JPH11316042A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH11316042A
JPH11316042A JP10373976A JP37397698A JPH11316042A JP H11316042 A JPH11316042 A JP H11316042A JP 10373976 A JP10373976 A JP 10373976A JP 37397698 A JP37397698 A JP 37397698A JP H11316042 A JPH11316042 A JP H11316042A
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compressor
inverter
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浩二 加藤
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啓夫 中村
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昭二 高久
Motoo Morimoto
素生 森本
Makoto Ishii
誠 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インバータ13での電力損失を低減すると共
に、効率を高めることができるようにした空気調和機を
提供する。 【解決手段】 PAM(Palse Amplitude modulation)
制御で圧縮機駆動用電動機14を回転数可変制御すると
共に、暖房運転時における冷媒流路の前記室内熱交換器
101の下流側に室内補助熱交換器126を配置して凝
縮圧力を低くし、電動機14の回転数が所定の回転数未
満では、第2のスイッチ素子のオン期間の電流をチョッ
パ制御した出力電圧で電動機14を駆動し、上記電動機
14の回転数が所定の回転数を超える場合は、上記第1
のスイッチ素子6のオン,オフ通電率を制御して回転数
に応じた出力電圧とし且つ、第2のスイッチ素子のオン
期間の通電率を100%にした出力電圧で電動機を駆動
する空気調和機とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータで回転
数可変に駆動される圧縮機を用いた空気調和機に係り、
特に、暖房運転開始後に設定温度になるまでの所要時間
を短縮するようにする、或いは、寒冷地における快適な
暖房を可能にする電動機駆動装置及び冷凍サイクルを組
合せた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空気調和機は、年間の電力消費を
少なくするために、比較的大きな能力を必要としない圧
縮機回転数の低い範囲で性能を向上させるようにしてい
た。かかる性能の向上をするための最近の技術として
は、PWM(Palse Width Modulation)制御インバータ
により、圧縮機駆動用電動機の回転数を可変制御するも
のが挙げられる。このPWM制御での回転数制御は、駆
動トルクをあまり大きくしないで、効率を上げるように
しているものである。
【0003】また、運転負荷に対応した冷媒圧縮容量の
大きな圧縮機を用いて、外気温が比較的低い場合や、暖
房運転負荷の大きい場合に対応する空気調和機がある。
【0004】室外気温が低い場合や必要な暖房能力が大
きい場合には、圧縮機の冷媒吐出圧力が高くなって室内
熱交換器の凝縮圧力も高くなる。この凝縮圧力を小さく
するためには、室内熱交換器の伝熱面積を大きくして冷
媒ガスを凝縮し易くすることにより、上記凝縮圧力が小
さくなり、電動機の駆動トルクを小さくして効率を上げ
ることが考えられる。
【0005】上記効率を上げるように電動機の回転数を
制御する従来技術としては、例えば、入力電流の高調波
を抑制する高力率な電力変換器を電源とした電動機駆動
装置が、特公平7−89743号公報に示されている。
【0006】図10はかかる従来の電動機駆動装置を示
すブロック図であって、1は交流電源、2は整流器、2
a,2b,2c,2dはダイオード、3はリアクトル、
4はダイオード、5はコンデンサ、6はスイッチ素子、
7は電圧比較器、8は掛算器、9は負荷電流検出器、1
0は電流比較器、11は発振器、12は駆動回路、13
はインバータ、14は電動機、15はマイコン、16は
インバータ駆動回路、17は変調器である。
【0007】同図において、整流器2,リアクトル3,
ダイオード4,コンデンサ5,スイッチ素子6,電圧比
較器7,掛算器8,負荷電流検出器9,電流比較器1
0,発振器11,駆動回路12及び変調器17からなる
部分は電力変換器を構成しており、インバータ13はこ
の電力変換器を電源としている。
【0008】まず、この電力変換器について説明する。
【0009】交流電源1からの交流電源電圧は、ダイオ
ード2a〜2dからなる整流器2で全波整流されて整流
電圧Esに変換される。この整流電圧Esはリアクトル
3とダイオード4を介してコンデンサ5に印加され、平
滑された直流電圧Edが得られる。これらダイオード4
とコンデンサ5とに並列にスイッチ素子6が設けられて
いる。
【0010】コンデンサ5で平滑された直流電圧Edは
抵抗R3,R4で分圧されて直流電圧Ed’が形成さ
れ、これと基準電圧Eoとの偏差値が電圧比較器7で求
められて電圧制御信号Veが作成される。
【0011】整流器2で正弦波状の交流電源電圧を全波
整流して得られる整流電圧Esは、また、抵抗R1,R
2で分圧されて正弦波同期信号Es’が得られ、この正
弦波同期信号Es’と電圧比較器7からの電圧制御信号
Veとが掛算器8で演算されて電流基準信号Vi’が形
成される。この電流基準信号Vi’は負荷電流検出器9
で得られる電流信号Viと電流比較器10で比較され、
変調信号Vkが得られる。この変調信号Vkは変調器1
7に供給されて発振器11からの鋸歯波状や三角波状の
搬送波Vk’を変調し、この変調信号Vkに応じてデュ
ーティ比が変化するPWM波のスイッチング駆動信号V
gが作成される。このスイッチング駆動信号Vgによ
り、駆動回路12がスイッチング素子6をオン,オフ駆
動する。
【0012】以上のように、この従来例は、正弦波状の
整流電圧Esの波形に追従させながらスイッチング素子
6をオン,オフさせるものであって、これにより、入力
交流電流iを高力率で高調波の少ない正弦波状の電流と
することができ、また、基準電圧Eoと直流電圧Edと
の偏差値に応じてスイッチング素子6の通流比を変化さ
せており、これにより、負荷の変動にかかわらず、安定
した直流電圧Edが得られる。従って、基準電圧Eoや
抵抗R3,R4の抵抗値を適宜設定することにより、直
流電圧Edを所望の電圧値にすることができ、入力交流
電力を直流出力に変換することができると記載されてい
る。
【0013】次に、図10での電動機駆動回路について
説明する。
【0014】上記の電力変換器で作成された直流電力は
インバ−タ13で交流電力に逆変換され、電動機14に
供給されてこれを駆動する。また、速度指令に基づいて
マイコン15から演算出力されるPWM信号がインバー
タ駆動回路16を介してこのインバータ13に供給さ
れ、これによってこのインバータ13が駆動されて、そ
のスイッチング素子(図示せず)が所定の通流率でオ
ン,オフ動作する。
【0015】次に、室内熱交換器の伝熱面積を大きくし
た従来の空気調和機としては、例えば、「新除湿方式を
採用した省エネルギー型エアコンGDシリーズ:東芝レ
ビュー,Vol.51,No.2,1996 pp.67−70」(以下、文献
1という)に記載のように、最近では、室内熱交換器を
室内機の前面から背面にかけて設けた構造にしたり、さ
らには、暖房運転時における室内熱交換器の下流側に過
冷却器として使用する室内補助熱交換器を設けた空気調
和機が開発されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記各従来技術は、以
下の問題点を有している。
【0017】1)上記運転負荷の大きい場合、特に、寒
冷地等の室外気温が−10℃,−15℃などのように極
めて低い気温の地域で暖房運転する場合、及び運転開始
時に室内温度が極めて低く、壁や家具などが冷えきって
いるような場合には、上記PWM制御による駆動トルク
をあまり大きくしないで効率を上げるようにする回転数
制御では、駆動トルクが不足して必要な高い回転数まで
回転させることができず、設定室温にできなかった若し
くは長時間要していた。
【0018】2)運転負荷に対応した冷媒圧縮容量の大
きな圧縮機を用いた場合には、外気温が比較的高く、暖
房運転負荷の小さくなった場合に、運転能力が余って圧
縮機が断続してしまう。この断続運転した場合には、消
費電力が大きくなってしまうと共に、室温が上下して快
適性が損なわれていた。
【0019】3)家庭用の空気調和機においては、平均
的なブレーカ容量を考慮して、空気調和機の入力電流に
上限を設けた設計になっている。このような理由から
も、上記駆動トルクをあまり大きくできなかった。
【0020】4)室外気温が低い場合には、必要な暖房
能力が大きいことから、圧縮機の冷媒吐出圧力が高くな
って室内熱交換器の凝縮圧力も高くなっていた。この凝
縮圧力が高いと、圧縮機の圧縮仕事量が大きくなるの
で、消費電力の増加に繋がっていた。
【0021】5)この消費電力を少なくするには、上記
凝縮圧力を小さくすることが必要である。このために
は、室内熱交換器の伝熱面積を大きくして、冷媒ガスを
凝縮し易くすることが考えられる。しかし、空気調和機
は、据付け性及び室内の広さを考慮した標準的な室内機
の寸法が定着していることから、室内機の寸法に直接的
に関係する室内熱交換器の伝熱面積を大きくすることは
難しかった。
【0022】以上のように、室内機において、室内熱交
換器を十分大きくしたり、さらには、室内補助熱交換器
を設けた空気調和機の場合でも、室内熱交換器の配管構
成やこれと空気流との関係などを工夫して、冷房,暖房
の各運転において、室内熱交換器での伝熱性能をできる
だけ良くし、冷凍サイクルの性能を十分高く保つ必要が
ある。
【0023】さらに、具体的に説明すると、上記従来例
の電動機駆動装置では、直流電圧Edは、入力交流電源
電圧が変化しても、安定して得られるが、入力交流電源
電圧の電圧値に応じてこの直流電圧Edを変化させたい
場合には、回路定数を修正する必要がある。特に、上記
従来例では、昇圧方式の電力変換器であるため、安定し
た制御を行なうためには、次式直流電圧Ed≧交流電源
電圧×1.41+10〔V〕により、入力交流電源電圧
が100Vの場合には、150V以上の直流電圧Ed
に、また、入力交流電源電圧が200Vの場合には、3
00V以上の直流電圧Edに夫々設定する。
【0024】従って、交流電源1が100Vと200V
とのどちらでも使用できる電力変換器とする場合には、
直流電圧Edの設定値を300V以上にする必要があ
る。
【0025】例えば、100Vの入力交流電源電圧の場
合には、直流電圧Edを300V程度の一定電圧とし、
インバータ13を任意の通電率でチョッパ駆動して回転
数制御を行なうよりも、150V以上の任意の直流電圧
Edで100%通電率のチョッパなしで制御する方が損
失を少なくすることが考えられるが、上記従来例では、
その点が考慮されていないため、必要以上に損失が大き
くなるという問題が生じる。
【0026】また、上記従来例は、交流電源1からの交
流電源電圧を全波整流して得られる正弦波状の整流電圧
Esを抵抗R1,R2で分圧して正弦波同期信号Es’
を形成し、これと電圧制御信号Veとを掛算器8で演算
して電流基準信号Vi’を作成し、この電流基準信号V
i’を参照して入力交流電流を正弦波状に制御する方式
であるため、交流電源電圧が100Vと200Vとの場
合では、整流電圧Esが異なるため、正弦波の形状や値
が両者で著しく異なる。このため、交流電源電圧を10
0Vと200Vとで共用すると、力率が悪く、高調波の
含有率が高い電力変換器になる。
【0027】また、以上の電力変換器を用いた電動機駆
動装置及び空気調和機では、交流電源電圧に100Vと
200Vとを使用する場合、夫々に対応した仕様の電力
変換器にしなければならない。従って、機種の増加を招
き、生産効率が低下するなどの問題が生じる。
【0028】さらに、入力交流電流が小さく、特に、上
記の制御を行なう必要がない場合、逆に、低入力電流時
の制御の不安定動作や損失,ノイズなどを排除すること
については考慮されていない。
【0029】例えば、負荷電流検出器9として抵抗を用
い、両端に発生する電圧により、電流信号Viを得よう
とする場合、微小な電流に対しても、制御のためには、
充分な電圧を発生させる必要があり、具体的には、この
抵抗の抵抗値を大きく設定することが必要である。この
場合、負荷電流が大きくなると、この抵抗で消費される
電力が大きくなり、損失の増大を招くことになる。
【0030】さらにまた、インバータ13では、その直
流電源電圧Edを一定とし、この直流電源電圧Edをマ
イコン15からのPWM信号のデューティ比に応じた通
電率でチョッピングすることにより、このデューティ比
に応じた所定の回転数で電動機14が回転するようにし
ている。このデューティ比を変化させることにより、電
動機14の回転数が変化することになるが、かかる従来
の電動機駆動装置では、このように、常時インバータ1
3がチョッパ駆動されるため、これによる電力損失(チ
ョッパ損失)が生じて効率が低くならざるを得なかっ
た。
【0031】本発明の目的は、かかる問題のうち、イン
バータでの電力損失を低減すると共に室内熱交換器での
凝縮圧力を低くして、効率を高めることができるように
した空気調和機を提供すること、及びインバータでの電
力損失を低減する電動機駆動装置を備えた空気調和機を
提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、冷媒圧縮用の圧縮機,冷暖房運転状態を
切り換える四方弁,室外熱交換器,膨張弁及び室内側熱
交換器を接続配管により環状に接続してなる冷凍サイク
ルと、圧縮機用電動機を駆動する圧縮機用電動機駆動装
置とを備え、該圧縮機用電動機駆動装置は、入力交流電
圧を整流・平滑して出力直流電圧を生成し、かつ該出力
直流電圧を可変に制御する電力変換器と、電力変換器の
出力直流電圧を電源電圧とし、該圧縮機用電動機の回転
数を可変に駆動するインバータとを有し、該室内側熱交
換器は、室内熱交換器と過冷却用補助熱交換器とを有
し、室外温度が低い暖房運転時に、該電力変換器の出力
直流電圧を高くして該圧縮機用電動機を高い回転数で運
転しても、制限電流よりも低い運転電流を維持する冷媒
凝縮量を有する大きさとした構成とする。
【0033】かかる構成によると、入力交流電圧を整流
・平滑して出力直流電圧を生成し、かつこの出力直流電
圧を可変に制御する電力変換器と、この電力変換器の出
力直流電圧を電源電圧として圧縮機用電動機の回転数を
可変に駆動するインバータとを有する圧縮機用電動機駆
動装置を備えているので、圧縮機用電動機の回転数を変
えて冷暖房運転することができる。
【0034】また、室外温度が低い暖房運転時に、上記
出力直流電圧を高くして圧縮機用電動機を高い回転数で
運転しても、制限電流より低い運転電流を維持する冷媒
凝縮量を有する室内側熱交換器を備えているので、室外
温度が低い圧縮機用電動機を高い回転数で長時間運転し
ても、運転電流が制限電流値に達することがない。
【0035】さらに、室内側熱交換器に過冷却用補助熱
交換器を設けているので、暖房運転時には、凝縮器とな
る室内側熱交換器の出口で十分な過冷却が得られて圧縮
機の仕事量を小さくでき、これによって暖房性能が向上
して省電力を図ることができる。
【0036】また、本発明は、上記室内側熱交換器が、
室外温度が−10℃あるいは−15℃の暖房運転時に、
上記電力変換器の出力直流電圧を最大にして上記圧縮機
用電動機を最高回転数で運転しても、制限電流よりも低
い運転電流を維持する冷媒凝縮量を有する大きさとした
構成とする。
【0037】かかる構成により、室外温度が−10℃以
下あるいは−15℃以下の低い温度環境で上記圧縮機用
電動機を最高回転数で長時間運転しても、制限電流より
も低い運転電流で暖房運転を行なうことができる。
【0038】さらに、本発明は、上記室内側熱交換器に
おいて、上記過冷却用補助熱交換器を上記室内熱交換器
よりも風上側に配置して構成とする。
【0039】かかる構成により、暖房運転時に、上記過
冷却用補助熱交換器が、室内交換器と熱交換する前の比
較的温度の低い室内空気流と熱交換することができ、凝
縮器となる室内側熱交換器の出口で十分な過冷却が得ら
れて圧縮機の仕事量が小さくでき、しかも、補助熱交換
器と熱交換した室内空気流が高温側の室内熱交換器と熱
交換してより高い温度に過熱されるから、暖房性能がよ
り向上して大幅な省電力を図ることができる。
【0040】さらに、本発明は、上記室内側熱交換器
は、上記過冷却用補助熱交換器を、上記該室内熱交換器
よりも風上側で、かつ冷媒通路上この室内熱交換器より
も下流側に配置して、流路面積の小さいものとする構成
とする。
【0041】かかる構成により、暖房運転時に、上記過
冷却用補助熱交換器が、室内交換器と熱交換する前の比
較的温度の低い室内空気流と熱交換することができると
共に、冷媒流速を速くして熱伝達率を十分高くでき、凝
縮器となる室内側熱交換器の出口でより十分な過冷却が
得られて圧縮機の仕事量が小さくでき、しかも、補助熱
交換器と熱交換した室内空気流が高温側の室内熱交換器
と熱交換してさらに高い温度に過熱されるから、暖房性
能がさらに向上して省電力がさらに促進する。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は本発明による空気調和機の第1
の実施形態を示すブロック図であって、18は直流電圧
切換スイッチ、19はトリガ素子、20は同期信号切換
スイッチ、21は電圧指令切換スイッチ、22はドライ
ブ信号切換スイッチ、23は入力電流検出器、24はア
クティブコンバータブロック、25はLPF(ローパス
フィルタ)であり、図10に対応する部分には同一符号
を付けて重複する説明を省略する。
【0043】図1において、コンデンサ5で平滑して得
られる直流電圧Edは抵抗R4,R5,R6からなる分
圧回路で分圧され、直流電圧Ed1,Ed2が形成され
る。ここで、 Ed1=Ed×(R5+R6)/(R4+R5+R6) Ed2=Ed×R6/(R4+R5+R6) であり、Ed1>Ed2である。
【0044】直流電圧Ed1は直流電圧切換スイッチ1
8の接点Bに、直流電圧Ed2はこの切換スイッチの接
点Aに夫々供給される。この直流電圧切換スイッチ18
は、マイコン15により、直流電圧Edの分圧電圧Ed
1に応じて切換制御され、この直流電圧切換スイッチ1
8からは直流電圧Ed1,Ed2のうちの選択された方
が直流電圧Ed1’として出力される。
【0045】直流電圧切換スイッチ18の出力直流電圧
Ed1’は電圧指令切換スイッチ21の接点Bに供給さ
れる。また、この電圧指令切換スイッチ21の接点Aに
は、マイコン15から出力される電動機14の速度制御
のためのPWM信号がLPF25で平滑処理されて形成
される直流電圧Ed2’が供給される。この電圧指令切
換スイッチ21もマイコン15によって切換制御され、
通電率が100%よりも小さい電動機負荷のときには、
接点B側が、また、電動機負荷が大きくて通電率が10
0%のときには、接点A側が夫々選択される。
【0046】電圧指令切換スイッチ21で選択された直
流電圧Ed1’,Ed2’のいずれかは、直流電圧E
d’として電圧比較器7に供給され、基準電圧Eoとの
偏差値が求められて電圧制御信号Veが形成される。
【0047】図10で示した従来例では、この電圧制御
信号Veは、コンデンサ5で平滑された直流電圧Edを
分圧して得られる1種類の直流電圧Ed’を基準電圧E
oと比較することによって得られていたが、この第1の
実施形態では、直流電圧Edを分圧して得られる2種類
の直流電圧Ed1,Ed2とLPF25から得られる直
流電圧Ed2’とのいずれかを上記の直流電圧Ed’と
し、これと基準電圧Eoと比較することによって得るよ
うにしている。
【0048】一方、整流器2から出力される正弦波の全
波整流波形の整流電圧Esは、抵抗R1,R2,R3か
らなる分圧回路で分圧され、電圧Es1,Es2が形成
される。ここで、 Es1=Es×(R2+R3)/(R1+R2+R3) Es2=Ed×R3/(R1+R2+R3) であり、Es1>Es2である。
【0049】電圧Es1は同期信号切換スイッチ20の
接点Bに、また、電圧Es2はこの同期信号切換スイッ
チ20の接点Aに夫々供給される。この同期信号切換ス
イッチ20も、マイコン15により、直流電圧切換スイ
ッチ18と同様に、コンデンサ5で平滑された直流電圧
Edの分圧電圧Ed1に応じて切換え制御され、この同
期信号切換スイッチ20から出力される電圧Es1また
はEs2は、正弦波同期信号Es’として掛算器8に供
給される。
【0050】掛算器8からは電流基準信号Vi’が得ら
れ、これを用いて、図10に示した従来例と同様にし
て、スイッチ素子6のオン,オフ制御が行なわれる。
【0051】以上のようにして、この第1の実施形態に
おいても、正弦波の全波整流波形の整流電圧Esの波形
に追従させながらスイッチ素子6をオン,オフするもの
であり、これにより、高力率で高調波の少ない正弦波状
の入力交流電流にすることができ、また、基準電圧Eo
と直流電圧Ed’の偏差値に応じてスイッチ素子6の通
流率を変化させるものであるから、負荷の変動にかかわ
らず、安定した直流電圧Edが得られる。従って、基準
電圧Eoと抵抗R4,R5,R6の抵抗値を適宜設定す
ることにより、直流電圧Edを所望の電圧値とすること
ができる。
【0052】ここで、マイコン15は、また、入力電流
検出器23により、入力交流電流Isを検出しており、
この入力交流電流Isの電流値が所定値以上となるまで
の期間“L”(ローレベル)のトリガ信号VTをトリガ素
子19に供給する。このトリガ素子19は、このトリガ
信号VTの“L”期間駆動回路12を制御し、スイッチ
素子6をオフ状態にする。トリガ信号VTが“L”から
“H”(ハイレベル)に変化すると、この時点でトリガ素
子19がスイッチ素子6を動作状態にする。
【0053】また、マイコン15から出力されるPWM
信号は、通常設定A側に閉じているドライブ信号切換ス
イツチ22を介してインバータ駆動回路16に供給さ
れ、このインバータ駆動回路16は、このPWM信号の
デューティ比に応じた通電率でインバータ13の図示し
ないスイッチ素子をオン,オフ制御する。これにより、
インバータ13では、コンデンサ5から供給される直流
電圧Edの直流電力がこの通電率でチョッピングされて
交流電力に変換され、電動機14に供給してPWM信号
のデューティ比に応じた回転数で回転させる。
【0054】次に、国内の場合を例にして、この第1の
実施形態の制御動作方法について、図2により説明す
る。なお、国内の場合には、交流電源電圧は100Vと
200Vとの2種類がある。
【0055】まず、電源がオンすると(ステップ10
0)、マイコン15が初期状態に設定され、これによ
り、マイコン15は、直流電圧切換スイッチ18,同期
信号切換スイッチ20及び電圧指令切換スイッチ21を
接点B側に、ドライブ信号切換スイッチ22を接点A側
に夫々閉じる。これにより、直流電圧切換スイッチ18
は直流電圧Ed1を選択し、電圧比較器7には、次式の
直流電圧Ed’、 Ed’=Ed×(R5+R6)/(R4+R5+R6) が供給される。また、同期信号切換スイッチ20では、
正弦波同期信号Es1が選択される。
【0056】かかる状態でコンデンサ5で充電動作を開
始し、マイコン15はコンデンサ5の直流電圧Edの分
圧電圧Ed1を検出する(ステップ101)。この検出
した直流電圧Ed1の電圧値から、 Ed=Ed1×(R4+R5+R6)/(R5+R6) により、直流電圧Edが、例えば、160Vよりも高け
れば(ステップ102)、入力交流電源電圧は200V
であると判断し、直流電圧切換スイッチ18を接点Aに
切り換える(ステップ103)。これにより、直流電圧
Ed’は直流電圧Ed2となり、コンデンサ5に得られ
る直流電圧Edは、 Ed=Ed2×{1+(R5+R4)/R6} となる。
【0057】また、同期信号切換スイッチ20を接点A
に切り換える(ステップ104)。従って、このときの
正弦波同期信号Es’は、 Es’=Es×R3/(R1+R2+R3) となる。
【0058】一方、直流電圧Edが、例えば、120V
よりも低ければ(ステップ102)、入力交流電源電圧
は100Vであると判断し、直流電圧切換スイッチ18
を接点B側に閉じた状態のままとする(ステップ11
0)。従って、コンデンサ5の直流電圧Edは、 Ed=Ed1×{1+R4/(R5+R6)} となる。
【0059】また、同期信号切換スイッチ20を接点B
に閉じた状態のままとする(ステップ111)。従っ
て、このときの正弦波同期信号Es’は、 Es’=Es×(R2+R3)/(R1+R2+R3) となる。
【0060】このように、入力交流電源電圧の大きさに
応じて直流電圧切換スイッチ18,同期信号切換スイッ
チ20を切換え制御することにより、入力交流電源電圧
が200Vのときには、直流電圧Ed’や正弦波同期信
号Es’を夫々低い方の直流電圧Ed2,Es2とし、
入力交流電源電圧が100Vのときには、直流電圧E
d’や正弦波同期信号Es’を夫々高い方の直流電圧E
d1,Es1とする。
【0061】これにより、入力交流電源電圧が100V
のときと200Vのときとでの直流電圧Ed’の違いを
抑えることができ、電圧制御信号Veの振幅が大きくな
り過ぎて飽和してしまうことによる制御の不安定や、正
弦波同期信号Es’及び電圧制御信号Veから演算され
る電流基準信号Vi’が乱れて電流波形が正弦波でなく
なるなどの不具合を防ぐことができる。
【0062】なお、この実施形態では、入力交流電源電
圧を100Vと200Vとの2種類としているが、一般
に、入力交流電源電圧をV1,V2,……,Vnのn種
類とし、かつ直流電圧Ed’,Es’も同様にn種類と
して、入力交流電源電圧がV1,V2,……,Vnのい
ずれてあるかを判定し、この判定結果に応じて、この入
力交流電源電圧に対応する直流電圧Ed’,Es’とす
ることにより、同様の効果が得られる。
【0063】ステップ102で入力交流電源電圧が20
0Vであると判断した場合には、また、電圧指令切換ス
イッチ21を接点B側に閉じた状態のままとする(ステ
ップ105)。このとき、ほぼE0=Ed’となり、従
って、直流電圧Edは、 Ed=E0×{1+(R5+R4)/R6} となる。この場合、例えば、Ed=300Vである。
【0064】また、このとき、ドライブ信号切換スイツ
チ22は接点A側に閉じたままの状態とされ(ステップ
105)、マイコン15から出力されるPWM信号がこ
のドライブ信号切換スイツチ22を介してインバータ駆
動回路16に供給される。
【0065】以上の動作により、電力変換器で作成され
た直流電力Edがインバ−タ13で交流に逆変換され、
これにより、電動機14が駆動させる(ステップ10
6)。マイコン15は、図10に示した従来例と同様
に、速度指令に基づく演算によって上記のPWM信号を
生成して出力し、これにより、インバータ駆動回路16
を介してインバータ13が駆動され、このインバータ1
3のスイッチ素子をこのPWM信号のデューティ比に応
じた所定の通流率でオン,オフして電動機14の回転数
制御を行なう。
【0066】なお、一般に、交流電源電圧が上記のV
1,V2,……,VnのいずれかVj(j=1,2,…
…,n)である場合、この入力交流電源電圧Vjに対応
する直流電圧Ed’と一定の基準電圧Eoとを比較し
て、この入力交流電源電圧Vjを整流平滑して得られる
直流電圧Edを任意の一定値(例えば、300V)に設
定し、インバータ13のスイッチ素子を任意の通電率で
オン、オフさせる。
【0067】昇圧回路において、この直流電圧Edを入
力交流電源電圧の全波整流電圧Es以下に下げると、力
率低下や入力電流波形の乱れを生じる。この不具合を回
避するために、200Vと判定した場合には、Ed=3
00V一定にして制御を行なう。勿論、Ed=300V
で充分電動機14は所望の回転数が得られることが条件
であり、300V以上に昇圧しても、本発明の主旨は損
なわれない。
【0068】マイコン15は、入力電流検出器23で入
力交流電流Isを検出し(ステップ107)、この入力
交流電流Isが大きい期間、“H”のトリガ信号VTを
トリガ素子19に出力し、この期間スイッチ素子6がオ
ン,オフ動作するようにして(ステップ108)、運転
を継続する(ステップ109)。
【0069】また、ステップ102で入力交流電源電圧
が100Vであると判断した場合でも、電圧指令切換ス
イッチ21は接点B側に閉じた状態のままとする(ステ
ップ112)。従って、上記と同様に、ほぼE0=E
d’となり、直流電圧Edは、 Ed=E0×{1+R4/(R5+R6)} となり、この場合、例えば、Ed=150Vである。こ
のように、基準電圧E0を共用しながら、コンデンサ5
での直流電圧Edを入力交流電源電圧が200Vである
場合とは異なる電圧値に設定できる。
【0070】このとき、インバ−タ13の通電率が10
0%未満の場合には(ステップ116)、ステップ10
5,106と同様にして、電動機14を駆動させ(ステ
ップ112,113)、また、ステップ107,108
と同様にして、スイッチ素子6のオン,オフ動作を行な
わせて(ステップ114,115)、運転をそのまま継
続する(ステップ118)。
【0071】しかし、入力交流電源電圧が100Vで動
作中、例えば、電動機負荷が大きくなり、インバータ1
3でのスイッチ素子の通電率が100%になる場合には
(ステップ116)、電圧指令切換スイッチ21を接点
A側に、また、ドライブ信号切換スイツチ22を接点B
側に夫々切り換える(ステップ117)。
【0072】これにより、速度指令に基づいて演算され
たマイコン15からのスイッチ素子駆動信号(PWM信
号)がLPF25によって平滑処理された直流電圧Ed
2’が電圧指令切換スイッチ21から直流電圧Ed’と
して出力され、この直流電圧Ed’から形成された電圧
制御信号Veが電圧比較器7に供給される。これに応じ
て、コンデンサ5での直流電圧Edが、例えば、150
V以上の任意の電圧になるように、スイッチ素子6のオ
ン,オフ制御がなされる。また、これと同時に、ドライ
ブ信号切換スイツチ22が接点B側に切り換えられたこ
とにより、インバータ13を通電率100%で駆動する
ための電圧Eiがこのドライブ信号切換スイツチ22を
介してインバータ駆動回路16に供給される。
【0073】ここで、入力交流電源電圧が100Vであ
る場合のこの実施形態の上記動作を、空気調和機の暖房
運転の場合を例にして、図3によりさらに詳細に説明す
る。なお、図3は、室温センサ29が付加して示してい
る以外、図1と同じである。
【0074】同図において、空気調和機には、室温セン
サ29が設けられており、マイコン15はこの室温セン
サ29によって室内の温度を検出し(この検出される温
度を、以下、計測室温という)、これをユーザによって
設定された希望の室温(設定室温)と比較し、計測室温
が低くて設定室温に達していないときには、これらの差
に応じてPWM信号のデューティ比を高め、インバータ
13でのスイッチ素子の通電率を高めて電動機14の回
転数を高めるようにする。
【0075】このとき、コンデンサ5の直流電圧Ed、
即ち、インバータ13の直流電源電圧は150Vに固定
されており、インバータ13のスイッチ素子がチョッパ
動作しているが、上記PWM信号のデューティ比が10
0%となっても、計測室温が設定室温に達していない
と、マイコン15は、上記ステップ117で説明したよ
うに、ドライブ信号切換スイッチ22を接点B側に切り
換えて一定電圧Eiをインバータ駆動回路16に供給す
るようにすることにより、インバータ13のスイッチ素
子の通電率を100%に保持し、これとともに、電圧指
令切換スイッチ21を接点A側に切り換えて、PWM信
号をLPF25で平滑して得られる電圧Ed2’を電圧
Ed’として電圧比較器7に供給するようにする。そし
て、このPWM信号のデューティ比を100%よりも小
さくしていって、電圧Ed’が基準電圧Eoよりも順次
小さくなるようにしていく。
【0076】これにより、スイッチ素子6の通電率がコ
ンデンサ5の直流電圧Edが150Vであるときの通電
率よりも大きくなっていき、これにより、コンデンサ5
の直流電圧Edが150Vから順次増大していって電動
機14の回転数が増加していく。そして、これととも
に、室温がさらに高くなり、計測室温が設定室温に達す
るようになる。
【0077】以上のように、入力交流電源電圧が100
Vの場合には、各スイッチを切り換えることにより、ス
イッチ素子6とインバータ13の駆動制御信号をマイコ
ン15から単一ポートで出力することが可能となり、イ
ンバータ13のスイッチ素子の通電率が100%の場合
には、このインバータ13の電源電圧としての直流電圧
Edを変化させる指令電圧Ed2’(PWM信号)を出
力し、100%未満の場合には、インバータ13を駆動
する制御電圧(PWM信号)を出力させる。そして、こ
れら各々の場合について、インバータ13の駆動回路1
6に入力する信号として、通電率100%でインバータ
13のスイッチ素子を駆動するための所定の一定電圧
か、マイコン15の単一ポートからのインバータ駆動信
号(PWM信号)かを切り換えて出力する手段(ドライ
ブ信号切換スイッチ22)とを備えることにより、マイ
コン15として比較的低機能で廉価なマイコンを使用し
ても、上記の制御が可能となり、安価な製品を供給する
ことができる。
【0078】また、通電率が100%になった場合に
は、コンデンサ5で得られるの直流電圧Edを制御する
ことにより、電動機14の回転数制御が行なわれる。
【0079】従って、インバータ13のスイッチ素子の
オン,オフの通電率が100%未満であるときには、直
流電圧Ed1’を一定の基準電圧Eoと比較しながら、
150V程度という比較的低い任意の一定値に設定した
上で、インバータ13のスイッチ素子を任意の通電率で
オン,オフさせて電動機14の回転数を制御するもので
あるから、インバータ13あるいは電動機14での損失
が低減してその効率を向上させることができる。
【0080】さらに、インバータ13のスイッチ素子の
通電率が100%であるときには、直流電圧Ed1’の
代わりに、任意の指令電圧Ed2’を切り換えて電圧比
較器7に供給して基準電圧Eoと比較し、電動機14の
所望の回転数に応じて指令電圧Ed2’を変化させ、こ
のようにして、インバータ13でチョッパが行なわれ
ず、直流電圧値Edを大小制御することにより、電動機
14の回転数を高低に制御するようにしているので、イ
ンバータ13でのチョッパ損失を低減することができ
る。
【0081】かかる回転制御により、インバータ13で
のスイッチング損失低減,低直流電圧での電動機14の
インバータ駆動による効率向上が実現でき、高効率化が
図れることになる。
【0082】図4はある電動機負荷のときでのこの実施
形態と従来の空気調和機との電動機回転数と効率との関
係を比較して示す図であり、Aは入力交流電源電圧が1
00Vであるときの上記動作をなすこの実施形態の特性
を示し、Bはインバータの直流電源電圧が一定に保持さ
れる従来の空気調和機、または、入力交流電圧が200
Vであるときの上記動作をなすこの実施形態の特性を夫
々示している。
【0083】同図において、インバータの直流電源電圧
を、例えば、300Vと一定に保持し、インバータのチ
ョッパの通電率の制御により電動機の回転数を制御する
空気調和機(以下、公知の空気調和機という)では、電
動機の回転数n(rpm)に対して、その効率が特性B
のように変化する。回転数nの増加とともに効率が上昇
するのは、インバータのチョッパの通電率が上昇するこ
とによるものである。
【0084】これに対し、入力交流電源電圧が100V
であって、上記のように、インバータのチョッパの通電
率が100%未満では、インバータの直流電源電圧を1
50V一定にしてインバータでチョッパの通電率の制御
により電動機の回転数制御を行ない、この通電率が10
0%となると、インバータの直流電源電圧を制御するこ
とにより電動機の回転数制御を行なう実施形態(以下、
入力100Vの実施形態という)では、電動機の回転数
Nに対して、その効率が特性Aのように変化し、従来の
空気調和機の効率Bよりもかなり高いものとなる。
【0085】ここで、領域n1を入力100Vの実施形
態でのインバータでチョッパの通電率が100%未満の
領域、また、領域n2を入力100Vの実施形態でのイ
ンバータでチョッパの通電率が100%の領域とし、こ
こでの電動機負荷に対し、領域n1,n2の境界で、即
ち、インバータの直流電源電圧が150Vでインバータ
がチョッパ駆動されるときでの電動機が取り得る最大の
回転数を4000(rpm)としている。また、いずれ
のものにおいても、インバータの直流電源電圧が300
Vで、インバータのスイッチ素子の通電が100%であ
るとき、電動機の回転数が9000(rpm)としてい
る。
【0086】公知の空気調和機では、領域n1,n2を含
む全領域でインバータの直流電源電圧を300Vとし、
インバータのスイッチ素子の通電率の制御により、電動
機の回転数制御が行なわれる。これに対し、入力100
Vの実施形態では、領域n1においては、インバータの
直流電源電圧を300Vの半分の150Vとして、イン
バータのスイッチ素子の通電率の制御により、電動機の
回転数制御が行なわれる。従って、このインバータの直
流電源電圧が低い分、入力100Vの実施形態の効率が
高くなる。
【0087】また、領域n2では、入力100Vの実施
形態では、インバータのスイッチ素子の通電率を100
%として、インバータでチョッパが行なわれず、このイ
ンバータの直流電源電圧を制御することにより、電動機
の回転数制御が行なわれる。このため、効率はほぼ一定
となるが、特性Aとして示すように、ほぼインバータで
チョッパが行なわれない分、公知の空気調和機よりも高
い効率となっている。
【0088】なお、電動機の回転数がほぼ9000(r
pm)になると、入力100Vの実施形態においては、
インバータの通電率が100%でその直流電源電圧が3
00Vとなり、公知の空気調和機でのインバータの通電
率が100%となったときと同じ状態となるので、特性
A,Bは一致する。
【0089】図1に示した第1の実施形態では、また、
以上の手順で電力変換器の制御を行ない、正弦波同期信
号Es’については、抵抗R1,R2,R3の抵抗値
を、直流電圧Ed’については、抵抗R4,R5,R6
の抵抗値を夫々適正に設定することにより、入力交流電
源電圧が100Vの場合でも、また、200Vの場合で
も、夫々に任意の直流電圧Edが得られ、また、高調波
の少ない高力率な電力変換器となる。
【0090】このとき、入力電流検出器23の検出出力
電圧はマイコン15に供給され、これが所定の値以上と
なった場合には、マイコン15からスイッチ素子6(第
1のスイッチ素子)の駆動トリガ信号VTを出力し、そ
のスイッチング動作を開始させる。従って、供給電流の
大きい場合には、安定した高力率が得られる。
【0091】例えば、負荷電流検出器9として抵抗を用
い、その両端に生ずる電圧により電流信号Viを得よう
とする場合、微小な電流に対しても、制御のために充分
な電圧を発生させる必要があり、具体的には、その抵抗
値を大きく設定することが必要である。この場合、負荷
電流が大きくなると、この抵抗からなる負荷電流検出器
9で消費される電力が大きくなり、損失の増大を招くこ
とになる。従って、この損失を低減するためには、その
抵抗値を極力小さくし、しかも、低負荷電流時の微小検
出電圧に対して不安定な動作をさせないようにするため
に、入力電流検出器23の検出出力値が所定の値より小
さい場合には、スイッチ素子6の駆動を禁止する。この
ようにして、低入力電流時の不安定動作を回避し、かつ
高入力時の損失の低減を実現する。また、低入力電流時
には、スイッチ素子6のチョッパ動作が行なわれないよ
うにすることより、これも損失を低減することが可能と
なり、かつノイズを低減せしめる。
【0092】なお、図1において、アクティブコンバー
タブロック24は、アクティブコンバータの駆動部,1
00V/200Vによる回路切換部,インバータドライ
ブ信号と直流電圧指令信号の切換部などをブロック化
し、同一基板上にまとめたものである。
【0093】このアクティブコンバータブロック24を
他の回路と独立した基板構成にすることにより、図5に
示すように、コンデンサ26やリアクトル27,ダイオ
ード28などのまるごと受動素子により構成された力率
改善回路Qとの置き換えが可能であり、マイコン15な
どを含めた周辺回路基板の共用化が図れる。
【0094】図6は図5で示したような受動素子で構成
された回路を用いた空気調和機と、能動素子を用い、イ
ンバータの直流電源電圧に応じて電動機の回転数を制御
するようにした図1で示した第1の実施形態とでの電動
機の出力範囲を比較して示す図であって、横軸に電動機
の回転数Nを、縦軸に負荷トルクTを夫々とっており、
電動機の出力WはN×Tで表わされる。
【0095】同図において、家庭用ブレーカの容量(例
えば、20A)により、入力電流が制限され、図5に示
した回路を用いる空気調和機では、力率90%程度であ
るため、Y線よりも下側の領域に入力制限範囲(即ち、
電動機の出力の取り得る範囲)が規制される。これに対
し、上記第1の実施形態では、上記のように、力率が改
善されてほぼ100%となっているので、X線よりの下
側の領域が入力制限範囲となり、図5に示した回路を用
いる空気調和機に比べて、電動機に与える有効電力がほ
ぼ10%アップする。そして、特に、電動機の負荷トル
クが大きい場合には、かかる入力制限範囲によって制限
される。
【0096】また、電動機の回転数が高くなると、電動
機の最大出力範囲がインバータの直流電源電圧Edによ
って制限される。図5に示した回路を用いる空気調和機
では、この直流電源電圧Edは、例えば、ほぼ230V
から最大でもほぼ280Vであり、Ed=230Vのと
きの制限範囲をY’線で示している。このY’線の左側
の範囲しか電動機の出力を取り得ないことになる。これ
に対し、上記第1の実施形態では、この直流電源電圧E
dは、上記の例では、300Vであるし、また、150
Vから300Vまで可変であり、最大の300Vでの制
限範囲をX’線で示している。このことからして、電動
機の出力範囲が拡大したことになる。
【0097】図7は本発明による空気調和器の第2の実
施形態を示すブロック図であって、30は交流電源電圧
検出器であり、図1に対応する部分には同一符号を付け
て重複する説明を省略する。
【0098】同図において、図1に示した第1の実施形
態と異なる点は、交流電源電圧検出器30を設けた点で
あって、交流電源1からの入力交流電源電圧を交流電源
電圧検出器30が検出し、その検出出力信号Vs’をも
とにマイコン15が入力交流電源電圧を判別する。そし
て、この判別結果に応じて、直流電圧切換スイッチ18
や同期信号切換スイッチ20が、第1の実施形態と同様
に、切り換え制御される。
【0099】なお、これら第1,第2の実施形態は、入
力交流電源電圧の判定や制御信号の出力をマイコン15
のソフトで行なっているが、ハード回路で行なうように
してもよく、同様の効果を得られることは明らかであ
る。
【0100】図8は本発明による空気調和機の第3の実
施形態を示すブロック図であって、31は交直流切換ス
イッチ、32は直流電源であり、図1に対応する部分に
は同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0101】同図において、この第3の実施形態では、
整流器2の代わりに、ソーラー電源などの直流電源32
(例えば、150V程度)も設け、これからの直流電源
電圧EAと整流器2からの整流電圧Esとのいずれかを
交直流切換スイッチ31で選択することができるように
したものであり、直流電圧の昇圧回路として機能するこ
とが可能としている。
【0102】直流電源32を選択した場合には、図2に
おいて、マイコン15がコンデンサ5の直流電圧を16
0V以下と判定したとき(ステップ102)と同様の動
作を行なう。従って、この第3の実施形態は、低い電圧
の直流電源32でもって電動機14を駆動することが可
能となる。
【0103】リアクトル3の電源側に太陽電池などの直
流電源を接続すると、直流電源電圧の変動があっても、
所望の直流電圧Edに安定化させることができる。これ
により、太陽電池などの電源電圧変動や直流電源の種類
(太陽電池,蓄電池,燃料電池など)を問わず接続する
ことが可能となる。また、スイッチ素子6のコレクタ,
エミッタ間に太陽電池などの直流電源を、ダイオードと
リアクトルを介して、接続した場合でも、同様の効果が
得られる。
【0104】直流電源32の出力直流電圧EAが交流電
源1からの入力交流電源電圧を全波整流して得られる直
流電圧Edより高い場合には、交直流切換スイッチ31
を切り換えて、この直流電源32により電動機制御を行
なってもよいし、予め、手動操作によって回路の切換を
行なうことも可能である。
【0105】また、平滑コンデンサ5に太陽電池などの
直流電源をダイオードを介して接続すると(図示せ
ず)、この直流電源の出力電圧が上記の所望の直流電圧
に達している場合には、この直流電源から電力を供給
し、この所望の直流電圧に達していない場合には、交流
電源から電力を供給して所望の直流電圧まで昇圧し、こ
れにより、インバータ13のスイッチ素子をオン,オフ
させて電動機14の回転数を制御することにより、商用
交流電源と上記直流電源との併用化が可能となり、省電
力化が図れる。
【0106】図9は本発明による空気調和機の第4の実
施形態を示すブロック図であって、図1に対応する部分
には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0107】同図において、図1に示した第1の実施形
態と異なる点は、マイコン15が、直流電圧切替スイッ
チ18,電圧指令切替スイッチ21及びドライブ信号切
替スイッチ22の機能も有し、また、インバータ駆動回
路16への出力ポートと電圧比較器7への出力ポートを
独立に備えた点である。
【0108】マイコン15は、第1の実施形態と同様
に、入力電源電圧に応じて、同期信号切替スイッチ20
を切り替える信号を出力するとともに、マイコン15内
で直流電圧Edの分圧直流電圧Ed1をA/D変換して
読み込む。そして、この分圧直流電圧Ed1の値に応じ
て、100Vの入力交流電源電圧か200Vの入力交流
電源電圧かに対応する直流電圧Ed’を求め、積分して
得られる直流電圧がこの直流電圧Ed’となるようなデ
ューティ比のPWM信号を形成して出力する。このPW
M信号はローパスフィルタ25で平滑されて直流電圧E
d’となり、これが電圧比較器7に供給される。
【0109】かかるソフトウエアによる動作は、先の第
1の実施形態などでの平滑コンデンサ5での直流電圧E
dに応じて直流電圧切替スイッチ18や電圧指令切替ス
イッチ21,ドライブ信号切替スイッチ22を切換制御
し、分圧電圧Ed1,Ed2のいずれかを選択するとい
うハードウエアによる動作に相当するものであり、かか
るハードウエアによる動作の場合と比べて、構成が簡略
化されて同様の制御動作を行なうことができる。
【0110】マイコン15がインバータ駆動部16に供
給する信号としては、インバータ13のスイッチ素子
(第2のスイッチ素子)の通電率が100%の場合に
は、所定値の一定電圧Eiとし、また、この通電率が1
00%未満の場合には、インバータ13を駆動する制御
電圧(PWM信号)とする。
【0111】また、電圧比較器7に供給される直流電圧
Ed’としても、上記の通電率が100%の場合には、
直流電圧Edを変化させる指令電圧Ed2’(PWM信
号)とする。このPWM信号はローパスフィルタ25に
よって平滑されて直流電圧Ed’とし、これが電圧比較
器7に供給される。
【0112】一方、上記通電率が100%未満の場合に
は、マイコン15は、分圧直流電圧Ed2(または、直
流電圧Ed)から所定の低直流電圧Ed’を求め、積分
してこの低直流電圧Ed’となるデューティ比のPWM
信号を発生して出力する。このPWM信号は、ローパス
フィルタ25によって平滑されて直流電圧Ed’とな
り、これが電圧比較器7に供給される。
【0113】従って、電圧切換えのためのスイッチなど
の周辺回路は、これと同様の機能をマイコン15に持た
せることにより、特に、多段階の切換えを要する場合に
は、部品点数を大幅に削減することが可能となり、か
つ、各スイッチへの配線の引き回しも少なくなるので、
耐ノイズ性の向上も含め、信頼性が向上大幅に向上する
ことになる。
【0114】なお、図7〜図9に示した実施形態におい
ても、図1に示した実施形態と同様、図2,図3で説明
した動作をなし、図4,図6で説明した効果が得られる
ことはいうまでもない。
【0115】以上のように、電動機負荷の大きい場合、
例えば、室外気温が−10℃,−15℃などの低い状態
などの暖房負荷が大きい条件では、暖房能力を大きくす
るために、上記したPAM制御によって圧縮機駆動用電
動機を回転数可変制御して、必要な高い回転数(上記実
施形態では、設定最高回転数が9000rpm)で連続
運転することができた。上記したPAM制御による圧縮
機駆動用電動機の回転数可変制御は、図11に示すよう
に、暖房負荷の大小変化に対応した制御ができる。
【0116】これに対して、各種圧縮機による暖房能力
は、図11に示すように、PWM制御による電動機の駆
動では、室外気温が低いときに、駆動トルクが不足して
必要な回転数まで充分駆動することができない。また、
大容量の圧縮機を用いた場合には、室外気温が低いとき
でも、必要な回転数まで回転駆動することができるが、
室外気温の高いときなどの負荷の小さい条件の場合に
は、暖房能力が余って運転の断続を頻繁に繰り返すこと
になり、室温の上下変動が頻繁に発生して快適性を損な
うと共に消費電力を大きくしてしまう。以上は暖房の場
合であるが、冷房時でも、程度の差はあるが、同様な傾
向が示される。
【0117】また、インバータにPWM制御とPAM制
御の両方を併用できる回路構成にすることにより、低負
荷時の省電力な運転と高負荷時の高能力運転ができる。
即ち、室外気温の高い低負荷時には、PWM制御による
駆動電圧の低い・低回転数でモータ効率の良い状態で圧
縮機駆動用電動機を運転して、消費電力の小さな運転が
できる。室外気温の低いときには、PAM制御に切り換
えて駆動電圧を高くして圧縮機駆動用電動機を高回転数
で運転して、必要な暖房能力での運転が可能である。
【0118】図12はアクティブコンバータとして作動
前後の交流電源入力波形を示す図である。
【0119】同図(a)の作動前の波形と比較すると、
同図(b)作動後の波形は、入力電圧の正弦波に追従さ
せて電流波形を成形するので、力率が略100%であ
り、作動前は70%以下である。同図(c)はアナログ
方式の力率改善であり、力率90%程度である。
【0120】図13はPWM/PAM切換え前後のリア
クタ3電流及びインバータ電流(コンデンサ5→インバ
ータ13の流れ)を示す波形図である。
【0121】図13(a)は比較的低回転数で低負荷の
場合の波形であり、切換え前のリアクタ電流である。O
Nはスイッチ素子のオン時間を示し、チョッパ周期はア
クティブコンバータチョッパ周期である。
【0122】図13(b)は切換え前のインバータ電流
であり、チョッパ周期とは、インバータのチョッパであ
って、rはチョッパ成分のリップルである。
【0123】図13(c)は比較的高回転数で高負荷の
場合であり、切り換え後のリアクタ電流の波形であっ
て、図13(a)に示す波形と同様の波形である。
【0124】図13(d)はインバータ電流であって、
切換え後のインバータ電流であり、滑らかな曲線の波形
になっている。
【0125】図14は、負荷変動に対し、PWM制御で
電圧を150V一定に制御した場合のリアクタ電流の波
形を示す図である。
【0126】図14(a)は軽負荷の場合の波形を示し
ており、そのb部の時間軸を拡大したものを図14
(b)に示す。図14(c)は高負荷の場合の波形を示
しており、そのd部の時間軸を拡大したものを図14
(d)に示す。
【0127】図14から明らかなように、直流電圧が同
じ(150V)であれば、コンバータのスイッチ素子の
デューティは同じであり、負荷の大きさによって電流の
波形高さが変わる。
【0128】図15は直流電圧に対するリアクタ電流の
波形を示す図である。
【0129】図15(a)は比較的低回転数で一定電圧
(150V)のPWM領域を示すものである。そのb部
の時間軸を拡大したものを図15(b)に示す。図15
(c)は高負荷の比較的高回転数で電圧可変(150〜
300V)のPAM制御領域を示している。そのd部の
時間軸を拡大したものを図15(d)に示す。
【0130】図15(c),(d)に示す波形を比較す
ると、PAM制御領域では、ONデューティは広がる。
PAM制御領域では、無負荷であっても、直流電圧を上
げるため、ONデューティは広がる。
【0131】上記電動機駆動装置を備える空気調和機の
実施形態に組み合わせて、寒冷地(寒冷地以外の運転開
始に暖房負荷の大きい場合を含む)における快適且つ消
費電力の少ない暖房運転の実現及び冷媒の凝縮圧力低く
抑えることにより、圧縮機の冷媒吐出圧力が高くなった
場合の圧縮仕事量の増大を防止し、消費電力を少なくす
ることを目的とし、これを可能とするための冷凍サイク
ルを備える空気調和機の一実施形態を図16,図17及
び図18を用いて説明する。
【0132】図16はこの実施形態である室内機の側断
面を示す図である。
【0133】同図において、101は室内機内に組み込
まれた多段(3段)曲げ構造の室内熱交換器であり、熱
的な切断線124により、室内機における前面下段部分
102と前面側上段部分103から背面部分104にか
けての部分とに熱的に分離されて構成されている。ま
た、126は、冷媒流路において、除湿運転あるいは冷
房運転の時には室内熱交換器101の上流側になり、暖
房運転時には、室内熱交換器101の下流側になる位置
に設けられた室内補助熱交換器である。これらの熱交換
器において、○印で示した120は複数枚の放熱フィン
123を貫通するように設けられた伝熱管、121及び
破線122は伝熱管120同士の接続管である。さら
に、105は除湿運転時に絞り作用を行なう除湿用絞り
装置であり、室内熱交換器101における前面上段部分
103と背面部分104が熱的に一体に結合され、接続
配管106によって除湿用絞り装置105の一方の接続
口に接続され、除湿用絞り装置105の他方の接続口
は、接続配管107を介して、熱的に分離された室内熱
交換器101の前面下段部分102に接続されている。
【0134】また、109は貫流ファンタイプの室内フ
ァン、110は前面吸込グリル、111は全面上部吸込
グリル、112は上面背面側吸込グリル、113はフィ
ルタ、114は背面ケーシング、115は吹出口、11
6は吹出口風向板であり、室内空気は、室内ファン10
9により、矢印191,192,193のように、夫々
前面吸込グリル110,全面上部吸込グリル111及び
上面背面側吸込グリル112からフィルタ113を通っ
て吸い込まれ、多段曲げ室内熱交換器101で冷媒と熱
交換した後、室内ファン109を通って吹出口115か
ら室内に吹き出される。
【0135】117は多段曲げ室内熱交換器101の前
面側部分102及び103に対する露受皿、118は多
段曲げ室内熱交換器101の背面部分104に対する露
受皿であり、冷房運転時や除湿運転時に生じる除湿水を
受ける働きをする。
【0136】図17は図16における除湿用絞り装置1
05の一具体例を示す断面図であって、図17(a)は
除湿運転時の除湿用絞り装置105の動作状態を、図1
7(b)は冷房時及び暖房運転時の除湿用絞り装置10
5の動作状態を夫々示している。同図において、130
は弁本体、131は弁座、132は弁体、133は弁体
132の弁部、134,135は接続管、136は弁体
132を動かす電磁モ−タであり、さらに、白抜きの矢
印138,139は冷媒流方向(配管方向)、矢印14
0は除湿運転時の冷媒流方向を示す。
【0137】除湿運転時には、図17(a)に示すよう
に、弁体132は電磁モ−タ136により閉じられた状
態になっている。このとき、凝縮器となる室内補助熱交
換器126及び室内熱交換器101の前面上段から背面
にかけての部分103及び104(図16)を通過した
高圧の凝縮液冷媒は、接続管134から流入し、弁部1
33と弁座131との隙間で構成される狭い通路137
を矢印140に示すように流れ、ここで絞り作用を受け
て低圧・低温の冷媒となった後、接続管135を通って
蒸発器となる室内熱交換器101の前面下段部分102
(図16)に流入する。
【0138】この結果、図16において、室内補助熱交
換器126及び室内熱交換器101の前面上段から背面
にかけての部分103及び104が加熱器(再熱器)
に、また、前面下段部分102が冷却器になって室内空
気を加熱すると同時に、冷却・除湿する除湿運転が可能
になる。
【0139】また、冷房時及び暖房運転時には、図17
(b)のように、除湿用絞り装置105は、電磁モータ
136により、弁体132が引き上げられて全開の状態
になる。この結果、接続管134,135はほとんど流
通抵抗なしで連通し、冷媒はほとんど抵抗なしで流れる
ことになる。
【0140】図18はこの実施形態の全体のサイクル構
成を示す図であって、150は回転数制御などにより能
力可変とした冷媒圧縮用の圧縮機、151は運転状態を
切り換える四方弁、152は室外熱交換器、153は絞
り作用のない全開状態が可能な電動膨張弁であって、さ
らに、上記の室内補助熱交換器126,多段曲げ室内熱
交換器101及び除湿用絞り装置105を加えて、これ
らが、接続配管により、環状に接続されて冷凍サイクル
を構成している。
【0141】また、図18では、室内補助熱交換器12
6及び多段曲げ室内熱交換器101の伝熱管の流路状態
の一実施形態を模式的に示している。そして、室内補助
熱交換器126は伝熱管が1系統の冷媒流路159で構
成され、接続管129によって室内熱交換器101に接
続されている。
【0142】室内熱交換器101は、前面上段部分10
3と背面部分104が一体に接続されて伝熱管が2系統
の冷媒流路154,155となるように構成され、さら
に、切断線124によって熱的に分離された下段熱交換
器部分102が2系統の冷媒流路156,157から構
成されている。さらには、これら伝熱管の冷媒流路15
4,155と冷媒流路156、157とは、除湿用絞り
装置105を介して、接続管106,107によって接
続されている。さらに、158は室外ファンである。
【0143】以上の室内機構造及び冷凍サイクル構成に
おいて、除湿運転時には、四方弁151を冷房運転時と
同様に切り換え、除湿用絞り装置105を適当に絞って
電動膨張弁153を全開にすることにより、冷媒を、一
点鎖線矢印で示すように、圧縮機150,四方弁15
1,室外熱交換器152,電動膨張弁153,室内補助
熱交換器126,室内熱交換器101の前面上段部分1
03及び背面部分104,除湿用絞り装置105,室内
熱交換器101の前面下段部分102,四方弁151,
圧縮機150の順に循環させ、室外熱交換器152が上
流側の凝縮器,室内補助熱交換器126及び室内熱交換
器101の前面上段部分103と背面部分104が下流
側の凝縮器,室内熱交換器101の前面下段部分102
が蒸発器となるように運転する。
【0144】そして、室内空気を、室内ファン109に
より、矢印191,192,193で示すように流す
と、室内空気は蒸発器として作用する前面下段熱交換器
部分102で冷却・除湿されると同時に、下流側の凝縮
器、即ち、加熱器となる室内補助熱交換器126及び室
内熱交換器の前面上段部分103と背面部分104で加
熱され、さらに、これらの空気が混合されて室内に吹き
出される。
【0145】この場合、回転数を制御して圧縮機150
の能力や室内ファン109及び室外ファン158の送風
能力を制御することにより、冷却器102及び加熱器1
26,103,104の能力を調節することができ、除
湿量や吹出空気温度を広い範囲で変えることができる。
【0146】次に、上記のように、除湿運転時、室内補
助熱交換器126がない場合、再熱器として作用する室
内熱交換器101の前面上段部分103と背面部分10
4とが存在するにも拘わらず、室温が低下してしまう理
由を説明する。
【0147】図16を参照して、このようなファン構造
では、矢印191,192,193の方向に流れる吸込
み空気の70%がパネル前面からの矢印191で示す方
向に流れる空気であり、残りの30%が矢印192,1
93の方向に流れる空気であり、冷却器として作用する
熱交換器を上段に配置して再熱器を下段に配置すると、
除湿水が再熱器によって再び蒸発して除湿しないことか
ら、冷却器として作用する熱交換器は前面下段部分に配
置しなければならず、図16に示すように再熱器と冷却
器を配置する必要があり、この再熱器として作用する前
面上段部分103と背面部分104を流れる空気は、冷
却器として作用する前面下段部分102を流れる空気よ
りも少なく、その分外気温が低い場合には、室温が低下
するという問題があった。
【0148】この実施形態では、除湿運転時、再熱器と
して作用する室内補助熱交換器126を通風路に設けた
ので、除湿運転時における温度の低下を抑制することが
できる。また、再熱側にこの室内補助熱交換器12を設
けたので、再熱器の熱交換量が増大し、冷媒の凝縮量が
増えてサイクル全体の能力が向上すると共に、除湿用絞
り装置105に冷媒流動音の原因となる気液2相流の気
相が減少して、除湿用絞り装置105の動作時(除湿運
転時)における冷媒流動音を低減することができる。
【0149】以上のように、この実施形態によれば、除
湿運転時には、室内補助熱交換器及び熱的に2分割され
た室内熱交換器における除湿用絞り装置の上流側が夫々
加熱器101,加熱器102になり、また、除湿用絞り
装置の下流側が冷却器となり、室内機に吸い込まれた空
気は、加熱器101及び加熱器102で温められると同
時に冷却器で冷やされて湿気が除去された後、混合され
て吹き出され、冷え過ぎのない快適な除湿運転を行なう
ことができる。特に、加熱器が2個になり、加熱器の伝
熱面積が冷却器の伝熱面積に比べて十分大きくなって加
熱能力が増すため、より冷え過ぎのない快適な除湿運転
が可能になる。
【0150】さらに、冷却器(室内熱交換器の前面下段
部分102)の下側に加熱器(室内補助熱交換器126
及び室内熱交換器の前面上段から背面にかけての部分1
03,104)が配置されないことから、冷却器で生じ
た除湿水が加熱器にかかって再蒸発することがない。
【0151】次に、冷房運転時には、除湿用絞り装置1
05を開いて電動膨張弁153を適当に絞り、冷媒を実
線矢印で示すように循環させることにより、室外熱交換
器152を凝縮器に、室内補助熱交換器126及び多段
曲げ室内熱交換器101を蒸発器にして室内の冷房を行
なう。
【0152】また、暖房運転時には、四方弁151を切
り換え、除湿用絞り装置105を開いて電動膨張弁15
3を適当に絞り、冷媒を破線矢印で示すように循環させ
ることにより、多段曲げ室内熱交換器101を凝縮器
に、室内補助熱交換器126を過冷却器に,室外熱交換
器152を蒸発器にして室内の暖房を行なう。
【0153】そして、冷房,暖房の各運転に対しても、
サイクル性能及び多段曲げ室内熱交換器101や室内補
助熱交換器126での熱交換性能を確保して効率良く運
転する必要がある。
【0154】以下、この方法について説明する。
【0155】まず、図18において、冷房運転では、冷
媒が室内補助熱交換器126から多段曲げ室内熱交換器
101に流れ、これら両熱交換器とも、低圧かつガス冷
媒の比容積が大きくて体積流量が多くなる蒸発器となる
ため、流路面積が小さいと、ここでの圧力損失が大きく
なってサイクルの性能が低下する。そこで、ここでは、
主熱交換器である多段曲げ室内熱交換器101の前面上
段から背面にかけての部分103,104と前面下段部
分102の各冷媒流路を夫々冷媒流路154,155と
冷媒通路156,157の2系統としてある。この結
果、冷媒流路での圧力損失が十分小さくなり、これによ
る性能低下を十分小さくできる。さらには、室内補助熱
交換器126を設けたり、室内熱交換器101を前面か
ら背面にかけて設けて蒸発器としての伝熱面積を十分大
きくできることから、性能を向上でき、トータルとして
は性能向上を図ることが可能である。
【0156】また、暖房運転での性能を向上するために
は、凝縮器となる室内側の熱交換器の出口で十分な過冷
却を取る必要がある。そして、この過冷却域では、冷媒
が液状態であると同時に冷媒温度が凝縮温度から徐々に
下がることから、液冷媒流の速度を速めて伝熱管内の熱
伝達率を高めると共に、伝熱管が風上側になるようにし
て熱交換前の比較的温度の低い空気流と熱交換するよう
にする必要がある。また、さらには、室内熱交換器10
1の前面下段部分102における暖房運転時の入口部分
では、高温ガス冷媒の温度が凝縮温度まで低下するた
め、この部分でも冷媒流と空気流とが対向流になるよう
にするとよい。
【0157】上記室内補助熱交換器126は、室内熱交
換器101との間に1mm〜5mmの隙間をあけて配置
するとよい。このように隙間をあけることにより、室内
熱交換器101との間に冷房時に結露が両熱交換器間に
架橋することを防止でき、熱交換器の通風抵抗の増大を
防止して冷房能力の低下防止及び送風音の増大防止がで
きる。
【0158】また、配置する位置を上面背面側の熱交換
器に気流方向に重ねるようにすると、気流の風速が遅く
なってファンに向かって露が落下しにくくなるので、背
面側の熱交換器の傾斜角度を大きくして、熱交換器の鉛
直方向の寸法を小さくでき、これにより、室内機の高さ
寸法を小さくでき、若しくはその分熱交換器の大きさを
大きくできる。さらに、配置する位置を上面背面側の熱
交換器に気流方向に重ねるようにすると、上部前面側の
熱交換器の前側に空気清浄フィルタや消臭フィルタを配
置する場合、風速分布の均一化を図れ、熱交換性能の低
下を抑制できる。
【0159】図18において、凝縮器の出口側は室内補
助熱交換器126であり、この部分は冷媒流路が1系統
で流路面積を十分小さくできることから、冷媒流速を速
くして熱伝達率を十分高くでき、さらに、室内熱交換器
101の風上側に配置してある。従って、室内補助熱交
換器101は過冷却器として十分な性能を発揮すること
ができる。また、冷媒流路156,157と2系統の冷
媒流路にした室内熱交換器の前面下段部分102におい
て、暖房運転時の高温ガス冷媒流の入口側を空気流の風
下側に設けた配管構成にし、この熱交換器部分2では、
冷媒流と空気流とが対向流になるようにしてあり、これ
によって熱交換性能を向上できる。
【0160】ここで、室内機寸法を十分大きくできない
ときには、室内補助熱交換器126を暖房運転における
過冷却器として十分な大きさにできない場合がある。こ
の問題を解決できる一実施形態を図19に示す。なお、
図18に対応する部分には同一符号をつけて重複する説
明を省略する。
【0161】図19においては、多段曲げ室内熱交換器
101の前面上段から背面にかけての部分103,10
4を、風上側に設けた1系統の冷媒流路部分160と2
系統の冷媒流路部分161,162とから構成する。さ
らに、室内熱交換器101の前面下段部分102の冷媒
流路を冷媒流路156,157の2系統にすると同時
に、前面下段部分102における暖房運転時の冷媒流入
口部分を空気流の風下側に設けた配管構成にしている。
【0162】このサイクル構成により、暖房運転におい
ては、圧縮機150を出て四方弁151を通った後の高
温高圧のガス冷媒は、室内熱交換器1に入り、前面下段
部分102の冷媒流路が2系統の伝熱管156,157
を分流して通った後、全開となっている除湿用絞り装置
105を通って室内熱交換器101の前面上段から背面
にかけての部分103,104に入り、冷媒流路が2系
統の伝熱管161,162を分流して流れ、その後、合
流して冷媒流路が1系統の伝熱管160を流れ、さら
に、冷媒流路が1系統の室内補助熱交換器126を流れ
る。
【0163】この場合、室内熱交換器101の前面下段
部分102では、高温のガス冷媒が流れる入口側が空気
流の風下側になり、二相冷媒の流れる出口側が温度の低
い空気流の風上側になるため、前面下段部分102で
は、冷媒流と空気流とが熱交換性能の優れた対向流状態
となる。また、多段曲げ室内熱交換器101の前面上段
から背面にかけての部分103,104の冷媒流出口側
の伝熱管160及び室内補助熱交換器126の伝熱管1
59が1系統冷媒流路となっており、さらに、飽和温度
から徐々に温度の下がるサブクール域となるこれらの伝
熱管160,159は温度の低い上流側空気流と熱交換
をするため、十分なサブクールが取れ、室内機から室外
機に向かう冷媒温度はほぼ室温となるので、暖房性能を
向上することができる。
【0164】さらに、冷房運転においては、電動膨張弁
153で絞られて低圧・低温になった二相冷媒は、最初
室内補助熱交換器126に入って冷媒流路が1系統の伝
熱管159を通り、次に、室内熱交換器101に入り、
前面上段から背面にかけての熱交換器部分103,10
4で1系統の伝熱管160を通った後、分流して2系統
の伝熱管161,162に入り、さらに、除湿用絞り装
置105を通って前面下段部分102に入り、2系統の
伝熱管156,157に分流して流れる。この場合、伝
熱管159,160では、冷媒の乾き度が比較的小さい
ため、1系統の冷媒流路でも圧力損失は比較的小さい。
また、乾き度が比較的大きい伝熱管161,162と伝
熱管156,157との部分では、冷媒流路を夫々2系
統にしたことから、圧力損失が十分小さくなる。この結
果、圧力損失による冷房性能の低下を防ぐことができ
る。さらに、室内補助熱交換器126を設けたことによ
り、蒸発器としての伝熱面積が増加し、冷房性能が向上
する。
【0165】ここで、図18及び図19に示す実施形態
では、室内熱交換器101の伝熱管を2系統に分ける場
合及び1系統と2系統を組み合わせた場合であったが、
これらに限るものではなく、冷媒流路をさらに多くの系
統に分けることもでき、この場合でも、室内熱交換器1
01での冷媒流圧力損失を低減し、特に、冷房性能の低
下を防止できる。但し、冷媒流路をあまり多系統にする
と、冷媒流の圧力損失は低下するが、熱伝達率の低下が
著しく、冷房運転及び暖房運転における能力や動作係数
といった空気調和機全体の性能が低下してしまうため、
最適な系統数の冷媒流路に設定する必要がある。この最
適な系統数は、主に、冷媒配管の内径に応じて決定され
る。
【0166】また、室内熱交換器101において、多系
統の冷媒流路にした部分を管径の太い伝熱管として1系
統の冷媒流路にしても(図示省略)、同様の効果が得ら
れる。即ち、管径を太くしたことにより、冷媒流の流速
が遅くなり、特に、冷房運転での性能低下を防止でき
る。
【0167】さらに図16,図18及び図19における
室内補助熱交換器126は、空気流に対して室内熱交換
器101の風上側に設けてあるため、室内補助熱交換器
126と室内熱交換器101の重なった部分では、通風
抵抗の増大により、風量が減少して伝熱性能が低下して
しまう。そこで、室内補助熱交換器126は、室内熱交
換器101に対して通風抵抗の小さいものにする必要が
ある。このためには、室内補助熱交換器126は、室内
熱交換器101に比べて、フィンピッチを大きくした
り、あるいは奥行き寸法(風の流れる方向の寸法)を薄
くしたり、あるいは室内熱交換器101が伝熱性能を上
げるためにフィンにスリットを設けるのに対してスリッ
トを設けない構造にする(図示省略)。
【0168】次に、図16の室内機構造において、多段
曲げ室内熱交換器101における矢印191,192,
193で示す吸込空気の風速分布は、前面下段部分10
2に相当する191が比較的速い。さらに、デザインの
点から、図19に示すように、室内機の前面において、
上方部分180を塞いで空気吸込口とせず、下方部分の
みを吸込グリル181とする室内機構造にする場合があ
り、この場合、矢印191,192,193で示す吸込
空気流の風速分布は、前面下方吸込グリル181に相当
する矢印191の風速分布が最も速い。
【0169】こうした場合、代表例を図20に示すよう
に(なお、図20において、図16に対応する部分には
同一符号をつけて重複する説明を省略する)、補助熱交
換器126を多段曲げ室内熱交換器101の前面下段部
分102の風上側に設けることにより、冷房及び暖房の
性能をさらに向上することができる。
【0170】即ち、冷房及び暖房運転において、矢印1
91に相当する風量が比較的多いことから、この風量に
対応した室内補助熱交換器126及び室内熱交換器の前
面下段部分102からなる熱交換器部分が風の流れる奥
行き方向に厚くなっても、この熱交換器部分の温度効率
は比較的高く保たれる。さらに、室内熱交換器101に
おける風速分布の速いところに(多少)通風抵抗となる
補助熱交換器126を設けたことから、室内熱交換器1
01全体の前面における吸込風速分布がより均一にな
る。これらの結果、図20に示す室内機構造は、図16
に示した室内機構造に比べて冷房及び暖房の性能を向上
することができる。
【0171】また、図20に示す構造での除湿運転の性
能は、実測によると、図16に示した室内機構造と大差
はなく(除湿量はやや減少する傾向にあるが、逆に、吹
出空気温度は上昇する傾向になる)、冷え過ぎを抑制し
た快適な除湿運転を行なうことがきる。
【0172】また、さらには、室内機の構造上の制約か
ら、室内補助熱交換器126を室内熱交換器の背面部分
104の風上側や前面下段部分102の風上側に設ける
ことができない場合には、室内熱交換器の前面上段部分
103の風上側に設けても、多少性能は低下するかも知
れないが、これまで述べてきた除湿,冷房及び暖房の運
転における補助熱交換器の効果を得ることができる。
【0173】なお、図18及び図19に示したサイクル
構成においても、図20に示した室内機構造あるいは室
内補助熱交換器126を室内熱交換器の前面上段部分1
03の風上側に設けた室内機構造を適用することがで
き、同様の効果を得ることができる(図示省略)。
【0174】ところで、図16,図18,図19及び図
20に示したの実施形態では、室内熱交換器101を前
面下段部分102,前面上段部分103及び背面部分1
04の3段に曲げたものであるが、これに限るものでは
なく、各部分を必要に応じて夫々多段に構成してもよ
い。
【0175】一例として、図21には、熱的な切断線1
63の下段部分である室内熱交換器101の前面下段部
分102’を熱交換器部分164,165,166の3
段にした場合を示している。かかる構成によると、伝熱
面積を図18の構成の場合よりも大きくできる。
【0176】また、他の例として、図22に示すよう
に、前面下段から前面上段,背面までを、折れ線でな
く、連続した曲線にした一体構造にし、さらに、除湿運
転時に加熱器となる前面上段から背面にかけての部分と
冷却器となる前面下段部分とを、切断線167により、
熱交換器部分168,169の2つに熱的に分離した構
造にしてもよく、同様に伝熱面積を大きくすることがで
きる。
【0177】特に、小形の空気調和機であるルームエア
コンなどでは、室内熱交換器を収納するスペースが十分
に取れないことが多く、この場合には、室内熱交換器の
曲げ回数を多くしたり、曲線状にすることにより、狭い
スペースに十分な伝熱面積を持つ室内熱交換器を収納で
きる。そして、これらの室内熱交換器の場合にも、図1
6あるいは図20などに示したように、室内熱交換器の
風上側に室内補助熱交換器を設けて同様の効果を得るこ
とができる。
【0178】また、図16,図18,図19,図20に
おける除湿用絞り装置105や電動膨張弁153は、キ
ャピラリーチューブあるいは通常の膨張弁と二方弁とを
並列に設けた構成のものにしてもよく(図示省略)、二
方弁の開閉により、これまでの実施形態と同様の作用を
実現することができる。
【0179】ここで、これまでは、室内熱交換器として
は室内機の前面から背面にかけて設けた構造を考えてき
たが、これに限らず、室内熱交換器を室内機の前面にだ
け設けて背面には設けない構造にし、この風上側に補助
熱交換器を設けた室内機構造の場合にも(図示省略;例
えば、図16あるいは図20において、室内熱交換器1
01の背面部分104を設けない場合などに相当)、こ
れまでの説明と同様な室内補助熱交換器126の効果を
得ることができる。
【0180】また、室内熱交換器の前面部分及び背面部
分の冷媒流路を夫々二系統以上にしたり、室内補助熱交
換器126の冷媒流路を一系統にすると同時に室内熱交
換器の風上側に配置することにより、冷房運転や暖房運
転において、圧力損失を低減できると共に冷媒流と空気
流とを対向流にでき、さらには、暖房運転時において、
室内補助熱交換器126が過冷却器として作用し、効率
良く十分な過冷却をとることができる。従って、冷房運
転及び暖房運転において、図16から図20で述べた実
施形態と同様に、十分効率の良い運転を行なうことがで
きる。
【0181】ところで、以上説明した実施形態において
は、空気調和機でよく使用されるHCFC22(ハイド
ロクロロフルオロカーボン22の略)などの単一冷媒を
使用する場合に付いて説明してきた。しかし、最近で
は、オゾン層破壊や地球温暖化の点からHCFC22に
代わる代替冷媒の研究が盛んになっており、代替冷媒と
しては、単一冷媒だけでなく、混合冷媒の使用が検討さ
れている。これに対し、図16から図20に示す実施形
態で述べてきた室内機の構造やサイクル構成,運転の制
御方法を適用できることは明らかであり、同様の効果が
得られる。
【0182】上記室内補助熱交換器126を搭載した空
気調和機での実験によれば、−10℃と−15℃とで
は、−10℃の方が冷媒ガスの吸込密度が小さくなり、
圧縮仕事量が小さくなったことにより、圧縮機駆動用電
動機の回転数が長時間にわたって高い回転数で運転でき
た。これは、室内補助熱交換器126による冷媒凝縮量
の増加により、圧縮機に吸い込まれる冷媒ガスの圧力が
上昇を抑制若しくは下がることで圧縮機の仕事量が小さ
くなって、これによって運転電流値が下がり、設定され
た最高回転数(9000rpm)での運転を長時間行な
っても、制限電流値に達しないようになる。
【0183】これにより、PAM制御のみの場合の実験
では、室外気温が−10℃及び−15℃の条件で、室内
温度が設定温度23℃に達する前に凝縮圧力が大きくな
って制限電流に達して、回転数を5000rpmから7
000rpmの間に抑える制御になってしまい、設定温
度になるまでに極めて長い時間を要することがあった
が、これをなくすことができた。これは、室外気温−1
5℃のときでも、石油ファンヒータと同等の暖房能力で
あり、しかも、電気料金も石油ファンヒータの石油代と
同等にできた。
【0184】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
室外気温が低い暖房運転時に、インバータの電源電圧を
高くして圧縮機用電動機を高い回転数で長時間運転する
ことができるので、室内温度が設定温度に達するまでの
時間を短縮することができ、快適な暖房を実現可能とす
るとともに、暖房運転時に、凝縮器となる室内側熱交換
器の出口で十分な過冷却が得られるので、圧縮機の仕事
量を小さくでき、これによって暖房性能が向上して省電
力を図ることができる。
【0185】また、本発明によれば、室外気温が−10
℃以下あるいは−15℃以下の暖房運転時に、インバー
タの電源電圧を最大にして圧縮機電動機を最高回転数で
長時間運転することができるので、室外温度がかかる低
温の環境下でも、室内温度が設定温度に達するまでの時
間を短縮することができ、快適な暖房を実現可能とする
とともに、暖房運転時に、凝縮器となる室内側熱交換器
の出口で十分な過冷却が得られるので、圧縮機の仕事量
が小さくでき、これによって暖房性能が向上して省電力
を図ることができる。
【0186】さらに、本発明によれば、過冷却用補助熱
交換器が室内熱交換器よりも風上側に配置されているの
で、上記効果に加えて、室内空気流をより高い温度に加
熱することができて圧縮機の仕事量をより小さくするこ
とができ、これにより、暖房性能がより向上して大幅な
省電力を図ることができるという優れた効果が得られ
る。
【0187】さらに、本発明によれば、過冷却用補助熱
交換器が室内熱交換器よりも風上側て、かつ冷媒通路上
でこの室内熱交換器よりも下流側に配置されているの
で、上記効果に加えて、室内空気流をより高い温度に加
熱することができて圧縮機の仕事量をさらに小さくする
ことができ、暖房性能がさらに向上して大幅な省電力を
図ることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和機の第1の実施形態を示
すブロック図である。
【図2】図1に示した第1の実施形態の制御方法を示す
フローチャート図である。
【図3】図1に示した第1の実施形態の入力交流電源電
圧が100Vの場合の図2に示した制御方法を説明する
ための図である。
【図4】図3で説明した制御方法による効果を従来例と
比較して示す図である。
【図5】図1に示した第1の実施形態の一変形例を示す
ブロック図である。
【図6】図1に示した第1の実施形態と図5に示した回
路を用いる空気調和機との効果を比較して示す図であ
る。
【図7】本発明による空気調和機の第2の実施形態を示
すブロック図である。
【図8】本発明による空気調和機の第3の実施形態を示
すブロック図である。
【図9】本発明による空気調和機の第4の実施形態を示
すブロック図である。
【図10】従来の空気調和機での電動機駆動装置の回路
構成図である。
【図11】外気温度に対する暖房特性を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態でアクティブコンバータ
として作動直後の交流電源入力波形を示す図である。
【図13】PWM/PAM切り換え前後のリアクタ電流
及びインバータ電流を示す図である。
【図14】負荷作動に対するリアクタ電流の波形を示す
図である。
【図15】直流電圧に対するリアクタ電流の波形を示す
図である。
【図16】本発明の一実施形態である空気調和機の室内
機構造を示す図である。
【図17】図1における除湿用絞り装置の一例の構造及
動作状態を示す図である。
【図18】本発明の一実施形態である空気調和機のサイ
クル構成を示す図である。
【図19】本発明の他の実施形態である室内熱交換器の
配管構成を示す図である。
【図20】本発明の他の実施形態である空気調和機の室
内機構造を示す図である。
【図21】本発明の他の実施形態である室内熱交換器の
形状を示す図である。
【図22】本発明のさらに他の実施形態である室内熱交
換器の形状を示す図である。
【符号の説明】
2 整流器 3 リアクトル 4 ダイオード 5 コンデンサ 6 スイッチ素子 7 電圧比較器 8 掛算器 9 負荷電流検出器 10 電流比較器 11 発振器 12 駆動回路 13 インバータ 14 電動機 15 マイコン 16 インバータ駆動回路 18 直流電圧信号切換スイッチ 19 トリガ素子 20 同期信号切換スイッチ 21 電圧指令切換スイッチ 22 ドライブ信号切換スイッチ 23 供給電流検出器 24 アクティブコンバータブロック 25 ローパスフィルタ 26 電源キャパシタ 27 リアクトル 28 ダイオード 29 室温センサ 30 交流電源電圧検出器 31 交流直流切換スイッチ 32 直流電源 Q 力率改善回路 101 室内熱交換器 102,102’ 室内熱交換器の前面下段部分 103 室内熱交換器の前面上段部分 104 室内熱交換器の背面部分 105 除湿用絞り装置 106,107 接続配管 109 室内ファン 110 前面吸込グリル 111 上面吸込グリル 112 背面吸込グリル 113 フィルタ 114 背面ケーシング 115 吹出口 116 吹出口風向版 117 前面露受皿 118 背面露受皿 120 伝熱管 121,122 伝熱管の接続配管 123 放熱フィン 124 熱的切断線 126 室内補助熱交換器 127〜129 接続配管 130 弁本体 131 弁座 132 弁体 133 弁部 134,135 接続管 136 電磁モータ 137 除湿運転時の冷媒流路 150 圧縮機 151 四方弁 152 室外熱交換器 153 電動膨張弁 154〜157,159〜162 冷媒流路 158 室外ファン 163,167 熱的切断線 164〜166,168,169 熱交換器部分 180 前面上段パネル 181 前面下段吸込グリル 191〜193 室内機吸込空気流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // H02P 7/63 302 H02P 7/63 302K (72)発明者 森本 素生 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者 石井 誠 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒圧縮用の圧縮機,冷暖房運転状態を
    切り換える四方弁,室外熱交換器,膨張弁及び室内側熱
    交換器を接続配管により環状に接続してなる冷凍サイク
    ルと、圧縮機用電動機を駆動する圧縮機用電動機駆動装
    置とを備え、 該圧縮機用電動機駆動装置は、 入力交流電圧を整流・平滑して出力直流電圧を生成し、
    かつ該出力直流電圧を可変に制御する電力変換器と、 該電力変換器の出力直流電圧を電源電圧とし、該圧縮機
    用電動機の回転数を可変に駆動するインバータとを有
    し、 該室内側熱交換器は、室内熱交換器と過冷却用補助熱交
    換器とを有し、室外温度が低い暖房運転時に、該電力変
    換器の出力直流電圧を高くして該圧縮機用電動機を高い
    回転数で運転しても、制限電流よりも低い運転電流を維
    持する冷媒凝縮量を有する大きさとしたことを特徴とす
    る空気調和機。
  2. 【請求項2】 冷媒圧縮用の圧縮機,冷暖房運転状態を
    切り換える四方弁,室外熱交換器,膨張弁及び室内側熱
    交換器を接続配管により環状に接続してなる冷凍サイク
    ルと、圧縮機用電動機を駆動する圧縮機用電動機駆動装
    置とを備え、 該圧縮機用電動機駆動装置は、 入力交流電圧を整流・平滑して出力直流電圧を生成し、
    かつ該出力直流電圧を可変に制御する電力変換器と、 該電力変換器の出力直流電圧を電源電圧とし、該圧縮機
    用電動機の回転数を可変に駆動するインバータとを有
    し、 該室内側熱交換器は、室内熱交換器と過冷却用補助熱交
    換器とを有し、室外温度が−10℃の暖房運転時に、該
    電力変換器の出力直流電圧を最大にして該圧縮機用電動
    機を最高回転数で運転しても、制限電流よりも低い運転
    電流を維持する冷媒凝縮量を有する大きさとしたことを
    特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 冷媒圧縮用の圧縮機,冷暖房運転状態を
    切り換える四方弁,室外熱交換器,膨張弁及び室内側熱
    交換器を接続配管により環状に接続してなる冷凍サイク
    ルと、圧縮機用電動機を駆動する圧縮機用電動機駆動装
    置とを備え、 該圧縮機用電動機駆動装置は、 入力交流電圧を整流・平滑して出力直流電圧を生成し、
    かつ該出力直流電圧を可変に制御する電力変換器と、 該電力変換器の出力直流電圧を電源電圧とし、該圧縮機
    用電動機の回転数を可変に駆動するインバータとを有
    し、 該室内側熱交換器は、室内熱交換器と過冷却用補助熱交
    換器とを有し、室外温度が−15℃の暖房運転時に、該
    電力変換器の出力直流電圧を最大にして該圧縮機用電動
    機を最高回転数で運転しても、制限電流よりも低い運転
    電流を維持する冷媒凝縮量を有する大きさとしたことを
    特徴とする空気調和機。
  4. 【請求項4】 冷媒圧縮用の圧縮機,冷暖房運転状態を
    切り換える四方弁,室外熱交換器,膨張弁及び室内側熱
    交換器を接続配管により環状に接続してなる冷凍サイク
    ルと、圧縮機用電動機を駆動する圧縮機用電動機駆動装
    置とを備え、 該圧縮機用電動機駆動装置は、 入力交流電圧を整流・平滑して出力直流電圧を生成し、
    かつ該出力直流電圧を可変に制御する電力変換器と、 該電力変換器の出力直流電圧を電源電圧とし、該圧縮機
    用電動機の回転数を可変に駆動するインバータとを有
    し、 該室内側熱交換器は、室内熱交換器と該室内熱交換器の
    風上側に配置された過冷却用補助熱交換器とを有し、室
    外温度が低い暖房運転時に、該電力変換器の出力直流電
    圧を高くして該圧縮機用電動機を高い回転数で運転して
    も、制限電流よりも低い運転電流を維持する冷媒凝縮量
    を有する大きさとしたことを特徴とする空気調和機。
  5. 【請求項5】 冷媒圧縮用の圧縮機,冷暖房運転状態を
    切り換える四方弁,室外熱交換器,膨張弁及び室内側熱
    交換器を接続配管により環状に接続してなる冷凍サイク
    ルと、圧縮機用電動機を駆動する圧縮機用電動機駆動装
    置とを備え、 該圧縮機用電動機駆動装置は、 入力交流電圧を整流・平滑して出力直流電圧を生成し、
    かつ該出力直流電圧を可変に制御する電力変換器と、 該電力変換器の出力直流電圧を電源電圧とし、該圧縮機
    用電動機の回転数を可変に駆動するインバータとを有
    し、 該室内側熱交換器は、室内熱交換器と、該室内熱交換器
    よりも風上側で、かつ冷媒通路上該室内熱交換器よりも
    下流側に配置された流路面積の小さい過冷却用補助熱交
    換器とを有し、室外温度が低い暖房運転時に、該電力変
    換器の出力直流電圧を高くして該圧縮機用電動機を高い
    回転数で運転しても、制限電流よりも低い運転電流を維
    持する冷媒凝縮量を有する大きさとしたことを特徴とす
    る空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6707406B2 (en) 2000-11-24 2004-03-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Semiconductor device for inverter control and control method
EP1750362A3 (en) * 2005-07-15 2008-02-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dc power supply device for an air conditioner
JP2008118765A (ja) * 2006-11-02 2008-05-22 Daikin Ind Ltd インバータ装置、空調機およびインバータ装置の制御方法

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