JPH11315508A - 人工芝 - Google Patents

人工芝

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JPH11315508A
JPH11315508A JP12362498A JP12362498A JPH11315508A JP H11315508 A JPH11315508 A JP H11315508A JP 12362498 A JP12362498 A JP 12362498A JP 12362498 A JP12362498 A JP 12362498A JP H11315508 A JPH11315508 A JP H11315508A
Authority
JP
Japan
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resistance
artificial turf
ethylene
density
artificial lawn
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Pending
Application number
JP12362498A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Tanaka
伸弘 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication of JPH11315508A publication Critical patent/JPH11315508A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐折性、柔軟性、耐へたり性、耐磨耗性、耐熱
性、成形性が良く、かつ低コストな合成樹脂製の人工芝
を提供する。 【解決手段】基板部2と、この基板部2から上方に延び
る多数の突状体1が成形された合成樹脂製の人工芝にお
いて、この人工芝を構成する樹脂組成物の主成分が、密
度が0.900〜0.940g/cm3 であり、かつメ
ルトフローレートが、1〜50g/10分であるエチレ
ン−α−オレフィン共重合体と、密度が0.910〜
0.935g/cm3 であり、かつメルトフローレート
が0.5〜30g/10分であるポリエチレンとの混合
物からなり、かつその重量比が30:70〜80:20
となされたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂製の人工芝に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成樹脂製の基板部に、天然芝
様の突状体をマトリックス状に植立した構造の人工芝と
して、エチレン−酢酸ビニル共重合体が良く利用されて
いる。しかし、このエチレン−酢酸ビニル共重合体を用
いた人工芝は、耐熱性が低いため、例えば夏場に屋外で
使用すると、膨れや反りなどの変形が発生したり、突状
体が高温により過度に柔らかくなることで腰が無くな
り、歩行感が悪くなってしまう。
【0003】そこで、従来より、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体50〜80重量部ならびにエチレン−プロ
ピレンゴム共重合体50〜20重量部からなる樹脂組成
物を主材として用いたものが提案されている(例えば、
実開昭62−44907号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の人
工芝の場合、疲労特性、特に耐クリープ性が低下するた
めに、長期間使用すると、芝葉がへたるといった不都合
を生じることとなる。また、エチレン−プロピレンゴム
共重合体は、一般に混練性に劣り、上記従来の主材を用
いて人工芝を製造するには、例えば、2軸押出機にてペ
レット成形したり、ヘンシェルミキサーなどの混合機を
使用してドライブレンドするなどの前処理が必要とな
る。
【0005】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
であって、耐折性、柔軟性、耐へたり性、耐摩耗性、耐
熱性、成形性が良く、かつ低コストな合成樹脂製の人工
芝を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の人工芝は、基板部と、この基板部から上方に
延びる多数の突状体が成形された合成樹脂製の人工芝に
おいて、この人工芝を構成する樹脂組成物の主成分が、
密度が0.900〜0.940g/cm3 であり、かつ
メルトフローレートが、1〜50g/10分であるエチ
レン−α−オレフィン共重合体と、密度が0.910〜
0.935g/cm3 であり、かつメルトフローレート
が0.5〜30g/10分であるポリエチレンとの混合
物からなり、かつその重量比が30:70〜80:20
となされたものである。ここで言うメルトフローレート
(以下、単にMFRと言う。)とは、JIS K721
0に規定の条件4で測定された値のことである。
【0007】エチレン−α−オレフィン共重合体として
は、コモノマーであるα−オレフィンの炭素数が4以上
12以下が好ましい。例えば、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙
げられる。また、これらα−オレフィンの共重合体中の
割合は、通常1.0〜20重量%である。
【0008】このエチレン−α−オレフィン共重合体の
密度としては、0.900〜0.940g/cm3 の範
囲にあれば任意でよいが、0.910〜0.930g/
cm 3 の範囲のものがより好ましい。0.900g/c
3 よりも密度が低いと耐熱性が低下し、0.940g
/cm3 よりも密度が高いと柔軟性が劣り、成形性が低
下することとなる。
【0009】また、MFRとしては、1〜50g/10
分の範囲にあれば任意でよいが、4〜30g/10分の
範囲のものがより好ましい。1g/10分よりも低いと
溶融粘度が高いために、混練性、成形性が著しく低下
し、50g/10分よりも高いと耐熱性および耐折性が
低下することとなる。
【0010】ポリエチレンの密度としては、0.910
〜0.935g/cm3 の範囲にあれば任意でよいが、
0.915〜0.930g/cm3 の範囲のものがより
好ましい。0.910g/cm3 よりも密度が低いと耐
折性および耐熱性が低下し、0.935g/cm3 より
も密度が高いと樹脂が剛直になり、柔軟性が劣ることと
なる。
【0011】また、MFRとしては、0.5〜30g/
10分の範囲にあれば任意でよいが、2〜25g/10
分の範囲のものがより好ましい。0.5g/10分より
も低いと溶融粘度が高いために、混練性、成形性が著し
く低下し、30g/10分よりも高いと耐熱性および耐
折性が低下することとなる。
【0012】エチレン−α−オレフィン共重合体とポリ
エチレンとの混合比率としては、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体:ポリエチレンの重量比が、30:70〜
80:20の範囲ならば任意でよいが、40:60〜7
0:30がより好ましい。エチレン−α−オレフィン共
重合体の重量比が30重量%を下回ると、耐折性および
耐熱性が低下することとなり、この重量比が80重量%
を上回ると、耐へたり性および柔軟性が低下することと
なる。
【0013】人工芝を構成する樹脂組成物は、上記エチ
レン−α−オレフィン共重合体とポリエチレンとを混合
した主材に、必要に応じて、酸化防止剤や紫外線吸収
剤、光安定化剤などの耐候性向上材料、あるいは、顔
料、帯電防止剤などの公知の添加剤を加えて調製され
る。
【0014】上記樹脂組成物を混合するには、例えば2
軸押出機にてペレット成形したり、ヘンシェルミキサー
などの混合機を使用してドライブレンドしても良いのは
勿論のこと、エチレン−α−オレフィン共重合体とポリ
エチレンとのペレットを、タンブラーなどの簡易混合機
を用いて混合したり、公知の機上混合機を用いて混合し
てもよい。ただし、このようなペレット同士を混合した
ものを用いる場合には、スクリュー内で充分混練させる
ために、溶融粘度がより近くなるようにそれぞれの樹脂
を選択するのが好ましい。
【0015】上記樹脂組成物による人工芝の成形は、射
出成形によってユニット状に成形しても良いし、転写成
形ロールに、溶融した樹脂組成物を連続的に押出注型し
て長尺状に成形しても良い。
【0016】このようにして成形される人工芝には、基
板部と、この基板部から上方に延びる多数の突状体とが
形成される。このうち、基板部は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、リブ状、帯状、板状などに形成す
ることができる。いずれの形状においても、基板部上の
水を速やかに下方向に排水させるために、基板部上に開
口部を設けるのが好ましい。また、下地面上にある水を
速やかに横方向に排水し、かつ通気により、下地面を速
やかに空気乾燥させるために、基板部下面に脚柱を設け
ることで、下地面と基板部間にクリアランスを設けるの
が好ましい。また、突状体は、特に限定されるものでは
ないが、例えば、円柱、楕円柱、三角柱または四角柱な
どの多角柱、円錐、三角錐または四角錐などの角錐、擬
芝葉様のような形状であればよく、さらにこれらの形状
を基板部上に混在させて形成しても良いが、美観上を考
慮すれば、擬芝葉様の形状が好ましい。
【0017】この人工芝によると、エチレン−α−オレ
フィン共重合体の特徴である高機械強度、低摩擦、高融
点と、ポリエチレンの特徴である高柔軟性、低クリープ
性、低応力緩和性、易成形性という両者の特徴を有して
いるので、耐折性、耐摩耗性、耐へたり性、耐熱性、柔
軟性を兼ね備えた人工芝を得ることができるだけでな
く、従来用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体と比
較しても、安価であるため、コストパフォーマンスに優
れた人工芝を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0019】
【実施例1〜6、比較例1〜4】表1に示す主材料に、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製
IRGANOX1010)0.2重量部、ヒンダードア
ミン系光安定剤(チバガイギー株式会社製 CHIMA
SSORB944)0.5重量部をドライブレンドして
樹脂組成物を調製した。
【0020】この樹脂組成物によって人工芝を成形し
た。人工芝は、図1に示すように、305mm×305
mmの矩形短尺状とし、厚さ1.3mmの板状基板部2
の上に、葉株3をピッチ幅10.5mmでマトリックス
状に841株(29株×29株)植立している。葉株3
を構成する擬芝葉様の突状体1は、直径7mmの円周上
に等間隔で、8本直立し、さらに、その同心円内に直径
4.5mmの開口4が設けられている。
【0021】直立した突状体1の芝葉の長さを24mm
とし、根元肉厚を1.3mm、先端肉厚を0.3mmと
し、その間は1.3mm〜0.3mmの範囲で漸次小さ
くなる形状としている。また、突状体1の幅は、根元で
2.0mm、先端で1.3mmとし、その間は2.0m
m〜1.3mmの範囲で漸次小さくなる形状としてい
る。なお、各突状体1は、外観および緩衝性を良くする
ため、根元からの高さが略19mm程度となるように、
熱プレスにより屈曲させた。
【0022】基板部2の下部に葉株3と同位置に対応し
て、外径7mm、内径4.5mm、高さ8mmのボス状
脚柱5を、ピッチ幅21mmでマトリックス状に225
本(15本×15本)設けられている。
【0023】このようにして成形した人工芝について、
耐折性試験、耐摩耗性試験、耐へたり性試験、耐熱性試
験、柔軟性試験をそれぞれ行った。結果を表1に示す。
【0024】耐折れ性試験は、人工芝の試料上で、体重
60kgの人が30000回踏みつけた後、折損した突
状体1の有無により評価した。試験条件としては、温度
23℃、湿度50%RH、人工皮革製靴の履物で100
歩/分の足踏み法によって踏みつけた。
【0025】耐摩耗性試験は、テーバ形摩耗試験(JI
S L1023に準じる)による摩耗回数20000回
後の質量減少率(%)を求めた。試験条件としては、温
度23℃、湿度50%RH、摩耗輪をNo.H38とし
た。質量減少率(%)の評価は、4%以下を○、4%を
超えるものを×として評価した。4%を超えると、歩行
等により、短期間で突状体1が摩耗折損してしまう。
【0026】耐へたり性試験は、ロータリ形ダイナミッ
クローディングテスタ(JIS L1022に準じる)
による衝撃回数30000回後の芝高さ減少率(%)を
求めた。試験条件としては、温度23℃、湿度50%R
H、衝撃回転子を金属製歯車状ロールとした。芝高さ減
少率(%)の評価は、16%以下を○、16%を超える
ものを×として評価した。16%を超えると、歩行等に
より、短期間で突状体1がへたってしまう。
【0027】耐熱性試験は、80℃雰囲気下に24時間
放置後、製品の変形(膨れ、反り、波打ちなど)の有無
を目視により評価した。
【0028】柔軟性試験は、圧縮試験機にて、芝高さ1
0mmまで圧縮した際の単位面積当りの圧縮反力(N/
cm2 )を測定した。試験条件としては、温度23℃、
湿度50%RHとした。圧縮反力(N/cm2 )の評価
は、4〜7(N/cm2 )を○、4(N/cm2 )未満
のものと7(N/cm2 )を超えるものとを×として評
価した。7(N/cm2 )を超えると、剛性が大きすぎ
てソフトな歩行感を得ることができない。逆に、4(N
/cm2 )未満だと、剛性が小さすぎて足で踏み込んだ
際の沈み込みが大きく、足元が不安定になり、長時間歩
行すると足が通常以上に疲れることがあり好ましくな
い。
【0029】
【表1】
【0030】表1から、本発明に係る実施例のものにつ
いては、比較例のものに比べ、人工芝の重要品質項目で
ある耐折性、耐摩耗性、耐へたり性、耐熱性および柔軟
性の全ての項目について、優れた性能を有することが確
認できた。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、エ
チレン−α−オレフィン共重合体の特徴である高機械強
度、低摩耗性、高融点と、ポリエチレンの特徴である高
柔軟性、低クリープ性、低応力緩和性との両者の特徴を
有しているので、耐折性、耐摩耗性、耐へたり性、耐熱
性、柔軟性を兼ね備えた人工芝を得ることができる。加
えて、両樹脂の相溶性は良いので、簡易混合による成形
が可能となり、従来から汎用されているエチレン−α−
オレフィン共重合体とエチレン−プロピレンゴム共重合
体との混合物を主成分とする人工芝と比較して、製造コ
ストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】人工芝の全体構成の概略を示す部分斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 突状体 2 基板部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板部と、この基板部から上方に延びる
    多数の突状体が成形された合成樹脂製の人工芝におい
    て、 この人工芝を構成する樹脂組成物の主成分が、密度が
    0.900〜0.940g/cm3 であり、かつメルト
    フローレートが、1〜50g/10分であるエチレン−
    α−オレフィン共重合体と、密度が0.910〜0.9
    35g/cm3 であり、かつメルトフローレートが0.
    5〜30g/10分であるポリエチレンとの混合物から
    なり、かつその重量比が30:70〜80:20となさ
    れたことを特徴とする人工芝。
JP12362498A 1998-05-06 1998-05-06 人工芝 Pending JPH11315508A (ja)

Priority Applications (1)

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JP12362498A JPH11315508A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 人工芝

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JP12362498A JPH11315508A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 人工芝

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JPH11315508A true JPH11315508A (ja) 1999-11-16

Family

ID=14865203

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12362498A Pending JPH11315508A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 人工芝

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JP (1) JPH11315508A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014530971A (ja) * 2011-10-24 2014-11-20 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 人工芝ヤーン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014530971A (ja) * 2011-10-24 2014-11-20 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 人工芝ヤーン

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