JPH11316202A - オージェ電子分光測定方法及びその装置 - Google Patents

オージェ電子分光測定方法及びその装置

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JPH11316202A
JPH11316202A JP10122159A JP12215998A JPH11316202A JP H11316202 A JPH11316202 A JP H11316202A JP 10122159 A JP10122159 A JP 10122159A JP 12215998 A JP12215998 A JP 12215998A JP H11316202 A JPH11316202 A JP H11316202A
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JP
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auger
acceleration voltage
sensitivity coefficient
relative sensitivity
electron
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JP10122159A
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Kotaro Satori
浩太郎 佐鳥
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の加速電圧に対して加速電圧補正を行っ
て、自動的かつ高精度にオージェ電子分光測定を行うこ
と。 【解決手段】 測定対象物質に照射する電子線の基準加
速電圧における相対感度係数を加速電圧補正し、加速電
圧補正された相対感度係数と前記オージェ電子のオージ
ェ信号強度とを演算処理して、測定対象物質の組成情報
を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子励起により放
出されるオージェ電子を検出することによって測定対象
物質の組成情報を得る、オージェ電子分光測定方法及び
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オージェ電子分光法(Auger Electron S
pectroscopy :AES)は、固体試料表面の電子励起に
より放出されるオージェ電子を検出する場合に用いられ
る電子分光法であり、固体試料表面について放出される
オージェ電子をエネルギー分光することによって、その
組成情報を得る手法である。
【0003】このオージェ電子分光法(又はオージェ電
子分光測定方法)の特長は、分析深さが0.5nm〜
3.0nm程度と表面感度が高い点が挙げられる。ま
た、オージェ電子励起源として集光しやすい電子線を用
いており、空間分解能は電子線のプローブ径にほぼ等し
いことから、市販の装置で空間分解能10nmφ程度と
非常に高分解能を有している。
【0004】このような理由から、現在、半導体材料や
金属材料の研究、開発から工業生産品の品質管理に至る
まで、オージェ電子分光法が幅広く活用されている。従
って、オージェ信号から測定対象物質の絶対組成を求め
る定量化の精度向上は科学技術分野において非常に有効
である。
【0005】ところで、オージェ電子分光法において、
オージェ電子信号強度(又はオージェ信号強度)から固
体表面の組成情報を得ようとする場合、組成変換処理
(オージェ信号強度の補正処理)を必要としている。任
意の元素についてオージェ電子信号強度と元素濃度とは
比例関係にあるものの、イントリンシック(intrinsi
c)やエキストリンシック(extrinsic )な要因の係数
も複雑に絡み合っており、例えば、 (1)オージェ過程初期の内殻電子励起確率(イオン化
断面積)に、元素種や、オージェ過程に用いる電子軌道
種、化学結合状態(内殻電子の結合エネルギーシフト)
の依存性がある。 (2)オージェ電子の非弾性散乱平均自由工程が、オー
ジェ電子の運動エネルギーや、材料の構成元素及びその
構造に対する依存性を有している。 (3)エネルギー分光器(検出器)の感度が、オージェ
電子運動エネルギーに依存性を有している。 などの点で、オージェ信号強度が影響されてしまうこと
が知られている(Practical Surface Analysis, edited
by D.Briggs and M.P.Seah (Wiley, Chichester1990)
参照)。
【0006】オージェ信号強度に影響を与える前記
(1)、(2)及び(3)の如き因子を考慮する方法と
して、標準試料を用いて元素ごとに相対感度係数Riを
求め、得られた相対感度係数Riとオージェ信号強度I
iとから組成情報を得る補正方法が知られている(特開
平7−35710号公報参照)。
【0007】この補正方法における補正は、次の式1で
与えられている。
【数1】 但し、式1において、「Ci」は、元素iの濃度、「I
i」は、元素iのオージェ信号強度、「Ri」は、元素
iの相対感度係数を示す。ここで、相対感度係数Riは Ri=(オージェ信号強度Ii)/(実際の濃度C)×(係数k)・・・式A で表され、式Aにおけるオージェ信号強度Iiは測定条
件によって変化する値なので、相対感度係数Riは測定
ごとに変化することになる。
【0008】現在、市販されているオージェ電子分光装
置においては、前記の式1を利用した定量計算が行われ
ており、例えば加速電圧5kVの場合など、ある特定の
加速電圧についてのみ、相対感度係数Riがデータベー
ス化されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ここで問題となるの
は、前記式1で用いる相対感度係数Riが、オージェ電
子励起の電子線の加速電圧に依存性を有しているという
ことである。この主な原因としては、内殻電子励起確率
(イオン化断面積)が、加速電圧に対する依存性を有し
ていることが考えられる。
【0010】また、オージェ電子励起のために照射する
電子線の加速電圧に関しては、この加速電圧が低くなる
ほど、 ・電子線照射による損傷を低く抑えられる。 ・低運動エネルギーのオージェ電子の感度を高くでき
る。 ・チャージアップしにくくなる。 などの長所を有している。一方、加速電圧が高くなるほ
ど、 ・空間分解能を高くできる。 ・大電流を照射できる。 ・高運動エネルギーのオージェ電子の感度を高くでき
る。 などの長所を有している。
【0011】即ち、オージェ電子分光法における電子線
の加速電圧は、高い場合と低い場合とでそれぞれ異なる
長所を有しており、分析内容に応じてケースバイケース
に決定されることが望ましく、固定値ではない。
【0012】ところが、実際の分析上よく用いられる加
速電圧2kV〜5kVの範囲では、相対感度係数Ri
は、上述したように、オージェ電子励起の電子線の加速
電圧に依存性を有しているために、加速電圧によって相
関感度係数が2〜3倍程度も変わってしまうことがあ
る。また、元素の面内分布を調べる面分析では、特に1
5kV以上の加速電圧を用いるため、さらに相関感度係
数が変化してしまうことがある。
【0013】従って、通常の分析においても複数の互い
に異なる加速電圧値を用いるケースが多々あり、それぞ
れの加速電圧で定量計算を行おうとするならば、それぞ
れの加速電圧に対応した相対感度係数のデータベース化
が必要である。
【0014】本発明は、上述した実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、任意の加速電圧にて、容易に
かつ高精度にオージェ電子分光測定を行うことができ
る、オージェ電子分光測定方法及びその装置を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、測定対
象物質に所定の加速電圧の作用下で電子線を照射し、こ
の測定対象物質から放出されるオージェ電子を検出する
ことによって、前記測定対象物質の組成情報を求めるに
際し、前記測定対象物質に照射する電子線の基準加速電
圧における相対感度係数を加速電圧補正して、ある加速
電圧における相対感度係数を求め、加速電圧補正された
相対感度係数と前記オージェ電子のオージェ信号強度と
を演算処理することによって、前記測定対象物質の組成
情報を求める、オージェ電子分光測定方法(以下、本発
明の測定方法と称する。)に係るものである。
【0016】本発明の測定方法によれば、固体物質表面
等の測定対象物質に照射する電子線の基準加速電圧にお
ける相対感度係数を加速電圧補正して、所定の加速電圧
における相対感度係数(以下、相対感度係数Ri’とす
ることがある。)を求め、加速電圧補正された相対感度
係数Ri’と、前記オージェ電子のオージェ信号強度I
iとを演算処理することによって、前記測定対象物質の
組成情報(例えば、固体物質表面の原子数比)を求める
ので、任意の加速電圧にて前記組成情報を求めることが
でき、さらに、この測定が容易にかつ高精度に行われ
る。
【0017】特に、本発明の測定方法によれば、従来の
オージェ電子分光測定方法の測定プロセスに加速電圧補
正プロセスを加えて、前記加速電圧補正された相対感度
係数Ri’を用いるだけで、任意の加速電圧のもとでオ
ージェ電子分光測定を実施することができ、従って、任
意の加速電圧における長所を有効に利用し、分析内容に
応じた測定を高精度かつ容易に実施できる。
【0018】また、本発明は、測定対象物質に所定の加
速電圧の作用下で電子線を照射する励起源と、前記測定
対象物質から放出されるオージェ電子を検出する検出器
とを有し、前記検出器で検出されたオージェ電子の検出
強度をもとに前記測定対象物質の組成情報を出力する、
オージェ電子分光測定装置において、前記測定対象物質
に照射する電子線の基準加速電圧における相対感度係数
を加速電圧補正して、ある加速電圧における相対感度係
数を求め、加速電圧補正された相対感度係数と前記オー
ジェ電子のオージェ信号強度とを演算処理して前記測定
対象物質の組成情報を出力する演算処理手段が設けられ
ていることを特徴とする、オージェ電子分光測定装置
(以下、本発明の測定装置と称する。)を提供するもの
である。
【0019】本発明の測定装置によれば、前記測定対象
物質に照射する電子線の基準加速電圧における相対感度
係数を加速電圧補正して、ある加速電圧における相対感
度係数Ri’を求め、加速電圧補正された相対感度係数
Ri’と前記オージェ電子のオージェ信号強度Iiとを
演算処理して前記測定対象物質の組成情報を出力する演
算処理手段が設けられているので、本発明の測定方法を
再現性良く実施できると同時に、任意の加速電圧のもと
で、容易にかつ高精度に前記測定対象物質の測定情報
(例えば、固体物質表面の原子数比)を求めることがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の測定方法及び測定装置に
おいては、(1)オージェ電子の放出過程を示すオージ
ェ信号名から、励起初期過程における内殻軌道電子の結
合エネルギーを求める第1プロセスと、(2)前記第1
プロセスで求められた前記結合エネルギーと、前記測定
対象物質に照射する電子線の前記加速電圧とから、前記
加速電圧に対するイオン化断面積比を求める第2プロセ
スと、(3)前記基準加速電圧における前記相対感度係
数と、前記第2プロセスで求められたイオン化断面積比
とから、前記加速電圧補正された相対感度係数を求める
第3プロセスと、(4)前記加速電圧補正された相対感
度係数と前記オージェ電子のオージェ信号強度とを演算
処理する第4プロセスとを経て、前記測定対象物質の組
成情報として、検出元素の絶対濃度を求めることができ
る。
【0021】また、前記第2プロセスにおける前記イオ
ン化断面積比は、Gryzinsky の理論式に従って求めるこ
とができる。この理論式は、前記結合エネルギーと前記
加速電圧とをパラメータとしてイオン化断面積を求める
理論式である。
【0022】また、前記第1プロセス、前記第2プロセ
ス、前記第3プロセス及び前記第4プロセスは、前記演
算処理手段としての共通の計算機によって自動的に処理
されることが望ましい。即ち、本発明の測定装置は、前
記第1〜第4プロセスを順次処理する演算処理手段(演
算回路)を有していることが望ましい。これによって、
前記第1〜第4プロセスが自動的に演算処理され、例え
ば、原子数比などの組成情報が、迅速かつ容易に求めら
れる。
【0023】また、前記第1プロセスにおける「オージ
ェ信号名」、前記第2プロセスにおける「加速電圧」、
及び、前記第4プロセスにおける「オージェ信号強度」
を前記計算機に入力し、前記各プロセスを自動的に行う
ことが望ましい。即ち、オージェ電子分光測定を行うに
際し、「オージェ信号名」、「加速電圧」及び「オージ
ェ信号強度」を前記演算処理手段に入力することによっ
て、自動的に前記測定対象物質の組成情報が得られる。
【0024】さらに、前記測定対象物質に照射する電子
線の前記加速電圧は、1kV〜30kVの電圧範囲内で
あってよい。上述したように、オージェ電子励起のため
に照射する電子線の加速電圧は、この加速電圧が低くな
るほど、電子線照射損傷を低く抑えられる、低運動エネ
ルギーのオージェ電子の感度を高くできる、チャージア
ップしにくくなるなどの利点を有し、一方、加速電圧が
高くなるほど、空間分解能を高くできる、大電流を照射
できる、高運動エネルギーのオージェ電子の感度を高く
できるなどの利点を有しており、本発明によれば、ケー
スバイケースで前記加速電圧を選択することができ、任
意の加速電圧で容易にかつ高精度に前記組成情報が求め
られる。
【0025】次に、本発明の測定方法及び本発明の測定
装置を図面を参照に説明する。
【0026】図1は、本発明の測定方法及び本発明の測
定装置における入力情報の自動変換システムの一例を示
すフロー図である。
【0027】本発明の測定方法を実施する装置には、計
算機(演算処理手段)と、所定の情報をメモリーしたデ
ータベースとが設けられている。まず、この計算機に、
入力データとして、オージェ信号名(又は信号名)、オ
ージェ信号強度Ii、及び、電子線の加速電圧Eを入力
する。これらの各入力データは、各測定装置からハード
ウエア的に接続し自動的に読み取られるものであっても
よいし、手入力による入力であってもよい。
【0028】すると、オージェ信号名に基づいて励起初
期過程の内殻軌道電子の結合エネルギーEcが求めら
れ、そして、この結合エネルギーEcと加速電圧Eとか
ら、この加速電圧Eに対するイオン化断面積σが、上述
したGryzinsky の理論式に従って求められる。
【0029】次いで、データベースの基準加速電圧にお
ける相対感度係数のイオン化断面積との比を求め、相対
感度係数のデータベース値に掛け合わせることによっ
て、相対感度係数が加速電圧補正される。この加速電圧
補正された相対感度係数Ri’をオージェ電子強度Ii
から濃度への変換に用いる。
【0030】この一連の作業は計算機により自動的に行
われるので、その結果、容易にかつ迅速に任意の加速電
圧に対して加速電圧補正を行った定量計算が行えるよう
になり、分析内容に応じてケースバイケースに加速電圧
が決定され、測定対象物質の組成情報がより高精度に求
められる。
【0031】次に、図3を参照に、上述した自動変換シ
ステムのフローをさらに詳細に説明する。
【0032】まず、演算処理手段(演算処理装置)にお
いて、オージェ電子の放出過程を示すオージェ信号名に
基づき、内殻軌道電子の結合エネルギーのデータベース
から、励起初期過程における内殻軌道電子の結合エネル
ギーEcを求める(第1プロセス)。この結合エネルギ
ーEcは、例えば、K.Siegbahnら "ESCA Atomic, Molec
ulaer and Solid Stracture Studied by means of Elec
tron Spectroscopy",Nova Acta R. Soc. Sci. Su. Upsa
la, Ser.I, 20, almpqvist, Boktryckeri AB,Uppsala
(1967) の表を、演算処理装置内のデータベース(メモ
リー)に予めインプットしておけば、所定のオージェ信
号名(電子を放出して安定化する過程名)に対応した値
が自動的に求められる。
【0033】次いで、得られた結合エネルギーEcと、
前記測定対象物質に照射する電子線の加速電圧Eとを用
い、所定の演算処理を行うことによって、前記加速電圧
に対するイオン化断面積比σ(E,Ec)を求める(第
2プロセス)。ここで、前記イオン化断面積比σ(E,
Ec)は、例えば、Gryzinsky の理論式に従って求めら
れる。但し、Bethe の理論式やLotsの理論式を適用して
も構わない。
【0034】ここで、前記の理論式を説明する。過去、
Bethe 、Gryzinsky や Lotz により、加速電圧がEの場
合の内殻電子の結合エネルギーEcのイオン化断面積が
理論的に求められている。この理論式の1つである Gry
zinskyの理論式(M.Gryzinsky, Physi. Rev., A138, 33
6 (1965)参照)は、Bethe の理論式やLotsの理論式に比
べて、オージェ電子信号の実験値とも比較的良く一致す
ることが知られている(Practical Surface Analysis,
Edited by D.Briggs and M.P.Seah (Wiley, Chichester
1990)参照)。
【0035】即ち、本発明においては、例えば上記 Gry
zinskyの理論式を用いて、加速電圧を変えた場合の相対
感度係数の補正を行うことができる。Gryzinsky の理論
式は以下のように示される。つまり、電子線の加速電圧
がEの場合、内殻電子の結合エネルギーEcに対するイ
オン化断面積σ(E,Ec)は下記の式2で表され、式
2中の関数g(U)は、相対感度係数と比例する。従っ
て、電子線の加速電圧E、結合エネルギーEcをパラメ
ータとする下記式2によってイオン化断面積σが求めら
れる。但し、下記式2中、nX は内殻電子軌道上に存在
する電子の数である。
【数2】
【0036】次いで、例えば前記の Gryzinskyの理論式
に基づいて得られたイオン化断面積σとデータベースの
基準加速電圧におけるイオン化断面積とから、イオン化
断面積比(U比)を求め、加速電圧補正された相対感度
係数Ri’を求める(第3プロセス)。例えば、基準加
速電圧における相対感度係数と、イオン化断面積比(U
比)とを乗算することによって、加速電圧補正された相
対感度係数Ri’が求められる。
【0037】次いで、加速電圧補正された相対感度係数
Ri’とオージェ電子のオージェ信号強度Iiとを演算
処理(濃度変換)する(第4プロセス)。この濃度変換
は、元素iの濃度をCi、元素iのオージェ強度信号を
Ii、元素iの加速電圧補正された相対感度係数をR
i’とすると、例えば次の式1’に従って求められる
(特開平7−35710号公報参照)。
【数3】
【0038】つまり、検出器で検出されたオージェ信号
強度Iiを、加速電圧補正された相対感度係数Ri’に
よって補正することによって、任意の加速電圧に対応し
た濃度変換が、より一層高精度に行われる。また、この
一連のプロセスは、前記演算処理装置に組み込まれたプ
ログラムによって迅速かつ自動的に行われる。
【0039】次に、図2を参照に本発明の測定装置の構
成例を説明する。
【0040】この測定装置の測定系は、測定対象(測定
対象物質)1と、測定対象1を電子励起するために電子
線を出力する励起源2と、測定対象1から放出されるオ
ージェ電子のエネルギースペクトルを検出する検出器3
(エネルギー分光器)とからなるものである。
【0041】そして、励起源2及び検出器3は、本発明
の特徴的構成に基づいて所定の演算処理を行う計算機
(演算処理装置)4に接続されており、励起源2から加
速電圧E、検出器3からオージェ信号強度Iiがそれぞ
れ計算機4に導入される。なお、加速電圧E及びオージ
ェ信号強度Iiは、手入力によって計算機4に入力され
ても構わない。
【0042】そして、この計算機4では、オージェ信号
名、加速電圧、及び、オージェ信号強度の各入力情報を
もとに、図1及び図2に示した自動計算システムのフロ
ー(プログラム)に従って演算処理が行われ、測定対象
物質1の組成情報(例えば、原子数比、不純物の特定、
元素組成比など)が計算、出力される。なお、オージェ
電子の測定系は、公知の測定系と同様の構成であってよ
い。
【0043】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例について説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0044】以下、図1及び図3に示したフローチャー
トに基づいた計算機プログラムを適用した例を、入力者
による入力手順と計算機プログラム内の計算手順とにつ
いて説明する。
【0045】また、本実施例では、下記表1に示すよう
に、標準試料として、グラファイト(C)、シリコン
(Si)、酸化シリコン(SiO2 )、アルミニウム
(Al)及び銀(Ag)を用意して、CKL2323、S
iKL2323、OKL2323、AlKL2323、AgM
4 4545(これらは、グラファイト、シリコン、酸化
シリコン、アルミニウム及び銀のそれぞれのオージェ信
号名である。)における各オージェ信号強度を測定し、
求めた相対感度係数を数値データとして用いた。
【0046】但し、下記表1における相対感度係数は、
オージェ信号強度の比例値であって、加速電圧Eが10
kVの場合のAgM4 4545の相対感度係数が1.0
0となるようにノーマライズしてある。具体的には、前
述の式Aに示したように、係数kを掛け合わせることに
よってノーマライズを行った。但し、前記式1’に示さ
れるように、濃度を求める段階では、係数kは相殺され
るので、同じ測定条件で求めた相対感度係数を用いる限
り、係数kは影響しない。また、電子線の加速電圧5k
Vのデータを計算機プログラムの相対感度係数のテーブ
ル(基準加速電圧の相対感度係数)として用い、加速電
圧3kV及び加速電圧10kVの時のデータを入力デー
タとして用いた。
【0047】なお、計算機プログラムの相対感度係数テ
ーブルは、あらかじめ全元素に対して入力され、データ
ベース化しておくべきだが、加速電圧以外の測定条件に
より変化する可能性があるので、より精度の高い評価を
行うために、加速電圧だけを変えて、その他は全く同一
の測定条件で測定した。
【0048】これらのオージェ信号の初期励起の内殻軌
道電子の結合エネルギーは284eV〜1839eVの
範囲に分布している。主なオージェ信号のものは大体こ
のエネルギー範囲内に納まる。なお、本測定に用いた装
置は、日本電子製JAMP−30型オージェ電子分光装
置である。
【0049】次に、計算機への入力手順、計算機の計算
手順を説明する。
【0050】(1)まず、入力者は、オージェ信号名
と、オージェ信号強度Iiと、加速電圧Eとを計算機に
入力する。ここで、例えばSiO2 の組成を測定する際
の入力データは、加速電圧3kVの場合、 <オージェ信号名>…SiKL2323 <オージェ信号強度Ii>…0.0250 <加速電圧E>…3kV 及び、 <オージェ信号名>…OKL2323 <オージェ信号強度Ii>…0.186×2=0.07
72 <加速電圧E>…3kV とした。また、加速電圧10kVの場合、 <オージェ信号名>…SiKL2323 <オージェ信号強度Ii>…0.0528 <加速電圧E>…10kV 及び、 <オージェ信号名>…OKL2323 <オージェ信号強度Ii>…0.209×2=0.41
8 <加速電圧E>…10kV とした。このようにして入力したデータのデータベース
を下記表1に示す。
【0051】 * 相対感度係数 5kV・・・相対感度係数テーブル(基準値) 3kV、10kV・・・入力データ
【0052】(2)次に、計算機は、オージェ信号名か
ら内殻軌道電子の結合エネルギーEcを求め(例えば、
K.Siegbahnら "ESCA Atomic, Moleculaer and Solid St
racture Studied by means of Electron Spectroscop
y", Nova Acta R. Soc. Sci. Su.Upsala, Ser.I, 20, a
lmpqvist, Boktryckeri AB, Uppsala (1967) の表を計
算機のデータベースに登録しておき、オージェ信号名か
ら結合エネルギーに変換する)、測定時の加速電圧の相
対感度係数とデータベースの加速電圧(基準加速電圧)
のイオン化断面積比(U比)とを、Gryzinsky の理論式
(式2)を用いて求める。
【0053】(3)そして、計算機は、表1の相対感度
係数に、Gryzinsky の理論式を基にして演算されたイオ
ン化断面積比を掛け、加速電圧補正した相対感度係数R
i’を得る。次いで、その相対感度係数Ri’を用い、
オージェ信号強度Iiから、前述した式1’に従って濃
度を求める。
【0054】例えば、加速電圧3kVの相対感度係数
は、SiKL2323(オージェ信号名)の場合、 0.0480×0.56=0.0269 と補正計算され、また、OKL2323(オージェ信号
名)の場合、 0.322×1.26=0.40572 と補正計算される。すると、SiO2 におけるSi:O
の濃度比は、 0.025/0.0269:(0.386×2)/0.
40572=33:67(原子数比) となる。同様に、加速電圧10kVの場合も計算する
と、Si:Oの濃度比は、35:65(原子数比)と得
られ、いずれも化学量論的に高い精度の値が得られた。
【0055】一方、加速電圧を補正しない、即ち、加速
電圧5kVの相対感度係数で定量すると、加速電圧3k
Vの場合の濃度及び加速電圧10kVの場合の濃度はそ
れぞれ、Si:O=18:82、Si:O=49:51
(原子数比)となってしまった。これは、オージェ電子
励起の電子線の加速電圧にも依存性がある、つまり、内
殻電子励起確率(イオン化断面積)が、加速電圧に対す
る依存性を有しているためであると考えられる。
【0056】その他の元素についての相対感度係数比を
測定値と計算値とで比較した結果を下記表2に示す。
【0057】 * U比・・・イオン化断面積比
【0058】表2から、おおよそ10%程度の相対誤差
があるものの、測定値(相対感度係数比)と計算値(U
比)とで良好に一致していることが分かる。従って、こ
の程度の誤差で、相対感度係数の加速電圧補正を行うこ
とができる。これに対して、表1の同一元素の3kV〜
10kVの相対感度係数は、最小値に対し、最大値が2
00%以上も異なっており、本実施例による補正の効果
が非常に高いことが分かる。
【0059】即ち、以上の結果から明らかなように、任
意の電子線加速電圧において、相対感度係数においてお
およそ200%の相対誤差が発生するところを、本手法
を用いたオージェ電子分光法の定量計算システムによ
り、電子線の加速電圧の入力プロセスを加えだけで、補
正により10%程度の誤差範囲に抑制することができ、
自動的にかつ容易に精度の高い定量計算を行えることが
分かった。これは、実際の電子線の加速電圧のパラメー
タを前記演算過程に組み込むことによって、内殻電子励
起確率(イオン化断面積)に対する元素種や、オージェ
過程に用いる電子軌道種、化学結合状態の依存性、オー
ジェ電子の非弾性散乱平均自由工程のオージェ電子の運
動エネルギーや材料の構成元素及びその構造による依存
性、さらには、エネルギー分光器(検出器)の感度に対
するオージェ電子運動エネルギーの依存性などを排除で
きたことによるものと考えられる。
【0060】また、ケースバイケースで前記測定対象物
質に照射する電子線の加速電圧を変えても、各加速電圧
による相対感度係数を再測定する必要がなく、計算機に
よる計算によって加速電圧の補正を行うことができる。
即ち、例えば、比較的低い加速電圧の作用下で電子線を
照射すれば、電子線照射による損傷を低く抑えることが
できると同時に、低運動エネルギーのオージェ電子の感
度を高くし、これがチャージアップされにくくなり、一
方、比較的高い加速電圧の作用下で電子線を照射すれ
ば、空間分解能を高くでき、又は、大電流を照射でき、
さらに、高運動エネルギーのオージェ電子の感度を高く
できる。
【0061】
【発明の効果】本発明の測定方法によれば、測定対象物
質に対して所定の加速電圧の作用下で電子線を照射し、
この測定対象物質から放出されるオージェ電子を検出す
ることによって、前記測定対象物質の組成情報を求める
に際し、前記測定対象物質に照射する電子線の基準加速
電圧における相対感度係数を加速電圧補正して、ある加
速電圧における相対感度係数を求め、加速電圧補正され
た相対感度係数と前記オージェ電子のオージェ信号強度
とを演算処理することによって、前記測定対象物質の組
成情報を求めているので、任意の加速電圧にて前記組成
情報を測定でき、さらに、この測定を迅速かつ容易に行
うことができると同時にその測定精度が向上する。
【0062】本発明の測定装置によれば、測定対象物質
に対して所定の加速電圧の作用下で電子線を照射する励
起源と、この測定対象物質から放出されるオージェ電子
を検出する検出器とを有し、前記検出器で検出されたオ
ージェ電子の検出強度をもとに前記測定対象物質の組成
情報を出力する、オージェ電子分光測定装置において、
前記測定対象物質に照射する電子線の基準加速電圧にお
ける相対感度係数を加速電圧補正して、ある加速電圧に
おける相対感度係数を求め、加速電圧補正された相対感
度係数と前記オージェ電子のオージェ信号強度とを演算
処理して前記測定対象物質の組成情報を出力する演算処
理手段が設けられているので、本発明の測定方法を再現
性良く実施できると同時に、任意の加速電圧のもとで、
迅速かつ容易に精度の高い定量計算が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定方法を実施する際に適用可能な自
動変換システムの一例を説明するためのフロー図であ
る。
【図2】同、測定装置の一例の概略構成図である。
【図3】同、測定方法に基づく演算処理例を説明するた
めのフローチャートである。
【符号の説明】
1…測定対象(固体物質)、2…励起源、3…検出器
(エネルギー分光器)、4…計算機(演算処理手段)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物質に所定の加速電圧の作用下
    で電子線を照射し、この測定対象物質から放出されるオ
    ージェ電子を検出することによって、前記測定対象物質
    の組成情報を求めるに際し、 前記測定対象物質に照射する電子線の基準加速電圧にお
    ける相対感度係数を加速電圧補正して、ある加速電圧に
    おける相対感度係数を求め、 加速電圧補正された相対感度係数と前記オージェ電子の
    オージェ信号強度とを演算処理することによって、前記
    測定対象物質の組成情報を求める、オージェ電子分光測
    定方法。
  2. 【請求項2】 オージェ電子の放出過程を示すオージェ
    信号名から、励起初期過程における内殻軌道電子の結合
    エネルギーを求める第1プロセスと、 前記第1プロセスで求められた前記結合エネルギーと、
    前記測定対象物質に照射する電子線の前記加速電圧とか
    ら、前記加速電圧に対するイオン化断面積比を求める第
    2プロセスと、 前記基準加速電圧における前記相対感度係数と、前記第
    2プロセスで求められたイオン化断面積比とから、前記
    加速電圧補正された相対感度係数を求める第3プロセス
    と、 前記加速電圧補正された相対感度係数と前記オージェ電
    子のオージェ信号強度とを演算処理する第4プロセスと
    を経て、前記測定対象物質における検出元素の絶対濃度
    を求める、請求項1に記載したオージェ電子分光測定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2プロセスにおいて、Gryzinsky
    の理論式に従って前記イオン化断面積比を計算する、請
    求項2に記載したオージェ電子分光測定方法。
  4. 【請求項4】 前記第1プロセス、前記第2プロセス、
    前記第3プロセス及び前記第4プロセスを共通の計算機
    で自動的に行う、請求項2に記載したオージェ電子分光
    測定方法。
  5. 【請求項5】 前記第1プロセスにおけるオージェ信号
    名、前記第2プロセスにおける加速電圧、及び、前記第
    4プロセスにおけるオージェ信号強度を前記計算機に入
    力し、前記各プロセスを前記計算機で自動的に行う、請
    求項4に記載したオージェ電子分光測定方法。
  6. 【請求項6】 前記測定対象物質に照射する電子線の前
    記加速電圧を1kV〜30kVとする、請求項1に記載
    したオージェ電子分光測定方法。
  7. 【請求項7】 測定対象物質に所定の加速電圧の作用下
    で電子線を照射する励起源と、 この測定対象物質から放出されるオージェ電子を検出す
    る検出器とを有し、前記検出器で検出されたオージェ電
    子の検出強度をもとに前記測定対象物質の組成情報を出
    力する、オージェ電子分光測定装置において、 前記測定対象物質に照射する電子線の基準加速電圧にお
    ける相対感度係数を加速電圧補正して、ある加速電圧に
    おける相対感度係数を求め、 加速電圧補正された相対感度係数と前記オージェ電子の
    オージェ信号強度とを演算処理して前記測定対象物質の
    組成情報を出力する演算処理手段が設けられていること
    を特徴とする、オージェ電子分光測定装置。
  8. 【請求項8】 オージェ電子の放出過程を示すオージェ
    信号名から、励起初期過程における内殻軌道電子の結合
    エネルギーを求める第1プロセスと、 前記第1プロセスで求められた前記結合エネルギーと、
    前記測定対象物質に照射する電子線の前記加速電圧とか
    ら、前記加速電圧に対するイオン化断面積比を求める第
    2プロセスと、 前記基準加速電圧における前記相対感度係数と、前記第
    2プロセスで求められたイオン化断面積比とから、前記
    加速電圧補正された相対感度係数を求める第3プロセス
    と、 前記加速電圧補正された相対感度係数と前記オージェ電
    子のオージェ信号強度とを演算処理する第4プロセスと
    を経て、前記測定対象物質における検出元素の絶対濃度
    が、前記演算処理手段の演算処理よって出力される、請
    求項7に記載したオージェ電子分光測定装置。
  9. 【請求項9】 前記第2プロセスにおいて、Gryzinsky
    の理論式に従って前記イオン化断面積比が計算される、
    請求項8に記載したオージェ電子分光測定装置。
  10. 【請求項10】 前記第1プロセス、前記第2プロセ
    ス、前記第3プロセス及び前記第4プロセスが、前記演
    算処理手段としての共通の計算機で自動的に行われる、
    請求項8に記載したオージェ電子分光測定装置。
  11. 【請求項11】 前記第1プロセスにおけるオージェ信
    号名、前記第2プロセスにおける加速電圧、及び、前記
    第4プロセスにおけるオージェ信号強度が前記計算機に
    入力され、前記各プロセスが前記計算機で自動的に行わ
    れる、請求項10に記載したオージェ電子分光測定装
    置。
  12. 【請求項12】 前記測定対象物質に照射する電子線の
    前記加速電圧が1kV〜30kVである、請求項7に記
    載したオージェ電子分光測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009053076A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Jeol Ltd 波形分離方法
EP3869186A1 (en) * 2020-02-18 2021-08-25 Jeol Ltd. Auger electron microscope and analysis method

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