JPH11319491A - 脱硝装置 - Google Patents

脱硝装置

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JPH11319491A
JPH11319491A JP10137289A JP13728998A JPH11319491A JP H11319491 A JPH11319491 A JP H11319491A JP 10137289 A JP10137289 A JP 10137289A JP 13728998 A JP13728998 A JP 13728998A JP H11319491 A JPH11319491 A JP H11319491A
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JP
Japan
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exhaust gas
reducing agent
reactor
pipe
denitration
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Application number
JP10137289A
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English (en)
Inventor
Masahiko Ieda
正彦 家田
Yoshihiko Asano
義彦 浅野
Masamichi Kuramoto
政道 倉元
Chieko Imazawa
智恵子 今澤
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガス全体に対して触媒に基づく均一な脱
硝効果が得られるようにし、かつ装置全体の小型化を図
った。 【解決手段】 反応器11内の導入部11aと脱硝触媒
14との間の空間に、導入部11aと対向する位置に円
板状の遮蔽板24を配置する。この遮蔽板24を配置す
ることによって、配管21の途中に設けられた気化器容
器25からの還元剤とともに、ダクト33部分を通って
反応器11内に送り込まれる排気ガスGは、遮蔽板24
に衝突して、その下流側に後渦流Aを発生して排気ガス
Gを整流し、この後渦流Aにより排気ガスGと還元剤と
が良好に混合されると共に、その整流効果でガス密度を
平均化して脱硝触媒14を通過させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディーゼルエン
ジン発電機の排気ガス中に含まれる窒素酸化物(N
X)を除去する脱硝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】NOX処理技術は種々の分野で必要とさ
れてきており、例えばディーゼル機関等の排気ガス中に
存在するNOXは人体に有害であって酸性雨の発生原因
ともなるので、これら排気ガス中のNOXを効果的に処
理する技術が望まれている。
【0003】一般に上記NOXの処理方法は排煙脱硝技
術として実用化されている。この排煙脱硝技術は乾式法
と湿式法に大別されるが、現在では乾式法の一つである
選択接触還元法が技術的に先行しており、有力な脱硝方
法として注目されている。
【0004】上記選択接触還元法の主反応は以下の通り
である。
【0005】 4NO+4NH3+O2 → 4N2+6H2O ……(1) この反応は還元剤としてアンモニア,炭化水素,一酸化
炭素が使用され、特にアンモニアは酸素が共存しても選
択的にNOXを除去するため、ディーゼル機関等の排気
ガス中に含まれているNOXの除去に用いて有効であ
る。
【0006】上記脱硝装置の一例として、図10に示し
たように密閉型の反応器1内部にハニカム状に構成され
た触媒で成る脱硝剤2,2を多数個並べて積層してお
き、この反応器1の上方から排気ガスGが流入されるの
と同時にノズル3からタンク4に貯留された還元剤を散
布して、上記(1)式に基づく接触還元を行う手段が多
用されている。尚、脱硝剤2を構成する触媒としてプラ
チナ等の貴金属とかアルミナ,酸化チタン(TiO2
等に担持された各種金属酸化物が使用される。
【0007】図10の例では、脱硝剤2,2の上方に空
間部5が形成されていて、この空間部5によって流入す
る排気ガスGと還元剤の混合効果を高めるとともに排気
ガスGの偏流とか乱流を抑制する作用を持たせている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の脱硝装置例では、反応器1内に流入する排気
ガスGの偏流とか乱流に伴うガス密度の不均一に起因し
て、この排気ガスGの拡散状態が不十分になり易く、排
気ガス全体に対して触媒に基づく均一な脱硝効果を得る
ことができない場合があるという難点がある。
【0009】前記反応器1に流入する排気ガスは、発電
機等の周辺機器との関係から曲がった状態で配置された
配管を通って流入する場合が多いため、前記空間部5を
形成しただけでは偏流とか乱流を抑制する効果が不十分
であり、且つこの抑制作用と還元剤の混合効果を高める
ためには、空間部5を上下に延長して現行のものよりも
更に大きくしなければならず、その結果反応器1自体が
大型化して広い設置スペースが要求されるという難点が
生じる。
【0010】又、反応器1内に充填された脱硝剤2,2
内へは均一な流速で排気ガスGを流すことが望ましい
が、図11のハニカム内流速分布図に示したように、排
気ガスGの偏流の影響から脱硝剤2,2の中心部分での
流速が大きく、周辺部の流速が小さくなる傾向があり、
脱硝効果の均一性が阻害される要因となっている。
【0011】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、反応器内に流入される排気ガスの流れを整流させ
て排気ガスと還元剤とが良好に混合されるようにすると
ともに、排気ガス全体に対して触媒に基づく均一な脱硝
効果が得られるようにし、かつ装置全体の小型化を図っ
た脱硝装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を達成するために、第1発明は、内燃機関から排出さ
れ、配管内を流通する排気ガスに還元剤を添加した後、
反応器内部に配置した脱硝触媒と接触させることによ
り、排気ガス中のNOXを除去する脱硝装置において、
排気ガスが流通する配管内に、熱分解促進剤が充填され
た気化器容器と、配管外方より気化器容器内に尿素水を
注入する液送配管とからなる気化器を設けて排気ガスか
ら供給される熱によって気化器容器内で尿素水をアンモ
ニアに分解して気化器容器に形成した開孔部より配管内
に排出することにより還元剤としてのアンモニアを排気
ガスに添加し、前記反応器の排気ガス導入部と脱硝触媒
との間に空間を形成し、この空間の排気ガス導入部と対
向する位置に遮蔽板を設けて、還元剤が添加された排気
ガス反応器内で遮蔽板に衝突して後渦流を生成した後に
脱硝触媒と接触させるように構成したことを特徴とする
ものである。
【0013】第2発明は、前記遮蔽板として円形又は楕
円形の板を用いたことを特徴とするものである。
【0014】第3発明は、前記遮蔽板の中心を、反応器
内に流入する排気ガスの風圧中心と一致するように配置
したことを特徴とするものである。
【0015】なお、上記発明において、前記気化器容器
内には、水を注入する水配管を配置し、気化器容器内の
温度を調節するよう構成したり、前記熱分解促進剤とし
て、金属線材、金属メッシュ、ゼオライト粉末、ゼオラ
イトハニカムの何れかを充填しても良い。また、前記金
属線材として、ステンレス、銅、鉄、アルミニウムの何
れかのリボン(細幅のひも)を用いても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本実施の形態においては、
内燃機関としてディーゼルエンジン発電機のディーゼル
エンジンに脱硝装置を使用した場合を例にあげて説明す
る。
【0017】図1はその脱硝装置の概略構成図で、11
は密閉型の反応器、12は発電機20を駆動する内燃機
関(ディーゼルエンジン)である。11aは内燃機関か
らの排気ガスGを配管21を介して反応器11に導入す
る導入部であり、11bは反応器11より排気ガスGを
排出する排出部である。配管21の途中には、排気ガス
Gに還元剤を添加する手段として気化器13が配置され
ている。
【0018】反応器11の内部には、ハニカム状に形成
された脱硝触媒14が積層配置されている。脱硝触媒1
4としては、主原料にゼオライト(ZSM−5)を用
い、ハニカム状に成形した後、焼成して触媒担体を作製
し、この触媒担体にイオン交換によってコバルトを担持
させたものを用いた。24は反応器11内の導入部11
aと対向する位置に配置された遮蔽板である。17は還
元剤の添加量の調整等脱硝装置を制御するための制御装
置であり、19は各種設定、操作を行うコントローラで
ある。
【0019】21はNOX計測器で、反応器11の排出
部11bに接続された煙道22内に配置したセンサ23
とで、脱硝処理された後の排気ガスG中のNOX濃度を
測定するものである。なお、15は水道管又は水を貯留
したタンク等に接続された水配管であり、16は還元剤
を貯留しておくためのタンクである。還元剤としてはア
ンモニアガス、アンモニア水、尿素等を使用することが
できるが、本実施の形態においては尿素水を用いてい
る。尿素水を還元剤として使用する場合には、尿素水を
加熱蒸発させることによって下記(2)式に示すように
分解し、発生したアンモニアを排気ガスに添加する方法
が採られる。
【0020】 (NH22CO+H20→NH3+C02 ……(2) しかしながら、尿素は分解条件によってはアンモニアに
分解せずに他の高融点物質(シアヌル酸、メラミン、イ
ソシアン酸等)に変化してしまい、分解効率が低下する
と共に有害な物質を生じてしまうことがある。
【0021】そこで、尿素の分解特性を調べてみたとこ
ろ、図2、図3に示す結果が得られた。図2は視差熱天
秤を使用して尿素を毎分50℃で急激に昇温した場合の
分解特性を示すグラフであり、線Aは尿素の熱重量変化
(TG、%)を示し、線Bは反応熱(DTA、熱電対の
測定値μvからの換算による)の変化を示している。尿
素の融点は135℃であり、線Bの136℃からの変化
は尿素の蒸発を表している。同じく線Bの263℃の変
化はメラミンの融点を表している。更に線Aの344℃
からの変化はシアヌル酸の分解を表している。温度範囲
Cは高融点物質の生成領域を示しており、162℃を超
えた温度で高融点物質の生成が確認された。なお、温度
範囲Dは高融点物質の分解領域を示している。そして線
Aから、尿素の約71.5%が熱により直接気化され、
約28.5%が高融点物質であるメラミン、シアヌル酸
に変化することが解る。
【0022】即ち、尿素の分解は90℃から始まること
から、尿素の熱分解は90℃から図2の結果から確認さ
れた高舳点物質の生成されない162℃の温度範囲で行
うことが好ましい。
【0023】また、ゼオライト粉末と尿素を混合した場
合の温度と熱重量変化(TG)について調べてみたとこ
ろ、その結果は図3のグラフに示す通りであった。ゼオ
ライトはアルミニウムとシリコンの酸化物を主体に構成
された物質で、5〜10Å(オングストローム)の細孔
が形成されているものである。図3中の線Eは尿素水の
みを毎分50℃で急激に昇温した場合の分解特性を示す
グラフであり、線Fは尿素水にゼオライト粉末を加えて
毎分2℃でゆっくりと昇温した場合の分解特性を示すグ
ラフであり、線Gは尿素水にゼオライト粉末を加えて毎
分50℃で急激に昇温した場合の分解特性を示すグラフ
である。
【0024】図3の結果から、ゼオライト粉末を共存さ
せることによって、尿素水を毎分50℃で急激に昇温し
ても高融点物質の生成割合が16%に低下し、ゼオライ
トが尿素の熟分解を促進する作用があることが確認され
た。これは尿素が極性の強い物質であるために、ゼオラ
イトの表面に吸着し、表面でアンモニアと炭酸ガスに分
解されるためであると考えられる。なお、尿素水のみを
毎分50℃で急激に昇温した場合の高融点物質の生成割
合は28.5%であった。
【0025】また、ゼオライト粉末に代えて、ステンレ
ス、銅、鉄、アルミニウム等の各種金属材料で、線状
(リボン状、線状、切屑状等)、メッシュ状、ベアリン
グボールのような小球状等の各種形状のものを用いて同
様の実験を試みたところ、ゼオライト粉末と同様に尿素
の熱分解を促進する作用があることが確認でき、尿素を
熱分解する際には、これらの物質(以下、熱分解促進剤
とする)を共存させることが好ましいことが確認でき
た。
【0026】更に、蒸留塔等の塔用充填物として岩尾磁
器工業から市販されている、図4に示すステンレス製充
填物(商品名:Pa11 Ring)を使用したところ、同様に
良好な結果が得られることが確認でき、これも熱分解促
進剤としての使用が可能である。そして、昇温速度を2
℃とした場合には、高融点物質の生成割合が6%とさら
に低下していることがわかる。これは、尿素の分解が終
了するまでの反応時間が確保でき、高融点物質の生成す
る温度になるまでに尿素が分解されたためと考えられ
る。
【0027】以上の結果から、尿素水を還元剤として使
用する場合には、90℃から162℃の温度範囲で、前
述何れかの熱分解促進剤を共存させた環境で尿素水の熱
分解を行い、発生したアンモニアを排気ガスに添加する
ことが、好ましいことが解った。そこで、これらの環境
を満足して還元剤を添加する還元剤添加手段として気化
器を採用した本実施の形態の概略構成図を図5により述
べる。図5において、25は気化器容器となるポット
で、このポット25の側壁には開口部26が形成されて
いる。ポット25内には熱分解促進剤として金属線材、
例えば、幅2mm、厚さ0.05mmのステンレス製のリボ
ン(以下、SUSリボンと称する)27が充填されてい
る。30はポット25の蓋であり、ポット25に形成し
た開口部26を下流側に向けた状態で、この蓋30を配
管21の開口部21aに形成されたフランジ部32に固
定することによって、気化器は配管21中に配置されて
いる。28は尿素水をポット25内に注入するための液
送配管であり、29はポット25内に水を供給する水配
管である。液送配管28と水配管29とは、液送配管2
8の外周を水配管29が覆う2重配管構造に構成されて
おり、このように構成することで熱によって配管中で尿
素が固化し、配管が詰まってしまうことを防止してい
る。31はポット25内の温度を測定する温度測定手段
として、蓋30を貫通してポット25内に挿通配置され
た熱電対である。
【0028】このような構成で、液送配管28より尿素
水をポット25内に供給すると、尿素水はポット25内
で排気ガスGから供給される熱で熱分解され、気化した
アンモニアガスが開口部26から配管21中に排出され
ることによって、排気ガスGに還元剤が添加される。こ
の時、熱電対31でポット25内の温度を測定し、測定
した温度に基づいて水配管29から水を供給し、ポット
25内の温度が90℃〜162℃の範囲となるように調
節する。
【0029】図6は反応器11の要部断面図である。2
4は反応器11内の導入部11aと脱硝触媒14との間
の空間で、導入部11aと対向する位置に配置された円
板状の遮蔽板である。この遮蔽板24を配置することに
よって、配管21のダクト33部分を通って反応器11
内に送り込まれる排気ガスGは、遮蔽板24に衝突し
て、その下流側に後渦流Aを発生して排気ガスGを整流
し、この後渦流Aにより排気ガスGと還元剤とが良好に
混合されると共に、その整流効果でガス密度を平均化し
て脱硝触媒14を通過させることができる。
【0030】また、遮蔽板24を設けることで排気ガス
Gと還元剤との混合が良好に行われるため、排気ガスG
と還元剤とが良好に混合するに十分な長さの配管21を
必要とせず、装置全体としての小型化も可能となる。な
お、図6に示すように排気ガスGが曲部を有するダクト
33を通って導入される場合、曲がり方向外側部分にガ
ス流が集中して曲がり方向内側部分に滞留部Cが生じる
ことにより、排気ガスGが偏流となって反応器11内に
流入することがある。このように排気ガスGが偏流とな
って反応器11内に導入される場合には、図6に示すよ
うに遮蔽板24の中心Oを、流入する排気ガスGの風圧
中心と一致するよう位置調整して配置することで、排気
ガスGと還元剤との良好な混合及び排気ガスGの平均化
等の効果を得ることができる。
【0031】次に、図1に示す脱硝装置を例に、本実施
の形態による還元剤添加量の制御方法について説明す
る。制御装置17に制御因子として取り込むパラメータ
としては、発電機負荷(発電機の負荷率)と、脱硝装置
の出口における排気ガスG中のNOx濃度である。
【0032】図7は制御方法を説明する工程説明図で、
図7において、41は内燃機関の運転により排出される
NOX量を概略推定するNOX量推定工程である。このN
X量推定工程41では、例えば図8の発電機負荷と排
気ガス量の関係特性図、及び図9の発電機負荷とNOX
濃度の関係特性図に例示すように、事前に測定した発電
機負荷/排気ガス量Vkwと発電機負荷/NOX濃度VNO
の各関係を図1に示す制御装置17に取り込んでおき、
パラメータとして取り込む内燃機関の運転状態での発電
機負荷に応じたNOX濃度の中心値と排気ガス量の中心
値との積から推定NOX量を求める。なお、図8、図9
の関係特性図を見ても解るように、ここで求めた推定N
X量にはかなりのばらつきが含まれることになる。目
標NOX濃度(範囲)設定工程42では、NOX量推定工
程41で求めた推定NOX量に対するNOXの削減目標を
目標NOX濃度(範囲)として設定する。還元剤初期注
入量算出工程43では、目標NOX濃度(範囲)設定工
程42で設定した目標NOX濃度(範囲)を達成する脱
硝率(出口側のNOX濃度を入口側の何%に削減する
か)を得るために必要な還元剤の量を、還元剤初期注入
量として算出する。還元剤初期注入工程44では、還元
剤初期注入量算出工程43で打出した量で還元剤の注入
を開始する。
【0033】還元剤は気化器を介して排気ガスGに添加
され、還元剤を添加された排気ガスGは、反応器内に流
入して遮蔽板の作用により混合及びガス密度の平均化等
がなされた後、脱硝触媒と接触して前記(1)式に示す
反応により排気ガスG中のNOXが除去される。
【0034】次に、NOX濃度計測工程45では、反応
器の出口側にてNOXが除去された排気ガスGのNOX
度が計測され、計測されたNOX濃度は、NOX濃度比較
工程46で、目標NOX濃度(範囲)設定工程42にて
設定された目標NOX濃度(範囲)との比較が行われ
る。NOX濃度比較工程46で比較した結果に基づいて
還元剤注入量調整工程47で還元剤の注入量を調整し、
以後調整された量の還元剤が注入される。
【0035】計測したNOX濃度と目標NOX濃度(範
囲)とに差がない場合は、初期注入量が適切であったと
いうことであり、還元剤注入量調整工程47での調整量
は、0(ゼロ)で、初期注入量のままの還元剤の注入が
続けられる。そして、以降は45〜47の工程を組り返
すことで、最初に設定した推定NOX量のばらつきがあ
ったとしても、また、内燃機関の運転状態の変化等によ
り排気ガスG中のNOX量が変化が生じた場合でも、還
元剤を目標NOx濃度(範囲)とするために必要な量に
調整できるので、目標のNOX濃度を得るための適切な
制御を行うことができる。
【0036】なお、NOX計測器によるNOX濃度の計測
には、センサによるサンプリングから分析するまでの時
間(通常1分程度)を要するため、45〜47の各工程
の繰り返し時間は、これより長く設定する必要がある。
【0037】また、目標NOX濃度は範囲で設定しても
良く、例えば、目標NOX濃度の平均値を100ppmとし
たい場合には、上限値を110ppm、下限値を80ppmと
設定しておき、反応器出口側のNOX濃度が110〜8
0ppmの範囲から外れた場合に還元剤の量を調整するよ
うにしても良い。
【0038】更にこの時、尿素が高融点物質に変化する
ことなく、前記(1)式の反応が行われるようにするた
めには、ポット25内を常に適宜な温度範囲(例えば、
尿素の分解の開始される90℃から、高融点物質の生成
されない162℃以下)にコントロールしておく必要が
あるため、ポット25内の温度を熱電対等の測定手段に
より測定し、前述の温度範囲を外れることのないよう適
宜に水配管からポット25内へ水を注入してポット25
内を冷却している。
【0039】上記実施の形態において、還元剤として尿
素水を使用し、前記配管21中に配置したポット25内
に配管外方より尿素水を注入して、排気ガスから供給さ
れる熱で尿素をアンモニアに分解した後、ポット25よ
り排出することによって還元剤を排気ガスに添加するよ
うにしても良い。また、この実施の形態では、ポット2
5内の温度を測定し、測定した温度に基づいてポット2
5内に配管外方より水を供給することにより、ポット2
5内の温度が、90℃以上162℃以下となるように調
整するようにしても良く、さらにポット25内にステン
レス線材、金属メッシュの何れかを充填しても良い。前
述した還元剤注入の各工程や温度(水)等の制御は、図
1に示した制御装置17により行われる。また、上記実
施の形態では気化器を用いて還元剤の添加を行ったが、
還元剤を噴霧により添加する場合にも採用できる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
排気ガスが流通する配管内に、熱分解促進剤が充填され
た気化器容器を設けることにより、還元剤を排気ガスと
混合しやすい状態で添加し、しかも排気ガス導入部と脱
硝触媒との間に空間を形成し、この空間の排気ガス導入
部と対向する位置に遮蔽板を設けることによって、配管
のダクト部分を通って送り込まれる排気ガスは、遮蔽板
に衝突し、その下流側に後渦流を発生させて排気ガスを
整流状態にし、この後渦流により排気ガスと還元剤とが
良好に混合されると共に、その整流効果でガス密度を平
均化して脱硝触媒を通過させることができ、良好な脱硝
効果が得られるようになる。また、遮蔽板を設けること
によって、排気ガスと還元剤との混合が良好に行われる
ようになるため、排気ガスと還元剤とが良好に混合する
に十分な長さの配管を必要とせず、装置全体としての小
型化も可能になる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】脱硝装置の概略構成図。
【図2】尿素の分解特性図。
【図3】尿素の分解特性(ゼオライトの有無)図
【図4】ステンレス製充填物の斜視図。
【図5】この発明の実施の形態を示す気化器の概略構成
図。
【図6】遮蔽板を備えた反応器の要部断面図。
【図7】この発明の実施の形態を説明するための工程説
明図。
【図8】発電機負荷と排気ガス量の関係を示す特性図。
【図9】発電機負荷とNOX濃度の関係を示す特性図。
【図10】従来の脱硝装置の構成を示す概要図。
【図11】従来例におけるハニカム内流速部分布図。
【符号の説明】
11…反応器 12…内燃機関 13…気化器 14…脱硝触媒 15…水配管 16…タンク 17…制御装置 19…コントローラ 20…発電機 21…NOX計測器 22…煙道 23…センサ 24…遮蔽板 25…気化器容器(ポット) 26…開孔部 27…金属線材 28…液送配管 29…水配管 31…熱電対 41…NOX量推定工程 42…目標NOX濃度(範囲)設定工程 43…還元剤初期注入量算出工程 44…還元剤初期注入工程 45…NOX濃度計測工程 46…NOX濃度比較工程 47…還元剤注入量調整工程
フロントページの続き (72)発明者 今澤 智恵子 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関から排出され、配管内を流通す
    る排気ガスに還元剤を添加した後、反応器内部に配置し
    た脱硝触媒と接触させることにより、排気ガス中のNO
    Xを除去する脱硝装置において、 排気ガスが流通する配管内に、熱分解促進剤が充填され
    た気化器容器と、配管外方より気化器容器内に尿素水を
    注入する液送配管とからなる気化器を設けて排気ガスか
    ら供給される熱によって気化器容器内で尿素水をアンモ
    ニアに分解して気化器容器に形成した開孔部より配管内
    に排出することにより還元剤としてのアンモニアを排気
    ガスに添加し、前記反応器の排気ガス導入部と脱硝触媒
    との間に空間を形成し、この空間の排気ガス導入部と対
    向する位置に遮蔽板を設けて、還元剤が添加された排気
    ガス反応器内で遮蔽板に衝突して後渦流を生成した後に
    脱硝触媒と接触させるように構成したことを特徴とする
    脱硝装置。
  2. 【請求項2】 前記遮蔽板として円形又は楕円形の板を
    用いたことを特徴とする請求項1記載の脱硝装置。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽板の中心を、反応器内に流入す
    る排気ガスの風圧中心と一致するように配置したことを
    特徴とする請求項2記載の脱硝装置。
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