JP2009082478A - 吸収パッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】不透液性バックシート21と透液性トップシート22との間に吸収体23が介在されるとともに、不透液性バックシート21および透液性トップシート22が吸収体23の前端よりも前側及び後端よりも後側にそれぞれ延出され、これら延出部分により吸収体23の存在しない前後エンドフラップ部EFがそれぞれ形成され、前後エンドフラップ部EFの各表面に、おむつ又は下着に対する止着手段30を備え、前後エンドフラップ部EFと、吸収体23が介在された本体部BDとの境界BLを折り目として、前後エンドフラップ部EFを、本体部BDの裏面にそれぞれ折り返した状態で、止着手段30によりおむつ又は下着に止着される構造とする。
【選択図】図13
Description
経血の吸収を目的とした吸収パッドである生理用ナプキンも同様の構造が汎用されている。
一方、これらの吸収パッドにおいては、装着時のズレ防止のため、裏面に粘着剤やメカニカルファスナー(面ファスナー)のフックテープが設けられており、これらの止着手段を介しておむつ又は下着の内面に止着することが一般的となっている。
このうち、エンドフラップ部の捲れについては、エンドフラップの端縁まで止着手段が存在していれば解決できそうであるが、そのような構造は製造が困難であるとともに、止着手段が肌に擦れて装着感が悪化したり、肌トラブルが発生したりするおそれがあるため好ましくない。
そこで、本発明の主たる課題は、エンドフラップ部の捲れ等による装着感の悪化や肌トラブルを防止することにある。
<請求項1記載の発明>
不透液性バックシートと透液性トップシートとの間に吸収体が介在されるとともに、前記不透液性バックシートおよび透液性トップシートが吸収体の前端よりも前側及び後端よりも後側にそれぞれ延出され、これら延出部分により吸収体の存在しない前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部がそれぞれ形成された、吸収パッドにおいて、
前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部の表面に、おむつ又は下着に対する止着手段を備え、
前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部と、前記吸収体が介在された本体部との境界を折り目として、前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部を、前記本体部の裏面にそれぞれ折り返した状態で、前記止着手段により前記おむつ又は下着に止着されるように構成された、
ことを特徴とする吸収パッド。
本発明では、従来のようにパッドの裏面ではなく、前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部の表面に、おむつ又は下着に対する止着手段を備えているため、前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部と、吸収体が介在された本体部との境界を折り目として、前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部を、本体部の裏面にそれぞれ折り返した状態(以下、装着時折り返し状態ともいう)で、止着手段により前記おむつ又は下着に止着することができる。
そして、このように前後エンドフラップ部がパッド裏面側に折り返されていると、前後エンドフラップ部がトップシート側に捲れることがなくなる。また、前エンドフラップ部の前端縁及び後エンドフラップ部の後端縁がパッド裏面側に折り返され、パッドの前後端部は肌への接触に適したトップシートの折り返し部分により形成されるため、シートの端縁が肌に擦れたりすることもない。よって、装着感の悪化及び肌トラブルの発生のおそれが少なくなる。
また、本体部は吸収体を有する部分であり、剛性が高いのに対して、前後エンドフラップ部は吸収体を有しない部分であり、剛性が低い。つまり、前後エンドフラップ部と本体部との境界は剛性が急激に変化する部分であるため、この部分を折り目にすると非常に折り曲げ易いといった利点がある。さらに、この部分を折り目として折り曲げると、剛性の高い本体部の裏に止着手段が隠れる(重なる)ため、止着手段がメカニカルファスナーのフックテープのように硬い素材であっても、その硬さが装着者の肌に伝わらないといった利点がある。
パッドの裏面のうち、前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部を前記本体部の裏面にそれぞれ折り返した状態で重なる部分に、前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部の裏面と前記本体部の裏面とを接合する接合手段を設けた、請求項1記載の吸収パッド。
前述の装着時折り返し状態では、前後エンドフラップ部に対して本体部が浮いているため、本体部がおむつ等に対する固定部(前後エンドフラップ部)に対してある程度移動することができる。この移動は身体に対する追従性を高まる利点もあるが、場合によっては本体部のズレが装着感の悪化や漏れの発生に繋がるおそれがある。よって、このようなズレを防止するために、本項記載のように、前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部の裏面と本体部の裏面とを接合する接合手段を設けるのは好ましい形態である。
前記接合手段は、前記パッドの裏面のうち、前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部を前記本体部の裏面にそれぞれ折り返した状態で重なる部分から重ならない部分までにわたるように設けられるとともに、前記おむつ又は下着に対して止着可能な手段である、請求項2記載の吸収パッド。
このような接合手段を設けることにより、接合手段の一部(重なり部分に位置する)を、前後エンドフラップ部と本体部とのズレ止めとして用いるとともに、これ以外の部分(非重なり部分に位置する)を、おむつ又は下着に対する止着手段として機能させることができ、資材の共通化を図ることができる。
前記前エンドフラップ部における前記折り目と同位置若しくは前記折り目よりも前側に接合された接合部と、この接合部から前記本体部側に延出し、幅方向両端部及び中間部のうち両端部がパッド表面に固定され、中間部が非固定の自由部とされた延出部と、を有する前漏れ防止シートが設けられるとともに、
前記後エンドフラップ部における前記折り目と同位置若しくは前記折り目よりも後側に接合された接合部と、この接合部から前記本体部側に延出し、幅方向両端部及び中間部のうち両端部がパッド表面に固定され、中間部が非固定の自由部とされた延出部と、を有する後漏れ防止シートが設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収パッド。
前述のとおり、本発明では、パッドの前後端部がトップシートの折り返し部分により形成される。よって、そのままでは前後漏れを生じ易いため、本項記載のような前後漏れ防止シートを設けるのが好ましい。特徴的には、本前後漏れ防止シートは、前後漏れ防止シートの接合部と自由部との境界が、装着時折り返し状態における折り目と同位置、又は前漏れ防止シートにあってはそれより前側及び後漏れ防止シートにあってはそれより後側に位置していることにより、装着時折り返し状態において、前後エンドフラップ部の折り返しに伴って前後漏れ防止シートの自由部が裏面側に引っ張られて、自由部の表面側部分が先端側ほどトップシートから離間するように起立する。よって、糸ゴム(この種の漏れ防止シートの起立において汎用されている)を用いなくても漏れ防止効果に優れるようになる。
前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部は、前記本体部の裏面にそれぞれ折り返された状態で前記本体部の裏面にそれぞれ接合されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収パッド。
このように、使用前の段階で予め前後エンドフラップ部の折り返し部が本体部の裏面に接合されていると、着用者がエンドフラップを折り返す手間を省くことができるため好ましい。
図1〜図6は、本発明に係るテープ式使い捨ておむつの一例100を示しており、この使い捨ておむつ100は、外面に外装シート12が積層された不透液性バックシート1の内面と、透液性トップシート2との間に、吸収体3が介在されているものである。
図7〜11は、本発明に係る吸収パッド例200を示している。この吸収パッド200は、紙おむつ100の内面に敷いて使用されることを想定したものであり、股間部C2と、その前後両側に延在する前側部分F2及び背側部分B2とを有するものである。各部の寸法は適宜定めることができ、例えば、物品全長(前後方向長さ)L1は350〜700mm程度、全幅W1は130〜400mm程度(ただし、おむつの吸収面の幅より狭い)とすることができ、この場合における股間部C2の前後方向長さは10〜150mm程度、腹側部分F2の前後方向長さは50〜350mm程度、及び背側部分B2の前後方向長さは50〜350mm程度とすることができる。
吸収体23としては、パルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。必要に応じて、吸収体23はクレープ紙(図示せず)により包むことができる。また、吸収体23の形状は、相対的に前側の部分が後側の部分よりも幅広な帯状、あるいは長方形状、台形状等、適宜の形状とすることができる。
吸収体23における繊維目付け及び吸収性ポリマーの目付けは適宜定めることができるが、繊維目付けは100〜600g/m2程度とするのが好ましく、また吸収性ポリマーの目付け0〜400g/m2程度とするのが好ましい。
吸収パッド200の両側部では、不透液性バックシート21が吸収体23の側縁よりも外側にそれぞれ延在され、この延在部からトップシート22の側部までの部分の内面にはバリヤーシート24の幅方向外側の部分24xが前後方向全体にわたり貼り付けられ、吸収体23の存在しないサイドフラップ部SFを構成している。これら貼り合わせ部分は、図9及び図10では点模様で示されており、ホットメルト接着剤、ヒートシール、超音波シールにより形成できる。
バリヤーシート24の幅方向中央側の部分24cはトップシート22上にまで延在しており、その幅方向中央側の端部には、細長状弾性部材24Gが前後方向に沿って伸張状態でホットメルト接着剤等により固定されている。この細長状弾性部材24Gとしては、糸状、紐状、帯状等に形成された、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等、通常使用される素材を用いることができる。
また、図示形態では、パッド200の両側部に、前後方向全体にわたるバリヤーシート24が設けられているため、前後漏れ防止シート50における延出部52の幅方向両端部53は、両側のバリヤーシート24における前後方向両端部の表面にホットメルト接着剤等により固定されている。
前後漏れ防止シート50の素材としては、バリヤーシート24と同様のものを好適に用いることができる。
Claims (5)
- 不透液性バックシートと透液性トップシートとの間に吸収体が介在されるとともに、前記不透液性バックシートおよび透液性トップシートが吸収体の前端よりも前側及び後端よりも後側にそれぞれ延出され、これら延出部分により吸収体の存在しない前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部がそれぞれ形成された、吸収パッドにおいて、
前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部の表面に、おむつ又は下着に対する止着手段を備え、
前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部と、前記吸収体が介在された本体部との境界を折り目として、前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部を、前記本体部の裏面にそれぞれ折り返した状態で、前記止着手段により前記おむつ又は下着に止着されるように構成された、
ことを特徴とする吸収パッド。 - パッドの裏面のうち、前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部を前記本体部の裏面にそれぞれ折り返した状態で重なる部分に、前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部の裏面と前記本体部の裏面とを接合する接合手段を設けた、請求項1記載の吸収パッド。
- 前記接合手段は、前記パッドの裏面のうち、前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部を前記本体部の裏面にそれぞれ折り返した状態で重なる部分から重ならない部分までにわたるように設けられるとともに、前記おむつ又は下着に対して止着可能な手段である、請求項2記載の吸収パッド。
- 前記前エンドフラップ部における前記折り目と同位置若しくは前記折り目よりも前側に接合された接合部と、この接合部から前記本体部側に延出し、幅方向両端部及び中間部のうち両端部がパッド表面に固定され、中間部が非固定の自由部とされた延出部と、を有する前漏れ防止シートが設けられるとともに、
前記後エンドフラップ部における前記折り目と同位置若しくは前記折り目よりも後側に接合された接合部と、この接合部から前記本体部側に延出し、幅方向両端部及び中間部のうち両端部がパッド表面に固定され、中間部が非固定の自由部とされた延出部と、を有する後漏れ防止シートが設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収パッド。 - 前記前エンドフラップ部及び後エンドフラップ部は、前記本体部の裏面にそれぞれ折り返された状態で前記本体部の裏面にそれぞれ接合されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収パッド。
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