JPH11311997A - 音声再生速度変換装置及びその方法 - Google Patents

音声再生速度変換装置及びその方法

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JPH11311997A
JPH11311997A JP10119561A JP11956198A JPH11311997A JP H11311997 A JPH11311997 A JP H11311997A JP 10119561 A JP10119561 A JP 10119561A JP 11956198 A JP11956198 A JP 11956198A JP H11311997 A JPH11311997 A JP H11311997A
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JP
Japan
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linear prediction
residual signal
waveform
prediction coefficient
speed conversion
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Application number
JP10119561A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Takeda
博昭 竹田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 速度変換を行って再生した音声の品質を
向上させることができるようにすること。 【解決手段】 線形予測分析手段108は、フレーム単
位の入力音声の線形予測分析を行い、線形予測係数を算
出する。逆フィルタ107は入力音声をピッチ周期が顕
著に現れる予測残差信号114に変換し、ピッチ周期算
出手段106は予測残差信号を用いてピッチ周期を算出
する。バッファメモリ103、波形重ね合わせ手段10
4、波形合成手段105は予測残差信号及びピッチ周期
を用いて速度変換を施して合成残差信号を算出し、線形
予測係数補間手段109は、線形予測係数を、速度変換
処理を考慮した最適線形予測係数に変換する。合成フィ
ルタ110は合成残差信号及び最適線形予測係数を用い
て出力合成音声を算出する事によって、再生速度変換を
実現する。この構成によって、速度変換を行って再生し
た音声の品質が向上される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録媒体にディジタ
ル化されて記録された音声信号を、音声のピッチ(音
程)を変化させずに任意の速度で再生することができ、
ディジタル化された音声を処理するCD(Compact Dis
k)装置などの音響装置全般、或いは電話機等の音声を扱
う通信装置全般に用いて好適な音声再生速度変換装置及
びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の音声再生速度変換装置を説明す
る。但し、以下の説明における音声信号は、人間の発す
る音声だけではなく、楽器等から発せられる全ての音響
信号を示すものとする。
【0003】音声のピッチを変化させずにその再生速度
を任意の速度に変換する方法の1つとして、PICOL
A(Pointer Interval Control OverLap and Add)
方式がある。PICOLA方式の原理は、森田直孝、板
倉文忠、「ポインタ移動量制御による重複加算法(PI
COLA)を用いた音声の時間軸上での伸長圧縮とその
評価」、日本音響学会講演論文集1-4-14 (1988年3月)
に紹介されており、また、PICOLA方式を、フレー
ム単位に分割された音声信号に対して適用し、少ないバ
ッファメモリで再生速度変換を実現する方法が、特開平
8−137491公報に紹介されている。
【0004】ここで、図を参照しながらPICOLA方
式による再生速度変換の方法を説明する。図3は、従来
のPICOLA方式による音声再生速度変換装置のブロ
ック図を示す。
【0005】図3に示す音声再生速度変換装置は、記録
媒体301と、フレーミング手段302と、バッファメ
モリ303と、波形重ね合わせ手段304と、波形合成
手段305と、ピッチ周期算出手段306とを備えて構
成されている。
【0006】記録媒体301は、ディジタル化された音
声信号が記録されたものである。フレーミング手段30
2は、記録媒体301に記録された音声信号311を、
予め決められた長さLFサンプルのフレーム単位で、記
録媒体301から読み出すものである。
【0007】バッファメモリ303は、フレーミング手
段302によって取り出されたフレーム単位の音声信号
312を、一時的に保持するものである。波形重ね合わ
せ手段304は、入力音声のピッチ周期Tpを用いて、
バッファメモリ303に保持されている音声信号の波形
313を重ね合わせるものである。
【0008】波形合成手段305は、バッファメモリ3
03に保持されている音声信号波形314と、波形重ね
合わせ手段304によって算出された重ね合わせ波形3
15とを合成することにより、出力音声信号波形316
を生成して出力するものである。
【0009】ピッチ周期算出手段306は、音声信号の
ピッチ周期Tpを算出すると共に、そのピッチ周期Tp
から波形重ね合わせ処理フレームの先頭を表わす処理開
始位置ポインタPnを求めて出力するものである。
【0010】このような構成において、まず、高速再生
を行う時の処理方法を図4を参照して説明する。図4
は、上記従来の音声再生速度変換装置による再生速度変
換(高速再生)を行う場合の説明図を示す。
【0011】図4に示すP0は、波形重ね合わせ処理フ
レームの先頭を表わすポインタである。波形重ね合わせ
手段304による波形重ね合わせ処理は、音声のピッチ
周期Tpの2周期分の長さLWサンプルを処理フレーム
とする。また、Lは、入力音声312の速度を1とし
て、所望再生速度がrで与えられたとき、次式(1)で
与えられるサンプル数である。
【0012】 L=Tp{1/(r−1)} (r>1) …(1) 記録媒体301からフレーミング手段302によって切
り出された入力音声312は、バッファメモリ303に
蓄えられる。
【0013】同時に、ピッチ周期算出手段306は、入
力音声312のピッチ周期Tpを算出し、波形重ね合わ
せ手段304へ出力する。また、ピッチ周期Tpから上
式(1)を用いてLを算出し、次の処理開始位置P0′
を決定し、バッファメモリ303上のポインタとして、
バッファメモリ303に引き渡す。
【0014】波形重ね合わせ手段304は、バッファメ
モリ303から、ポインタP0が示す処理開始位置から
波形重ね合わせ処理フレームLW(=2Tp)サンプル
の波形を切り出し、処理フレームLWの前半部分の波形
Aに対しては、時間軸方向に減少する三角窓401、後
半部分の波形Bに対しては、時間軸方向に増加する三角
窓402を掛けたのち、波形Aと波形Bを加算し、重ね
合わせ波形(波形C)315を算出する。
【0015】波形合成手段305は、入力音声波形31
4から、波形重ね合わせ処理フレームLWの波形(A+
B)を切り取り、代わりに重ね合わせ波形Cを挿入す
る。その後、入力波形上でP0+(Tp+L)点の位置
を示すP0′(合成波形上では波形Cの先頭+L点の位
置を示すP1)まで、入力音声波形Dを継ぎ足す。
【0016】r>2のときは、P1は波形C上に存在す
ることになるが、この場合は、波形CをP1の示す位置
まで出力する。この結果、合成された出力波形Cの長さ
はLサンプルとなり、Tp+Lサンプルの入力音声がL
サンプルの出力音声として再生されることになる。次の
波形重ね合わせ処理は、入力波形上のP0′点から行
う。
【0017】次に、上記高速再生処理におけるバッファ
メモリ303に保持された音声信号とフレーミング手段
302によるフレーミングとの関係を図5を参照して説
明する。図5は、上記従来の音声再生速度変換装置にお
けるバッファメモリに保持された音声信号とフレーミン
グ手段によるフレーミングとの関係図を示す。
【0018】本来、バッファメモリ303上において、
波形重ね合わせ処理に必要なバッファ長は、入力音声3
12の最大ピッチ周期Tpmaxの2周期分である。しか
しながら、入力音声312が、フレーム1〜4で示すよ
うに、予め定められたフレーム長LFサンプル毎に区切
られて入力されるため、処理開始位置P0は、入力音声
の先頭フレーム内の任意の位置を取ることとなり、ま
た、バッファ長は、入力フレーム長の整数倍でなければ
ならないことから、バッファ長は、LF+2Tpmax以
上でLFの倍数のうち最小のものということになる。
【0019】例えば、入力フレーム長LFが160サン
プル、ピッチ周期の最大値Tpmaxが145ならば、バ
ッファ長は3LF=480サンプル必要となる。バッフ
ァメモリ303上での処理は、LFサンプルの入力があ
る毎にバッファメモリ303の内容をシフトして行き、
処理開始位置P0が先頭フレーム内に入ったときのみ、
波形重ね合わせの処理を行えばよい。それ以外のとき
は、入力信号312がそのまま出力信号となる。次に、
低速再生を行う方法を図6を参照して説明する。図6
は、上記従来の音声再生速度変換装置による再生速度変
換(低速再生)を行う場合の説明図を示す。
【0020】高速再生の場合と同様に、P0は波形重ね
合わせ処理フレームの先頭を表わすポインタである。波
形重ね合わせ処理は、音声のピッチ周期Tpの2周期分
の長さLWサンプルを処理フレームとする。またLは、
入力音声の速度を1として、所望再生速度がrで与えら
れたとき、次式(2)で与えられるサンプル数である。
【0021】 L=Tp{r/(1−r)} (r<1) …(2) 波形重ね合わせ手段304は、処理フレームの前半部分
の波形Aに対しては、時間軸方向に増加する三角窓、後
半部分の波形Bに対しては、時間軸方向に減少する三角
窓を掛けたのち、波形AとBを加算し、重ね合わせ波形
Cを算出する。波形合成手段305は、(a)に示す入
力音声波形314の波形AとBの間に、重ね合わせ波形
(波形C)315を挿入する。その後、入力波形上でP
0+L点の位置を示すP0′(合成波形上では波形Cの
先頭+L点の位置を示すP1)まで、入力音声波形Bを
継ぎ足す。
【0022】r>0.5のときは、P1は波形B上では
なく、重ね合わせ処理フレームLWに続く波形D上に存
在ことになるが、この場合は、波形DをP0′の示す位
置まで出力する。
【0023】この結果、(c)に示す合成された出力波
形316の長さはTp+Lサンプルとなり、Lサンプル
の入力音声がTp+Lサンプルの出力音声として再生さ
れることになる。また、次の波形重ね合わせ処理は、入
力波形上のP0′点から行う。
【0024】バッファメモリ303に保持された音声信
号と、フレーミング手段302によるフレーミングとの
関係は、高速再生において説明した通りなので、説明は
省略する。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の音
声再生速度変換装置においては、入力音声312のピッ
チ周期Tpを求め、そのピッチ周期Tpに基づいて波形
の重ね合わせを行うため、ピッチ周期Tpの算出誤りが
生じた場合は、出力音声316の品質が低下することに
なる。
【0026】この問題を解決するには、入力音声312
をピッチ周期Tpの特徴が顕著に現れる予測残差信号に
変換した後にピッチ周期Tpを算出する方法が考えられ
るが、予測残差信号を用いて波形重ね合わせを行い合成
フィルタで音声を復号する場合、復号化しようとする予
測残差信号は複数のフレームからの波形を重ね合わせて
いると考えられるので、予め算出した線形予測係数の分
析区間と一致しないため、復号化音声の品質が低下する
ことになる。
【0027】本発明は、速度変換を行って再生した音声
の品質を向上させることができる音声再生速度変換装置
及びその方法を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の構成とした。
【0029】請求項1記載の音声再生速度変換装置は、
記録媒体からフレーム単位で読み出されたディジタルの
音声信号に対して線形予測分析を行って線形予測係数を
算出し、前記線形予測係数を用いてフレーム単位の音声
のピッチ周期が現れる予測残差信号を算出して一時記憶
し、この記憶予測残差信号から算出したピッチ周期に応
じて前記記憶予測残差信号の速度変換を行って合成残差
信号を求め、前記線形予測係数を前記速度変換に応じた
最適線形予測係数に変換し、前記合成残差信号及び最適
線形予測分析係数を用いて出力音声信号を算出する機
能、を具備する構成とした。
【0030】この構成により、予測残差信号を用いて速
度変換が行われ、速度変換後の予測残差信号に最適な線
形予測係数が算出され、この最適線形予測係数に基づい
て合成残差信号から音声が復号化される事により、速度
変換した音声の品質を向上させることができる。
【0031】また、請求項2記載の音声再生速度変換装
置は、ディジタル化された音声信号を記録した記録媒体
と、この記録媒体から音声信号を予め定められた長さの
フレーム単位で読み取るフレーミング手段と、前記読み
取られた音声信号のスペクトル情報を表す線形予測係数
を線形予測分析により算出する線形予測分析手段と、前
記線形予測係数を用いて前記読み取られた音声信号から
予測残差信号を算出する逆フィルタと、前記予測残差信
号から音声のピッチ周期を算出するピッチ周期算出手段
と、前記予測残差信号を一時的に記憶する記憶手段と、
前記ピッチ周期を用いて前記記憶された予測残差信号の
波形を重ね合わせる波形重ね合わせ手段と、前記重ね合
わせ波形と前記記憶された予測残差信号の波形を合成す
ることにより合成残差信号を得る波形合成手段と、前記
線形予測係数に対して最適な線形予測係数を算出するこ
とによって最適線形予測係数を得る線形予測係数補間手
段と、前記最適線形予測係数と前記合成残差信号を用い
て出力音声信号を算出する合成フィルタと、を具備する
構成とした。
【0032】この構成により、予測残差信号を用いて速
度変換が行われ、速度変換後の予測残差信号に最適な線
形予測係数が算出され、この最適線形予測係数に基づい
て音声が合成フィルタで復号化される事により、速度変
換した音声の品質を向上させることができる。
【0033】また、請求項3記載の情報記憶媒体は、請
求項1又は請求項2記載の音声再生速度変換装置の機能
を、信号処理プロセッサを用いてソフトウェアで実現す
るためのプログラムを記憶する構成とした。
【0034】この構成により、パーソナルコンピュータ
等の汎用信号処理装置に記憶媒体を接続して、プログラ
ムを実行させることにより、音声再生速度変換装置の機
能を実現することができる。
【0035】また、請求項4記載の音響装置は、請求項
1又は請求項2記載の音声再生速度変換装置を具備する
構成とした。
【0036】この構成により、音響装置で再生速度変換
を行った信号の音質を向上させることができる。
【0037】また、請求項5記載の通信装置は、請求項
1又は請求項2記載の音声再生速度変換装置を具備する
構成とした。
【0038】この構成により、電話機等の通信装置で再
生速度変換を行った信号の音質を向上させることができ
る。
【0039】また、請求項6記載の音声再生速度変換方
法は、記録媒体からディジタル化された音声信号をフレ
ーム単位で読み出し、この読み出された音声信号の線形
予測分析を行って線形予測係数を算出し、前記線形予測
係数をフレーム単位の音声のピッチ周期が現れる予測残
差信号に変換して一時記憶し、前記予測残差信号からピ
ッチ周期を算出し、この算出されたピッチ周期を用いて
前記予測残差信号の波形を重ね合わせた波形と前記記憶
された予測残差信号の波形とを合成する速度変換を行う
ことにより合成残差信号を算出し、前記線形予測係数を
前記速度変換に応じて最適線形予測係数に変換し、前記
合成残差信号及び最適線形予測分析係数を用いて出力音
声信号を算出するようにした。
【0040】この方法により、予測残差信号を用いて速
度変換が行われ、速度変換後の予測残差信号に最適な線
形予測係数が算出され、この最適線形予測係数に基づい
て合成残差信号から音声が復号化される事により、速度
変換した音声の品質を向上させることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の音声再生速度変換
装置及びその方法の実施の形態を図面を用いて具体的に
説明する。
【0042】図1は、本発明の一実施の形態に係る音声
再生速度変換装置及びその方法のブロック図を示す。
【0043】図1に示す音声再生速度変換装置は、記録
媒体101と、フレーミング手段102と、バッファメ
モリ103と、波形重ね合わせ手段104と、波形合成
手段105と、ピッチ周期算出手段106と、逆フィル
タ107と、線形予測分析手段108と、線形予測係数
補間手段109と、合成フィルタ110とを備えて構成
されている。
【0044】記録媒体101は、ディジタル化された音
声信号が記録されたものである。フレーミング手段10
2は、記録媒体101に記録された音声信号111を、
予め決められた長さLFサンプルのフレーム単位で、記
録媒体101から読み出すものである。
【0045】線形予測分析手段108は、フレーミング
手段102によって取り出された音声信号112から線
形予測係数を算出するものである。逆フィルタ107
は、フレーミング手段102によって取り出された音声
信号112と、線形予測分析手段108で算出された線
形予測係数113とから予測残差信号114を算出する
ものである。
【0046】バッファメモリ103は、逆フィルタ10
7で算出された予測残差信号114を一時的に保持する
ものである。波形重ね合わせ手段104は、入力音声の
ピッチ周期Tpを用いてバッファメモリ103に保持さ
れている予測残差信号114の波形115を重ね合わせ
るものである。
【0047】波形合成手段105は、バッファメモリ1
03に保持されている予測残差信号波形116と、波形
重ね合わせ手段104によって算出された重ね合わせ波
形117を合成することによって合成残差信号118を
得るものである。
【0048】ピッチ周期算出手段106は、予測残差信
号114から音声信号のピッチ周期Tpを算出するもの
である。線形予測係数補間手段109は、線形予測係数
113に対して最適な線形予測係数を算出することによ
って最適線形予測係数119を得るものである。合成フ
ィルタ110は、最適線形予測係数119を利用して合
成残差信号118から音声信号120を合成するもので
ある。
【0049】このような構成において、まず、フレーミ
ング手段102が、記録媒体101に記録された音声信
号111を、予め決められた長さLFサンプルのフレー
ム単位で、記録媒体101から読み出す。
【0050】次に、線形予測分析手段108が、フレー
ミング手段102によって切り離されたフレーム単位の
入力音声112から線形予測係数113を算出する。一
方、逆フィルタ107は、線形予測係数113を用いて
フレーム単位の入力音声112から予測残差信号114
を算出し、この予測残差信号114をバッファメモリ1
03に入力する。
【0051】このバッファメモリ103に保持された予
測残差信号116は、従来例で説明したように、波形合
成手段105による再生速度変換処理によって波形合成
され、合成残差信号118として合成フィルタ110へ
出力される。
【0052】線形予測係数補間手段109は、線形予測
係数113を再生速度変換処理に合わせて変換し、最適
線形予測係数119を算出する。この線形予測係数補間
手段109の動作の一例を図2を参照して説明する。
【0053】図2に示すように、波形合成手段105か
ら出力される合成残差信号118が、フレームAからC
までのデータで算出されており、また、使用したデータ
の量が、(フレームA):(フレームB):(フレーム
C)=1:2:1であるとき、最適線形予測係数119
は以下のように算出される。
【0054】(最適線形予測係数119)={(フレー
ムAの線形予測係数)×1+(フレームBの線形予測係
数)×2+(フレームCの線形予測係数)×1}÷4 また、使用されるデータ量だけではなく、重ね合わせ処
理で使用する三角窓201,202の重みを考慮した算
出式を用いても良い。
【0055】この時、フレームAの三角窓の重みの積を
w1、フレームBの三角窓の重みの積をw2、フレーム
Cの三角窓の重みの積をw3とすると、最適線形予測係
数119は以下のように算出される。
【0056】(最適線形予測係数119)={w1×
(フレームAの線形予測係数)×1+w2×(フレーム
Bの線形予測係数)×2+w3×(フレームCの線形予
測係数)×1}÷(w1×1+w2×2+w3×1) 最適線形予測係数119を算出する処理においては、各
線形予測係数113を補間処理に適するLSPパラメー
タ等に変換し、変換したLSPパラメータ等に対して補
間処理を行い、算出後に線形予測係数113に再変換す
ることにより性能を向上させる事が出来る。
【0057】合成フィルタ110は、最適線形予測係数
119を用いて、合成残差信号118から出力合成音声
120を算出して出力する。
【0058】予測残差信号114は、入力音声信号11
2から線形予測係数113によって表されるスペクトル
包絡情報を取り除いた信号であるため、元の入力信号よ
りもピッチ波形が顕著に現れやすい。
【0059】このため、ピッチ周期算出手段106にお
いて、予測残差信号114上でピッチ周期Tpを算出す
る事により、ピッチ波形を正確に切り出す事が出来る。
また、線形予測係数113を合成残差信号118に対し
て最適な最適線形予測係数119に変換する事により、
最適線形予測係数119を用いて再生音声を合成(合成
音声120)する事が出来、再生音声の品質を向上する
事が出来る。
【0060】このように、本実施の形態によれば、入力
音声から直接ピッチを求める代わりに、線形予測分析を
用いて、入力信号をピッチ波形の見極めが容易な予測残
差信号に変換した後にピッチ周期Tpを算出し、予測残
差信号を用いて波形の重ね合わせを行い、また、線形予
測係数を波形の重ね合わせた状態に合わせて変換した後
に予測残差信号を音声信号に合成する事を行うように構
成した。これによって、予測残差信号を用いて速度変換
処理を行い、復号音声を算出した場合に、出力音声の品
質を向上させることが出来る。
【0061】この他、本実施の形態の音声再生速度変換
装置の処理アルゴリズムをプログラミング言語によって
記述し、ソフトウェアとして実現してもよい。プログラ
ムをフロッピディスク等の記憶媒体に記録しておき、パ
ーソナルコンピュータ等の汎用信号処理装置に記憶媒体
を接続して、プログラムを実行させることにより、実施
の形態1の音声再生速度変換装置の機能を実現すること
ができる。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、予測残差信号を用いて速度変換処理を行った
場合、速度変換後の予測残差信号に最適な線形予測係数
を算出し、この最適線形予測係数に基づいて音声を合成
フィルタで復号化する事により、速度変換した音声の品
質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る音声再生速度変換
装置のブロック図
【図2】上記実施の形態の音声再生速度変換装置におけ
る線形予測係数補間手段の動作の説明図
【図3】従来のPICOLA方式による音声再生速度変
換装置のブロック図
【図4】上記従来の音声再生速度変換装置による再生速
度変換(高速再生)を行う場合の説明図
【図5】上記従来の音声再生速度変換装置におけるバッ
ファメモリに保持された音声信号とフレーミング手段に
よるフレーミングとの関係図
【図6】上記従来の音声再生速度変換装置による再生速
度変換(低速再生)を行う場合の説明図
【符号の説明】
101 記録媒体 102 フレーミング手段 103 バッファメモリ 104 波形重ね合わせ手段 105 波形合成手段 106 ピッチ算出手段 107 逆フィルタ 108 線形予測分析手段 109 線形予測係数補間手段 110 合成フィルタ 111 入力音声 112 フレーム単位の入力音声 113 線形予測係数 115 重ね合わせ処理のフレームの音声波形 116 予測残差信号波形 117 重ね合わせ波形 118 合成残差信号 119 最適線形予測係数 120 出力合成音声 Pn 処理開始位置ポインタ Tp ピッチ周期

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体からフレーム単位で読み出され
    たディジタルの音声信号に対して線形予測分析を行って
    線形予測係数を算出し、前記線形予測係数を用いてフレ
    ーム単位の音声のピッチ周期が現れる予測残差信号を算
    出して一時記憶し、この記憶予測残差信号から算出した
    ピッチ周期に応じて前記記憶予測残差信号の速度変換を
    行って合成残差信号を求め、前記線形予測係数を前記速
    度変換に応じた最適線形予測係数に変換し、前記合成残
    差信号及び最適線形予測分析係数を用いて出力音声信号
    を算出する機能、を具備することを特徴とする音声再生
    速度変換装置。
  2. 【請求項2】 ディジタル化された音声信号を記録した
    記録媒体と、この記録媒体から音声信号を予め定められ
    た長さのフレーム単位で読み取るフレーミング手段と、
    前記読み取られた音声信号のスペクトル情報を表す線形
    予測係数を線形予測分析により算出する線形予測分析手
    段と、前記線形予測係数を用いて前記読み取られた音声
    信号から予測残差信号を算出する逆フィルタと、前記予
    測残差信号から音声のピッチ周期を算出するピッチ周期
    算出手段と、前記予測残差信号を一時的に記憶する記憶
    手段と、前記ピッチ周期を用いて前記記憶された予測残
    差信号の波形を重ね合わせる波形重ね合わせ手段と、前
    記重ね合わせ波形と前記記憶された予測残差信号の波形
    を合成することにより合成残差信号を得る波形合成手段
    と、前記線形予測係数に対して最適な線形予測係数を算
    出することによって最適線形予測係数を得る線形予測係
    数補間手段と、前記最適線形予測係数と前記合成残差信
    号を用いて出力音声信号を算出する合成フィルタと、を
    具備することを特徴とする音声再生速度変換装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の音声再生速
    度変換装置の機能を、信号処理プロセッサを用いてソフ
    トウェアで実現するためのプログラムを記憶した情報記
    憶媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の音声再生速
    度変換装置を具備することを特徴とする音響装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の音声再生速
    度変換装置を具備することを特徴とする通信装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体からディジタル化された音声信
    号をフレーム単位で読み出し、この読み出された音声信
    号の線形予測分析を行って線形予測係数を算出し、前記
    線形予測係数をフレーム単位の音声のピッチ周期が現れ
    る予測残差信号に変換して一時記憶し、前記予測残差信
    号からピッチ周期を算出し、この算出されたピッチ周期
    を用いて前記予測残差信号の波形を重ね合わせた波形と
    前記記憶された予測残差信号の波形とを合成する速度変
    換を行うことにより合成残差信号を算出し、前記線形予
    測係数を前記速度変換に応じて最適線形予測係数に変換
    し、前記合成残差信号及び最適線形予測分析係数を用い
    て出力音声信号を算出することを特徴とする音声再生速
    度変換方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1736967A2 (en) 2005-06-22 2006-12-27 Fujitsu Limited Speech speed converting device and speech speed converting method
US8469035B2 (en) 2008-09-18 2013-06-25 R. J. Reynolds Tobacco Company Method for preparing fuel element for smoking article
CN105788601A (zh) * 2014-12-25 2016-07-20 联芯科技有限公司 VoLTE的抖动隐藏方法和装置

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