JPH11314343A - 印刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料 - Google Patents
印刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料Info
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- JPH11314343A JPH11314343A JP12486598A JP12486598A JPH11314343A JP H11314343 A JPH11314343 A JP H11314343A JP 12486598 A JP12486598 A JP 12486598A JP 12486598 A JP12486598 A JP 12486598A JP H11314343 A JPH11314343 A JP H11314343A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 版材の版胴への保持を確実にして平版印刷を
可能にするとともに、色ずれ等を防止する印刷方法及び
装置並びに印刷版材用版下材料を提供すること。 【解決手段】 可撓性を有する版材13を版胴7に装着
させて多色で平版印刷を行う印刷方法において、版胴の
表面7a又は刷版の裏面13aの少なくとも一方の表面
粗さが、中心線平均粗さRaで3μm〜12μmの粗面
のものを用いて印刷する。
可能にするとともに、色ずれ等を防止する印刷方法及び
装置並びに印刷版材用版下材料を提供すること。 【解決手段】 可撓性を有する版材13を版胴7に装着
させて多色で平版印刷を行う印刷方法において、版胴の
表面7a又は刷版の裏面13aの少なくとも一方の表面
粗さが、中心線平均粗さRaで3μm〜12μmの粗面
のものを用いて印刷する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷方式によ
る印刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料に関する
ものである。
る印刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷用印刷機においては、印刷版を
版胴に巻き付け、機械的に固定し、この状態で印刷を行
うのが一般的である。しかし、取り扱いが容易な金属以
外の材料(例えば、プラスチックフィルム、紙等)を支
持体とする平版印刷版は、寸度安定性に難点があり、例
えば、印刷中にブランケット胴と版との摩擦によって、
版が部分的にひずみを生じ、印刷寸法及び紙に対する印
刷位置精度を損ねてしまうという問題があった。
版胴に巻き付け、機械的に固定し、この状態で印刷を行
うのが一般的である。しかし、取り扱いが容易な金属以
外の材料(例えば、プラスチックフィルム、紙等)を支
持体とする平版印刷版は、寸度安定性に難点があり、例
えば、印刷中にブランケット胴と版との摩擦によって、
版が部分的にひずみを生じ、印刷寸法及び紙に対する印
刷位置精度を損ねてしまうという問題があった。
【0003】したがって、上記のような支持体材料を用
いた版の場合には、従来、印刷物の見当精度をあまり必
要としない少ない枚数を印刷する簡便用に限られてお
り、多色で精巧な高級印刷や大型印刷機を用いた本格的
な印刷にはそのままでは用いられていなかった。このよ
うな問題を改善するため、実開昭58−1046号公報
では、版材を例えばアクリル系ないしゴム系の両面接着
シート、スプレー接着剤を用いて版胴又は仕立てあわせ
用の版下板に直接接着する方法が提案されている。しか
しながら、このような方法では、印刷板が版胴に強固に
接着するため、印刷版の版胴上での位置の微調整ができ
なかったり、印刷後の排版などの作業性が極めて悪化す
るという問題が新たに生ずる。
いた版の場合には、従来、印刷物の見当精度をあまり必
要としない少ない枚数を印刷する簡便用に限られてお
り、多色で精巧な高級印刷や大型印刷機を用いた本格的
な印刷にはそのままでは用いられていなかった。このよ
うな問題を改善するため、実開昭58−1046号公報
では、版材を例えばアクリル系ないしゴム系の両面接着
シート、スプレー接着剤を用いて版胴又は仕立てあわせ
用の版下板に直接接着する方法が提案されている。しか
しながら、このような方法では、印刷板が版胴に強固に
接着するため、印刷版の版胴上での位置の微調整ができ
なかったり、印刷後の排版などの作業性が極めて悪化す
るという問題が新たに生ずる。
【0004】一方、近年普及してきたCTP(COMPUTER
TO PLATE) による製版、印刷方法は、従来のコンベンシ
ョナルな製版、印刷方法(版材の露光工程がリスフィル
ムを使用した密着露光による)に比べて、版材に対する
画像(露光)の寸法、位置精度が良好で、多色印刷にお
ける見当合わせが容易であるという長所を有している。
しかしながら、前記のようなプラスチックフィルム、紙
等を支持体とする平版印刷版の場合には、前記のような
問題を有するため、CTPの多色印刷における見当合わ
せが容易であるという長所を生かせていない。
TO PLATE) による製版、印刷方法は、従来のコンベンシ
ョナルな製版、印刷方法(版材の露光工程がリスフィル
ムを使用した密着露光による)に比べて、版材に対する
画像(露光)の寸法、位置精度が良好で、多色印刷にお
ける見当合わせが容易であるという長所を有している。
しかしながら、前記のようなプラスチックフィルム、紙
等を支持体とする平版印刷版の場合には、前記のような
問題を有するため、CTPの多色印刷における見当合わ
せが容易であるという長所を生かせていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プラ
スチックフィルム、紙等を支持体とする平版印刷版を用
い、印刷時に版が部分的に歪みを生じ印刷寸法及び紙に
対する印刷位置精度を損ねてしまうことなく、かつ、C
TPによる製版、印刷方法において多色印刷における見
当合わせが容易で、かつ、前記従来法の問題点である印
刷時の作業性が悪くなることを解消することのできる印
刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料を提供するこ
とにある。
スチックフィルム、紙等を支持体とする平版印刷版を用
い、印刷時に版が部分的に歪みを生じ印刷寸法及び紙に
対する印刷位置精度を損ねてしまうことなく、かつ、C
TPによる製版、印刷方法において多色印刷における見
当合わせが容易で、かつ、前記従来法の問題点である印
刷時の作業性が悪くなることを解消することのできる印
刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。 可撓性を有する版材を用いて平版印刷を行う印刷装
置において、前記版材を装着する版胴の表面粗さを、中
心線平均粗さRaで3μm〜12μmの粗面に形成した
ことを特徴とする印刷装置。 可撓性を有する版材を用いて平版印刷を行う印刷方
法において、前記版材を装着する版胴の表面又は前記版
材の裏面の少なくとも一方の表面粗さが、中心線平均粗
さRaで3μm〜12μmの粗面のものを用いて印刷す
ることを特徴とする印刷方法。 シート状基体を備え、該基体の少なくとも片面の表
面粗さを中心線平均粗さRaで3μm〜12μmの粗面
に形成したことを特徴とする平版印刷版材用版下材料。 前記に記載の材料を、その粗面側が平版印刷版材
側となるように版胴に設置して印刷することを特徴とす
る印刷方法。
記構成により達成される。 可撓性を有する版材を用いて平版印刷を行う印刷装
置において、前記版材を装着する版胴の表面粗さを、中
心線平均粗さRaで3μm〜12μmの粗面に形成した
ことを特徴とする印刷装置。 可撓性を有する版材を用いて平版印刷を行う印刷方
法において、前記版材を装着する版胴の表面又は前記版
材の裏面の少なくとも一方の表面粗さが、中心線平均粗
さRaで3μm〜12μmの粗面のものを用いて印刷す
ることを特徴とする印刷方法。 シート状基体を備え、該基体の少なくとも片面の表
面粗さを中心線平均粗さRaで3μm〜12μmの粗面
に形成したことを特徴とする平版印刷版材用版下材料。 前記に記載の材料を、その粗面側が平版印刷版材
側となるように版胴に設置して印刷することを特徴とす
る印刷方法。
【0007】粗面の表面粗さが中心線平均粗さRaで3
μm未満の場合には、版材の歪(伸び)抑制効果が殆ど
期待できず、また表面粗さが中心線平均粗さRaで12
μmよりも大きいと、突起が版材の表面に影響して印刷
物に画像の欠陥が生じてしまう。
μm未満の場合には、版材の歪(伸び)抑制効果が殆ど
期待できず、また表面粗さが中心線平均粗さRaで12
μmよりも大きいと、突起が版材の表面に影響して印刷
物に画像の欠陥が生じてしまう。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
多色平版印刷機を示している。この平版印刷機は、給紙
部1、印刷部2、排紙部3等から構成されている。そし
て、給紙部1においてパレット1aに積み重ねられてい
る用紙4は、一枚ずつ印刷部2の各印刷ユニット2a,
2b,2c,2dに順次搬送され、そこでブラック、シ
アン、マゼンタ、イエローの4色の印刷が施される。各
印刷ユニット2a,2b,2c,2dでは、インキ装置
5からインキがインキロール6を介して版胴7に装着さ
れた版材(刷版)13に供給され、該版材13の画線上
にインキが付着され、また湿し装置8から湿し水ロール
9を介して版材13に水が供給され、該版材13の非画
線部に水が塗布される。この版材13の画線上のインキ
はゴム胴10に転写され、該ゴム胴10と圧胴11間に
供給された用紙4に印刷が施される。なお、前の印刷ユ
ニットで印刷が終了すると、用紙4は紙渡し胴12によ
って次の印刷ユニットへ移送される。このようにして印
刷部2において印刷が完了した用紙4は、排紙部3へ搬
送される。上記実施形態は、湿し水を用いる平版印刷版
を用いた方式を代表例として説明したが、本発明はこれ
に限定されることはなく、湿し水を用いない平版印刷版
を用いた方式も本発明に含まれる。
多色平版印刷機を示している。この平版印刷機は、給紙
部1、印刷部2、排紙部3等から構成されている。そし
て、給紙部1においてパレット1aに積み重ねられてい
る用紙4は、一枚ずつ印刷部2の各印刷ユニット2a,
2b,2c,2dに順次搬送され、そこでブラック、シ
アン、マゼンタ、イエローの4色の印刷が施される。各
印刷ユニット2a,2b,2c,2dでは、インキ装置
5からインキがインキロール6を介して版胴7に装着さ
れた版材(刷版)13に供給され、該版材13の画線上
にインキが付着され、また湿し装置8から湿し水ロール
9を介して版材13に水が供給され、該版材13の非画
線部に水が塗布される。この版材13の画線上のインキ
はゴム胴10に転写され、該ゴム胴10と圧胴11間に
供給された用紙4に印刷が施される。なお、前の印刷ユ
ニットで印刷が終了すると、用紙4は紙渡し胴12によ
って次の印刷ユニットへ移送される。このようにして印
刷部2において印刷が完了した用紙4は、排紙部3へ搬
送される。上記実施形態は、湿し水を用いる平版印刷版
を用いた方式を代表例として説明したが、本発明はこれ
に限定されることはなく、湿し水を用いない平版印刷版
を用いた方式も本発明に含まれる。
【0009】ところで、本発明の第1の実施形態の平版
印刷機では、図2に示したように、版胴7の表面7a又
は版材13の裏面13aの少なくとも一方が粗面に形成
されている。粗面の表面粗さは、中心線平均粗さRaで
3μm〜12μmの範囲に設定されている。これは、表
面粗さが3μm未満の場合には版材の歪(伸び)抑制効
果が得られず、また12μmよりも大きい場合には、突
起が版表面に影響し印刷物に画像の欠陥が生じてしまう
からである。なお、従来の版胴の表面粗さは、中心線平
均粗さRaでおおよそ0.4μm以下に形成されてい
る。
印刷機では、図2に示したように、版胴7の表面7a又
は版材13の裏面13aの少なくとも一方が粗面に形成
されている。粗面の表面粗さは、中心線平均粗さRaで
3μm〜12μmの範囲に設定されている。これは、表
面粗さが3μm未満の場合には版材の歪(伸び)抑制効
果が得られず、また12μmよりも大きい場合には、突
起が版表面に影響し印刷物に画像の欠陥が生じてしまう
からである。なお、従来の版胴の表面粗さは、中心線平
均粗さRaでおおよそ0.4μm以下に形成されてい
る。
【0010】このような粗面の形成方法としては、微小
粒子をバインダーに分散させた液を塗布乾燥する方法、
バインダーフィルム形成後に微小粒子を機械的圧力でバ
インダー中に押し込む方法、バインダーフィルム形成後
に微小粒子を電着する方法、ブラスト処理、微小突起の
形成された圧延ロールにより圧延して形成する方法、金
属溶射、放電加工、レーザ加工、フォトレジストを塗布
し微小突起パターンを露光し現像でレジスト除去を行な
いエッチングをして形成する方法等がある。
粒子をバインダーに分散させた液を塗布乾燥する方法、
バインダーフィルム形成後に微小粒子を機械的圧力でバ
インダー中に押し込む方法、バインダーフィルム形成後
に微小粒子を電着する方法、ブラスト処理、微小突起の
形成された圧延ロールにより圧延して形成する方法、金
属溶射、放電加工、レーザ加工、フォトレジストを塗布
し微小突起パターンを露光し現像でレジスト除去を行な
いエッチングをして形成する方法等がある。
【0011】このように構成されたオフセット印刷機で
は、版材13の先端及び後端が版胴7の爪7bに係止さ
れて版胴7に装着される。そして印刷に際して、版材1
3が圧胴10によって加圧されても、版胴7の表面7a
又は版材13の裏面13aの少なくとも一方に形成した
粗面によって、版材13はずれることなく版胴7に保持
される。
は、版材13の先端及び後端が版胴7の爪7bに係止さ
れて版胴7に装着される。そして印刷に際して、版材1
3が圧胴10によって加圧されても、版胴7の表面7a
又は版材13の裏面13aの少なくとも一方に形成した
粗面によって、版材13はずれることなく版胴7に保持
される。
【0012】図3は、本発明に係わる第2の実施形態を
示している。版胴7の周面に装着された平版版材用版下
材料14の少なくとも片面には粗面が形成されている。
この粗面側が平版印刷版13と接するように、平版版材
用版下材料14は図示しない方法で版胴7に固定され
る。平版版材用版下材料14に用いられる基体は、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどのプラスチック、又はアルミニウム、SUSなど
の金属、又は紙、合成紙、布等、印刷機の版胴7とフィ
ット性の良いものであればよい。平版版材用版下材料1
4を版胴7へ固定する方法としては、スプレー糊、両面
テープなどの接着剤、粘着材を用いる方法、又は版胴の
頭と平版版材用版下材料固定用の爪を設け、平版版材用
版下材料の先端又は先端と後端を爪で係止する方法、も
しくはこれらを組み合わせた方法がよい。なお、粗面の
表面粗さ、粗面の形成方法、版の装着方法等は第1実施
形態と同じである。
示している。版胴7の周面に装着された平版版材用版下
材料14の少なくとも片面には粗面が形成されている。
この粗面側が平版印刷版13と接するように、平版版材
用版下材料14は図示しない方法で版胴7に固定され
る。平版版材用版下材料14に用いられる基体は、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどのプラスチック、又はアルミニウム、SUSなど
の金属、又は紙、合成紙、布等、印刷機の版胴7とフィ
ット性の良いものであればよい。平版版材用版下材料1
4を版胴7へ固定する方法としては、スプレー糊、両面
テープなどの接着剤、粘着材を用いる方法、又は版胴の
頭と平版版材用版下材料固定用の爪を設け、平版版材用
版下材料の先端又は先端と後端を爪で係止する方法、も
しくはこれらを組み合わせた方法がよい。なお、粗面の
表面粗さ、粗面の形成方法、版の装着方法等は第1実施
形態と同じである。
【0013】
【実施例】以下、本発明における前記第2実施形態の具
体的実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。サン
プルとして以下のからまでを準備した。
体的実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。サン
プルとして以下のからまでを準備した。
【0014】サンプル 基体として東レ社製ルミラーフィルムの上に、表1に示
した処方の表2に示した5種類のガラス球(いずれもユ
ニオン社製)と、このガラス球との結着剤としてアクリ
ル樹脂(富士写真フイルム社製;Tg=37℃,40%
トルエン溶液)をトルエン中にてエクセルオートホモジ
ナイザー(日本精機社製)で12,000rpmで15
分間分散した後、ワイヤーバーにて乾燥塗布量10g/
m2 になるように塗布・乾燥して版下のサンプルを得
た。表1に、作成した塗布材料の処方を示す。表2に、
使用したガラス球とその平均粒径を示す。
した処方の表2に示した5種類のガラス球(いずれもユ
ニオン社製)と、このガラス球との結着剤としてアクリ
ル樹脂(富士写真フイルム社製;Tg=37℃,40%
トルエン溶液)をトルエン中にてエクセルオートホモジ
ナイザー(日本精機社製)で12,000rpmで15
分間分散した後、ワイヤーバーにて乾燥塗布量10g/
m2 になるように塗布・乾燥して版下のサンプルを得
た。表1に、作成した塗布材料の処方を示す。表2に、
使用したガラス球とその平均粒径を示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】サンプル 表3に示した8種類の耐水研磨紙(日本研紙製)。使用
されている研磨粒の材質は、黒色炭化珪素。表3に、使
用した耐水研磨紙の粒度を示した。
されている研磨粒の材質は、黒色炭化珪素。表3に、使
用した耐水研磨紙の粒度を示した。
【0018】
【表3】
【0019】サンプル ガラス球塗布シート SUPER ICP FILM
Sタイプ(篠田商事社製)、ガラス球平均粒径50μ
m。上記各サンプルの粒子塗布側の中心線平均粗さを東
京精密社製570A型表面粗さ形状測定器を用いて測定
した。表4に、前記各サンプルの粒子塗布側の中心線平
均粗さを示した。
Sタイプ(篠田商事社製)、ガラス球平均粒径50μ
m。上記各サンプルの粒子塗布側の中心線平均粗さを東
京精密社製570A型表面粗さ形状測定器を用いて測定
した。表4に、前記各サンプルの粒子塗布側の中心線平
均粗さを示した。
【0020】
【表4】
【0021】サンプル 粗面化材の版伸び抑制効果確認の比較基準用としてポリ
エステルフィルム。
エステルフィルム。
【0022】印刷時の版伸びの測定は、三菱重工業社製
DAIYA1F2 2色オフセット枚葉輪転印刷機を使
用した。上記印刷機の1色目版胴には、版伸びが生じな
いアルミ支持体平版印刷版を標準の方法で装着した。一
方、上記印刷機の2色目版胴には、下記2方式で版下と
刷版を装着した。
DAIYA1F2 2色オフセット枚葉輪転印刷機を使
用した。上記印刷機の1色目版胴には、版伸びが生じな
いアルミ支持体平版印刷版を標準の方法で装着した。一
方、上記印刷機の2色目版胴には、下記2方式で版下と
刷版を装着した。
【0023】a)版下材として前記サンプル〜を反
粒子塗布側にスプレー糊(3M社製55)を塗布したう
えで版胴に貼り付け、その上に、紙とポリエチレンの積
層支持体を用いた平版印刷版である富士写真フイルム社
製ELP−2Xマスター(0.2mm厚)を標準の方法
で装着した。 b)版下材として前記サンプルを、版材として前記E
LP−2Xマスターを標準の方法で装着した。なお、印
圧が標準条件となるように上記サンプルの厚さを調整し
た。
粒子塗布側にスプレー糊(3M社製55)を塗布したう
えで版胴に貼り付け、その上に、紙とポリエチレンの積
層支持体を用いた平版印刷版である富士写真フイルム社
製ELP−2Xマスター(0.2mm厚)を標準の方法
で装着した。 b)版下材として前記サンプルを、版材として前記E
LP−2Xマスターを標準の方法で装着した。なお、印
圧が標準条件となるように上記サンプルの厚さを調整し
た。
【0024】1000枚印刷後に、印刷スタート時点か
らの版の伸びを、印刷したコート紙上で実測した。測定
は、1色目刷版、2色目刷版で同一位置に露光し、前後
左右方向に配置した6カ所のトンボ画像を、1色目と2
色目で版胴の回転方向に若干ずらして印刷し、印刷物上
で版胴の回転方向の1色目と2色目の上記6カ所の各位
置におけるトンボの間隔を、スタートと1000枚後の
印刷物上で実測し、その差をその位置における版伸び量
とし、上記6カ所の版伸び量の平均値をその版における
版伸び量とした。
らの版の伸びを、印刷したコート紙上で実測した。測定
は、1色目刷版、2色目刷版で同一位置に露光し、前後
左右方向に配置した6カ所のトンボ画像を、1色目と2
色目で版胴の回転方向に若干ずらして印刷し、印刷物上
で版胴の回転方向の1色目と2色目の上記6カ所の各位
置におけるトンボの間隔を、スタートと1000枚後の
印刷物上で実測し、その差をその位置における版伸び量
とし、上記6カ所の版伸び量の平均値をその版における
版伸び量とした。
【0025】一方、サンプルの表面粗さが大きい条件で
は、印刷物の画像の欠落を生じ、印刷物の品質の点から
使用に耐えられない。このことから、印刷物上の画像の
欠落の程度を目視によって評価した。
は、印刷物の画像の欠落を生じ、印刷物の品質の点から
使用に耐えられない。このことから、印刷物上の画像の
欠落の程度を目視によって評価した。
【0026】表5に上記1000枚印刷後の版伸び量
と、印刷物上の画像の欠落の程度の目視による評価結果
を示す。
と、印刷物上の画像の欠落の程度の目視による評価結果
を示す。
【0027】
【表5】
【0028】以上から明らかなように、サンプル表面の
粗さは、中心線平均粗さRa=3μm未満の場合には、
版材の歪(伸び)抑制効果が十分でなく、一方12.0
μmを超えると画像欠落が目立つ。したがって表面粗さ
が本発明の範囲内のとき、画像を良好に保ちつつ版材の
歪(伸び)を良好に防止することができることを確認し
た。
粗さは、中心線平均粗さRa=3μm未満の場合には、
版材の歪(伸び)抑制効果が十分でなく、一方12.0
μmを超えると画像欠落が目立つ。したがって表面粗さ
が本発明の範囲内のとき、画像を良好に保ちつつ版材の
歪(伸び)を良好に防止することができることを確認し
た。
【0029】なお、印刷作業値はどのサンプルにおいて
も良好であった。前記実施例においては、前記第2の実
施形態である粗面化処理を施した版下材を用いて本発明
の効果、妥当性を説明したが、これにとどまらず、前記
第1の実施形態である印刷機の版胴そのものに粗面化処
理を施した場合でも同様の効果が得られることはいうま
でもない。
も良好であった。前記実施例においては、前記第2の実
施形態である粗面化処理を施した版下材を用いて本発明
の効果、妥当性を説明したが、これにとどまらず、前記
第1の実施形態である印刷機の版胴そのものに粗面化処
理を施した場合でも同様の効果が得られることはいうま
でもない。
【0030】なお、本発明に係る平版印刷機において、
図4に示したように、版胴7の両側縁部にその周方向に
突起7c,7dを形成するとともに、版材13の左右側
縁に搬送方向にそって版胴係合孔13b,13cを形成
し、その版胴係合孔13b,13cを版胴7の突起7
c,7dに係合させることによって版材13を版胴7に
保持させれば、版材13の位置決めを正確かつ容易にで
きる。そして、版胴7の表面7a又は版材13の裏面1
3aの少なくとも一方の粗面によって版材13の各部の
伸び等による位置ずれを防止できる。
図4に示したように、版胴7の両側縁部にその周方向に
突起7c,7dを形成するとともに、版材13の左右側
縁に搬送方向にそって版胴係合孔13b,13cを形成
し、その版胴係合孔13b,13cを版胴7の突起7
c,7dに係合させることによって版材13を版胴7に
保持させれば、版材13の位置決めを正確かつ容易にで
きる。そして、版胴7の表面7a又は版材13の裏面1
3aの少なくとも一方の粗面によって版材13の各部の
伸び等による位置ずれを防止できる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、版胴の
表面又は版材の裏面の少なくとも一方の表面粗さが、中
心線平均粗さRaで3μm〜12μmの粗面であるの
で、両者間の摩擦係数が大きくなり、版材はずれること
なく版胴に保持され、しかも印刷物に画像の欠陥が生ず
ることもない。したがって、可撓性を有する版材を用い
て平版印刷が可能になり、版材のずれによる色ずれが生
じなくなり、多色平版印刷に有利である。
表面又は版材の裏面の少なくとも一方の表面粗さが、中
心線平均粗さRaで3μm〜12μmの粗面であるの
で、両者間の摩擦係数が大きくなり、版材はずれること
なく版胴に保持され、しかも印刷物に画像の欠陥が生ず
ることもない。したがって、可撓性を有する版材を用い
て平版印刷が可能になり、版材のずれによる色ずれが生
じなくなり、多色平版印刷に有利である。
【図1】本発明に係る印刷装置として平版印刷機を示し
た概念的図である。
た概念的図である。
【図2】本発明の印刷装置の要部を示したもので、版胴
と版材の一実施の形態を示した概念的な斜視図である。
と版材の一実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図3】本発明の印刷装置の要部を示したもので、版胴
に版下を備えた他の実施の形態を示した概念的な斜視図
である。
に版下を備えた他の実施の形態を示した概念的な斜視図
である。
【図4】本発明の印刷装置の要部を示したもので、版胴
の他の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
の他の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
1 給紙部 2 印刷部 2a〜2d 印刷ユニット 3 排紙部 4 用紙 5 インキ装置 6 インキロール 7 版胴 7a 表面 7b,7c 突起 10 ゴム胴 11 圧胴 13 版材 13a 裏面 13b,13c 版胴係合孔
Claims (4)
- 【請求項1】 可撓性を有する版材を用いて平版印刷を
行う印刷装置において、 前記版材を装着する版胴の表面粗さを、中心線平均粗さ
Raで3μm〜12μmの粗面に形成したことを特徴と
する印刷装置。 - 【請求項2】 可撓性を有する版材を用いて平版印刷を
行う印刷方法において、 前記版材を装着する版胴の表面又は前記版材の裏面の少
なくとも一方の表面粗さが、中心線平均粗さRaで3μ
m〜12μmの粗面のものを用いて印刷することを特徴
とする印刷方法。 - 【請求項3】 シート状基体を備え、該基体の少なくと
も片面の表面粗さを中心線平均粗さRaで3μm〜12
μmの粗面に形成したことを特徴とする平版印刷版材用
版下材料。 - 【請求項4】 前記請求項3に記載の材料を、その粗面
側が平版印刷版材側となるように版胴に設置して印刷す
ることを特徴とする印刷方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12486598A JPH11314343A (ja) | 1998-05-07 | 1998-05-07 | 印刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料 |
EP19990106231 EP0950925A3 (en) | 1998-04-13 | 1999-04-13 | Plate making apparatus, printing method and printing apparatus, packing sheet material for printing plate material, and plate material placement method and apparatus |
US09/289,945 US6112664A (en) | 1998-04-13 | 1999-04-13 | Plate making apparatus with a cutter and punch mechanism formed in one piece |
EP20030004214 EP1312474A1 (en) | 1998-04-13 | 1999-04-13 | Printing method and printing apparatus, and packing sheet material for printing plate material |
US09/624,774 US6474236B1 (en) | 1998-04-13 | 2000-07-25 | Plate material placement apparatus and method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12486598A JPH11314343A (ja) | 1998-05-07 | 1998-05-07 | 印刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11314343A true JPH11314343A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=14896018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12486598A Pending JPH11314343A (ja) | 1998-04-13 | 1998-05-07 | 印刷方法及び装置並びに印刷版材用版下材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11314343A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003534949A (ja) * | 2000-05-31 | 2003-11-25 | マクダーミッド・グラフィック・アーツ・ソシエテ・アノニム | 印刷用ブランケットを製造する方法および同方法により得られるブランケット |
JP2003534951A (ja) * | 2000-05-31 | 2003-11-25 | マクダーミッド・グラフィック・アーツ・ソシエテ・アノニム | ポリマー材料でできた背部層を含む印刷用ブランケットの製造方法および同方法により得られるブランケット |
-
1998
- 1998-05-07 JP JP12486598A patent/JPH11314343A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003534949A (ja) * | 2000-05-31 | 2003-11-25 | マクダーミッド・グラフィック・アーツ・ソシエテ・アノニム | 印刷用ブランケットを製造する方法および同方法により得られるブランケット |
JP2003534951A (ja) * | 2000-05-31 | 2003-11-25 | マクダーミッド・グラフィック・アーツ・ソシエテ・アノニム | ポリマー材料でできた背部層を含む印刷用ブランケットの製造方法および同方法により得られるブランケット |
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