JPH11312959A - 電圧制御発振回路 - Google Patents

電圧制御発振回路

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JPH11312959A
JPH11312959A JP10116731A JP11673198A JPH11312959A JP H11312959 A JPH11312959 A JP H11312959A JP 10116731 A JP10116731 A JP 10116731A JP 11673198 A JP11673198 A JP 11673198A JP H11312959 A JPH11312959 A JP H11312959A
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circuit
voltage
signal
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JP10116731A
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Shuichi Takada
秀一 高田
Akihiko Yoshizawa
秋彦 吉沢
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03BGENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
    • H03B5/00Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input
    • H03B5/08Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element comprising lumped inductance and capacitance
    • H03B5/14Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element comprising lumped inductance and capacitance frequency-determining element connected via bridge circuit to closed ring around which signal is transmitted
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K3/00Circuits for generating electric pulses; Monostable, bistable or multistable circuits
    • H03K3/02Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses
    • H03K3/027Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses by the use of logic circuits, with internal or external positive feedback
    • H03K3/03Astable circuits
    • H03K3/0315Ring oscillators
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K3/00Circuits for generating electric pulses; Monostable, bistable or multistable circuits
    • H03K3/02Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses
    • H03K3/027Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses by the use of logic circuits, with internal or external positive feedback
    • H03K3/03Astable circuits

Abstract

(57)【要約】 【課題】LSI化に適した回路構成であり、低ジッタで
且つ発振周波数範囲の広い電圧制御発振回路を提供する
ことを目的としている。 【解決手段】電圧制御遅延回路(VCD)22−1〜2
2−nを縦続接続し、各VCDの出力信号を選択回路2
3−1〜23−nで選択し、選択された信号を加算回路
24−1〜24−nに供給して帰還信号を生成する。k
段目のVCDを選択した時には、このk段目の選択信号
で(k+1)段目の加算回路の出力を固定し、k段目の
VCDの出力信号のみをk段目以前の加算回路を順次介
して初段のVCDに帰還することを特徴としている。任
意の段数を選択しても必ず正帰還ループになり、VCD
の段数に応じて帰還回路に挿入される反転回路の数は規
則正しく変化する。よって、制御電圧で可変できる発振
範囲とVCDの段数の調整で得られる発振範囲のずれを
防止でき、広範囲な周波数で連続した発振出力が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リングオシレー
タ型の電圧制御発振回路(VCO)に関し、特にリング
オシレータの段数を切り替えることにより広範囲な発振
周波数を得るものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の基本的なリングオシレー
タ型の電圧制御発振回路(VCO)を示している。この
VCOには、制御電圧Vcontによって遅延時間を可
変できる遅延素子(電圧制御遅延回路:VCD)11−
1〜11−nが複数個(n個)縦続接続されて設けられ
ている。選択信号M1〜Mnで選択されたVCD11−
1〜11−nの各出力タップの信号は、偶数段目が選択
された時はインバータ回路12−2,…,12−nで一
度反転させ、奇数段目が選択された時はそのまま選択回
路(2入力ナンド回路13−1〜13−n)を通して取
り出される。この選択回路13−1〜13−nで取り出
された信号は、加算回路(n入力ナンド回路14)に供
給された後、初段のVCD11−1の入力端子へ帰還さ
れる。この時、リングオシレータ内の反転回路(インバ
ータ回路やインバータ動作を行うナンド回路)の数が奇
数個であれば帰還ループは正帰還となり持続発振を行
う。
【0003】上記ナンド回路14から出力される発振出
力Foutの周波数は、制御電圧Vcontによって調
整されるVCD1段当たりの遅延時間と選択信号M1〜
Mnで選択されるVCD11−1〜11−nの段数とで
調整することができる。そして、図10に示すように、
制御電圧Vcontで可変できる発振周波数の範囲とV
CDの段数の調整で得られる発振周波数の範囲とが重な
るようにすることで広範囲な可変範囲を有するVCOを
構成できる。
【0004】ところで、リングオシレータが持続発振す
るためには、リングオシレータの帰還ループが正帰還に
なっている必要がある。そのため、上述したように偶数
段目のVCD11−2,…,11−nの出力信号を選択
する場合には、一度インバータ回路12−2,…,12
−nを通してから選択回路13−2,…,13−nに入
力し、初段のVCD11−1の入力端子には常に正帰還
信号を戻す必要がある。よって、VCDの段数が偶数の
場合には、奇数の場合に比べて帰還回路にインバータ回
路1個分の追加が必要になる。
【0005】このため、発振周波数を変えるために仮に
VCDを1段足したとすると、リングオシレータ内の反
転回路の数は純粋にVCD1段分の追加ではなく、VC
Dの段数が偶数か奇数かによりインバータ回路が追加さ
れたり、されなかったりして不規則である。しかも、偶
数段の場合にはリングオシレータのループ内にインバー
タ回路1個分の遅延時間が付加されることになる。この
付加されるインバータ回路の遅延時間は、製造プロセス
のばらつきや電源電圧の変動、温度変化等によって異な
ってくるので、制御電圧Vcontで可変できる発振周
波数の範囲とVCDの段数の調整で得られる発振周波数
の範囲がずれてしまうことが起きる。このように発振周
波数の範囲がずれると、発振周波数を連続して可変でき
ない。そこで、このようなずれが起きないようにするた
めに、従来は制御電圧Vcontで可変できる発振周波
数の範囲(発振ゲイン)を広げることが行われている。
しかし、発振ゲインを大きくすることは、制御電圧Vc
ontの揺らぎやノイズにより発振周波数のジッタ(周
波数の揺らぎ)を大きくするので好ましい方法ではな
い。
【0006】また、n通りのVCDの段数切替を行う場
合、VCD11−1〜11−nの出力タップからのn個
の遅延信号を加算するためのn入力の加算回路14が必
要になるとともに、この加算回路14に各出力タップか
らの信号を導くためのn本の信号線も必要になる。この
際、加算する信号数nが多くなると、加算回路14の規
模が大きくなるばかりでなく、加算回路14で発生する
遅延時間も大きくなる。また、各VCDの出力タップか
ら加算回路14までのn本の信号線の配線長がそれぞれ
異なるため、配線容量による遅延時間もVCDの段数に
よって異なってくる。このため、VCDの段数の変更や
段数切替数の変更を行う場合、加算回路14の入力数の
変更や各VCD11−1〜11−nの出力タップから加
算回路14までの信号線の配線長の最適化など再設計に
等しい煩雑な作業が必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のリ
ングオシレータ型の電圧制御発振回路は、制御電圧で可
変できる発振周波数の範囲とVCDの段数の調整で得ら
れる発振周波数の範囲がずれてしまい、発振周波数が不
連続になるという問題があった。また、この問題を解決
するために、制御電圧で可変できる発振周波数の範囲を
広げると、制御電圧の揺らぎやノイズにより発振周波数
のジッタが大きくなるという新たな問題が生ずる。
【0008】更に、従来のリングオシレータ型の電圧制
御発振回路は、VCDの段数が多くなると、加算回路の
規模とこの加算回路による遅延時間が大きくなり、且つ
各VCDの出力タップから加算回路までの配線容量の相
違により遅延時間が異なり、VCDの段数の変更や段数
切替数の変更を行う場合、再設計に等しい煩雑な作業が
必要となるという問題があった。
【0009】この発明は上記のような事情に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、LSI化に適し
た回路構成の電圧制御発振回路を提供することにある。
また、この発明の他の目的は、制御電圧で可変できる発
振周波数の範囲とVCDの段数の調整で得られる発振周
波数の範囲のずれを防止でき、広範囲な周波数で連続し
た発振出力が得られる電圧制御発振回路を提供すること
にある。
【0010】この発明の更に他の目的は、発振周波数の
ジッタを大きくすることなく、発振周波数の範囲を広げ
ることができる電圧制御発振回路を提供することにあ
る。この発明の別の目的は、VCDの段数が多くなって
も、VCDの段数の変更や段数切替数の変更を容易に行
うことができる電圧制御発振回路を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に記
載した電圧制御発振回路は、発振周波数に応じた選択信
号が供給される複数のユニット回路が縦続接続されて構
成され、各ユニット回路はそれぞれ、制御電圧に応じて
遅延時間が制御される電圧制御遅延回路と、第1の入力
端子に上記電圧制御遅延回路の出力信号が供給され、第
2の入力端子に選択信号が供給される選択回路と、第1
の入力端子に上記選択回路の出力信号が供給され、第2
の入力端子に次段のユニット回路から帰還信号が供給さ
れ、第3の入力端子に上記選択信号が供給され、上記第
1及び第2の入力端子に供給された信号を加算して帰還
信号を生成する加算回路とを具備し、各ユニット回路中
の電圧制御遅延回路の出力信号を順次次段のユニット回
路中の電圧制御遅延回路に供給し、選択信号で選択され
たユニット回路中の電圧制御遅延回路の出力信号を選択
回路を介して加算回路に供給し、この加算回路の出力信
号を順次前段のユニット回路中の加算回路に供給し、初
段のユニット回路中の加算回路から出力される帰還信号
を電圧制御遅延回路の入力端子に帰還することにより正
帰還ループを形成するようにして成り、上記ユニット回
路中の加算回路から上記選択信号で選択されたユニット
回路の段数と上記制御電圧に応じた周波数の発振出力を
得ることを特徴としている。
【0012】請求項2に記載したように、請求項1の電
圧制御発振回路において、前記選択信号によって選択さ
れたユニット回路中の電圧制御遅延回路、選択回路及び
加算回路に含まれる反転回路の和は奇数個であり、リン
グオシレータを構成して成ることを特徴とする。
【0013】請求項3に記載したように、請求項1また
は2の電圧制御発振回路において、前記電圧制御遅延回
路は、前記制御電圧に応じた第1及び第2の内部制御電
圧を発生する制御回路部と、この制御回路部から出力さ
れる第1及び第2の内部制御電圧によって電流値が制御
されるインバータ回路部とを備えることを特徴とする。
【0014】請求項4に記載したように、請求項1ない
し3いずれか1つの項の電圧制御発振回路において、前
記選択回路は、前記選択信号の状態に応じて前記電圧制
御遅延回路の出力信号を選択し、その反転信号を出力す
るものであることを特徴とする。
【0015】請求項5に記載したように、請求項1ない
し4いずれか1つの項に記載の電圧制御発振回路におい
て、前記選択回路は、第1の入力端子に前記電圧制御遅
延回路の出力信号が供給され、第2の入力端子に前記選
択信号が供給される2入力ナンド回路であることを特徴
とする。
【0016】請求項6に記載したように、請求項1ない
し5いずれか1つの項に記載の電圧制御発振回路におい
て、前記加算回路は、前記選択回路の出力信号、次段の
ユニット回路中の加算回路からの帰還信号、及び前段の
ユニット回路に供給される選択信号の反転信号が供給さ
れる3入力ナンド回路であることを特徴とする。
【0017】請求項7に記載したように、請求項1また
は2に記載の電圧制御発振回路において、前記電圧制御
遅延回路、前記選択回路及び前記加算回路はそれぞれ、
実質的に同じ回路構成であり、前記制御電圧で動作遅延
時間が制御される回路であることを特徴とする。
【0018】請求項8に記載したように、請求項7に記
載の電圧制御発振回路において、前記制御電圧で動作遅
延時間が制御される回路はそれぞれ、前記制御電圧に応
じた第1及び第2の内部制御電圧を発生する制御回路部
と、この制御回路部から出力される第1及び第2の内部
制御電圧によって電流値が制御される3入力ナンド回路
部とを備えることを特徴とする。
【0019】請求項9に記載したように、請求項1,
2,7または8いずれか1つの項に記載の電圧制御発振
回路において、前記電圧制御遅延回路は、第1及び第2
の入力端子に電源電圧が印加され、第3の入力端子に前
段のユニット回路中の電圧制御遅延回路の出力信号が供
給される3入力ナンド回路であることを特徴とする。
【0020】請求項10に記載したように、請求項1,
2,7,8または9いずれか1つの項に記載の電圧制御
発振回路において、前記選択回路は、第1の入力端子に
前記電圧制御遅延回路の出力信号が供給され、第2の入
力端子に選択信号が供給され、第3の入力端子に固定電
位が印加される3入力ナンド回路であることを特徴とす
る。
【0021】請求項11に記載したように、請求項1,
2,7,8,9または10いずれか1つの項に記載の電
圧制御発振回路において、前記加算回路は、前記選択回
路の出力信号、次段のユニット回路中の加算回路からの
帰還信号、及び前段のユニット回路に供給される選択信
号の反転信号が供給される3入力ナンド回路であること
を特徴とする。
【0022】請求項1のような構成によれば、縦続接続
するユニット回路の数の増減によってVCDの段数を容
易に設定でき、段数切替はユニット回路を選択信号で選
択するだけで良い。また、加算回路を各ユニット回路中
に設けているので、VCDの段数が多くなっても加算回
路の回路規模が大きくなることはなく、遅延時間の増大
もない。しかも、各VCDから加算回路までの配線長や
配線容量は各ユニット回路間で実質的に等しく、VCD
の段数によって遅延時間が異なるという問題もない。従
って、LSI化に好適な回路構成であり、VCDの段数
の変更や段数切替数の変更を容易に行うことができ、煩
雑な作業も不要である。
【0023】また、VCDの段数が偶数か奇数かに応じ
てインバータ回路を付加するか否かが変わることがな
く、VCDの段数に応じて帰還回路に挿入される反転回
路の数が規則正しく変化するので、制御電圧で可変でき
る発振周波数の範囲とVCDの段数の調整で得られる発
振周波数の範囲のずれも防止できる。これによって、広
範囲な周波数で連続した発振出力が得られる。
【0024】更に、発振ゲインを大きくする必要がない
ので、発振周波数のジッタが大きくなるという問題も回
避できる。請求項2に示すように、選択信号によって選
択されたユニット回路中の電圧制御遅延回路、選択回路
及び加算回路に含まれる反転回路(インバータ回路やイ
ンバータ動作を行うナンド回路)の和を奇数個にするこ
とによりリングオシレータ型の電圧制御発振回路を構成
している。
【0025】請求項3に示すように、電圧制御遅延回路
を制御回路部とインバータ回路部で構成し、インバータ
回路部に流れる電流を制御することにより、制御電圧に
応じて上記インバータ回路部の動作遅延時間を設定でき
る。
【0026】請求項4に示すように、選択回路は選択し
た電圧制御遅延回路の出力信号を反転して出力するイン
バータ動作を行う。請求項5に示すように、2入力ナン
ド回路によって選択回路としての所期の機能を実現でき
る。
【0027】請求項6に示すように、3入力ナンド回路
によって加算回路としての所期の機能を実現できる。請
求項7に示すように、電圧制御遅延回路、選択回路及び
加算回路を実質的に同じ回路構成で且つ制御電圧で動作
遅延時間が制御される回路で構成すれば、製造ばらつき
や電源電圧の変動、温度変化などによる反転回路毎の遅
延時間のばらつきをなくすことができ、より高精度な発
振周波数の制御が可能となる。
【0028】請求項8に示すように、電圧制御遅延回
路、選択回路及び加算回路は、制御回路部と3入力ナン
ド回路部とで構成でき、3入力ナンド回路部に流れる電
流を制御することにより、制御電圧に応じて上記3入力
ナンド回路部の動作遅延時間を設定できる。
【0029】請求項9に示すように、3入力ナンド回路
によって電圧制御遅延回路としての所期の機能を実現で
きる。請求項10に示すように、3入力ナンド回路によ
って選択回路としての所期の機能を実現できる。請求項
11に示すように、3入力ナンド回路によって加算回路
としての所期の機能を実現できる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は、この発明の第1
の実施の形態に係る電圧制御発振回路の概略構成を示す
ブロック図である。この電圧制御発振回路は、複数(n
個)のユニット回路21−1〜21−nが縦続接続され
て構成されており、各ユニット回路21−1〜21−n
はそれぞれ、電圧制御遅延回路22−1〜22−n、選
択回路23−1〜23−n及び加算回路24−1〜24
−nで構成されている。上記各ユニット回路21−1〜
21−n中の電圧制御遅延回路22−1〜22−nは入
力端子と出力端子が縦続接続され、各電圧制御遅延回路
22−1〜22−nの出力信号はそれぞれ、選択回路2
3−1〜23−nの第1の入力端子に供給される。これ
ら選択回路23−1〜23−nの第2の入力端子には選
択信号M1〜Mnが供給され、この選択信号M1〜Mn
で選択された選択回路23−1〜23−nの出力信号が
対応するユニット回路21−1〜21−n中の加算回路
24−1〜24−nの第1の入力端子に供給される。各
加算回路24−1〜24−(n−1)の第2の入力端子
にはそれぞれ、順次次段のユニット回路21−2〜21
−n中の各加算回路24−2〜24−nの出力信号が帰
還され、初段の加算回路24−1の出力信号は電圧制御
遅延回路22−1の入力端子に帰還されるとともに、発
振出力Foutとして出力される。一方、最終段の加算
回路24−nの第2の入力端子には、所定の固定電位V
aが印加される。また、初段の加算回路24−1の第3
の入力端子には所定の固定電位Vaが印加され、加算回
路24−2〜24−nの第3の入力端子には前段のユニ
ット回路21−1〜21−(n−1)に供給される選択
信号M1〜M(n−1)が供給されるようになってい
る。
【0031】上記のような構成において、仮に選択信号
M2によってユニット回路21−2(選択回路23−
2)が選択されたとすると、この選択回路23−2は電
圧制御遅延回路22−2の出力を伝搬できる状態にな
る。一方、選択信号M1,M3,…,Mnによって選択
回路23−1,23−3,…,23−nは非選択状態と
なり、これらの選択回路23−1,23−3,…,23
−nの出力は固定される。また、加算回路24−2の後
段の加算回路24−3の出力は選択信号M2で固定さ
れ、前段の加算回路24−1は入力信号を伝搬できる状
態になる。その結果、選択信号M2でユニット回路21
−2が選択された状態では、電圧制御遅延回路22−
1,22−2、選択回路23−2、加算回路24−2,
24−1で構成されたリングオシレータとなり持続発振
を行う。
【0032】同様に、選択信号M3でユニット回路21
−3(選択回路23−3)が選択されると、この選択回
路23−3は電圧制御遅延回路22−3の出力を伝搬で
きる状態になり、選択信号M1,M2,…,Mnによっ
て選択回路23−1,23−2,…,23−nは非選択
状態になるのでこれらの選択回路の出力は固定される。
また、加算回路24−3の後段の加算回路23−4の出
力は選択信号M3によって固定され、前段の加算回路2
4−2,24−1は入力信号を伝搬できる状態になる。
よって、選択信号M3でユニット回路21−3が選択さ
れた状態では、電圧制御遅延回路22−1,22−2,
22−3、選択回路23−3、加算回路24−3,24
−2,24−1でリングオシレータが構成されて持続発
振を行う。
【0033】ユニット回路21−3以降が選択されても
同様にしてリングオシレータが構成され、発振出力Fo
utが得られる。図2は、上記図1に示した電圧制御発
振回路における選択回路23−1〜23−nと加算回路
24−1〜24−nの構成例について説明するための回
路図である。図示する如く、選択回路23−1〜23−
nはそれぞれ、2入力ナンド回路25−1〜25−nで
構成されている。2入力ナンド回路25−1〜25−n
の第1の入力端子にはそれぞれVCD22−1〜22−
nの出力タップが接続され、第2の入力端子には段数切
替端子20−1〜20−nが接続されて選択信号M1〜
Mnが供給される。また、加算回路24−1〜24−n
はそれぞれ、インバータ回路26−1〜26−(n−
1)と3入力ナンド回路27−1〜27−nとで構成さ
れている。上記インバータ回路26−1〜26−(n−
1)の入力端子はそれぞれ、段数切替端子20−1〜2
0−(n−1)が接続される。上記3入力ナンド回路2
7−1〜27−nの第1の入力端子には上記2入力ナン
ド回路25−1〜25−nの出力端子が接続され、第2
の入力端子には順次次段のユニット回路中の3入力ナン
ド回路27−2〜27−nの出力端子が接続され、第3
の入力端子には前段のユニット回路中のインバータ回路
26−1〜26−(n−1)の出力端子がそれぞれ接続
される。初段の3入力ナンド回路27−1の第3の入力
端子には電源Vddが接続され、このナンド回路27−
1の出力端子はVCD22−1の入力端子に接続され、
この出力端子から発振出力Foutが出力される。最終
段の3入力ナンド回路27−nの第2の入力端子には、
電源Vddが接続される。
【0034】図3は、上記図2に示した回路における電
圧制御遅延回路22−1〜22−nの詳細な構成例を示
している。各電圧制御遅延回路22−1〜22−nは、
Pチャネル型MOSトランジスタMP1,MP2,MP
3とNチャネル型MOSトランジスタMN1,MN2,
MN3とで構成されている。MOSトランジスタMP
1,MP3のソースは電源Vddに接続され、ゲートが
共通にMOSトランジスタMP3のドレインに接続され
る。上記MOSトランジスタMP1のドレインと接地点
GND間には、MOSトランジスタMP2,MN2,M
N1の電流通路が直列接続される。上記MOSトランジ
スタMP2,MN2のゲートは共通接続され、このゲー
ト共通接続点に入力信号INが供給され、ドレイン共通
接続点から出力信号OUTが出力される。上記MOSト
ランジスタMP3のドレインには、MOSトランジスタ
MN3のドレインが接続される。MOSトランジスタM
N3のソースは接地点GNDに、ゲートはMOSトラン
ジスタMN1のゲート及び制御電圧端子20に接続され
る。そして、上記制御電圧端子20に供給された制御電
圧Vcontによって動作遅延時間が制御されるように
なっている。
【0035】すなわち、上記MOSトランジスタMP3
とMN3は制御回路部61を構成し、上記MOSトラン
ジスタMP1,MP2,MN1及びMN2は遅延時間が
制御されるインバータ回路部62を構成している。制御
電圧Vcontの印加によって制御回路部61から供給
される内部制御電圧VPCとVNCは、制御用のMOS
トランジスタMP1,MN1のゲートにそれぞれ印加さ
れ、MOSトランジスタMP2,MN2で構成されるイ
ンバータ部に流す電流値が制御される。これによって、
上記インバータ回路部62への入力信号INの供給から
出力信号OUTを出力するまでの動作遅延時間が制御電
圧Vcontで制御されることになる。
【0036】次に、上記のような構成において図2及び
図3に示した電圧制御発振回路の動作を、図4のタイミ
ングチャートを参照しつつ、選択信号M3でユニット回
路21−3が選択された場合を例にとって詳しく説明す
る。なお、ここでは説明を簡単にするために、図2中の
2入力ナンド回路25−1〜25−nと3入力ナンド回
路27−1〜27−nによる遅延時間は“0”として説
明する。
【0037】初段のVCD22−1に入力された信号F
0は、制御電圧Vcontで制御された遅延時間tdで
遅延されながら順次VCD22−2〜22−nまで伝搬
し、VCD22−1の出力タップには信号F1、VCD
22−2の出力タップには信号F2、VCD22−3の
出力タップには信号F3が出力される。上記各信号F
1,F2,F3は、信号F0の変化から順次tdだけ遅
延され、且つVCD中のインバータ回路部62で順次反
転された信号となる。ユニット回路21−3が選択され
た場合、選択信号M3は“H”レベル、選択信号M1,
M2,M4,…,M(n−1),Mnはそれぞれ“L”
レベルとなる。この結果、2入力ナンド回路25−3は
VCD22−3の出力信号F3を反転するインバータ回
路として働き、信号F3の反転信号S3を出力し、2入
力ナンド回路25−1,25−2,25−4,…,25
−nの出力信号S1,S2,S4,…,Snは“H”レ
ベルの固定状態になる。
【0038】また、3入力ナンド回路27−3には、2
入力ナンド回路25−3から信号S3、インバータ回路
26−2から前段の選択信号M2の反転信号(“H”レ
ベル固定状態)、及び後段の3入力ナンド回路27−4
の出力信号A4(“H”レベル固定状態)が供給されて
おり、2入力ナンド回路25−3からの信号S3を反転
して出力する。
【0039】この3入力ナンド回路25−3の出力信号
A3は、3入力ナンド回路27−2,27−1を伝搬し
て順次反転されながら初段のVCD22−1に入力され
る。その結果、3入力ナンド回路27−2から信号A3
を反転した信号A2が出力され、3入力ナンド回路27
−1から信号A2を反転した信号A1が出力される。こ
の信号A1は、初段のVCD22−1の入力信号F0と
なるとともに、発振出力Foutとなる。
【0040】すなわち、上記のような構成では、段数切
替端子20−1〜20−nに供給される選択信号M1〜
Mnが“H”レベルの時に対応するユニット回路21−
1〜21−nが選択状態となり、“L”レベルの時には
非選択状態になる。そして、段数切替端子20−k(k
=1〜n)に供給される選択信号Mkが選択されている
時のリングオシレータは、電圧制御遅延回路(VCD)
22−1〜22−k、加算回路として使用する3入力ナ
ンド回路27−1〜27−k、及びk段目のVCD22
−kの出力タップに接続された選択回路として働く2入
力ナンド回路25−kで構成される。よって、リングオ
シレータ内の全ての反転回路の段数は、kを正の整数と
すると(2k+1)で必ず奇数段となるため正帰還ルー
プで発振する。そして、発振周波数は、制御電圧Vco
ntで制御される電圧制御遅延回路22−1〜22−n
の遅延時間と段数切替端子20−1〜20−nの選択位
置で制御する。
【0041】上記のような構成によれば、縦続接続する
ユニット回路の数の増減によってVCDの段数を容易に
設定でき、段数切替はユニット回路を選択信号で選択す
るだけで良い。また、加算回路を各ユニット回路中に設
けているので、VCDの段数が多くなっても加算回路の
回路規模が大きくなることはなく、遅延時間の増大もな
い。しかも、任意の電圧制御遅延回路から対応する加算
回路までの配線長や配線容量は各ユニット回路で実質的
に等しく、VCDの段数によって遅延時間が異なるとい
う問題もない。従って、LSI化に好適な回路構成であ
り、VCDの段数の変更や段数切替数の変更を容易に行
うことができ、煩雑な作業は不要である。
【0042】また、リングオシレータ内の全ての反転回
路の段数は規則正しく変化するので、VCDの数が偶数
個か奇数個かに応じてインバータ回路を付加するか否か
を考慮する必要がなく、制御電圧で可変できる発振周波
数の範囲とVCDの段数の調整で得られる発振周波数の
範囲のずれも防止でき、広範囲な周波数で連続した発振
出力が得られる。
【0043】更に、発振ゲインを大きくする必要がない
ので、発振周波数のジッタが大きくなるという問題も回
避できる。図5は、この発明の第2の実施の形態に係る
電圧制御発振回路について説明するためのもので、上記
図1に示した回路における電圧制御遅延回路、選択回路
及び加算回路の他の詳細な構成例を示している。基本的
な回路構成は図2と同様であるが、ここでは図1におけ
る電圧制御遅延回路(VCD)22−1〜22−n、選
択回路23−1〜23−n、及び加算回路24−1〜2
4−nをそれぞれ、3入力ナンド回路の機能を有する電
圧制御遅延回路(以下NVCDと略称する)で構成して
いる。発振周波数は、制御電圧Vcontで制御される
各NVCDの遅延時間と段数切替端子の選択位置による
NVCDの段数とで制御される。
【0044】すなわち、図1に示した電圧制御遅延回路
22−1〜22−nに対応するNVCD28−1〜28
−nはそれぞれ、第1,第2の入力端子が電源Vddに
接続され、第3の入力端子には前段のNVCDの出力端
子が接続される。選択回路23−1〜23−nに対応す
るNVCD29−1〜29−nの第1の入力端子は上記
各NVCD28−1〜28−nの出力端子に接続され、
第2の入力端子は段数切替端子20−1〜20−nに接
続されて選択信号M1〜Mnが供給され、第3の入力端
子は電源Vddに接続される。インバータ回路30−1
〜30−(n−1)とNVCD31−1〜31−nは、
加算回路24−1〜24−nに対応する。各インバータ
回路30−1〜30−(n−1)の入力端子はそれぞ
れ、段数切替端子20−1〜20−nに接続される。N
VCD31−1〜31−nの第1の入力端子は上記NV
CD29−1〜29−nの出力端子に接続され、第2の
入力端子は順次次段のNVCD31−2〜31−nの出
力端子に接続され、第3の入力端子は前段のインバータ
回路30−1〜30−(n−1)の出力端子に接続され
る。初段のNVCD31−1の出力端子は、NVCD2
8−1の第3の入力端子に接続されるとともに、この出
力端子から発振出力Foutとして出力される。このN
VCD31−1の第3の入力端子には電源Vddが接続
される。更に、最終段のNVCD31−nの第3の入力
端子は電源Vddに接続される。そして、上記各NVC
D28−1〜28−n、29−1〜29−n及び31−
1〜31−nはそれぞれ、制御電圧Vcontで動作遅
延時間が制御されるようになっている。
【0045】図6は、上記図5に示した回路における3
入力ナンド機能を有する電圧制御遅延回路(NVCD2
8−1〜28−n、29−1〜29−n及び31−1〜
31−n)の構成例を示している。この電圧制御遅延回
路は、図1に示した回路における電圧制御遅延回路22
−1〜22−nとしては勿論のこと、選択回路23−1
〜23−n及び加算回路24−1〜24−nとしても利
用する。各NVCDは、Pチャネル型MOSトランジス
タMP1〜MP5とNチャネル型MOSトランジスタM
N1〜MN5とで構成されている。MOSトランジスタ
MP1,MP5のソースは電源Vddに接続され、ゲー
トが共通にMOSトランジスタMP5のドレインに接続
される。上記MOSトランジスタMP1のドレインと接
地点GND間には、MOSトランジスタMP2,MN
2,MN3,MN1,MN4の電流通路が直列接続され
る。上記MOSトランジスタMP2,MN2のゲートは
共通接続され、このゲート共通接続点に第1の入力信号
IN1が供給され、ドレイン共通接続点から出力信号O
UTが出力される。MOSトランジスタMP3のソース
は上記MOSトランジスタMP1のドレインと上記MO
SトランジスタMP2のソースとの接続点に接続され、
ドレインはMOSトランジスタMP2,MN2のドレイ
ン共通接続点に接続される。このMOSトランジスタM
P3及び上記MOSトランジスタMN3のゲートには第
2の入力信号IN2が供給される。MOSトランジスタ
MP4のソースは電源Vddに接続され、ドレインはM
OSトランジスタMP2,MN2のドレイン共通接続点
に接続される。このMOSトランジスタMP4及び上記
MOSトランジスタMN4のゲートには第3の入力信号
IN3が供給される。上記MOSトランジスタMP5の
ドレインには、MOSトランジスタMN5のドレインが
接続され、MOSトランジスタMN5のソースは接地点
GNDに、ゲートはMOSトランジスタMN1のゲート
及び制御電圧端子20に接続される。そして、上記MO
SトランジスタMN5,MN1のゲートに供給された制
御電圧Vcontによって動作遅延時間が制御されるよ
うになっている。
【0046】すなわち、上記MOSトランジスタMP5
とMN5は制御回路部71を構成しており、上記MOS
トランジスタMP1〜MP4とMN1〜MN4は遅延時
間が制御される3入力ナンド回路部72を構成してい
る。制御回路部71から供給される制御電圧VPC,V
NCは、制御用のMOSトランジスタMP1,MN1の
ゲートにそれぞれ供給される。第1の入力信号IN1と
してパルス信号を入力する場合、第2の入力信号IN2
と第3の入力信号IN3は“H”レベルの固定状態で使
用すれば、出力信号OUTはMOSトランジスタMP2
とMN2で構成されるインバータに流す電流値が上記制
御用のMOSトランジスタMP1,MN1のゲートに供
給された制御電圧VPCとVCNで遅延時間が制御され
ることになる。また、第2の入力信号IN2としてパル
ス信号を入力する場合には、入力信号IN1とIN3は
“H”レベルの固定状態で使用すれば、出力信号OUT
はMOSトランジスタMP3とMN3で構成されるイン
バータに流す電流値がMOSトランジスタMP1,MN
1のゲートに供給された制御電圧VPCとVNCで制御
され遅延時間が制御されることになる。これに対し、第
3の入力信号IN3として“L”レベルの信号を入力し
た場合には、第1,第2の入力信号IN1,IN2のレ
ベルに関係なく出力信号OUTは“H”レベルの固定状
態となる。
【0047】この基本的な考え方を図5に示した回路に
おける段数切替端子20−3に供給される選択信号M3
が選択された場合を例にとって説明する。図7は、段数
切替端子20−3に供給される選択信号M3でユニット
回路20−3が選択された場合の動作を示すタイミング
チャートである。初段のNVCD28−1に入力された
信号F0は、制御電圧Vcontで制御された遅延時間
tdで遅延されながらNVCD28−1〜28−nで順
次反転されつつ伝搬する。その結果、NVCD28−1
から信号F1、NVCD28−2から信号F2、NVC
D28−3から信号F3がそれぞれ出力される。
【0048】選択信号M3以外は“L”レベルの状態に
なっているので、NVCD29−3を除くNVCD29
−1,29−2,29−4〜29−nの出力は全て
“H”レベルの固定状態になっている。その結果、NV
CD29−3から上記信号F3よりtd遅延され、且つ
反転された信号S3が出力される。
【0049】また、NVCD31−1〜31−nの出力
状態は、選択信号M3の反転信号(“L”レベル状態)
が入力されているNVCD31−4が“H”レベルの固
定状態になっている以外は、後段のNVCDの出力を順
次伝搬できる状態になっている。NVCD31−3に
は、前段の選択信号M2の反転信号と後段のNVCD3
1−4の出力信号が供給されており、いずれも“H”レ
ベルで固定されているので、NVCD29−3の出力信
号を伝搬させることができる。このNVCD31−3か
ら信号A3、NVCD31−2から信号A2、NVCD
31−1から信号A1が出力される。信号A3は信号S
3よりtdだけ遅延され且つ反転された信号であり、信
号A2は信号A3よりtdだけ遅延され且つ反転された
信号であり、信号A1は信号A2よりtdだけ遅延され
且つ反転された信号である。この信号A1は初段のNV
CD28−1に入力される信号F0となるとともに、発
振出力Foutとして出力される。
【0050】上記のような構成によれば、リングオシレ
ータのループ内の反転回路を全て同じNVCDで構成す
るので、上記第1の実施の形態のVCDに比して更に製
造ばらつきや電源電圧の変動、温度変化等による反転回
路毎の遅延時間のばらつきをなくすことができ、LSI
化により好適な回路構成となり、更に高精度な発振周波
数の制御が可能となる。
【0051】図8は、この発明の第3の実施の形態に係
る電圧制御発振回路の概略構成を示すブロック図であ
る。図8において、上記図1と同一構成部分には同じ符
号を付してその詳細な説明は省略する。上記第1,第2
の実施の形態では、選択信号で選択されたユニット回路
の前段の選択信号を用いて次段のユニット回路中の加算
回路の出力を固定するようにしたが、この第3の実施の
形態では第1の選択信号で各選択回路を選択するととも
に、第2の選択信号で各加算回路の活性化及び非活性化
(あるいは出力レベルの固定と非固定)を選択すること
により、VCDの段数の選択を行うようにしている。す
なわち、図8に示す電圧制御発振回路では、ユニット回
路21−1中の選択回路23−1に第1の選択信号M1
aを供給し、加算回路24−1に第2の選択信号M1b
を供給している。また、ユニット回路21−2中の選択
回路23−2に第1の選択信号M2aを供給し、加算回
路24−2に第2の選択信号M2bを供給している。以
下、同様に各ユニット回路21−3,…,21−n中の
選択回路23−3,…,23−nに第1の選択信号M3
a,…,Mnaを供給し、加算回路24−3,…,24
−nに第2の選択信号M3b,…,Mnbを供給してい
る。
【0052】上記のような構成において、選択信号M2
aによってユニット回路21−2(選択回路23−2)
が選択されたとすると、この選択回路23−2は電圧制
御遅延回路22−2の出力を伝搬できる状態になる。一
方、選択信号M1a,M3a,…,Mnaによって選択
回路23−1,23−3,…,23−nは非選択状態と
なり、これら選択回路23−1,23−3,…,23−
nの出力レベルは固定される。また、選択信号M1b,
M2bによって加算回路24−1,24−2が活性化さ
れ、選択信号M3b,…,Mnbによって加算回路24
−3,…,24−nが非活性化される。その結果、選択
信号M2a,M2bでユニット回路21−2が選択され
た状態では、電圧制御遅延回路22−1,22−2、選
択回路23−2、加算回路24−2,24−1で構成さ
れたリングオシレータとなり持続発振を行う。
【0053】同様に、選択信号M3aでユニット回路2
1−3(選択回路23−3)が選択されると、この選択
回路23−3は電圧制御遅延回路22−3の出力を伝搬
できる状態になり、選択信号M1a,M2a,…,Mn
aによって選択回路23−1,23−2,…,23−n
は非選択状態になるのでこれらの選択回路の出力は固定
される。また、選択信号M1b,M2b,M3bによっ
て加算回路24−1,24−2,24−3が活性化さ
れ、選択信号M4b,…,Mnbによって加算回路24
−4,…,24−nが非活性化される。よって、選択信
号M3a,M3bでユニット回路21−3が選択された
状態では、電圧制御遅延回路22−1,22−2,22
−3、選択回路23−3、加算回路24−3,24−
2,24−1でリングオシレータが構成されて持続発振
を行う。
【0054】ユニット回路21−3以降が選択されても
同様にしてリングオシレータが構成され、発振出力Fo
utが得られる。なお、上記電圧制御遅延回路22−1
〜22−n、選択回路23−1〜23−n、及び加算回
路24−1〜24−nは、上記第1,第2の実施の形態
と同様に2入力ナンド回路、3入力ナンド回路あるいは
3入力ナンド回路の機能を持った電圧制御遅延回路等で
構成できる。
【0055】従って、図8に示したような構成でも、上
記第1,第2の実施の形態と同様な動作を行い同じ作用
効果が得られる。上述したように、この発明によれば、
VCDの任意の段数を選択しても、発振周波数が規則正
しく変化し、加算回路の入力数の変更の必要もなく、任
意の段数の出力タップから加算回路までの配線長が同じ
になるため、配線長の最適化が容易になる。この結果、
制御電圧で可変できる発振周波数の範囲とVCDの段数
の調整で得られる発振周波数の範囲のずれを防止でき、
広範囲な周波数で連続した発振出力が得られる。よっ
て、発振ゲインを必要以上に高くする必要がなく、ジッ
タの少ない周波数の発振出力が得られる。
【0056】また、回路の冗長性が高いので、VCDの
段数や切替数を変更する際には、回路構成が同じユニッ
ト回路の段数を増減すれば良く、発振周波数の見積もり
が容易であり、設計期間の短縮が図れ、LSI化に好適
な回路構成となる。
【0057】なお、上記第1の実施の形態では選択回路
や加算回路、第2の実施の形態では電圧制御遅延回路、
選択回路及び加算回路をそれぞれナンド回路を基にして
構成したが、ナンド回路に限定されるものではないこと
は勿論であり、同様の機能を有するノア回路など他の回
路を基に構成することも当然可能である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、LSI化に適した回路構成の電圧制御発振回路が得
られる。また、制御電圧で可変できる発振周波数の範囲
とVCDの段数の調整で得られる発振周波数の範囲のず
れを防止でき、広範囲な周波数で連続した発振出力が得
られる電圧制御発振回路が得られる。
【0059】更に、発振周波数のジッタを大きくするこ
となく、発振範囲を広げることができる電圧制御発振回
路が得られる。また、VCDの段数が多くなっても、V
CDの段数の変更や段数切替数の変更を容易に行うこと
ができる電圧制御発振回路が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る電圧制御発
振回路の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1に示した回路における選択回路と加算回路
の構成例について説明するための回路図。
【図3】図2に示した回路における電圧制御遅延回路の
詳細な構成例を示す回路図。
【図4】図2及び図3に示した電圧制御発振回路の動作
を説明するためのタイミングチャート。
【図5】この発明の第2の実施の形態に係る電圧制御発
振回路について説明するためのもので、図1に示した回
路における電圧制御遅延回路、選択回路及び加算回路の
他の詳細な構成例を示す回路図。
【図6】図5に示した回路における3入力ナンド機能を
有する電圧制御遅延回路の構成例を示す回路図。
【図7】図5及び図6に示した電圧制御発振回路の動作
を説明するためのタイミングチャート。
【図8】この発明の第3の実施の形態に係る電圧制御発
振回路の概略構成を示すブロック図。
【図9】従来の基本的なリングオシレータ型の電圧制御
発振回路(VCO)を示す回路図。
【図10】図9に示したVCOにおいて、広範囲な可変
範囲を得る場合について説明するためのもので、制御電
圧とVCOの発振周波数との関係を示す図。
【符号の説明】
20−1〜20−n…段数切替端子、21−1〜21−
n…ユニット回路、22−1〜22−n…電圧制御遅延
回路(VCD)、23−1〜23−n…選択回路、24
−1〜24−n…加算回路、25−1〜25−n…2入
力ナンド回路、26−1〜26−(n−1)…インバー
タ回路、27−1〜27−n…3入力ナンド回路、28
−1〜28−n,29−1〜29−n,31−1〜31
−n…3入力ナンド機能を有する電圧制御遅延回路(N
VCD)、30−1〜30−(n−1)…インバータ回
路、M1〜Mn,M1a〜Mna,M1b〜Mnb…選
択信号、Vcont…制御電圧、Vdd…電源電圧。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振周波数に応じた選択信号が供給され
    る複数のユニット回路が縦続接続されて構成され、 各ユニット回路はそれぞれ、 制御電圧に応じて遅延時間が制御される電圧制御遅延回
    路と、 第1の入力端子に上記電圧制御遅延回路の出力信号が供
    給され、第2の入力端子に選択信号が供給される選択回
    路と、 第1の入力端子に上記選択回路の出力信号が供給され、
    第2の入力端子に次段のユニット回路から帰還信号が供
    給され、第3の入力端子に選択信号が供給され、上記第
    1及び第2の入力端子に供給された信号を加算して帰還
    信号を生成する加算回路とを具備し、 各ユニット回路中の電圧制御遅延回路の出力信号を順次
    次段のユニット回路中の電圧制御遅延回路に供給し、選
    択信号で選択されたユニット回路中の電圧制御遅延回路
    の出力信号を選択回路を介して加算回路に供給し、この
    加算回路の出力信号を順次前段のユニット回路中の加算
    回路に供給し、初段のユニット回路中の加算回路から出
    力される帰還信号を電圧制御遅延回路の入力端子に帰還
    することにより正帰還ループを形成するようにして成
    り、 上記ユニット回路中の加算回路から上記選択信号で選択
    されたユニット回路の段数と上記制御電圧に応じた周波
    数の発振出力を得ることを特徴とする電圧制御発振回
    路。
  2. 【請求項2】 前記選択信号によって選択されたユニッ
    ト回路中の電圧制御遅延回路、選択回路及び加算回路に
    含まれる反転回路の和は奇数個であり、リングオシレー
    タを構成して成ることを特徴とする請求項1に記載の電
    圧制御発振回路。
  3. 【請求項3】 前記電圧制御遅延回路は、前記制御電圧
    に応じた第1及び第2の内部制御電圧を発生する制御回
    路部と、この制御回路部から出力される第1及び第2の
    内部制御電圧によって電流値が制御されるインバータ回
    路部とを備えることを特徴とする請求項1または2に記
    載の電圧制御発振回路。
  4. 【請求項4】 前記選択回路は、前記選択信号の状態に
    応じて前記電圧制御遅延回路の出力信号を選択し、その
    反転信号を出力するものであることを特徴とする請求項
    1ないし3いずれか1つの項に記載の電圧制御発振回
    路。
  5. 【請求項5】 前記選択回路は、第1の入力端子に前記
    電圧制御遅延回路の出力信号が供給され、第2の入力端
    子に前記選択信号が供給される2入力ナンド回路である
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つの項に
    記載の電圧制御発振回路。
  6. 【請求項6】 前記加算回路は、前記選択回路の出力信
    号、次段のユニット回路中の加算回路からの帰還信号、
    及び前段のユニット回路に供給される選択信号の反転信
    号が供給される3入力ナンド回路であることを特徴とす
    る請求項1ないし5いずれか1つの項に記載の電圧制御
    発振回路。
  7. 【請求項7】 前記電圧制御遅延回路、前記選択回路及
    び前記加算回路はそれぞれ、実質的に同じ回路構成であ
    り、前記制御電圧で動作遅延時間が制御される回路であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の電圧制御
    発振回路。
  8. 【請求項8】 前記制御電圧で動作遅延時間が制御され
    る回路はそれぞれ、前記制御電圧に応じた第1及び第2
    の内部制御電圧を発生する制御回路部と、この制御回路
    部から出力される第1及び第2の内部制御電圧によって
    電流値が制御される3入力ナンド回路部とを備えること
    を特徴とする請求項7に記載の電圧制御発振回路。
  9. 【請求項9】 前記電圧制御遅延回路は、第1及び第2
    の入力端子に電源電圧が印加され、第3の入力端子に前
    段のユニット回路中の電圧制御遅延回路の出力信号が供
    給される3入力ナンド回路であることを特徴とする請求
    項1,2,7または8いずれか1つの項に記載の電圧制
    御発振回路。
  10. 【請求項10】 前記選択回路は、第1の入力端子に前
    記電圧制御遅延回路の出力信号が供給され、第2の入力
    端子に選択信号が供給され、第3の入力端子に固定電位
    が印加される3入力ナンド回路であることを特徴とする
    請求項1,2,7,8または9いずれか1つの項に記載
    の電圧制御発振回路。
  11. 【請求項11】 前記加算回路は、前記選択回路の出力
    信号、次段のユニット回路中の加算回路からの帰還信
    号、及び前段のユニット回路に供給される選択信号の反
    転信号が供給される3入力ナンド回路であることを特徴
    とする請求項1,2,7,8,9または10いずれか1
    つの項に記載の電圧制御発振回路。
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