JPH11315279A - 車両回りプラスチック部材用つや出し剤 - Google Patents

車両回りプラスチック部材用つや出し剤

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JPH11315279A
JPH11315279A JP12198898A JP12198898A JPH11315279A JP H11315279 A JPH11315279 A JP H11315279A JP 12198898 A JP12198898 A JP 12198898A JP 12198898 A JP12198898 A JP 12198898A JP H11315279 A JPH11315279 A JP H11315279A
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JP
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polishing agent
polishing
water
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average particle
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JP12198898A
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Hideo Nishida
英夫 西田
Katsuhisa Takishita
勝久 滝下
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Ishihara Chemical Co Ltd
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Ishihara Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両回りプラスチック部材のプラスチック生
地を痛めることなく汚れを落とすとともに、塗装面を平
滑にして塗装面本来の光沢を復元させ、優れたつや出し
を発現しうる車両回りプラスチック部材用つや出し剤を
提供する。 【解決手段】 0.1〜5μの平均粒径及び2〜6の新
モース硬度を有する研磨剤を水に分散させ、場合により
有機溶剤、さらには界面活性剤を含有させたものとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両回りプラスチ
ック部材用つや出し剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、基材の表面、特にプラスチッ
クに塗布された塗装表面のつや出し剤としては、シリコ
ーン系のものが多用されているが、このものには次のよ
うな欠点がある。すなわち、このシリコーン系つや出し
剤は単に溶剤で希釈した溶剤系と界面活性剤で乳化した
水系に大別されるが、溶剤系のものは、適度に希釈した
ものをエアゾール缶に充てんして噴霧塗布する用法が一
般的であり、手早く均一に塗布できる点で優れ、かつ油
性汚れを落とすのに適しているものの、溶剤の吸引によ
る人体への悪影響及び部材内への浸透による部材の劣化
が懸念されるとともに、車室内など密閉空間では、また
保管場所によっては、引火のおそれがあるという問題を
有している。
【0003】水性系のものは、水性汚れを落とすのに適
しているものの、ジメチルポリシロキサンに含まれる残
留界面活性剤により素材が劣化しやすく、耐水性に劣
り、耐久性に乏しいという問題を有している。しかも、
溶剤系も水系も共にその必須成分であるシリコーンが大
気中の塵や埃などの汚れを抱き込むため汚れやすい。
【0004】そこで、近年、ノンシリコーン系のものが
開発されている。このものは部材表面に吹き付け、塗り
込めたのち、拭き上げてつや出しを行うものであるが、
つやの持続性に劣り、また走行時の粉塵や洗車時のブラ
ッシング等で生じた傷における表面の凹凸をなくすこと
ができず、ざらつきがあり、平滑性や鏡面性に劣るとい
う欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のつや出し剤のもつ欠点を克服し、車両回りプラス
チック部材のプラスチック生地を痛めることなく汚れを
落とすとともに、塗装面を平滑にして塗装面本来の光沢
を復元させ、優れたつや出しを発現しうる車両回りプラ
スチック部材用つや出し剤を提供することを目的として
なされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
好ましい特性を有する車両回りプラスチック部材用つや
出し剤を開発するために種々研究を重ねた結果、特定の
研磨剤を水に分散させ場合によりこれに有機溶剤又は界
面活性剤又はこれら両方を含有させることにより、その
目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の車両回りプラスチック
部材用つや出し剤は、0.1〜5μの平均粒径及び2〜
6の新モース硬度を有する研磨剤を水に分散させて成る
か、場合によりこれにさらに有機溶剤及び/又は界面活
性剤を含有させて成るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のつや出し剤は車両回りプ
ラスチック部材に適用される。この車両回りプラスチッ
ク部材は車両、特に自動車の車体の一部又は車体周縁部
を構成するプラスチック製基材成形体の表面塗装品から
成る部材であって、例えばバンパー、リアスポイラー、
エアロパーツなどが挙げられる。本発明のつや出し剤に
用いられる研磨剤は、その平均粒径が0.1〜5μ、好
ましくは0.5〜5μ、より好ましくは1〜4μで、か
つ新モース硬度が2〜6、好ましくは3〜6であること
が必要であり、特に平均粒径が1〜4μで、かつ新モー
ス硬度が3〜6であるのが好ましい。この平均粒径が
0.1μ未満では汚れの除去効果や研磨効果が十分には
得られないし、また5μを超えると汚れの除去効果には
優れるものの、塗装面を研磨して平滑にするのが困難に
なる。また、新モース硬度が2未満では粒子が軟質すぎ
て塗装面の汚れの除去及び研磨効果が十分には得られな
いし、また6を超えると粒子が硬すぎて必要以上に研磨
が進む上に、研磨による新たな傷やそれによる光沢の低
下が生じるのを免れない。また、研磨剤はつや出し剤の
使用態様に応じ適切なものが用いられ、例えば粗面に富
む場合には、平滑にするのは相当研磨する必要があるた
め、研磨効果に優れた高硬度のものが用いられ、また最
終仕上げ用には表面を鏡面化する必要があるため、軟硬
度で平均粒径の小さいものが用いられる。
【0009】上記要求特性に適合する研磨剤としては、
例えばけいそう土、カオリン、炭酸カルシウム、アルミ
ナ、雲母、硼砂、石膏、硬石膏、ドロマイト、氷晶石、
アパタイトなどが挙げられ、中でも特にけいそう土、カ
オリン、炭酸カルシウム、アルミナが好ましい。これら
は1種用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0010】本発明のつや出し剤においては、さらに有
機溶剤を配合するのが好ましい。有機溶剤は、通常、研
磨剤を分散させた水に乳化方法により混入される。有機
溶剤としては例えば石油系炭化水素、アルコール、塩素
系炭化水素、エステル、ケトン、エーテル等が使用でき
るが、石油系炭化水素やそれを主体とするものが好まし
い。有機溶剤は汚れ、中でも水アカ汚れを膨潤させる作
用効果があり、つや出し剤を適用したのち、軽く適当な
布類で拭いたり、ブラシでブラッシングすることにより
汚れが取りやすくなる。この際に塗装面を侵してはなら
ないが、この点からも石油系炭化水素やそれを主成分と
する溶剤は塗装面やゴム、プラスチック等を痛めないの
で好ましく、しかも洗浄力を助長する作用も有する。
【0011】本発明のつや出し剤においては、さらに界
面活性剤を配合するのが好ましい。この界面活性剤とし
ては、通常の陽イオン系、陰イオン系、非イオン系、両
性イオン系のいずれも使用できる。界面活性剤は、水と
有機溶剤とをエマルション化させる作用を有し、しかも
拭き取りやブラッシング後の塗装面に残っている研磨剤
等を水洗いにより容易に除去する作用も兼ね備えてい
る。
【0012】本発明のつや出し剤を構成する成分の配合
組成については、つや出し剤全量に対し、研磨剤は1〜
30重量%の範囲で、さらに有機溶剤を配合する場合有
機溶剤は20〜50重量%の範囲で、さらに界面活性剤
を配合する場合界面活性剤は1〜10重量%の範囲で選
ぶのが好ましい。研磨剤の配合割合が1重量%未満では
汚れの除去効果や研磨効果が十分には得られないし、ま
た30重量%を超えるとその量の割には効果の向上がみ
られず、むしろ経済的に不利となる。
【0013】本発明のつや出し剤として特に好ましいの
は、0.1〜5μの平均粒径及び2〜6の新モース硬度
を有する研磨剤1〜30重量、有機溶剤20〜50重量
%、界面活性剤1〜10重量%及び水から成る車両回り
プラスチック部材用つや出し剤である。
【0014】本発明のつや出し剤には、必要に応じ、そ
の目的を損なわない範囲で、表面平滑剤組成物に慣用さ
れている各種添加成分、例えば色素、顔料、シリコー
ン、増粘剤などを配合することができる。
【0015】本発明のつや出し剤は、それを用いて車両
回りプラスチック部材の表面の凹凸を研磨し平滑にする
ことにより容易に車両回りプラスチック部材のつや出し
を行うことができる。本発明のつや出し剤の好適な使用
方法としては、まずこのつや出し剤を車両回りプラスチ
ック塗装面、特にバンパーの表面にハケ、布、スポン
ジ、不織布、紙、へら等で直接塗布し、あるいはスプレ
ーにして吹き付け、次いで布、スポンジ、不織布、紙等
でこすり上げたのち、表面に残ったつや出し剤を布、ス
ポンジ、不織布、紙等で拭き上げるようにするのがよ
い。
【0016】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定される
ものではない。
【0017】実施例1〜5、比較例1〜4 新車より3年経過している黒色塗装面をもつバンパーを
有する車種(日産ブルーバード)及び新車より3年経過
している白色塗装面をもつバンパーを有する車種(トヨ
タマークII)について、シャンプーワックス(石原薬
品社製)を用いスポンジがけを行って洗浄したのち、1
ケ月間露天放置し、汚れを付着させたものを試験車とし
た。バンパーを9等分にテープで分けたのを試験片とし
て用いた。このバンパーを、(1)水でスポンジ洗浄す
る、(2)水分を拭き取る、(3)薬剤3gを塗り込
む、(4)拭き上げる、という工程でバンパーのつや出
し試験を行い、処理後の光沢度(光沢計により測定)、
水あかの除去性、目視及び手触りによる総合評価を行っ
た。なお、ブランク試験の水洗のみの場合は、光沢度8
0で、水あかがほとんどとれない状態であった。上記
(3)の工程で用いる薬剤には、次に示す配合組成(重
量部)の、実施例の薬剤AないしEと、比較例の薬剤F
ないしJをつや出し剤として用いた。
【0018】 薬剤A けいそう土A(新モース硬度4.5〜5.5、平均粒径3〜5μ) …20 ケロシン …35 ノイゲンTW−60(第一工業製薬社製、ノニオン界面活性剤) …3 水 …42
【0019】 薬剤B アルミナ(新モース硬度5、平均粒径2〜4μ) …10 軽油 …30 エチレングリコール …7 オレイン酸モノエタノールアミン塩 …2 水 …51
【0020】 薬剤C カオリン(新モース硬度2、平均粒径3μ) …25 ケロシン …35 ノイゲンET−147(第一工業製薬社製、ノニオン界面活性剤) …2 水 …38
【0021】 薬剤D アルミナ(新モース硬度4、平均粒径2〜4μ) …15 カオリン(新モース硬度2、平均粒径3μ) …10 軽油 …30 エチレングリコール …2 ノイゲンTW−60(第一工業製薬社製、ノニオン界面活性剤) …2 水 …41
【0022】 薬剤E けいそう土A(新モース硬度4.5〜5.5、平均粒径3〜5μ) …15 タルク(新モース硬度1、平均粒径1〜3μ) …10 軽油 …30 エチレングリコール …2 オレイン酸モノエタノールアミン塩 …2 水 …41
【0023】 薬剤F アルミナ(新モース硬度8、平均粒径8〜10μ) …15 ケロシン …35 オレイン酸モノエタノールアミン塩 …2 水 …48
【0024】 薬剤G タルク(新モース硬度1、平均粒径1〜3μ) …25 ケロシン …35 ノイゲンTW−60(第一工業製薬社製、ノニオン界面活性剤) …2 水 …38
【0025】 薬剤H けい砂(新モース硬度7、平均粒径9〜12μ) …15 ケロシン …35 オレイン酸モノエタノールアミン塩 …2 水 …48
【0026】 薬剤J けいそう土J(新モース硬度1、平均粒径0.5〜2μ) …25 ケロシン …35 ノイゲンET−147(第一工業製薬社製、ノニオン界面活性剤) …2 水 …38
【0027】なお、比較例の薬剤FとHは新モース硬度
及び平均粒径が規定範囲外であり、比較例の薬剤GとJ
は新モース硬度が規定範囲外である。
【0028】上記試験結果を表1に示す。
【表1】
【0029】これより、実施例の薬剤はいずれも水アカ
汚れを完全に落とせるとともに、塗装面を平滑にし光沢
を回復させる効果を示し、塗装面にも何ら悪影響を及ば
さないことが分る。これに対し、比較例の薬剤FやHで
は、水アカ汚れはとれるものの、薬剤による新たな傷が
生じて表面がざらつき、塗装面を傷めるとともに、光沢
など美観を損ねる結果となる。また、比較例の薬剤Gや
Jでは、塗装面への悪影響はないものの、本来の目的と
する水アカの除去性及び光沢度の向上が得られないこと
が分る。
【0030】
【発明の効果】本発明のつや出し剤は、プラスチック生
地を痛めることなく汚れ、中でも水アカ汚れを十分に落
すことができ、さらに塗装面を平滑にして塗装面本来の
光沢を復元させ、優れたつや出しを発現しうるという顕
著な効果を奏する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.1〜5μの平均粒径及び2〜6の新
    モース硬度を有する研磨剤を水に分散させたことを特徴
    とする車両回りプラスチック部材用つや出し剤。
  2. 【請求項2】 研磨剤のつや出し剤全量に対する割合が
    1〜30重量%の範囲である請求項1記載のつや出し
    剤。
  3. 【請求項3】 研磨剤がけいそう土、カオリン、炭酸カ
    ルシウム、アルミナである請求項1又は2記載のつや出
    し剤。
  4. 【請求項4】 有機溶剤を含有する請求項1、2又は3
    記載のつや出し剤。
  5. 【請求項5】 界面活性剤を含有する請求項1ないし4
    のいずれかに記載のつや出し剤。
  6. 【請求項6】 バンパー用である請求項1ないし5のい
    ずれかに記載のつや出し剤。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載のつ
    や出し剤を用いて車両回りプラスチック部材の表面の凹
    凸を研磨し平滑にすることを特徴とする車両回りプラス
    チック部材のつや出し方法。
JP12198898A 1998-05-01 1998-05-01 車両回りプラスチック部材用つや出し剤 Pending JPH11315279A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001226665A (ja) * 2000-02-16 2001-08-21 Maruo Calcium Co Ltd 艶出し剤用研磨剤及びそれを含有してなる艶出し剤組成物
CZ301084B6 (cs) * 2006-08-01 2009-11-04 Friedl@František Použití materiálu na bázi kremeliny jako prísady pro zvýšení smácivosti do chladicích kapalin obrábecích stroju a do prípravku pro úpravu povrchu pred náterem
JP2010501662A (ja) * 2006-08-18 2010-01-21 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 紫外線硬化性パテ組成物
JP2012125842A (ja) * 2010-12-12 2012-07-05 Kazusuke Akiyoshi 塗装表面の鏡面仕上げ方法

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