JPH11318732A - 浴槽の排水構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排水エルボの取り付けが極めて容易で、かつ
排水エルボの向きの変更も容易となる浴槽の排水構造の
提供を目的とする。 【構成】 浴槽１の排水口１ａに取り付けた排水金具２
に、内周に係止部６ｄを形成したパッキン６をナット３
で締め付け固定し、このパッキン６に、係止部６ｄが水
密状に嵌合される嵌合溝Ｍを先端外周に有する排水エル
ボ７を嵌め込み状に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、浴槽の排水構造に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、図４の断面構成図で
示すように、浴槽の底面５１に開口された排水口５１ａ
に対し、ワッシャ５３及びパッキン５４を介して排水金
具５２を上方より差込み、浴槽底面５１の裏側よりパッ
キン５６を介在させて内周ネジ５５ａを有する排水エル
ボ５５を配置させて、この排水エルボ５５の内周ネジ５
５ａに対し上方側から排水金具５２を工具を用いて締め
付け固定して浴槽の排水路を形成させている。なお、図
５は、排水エルボ５５と排水金具５２の分解斜視図であ
る。このように従来では、浴槽の裏からネジ付きの排水
エルボ５５を固定しており、排水エルボ５５を予め浴槽
底面５１に取り付けておく必要があり、手間が掛かり、
また、排水エルボ５５にホースを接続する場合にはバン
ドで固定する必要があり、また、排水エルボ５５の向き
は締め付け固定時に決まってしまうため、後に排水エル
ボ５５の向きを変えることができないという問題点があ
った。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、排水エルボの取付けが
極めて容易に行え、また、取付方向も任意に変更できる
浴槽の排水構造を提供せんことを目的とし、その第１の
要旨は、浴槽の排水口部に取り付けられた排水金具に、
内周に係止部を形成したパッキンをナットで締め付け固
定し、該パッキンに、前記係止部が水密状に嵌合される
嵌合溝を先端外周に有する排水エルボを嵌め込み状に取
り付けたことである。また、第２の要旨は、前記パッキ
ンの係止部の内周径は、前記排水エルボの嵌合溝の外周
径より小さく設定されていることである。

【０００４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、浴槽底面に排水金具を固定し、かつ裏側
に排水エルボを取り付けた状態の断面構成図であり、浴
槽底面１に開口された排水口１ａには上方より排水金具
２が、図２で拡大して示すように、ワッシャ４及びパッ
キン５を介在させて排水口１ａに差し込まれ、この排水
金具２は排水口１ａの裏側からナット３を締め付けて予
め固定されるものであり、このナット３による固定時に
排水口１ａの裏面に水密状に当接させてパッキン６を介
在させ、ナット３の締め付けによりこのパッキン６を予
め浴槽底面の裏側に固定させておく。

【０００５】このパッキン６は図２に拡大して示すよう
に、排水口１ａの裏側に当接される接触片６ａには、間
隔をおいて複数の止水突起６ｂが突出形成されており、
この止水突起６ｂが排水口１ａの裏側に強固に当接して
止水機能を発揮することができるように構成されてお
り、また、接触片６ａの外周には図示下方側へ垂下状に
外周垂下片６ｃが一体形成されており、この外周垂下片
６ｃの下端の内周には内側へ突出状に係止部６ｄが一体
状に突出形成されたものとなっている。このパッキン６
は軟質材で形成されており、外周垂下片６ｃを容易に外
側へ拡開させることができるものである。なお、図２
中、２ａは排水金具２の排水コアである。

【０００６】このように予め排水金具２とともにパッキ
ン６をナット３で浴槽床面に固定させておき、この固定
状態のパッキン６に対し、図３に拡大して示すような排
水エルボ７をワンタッチで取り付けができるように構成
されている。即ち、排水エルボ７の上端の外周には外側
へ突出して上鍔片７ａが一体形成され、さらに間隔をお
いて下方側に下鍔片７ｂが一体形成されており、上鍔片
７ａと下鍔片７ｂ間で凹み状の嵌合溝Ｍが形成されたも
のとなっており、この嵌合溝Ｍ内には前記パッキン６の
係止部６ｄが水密状に嵌合されるように構成されてお
り、パッキン６の係止部６ｄの内周径は排水エルボ７の
嵌合溝Ｍの外周径よりも小さく設定されて、嵌合溝Ｍ内
に係止部６ｄが嵌合された時には、嵌合溝Ｍの外周に係
止部６ｄが弾性で圧着状となるように設定されている。

【０００７】なお、排水エルボ７を取り付ける際に、上
鍔片７ａをパッキン６の係止部６ｄの内側へ押し付け
て、さらに排水エルボ７を上方へ押し込むと、パッキン
６の外周垂下片６ｃは容易に外側へ拡径して、係止部６
ｄは上鍔片７ａを乗り越えて容易に嵌合溝Ｍ内に嵌合さ
れるため、排水エルボ７はパッキン６に対し後発的にワ
ンタッチで押し込んで取付けが可能となり、取り付けら
れた時には嵌合溝Ｍ内に係止部６ｄが強固に圧着されて
水密性が確保され、かつ強固に排水エルボ７がパッキン
６に支持されることとなる。

【０００８】なお、取付状態においても、排水エルボ７
は水平面内で回転させて、その向きを容易に変更させる
ことができるものである。従って、浴槽の排水口１ａに
予め排水エルボ７を取り付けておく必要がなく、排水エ
ルボ７はフレキシブルホース８及び接続エルボ９を接続
させた状態で、別に出荷することができ、浴槽の据え付
け時に簡単にパッキン６に排水エルボ７を取り付けるこ
とができるものとなり、取り付けが極めて容易で、施工
性が良好なものとなる。

【０００９】また、浴槽据付け時に、フレキシブルホー
ス８を導く方向を適宜排水エルボ７の向きを変えて変更
させることができ、必要以上にフレキシブルホース８を
長くする必要がなく、防水パンの排水口に向かって最短
距離でフレキシブルホース８を配設することができるも
のとなる。また、排水エルボ７の取り付けの際に工具を
全く必要とせず、手でパッキン６に取り付けができるも
のとなる。

【００１０】

【発明の効果】本発明の浴槽の排水構造は、浴槽の排水
口部に取り付けられた排水金具に、内周に係止部を形成
したパッキンをナットで締め付け固定し、該パッキン
に、前記係止部が水密状に嵌合される嵌合溝を先端外周
に有する排水エルボを嵌め込み状に取り付けたことによ
り、浴槽の排水口に予めパッキンをナットで締め付け固
定させておけば、浴槽の据え付け時にこのパッキンに対
し排水エルボを工具を用いることなくワンタッチで簡単
に取り付けることができ、取り付けが容易で浴槽の据え
付け作業等が容易なものとなり、また、排水エルボの向
きも容易に変えることができ、排水ホースを最短距離に
配設することができる効果を有する。

【００１１】また、前記パッキンの係止部の内周径は、
前記排水エルボの嵌合溝の外周径より小さく設定されて
いることにより、排水エルボの嵌合溝内にパッキンの係
止部が嵌合された状態では、係止部が嵌合溝内に圧着状
態となり、強固に排水エルボがパッキンに支持されると
ともに両者間の水密性が確実なものとなる効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】浴槽の底面にパッキンを介し排水エルボを取り
付けた状態の断面構成図である。

【図２】図１の要部、即ち排水金具とパッキン部分の拡
大半断面構成図である。

【図３】排水エルボの拡大構成図である。

【図４】従来の浴槽の排水エルボの取付構造の断面構成
図である。

【図５】図４における排水金具と排水エルボの分解斜視
図である。

【符号の説明】

１ 浴槽底面 １ａ 排水口 ２ 排水金具 ３ ナット ６ パッキン ６ａ 接触片 ６ｂ 止水突起 ６ｃ 外周垂下片 ６ｄ 係止部 ７ 排水エルボ ７ａ 上鍔片 ７ｂ 下鍔片 ８ フレキシブルホース Ｍ 嵌合溝

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽の排水口部に取り付けられた排水金
   具に、内周に係止部を形成したパッキンをナットで締め
   付け固定し、該パッキンに、前記係止部が水密状に嵌合
   される嵌合溝を先端外周に有する排水エルボを嵌め込み
   状に取り付けたことを特徴とする浴槽の排水構造。
2. 【請求項２】 前記パッキンの係止部の内周径は、前記
   排水エルボの嵌合溝の外周径より小さく設定されている
   ことを特徴とする請求項１に記載の浴槽の排水構造。