JPH11315717A - 車両排気系のデュアルパイプ - Google Patents

車両排気系のデュアルパイプ

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JPH11315717A
JPH11315717A JP12061598A JP12061598A JPH11315717A JP H11315717 A JPH11315717 A JP H11315717A JP 12061598 A JP12061598 A JP 12061598A JP 12061598 A JP12061598 A JP 12061598A JP H11315717 A JPH11315717 A JP H11315717A
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JP
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pipe
dual
exhaust
inner pipe
exhaust path
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JP12061598A
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Kazunari Ono
一成 大野
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Futaba Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両排気系のデュアルパイプにおいて、潰し
た状態で使用できるものを提供する。 【解決手段】 デュアルパイプ10は、アウタパイプ1
1、第1インナパイプ12、第2インナパイプ16等を
備えている。第1インナパイプ12は半円形パイプ部1
3、円形パイプ部14、ジョイントパイプ部15を備
え、第2インナパイプ16は、円形パイプ部14と接続
されている。第1排気経路101は第1インナパイプ1
2の内部から第2インナパイプ16の内部を通過する経
路、第2排気経路102は第1インナパイプ12−アウ
タパイプ11間の隙間から第2インナパイプ16−アウ
タパイプ11間の隙間を通過する経路である。デュアル
パイプ10のうち第2デュアル部(第2インナパイプ1
6及びアウタパイプ11のうち第2インナパイプ16を
覆う部分)は潰しても構造上破損する箇所がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの下流側
に設けられ、2つの排気経路を備えた車両排気系のデュ
アルパイプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、排ガス同士の干渉を小さくし
てエンジンのトルクを向上させるために、2本のパイプ
を並設した車両排気系のデュアルパイプを用いることが
ある。本来、デュアルパイプの区間が長ければ長いほ
ど、エンジンの低速トルクが向上するため好ましいので
あるが、この区間を長くすると設置スペースが嵩むこと
から自動車のレイアウトや他の部品との兼ね合いを考慮
すると十分長く取れないのが現状である。
【0003】この点に鑑み、特開昭63−196425
号公報には、図14に示すように、パイプ91の内部を
仕切り板92で2つに仕切って見かけ上は1本のパイプ
としたデュアルパイプ90が開示されている。このデュ
アルパイプ90によれば、2本のパイプを用いた場合に
比べて、設置スペースが小さくて済むので、比較的長く
設置することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図14のデ
ュアルパイプ90と自動車のサスペンション関係の部品
とが交差する場所においては、デュアルパイプ90をい
くらか潰して交差させなければならないことがある。
【0005】しかしながら、このデュアルパイプ90を
仕切り板92と平行な方向に潰すとすれば仕切り板92
が折損するおそれがあり、一方、仕切り板92と直角を
なす方向に潰すとすればパイプ91が楕円化するのに伴
って仕切り板92とパイプ91との接合部が剥がれるお
それがある。このため、図14のデュアルパイプ90と
サスペンション関係の部品とが交差する手前で、デュア
ルパイプ90を通常のパイプに切り換え、交差箇所では
通常のパイプを潰すことにより対処していた。このた
め、デュアルパイプ90を十分な長さにすることは難し
かった。
【0006】一方、図14のデュアルパイプは、エンジ
ンのローリング、ピッチング等による振動あるいは悪路
走行時における振動を受けるため、その途中に、振動吸
収機構を設けてこれに対処することがある。この種の振
動吸収機構としては、特開平9−133018号に開示
されているように、図15の構造のものが知られてい
る。これは、略かまぼこ状の2つのインタロック95、
96を組み合わせ、これらをベローズ97で覆い、更に
ブレード98を被せたものである。
【0007】しかしながら、このような振動吸収機構で
は、2つのインタロック95、96の平面化された合わ
せ面95a、96aによってインタロック95、96の
動きが制約されるため、すべての方向の振動を吸収する
ことができないという問題があった。
【0008】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、その目的は、車両排気系のデュアルパイプにおい
て、潰した状態でも使用できるものを提供することにあ
り、別の目的は、それに加えてどの方向の振動も吸収で
きるものを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、本発明は、エンジンの下流側に設けら
れ、2つの排気経路を備えた車両排気系のデュアルパイ
プにおいて、インナパイプとこのインナパイプを取り囲
むアウタパイプによって形成され、一方の排気経路は前
記インナパイプの内部であり、他方の排気経路は前記イ
ンナパイプとこれを取り囲むアウタパイプとの隙間であ
ることを特徴とする。
【0010】本発明のデュアルパイプは、他の部品と交
差する場所において、潰す必要が生じた場合でも、アウ
タパイプ(場合によってはインナパイプも)を断面略円
形から断面略楕円形(又は略長円形)に潰すことがで
き、しかも2つの排気経路の断面積は潰した部分と潰し
ていない部分とでほぼ同等にすることができるので、排
ガスの背圧が潰し部分によって大きく変化することもな
い。
【0011】このように、本発明の車両排気系のデュア
ルパイプによれば、潰した状態でも使用できるため、そ
の全長を十分長くすることができ、エンジンの低速トル
クがを十分向上するという効果が得られる。また、本発
明の車両排気系のデュアルパイプは、パイプの内部が略
半分ずつに仕切られ、一方の排気経路は仕切られた一方
の空間であり、他方の排気経路は仕切られた他方の空間
である第1デュアル部と、インナパイプとこのインナパ
イプを取り囲むアウタパイプによって形成され、一方の
排気経路は前記インナパイプの内部であり、他方の排気
経路は前記インナパイプとこれを取り囲むアウタパイプ
との隙間である第2デュアル部と、前記第1デュアル部
の一方の排気経路と前記第2デュアル部の一方の排気経
路とを接続すると共に前記第1デュアル部の他方の排気
経路と前記第2デュアル部の他方の排気経路とを接続す
るジョイント部とを備えた構造としてもよい。
【0012】この場合、例えばエキゾーストマニホルド
とこのデュアルパイプとを接続するには、エキゾースト
マニホルドの出口側の2つの集合パイプを、このデュア
ルパイプの第1デュアル部の2つの排気経路の入口側の
形状と一致させ、それぞれを接続すればよい。これによ
り、エキゾーストマニホルドは第1デュアル部、ジョイ
ント部を経て、インナパイプとアウタパイプの二重構造
を有する第2デュアル部に接続される。このように、エ
キゾーストマニホルドのような他の自動車部品との接続
を容易に行うことができる。
【0013】本発明の車両排気系のデュアルパイプは、
インナパイプの一部として設けられた断面略円形のイン
ナフレキシブルパイプと、アウタパイプの一部として設
けられ、インナフレキシブルパイプを覆う断面略円形の
アウタフレキシブルパイプとを備えていてもよい。
【0014】この場合、両フレキシブルパイプは共に断
面略円形のため、どの方向にも変位可能である。このた
め、車両排気系のデュアルパイプにどの方向の振動が入
力されたとしても、両フレキシブルパイプはその振動に
応じて変形して、その振動を吸収できるという効果が得
られる。
【0015】このようなフレキシブルパイプとしては、
例えばベローズを採用してもよいし、あるいは、通常の
パイプの両開口端に例えばワイヤメッシュやエラストマ
ーなどの振動吸収材を取り付け、接続相手のパイプを振
動吸収材に摺動可能となるように接続する。
【0016】特に、このフレキシブルパイプとしては、
帯状体を巻回して隣合う帯状体が互いに摺動可能となる
ように係止されたインタロックを採用するのが好まし
い。この場合、インタロックは断面略円形のため、どの
方向にも変位可能である。そして、変位したときには、
インタロックを構成する帯状体同士が摺動することによ
って振動は効率よく減衰されるが、摺動面によってイン
タロックの内部は気密状態のまま保持される。このた
め、インタロックの内部を通過する排ガスは、インタロ
ックの外部を通過する排ガスと干渉するおそれがない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。 [第1実施形態]図1は、本実施例の車両排気系のデュ
アルパイプの左側面図、図2は図1のA−A断面図、図
3は図2のB−B断面図である。
【0018】本実施例のデュアルパイプ10は、アウタ
パイプ11、第1インナパイプ12、第2インナパイプ
16及びサポートパイプ17から構成されている。アウ
タパイプ11は、断面略円形のパイプである。デュアル
パイプ10は、外観上このアウタパイプ11しか見えな
い。
【0019】第1インナパイプ12は、アウタパイプ1
1の内部に配置され、断面略半円形の半円形パイプ部1
3と、断面略円形の円形パイプ部14と、両者を繋ぐジ
ョイントパイプ部15から構成されている。半円形パイ
プ部13は、第1インナパイプ12の上流側に形成され
ている。この半円形パイプ部13の平面部分13aは、
アウタパイプ11の直径と略一致するように設けられ、
アウタパイプ11の内部を半分に仕切る仕切り板の役割
を果たしている。また、半円形パイプ部13の円弧部分
13bは、アウタパイプ11の内周面と略一致してお
り、この内周面に溶接等により固着されている。
【0020】円形パイプ部14は、第1インナパイプ1
2の下流側に形成されている。この円形パイプ部14
は、外径がアウタパイプ11の内径よりも小さく、ま
た、中心軸がアウタパイプ11の中心軸と略一致してい
る。ジョイントパイプ部15は、半円形パイプ部13の
下流端から円形パイプ部14の上流端に向かって断面形
状が略半円形から略円形に徐々に変化している。
【0021】なお、本実施例の第1インナパイプ12は
一本のパイプを適宜加工することにより各部13、1
4、15を形成したものである。第2インナパイプ16
は、アウタパイプ11の内部に配置され、第1インナパ
イプ12の円形パイプ部14の下流端が差し込まれた状
態で接続され、アウタパイプ11との間に隙間をもって
配置されている。また、第2インナパイプ16の中心軸
はアウタパイプ11の中心軸と略一致している。
【0022】サポートパイプ17は、第2インナパイプ
16の下流端を支持する役割を果たすと共に排ガスを合
流させる役割を果たすものである。すなわち、サポート
パイプ17は、第2インナパイプ16の下流端とアウタ
パイプ11の内周面とを接続するように配置され、テー
パ面18に開けられた複数の孔18aを介して第2イン
ナパイプ16の内部と第2インナパイプ16−アウタパ
イプ11間の隙間とを連通させるものである。
【0023】このデュアルパイプ10は第1及び第2排
気経路101、102を有しており、第1排気経路10
1は第1インナパイプ12の内部から第2インナパイプ
16の内部を通過する経路であり、第2排気経路102
は第1インナパイプ12−アウタパイプ11間の隙間か
ら第2インナパイプ16−アウタパイプ11間の隙間を
通過する経路である。なお、両排気経路101、102
を通過してきた排ガスは、アウタパイプ11のうち、サ
ポートパイプ17の下流側の合流部19にて合流する。
【0024】なお、第1インナパイプ12の半円形パイ
プ部13とアウタパイプ11のうちこの半円形パイプ部
13を覆う部分とが、本発明の第1デュアル部に相当す
る。また、第1インナパイプ12のジョイントパイプ部
15とアウタパイプ11のうちこのジョイントパイプ部
15を覆う部分とが、本発明のジョイント部に相当す
る。更に、第2インナパイプ16とアウタパイプ11の
うちこの第2インナパイプ16を覆う部分とが、本発明
の第2デュアル部に相当する。
【0025】次に、本実施例の車両排気系のデュアルパ
イプ10の一使用例として、このデュアルパイプ10を
エキゾーストマニホルドに取り付けた場合について説明
する。図4は流路分割パイプに接続されたエキゾースト
マニホルドの概略斜視図、図5は流路分割パイプとデュ
アルパイプを接続したときの説明図である。
【0026】図4に示すように、エキゾーストマニホル
ド51は、4気筒エンジンのシリンダヘッドに接続され
る4本の分岐パイプ部52、52、52、52と、これ
らの分岐パイプ部52、52、52、52、のうち排ガ
スの干渉による脈動が小さいもの同士を集合させること
により形成した2本の集合パイプ部53、53とを備え
ている。集合パイプ部53、53は、略円形の断面が徐
々に略半円形に変化するように加工されており、その略
半円形になった箇所は、仕切り板56により内部が2分
された流路分割パイプ55に接続されている。
【0027】図5に示すように、流路分割パイプ55と
デュアルパイプ10には、それぞれにフランジが取り付
けられ、このフランジを介して両者は気密状態で接続さ
れている。また、流路分割パイプ55の仕切り板56の
下流端には二重板構造のラップ部56aが設けられ、こ
のラップ部56aが第1インナパイプ12の半円形パイ
プ部13の平面部分13aを挟み込むようにして覆って
いる。
【0028】エキゾーストマニホルド51の分岐パイプ
部52、52、52、52から集合パイプ部53、53
を経て流路分割パイプ55の第1排気経路551及び第
2排気経路552を通過してきた排ガスは、それぞれ、
デュアルパイプ10の第1排気経路101及び第2排気
経路102へと導入される。
【0029】即ち、流路分割パイプ55の第1排気経路
551を通過してきた排ガスは、第1インナパイプ12
の内部から、第2インナパイプ16の内部を通過して、
サポートパイプ17を経て合流部19へと導出される。
一方、流路分割パイプ55の第2排気経路552を通過
してきた排ガスは、第1インナパイプ12とアウタパイ
プ11とによって囲まれた空間に導入され、第2インナ
パイプ16とアウタパイプ11によって囲まれた空間を
通過して、サポートパイプ17のテーパ面18に設けら
れた複数の孔18aを経て合流部19へと導出される。
【0030】なお、流路分割パイプ55の仕切り板56
のラップ部56aは、第1インナパイプ12の半円形パ
イプ部13の平面部分13aを上流側から挟み込むよう
にして覆っているため、このラップ部56aと平面部分
13aとの間に若干隙間があったとしても、その隙間に
排ガスが流れ込んで各排気経路551、552を流通し
ている排ガス同士が合流してしまうおそれはない。
【0031】以上詳述した本実施例の車両排気系のデュ
アルパイプ10によれば、以下の効果が得られる。 デュアルパイプ10のうち第2デュアル部(第2イン
ナパイプ16とアウタパイプ11のうちこの第2インナ
パイプ16を取り囲んでいる部分)を潰す必要が生じた
としても、潰しによって構造上破損する箇所はないた
め、潰すことができる(なお、図6(a)、(b)は潰
した後の断面形状を例示したものである)。このため、
デュアルパイプ10によれば、第2デュアル部を潰す必
要が生じた場合であっても、その潰した箇所及びその後
方(下流)において依然として2つの排気経路を維持で
きるため、全長を十分長くすることができ、エンジンの
低速トルクがを十分向上するという効果が得られる。
【0032】エキゾーストマニホルド51は、流路分
割パイプ55を介することにより、容易にこのデュアル
パイプ10と接続することができる。 外観上はアウタパイプ11のみがあらわれるため、パ
イプ1本分と略同等の大きさであり、2つの排気経路1
01、102を備えているにもかかわらず、嵩ばらずコ
ンパクト化が実現される。
【0033】流路分割パイプ55は仕切り板56の接
合強度を高くするためにある程度厚肉にする必要がある
が、このデュアルパイプ10ではその必要がないため、
薄肉にすることができる。このため、軽量となるばかり
でなく、低熱容量となるのでエンジン始動直後であって
も排ガスがこのデュアルパイプ10を通過することによ
り低温化されるのを抑制でき、このパイプ10の下流側
に触媒装置がある場合においてその触媒を早期に活性化
できる。
【0034】なお、第2インナパイプ16の下流端はサ
ポートパイプ17によってアウタパイプ11に支持する
構造を採用したが、これ以外に、例えば、図7に示すよ
うに、2つのスリット41、41を備えたサポート板材
40を、デュアルパイプ10の下流端から第2インナパ
イプ16に圧入することにより、第2インナパイプ16
の下流端をアウタパイプ11に支持する構造を採用して
もよい。この場合は、アウタパイプ11のうちサポート
部材40の下流側が合流部となる。
【0035】また、排ガスが受ける抵抗を考慮すれば、
両排気経路101、102は断面積が略同じになるよう
に設計するのが好ましい。例えば、合流部19では、一
方の排気経路を通過してきた排ガスの負圧を利用して他
方の排気経路を通過してくる排ガスの流れをスムーズに
する効果が得られるが、この効果を有効に得るには負圧
を利用するタイミングが重要になる。この際、両排気経
路101、102を流通する排ガスの流速が異なるとそ
のタイミングが狂って上記効果が有効に得られないおそ
れがあるが、両排気経路101、102の断面積が略同
じになるように設計すれば、両排気経路101、102
を流通する排ガスの流速が略同じになるため、上記効果
が有効に得られる。
【0036】[第2実施例]図8は本実施例の車両排気
系のデュアルパイプの左側面図、図9は図8のC−C断
面図である。図10はインタロックを形成する帯状体の
断面図、図11はインタロックの説明図であり、(a)
は伸長状態、(b)は圧縮状態を表す。
【0037】本実施例のデュアルパイプ20は、図8及
び図9に示すように、アウタフレキシブルパイプ21、
第1アウタパイプ22、第2アウタパイプ23、第1イ
ンナパイプ12、第2インナパイプ16及びインタロッ
ク24から構成されている。アウタフレキシブルパイプ
21は、金属製の蛇腹管(ベローズ)であり、両端にス
トレートパイプ状の上流側開口21a及び下流側開口2
1bが設けられ、この上流側開口21aと下流側開口2
1bの間に山と谷が繰り返された形状(ウェーブ状)の
フレキシブル部21cが設けられている。このアウタフ
レキシブルパイプ21は、断面が略円形であり、また、
フレキシブル部21cの山や谷の幅を広めたり狭めたり
できるため、どの方向にも変形可能である。
【0038】第1アウタパイプ22は、取付部22aと
それより若干縮径された遮音部22bとを備えた段付き
パイプである。この第1アウタパイプ22は、バンド2
8との間にアウタフレキシブルパイプ21の上流側開口
21aを挟み込んでおり、遮音部22bがアウタフレキ
シブルパイプ21のフレキシブル部21cによって覆わ
れるように配設されている。
【0039】第2アウタパイプ23は、若干縮径された
取付部23aを備えた段付きパイプである。この第2ア
ウタパイプ23の取付部23aはバンド29との間にア
ウタフレキシブルパイプ21の下流側開口21bを挟み
込んでいる。第1インナパイプ12は、第1実施例と同
じものであるため、各部には第1実施例と同じ符号を付
し、その説明を省略する。
【0040】また、第2インナパイプ16は、その径が
第1インナパイプ13と略同じとした以外は、第1実施
例と同じものである。この第2インナパイプ16の上流
端は、第1インナパイプ12の下流端と間隔を持って配
置されている。この第2インナパイプ16の下流端は、
図9には示さないが、第1実施例と同様のサポートパイ
プ17によって第2アウタパイプ23に支持されてい
る。
【0041】インナフレキシブルパイプとしてのインタ
ロック24は、パイプ軸方向に発生する引張荷重・圧縮
荷重を受けるためのものであり、上流側開口には第1イ
ンナパイプ12の円形パイプ部14が挿入・固着され、
下流側開口には第2インナパイプ16の上流端が挿入・
固着されている。
【0042】このインタロック24は、金属製(例えば
SUS304製)の帯状体30を巻回して断面略円形の
筒体としたものであり、帯状体30は、図10にその断
面を示すように、衝撃受け部31とこの衝撃受け部31
の両端にて略コ字状に設けられた鈎部32、33とを備
えている。この鈎部32、33は対称形に形成されてい
る。帯状体30を巻回してインタロック24を形成した
ときの隣合う帯状体30を、図11に示すように帯状体
30a、帯状体30bと称し、これらの構成要素につい
ては末尾にa、bを付して表す。各帯状体30a、30
bの衝撃受け部31a、31bは、パイプ軸方向に対し
て角度θ(例えば40〜50゜)を成し、また、隣合う
帯状体30a、30bの鈎部32a、33b同士は接触
した状態を保つように掛止されている。即ち、鈎部同士
の重ね代の厚みTと帯状体の板厚tとの関係はT≒4t
で表される。また、隣合う帯状体30a、30bの鈎部
32a、33b同士は、接触状態を保ちつつ互いにパイ
プ軸方向に摺動可能である。
【0043】このインタロック24は、図11(a)の
ように伸長された状態から図11(b)のように圧縮さ
れた状態まで摺動可能である。このようにインタロック
24が伸縮したとしても、隣合う帯状体30a、30b
は接触状態が保たれるため、インタロック24の気密性
は保持される。なお、このインタロック24は断面略円
形であり、また摺動面同士に僅かな隙間があるため、曲
げ方向(例えば軸方向に対して略直交する方向)にも、
変形可能である。
【0044】このデュアルパイプ20は第1及び第2排
気経路201、202を有しており、第1排気経路20
1は第1インナパイプ12の内部からインタロック24
の内部を経て第2インナパイプ16の内部を通過する経
路であり、第2排気経路202は第1インナパイプ12
−第1アウタパイプ22間の隙間からインタロック24
−第1アウタパイプ22間の隙間を経て第2インナパイ
プ16−アウタパイプ23間の隙間を通過する経路であ
る。
【0045】なお、第1インナパイプ12の半円形パイ
プ部13と第1アウタパイプ22のうちこの半円形パイ
プ部13を覆う部分とが、本発明の第1デュアル部に相
当する。また、第1インナパイプ12のジョイントパイ
プ部15と第1アウタパイプ22のうちこのジョイント
パイプ部15を覆う部分とが、本発明のジョイント部に
相当する。更に、インタロック24及び第2インナパイ
プ16とこれらを覆うアウタフレキシブルパイプ21及
び第2アウタパイプ23が、本発明の第2デュアル部に
相当する。
【0046】次に、本実施例の車両排気系のデュアルパ
イプ20の使用例は、概ね第1実施例と同じであるた
め、ここでは振動吸収機構についてのみ説明する。アウ
タフレキシブルパイプ21は、断面略円形であるため、
フレキシブル部21cの山及び谷が変形してどの方向の
振動をも吸収可能である。また、インタロック24は図
15の断面かまぼこ状のものと異なり、断面略円形であ
るため、摺動方向が規制されることなくどの方向にも変
位可能である。このため、インタロック24の存在によ
って、アウタフレキシブルパイプ21が吸収できる振動
の方向が制限されることはない。つまり、エンジンの駆
動中、ローリング、ピッチング等の振動あるいは悪路走
行時における振動をデュアルパイプ20が受けた場合、
その軸方向の振動、曲げ方向の振動、円周方向の振動
(ひねり方向の振動)は、いずれもアウタフレキシブル
パイプ21のフレキシブル部21cの山又は谷の幅の変
形及びインタロック24の摺動によって、効率よく減衰
されるという効果が得られる。
【0047】また、本実施例では第1アウタパイプ22
は遮音部22bを有しているため、第2排気経路202
を流通する排ガスが直接アウタフレキシブルパイプ21
のフレキシブル部21cに当たることがなく、異音(チ
リチリ音、排ガスがフレキシブル部21cに直接当たる
ことにより発生)を防止できるという効果が得られる。
【0048】なお、本実施例では、振動吸収機構(アウ
タフレキシブルパイプ21、インタロック24、遮音部
22b)を除く構成は、上記第1実施例と略同じのた
め、上記第1実施例と同様、上記〜の効果を奏す
る。 [第3実施例]図12は第3実施例の要部断面図であ
る。第3実施例は、第2実施例のインタロック24に代
えて、インナフレキシブルパイプとして断面略円形の蛇
腹管(ベローズ)64を採用した以外は、第2実施例の
構成と同様である。この場合も、蛇腹管64は断面略円
形であるため、どの方向であっても変形可能である。こ
の第3実施例によっても、第2実施例と同様の効果が得
られる。
【0049】[第4実施例]図13は第4実施例の要部
断面図である。第4実施例は、第2実施例のインタロッ
ク24に代えて、断面略円形のパイプ74の両開口端の
内周にリング状のワイヤメッシュ75、76(半径方向
に若干伸縮可能)を設け、第1及び第2インナパイプ1
2、16がこのワイヤメッシュ75、76に摺動可能と
なるように差し込んだ構成を採用した以外は、第2実施
例の構成と同様である。この場合も、パイプ64及びワ
イヤメッシュ75、76が断面略円形であるため、第1
及び第2インナパイプ12、16はワイヤメッシュ7
5、76を介してどの方向にも相対的に変位可能であ
る。このとき、各インナパイプ12、16とワイヤメッ
シュ75、76との摺動によっても振動は減衰される。
この第4実施例によっても、第2実施例と同様の効果が
得られる。
【0050】尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態
に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に
属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のデュアルパイプの左側面図であ
る。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【図3】 図2のB−B断面図である。
【図4】 流路分割パイプに接続されたエキゾーストマ
ニホルドの概略斜視図である。
【図5】 流路分割パイプとデュアルパイプを接続した
ときの説明図である。
【図6】 第1実施例のデュアルパイプを潰した後の断
面形状を表す説明図である。
【図7】 サポート板材を用いた例の説明図である。
【図8】 第2実施例のデュアルパイプの左側面図であ
る。
【図9】 図8のC−C断面図である。
【図10】 インタロックを形成する帯状体の断面図で
ある。
【図11】 インタロックの説明図であり、(a)は伸
長状態、(b)は圧縮状態を表す。
【図12】 第3実施例の要部断面図である。
【図13】 第4実施例の要部断面図である。
【図14】 従来のデュアルパイプの説明図である。
【図15】 従来の振動吸収機構の説明図である。
【符号の説明】
10・・・デュアルパイプ、11・・・アウタパイプ、
12・・・第1インナパイプ、13・・・円形パイプ
部、13・・・半円形パイプ部、13a・・・平面部
分、14・・・円形パイプ部、15・・・ジョイントパ
イプ部、15・・・第1インナパイプ、16・・・第2
インナパイプ、17・・・サポートパイプ、19・・・
合流部、20・・・デュアルパイプ、21・・・アウタ
フレキシブルパイプ、22・・・第1アウタパイプ、2
3・・・第2アウタパイプ、24・・・インタロック、
30・・・帯状体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの下流側に設けられ、2つの排
    気経路を備えた車両排気系のデュアルパイプにおいて、 インナパイプとこのインナパイプを取り囲むアウタパイ
    プによって形成され、一方の排気経路は前記インナパイ
    プの内部であり、他方の排気経路は前記インナパイプと
    これを取り囲むアウタパイプとの隙間であることを特徴
    とする車両排気系のデュアルパイプ。
  2. 【請求項2】 エンジンの下流側に設けられ、2つの排
    気経路を備えた車両排気系のデュアルパイプにおいて、 パイプの内部が略半分ずつに仕切られ、一方の排気経路
    は仕切られた一方の空間であり、他方の排気経路は仕切
    られた他方の空間である第1デュアル部と、 インナパイプとこのインナパイプを取り囲むアウタパイ
    プによって形成され、一方の排気経路は前記インナパイ
    プの内部であり、他方の排気経路は前記インナパイプと
    これを取り囲むアウタパイプとの隙間である第2デュア
    ル部と、 前記第1デュアル部の一方の排気経路と前記第2デュア
    ル部の一方の排気経路とを接続すると共に前記第1デュ
    アル部の他方の排気経路と前記第2デュアル部の他方の
    排気経路とを接続するジョイント部とを備えたことを特
    徴とする車両排気系のデュアルパイプ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の車両排気系のデュ
    アルパイプであって、 前記インナパイプの一部として設けられた断面略円形の
    インナフレキシブルパイプと、 前記アウタパイプの一部として設けられ、前記インナフ
    レキシブルパイプを覆う断面略円形のアウタフレキシブ
    ルパイプとを備えたことを特徴とする車両排気系のデュ
    アルパイプ。
  4. 【請求項4】 前記インナフレキシブルパイプは、帯状
    体を巻回して形成されると共に隣合う帯状体が互いに摺
    動可能に係止されたインタロックであることを特徴とす
    る請求項3記載の車両排気系のデュアルパイプ。
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