JPH11319529A - ガス吸収処理装置 - Google Patents

ガス吸収処理装置

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JPH11319529A
JPH11319529A JP10126073A JP12607398A JPH11319529A JP H11319529 A JPH11319529 A JP H11319529A JP 10126073 A JP10126073 A JP 10126073A JP 12607398 A JP12607398 A JP 12607398A JP H11319529 A JPH11319529 A JP H11319529A
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JP
Japan
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solvent
solute
mixer
gas
blades
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Application number
JP10126073A
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English (en)
Inventor
育男 ▲高▼田
Ikuo Takada
Noboru Sakano
昇 阪野
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NISHIGAKI PUMP SEIZO KK
YUNITEKU KK
Original Assignee
NISHIGAKI PUMP SEIZO KK
YUNITEKU KK
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶媒に対する溶質の吸収効率を高め、溶媒の
化学的又は物理的反応を促進し、作業効率を良好なもの
にできるとともに、装置を小型化することができるガス
吸収処理装置を提供する。 【解決手段】 渦巻きポンプ22は、溶媒を導入する溶
媒導入口23と、溶質を導入する溶質導入口38とが回
転板26を介して反対側に位置するように構成されると
ともに、回転板26の外周には、環状混合室39が備え
られている。ミキサー51は、渦巻きポンプ22及びモ
ータ27の上方の空間領域に配置されるように、環状混
合室39に連なる吐出口40に接続されるとともに、渦
巻きポンプ22から吐出された溶媒及び溶質を、その内
部において混合攪拌するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液体からなる溶
媒にガスからなる溶質を吸収させ、溶媒に化学的又は物
理的な処理を行い所定場所に移送するためのガス吸収処
理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶媒としての水等の液体に空気等
のガスを混合、吸収させ、目的の処理を行い、得られた
溶液を所定場所へと移送する手段としては、ガス吸収処
理装置が用いられる。このガス吸収処理装置において、
溶液の移送手段として使用されるポンプとしては、渦巻
きポンプが挙げられる。
【0003】この渦巻きポンプは、溶媒及び溶質をその
内部へと吸引するための1つの吸入口と、混合によって
得られた溶液を外部へと排出するための1つの吐出口と
を有するケーシングを備えている。また、ケーシング
は、その内部に回転板を収容しており、回転板は、ケー
シング外部に配置されたモータ等の駆動体によって回転
可能に構成されている。この回転板の外周面には、液体
を導くための複数の羽根部が設けられている。
【0004】そして、溶媒と溶質とを混合する際には、
最初に、吸入口から溶媒が吸入され、この溶媒を吸入す
る際の負圧を利用して、溶質も同時に吸入口からケーシ
ング内部へと吸入される。すなわち、回転体の遠心力に
よって溶媒が回転体の外周側に移動されると、回転体の
中心部は低圧となり、低圧となった回転体の中心部に、
さらに液体や気体を吸入させる。
【0005】次いで、吸入された溶媒及び溶質は、回転
板を高速度で回転させることによって、混合及び加圧さ
れる。そして、加圧された溶液は、回転板の回転によっ
て発生する遠心力によって、渦巻きポンプの吐出口から
外部へと排出される。
【0006】前記ケーシングの吐出口には、溶媒及び溶
質の混合をより効果的なものとするためのミキサーが接
続されている。このミキサーは、円筒状の長パイプによ
って構成されるとともに、その内部には抵抗体として金
網、金属板等が等間隔に配置されている。そして、ミキ
サー内部に吸入された溶液は、各抵抗体に衝突すること
によってより充分に混合されるようになっている。
【0007】通常、1つのガス吸収処理装置は、ミキサ
ーが接続された渦巻きポンプが2基連結されることによ
って構成されている。すなわち、一方の渦巻きポンプに
接続されたミキサーと、他方の渦巻きポンプの吸入口と
が接続されることによって、溶媒及び溶質の混合及び加
圧過程が連続して2工程行われるようになっている。
【0008】さらには、一方の渦巻きポンプの吐出口と
ミキサーとの間には、圧縮機が配設される場合があり、
この圧縮機で加圧された気体は、溶液内に圧入され、溶
液と混合されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
渦巻きポンプは、溶媒を吸引する際の負圧を利用して溶
質を吸入させることから、溶質が特にガスである場合に
は、大量に吸入させることができないという問題があっ
た。すなわち、従来の渦巻きポンプは、吸引される気体
の体積が大きくなると、回転体の中心部が充分な低圧に
維持されなくなることによって、溶媒が吸引されなくな
る。そして、溶媒の吸引不足によって渦巻きポンプの運
転が不安定となり、吐出量の低下及び運転不能を引き起
こすという問題があった。この結果、溶媒に混合される
気体の割合を少量に保たねばならず、溶媒に対する溶質
の吸収効率の低下を招くという問題が生じていた。
【0010】また、渦巻きポンプに接続される従来のミ
キサーは、抵抗体による抵抗が非常に大きく、溶液を送
り込む際に大きな動力を必要とするという問題があっ
た。加えて、この抵抗体にゴミ等が付着することによっ
て目詰まりを起こすため、短期間で繰り返しメンテナン
スを行わねばならず、このような作業が煩雑であるとい
う問題があった。
【0011】さらに、圧縮機を配設してガスを圧入する
場合には、渦巻きポンプ以外にガス用の圧縮機が必要に
なり、装置が大型化し、そのためのコストも上昇すると
いう問題があった。
【0012】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、溶媒に対する溶質の吸収効率を高め、溶
媒の化学的又は物理的反応を促進し、作業効率を良好な
ものにできるとともに、装置を小型化することができる
ガス吸収処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のガス吸収処理装置の発明は、渦
巻きポンプにより液体中にガスを吸収し、その渦巻きポ
ンプにミキサーを接続してそのミキサーによりさらに液
体中にガスを吸収させ、気液接触による化学的又は物理
的処理を行うガス吸収処理装置であって、前記渦巻きポ
ンプを、液体よりなる溶媒をケーシング内に導入する溶
媒導入部と、ガスよりなる溶質をケーシング内に導入す
る溶質導入部と、ケーシング内で回転し、溶媒及び溶質
を外周側に移動させるための円板状の回転板と、前記回
転板の外周に環状に形成され、溶媒導入部から導入され
る溶媒中に溶質導入部から導入される溶質を混合するた
めの環状混合室と、前記環状混合室に連なり、溶質が混
合された溶媒を外部に吐出するための吐出口とを備え、
前記溶媒導入部と溶質導入部とを回転板を介して反対側
に位置するように構成するとともに、前記ミキサーを、
筒状本体の内周面に筒状本体の中心より長い羽根とそれ
より短い羽根が所定間隔をおいて互いに対向して突出す
るように形成し、かつそれら対向する羽根を筒状本体の
長さ方向に複数対設けるように構成したものである。
【0014】請求項2に記載のガス吸収処理装置の発明
は、請求項1に記載の発明において、前記回転板を回転
させるための駆動体を、渦巻きポンプ又はミキサーの上
方又は下方のいずれかの空間領域に配置したものであ
る。
【0015】請求項3に記載のガス吸収処理装置の発明
は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記
ミキサーを横置きに配置したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を、図
1〜図10に基づいて詳細に説明する。図1〜図3に示
すように、渦巻きポンプ22は、溶媒導入部としての管
状の溶媒導入口23と吐出管24とがそれぞれ連結され
たケーシング25の略中央部に円板状の回転板26が配
設されている。駆動体としてのモータ27は、ケーシン
グ25の側方に配置されるとともに、モータ27先端の
回転軸28がケーシング25内部へ挿入されている。
【0017】上記溶媒導入口23は、液体からなる溶媒
が貯留されるタンク(図示せず)に連通されており、ケ
ーシング25との連結側開口には、逆流防止用の逆止弁
29が設けられている。この逆止弁29は円板状に形成
され、その上端部が、溶媒導入口23の開口縁部の上端
側に回動自在に軸支されて、下部側が揺動自在になって
いる。従って、溶媒は、溶媒導入口23側からケーシン
グ25内に向かって流れる際には、図2に二点鎖線で示
すように、逆止弁29を押し開けてケーシング25内に
流入することができるようになっている。
【0018】逆に、ケーシング25内から溶媒導入口2
3側に向かって流れようとすると、溶媒の圧力によっ
て、逆止弁29が溶媒導入口23の開口縁部に押し付け
られて溶媒導入口23が閉成される。このため、溶媒
は、溶媒導入口23側からケーシング25内に向かって
一方向にのみ流れるようになっている。
【0019】そして、この逆止弁29の奥側のケーシン
グ25内には、溶媒導入口23側から供給される溶媒が
溜まる空洞部30が形成され、その前方下部側に、回転
板26が配設されている。この空洞部30は、溶媒導入
部を構成している。
【0020】回転板26は、その両面が、図4及び図5
に示すように構成されている。すなわち、溶媒が供給さ
れる空洞部30に面する方は、図4に示すような溶媒用
羽根車31に形成され、その裏側の面は、図5に示すよ
うな溶質用羽根車32に形成されている。上記溶媒用羽
根車31は、両端側が細くなった円弧状をなす弧状突起
33が所定間隔をおいて渦を巻くような放射状に設けら
れている。また、溶質用羽根車32は、中心側から外周
側に向かって、逆S字を長く伸ばしたような長突起34
が、所定間隔をおいて放射状に設けられており、それら
長突起34間における外周側には、円弧状の短突起35
がそれぞれ設けられている。
【0021】溶媒用羽根車31及び溶質用羽根車32の
中央部には、溶媒用羽根車31から溶質用羽根車32に
かけて連通する軸孔36が穿設されている。そして、回
転板26は、軸孔36内にモータ27の回転軸28が嵌
挿されることによって、回転軸28を中心にして回転可
能に支持されている。
【0022】また、図2及び図3に示すように、上記ケ
ーシング25内における溶質用羽根車32の下部側に対
応する部分には、ガスからなる溶質を溜めるための小空
洞部37が設けられ、この小空洞部37に管状の溶質導
入口38が連通している。これら小空洞部37と溶質導
入口38とは、溶質導入部を構成している。溶質導入口
38は、溶質を貯留するタンク(図示せず)に接続さ
れ、タンクから供給されてくる溶質を小空洞部37内に
送るようになっている。
【0023】図2から図4に示すように、回転板26の
外周側には、環状混合室39が後述する吐出口40に向
かって徐々に広がるように円環状に形成されている。こ
の環状混合室39には、溶媒用羽根車31の回転によっ
て溶媒用羽根車31の外周側に送られる溶媒及び溶質用
羽根車32の回転によって溶質用羽根車32の外周側に
送られる溶質が導かれ、その内部で混合されるようにな
っている。
【0024】また、環状混合室39の上方には、吐出管
24に連通する吐出口40が形成されており、環状混合
室39内で混合された溶媒と溶質は、この吐出口40を
通って吐出管24に送られ所定の場所に移送されるよう
になっている。
【0025】図1及び図2に示すように、冷却室41
は、ケーシング25内部において、最も加熱されやすい
回転軸28のメカニカルシール42の近傍に形成されて
いる。油タンク43は、冷却室41の上端部に連通管4
4を介して設置されている。そして、油タンク43内に
封入された潤滑油は、連通管44を介して冷却室41内
へと送られ、メカニカルシール42の潤滑及び冷却が行
われるようになっている。
【0026】図1及び図6に示すように、ミキサー51
を構成する筒状本体52は、先端部に第1フランジ53
が螺合されるとともに、基端部に接続管54の一端が螺
合されている。接続管54は、円筒状のパイプをほぼ逆
L字状に曲げることによって形成されるとともに、他端
に第2フランジ55が螺合され、この第2フランジ55
を介して前記ケーシング25の吐出管24に接続されて
いる。すなわち、ミキサー51は、前記渦巻きポンプ2
2及びモータ27上方の空間領域において、横置き、つ
まり水平方向に延びるように配置されている。
【0027】図7から図9に示すように、筒状本体52
を構成する8つの分割筒57は、金属によってほぼ円筒
状に形成されるとともに、各分割筒57の内周面におい
て、同一位置における上部及び下部には、一対の取付孔
58が穿設されている。この取付孔58は、分割筒57
の軸線方向に対して各々反対側へ45゜傾斜させた状態
で形成されている。
【0028】長短一対の羽根59,60は、金属板によ
って爪状に形成されるとともに、一対の羽根59,60
のうち長い羽根59は、その長さが分割筒57の半径よ
りも長くなるように形成され、短い羽根60は、その長
さが分割筒57の半径よりも短くなるように形成されて
いる。そして、長短一対の羽根59,60は、前記一対
の取付孔58に互いに対向するようにその基端が嵌合さ
れるとともに、それぞれの先端が互いに接触しないよう
に溶接接合されている。すなわち、一対の羽根59,6
0は、軸線方向に対してそれぞれ反対方向へ45゜傾斜
するように接合されている。
【0029】8つの係合溝61は、分割筒57の前端面
に周方向に45゜間隔おきに切り欠き形成されている。
8つの係合突片62は、前記係合溝61と対応するよう
に周方向に45゜間隔おきに分割筒57の後端面から突
出形成されている。各分割筒57は、互いに対応する係
合溝61と係合突片62とが1つずつその位置をずらさ
れながら連結されている。すなわち、図10に2点鎖線
で示すように、分割筒57内部に接合された長短一対の
羽根59,60は、一方の分割筒57aの一対の羽根5
9a,60aに対して、他方の分割筒57bの一対の羽
根59b,60bが45゜周方向にずらされた状態とな
っている。そして、筒状本体52内において、先端の一
対の羽根59,60と基端の一対の羽根59,60とは
360゜周方向にずれることにより、各一対の羽根5
9,60は、前後に重なり合うことなく周方向に一回転
するように配置されている。
【0030】スリーブ63は円筒状に形成され、両端に
雄ねじ部64が螺刻されるとともに、ミキサー51中央
において、スリーブ63の内部には連結された8つの分
割筒57が嵌入されている。一対の押圧体65は、ほぼ
円筒状に形成され、内端部の内周面には雌ねじ部66が
螺刻され、スリーブ63の雄ねじ部64に螺合されると
ともに、外端部の外周面には雄ねじ67が螺刻され、そ
れぞれフランジ53,55及び接続管54に螺合されて
いる。この一対の押圧体65の内、一方の押圧体65の
内端面には、O−リング68が嵌着され、このO−リン
グ68によって、スリーブ63の内部に嵌入された分割
筒57の端面が押圧されている。また、他方の押圧体6
5は、その内端面と分割筒57の端面とが密着されるこ
とによって、分割筒57を押圧するようになっている。
【0031】さて、上記構成によるガス吸収処理装置1
1において、溶媒とガスの溶質、例えば、染色、食品加
工等で出される排水とオゾンガスとを混合し、殺菌、脱
臭、脱色等を目的とした気液接触処理を行い、これを所
定の場所に移送する場合には、次のような操作が行われ
る。
【0032】まず、渦巻きポンプ22においては、排水
を貯留するタンクから溶媒導入口23を介して空洞部3
0内に排水を送る。その状態で、モータ27を駆動させ
ることにより、回転軸28を介して回転板26を回転さ
せる。この回転板26の回転によって、溶媒用羽根車3
1側の排水は、弧状突起33に沿って回転しながら溶媒
用羽根車31の外周側に送られて環状混合室39内に吐
出される。その後、オゾン発生機から溶質導入口38を
介して小空洞部37内にオゾンガスを供給する。このと
き、溶質用羽根車32側のオゾンガスは、長突起34と
短突起35に沿って回転しながら、遠心力により溶質用
羽根車32の外周側に送られて環状混合室39内に吐出
される。そして、上記排水とオゾンガスは環状混合室3
9内で混合され、殺菌、脱臭、脱色等の処理を行い、吐
出口40から吐出管24を通ってミキサー51内へと移
送される。
【0033】吐出口40から吐出されたばかりの排水に
は、未処理の部分と未反応のオゾンが含まれている。こ
の未処理部分と未反応のオゾンとが含まれる排水は、ミ
キサー51内において、一対の羽根59,60に衝突さ
れる。この衝突時の衝撃と一対の羽根59,60により
形成される複雑な乱流渦によって、排水とオゾンガスは
より均一に混合され、殺菌、脱臭、脱色等の処理がさら
に促進される。また、各一対の羽根59,60は、筒状
本体52内において一回転するように配置されているこ
とから、排水はミキサー51内において回転力が加えら
れ、均一に攪拌される。そして、より均一に混合攪拌さ
れ、オゾン処理が施された排水は、ミキサー51より吐
出され、所定場所へと移送される。
【0034】また、上記以外に繊維、粒状の混合物等か
らなる異物を含む溶媒にガスを混合させる場合、ミキサ
ー51内において異物は、溶液に回転運動が加えられる
ことと、各一対の羽根59,60が互いに接触しないよ
うに設けられていることから、異物が各一対の羽根5
9,60に付着することなく、均一に混合攪拌され、ミ
キサー51より吐出される。
【0035】本実施形態のガス吸収処理装置11によれ
ば、次のような効果が発揮される。 ・ 実施形態のガス吸収処理装置11によれば、渦巻き
ポンプ22は、排水が導入される空洞部30とオゾンガ
スが供給される小空洞部37が回転板26を挟んで反対
側に位置するようになっている。このため、排水とオゾ
ンガスが回転板26により区画され、溶媒導入口23及
び空洞部30内にはオゾンガスの侵入が阻止され、溶媒
用羽根車31の中心部付近を十分な負圧に維持すること
ができる。
【0036】また、渦巻きポンプ22の吐出口40には
ミキサー51が接続されている。このミキサー51は、
筒状本体52内部に複数の長短一対の羽根59,60を
有し、この一対の羽根59,60によりミキサー51内
において溶液は混合攪拌されるようになっている。
【0037】以上の結果、従来例のように、気体の体積
が大きすぎて、溶媒の吸引ができなくなるといった事態
の発生がなくなり、オゾンガスの使用量が大量になって
も、排水はオゾンガスの量に関係なく、良好な状態で空
洞部30内に吸引される。また、ミキサー51を接続し
たことから溶液の混合攪拌がより効果的に行われる。そ
して、オゾンガスの量を多くしても吐出揚程の低下が発
生せず、高い圧力で吸引、混合及び攪拌が行われる。加
えて、排水に対するオゾンガスの溶解度も高くなり、オ
ゾンガスの微細な気泡が排水中に混合される。
【0038】さらに、渦巻きポンプ22及びミキサー5
1は1つのガス吸収処理装置11に対して各1つずつ取
付けられるだけで、従来例と同等かそれ以上の溶解効率
を発揮することができる。このため、排水に対するオゾ
ンガスの吸収効率を高めることができるとともに、装置
の小型化を図ることができる。
【0039】・ 実施形態のガス吸収処理装置11によ
れば、ミキサー51は、渦巻きポンプ22及びモータ2
7の上方の空間領域に配置されるようになっている。こ
のため、ガス吸収処理装置11のさらなる小型化を図る
ことができる。
【0040】・ 実施形態のガス吸収処理装置11によ
れば、ミキサー51は、水平方向に延びるように横置き
に配置されていることから、溶媒に対するガスの吸収及
び反応効率を向上させることができる。
【0041】・ 実施形態のガス吸収処理装置11によ
れば、渦巻きポンプ22において、溶媒用羽根車31に
は弧状突起33が設けられ、溶質用羽根車32には長突
起34及び短突起35がそれぞれ設けられている。
【0042】このため、排水は溶媒用羽根車31の弧状
突起33に案内されて回転板26の外周側に確実に誘導
され、オゾンガスは溶質用羽根車32の長突起34の外
周側及び短突起35に案内されて回転板26の外周側に
確実に誘導される。
【0043】・ 実施形態のガス吸収処理装置11によ
れば、渦巻きポンプ22の回転板26から勢い良く外周
側に案内されてきた排水とオゾンガスは環状混合室39
内で容易に混合される。このため、オゾンガスを排水中
に圧入するための圧縮機等の装置を増設することなく、
少ない部材で簡単に、オゾンガスを排水の中に吸収混合
することができるとともに、コストの低減を図ることが
できる。
【0044】・ 実施形態のガス吸収処理装置11によ
れば、油タンク43内に封入されたオイルによって回転
軸28のメカニカルシール42が潤滑及び冷却される。
このため、メカニカルシール42の潤滑及び冷却を効率
良く行うことができる。
【0045】・ 実施形態のガス吸収処理装置11によ
れば、複数対の長短一対の羽根59,60を筒状本体5
2内において各一対の羽根59,60が45゜ずつずれ
るように接合したことから、溶液は回転しながらミキサ
ー51内を流れるようになっている。また、各一対の羽
根59,60は、互いに接触しないように設けられてい
る。このため、ミキサー51内において、各一対の羽根
59,60に異物が付着することによるミキサー51の
目詰まりを防止することができる。
【0046】・ 実施形態のガス吸収処理装置11によ
れば、一対の羽根59,60は、一方を長い羽根59と
したことから、流入する溶液がこの長い羽根59に衝突
することによって、より効果的に溶液を攪拌することが
できる。加えて他方を短い羽根60として構成したこと
から、溶液が衝突することによって起こる抵抗を低減
し、ミキサー51内における流量の増加を図ることがで
きる。
【0047】なお、前記実施形態を次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ 前記ミキサー51を水平方向から上方又は下方に少
し傾斜させて横置きに構成すること。
【0048】このように構成した場合、本実施形態で示
した効果に加えて、ミキサー51を水平方向から下方へ
傾斜させた場合には、ミキサー51内にガスが居留しや
すく、ガスの吸収性を向上させることができる。
【0049】また、ミキサー51を水平方向から上方へ
傾斜させた場合には、ミキサー51内からガスが抜けや
すくなり、溶液の流通性を向上させることができる。 ・ 前記回転板26を、弧状突起33を有する溶媒用羽
根車31の円板と、長突起34及び短突起35を有する
溶質用羽根車32の円板とを接合して構成すること。
【0050】このように構成した場合、所望の弧状突起
33を有する溶媒用羽根車31の円板と、所望の長突起
34及び短突起35を有する溶質用羽根車32の円板と
をそれぞれ別個に製作し、それらを適宜組合せることが
できる。
【0051】・ 前記実施形態では、染色、食品加工等
の排水とオゾンガスとを吸引、混合し、殺菌、脱臭、脱
色等の処理を施した後に移送する場合について説明して
いる。しかし、この発明によるガス吸収処理装置11
は、このような使用に限定されるものでなく、他のガス
を吸引、混合し、化学的又は物理的な処理を行い移送す
る場合にも応用すること。例えば、排水や池等に対する
エアレーションや、ガス吸収による化学物質の精製に使
用すること。
【0052】このように構成すれば、ガス吸収処理装置
11をそれぞれの使用形態において、優れた機能を発揮
させることができる。 ・ 前記実施形態における溶質用羽根車32の長突起3
4を直線状に形成すること。
【0053】・ 前記溶質用羽根車32の長突起34及
び短突起35の長さや形状を、使用する溶質によって適
宜変更すること。例えば、回転板26の中心側から外周
側に延びる長突起34を省略し、短突起35のみとする
こと。
【0054】このように構成した場合、少なくとも回転
板26の外周側部分にはその突起35が設けられている
ことから、渦巻きポンプ22の機能を良好に発揮するこ
とができる。
【0055】・ 前記溶媒用羽根車31の弧状突起33
の形状を、溶媒の種類に応じて幅を狭くしたり、高さを
高くしたり、さらには弧状突起33の数を増やしたりす
ること。
【0056】このように構成した場合、溶媒の種類に対
応して渦巻きポンプ22を効果的に作動させることがで
きる。 ・ 前記ミキサー51内における長短一対の羽根59,
60を円弧状、三角形状等他の形状に変更すること。
【0057】・ 前記分割筒57端部に設けられた各係
合突片62及び各係合溝61を、30゜間隔、40゜間
隔毎に設ける等間隔を変更して構成すること。 ・ 前記スリーブ63を省略して構成するとともに、各
分割筒57を溶接して連結すること。この際、各連結部
間には、樹脂等によってシーリングすることが望まし
い。
【0058】このように構成することによって、部品点
数を減少させ、製造コストの低減を図ることができる。 ・ 前記各分割筒57をまとめて1本の長パイプとして
構成するとともに、この長パイプの内周面に複数対の羽
根59,60を所定間隔毎にずらしながら接合するこ
と。
【0059】・ 前記ミキサー51を渦巻きポンプ22
の下方又は側方に配置する等して、ミキサー51の接続
位置を変更すること。このときミキサー51の筒状本体
52は水平方向に延びるように設けることが望ましい。
【0060】さらに、前記実施形態より把握される技術
的思想について以下に記載する。 ・ 前記溶媒用羽根車は回転板の中心から外周側へ向か
って形成された複数の弧状突起を備え、溶質用羽根車
は、回転板の中心から外周側に所定間隔をおいて放射状
に延びる複数の長突起と各長突起間に回転板の外周部に
おいて放射状に延びる複数の短突起を備えている請求項
1から請求項3のいずれかに記載のガス吸収処理装置。
【0061】このように構成した場合、溶媒を回転板の
外周側へ効果的に移動させることができるとともに、溶
質としての気体を回転板の外周側へ効果的に移動させる
ことができる。
【0062】・ 前記溶質導入部を回転板の外周側に位
置するように構成した請求項1から請求項3のいずれか
に記載のガス吸収処理装置。このように構成した場合、
溶質を容易に導入でき、導入された溶質を溶媒に効率良
く混合することができる。
【0063】・ 前記対向する羽根をケーシングの長さ
方向においてケーシングの周方向に所定角度だけずらし
ながら複数対設けるように構成した請求項1から請求項
3のいずれかに記載のガス吸収処理装置。
【0064】このように構成した場合、溶液に回転運動
が加えられ、ミキサー内における目詰まりを防止すると
ともに、溶液の混合攪拌を効果的に行うことができる。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明の
ガス吸収処理装置によれば、溶媒に対する溶質の吸収効
率を高め、作業効率を良好なものにできるとともに、装
置の小型化を図ることができる。
【0066】請求項2に記載の発明のガス吸収処理装置
によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、装置
のさらなる小型化を図ることができる。請求項3に記載
の発明のガス吸収処理装置によれば、請求項1又は請求
項2に記載の発明の効果に加えて、溶媒に対する溶質の
吸収及び反応効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のガス吸収処理装置を示す要部を破
断した正面図。
【図2】 渦巻きポンプを示す一部を拡大した部分正断
面図。
【図3】 渦巻きポンプを示す一部を拡大した正断面
図。
【図4】 溶媒吸入口側から見た回転板を示す一部を拡
大した側断面図。
【図5】 溶質吸入口側から見た回転板を示す側面図。
【図6】 ミキサーを示す正断面図。
【図7】 分割筒を示す斜視図。
【図8】 分割筒を示す正断面図。
【図9】 分割筒を示す側断面図。
【図10】 分割筒を連結した状態を示す側断面図。
【符号の説明】
11…ガス吸収処理装置、22…渦巻きポンプ、23…
溶媒導入部としての溶媒導入口、25…ケーシング、2
6…回転板、27…モータ、30…溶媒導入部としての
空洞部、37…溶質導入部としての小空洞部、38…溶
質導入部としての溶質導入口、39…環状混合室、40
…吐出口、51…ミキサー、52…筒状本体、59…長
い羽根、60…短い羽根。
フロントページの続き (72)発明者 阪野 昇 埼玉県越谷市千間台西2−8−7アーベイ ンメゾン303 有限会社 ユニテク 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 渦巻きポンプにより液体中にガスを吸収
    し、その渦巻きポンプにミキサーを接続してそのミキサ
    ーによりさらに液体中にガスを吸収させ、気液接触によ
    る化学的又は物理的処理を行うガス吸収処理装置であっ
    て、 前記渦巻きポンプを、液体よりなる溶媒をケーシング内
    に導入する溶媒導入部と、ガスよりなる溶質をケーシン
    グ内に導入する溶質導入部と、ケーシング内で回転し、
    溶媒及び溶質を外周側に移動させるための円板状の回転
    板と、前記回転板の外周に環状に形成され、溶媒導入部
    から導入される溶媒中に溶質導入部から導入される溶質
    を混合するための環状混合室と、前記環状混合室に連な
    り、溶質が混合された溶媒を外部に吐出するための吐出
    口とを備え、前記溶媒導入部と溶質導入部とを回転板を
    介して反対側に位置するように構成するとともに、前記
    ミキサーを、筒状本体の内周面に筒状本体の中心より長
    い羽根とそれより短い羽根が所定間隔をおいて互いに対
    向して突出するように形成し、かつそれら対向する羽根
    を筒状本体の長さ方向に複数対設けるように構成したガ
    ス吸収処理装置。
  2. 【請求項2】 前記回転板を回転させるための駆動体又
    はミキサーを、渦巻きポンプ、ミキサー又は駆動体の上
    方又は下方のいずれかの空間領域に配置した請求項1に
    記載のガス吸収処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ミキサーを横置きに配置した請求項
    1又は請求項2に記載のガス吸収処理装置。
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