JPH11318508A - 改善された二重エネルギ―処理システムを有する靴底 - Google Patents

改善された二重エネルギ―処理システムを有する靴底

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JPH11318508A
JPH11318508A JP11098157A JP9815799A JPH11318508A JP H11318508 A JPH11318508 A JP H11318508A JP 11098157 A JP11098157 A JP 11098157A JP 9815799 A JP9815799 A JP 9815799A JP H11318508 A JPH11318508 A JP H11318508A
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JP
Japan
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sole unit
sole
dynamic stiffness
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shoe
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JP11098157A
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Franz-Xaver Karl Kaelin
カール ケーリン フランツ−イクサファー
Daniel Eugene Norton
オイゲーネ ノートン ダニエル
Kwang Ho Park
ホー パク クワン
Simon Luthi
ルーシ シモン
Berthold Dr Krabbe
クラバ ベルトルト
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Adidas International BV
Original Assignee
Adidas International BV
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A43FOOTWEAR
    • A43BCHARACTERISTIC FEATURES OF FOOTWEAR; PARTS OF FOOTWEAR
    • A43B13/00Soles; Sole-and-heel integral units
    • A43B13/02Soles; Sole-and-heel integral units characterised by the material
    • A43B13/12Soles with several layers of different materials
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A43FOOTWEAR
    • A43BCHARACTERISTIC FEATURES OF FOOTWEAR; PARTS OF FOOTWEAR
    • A43B13/00Soles; Sole-and-heel integral units
    • A43B13/14Soles; Sole-and-heel integral units characterised by the constructive form
    • A43B13/18Resilient soles
    • A43B13/187Resiliency achieved by the features of the material, e.g. foam, non liquid materials

Abstract

(57)【要約】 【課題】 靴底ユニットにおいて、運動の自然な過程の
間に生じる受動及び能動尖頭値を最適に考慮し運動の自
然なダイナミクスを最適に利用する。 【解決手段】 特にスポーツシューズ用の靴底ユニット
(50)は、平面方向に分割された少なくとも2つの部
材を含み、第1の平面部材(60)は靴底ユニットの前
足部にかけてひろがり、第2の平面部材(80)は後足
部にかけてひろがる。第1の平面部材はエネルギー損失
が27%をこえない弾性材料を含む。望ましい実施の形
態では、第2の平面部材はエネルギー損失が少なくとも
55%の粘性材料をさらに含む。別の望ましい実施の形
態では、第2の平面部材の粘性材料と第1の平面部材の
弾性材料の間のエネルギー損失差は、少なくとも28%
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は靴の靴底ユニットに
関し、特にスポーツシューズの生体力学的特性を改善す
るための、いわゆる“二重エネルギー処理システム”を
提供するスポーツシューズ用靴底ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】歩行、ランニング及び跳躍時には、大地
と足の間に力がはたらいている。この力は通常大地反力
(GRF)と称され、適当な測定器を用いて定量でき
る。歩行時のGRFの大きさは、陸上競技者の体重(B
W)の1ないし1.5倍程度である。ランニング時には
GRFはBWの2ないし3倍の、また跳躍時にはBWの
5から10倍の間の力が測定されている。
【0003】足−大地相互作用毎の力−時間パターンは
一般に2つのはっきりした段階:a)足が地面についた
時の衝撃段階、及びこれに続くb)陸上競技者が前方及
び上方に推進されるときの押返し段階、を示す。図1a
は長距離走時の足の着地運動を示す。全ランナーの約8
0%はかかとで地面に接する。図1bは、その後の中足
部及び前足部の押返しを示す。図1a及びbに対応する
GRFの垂直成分が図1cに示される。見てわかるよう
に、曲線は2つのはっきりした極大力からなっている。
第1の極大値は、かかとの衝撃の結果として20ないし
40ミリ秒(ms)後に生じている。このような短い時
間内に人体は第1の極大力に反応し調整することができ
ないので、文献ではこの力は尖頭衝撃力とよばれること
が多い。第2の極大力は80ないし100ms後に生
じ、これは押返し作用により引きおこされる。第2の極
大力は、しばしば“能動尖頭力”あるいは“推進尖頭
力”とよばれる。
【0004】前記2種の力は人間の筋骨系に与える結果
が異なる:衝撃力は陸上競技者の運動能力には寄与しな
い。しかし多くの研究において、衝撃力は種々のスポー
ツで、特にかかとが関与する場合、慢性及び変性傷害に
関係している。従って目的は適切な靴底構成を用いてか
かとにかかる衝撃力を軽減することである。望ましい構
成は、付加の下で容易に変形しエネルギーを四散するも
のである。
【0005】能動力の大きさ及び継続時間は、陸上競技
者の運動能力、例えばランニング速度、跳躍高さを決定
する。このことは、ある運動競技者がある速度で走りた
ければ、適切な能動力レベルが維持されなければならな
いことを意味する。よって、上記の力を強めることが目
的となる。エネルギー四散をできる限り最小限に抑える
一方、同時に必要な緩衝性を与える靴底が上記目的に影
響する。
【0006】スポーツの種類、ランニング速度及び足の
解剖学的形態等に依存して、前記受動及び能動尖頭値の
大きさの相対比は変化することが研究からわかってい
る。図1cに示した状況は、ある場合には、前記能動尖
頭値が受動尖頭値と同じ大きさかあるいはそれより大き
くなるまで変化することがある。しかし、一般に前記2
つの尖頭値は約60ミリ秒の間をおいて出現する。
【0007】緩衝機構に関しては、運動具産業界では以
下の手法が従来とられていた。
【0008】例えば米国特許第5,695,850 号
により、靴の性能を改善するための靴底ユニットを有す
るスポーツシューズを提供するという考え方が知られて
いる。これはランニング中に前記エネルギーを“取り戻
し”、地面からの押返し段階の間に(すなわち図1cの
前記能動尖頭値域で)前進運動に変換する靴用部材すな
わち靴底を用いることにより達成される。この目的のた
めの靴底全面へのあるいは前足部に限定した弾性材の使
用が記述されている。適当な弾性材料としてとりわけ、
1,4−ポリブタジエン−ゴム化合物、または−靴の足
底板として−EVAと天然ゴムの混合物が挙げられてい
る。
【0009】ドイツ国特許出願明細書第8,709,7
57号により、外底とそれに載った中底からなる靴底ユ
ニットが知られている。前記中底は、下側で外底に接す
るシートの位置を定めている、比較的幅の狭い枠状延在
帯から形成されている。前記シートの内部には2つの靴
底部材が備えられ、1つは靴の前足部からかかと部の前
端までを占め、かかと部には第2の部材が備えられてい
る。第1の部材は、この靴で歩いているときに足裏にあ
る心地よさを与える靴底が形成されるように、圧力がか
かると比較的撓みやすいプラスチック製支持足底板から
なっていることが望ましい。かかと部に配置される靴底
部材は衝撃吸収体を提供し、例えばシリコーンのような
衝撃吸収材からなる。
【0010】同様に米国特許第4,910,886号
は、靴底ユニットのかかと部への衝撃吸収足底板の使用
を記述している。米国特許第4,316,335号は、
靴底の前足部だけでなくかかと部にも、ただし衝撃減衰
特性はかかと部の方がよくなければならない、衝撃吸収
材の使用を開示している。
【0011】最後に、ヨーロッパ特許出願公開第0,2
72,082号明細書は、靴底ユニットの前足部におけ
るバネ板の使用を記述している。このバネ板は一歩接地
する毎にエネルギーを吸収し、押返し段階時にそのエネ
ルギーを放出する目的を有している。
【0012】しかし上述した既知の考え方は全て、かか
と部あるいは前足部に関して挙げられた材料及び材料パ
ラメータが、上述した受動及び能動尖頭値の時間依存性
に対して調節すなわち最適化されていないという難点を
有している。さらに、前記提示された材料は靴底に使わ
れる他の材料と整合されていないため、生じる可能性の
ある付加的な効果が考慮されていない。従って、想定し
た効果は部分的にしか達成されず、前進運動をかなり妨
げる“ふかふか”感あるいは“ビヨンビヨン”感がラン
ニング中に生じる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、運動の自然な過程の間に生じる前記受動及び能動尖
頭値を最適に考慮し運動の自然なエネルギーを最適に利
用する、特にスポーツシューズ用の、十分にバランスの
とれた靴底ユニットを提供することである。
【0014】さらに本発明の目的は、安価で耐久性の高
い靴底ユニットを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、これら
の課題は請求項1,2及び3のそれぞれに従う靴底ユニ
ットにより解決される。
【0016】詳しくは、上記課題は少なくとも1枚の靴
底層からなる靴、特にスポーツシューズ用の靴底ユニッ
トにより解決される。この靴底ユニットは、本発明に従
えば前部から後部方向に(すなわち平面方向に)分割さ
れた少なくとも2つの異なる部材からなる。第1の平面
部材は前記靴底ユニットの前足部にかけてひろがり、さ
らに中足部にかけてひろがるように選ぶこともできる。
一方第2の平面部材は後足部にかけてひろがる。
【0017】請求項1の記述に従えば、(材料固有の)
エネルギー損失が27%をこえない主として弾性特性を
有する材料が材料を含む第1の平面部材に用いられる。
【0018】請求項2の記述に従えば、(材料固有の)
エネルギー損失が少なくとも55%の主として粘性特性
を有する材料が第2の平面部材に用いられる。
【0019】最後に請求項3の記述に従えば、弾性材料
が第1のエネルギー損失を有する前足部に用いられ、粘
性材料が第2のエネルギー損失を有する前記後足部に用
いられて、第2のエネルギー損失と第1のエネルギー損
失の差は少なくとも28%である。
【0020】いいかえれば、本発明の核心は、主として
弾性減衰特性を有する材料層を靴底ユニットの前足部に
与えるという独特の特徴にある。このような材料は、前
進運動において地面からの押返しを、運動エネルギーの
“弾性後方散乱”によって支援するという特性を有す
る。
【0021】一方前記靴底ユニットの後足部(かかと
部)には、主として粘性減衰特性を含む材料層が用いら
れることが望ましい。粘性材料の使用により、ランニン
グ中特に足のかかとにはたらく副産衝撃のエネルギーが
熱に変換されるため、この衝撃は“無反発”吸収され
る。
【0022】本発明に従って用いられる前記弾性及び粘
性材料の特性は、これらの材料固有のエネルギー損失で
ある。本発明の発明者は、後足部及び前足部に最適な材
料の準備に対して決定的な材料パラメータは、実験的に
定められるべきエネルギー損失であることを見いだし
た。このエネルギー損失は、力場を受けた試験材料の応
答から得られるパラメータである。
【0023】前記応答を生体力学的に調節した方法で決
定するために、人間のランニング時に足にはたらく力場
に対応する動的力場を試験されるべき材料の試料にかけ
るという手法が本発明に従って用いられる。図1cに示
したGRF−力分布を(前記前足部及び後足部について
別々に)前記試験材料にはたらかせることが望ましい。
このGRF−力分布により前記材料にある程度のエネル
ギーが与えられて材料体を変形させる。この変形は前記
材料の、ある時間依存性を有する材料固有の弾性特性に
より元に戻り、よって前記エネルギーを回復させる。こ
のようにして回復されるエネルギーは、材料に依存し
て、前記供給エネルギーの一部が熱に変換されるので、
物理的理由により必ず供給エネルギーよりも少ない。供
給エネルギーから回復されたエネルギーを差し引けば、
“エネルギー損失”として表される正の差が得られる。
【0024】本発明に従えば前足部に適した弾性材料
は、足の押返し段階時に足の上方及び前方運動を多少と
も支援するためには、エネルギー損失が27%をこえて
はならないことが示された。
【0025】さらに後足部における前記衝撃吸収のため
に本発明に従って用いられる粘性材料は、傷害の危険性
を多少とも低減させるためにはエネルギー損失が少なく
とも55%でなければならないことが示された。
【0026】最後に、エネルギー損失差が少なくとも2
8%の弾性材料及び粘性材料のそれぞれ前足部及び後足
部での組み合せにより、陸上競技者の運動能力を改善す
る、すなわちランニング(あるいは歩行)時のエネルギ
ー消費が少なくなるという、複合効果が得られた。この
エネルギー消費は、陸上競技者の酸素消費量に関する比
較研究により実験的に求められた。
【0027】前記第1の平面部は前記靴底ユニットの前
足部であり、前記第2の平面部は後足部であることが望
ましい。靴底ユニットの第1及び第2の平面部は、同一
の横断層である(請求項4)望ましい実施の形態に従う
か、あるいは2枚の異なる横断層からなる(請求項5)
別の望ましい実施の形態に従う。
【0028】本発明のさらに別の望ましい実施の形態に
従えば、前記弾性及び粘性部を有する前記の層あるいは
複数の層にさらに別の層が与えられる。例えば、内底及
び表底が与えられることもある。このような追加の層が
用いられるならば、望ましくは、さらに別の材料パラメ
ータ、すなわち靴底ユニットの前記追加の層を形成する
材料の動的剛性と比較した、前記弾性及び粘性材料のい
ずれもの動的剛性を考慮しなければならない。前記動的
剛性は、ある力の範囲(1,000N〜1,500Nの
間、及び200N〜400Nの間)における変形−力図
の曲線の勾配である。
【0029】前記靴底ユニットが数層からなる実施の形
態において前記動的剛性を考慮することは、不適切な材
料が選ばれると前記前足部の弾性特性及び後足部の粘性
特性が効果を発揮しないので、重要である。この状況は
直列に結合した2つのバネに例えられる。特別あつらえ
のバネ特性を有する第1のバネの効果は、第2のバネの
バネ定数が第1のバネのバネ定数より小さいと発揮され
ない。この場合、結合バネの減衰特性は主としてバネ2
により定まる。バネ2が(完全に)縮まない限り、バネ
1は有効にならない。
【0030】上記理由のため、請求項7及び8に従う望
ましい実施の形態においては、前記粘性及び弾性材料の
動的剛性以上の動的剛性を有する、前記選択的に追加さ
れる層を前記ユニットに備えることが提示されている。
粘性材料に対し、このことは200Nと400Nの間の
力で特に当てはまる。
【0031】請求項9から11に従う望ましい実施の形
態における靴底ユニットは、本発明に従って、フィール
ド競技(請求項9),ランニングシューズ(請求項1
0),及び汎用靴(請求項11)に用いられることが望
ましい。
【0032】前足部に用いられることが望ましい合成弾
性材料は、50体積%のエチレン−ビニルアセテート
(EVA)及び50体積%の天然ゴムを含む(請求項1
3)。
【0033】最後に、本発明に従って前記後足部に用い
られることが望ましい粘性材料は、ブチル−ポリマーを
含む(請求項14)。
【0034】上記合成材料は特に本発明に従う靴底ユニ
ットの必要条件を満たす。従って、上記合成材料は本発
明に従う二重エネルギー処理システム用材料として特に
適している。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の現
在望ましい実施の形態を説明する。
【0036】図1は、実質的にアッパー部20及び靴底
ユニット50からなる靴10を履いた人間の足を示す。
以下でさらに詳細に説明するように、靴底50は以降レ
イヤーアンサンブルとよばれる複数の層からなることが
望ましい。
【0037】本発明の原理を説明するため、初めに、ラ
ンニング中の足及びその運動の自然な過程を図1を参照
してさらに述べる。
【0038】図1に示し、導入部で既述したように、人
間の約80%は足のかかと部を地面につけることで走み
の運きの過程を開始する。この時、人間の肉体は強い衝
撃を受ける。引き続くロールオフ期に、作用力はまず減
少し次いで押返し運動時に再び増加する(図1b参
照)。
【0039】従って力のグラフは極大値を2つもつ曲線
である。
【0040】上記考察の確認のため、被験者が力−時間
測定台上でランニング中の典型的な運動過程を行えば、
図1cに示す力の分布が得られる。縦軸として等価力が
(体重の倍数として)とられ、横軸としてはミリ秒単位
の時間がとられる。図1cに示した図は、(走み時に足
に加わる力は−導入部で述べたように−“大地反力”
(GRF)ともよばれるので)GRF図ともよばれる。
【0041】GRF曲線の典型的な例を示す図1cから
わかるように、急速に増加する力から生じる、図1cで
示される例では体重の2.5倍に相当する第1の鋭い極
大値が約20ないし40ms後に見られる。導入部で既
述したように、この第1の尖頭値は“垂直衝撃力尖頭
値”(VFIP値)ともよばれる。GRF図のt=0か
ら(ほぼ30msないし50ms後の)t=Aの範囲と
して図1cに示される段階は、受動段階とよばれる。こ
れは足のかかと部と地面との接触(図1a参照)に対応
する。
【0042】図1cに示した典型的なGRF図では、い
わゆる能動段階が前記運動過程の受動段階に続く。能動
段階における力の新たな増加は、地面からの足の押返し
により生じる(図1b参照)。この力の増加は受動段階
より緩やか(約80ないし100ミリ秒)なので、結果
的に人間の肉体にかかる衝撃はかなり小さい。GRF図
の分布は、境界条件(ランニング速度、足の解剖学的形
態、地面の硬さ等)に強く依存して変化する。
【0043】受動段階における力の増加は能動段階にお
けるよりかなり急速なので、作用するインパルス(衝撃
力)がかなり高く、従ってかかとにより大きなストレス
が生じる。さらにこのインパルスは硬い表面に接触して
いる間地面から“反射”され、よって解剖学的形態によ
って吸収されなければならない。このことは特に(マラ
ソン競技のような)長時間持続するストレスにおいて重
大な傷害あるいは変性の徴候をもたらす。
【0044】かかと部に比較して前足部にかかるストレ
スは、衝撃がより小さい(力の増加時間がより長い)と
いう理由のみによって相対的に小さい。さらに、前足部
はより大きな面積及び肉体内部でよりよく減衰を起こさ
せる解剖学的形態を含む。
【0045】上記の理由のため、前足部に比較してかか
と部は解剖学的形態上の傷害を避けるためによりよい保
護を必要とすることが、本発明に従って推論される。前
足部では前記力はより緩やかに増加するので、足は(こ
の場合はより小さな)力の増加に対してよりよく調節で
きる。
【0046】しかし、ランニングする方向あるいは地面
から離れる方向に衝撃の反射が生じる前足部には靴底が
ある特性をもつのが有益である。説明のため、再度図1
bを参照する。前足部が地面についている間に運動エネ
ルギーが足に再び移転されれば、地面からの足の押返し
が生じ、よって前進運動が支援される。
【0047】従って本発明は、靴底ユニットのかかと部
及び前足部に特性の異なる材料を与えることの実現が基
になっている。前足部には弾性材料を用いることが望ま
しく、一方かかと部には粘性材料を用いることが望まし
い。
【0048】しかし、純粋な弾性材料あるいは純粋な粘
性材料は全く存在せず、存在するのは常にこれら2つの
特性が複合したものである。従って、本発明の意味にお
ける弾性及び粘性材料は、正確には粘弾性特性を有し、
いずれかの特性が多かれ少なかれ強く発現している材料
である。
【0049】よって、ある材料が主として弾性的であれ
ば、すなわち粘性特性は少ししか有していなければ、本
発明に従って“弾性的”であると見なされる。一方、あ
る材料が主として粘性特性を有していれば、すなわち弾
性特性を少ししか有していなければ、本発明の意味にお
いて“粘性的”であると見なされる。
【0050】本文脈の中で弾性的とは、材料が力場すな
わち衝撃力の影響の下で弾力作用で跳ね返り、衝撃の間
に吸収したエネルギーを理想的には完全に放出すること
を意味する。一方粘性特性を有する材料は、受け取るエ
ネルギーの大部分を熱に変換する、すなわち極くわずか
しか弾性的に変形しない材料である。
【0051】従って、上述したように、靴底ユニットの
かかと部に用いられることが望ましい、本発明の意味に
おける粘性材料であるならば、かかとから移転された衝
撃を少なくとも部分的に熱に変換し、よってこの衝撃が
ある意味で地面から“反射”されてかかとにストレスが
かかることを避けるような特性を有する。この結果、ラ
ンナーには非常に“柔らかな”走りの感触が主観的に生
じる。
【0052】一方、前足部での使用が望ましい主として
弾性的な材料は地面から足を押返し、ある意味で地面か
ら衝撃を反射するので、いわば“ランナーを前方に撃ち
出す”ような特性を有する。
【0053】上記の考察より、変形中に生じるエネルギ
ー損失は、粘性及び弾性材料を識別する、すなわち適切
であると認めるために特に適していることになる。この
(%で計測される)パラメータは、力場から材料に供給
されるエネルギーと跳ね返りにより回復されるエネルギ
ーとの関係を表す。
【0054】適当な材料のエネルギー損失を測定するに
は、本発明に従う図2bに示す装置が用いられる。本装
置は被験材料がその上に配置される定盤5からなる。被
験材料は(望ましくは)単一の材料層あるいは−図に示
されるように−完成したスポーツシューズとしてのいず
れの形状もとることができる。いずれの場合において
も、本発明に従う試験に対して前記材料の試料は同じ厚
さで、また望ましくは後にそれぞれの靴に用いられる時
と同じ形状で、準備されることが望ましい。次いで被験
材料は、圧力印加用集成装置7を用いて(以下でさらに
説明される)杵8(図2c参照)により定められた力場
を受ける。定盤5の下には、被験材料に生じる変形を
(ミリメートル単位で)測定するために(簡略に描かれ
た)測定装置6がおかれる。圧力印加用集成装置7及び
測定装置6の構成は当業者に知られており、さらに説明
する必要はない。該当する機器は−別々に用いられる杵
8(以下参照)を除き−英国、ハイ・ワイコーム(Hi
gh Wycombe)のインストロン社(INSTR
ON Limited)から“インストロン試験機:試
験フレーム8502”という商品名で市販されている。
【0055】本発明に従って弾性及び粘性材料の分布の
違いを調べるために、圧力印加用集成装置7の杵8を使
って印加される力場は、できるだけ現実的に実条件をシ
ミュレートしなければならない。従って適切な粘性材料
を調べるためには、図2aに“かかと”と示されている
力場が用いられる。できるだけ現実的にシミュレートす
るため、さらに人間のかかとに似かよった寸法形状を有
する杵8aが用いられる。前記杵8aは直径が5cmの
円形の断面を有し(図2c参照)、(わずかに曲面にな
っている)底面の断面積は19.63cm2 である。一
方適切な弾性材料の測定のためには、図2aに“前足
部”と示されている力場が用いられる。この測定に用い
られる杵8b(図2c参照)は、寸法形状を人間の前足
部にあわせてある。杵8bは長さが8.5cm,幅が
5.0cmの縦長の形状をしている。(やはりわずかに
曲面になっている)底部の断面積は、42.50cm2
である。最後に、被験材料の厚さは、靴では一般的な値
(前足部で10ミリメートル、後足部で20ミリメート
ル)とした。
【0056】以下、前記測定装置6,7(図2b参照)
により得られた実験結果を、図3及び4を参照して説明
する。
【0057】図3は、図2bに示された装置により図2
aに“かかと”と示された力の分布がかけられた、本発
明に従う粘性材料の変形特性を示しており、杵8で印加
される前記力場に依存する、装置6により測定された変
形が横軸にとられている。図3からわかるように、かか
と部に用いることが望ましい粘性材料は、著しいヒステ
リシス性を示す。図2aの力の分布“かかと”に従って
力が増加して行く間は、杵8aへの反力が実質的により
小さくなるように緩やかに縮むだけの変形が現われる。
結果として生じるエネルギー損失は、グラフ上であるい
は数値的に確定され、図3上の斜線領域で表される。図
からわかるように、供給エネルギーの大部分が本発明に
従う粘性材料中で熱に変換され、前記材料が元の形状に
戻るときに復元力として利用することはもはやできな
い。
【0058】前記エネルギー損失に加えて、本発明にと
って重要な別のパラメータ、すなわち被験材料の動的剛
性を、図3のグラフから推定することができる。動的剛
性は加えられる力F[N]と生じる撓みd[mm]との間の
関係として定義される。実験から、スポーツシューズで
は特に2つの範囲の動的剛性が特に重要であることが示
された。2つの範囲の動的剛性とは、1000Nと15
00Nの間の剛性及び200Nと400Nの間の剛性で
ある。上記2つの範囲はスポーツシューズにとって、そ
の使用場所に応じて(以下参照)重要である事がわかっ
た。1000Nと1500Nの間の動的剛性は:動的剛
性 DS1000-1500=(F1500N−F1000N)/(d1500N−d
1000N)[N/mm]に従って計算される。200Nと400
Nの間の動的剛性に対する値も同様に計算されるが、図
3のグラフには示されていない。
【0059】動的剛性は、本発明に従うアンサンブルレ
イヤー(すなわち材料の異なる複数の層)からなる靴底
ユニットにおいて重要である。(例えば内層、中層、以
降“機能層”と称される−本発明に従う機能特性を有す
る層、及び外底を含むような)構成においては、本発明
に従う上述の効果は前記機能層の剛性がその他の層を構
成する材料の剛性よりも高くはないときにのみ得られ
る。これら靴底層用の材料としては、加工が容易で安価
であることから、特にEVA(エチレン−ビニルアセテ
ート)及びPU(ポリウレタン)が用いられる。上記材
料の弾性−粘性特性が靴底の全体特性を決定するのでは
なければ、本発明に従う粘性及び弾性材料の動的剛性は
上記材料の動的剛性よりも小さくなければならない。
【0060】一方図4は本発明に従う弾性材料の応答を
示す。図4からわかるように、前記弾性材料はヒステリ
シス性が非常に弱く、よって本発明の意味におけるエネ
ルギー損失が非常に小さい。前記材料は印加する力が減
少するとほとんど直ちに元の形状に戻るので、実質的に
全供給エネルギーが杵8bを介して放出される。本図に
も、1500Nと1000Nの間の動的剛性値がグラフ
上に表されている(対応する400Nと200Nの間の
動的剛性値は、簡単のためにやはり省略されている)。
【0061】本発明に関連して行なわれた詳細な研究に
おいて、本発明に従う前記効果を得るためには、前記弾
性及び粘性材料のエネルギー損失だけでなく、(材料の
異なるいくつかの層からなる靴の場合は)望ましくは動
的剛性DSに対してもある値が達成されなければならな
いことがわかった。本発明に従って達成されるべき値を
下表にまとめておく:
【0062】
【表1】
【0063】表からわかるように、本発明に従う弾性材
料のエネルギー損失は27%をこえてはならない。一方
本発明に従う粘性材料のエネルギー損失は少なくとも5
5%でなければならない。比較研究により、結果として
得られる前足部と後足部の間の最小損失差が28%であ
れば、前記範囲の垂直衝撃力尖頭値における傷害の危険
性のかなりの低減が得られ、一方前記範囲の能動尖頭値
における前記蓄積エネルギーは最適に再び放出されるこ
とが確かめられた。この結果、履いて非常に心地よく傷
害の危険がないだけでなく、陸上競技者の能力を増進さ
せる靴が得られる。普通の靴との比較研究により、本発
明に従う靴である試験距離を走っている陸上競技者の酸
素消費量はより少ないことが示された。
【0064】動的剛性の値に関しては、状況はより複雑
である。運動の種類が異なれば靴に対する要求も異なる
ので、運動の種類に応じて状況が異なる。例えばフィー
ルド競技(バスケットボール、バレーボール、サッカ
ー)においては、1000Nと1500Nの間の動的剛
性は、弾性材料では600N/mmより小さくなければ
ならず、粘性材料では250N/mmより小さくなけれ
ばならない。
【0065】しかしランニングシューズの場合には、1
000Nと1500Nの間の、弾性材料の動的剛性は4
50N/mmより小さくなければならず、粘性材料の動
的剛性は200N/mmより小さくなければならない。
【0066】汎用型の靴に対しては、以下の値がよい折
衷値である。弾性材料の動的剛性は1000Nと150
0Nの間では600N/mmより小さく、また200N
と400Nの間では300N/mmより小さくなければ
ならず、粘性材料の動的剛性は1000Nと1500N
の間では250N/mmより小さく、また200Nと4
00Nの間では130N/mmより小さくなければなら
ない。
【0067】上述した必要条件から、以下の材料が本発
明に適していることがわかった:
【0068】
【表2】
【0069】望ましい材料であるVGB−1Aは、下記
の組成を有する材料である: EVA(21%): 50phr イソプレンゴム: 50phr RB−500: 6phr ステアリン酸: 0.8phr T4: 1phr ステアリン酸亜鉛: 1.2phr 酸化亜鉛: 2phr ジクミルペルオキシド: 0.6phr 発泡促進剤: 3.5〜5.0phr 顔料: X(色による) phrという単位は、“配合”のためにゴムに加えられ
る添加剤の量(ゴムの外掛百分率)を示す(シュツット
ガルト/ニューヨークのゲオルグ・ティーメ(Geor
g Thieme)出版社から1997年に発行された
レンプ(Roempp)化学事典1.3版参照)。
【0070】しかし本発明に従う上記弾性材料は現在望
ましい実施の形態しか表していない。本発明に従えばE
VA/ゴムの分率は変化しても良い。50〜70体積%
のエチレン−ビニルアセテート(EVA)と50〜30
体積%の天然ゴムを用いることもできる。本材料は優れ
た弾性特性を有し、また通常の成形工程を用いて容易か
つ安価に靴底に成形することができる。
【0071】しかし、提示した組成を有する上述の弾性
材料I(VGB−1A)を用いれば、現状では最善の結
果が達成される。なお、上に与えた組成は、前記混合物
に他の(例えば色に影響を与える)添加物を加えること
ができないことを意味するものではないことを明らかに
しておく。
【0072】本発明の別の望ましい実施の形態に従え
ば、以下に示す別の弾性材料を用いることもできる:
【0073】
【表3】
【0074】上記材料VGB−7Aは、主成分が下記の
組成を有する材料である: EVA462: 60phr IR(ゴム)2200: 30phr エンゲージ003: 10phr RB−500: 6phr 本発明に従えば、粘性材料として下記の材料が特に有用
である:
【0075】
【表4】
【0076】上記材料B−HD45は、下記の組成を有
する材料である: ブチル−ポリマー: 100phr 充填材: 30phr 活性剤: 1phr ジクミルペルオキシド: 4phr 酸化防止剤: 1phr 高分子量可塑剤: 3phr 発泡促進剤: 4phr B−HD45はシート素材として供給され、その後加工
されて所期の靴底層を形成する。
【0077】あるいは、主成分としてブチル−ポリマー
及び(ゴムの一種である)ノルソレックス(Norso
rex)を含む下記の材料を、別の粘性材料として用い
ることもできる:
【0078】
【表5】
【0079】材料BIM−50は、その組成に関する限
り、上述した材料B−HD45と一致する。しかし、B
IM−50は前記靴底層を形成するため、圧縮成形され
ていることが異なる。
【0080】本発明に従う前記弾性及び粘性材料と比較
して、既に知られているEVAの本発明の目的に関係す
るパラメータを下記の表で与える。第1の表は、靴底構
造の前足部用に加工されている代表的なEVAのデータ
を示し、一方第2の表(表6)は、靴底構造の後足部に
使用するように加工されている代表的なEVAのデータ
を表している:
【0081】
【表6】
【0082】
【表7】
【0083】図5及び6は、上に詳細に説明した材料を
考慮した本発明に従う靴底ユニットの望ましい実施の形
態を示す。
【0084】図5は、本発明に従う靴底の水平断面図を
示す。靴10の前足部60と後足部80に分けられた靴
底50が示されている。靴底50自体は、スポーツシュ
ーズでは当然のように、複数の単層からなっている。例
えば前記靴底は外底55,中底59及び図には示されて
いない内底からなる(図6a参照)。
【0085】望ましい実施の形態においては、本発明に
従う機能層57が外底55と中底59の間に配される。
機能層57は2つの平面部:本発明に従う主として弾性
的な材料からなる前足部60及び主として粘性的な材料
からなるかかと部80に分けられる。前記2つの平面部
の間にはさらに中間部70が設けられる。しかし、この
中間部は必ずしも必要ではなく、前足部60と後足部8
0が互いに直接接していてもも良い。
【0086】本発明の別の実施の形態(図示せず)に従
えば、機能層を2枚備えることもできる。この場合、第
1の機能層は前足部にあって本発明に従う前記弾性材料
を含み、第2の機能層はかかと部にあって本発明に従う
前記粘性材料を含む。
【0087】図6a及び6bからわかるように、2つの
望ましい実施の形態では、本発明に従う機能層57は若
干伸びひろがるか(図6a)、あるいは中底59にかけ
て大きく伸びひろがっている。この2種の形態はスポー
ツシューズの用途に依存する。足と地面との横向き接触
の可能性が高い場合には(跳躍がおこるスポーツの全て
では)図6bに従う実施の形態が望ましい。一方、例え
ばランニングシューズでは、図6aに従う実施の形態が
用いられることが望ましい。
【0088】使用されることが望ましい本発明に従う材
料に関して、それ自体弾性的であるだけでなく粘性的で
もある材料が原理的には従来技術で知られている。しか
し、使用される材料は望ましくはスポーツシューズの靴
底材料として適するための特別な特性を有していなけれ
ばならない。本発明に従えば、本発明に従う材料は普通
の方法での成形が容易であり、低重量で損耗及び裂けに
強くなければならない。このため、既知の材料の多く
(例えば弾性材料としての天然ゴム)は採用できない。
【0089】本発明の範囲が上述の実施の形態に限定さ
れないことを特に述べておく。特に特徴の明らかな変更
も包含されると見なされる。例えば、上述した本発明の
前記望ましい実施の形態の説明において、用途が異なる
靴底では用いられることが望ましい剛性が異なるため、
それぞれについて特有の材料組成を用いることが望まし
いことが示されている。靴底層あるいはその部材の厚さ
が適切に調節されれば、同様な結果がやはり得られるで
あろう。さらに、本発明に従う前記材料は、靴底の前足
部あるいは後足部を完全に形成する必要はない。そのか
わり、前記材料の小片をそれぞれの靴底部材に与えても
良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ランニング中の足の動きの自然な過程を示す図
(図1a及びb),並びにその結果として得られたGR
F−力プロファイルを示すグラフ(図1c)
【図2a】本発明に従う前記エネルギー損失及び動的剛
性を決定するために、靴底ユニットすなわち材料層の前
記かかと部及び前足部に測定装置から本発明に従って加
えられる2種類の力場の力−時間関係を示すグラフ
【図2b】図2aに示した力プロファイルを加え、その
結果生じる変形(従って前記エネルギー損失及び動的剛
性)を測定するために用いられる、本発明に従う測定装
置を示す図
【図2c】図2bに従う装置に用いられる前記かかと部
及び前足部への圧力印加用杵を示す図
【図3】粘性材料の変形特性を結果として生じるエネル
ギー損失(斜線部)とともに示し、さらに1kNと1.
5kNの間の動的剛性DSを示す図
【図4】弾性材料の変形特性を、結果として生じるエネ
ルギー損失(斜線部)とともに示し、さらに1kNと
1.5kNの間の動的剛性DSを示す図
【図5】弾性材料が前足部に用いられ、粘性材料が後足
部に用いられている、本発明の望ましい実施の形態に従
う靴底ユニットを示す図
【図6】本発明に従う靴底ユニットの望ましい実施の形
態を示す、図5の線A−A(またはB−B)に沿った断
面図
【図6b】本発明に従う靴底ユニットの別の望ましい実
施の形態を示す、図5の線A−A(またはB−B)に沿
った断面図
【符号の説明】
5 定盤 6 測定装置 7 圧力印加用集成装置 8 杵 10 靴 20 アッパー部 50 靴底ユニット 55 外底 57 機能層 59 中底 60 前足部 70 中間部 80 後足部(かかと部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダニエル オイゲーネ ノートン ドイツ連邦共和国 91074 ニーデルンド ルフ ゾンネン シュトラーセ 12−アー (72)発明者 クワン ホー パク 大韓民国 プサン ブク−ク マンダック 3−ドン 774−2 (72)発明者 シモン ルーシ アメリカ合衆国 オレゴン州 97035 レ イク オズウェゴ エスダブリュ デント ン ドライヴ 5077 (72)発明者 ベルトルト クラバ ドイツ連邦共和国 91443 シャインフェ ルト キルヒシュトラーセ 14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 靴、特にスポーツシューズ用の靴底ユニ
    ットにおいて、平面方向に少なくとも2つの領域を含
    み、第1の領域(60)は前足部にわたってひろがり、
    第2の領域(80)は後足部にわたってひろがり、前記
    第1の領域はエネルギー損失が27%をこえない弾性材
    料を含むことを特徴とする靴底ユニット。
  2. 【請求項2】 靴、特にスポーツシューズ用の靴底ユニ
    ットにおいて、平面方向に少なくとも2つの領域を含
    み、第1の領域(60)は前足部にわたってひろがり、
    第2の領域(80)は後足部にわたってひろがり、前記
    第2の領域はエネルギー損失が少なくとも55%である
    粘性材料を含むことを特徴とする靴底ユニット。
  3. 【請求項3】 靴、特にスポーツシューズ用の靴底ユニ
    ットにおいて、平面方向に少なくとも2つの領域を含
    み、第1の領域(60)は前足部にわたってひろがり、
    第2の領域(80)は後足部にわたってひろがり、前記
    第1の領域(60)は第1のエネルギー損失を有する弾
    性材料を含み、前記第2の領域(80)は第2のエネル
    ギー損失を有する粘性材料を含み、前記第2のエネルギ
    ー損失と第1のエネルギー損失の差が少なくとも28%
    であることを特徴とする靴底ユニット。
  4. 【請求項4】 前記第1(60)及び第2(80)の平
    面領域が前記靴底ユニット(50)の単層(57)に配
    置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれ
    かに記載の靴底ユニット。
  5. 【請求項5】 前記第1(60)及び第2(80)の平
    面領域が前記靴底ユニット(50)の2つの相異なる層
    (57)に配置されていることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載の靴底ユニット。
  6. 【請求項6】 前記弾性材料及び前記粘性材料を有する
    前記層あるいは前記複数の層(57)とともに少なくと
    も1枚の追加の層、特に外底(55)または内底(5
    9)あるいは前記外底(55)及び前記内底(59)の
    いずれをもを含むことを特徴とする請求の範囲4または
    5のいずれかに記載の靴底ユニット。
  7. 【請求項7】 前記追加の層あるいは前記複数の追加の
    層(55,59)が動的剛性を有し、前記弾性材料の動
    的剛性が前記他の層あるいは前記他の複数の層(55,
    59)の前記動的剛性以下であることを特徴とする請求
    項6記載の靴底ユニット。
  8. 【請求項8】 前記追加の層あるいは前記複数の追加の
    層(55,59)が動的剛性を有し、前記粘性材料の2
    00Nと400Nの間の動的剛性が前記他の層あるいは
    前記他の複数の層(55,59)の前記動的剛性以下で
    あることを特徴とする請求項6記載の靴底ユニット。
  9. 【請求項9】 1000Nと1500Nの間の、前記弾
    性材料の前記動的剛性が600N/mmより小さく、前
    記粘性材料の前記動的剛性が250N/mmより小さい
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の靴
    底ユニット。
  10. 【請求項10】 1000Nと1500Nの間の、前記
    弾性材料の前記動的剛性が450N/mmより小さく、
    前記粘性材料の前記動的剛性が200N/mmより小さ
    いことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の
    靴底ユニット。
  11. 【請求項11】 前記弾性材料の前記動的剛性が100
    0Nと1500Nとの間で600N/mmより小さいこ
    と、及び前記粘性材料の前記動的剛性が1000Nと1
    500Nの間で250N/mmより小さく200Nと4
    00Nの間で130N/mmより小さいことを特徴とす
    る請求項1から6のいずれかに記載の靴底ユニット。
  12. 【請求項12】 前記弾性材料が、 a.50から70体積%のエチレン−ビニルアセテート
    (EVA)と、 b.50から30体積%の天然ゴム、 を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに
    記載の靴底ユニット。
  13. 【請求項13】 前記弾性材料が50体積%のエチレン
    −ビニルアセテート(EVA)と50体積%の天然ゴム
    を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに
    記載の靴底ユニット。
  14. 【請求項14】 前記粘性材料がブチル−ポリマー及び
    ノルソレックスを含むことを特徴とする請求項1から1
    3のいずれかに記載の靴底ユニット。
  15. 【請求項15】 前記粘性材料が、100phrのブチ
    ル−ポリマー、30phrの充填材、1phrの活性
    剤、4phrのジクミルペルオキシド、1phrの酸化
    防止剤、3phrの高分子量可塑剤及び4phrの発泡
    促進剤を含むことを特徴とする請求項1から14のいず
    れかに記載の靴底ユニット。
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