JPH11318985A

JPH11318985A - 体液吸収性物品

Info

Publication number: JPH11318985A
Application number: JP10130366A
Authority: JP
Inventors: Sumire Komatsu; 寿美玲小松; Takahisa Takahashi; 隆久高橋
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 1998-05-13
Filing date: 1998-05-13
Publication date: 1999-11-24

Abstract

(57)【要約】【課題】運動等によってショーツと着用する体との間に
ズレ等が生じた場合にも、体液吸収体はショーツ、若し
くは下履き等の動きに追随する事がなく、体液の流出部
に確実に配置する事ができるから、横漏れ等の事故を確
実に防止する事ができる。【解決手段】体液吸収構造を備えた吸収本体１を、ショ
ーツ１２の内面に装着した状態に於て、長さ方向の両端
部がショーツ１２の胴部開口１３から外側に突出可能な
長さに形成する。この突出部の外面に、ショーツ１２の
外面に折返して止着するための粘着層１０を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、生理用ナプキン、おり
ものシート、失禁用おむつ等の体液吸収性物品に係るも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、このような体液吸収性物品に於
て、ショーツ等に接続して使用するものに於ては、体液
吸収性物品とショーツとを確実に一体化する事が行われ
ている。例えば、体液吸収性物品をショーツのクロッチ
部に粘着剤を介して止着し、ショーツと体液吸収性物品
とを確実に一体化する事により、体液吸収性物品のズレ
等を防止しようとしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、体液吸
収性物品の装着使用時に、身体の動きで股下部分に於て
ショーツのズレが起きた場合、吸収性物品もショーツと
ともにズレを生じる。そのため、体液吸収性物品が体液
の流出部に対応する事ができず、横漏れ等を生じる場合
があった。

【０００４】本発明は、上述の如き課題を解決するた
め、身体の動きにより、装着したショーツと身体との間
にズレが生じた場合に於ても、吸収性物品と体液流出部
とのズレを防止し、確実に体液の吸収を可能とするとと
もに体液の横漏れ等を防止する事を可能にしようとする
ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、体液吸収構造を備えた吸収本体を、シ
ョーツの内面に装着した状態に於て、長さ方向の両端部
がショーツの胴部開口から外側に突出可能な長さに形成
するとともにこの突出部の外面に、ショーツの外面に折
返して止着するための粘着層を形成して成るものであ
る。

【０００６】また、体液吸収構造を備えた吸収本体は、
肌に接触し体液を透過する表面層と体液を透過しない防
漏層との間に、体液吸収性の吸収層を介装したものであ
っても良い。

【０００７】また、粘着層は、胴部開口の外側から胴部
開口の内側に掛けて形成し、ショーツのクロッチ部に対
応する位置には形成しないものであっても良い。

【０００８】また、吸収本体の両端方向には、伸縮性素
材を配置したものであっても良い。

【０００９】

【作用】本発明は、上述の如く構成したものであるか
ら、体液吸収性物品を身体に装着するには、表面層を内
側にした吸収本体を、ショーツの内面に載せるように配
置し、その両端をショーツの胴部開口から外方に突出す
る。

【００１０】この状態に於ては、吸収本体の両端に形成
した粘着層の剥離紙は剥離せず、粘着層を剥離紙で被覆
した状態としておく。そして、この吸収本体を内面に配
置したショーツを引き上げて、表面層を体液流出部に接
触した状態に於て、吸収本体の両端部の突出具合を適宜
調整した後、粘着層を外方に折り返して粘着層をショー
ツの外面に止着する。この場合、前述した粘着層を被覆
する剥離紙は当然剥離して行うものである。

【００１１】このように構成する事により、身体の運動
等によってショーツが体の表面とズレを生じるような場
合にも、吸収本体はクロッチ部分に於いてショーツと一
体に止着する事がないから、ショーツのズレに吸収性部
分は追随する事がない。そのため、ショーツが体の表面
とズレを生じても、吸収性物品は体液の流出部からズレ
る事がなく、体液流出部から流出する体液を確実に吸収
する事ができる。

【００１２】また、粘着層はショーツの外面に確実に止
着できるだけの量と面積を有すれば良いが、ショーツの
内面から胴部開口を介した外面まで粘着層を対応させる
ように吸収本体に形成するものとしても良い。このよう
に形成すれば吸収本体とショーツとの接続性が良好とな
り、吸収本体の脱落等を確実に防止する事が可能とな
る。

【００１３】また、体液吸収構造は従来公知の構成を用
いる事が可能で、体液透過性の表面層と体液不透過性の
防漏層との間に、体液吸収性の吸収層を介装する事によ
り吸収本体を形成している。

【００１４】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面に於て説明すれ
ば、(１)は吸収本体であって、体液透過性の表面層(２)
と体液不透過性の防漏層(３)との間にパルプ、高分子吸
収剤等からなる吸収層(４)を介装して形成し、体液吸収
構造を構成している。そして、表面層(２)側を体液流出
部に接触させる事により、表面層(２)を介して体液を吸
収層(４)に吸収固定し、防漏層(３)により外部への流出
を防止している。

【００１５】また、吸収本体(１)は、吸収層(４)の両側
に臨ませてサイドフラップ(５)(６)を、吸収層(４)の両
端に臨ませてエンドフラップ(７)(８)を、表面層(２)と
防漏層(３)により形成している。また、エンドフラップ
(７)(８)部分には、ラテックス等の伸縮性素材を使用
し、身体への装着性を良好なものとしても良い。

【００１６】また、エンドフラップ(７)(８)の防漏層
(３)の表面には、ホットメルト等により構成した粘着剤
製の粘着層(１０)を形成している。この粘着層(１０)
は、表面を剥離紙(１１)により被覆し、使用時のみこの
剥離紙(１１)を剥離して使用するものである。また、こ
の吸収本体(１)は、ショーツ(１２)の内面に装着した状
態に於て、ショーツ(１２)の上端の胴部開口(１３)か
ら、両端部のエンドフラップ(７)(８)が外方に突出する
長さに形成する。そして、胴部開口(１３)から外方に突
出した粘着層(１０)の剥離紙(１１)を剥離し、ショーツ
(１２)の外面に折り返して止着し得るように構成してい
る。そして、吸収本体(１)の長さを５０ｃｍ〜８０ｃｍ
に形成し、ショーツ(１２)の外面へのエンドフラップ
(７)(８)の十分な折返しを可能としている。

【００１７】また、この粘着層(１０)は必ずしもショー
ツ(１２)の外面にのみ止着するものではなく、ショーツ
の内面から外面に掛けてショーツ(１２)の胴部開口(１
３)を介して両面に配置する大きさに形成しても良い。
このように形成すれば、ショーツ(１２)への吸収本体
(１)の装着性が良好なものとなる。

【００１８】上述の如く構成したものに於て、これをシ
ョーツ(１２)に装着して使用する場合は、吸収本体(１)
の防漏層(３)をショーツ(１２)の内面に載せるような状
態に配置する。そして、吸収本体(１)の両端部をショー
ツ(１２)の胴部開口(１３)から外方に突出し得るように
位置関係を配置する。

【００１９】この状態に於てショーツを引き上げ身体に
装着した後、吸収本体(１)の胴部開口(１３)からの突出
量を適宜調整し、その突出部をショーツ(１２)の前身頃
側(１４)と後身頃側(１５)に於て、胴部開口(１３)の外
側に折り返す。この折返しの前に、粘着層(１０)を被覆
している剥離紙(１１)を剥離し、粘着層(１０)により吸
収本体(１)をショーツ(１２)に固定する。

【００２０】このように構成する事により、吸収本体
(１)はショーツの胴部開口(１３)部分には確実に止着固
定されるが、体液の流出部に対応するクロッチ部に於て
はショーツ(１２)に固定される事がない。従って身体の
運動等によって、ショーツ(１２)が装着者(１６)の表面
とズレた場合、特に体液の流出部とショーツ(１２)がズ
レたような場合にも、吸収本体(１)はショーツ(１２)の
動きに追随する事がなく、体液の流出部と吸収本体(１)
とは、良好な接触位置関係を保つ事ができる。そのため
体液の横漏れ等を生じる事がなく、安全な吸収本体(１)
の使用が可能となる。

【００２１】また、上記の実施例に於ては、吸収本体
(１)をショーツ(１２)に装着し、生理用ナプキンとして
使用した場合について説明したが、必ずしも生理用ナプ
キンとしてのみではなく、おりものシートとして使用し
たり、パンティライナー等として使用したり、失禁用パ
ットとして使用する事も勿論可能である。また、男性用
の下着の内面に装着する事によって、男性の失禁用パッ
トとして使用する事も可能である。

【００２２】この場合は、ショーツ(１２)に限らず男性
用の下履きに用いる事も勿論可能なものとなる。男性用
の下履きは、女性用のショーツに比較し、身体へのフイ
ット性が良くないが、この場合にも吸収本体(１)は粘着
層(１０)を介して男性用の下履きの胴部開口(１３)に確
実に止着固定し、吸収本体(１)を身体にフイットさせる
ことが可能となる。

【００２３】また、この吸収本体(１)の形状も、上記の
一実施例に於ては、図２、図３に示す如く中央部を幅狭
とし、両端方向を幅広とすることにより粘着層(１０)の
面積を広く形成し、胴部開口(１３)に於けるショーツ等
の固定性を良好とすると共に身体へのフイット性を良好
なものとしている。

【００２４】また、異なる実施例に於ては、吸収本体
(１)を図５に示す如く、一端から他端まで同一幅に形成
し、部材の使用量を減少するものとしても良い。

【００２５】また、更に異なる実施例に於ては、図６に
示す如く、吸収本体(１)の一端側を幅広に形成する事に
より防漏層(３)を広く形成し、睡眠時等の長期間の使
用、若しくは体液の流出量が多い場合等に於ては防漏層
(３)による被覆面積を多くし、横漏れ等の確実な防止を
可能とする事ができるものである。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、上述の如く構成したものであ
るから、運動等によってショーツと着用する体との間に
ズレ等が生じた場合にも、体液吸収体はショーツ、若し
くは下履き等の動きに追随する事がなく、体液の流出部
に確実に配置する事ができるから、横漏れ等の事故を確
実に防止する事ができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】吸収本体をショーツの内面に装着し、着用した
状態を示す断面図である。

【図２】吸収本体を展開した状態の正面図である。

【図３】図２の背面図である。

【図４】図２のＡ−Ａ線一部省略断面図で、粘着層に剥
離紙を被覆している。

【図５】異なる実施例を示す正面図である。

【図６】更に異なる実施例を示す正面図である。

【符号の説明】

１吸収本体２表面層３防漏層４吸収層１０粘着層１２ショーツ１３胴部開口

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】体液吸収構造を備えた吸収本体を、ショ
ーツの内面に装着した状態に於て、長さ方向の両端部が
ショーツの胴部開口から外側に突出可能な長さに形成す
るとともにこの突出部の外面に、ショーツの外面に折返
して止着するための粘着層を形成した事を特徴とする体
液吸収性物品。
【請求項２】体液吸収構造を備えた吸収本体は、肌に
接触し体液を透過する表面層と体液を透過しない防漏層
との間に、体液吸収性の吸収層を介装したものである事
を特徴とする請求項１の体液吸収性物品。
【請求項３】粘着層は、胴部開口の外側から胴部開口
の内側に掛けて形成し、ショーツのクロッチ部に対応す
る位置には形成しない事を特徴とする請求項１の体液吸
収性物品。
【請求項４】吸収本体の両端方向には、伸縮性素材を
配置した事を特徴とする請求項１の体液吸収性物品。