JPH11315664A - 窓部材の開閉構造 - Google Patents

窓部材の開閉構造

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JPH11315664A
JPH11315664A JP11050996A JP5099699A JPH11315664A JP H11315664 A JPH11315664 A JP H11315664A JP 11050996 A JP11050996 A JP 11050996A JP 5099699 A JP5099699 A JP 5099699A JP H11315664 A JPH11315664 A JP H11315664A
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JP11050996A
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English (en)
Inventor
Kimito Nakagome
公人 中込
Hideyuki Hashimoto
秀之 橋本
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】窓部材の開閉構造は、ガラス板を収納部に対し
て昇降させるための昇降手段を有する。 【解決手段】昇降手段が、ガラス板に固定された昇降部
材と、昇降部材を長手方向に移動させる駆動部とを備
え、昇降部材をガラス板の前辺に取り付ける。こうし
て、モータ等の重量物をドア本体内の隅部に配置できる
窓部材の開閉構造を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窓部材の開閉構造に
係り、特にモータ等の重量物をドア本体内の隅部に配置
できる窓部材の開閉構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車のドアには、ドア本体に対
してガラス板をモータにより昇降させる窓部材の開閉構
造が多用されている。この窓部材の開閉構造では、従来
の手動式昇降機構をモータ駆動に置き換えた場合、モー
タをドア本体の略中央部に配置されることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ドア本体の中央部に
は、例えば各種スイッチ類やスピーカ等の補器を配置す
ることが多い。そのため、前述したように、ドア本体の
略中央部にモータが配置されていると、相互の干渉とい
う不都合がある。本発明は、前述した問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的はモータ等の重量物をドア
本体内の隅部に配置できる窓部材の開閉構造を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、窓開口を開閉する板状の窓部材と、
前記窓開口の下方に配された前記窓部材を収納する収納
部と、前記窓部材を前記窓開口と前記収納部との間に昇
降させる昇降手段とを有する窓部材の開閉構造であっ
て、前記昇降手段が、所定長さを有するとともに前記窓
部材に固定された昇降部材と、前記収納部に内蔵されて
いるとともに前記昇降部材を長手方向に移動させる駆動
部とを備え、前記昇降部材が前記窓部材における昇降方
向に沿った辺に取り付けられていることを特徴とする窓
部材の開閉構造を提供する。
【0005】このように構成された窓部材の開閉構造に
おいては、昇降部材が窓部材における昇降方向に沿った
辺に取り付けられている。そのため、例えば自動車のド
アを構成するドア本体の隅部にモータ等の駆動部を配置
できることになり、これにより前記目的が達成される。
【0006】この窓部材の開閉構造は、前記窓部材の下
辺に、前記収納部に収納された弾性部材が取り付けら
れ、前記弾性部材が前記窓部材を前記収納部から突出す
る方向に付勢することが好ましい。このような窓部材の
開閉構造においては、窓部材が弾性部材により収納部か
ら突出する方向に付勢されている。そのため、駆動部を
起動した直後から重量物である窓部材が円滑に上昇する
ことになる。
【0007】また、これらの窓部材の開閉構造は、前記
窓部材における前記昇降部材を取り付けた辺に対向する
辺側に前記弾性部材を接触させることが好ましい。この
ような窓部材の開閉構造においては、窓部材における前
記昇降部材を取り付けた辺に対向する辺側に弾性部材が
接触しているため、昇降部材が窓部材における一方の辺
にのみ取り付けられていても、窓部材が自重により他方
の辺側に傾くおそれがなく、安定的に窓部材を昇降でき
ることになる。
【0008】さらに、これらの窓部材の開閉構造は自動
車用の窓に好適に用いられる。これにより、自動車用ド
アの中央部に配置される種々の部材に干渉することなく
窓部材を昇降させる手段を配置できる。これに加えて、
側面衝突時にドアの変形を受けやすい中央部にモータ等
の比較的重量物であり大容量の構造物を配置せず、ドア
本体の隅部に昇降手段を配置できる。
【0009】さらにまた、これらの窓部材の開閉構造
は、弾性部材として略U字状に形成された板ばねを用い
ることが好ましい。このように構成された窓部材の開閉
構造では、弾性部材が略U字状に形成された板ばねであ
るため、収納部の構造を簡略化できるとともに軽量化で
きることになる。
【0010】これらの窓部材の開閉構造において、収納
部の開口から窓部材の昇降方向に沿って延びるフレーム
を設け、フレームが昇降部材を案内可能であることが好
ましい。このような窓部材の開閉構造においては、収納
部から突出した昇降部材がフレームに案内されるため、
窓部材がふらつくおそれがないことになる。
【0011】上記の場合、フレームに沿って設けられた
軟質樹脂製の摺接部材を有し、窓部材の表裏および取付
部材が摺接部材における摺接部に対して摺接可能である
ことが好ましい。このように構成された窓部材の開閉構
造においては、フレームに沿う軟質樹脂製の摺接部材が
窓部材の表裏に対して摺接可能であるため、確実な防水
性が得られることになる。 この場合、前記摺接部が耐
摩耗処理を施されていることが望ましい。
【0012】前記昇降部材として、窓部材を挟持する取
付部材と、取付部材に連結されるラックとを有し、駆動
部がラックに噛合するピニオンギアを有していることが
好ましい。このような窓部材の開閉構造においては、昇
降部材のラックと、駆動部のピニオンギアとが噛合する
ため、滑り等の作動不良が生じることなく窓部材を確実
に昇降できることになる。この場合、前記ラック部材が
丸棒状であれば、ガラス板の形状に対応させてラック部
材が適宜湾曲可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のガラ
ス窓の開閉構造の一例を示す概念図である。図中、左方
が車前側、右方が車後側を示す。図1には、自動車を構
成する前席用のサイドドア10が示されている。このサ
イドドア10は、ドア本体20と、ドア本体20に収納
可能な窓部材であるガラス板30とを備えている。そし
て、サイドドア10には、ドア本体20に対してガラス
板30を昇降させるための窓部材の開閉構造11が採用
されている。
【0014】ドア本体20は、プレス成形により所定形
状に形成されたインナーパネル(図示せず)と、車体外
板となる略長方形のアウターパネル21と、インナーパ
ネルに設けられたサッシュ22とを有している。アウタ
ーパネル21の図中手前側面にはインナーパネルが取り
付けられ、アウターパネル21はインナーパネルに対し
てサッシュ22を挟むように取り付けられている。
【0015】ドア本体20は、インナーパネルとアウタ
ーパネル21との間に中空の収納部23が設けられてい
る。ドアウェスト部には、ガラス板30が進退する開口
24が設けられ、この開口24からサッシュ22が突出
している。そして、サッシュ22とドアウェスト部とで
囲まれた部分に窓開口29が形成される。なお、サッシ
ュのない、いわゆるハードトップ型の自動車の場合に
は、ドア閉時の車体本体とドアウェスト部とで囲まれた
部分に窓開口29が形成される。
【0016】サッシュ22は、自動車のフロントピラー
およびルーフサイドレールに沿うように略円弧状に形成
された第1フレーム22Aと、第1フレーム22Aの一
端部(図中右方)に連結されるとともにセンターピラー
に沿う略直線状の第2フレーム22Bと、第1フレーム
22Aの他端部(図中左方)に連結されるとともに第2
フレーム22Bに対して平行な第3フレーム22Cとを
含んで構成されている。第2フレーム22B,第3フレ
ーム22Cは、車体の意匠に基づいて湾曲形成されてい
るとともに、それぞれの端部(下端部)が収納部23内
に配置されている。
【0017】ガラス板30は、第2フレーム22Bに案
内される後辺31と、第3フレーム22Cに案内される
前辺32とを有する平面略台形状を呈する。そしてガラ
ス板は、車体の意匠に基づいて表面が円弧面あるいは球
面となるように湾曲している。このガラス板30は、収
納部23に収納された最下位置からサッシュ22の第1
フレーム22Aの当接する最上位置まで第2フレーム2
2Bおよび第3フレーム22Cに案内されて昇降可能と
されている。ガラス板30の大きさは、最上位置におい
て下辺33が開口24から外部露出しない大きさに設定
されている。
【0018】そして、窓部材の開閉構造11は、ドア本
体20に対してガラス板30を昇降させるための昇降手
段40と、ガラス板30をドア本体20から突出する方
向に付勢する弾性部材50とを含んで構成されている。
【0019】昇降手段40は、ガラス板30の後辺31
に沿って固定された所定長さを有する昇降部材41と、
昇降部材41を長手方向に移動させる駆動部42とを備
えている。図2に示すように、昇降部材41は、ガラス
板30に固定される取付部材43と、取付部材43に固
定される丸棒状のラック44とを有している。
【0020】取付部材43は、ガラス板30を厚み方向
に挟持可能な略U字状の挟持部43Aと、ラック44を
握着可能な略C字状の握着部43Bとが硬質樹脂により
一体形成されている。この取付部材43は、ガラス板3
0およびラック44に対して滑り等が生じることなく、
ラック44をガラス板30の後辺31に沿って確実に固
定できるようになっている。ラック44は,適宜な金属
製とされ、接線方向に対して平行な歯が長手方向に沿っ
て所定間隔で形成されているとともに、第2フレーム2
2Bに対応して湾曲されている。なお、ガラス板30お
よびラック44に対して取付部材43を固定するにあた
っては、適宜接着剤等を併用してもよい。
【0021】駆動部42は、収納部23のスペースに応
じてインナパネルまたはアウタパネル21に固定され
て、収納部23内に保持される。本例では、駆動部42
はアウタパネル21に固定されている。駆動部42は、
昇降部材41のラック44に噛合するピニオンギア45
を有する。このピニオンギア45をモータ46により回
転駆動させることにより、昇降部材41をラック44の
長手方向に沿って図中上下に移動させる。
【0022】この駆動部42は、ドア本体20を構成す
るトリム(内張)に設けられたスイッチでモータ46を
正転あるいは逆転させることにより、昇降部材41を介
してガラス板30を上昇あるいは下降させるようになっ
ている。この際、取付部材43は、握着部43Bが略C
字状であるため、ラック44およびピニオンギア45の
噛合に干渉するおそれはない。
【0023】図3に示すように、昇降手段40は、昇降
部材41がサッシュ22の第2フレーム22Bに案内さ
れて昇降する。第2フレーム22Bは、プレス成形によ
り断面略U字状に形成された案内部28を有する。案内
部28内には、摺接部材であるウェザーストリップ25
が配置されている。ウェザーストリップ25は、弾力
性,耐候性を有する軟質樹脂により略U字状の断面形状
が連続する長尺部材とされ、案内部28内に弾性変形さ
せながら圧入されている。
【0024】このウェザーストリップ25は、取付部材
43の握着部43Bにおける外周面に対して断面略C字
状の摺接部25Aが面摺接するとともに、ガラス板30
の表裏両面に対して一対のリップ25B,25Cが弾性
摺接する構成である。また、ウェザーストリップ25
は、摺接部25Aとリップ25B,25Cとの間にリブ
25D,25Eが設けられている。リブ25D,25E
は、通常、挟持部43Aに対して接触しないように突設
されている。これらのリブ25D,25Eは、ガラス板
30がラック44の軸線を中心として回動するように振
れても、挟持部43Aに接触することにより、ガラス板
30の振れ角度を一定以下に規制するようになってい
る。
【0025】このようなウェザーストリップ25は、摺
接部25Aの内周面およびリブ25D,25Eの表面が
他の部分に比較して表面硬度が高く設定されている。従
って、昇降部材41が一体的に昇降しても摺接部25A
の内周面が摩耗するおそれがなく、かつ、ガラス板30
の振れを確実に規制できる。これらの摺接部25Aの内
周面およびリブ25D,25Eの表面は、例えばウェザ
ーストリップ25を製造する樹脂成形を2段階に分けて
行い、組成が異なる複数種類の樹脂を射出することによ
り設けられる。他に、組成が異なる複数種類の樹脂を同
時に共押出成形することでも得ることができる。
【0026】図1に戻る。弾性部材50は、適宜の金属
製の帯板を略U字状に湾曲させた板ばねとされ、収納部
23内に横倒しに配置されている。弾性部材50は、一
端部(上端部)がガラス板30の下辺33に接続されて
いるとともに、他端部(下端部)が収納部23の底部に
設けられた固定部26に固定されている。
【0027】弾性部材50は、一対の接続部材51を介
してガラス板30の下辺33に取り付けられている。図
4にも示すように、接続部材51は、硬質樹脂によりガ
ラス板30を厚み方向に挟持可能な略U字状に形成され
ている。これらの接続部材51は、ガラス板30の下辺
33において、中央部から車前寄りに所定の間隔を介し
て配置されている。そして、弾性部材50は、その厚み
方向に貫通する接続ビス52を接続部材52に螺合する
ことにより、ガラス板30の下辺33に取り付けられて
いる。従って、弾性部材50の一端部(上端部)は、ガ
ラス板30における昇降部材41が取り付けられた後辺
31に対して、離れた前辺32寄りに取り付けられてい
る。
【0028】次に、以上のようなサイドドア10におけ
るガラス板30の昇降動作を図1に基づいて説明する。
まず、ドア本体20の収納部23に収納されたガラス板
30を上昇させるにあたっては、図示しないスイッチに
よりモータ46を起動させ、正転するモータ46に駆動
されたピニオンギア45により昇降部材41を長手方向
に沿って上方に移動させる。
【0029】この際、比較的重量物であるガラス板30
は、弾性部材50によりドア本体20から突出する方向
に付勢されているため、モータ46が起動すると円滑に
上昇する。また、ガラス板30は、弾性部材50の一端
部が前辺32側に接続されているため、センターピラー
に沿う後辺31側が昇降部材41により上昇しても、自
重により前辺32側が前下がりになるおそれがなく、平
行に上昇する。
【0030】次に、サッシュ22内を閉鎖したガラス板
30を下降させるにあたっては、図示しないスイッチに
より逆転するピニオンギア45により昇降部材41を長
手方向に沿って下方に移動させる。これにより、ガラス
板30は、両端部が近づくように弾性部材50を変形さ
せながら水平に下降する。この際、ラック44は、ピニ
オンギア45を通過した後、ドア本体20の収納部23
内に設けられた筒部27内に収容される。このようなガ
ラス窓の開閉構造11によれば、昇降部材41がガラス
板30における昇降方向に沿った後辺31に取り付けら
れている。そのため、昇降部材41を移動させるための
モータ46をドア本体20における収納部23の隅部に
配置できる。
【0031】また、ガラス板30が弾性部材50により
収納部23から突出する方向に付勢されているため、重
量のあるガラス板30を上昇させるにあたって、モータ
46の起動を円滑に行え、これにより速やかなガラス板
30の上昇を実現できる。特に、この板ガラス30は、
弾性部材50がガラス板30の下辺33における前辺3
2寄りに取り付けられているため、後辺31側にのみ昇
降部材41が取り付けられていても、自重により前辺3
2側が前下がりになるおそれがなく、平行状態を維持で
きる。そして、弾性部材50は、略U字状に形成された
板ばねであるため、ドア本体20の構造を簡略化できる
とともに軽量化できる。
【0032】また、前述したガラス窓の開閉構造11に
よれば、昇降部材41がフレーム22Bに案内されるた
め、ガラス板30がふらつくことなく確実に昇降でき
る。そして、ガラス板30は、第2フレーム22Bに沿
うウェザーストリップ25に案内されるため、確実な防
水性が得られるとともに、昇降にあたってふらつくおそ
れがない。特に、ウェザーストリップ25は、摺接部2
5Aおよびリブ25D,25Eに耐摩耗処理が施されて
いるため、耐久性を向上できる。
【0033】さらに、前述したガラス窓の開閉構造11
によれば、昇降部材41のラック44および駆動部42
のピニオンギア45が噛合するため、滑り等の作動不良
が生じることなくガラス板30を確実に昇降できる。特
に、ラック部材44が丸棒状であるため、ガラス板30
や第2フレーム22Bの形状に対応させて比較的容易に
湾曲させることができる。そして、この昇降手段40に
おいては、昇降部材41の取付部材43およびラック4
4や、あるいは駆動部42のピニオンギア45を選択的
に用いることにより、他車種や他用途に適用可能とな
り、広い汎用性が得られる。
【0034】なお、本発明は、前述した実施の形態に限
定されるものでなく、適宜の変形,改良等が可能であ
る。例えば、前述した実施の形態では昇降手段の昇降部
材がガラス板における一端面にのみ取り付けられていた
が、窓部材の平行な一対の端面にそれぞれ昇降部材を取
り付けた形態も本発明に含むものである。なお、この場
合、弾性部材の有無は任意である。また、この窓部材の
平行な一対の端面にそれぞれ昇降部材を取り付けた形態
は、窓部材の高い支持力が得られる点で好ましい。この
高い支持力が得られる形態は、特にハードトップ型の自
動車において、有効に適用できる。
【0035】昇降手段としては、ラックおよびピニオン
ギアの組み合わせに限定せず、例えば帯状の昇降部材を
一対のローラにより挟持する形態を採用してもよい。モ
ータの駆動に応じて乗員が欲する分だけ精度よく窓部材
を昇降できる点や、昇降構造全体の剛性を確保できる点
に鑑みると、ラックおよびピニオンギアの組み合わせが
好ましい。また、昇降部材のラックを窓部材自身に刻み
を設けたもので構成することも可能である。
【0036】弾性部材の有無の任意性については、次の
事項も許容できる。すなわち、ウェザーストリップの窓
部材の挟持力により、窓部材の自重による前下がりが防
止されていれば、弾性部材を設けなくてもよい。この場
合、ウェザーストリップの抵抗により窓部材の昇降を妨
げるおそれがある場合には、窓部材に図5で説明される
部材を付加させることが好ましい。
【0037】図5は、窓部材の前辺に付加部材を設けた
例を示す正面図(a)、要部拡大斜視図(b)である。
図中、ガラス板30の後辺に固定されるべき昇降部材は
図示を省略している。ガラス板30の前辺32には、案
内補助部材55が設けられている。案内補助部材55
は、断面略U字状のガラス受け部を有する本体55Bと
ガラス板の前辺32から突出するようにガラス受け部に
設けられたローラ55Aとを備えている。
【0038】ガラス板30と案内補助部材55とは、ガ
ラス受け部内に設けられた接着剤を介して接合されてい
る。なお、ガラス板に孔を明け、案内補助部材とガラス
板とをネジ留めすることもできる。ローラ55Aは、昇
降部材の移動によるガラス板の後辺の上下動に伴って、
第3フレーム22C(図1参照)のU字状底部に沿って
回転案内される。これによって、ガラス板30をスムー
スに昇降でき、ガラス板30の前辺32と後辺31との
平行状態を維持できる。なお、案内補助部材55を隠蔽
するために、案内補助部材55全体が第3フレーム内に
挿入される構成とすることは好ましい。
【0039】弾性部材としては、略U字状の板ばねの
他、略V字状,略O字状,S字状,略W字状に形成され
た板ばねを採用してもよい。また、弾性部材としては、
板ばねの他、例えば圧縮スプリングや引張スプリング,
適宜なゴムやシリンダ装置を用いてもよい。収納部の中
央部のスペース確保を容易にできる点から、板ばねを好
ましく使用できる。
【0040】昇降部材としては、金属製の丸棒に対して
接線方向と平行な歯が形成されたラックが例示されてい
たが、金属製の丸棒に対して大径部および小径部が長手
方向に沿って交互に形成されたラックを用いてもよい。
このようなラックを用いれば、フレームに対応して容易
に湾曲可能となる。
【0041】窓部材としては、ガラス板の他、透視性を
有する合成樹脂板も使用可能である。上記の昇降部材の
ラックを窓部材自身に刻みを設けたもので構成する場
合、刻みの設けやすさの点から、合成樹脂板を用いるこ
とは有効である。ドア全体の剛性を確保できる点から
は、ガラス板が好ましい。
【0042】前述した実施の形態では自動車の前席用サ
イドドアを例示したが、本発明は後席用サイドドアやテ
ールゲートにも適用可能である。さらに、本発明は、自
動車にのみ適用可能なものではなく、鉄道,船舶,各種
飛行体や、あるいは建築構造物,各種工作機械等にも適
用可能である。収納部が限られたスペースである点に鑑
みると、本発明の窓部材の昇降構造を自動車のドア、特
にサイドドアに用いることは好適である。
【0043】その他、前述した実施の形態において例示
した窓部材,収納部,昇降手段,昇降部材,駆動部,弾
性部材等の材質,形状,寸法,形態,数,配置個所等は
本発明を達成できるものであれば任意であり、限定され
ない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
昇降部材が窓部材における昇降方向に沿った辺に取り付
けられているため、ドア本体の隅部にモータ等の駆動部
を配置できる。特に、窓部材を弾性部材により収納部か
ら突出する方向に付勢することによって、駆動部を起動
した直後から重量物である窓部材を円滑に上昇できる。
この場合、窓部材における昇降部材を取り付けた辺に対
向する辺に弾性部材を接触させることによって、窓部材
が自重により傾くおそれがない。さらに、自動車用の窓
に適用させると、重量物であり大容量の昇降手段をドア
本体の中央部に配置された種々の装置に干渉することな
く配置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス窓の開閉構造の一例を示す概念
図である。
【図2】昇降手段の一例を示す部分斜視図である。
【図3】摺接部材の一例を示す断面図である。
【図4】窓部材および弾性部材の接続形態の一例を示す
部分斜視である。
【図5】窓部材の前辺に付加部材を設けた例を示す正面
図(a)、要部拡大斜視図(b)である。
【符号の説明】
11:窓部材の開閉構造 23:収納部 29:窓開口部 30:ガラス板(窓部材) 40:昇降手段 41:昇降部材 42:駆動部 50:弾性部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窓開口を開閉する板状の窓部材と、前記窓
    開口の下方に配された前記窓部材を収納する収納部と、
    前記窓部材を前記窓開口と前記収納部との間に昇降させ
    る昇降手段とを有する窓部材の開閉構造であって、 前記昇降手段が、所定長さを有するとともに前記窓部材
    に固定された昇降部材と、前記収納部に内蔵されている
    とともに前記昇降部材を長手方向に移動させる駆動部と
    を備え、 前記昇降部材が前記窓部材における昇降方向
    に沿った辺に取り付けられていることを特徴とする窓部
    材の開閉構造。
  2. 【請求項2】前記窓部材が自動車用窓部材であって、前
    記収納部が自動車用ドア本体の内部に設けられたもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の窓部材の開閉構
    造。
  3. 【請求項3】前記収納部が、自動車用ドア本体のインナ
    ーパネルとアウターパネルとの間に設けられていること
    を特徴とする請求項2に記載の窓部材の開閉構造。
  4. 【請求項4】前記昇降手段が、前記窓部材の自動車用ド
    アにおける車後側の辺に取り付けられていることを特徴
    とする請求項2または3に記載の窓部材の開閉構造。
  5. 【請求項5】前記昇降部材が前記窓部材における昇降方
    向に沿った辺に延存して取り付けられたラックを備えて
    なり、前記駆動部が前記自動車用ドア本体に固定された
    ピニオンギアと該ピニオンギアを回転駆動させるモータ
    とを備えてなることを特徴とする請求項2,3または4
    に記載の窓部材の開閉構造。
  6. 【請求項6】前記窓開口が、車体のルーフサイドレール
    に沿う第1フレームと第1フレームの車体の前後両端に
    連結されて窓部材の昇降方向に沿って互いに略平行に延
    びる第2,第3のフレームとを備えたサッシュと、ドア
    ウェスト部とで囲まれた部分に形成されていることを特
    徴とする請求項2,3,4または5に記載の窓部材の開
    閉構造。
  7. 【請求項7】前記昇降部材が、第2フレームおよび第3
    フレームのうちの少なくとも一方に設けられた窓部材の
    昇降方向に沿って延びる断面が略U字状の案内部内に、
    昇降方向に沿って移動することを特徴とする請求項6に
    記載の窓部材の開閉構造。
  8. 【請求項8】前記窓部材の下辺には、前記収納部に収納
    された弾性部材が取り付けられており、前記弾性部材が
    前記窓部材を前記収納部から突出する方向に付勢してい
    ることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6また
    は7に記載の窓部材の開閉構造。
  9. 【請求項9】前記弾性部材が前記窓部材における前記昇
    降部材を取り付けた辺に対向する辺側に接触しているこ
    とを特徴とする請求項8に記載の窓部材の開閉構造。
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