュ開閉装置とNC自動
旋盤のガイドブッシュ開閉方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明の請求項1によるNC自動旋盤のガイドブッシュ
開閉装置は、スリーブと、上記スリーブ内に軸方向に移
動可能に内装されスリーブとの相互作用によって開成・
閉成するガイドブッシュと、上記スリーブ内に挿入・配
置され上記ガイドブッシュに螺合・接合されていて適宜
回転することによりガイドブッシュを軸方向に移動させ
る調整部材と、上記スリーブと上記調整部材との間に介
挿され上記調整部材及び上記ガイドブッシュをガイドブ
ッシュが閉成する方向に常時付勢している弾性手段と、
上記調整部材を上記弾性手段の付勢力に抗して押圧・付
勢することにより調整部材及びガイドブッシュを移動さ
せてガイドブッシュを開成させるガイドブッシュ開閉手
段と、を具備したことを特徴とするものである。又、請
求項2によるNC自動旋盤のガイドブッシュ開閉装置は、
請求項1記載のNC自動旋盤のガイドブッシュ開閉装置に
おいて、ガイドブッシュ開閉手段は、一方向に弾性付勢
された回動部材をシリンダー機構によって他方向に回動
させ、回動部材に取り付けられた押圧部材を調整部材に
押し当ててこれを押圧するものであることを特徴とする
ものである。又、請求項3によるNC自動旋盤のガイドブ
ッシュ開閉装置は、請求項2記載のNC自動旋盤のガイド
ブッシュ開閉装置において、回動部材が一方向に弾性付
勢されているときには押圧部材が調整手段に対して離間
するように構成されていることを特徴とするものであ
る。又、請求項4によるNC自動旋盤のガイドブッシュ開
閉装置は、請求項2又は請求項3記載のNC自動旋盤のガ
イドブッシュ開閉装置において、回動部材の他方向への
回動量を調整する調整手段が設けられていることを特徴
とするものである。又、請求項5によるNC自動旋盤のガ
イドブッシュ開閉方法は、スリーブと、上記スリーブ内
に軸方向に移動可能に内装されスリーブとの相互作用に
よって開成・閉成するガイドブッシュと、上記スリーブ
内に挿入・配置され上記ガイドブッシュに螺合・接合さ
れていて適宜回転することによりガイドブッシュを軸方
向に移動させる調整部材と、上記スリーブと上記調整部
材との間に介挿され上記調整部材及び上記ガイドブッシ
ュをガイドブッシュが閉成する方向に常時付勢している
弾性手段と、上記調整部材を上記弾性手段の付勢力に抗
して押圧・付勢することにより調整部材及びガイドブッ
シュを移動させてガイドブッシュを開成させるガイドブ
ッシュ開閉手段と、を具備し、ガイドブッシュによって
支持する棒材を軸方向に後退動作させる場合に、上記ガ
イドブッシュ開閉手段によってガイドブッシュを開成さ
せ、棒材の後退動作が終了した時点で上記ガイドブッシ
ュ開閉手段によってガイドブッシュを閉成させるように
したことを特徴とするものである。
【0012】すなわち、本願発明の請求項1によるガイ
ドブッシュ開閉装置は、ガイドブッシュに連結され、ガ
イドブッシュの位置を調整する調整部材に対して、別
途、ガイドブッシュ開閉手段を設け、このガイドブッシ
ュ開閉手段によって弾性手段の付勢力に抗して調整部材
を適宜押圧してガイドブッシュを開成させることができ
るように構成したものである。それによって、例えば、
加工中に棒材を後退動作させるような場合に、ガイドブ
ッシュを開成させ、それによって、棒材の後退動作時に
おける棒材及びガイドブッシュの「カジリ損傷」を防止
するようにしたものである。又、請求項2によるガイド
ブッシュ開閉装置の場合には、ガイドブッシュ開閉手段
を簡単な構成で得んとするものであり、例えば、既存の
機械に対しても容易に取り付けることができる。又、請
求項3によるガイドブッシュ開閉装置の場合には、回動
部材が一方向に弾性付勢されているときには押圧部材が
調整手段に対して離間するように構成しており、それに
よって、ロータリー型のガイドブッシュの場合には、押
圧部材の不用意な回転を抑えてその寿命の延長を図らん
とするものである。又、請求項4によるガイドブッシュ
開閉装置の場合には、回動部材の他方向への回動量を調
整する調整手段を設けたものであり、それによって、棒
材を後退動作させる場合のガイドブッシュの開成量を調
整することができ、開成量を最小限に抑えて切り屑等の
侵入を防止することができる。さらに、請求項5の場合
には、本願発明をガイドブッシュ開閉方法としてクレー
ムしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3を参照して本
発明の第1の実施の形態を説明する。図1はいわゆる
「ロータリー型」のガイドブッシュ装置を備えた主軸移
動型のNC自動旋盤の構成の要部を示す断面図である。ま
ず、主軸側の構成から説明すると、主軸台1があって、
この主軸台1は、図示しないサーボモータ、ボールネジ
・ボールナット機構等によって、主軸軸芯方向(図1中
Z軸方向)に移動可能に構成されている。上記主軸台1
には、軸受部材3、5を介して、主軸7が回転可能に取
り付けられている。
【0014】上記主軸7の外周部にはプーリ9がキー1
1を介して取付・固定されている。又、図示しない主軸
駆動用モータが配置されていて、該主軸駆動用モータの
回転軸にもプーリが取付・固定されている。そして、こ
のプーリと上記プーリ9との間にはベルト13が巻回さ
れている。よって、主軸駆動用モータを回転することに
より主軸7が回転することになる。尚、上記主軸7の内
周側にはコレットチャック手段15が設けられている。
【0015】上記主軸7の前方(図1中右側)にはガイ
ドブッシュ装置41が配置されている。次に、このガイ
ドブッシュ装置41の構成について説明する。まず、ガ
イドブッシュフレーム42があって、このガイドブッシ
ュフレーム42には、ガイドブッシュホルダ43が取り
付けられている。上記ガイドブッシュホルダ43の内周
側には、軸受部材45、47、49、51を介して、ガ
イドブッシュスリーブ53が回転可能に内装されてい
る。このガイドブッシュスリーブ53の外周部にはプー
リ55がキー57を介して取付・固定されている。又、
図示しないガイドブッシュモータが配置されていて、該
ガイドブッシュモータの回転軸にもプーリが取付・固定
されている。このプーリと上記プーリ55にはベルトが
巻回されている。
【0016】又、ガイドブッシュスリーブ53の内周側
にはガイドブッシュ59が内装されている。ガイドブッ
シュスリーブ53にはピン61が圧入されていて、該ピ
ン61の先端部はガイドブッシュ59側の溝63に係合
している。よって、ガイドブッシュ59はガイドブッシ
ュスリーブ53と一体に回転すると共に、上記溝63の
範囲内で軸方向に移動可能に構成されている。そして、
既に述べたガイドブッシュモータを回転することによ
り、ガイドブッシュスリーブ53ひいてはガイドブッシ
ュ59が回転することになる。尚、この場合、主軸7と
ガイドブッシュ59が同期して回転するように制御され
るものである。
【0017】上記ガイドブッシュスリーブ53の内周側
には調整部材としての調整ナット65が挿入されてい
て、該調整ナット65の先端部はガイドブッシュ59に
螺合・接合されている。この調整ナット65を適宜の方
向に回転させることにより、ガイドブッシュ59を図1
中左右方向に移動させるものである。又、上記調整ナッ
ト65とガイドブッシュスリーブ53との間には弾性手
段としての皿バネ67が介挿されている。この皿バネ6
7によって、調整ナット65及びガイドブッシュ59
を、ガイドブッシュ59の先端部がもつバネ力よりも大
きなバネ力によって、図1中左方向に常時付勢するよう
にしている。
【0018】そして、棒材69は既に述べた主軸7側に
把持されると共に、その先端部を上記ガイドブッシュ5
9によって支持されることになる。又、上記ガイドブッ
シュ装置41の近傍には刃物台71が配置されていて、
この刃物台71には複数個の工具73が取り付けられて
いる。又、上記刃物台71は、図示しないサーボモータ
とボールネジ・ボールナット機構等によって主軸軸芯方
向(Z軸方向)に直交し且つ相互に直交するX軸方向とY
軸方向に移動可能に構成されている。又、上記ガイドブ
ッシュ装置41の前方(図1中右側)には、正面加工用
工具81が配置されている。
【0019】上記構成をなすガイドブッシュ装置41に
は、ガイドブッシュ59を適宜開成させるガイドブッシ
ュ開閉手段91が設けられている。以下、このガイドブ
ッシュ開閉手段91の構成について説明する。まず、ガ
イドブッシュフレーム42にはアーム部材93が設置さ
れていて、このアーム部材93にはシリンダー機構95
が取り付けられている。このシリンダー機構95は、シ
リンダー97とピストンロッド99とから構成されてい
る。又、上記アーム部材93には、L字状をなす回動部
材101が、軸103を中心にして回動可能に取り付け
られている。
【0020】上記回動部材101の一片101aの先端
と上記シリンダー機構95のシリンダー97の基部との
間には、コイルスプリング105が張設されている。よ
って、回動部材101はこのコイルスプリング105に
よって図1中時計方向に常時付勢されている。又、回動
部材101の他の一片101bは、図2に示すように、
棒材69を跨いで二股状になっていて、その先端には押
圧ローラ107、109が回転可能に取り付けられてい
る。
【0021】又、上記回動部材101の一片101aに
は、調整ねじ部材111、113がねじ込まれていると
共に、これら調整ねじ部材111、113の調整位置を
固定するための固定ねじ114、116が設けられてい
る。調整ねじ部材111の先端は、図1に示すガイドブ
ッシュ開成状態においては、既に説明したピストンロッ
ド99に当接しており、又、調整ねじ部材113はアー
ム部材93に設けられたストッパ115に余裕を持った
状態で対向・配置されている。
【0022】上記調整ねじ部材111の突出量を調整す
ることにより、回動部材101の回動量、すなわち、押
圧ローラ107、109の調整ナット65方向へのスト
ロークが調整される。それによって、ガイドブッシュ5
9の開成量が規定される。ガイドブッシュ59の開成量
は、棒材69の後退動作を許容する範囲で最小限に設定
することが好ましく、それによって、ガイドブッシュ5
9の開成時における切り屑等の侵入を抑えるものであ
る。
【0023】又、調整ねじ部材113の突出量を調整す
ることにより、シリンダー機構95の駆動を停止して、
回動部材101が復帰するときの復帰位置を規定するこ
とができる。具体的には、回動部材101が復帰したと
きに、押圧ローラ107、109が調整ナット65から
僅かに離間した位置に位置するように調整するものであ
る。このように、押圧ローラ107、109を調整ナッ
ト65から僅かに離間した位置に位置させるのは、ガイ
ドブッシュ59と一体回転する調整ナット65に対し
て、押圧ローラ107、109の不必要な回転をなく
し、押圧ローラ107、109の寿命の延長を図るため
である。
【0024】以上の構成を基にドリル加工時を例に挙げ
てその作用を説明する。図1に示す正面加工用工具81
(これがドリルである)によって、棒材69の先端面に
穴明け加工を施す場合について説明する。まず、正面加
工用工具81が搭載されている刃物台83を前進させ
て、正面加工用工具81を棒材69の先端面より僅かに
離間した場所に位置させる。そして、棒材69は主軸7
によって把持されていて、回転数と1回転当たりの送り
量がNC指令値によって指令されている。そして、停止し
ている正面加工用工具81に対して、棒材69を押し当
てていき、それによって、所定の穴明け加工を施す。
【0025】そして、穴明け加工終了後、棒材69の外
径切削を行う場合には、加工位置をガイドブッシュ59
の近傍に位置させるために、棒材69を後退動作させ
る。この棒材69の後退動作時に、ガイドブッシュ59
を開成させるものである。尚、図1はガイドブッシュ5
9を開成させた状態を示していると共に、図3はガイド
ブッシュ59が閉成した状態を示している。すなわち、
シリンダー機構95を駆動して、ピストンロッド99を
突出させる。このピストンロッド99の突出により、調
整ねじ部材111を介して、回動部材101が、コイル
スプリング105の付勢力に抗して図1中反時計方向に
回動する。回動部材101の反時計方向への回動によっ
て、一対の押圧ローラ107、109を介して、調整ナ
ット65が、図1中右方向に付勢される。この調整ナッ
ト65の図1中右方向への付勢によって、ガイドブッシ
ュ59が同方向に移動する。ガイドブッシュ59の同方
向への移動により、ガイドブッシュ59のテーパ部59
aとガイドブッシュスリーブ53のテーパ部53aとの相
互作用が解除され、それによって、ガイドブッシュ59
が開成することになる。
【0026】上記ガイドブッシュ59の開成動作によっ
て、棒材69の後退時における棒材69及びガイドブッ
シュ59のカジリ損傷を防止することができるものであ
る。特に、穴明け加工の場合には、特に、穴径が大きい
場合は、加工変形により棒材69の外径が大きくなって
いることが予想され、棒材69をそのまま後退させた場
合には、カジリ損傷、それによる次の加工の精度の低下
が大きな問題となる。その点、ガイドブッシュ59を開
成させた状態で棒材69を後退させるようにしているの
で、そのようなカジリ損傷を確実に防止して、次の加工
の精度を高めることができる。
【0027】棒材69を次の加工位置まで後退位置決め
させた後、シリンダー機構95の駆動を解除し、ピスト
ンロッド99を復帰させる。このピストンロッド99の
復帰によって、回動部材101はコイルスプリング10
5の付勢力によって、図1中時計方向に回動して元の状
態に戻る。回動部材101の復帰によって、一対の押圧
ローラ107、109による調整ナット65の付勢も解
除され、皿バネ67のばね力によって、調整ナット65
ひいてはガイドブッシュ59が、図1中左方向に移動す
る。そして、ガイドブッシュ59の先端部が棒材69の
外周部に当接するまで閉成することになる。又、この
時、上記一対のローラ押圧107、109は、図3に示
すように、調整ナット65に対して僅かに離間した状態
にある。これは、押圧ローラ107、109の不必要な
回転を抑えることにより、押圧ローラ107、109の
寿命の延長を図るためである。
【0028】以上本実施の形態によると次のような効果
を奏することができる。まず、加工中において棒材69
の後退動作が行われる場合において、該後退動作を行う
に際して、ガイドブッシュ59をガイドブッシュ開成手
段91によって開成させるようにしているので、棒材6
9の後退動作時に、棒材69やガイドブッシュ59にカ
ジリ損傷が発生することを防止することができる。特
に、ドリルによる穴明け加工の場合には、棒材69の外
径が大きくなり、棒材69やガイドブッシュ59のカジ
リ損傷の発生が懸念されるが、その場合にも、ガイドブ
ッシュ59をガイドブッシュ開閉手段91によって開成
させるようにしているので、何等問題はない。このよう
に、棒材69の後退動作時における棒材69やガイドブ
ッシュ59のカジリ損傷の発生を防止できるので、外径
の一部をそのまま製品とする場合、外径部の品質を保
ち、加工の精度を高めることができる。
【0029】次に、図4を参照して本発明の第2の実施
の形態を説明する。前記第1の実施の形態の場合には、
ロータリー型のガイドブッシュ装置を備えた主軸移動型
のNC自動旋盤を例に挙げて説明したものであるが、この
第2の実施の形態の場合には、固定型のガイドブッシュ
装置を備えた主軸移動型のNC自動旋盤に本願発明を適用
したものである。まず、固定型のガイドブッシュ装置1
30が配置されていて、この固定型のガイドブッシュ装
置130の構成は次のようなものである。まず、ガイド
ブッシュフレーム132があり、このガイドブッシュフ
レーム132にはガイドブッシュホルダ131が取り付
けられている。このガイドブッシュホルダ131の内周
側には、ガイドブッシュスリーブ133が内装されてい
る。ガイドブッシュスリーブ133の内周側には、ガイ
ドブッシュ135が内装されている。ガイドブッシュス
リーブ133にはピン141が圧入されていて、このピ
ン141の先端部はガイドブッシュ135側の溝143
に係合している。
【0030】又、ガイドブッシュスリーブ133の内周
側には調整ナット137が挿入されていて、該調整ナッ
ト137の先端部はガイドブッシュ135の基部に螺合
・接合されている。又、調整ナット137とガイドブッ
シュスリーブ133との間には皿バネ139が介挿され
ている。その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と
同じであり、同一の部分には同一符号を付して示しその
説明は省略する。そして、このような構成においても前
記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することが
できる。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように本願発明によるNC自
動旋盤のガイドブッシュ開閉装置とNC自動旋盤のガイド
ブッシュ開閉方法によると、加工中において棒材の後退
動作が行われる場合において、ガイドブッシュをガイド
ブッシュ開成手段によって開成させ、その状態で棒材を
後退動作させているので、棒材やガイドブッシュにカジ
リ損傷が発生することを防止することができる。よっ
て、外径の一部をそのまま製品とする場合、外径部の品
質を保ち、且つ、次に行われる加工の精度を高めること
ができる。又、請求項2によるガイドブッシュ開閉装置
の構成を採用した場合には、ガイドブッシュ開閉手段を
簡単な構成で得ることができ、例えば、既存の機械に対
しても容易に取り付けることができる。又、請求項3に
よるガイドブッシュ開閉装置の構成を採用した場合に
は、ロータリー型のガイドブッシュの場合に、押圧部材
の不用意な回転を抑えてその寿命の延長を図ることがで
きる。又、請求項4によるガイドブッシュ開閉装置の構
成を採用した場合には、棒材を後退動作させる場合のガ
イドブッシュの開成量を調整することができ、開成量を
最小限に抑えて切り屑等の侵入を防止することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、NC自動
旋盤の主軸及びロータリー型ガイドブッシュの構成を示
す断面図であり、ガイドブッシュ開閉手段によってガイ
ドブッシュを開成させた状態を示している。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1の
II−II矢視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、NC自動
旋盤の主軸及びロータリー型ガイドブッシュの構成を示
す断面図であり、ガイドブッシュ開閉手段によってガイ
ドブッシュを閉成させた状態を示している。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す図で、NC自動
旋盤の主軸及び固定型ガイドブッシュの構成を示す断面
図である。
【図5】従来例を示す図で、NC自動旋盤のロータリー型
ガイドブッシュの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
53 ガイドブッシュスリーブ 59 ガイドブッシュ 65 調整ナット 69 棒材 91 ガイドブッシュ開閉手段 95 シリンダー機構 101 回動部材 107,109 押圧ローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリーブと、上記スリーブ内に軸方向に
    移動可能に内装されスリーブとの相互作用によって開成
    ・閉成するガイドブッシュと、上記スリーブ内に挿入・
    配置され上記ガイドブッシュに螺合・接合されていて適
    宜回転することによりガイドブッシュを軸方向に移動さ
    せる調整部材と、上記スリーブと上記調整部材との間に
    介挿され上記調整部材及び上記ガイドブッシュをガイド
    ブッシュが閉成する方向に常時付勢している弾性手段
    と、上記調整部材を上記弾性手段の付勢力に抗して押圧
    ・付勢することにより調整部材及びガイドブッシュを移
    動させてガイドブッシュを開成させるガイドブッシュ開
    閉手段と、を具備したことを特徴とするNC自動旋盤のガ
    イドブッシュ開閉装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のNC自動旋盤のガイドブッ
    シュ開閉装置において、 ガイドブッシュ開閉手段は、一方向に弾性付勢された回
    動部材をシリンダー機構によって他方向に回動させ、回
    動部材に取り付けられた押圧部材を調整部材に押し当て
    てこれを押圧するものであることを特徴とするNC自動旋
    盤のガイドブッシュ開閉装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のNC自動旋盤のガイドブッ
    シュ開閉装置において、 回動部材が一方向に弾性付勢されているときには押圧部
    材が調整部材に対して離間するように構成されているこ
    とを特徴とするNC自動旋盤のガイドブッシュ開閉装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3記載のNC自動旋盤
    のガイドブッシュ開閉装置において、 回動部材の他方向への回動量を調整する調整手段が設け
    られていることを特徴とするNC自動旋盤のガイドブッシ
    ュ開閉装置。
  5. 【請求項5】 スリーブと、上記スリーブ内に軸方向に
    移動可能に内装されスリーブとの相互作用によって開成
    ・閉成するガイドブッシュと、上記スリーブ内に挿入・
    配置され上記ガイドブッシュに螺合・接合されていて適
    宜回転することによりガイドブッシュを軸方向に移動さ
    せる調整部材と、上記スリーブと上記調整部材との間に
    介挿され上記調整部材及び上記ガイドブッシュをガイド
    ブッシュが閉成する方向に常時付勢している弾性手段
    と、上記調整部材を上記弾性手段の付勢力に抗して押圧
    ・付勢することにより調整部材及びガイドブッシュを移
    動させてガイドブッシュを開成させるガイドブッシュ開
    閉手段と、を具備し、ガイドブッシュによって支持する
    棒材を加工中に軸方向に後退動作させる場合に、上記ガ
    イドブッシュ開閉手段によってガイドブッシュを開成さ
    せ、棒材の後退動作が終了した時点で上記ガイドブッシ
    ュ開閉手段によってガイドブッシュを閉成させるように
    したことを特徴とするNC自動旋盤のガイドブッシュ開閉
    方法。
JP13490998A 1998-05-18 1998-05-18 Nc自動旋盤のガイドブッシュ開閉装置とnc自動旋盤のガイドブッシュ開閉方法 Pending JPH11320208A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101025068B1 (ko) * 2008-10-29 2011-03-25 한화테크엠주식회사 자동선반의 가이드부쉬 장치

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