JP2002073093A - オーディオ信号符号化方法、復号化方法及びそれらの方法を実行するプログラム記憶媒体 - Google Patents

オーディオ信号符号化方法、復号化方法及びそれらの方法を実行するプログラム記憶媒体

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JP2002073093A
JP2002073093A JP2000268128A JP2000268128A JP2002073093A JP 2002073093 A JP2002073093 A JP 2002073093A JP 2000268128 A JP2000268128 A JP 2000268128A JP 2000268128 A JP2000268128 A JP 2000268128A JP 2002073093 A JP2002073093 A JP 2002073093A
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Naoki Iwagami
直樹 岩上
Kazuaki Chikira
和明 千喜良
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Abstract

(57)【要約】 【課題】音楽信号の早送り再生、スキップ再生等を行う
場合、従来、一般的には各種の再生速度変換方法、或い
は一定時間間隔毎にその時間間隔よりも短いオーディオ
信号を切り出す方法が用いられてきた。しかしこれらの
方法ではオーディオ信号のビットレートが高くなった
り、再生音の概要を把握しづらい問題があった。このた
め、原信号の概要を維持しつつ、早送り再生、スキップ
再生を行う方法の開発が課題となっていた。 【解決手段】本発明においては、オーディオデータを符
号化すると同時に、そのオーディオデータに含まれる特
徴点とその重要度を抽出2、符号化3し特徴点情報とし
てオーディオデータと共にチャンク構成を有するデータ
構造にして記録或いは伝送する方法としている。また、
再生系の復号処理においても、特徴点情報の部分を基準
としてデータの切り出し或いはスキップ再生を行う方法
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オーディオ信号の必
要とする部分を高能率に抽出し、所定の長さを再生する
事を可能にするディジタル符号の符号化方法及びそのデ
ィジタル符号をオーディオ信号に復元する復号化方法に
係る。
【0002】
【従来の技術】記録されたオーディオ信号を再生する際
に、概要を把握するために早送り再生を行ったり、或る
時点から離れた時点までスキップしたりするなどの操作
を行うことがある。早速り再生に関しては、時間領域ハ
ーモニックスケーリング(Time Domain H
amonic Scaling、TDHS)法やPoi
nter Interval Contro1 Ove
rlap and Add(PICOLA)法など再生
速度変換の様々な手法が提供されているが、再生速度変
換による早送り再生では、再生する信号のうち全てが必
要なため、早送り再生時にはオーディオ信号のビットレ
ートが高くなってしまい、記録媒体や伝送路、復号化処
理に負担をかけてしまう結果となっていた。
【0003】その問題を避けるために、コンパクトディ
スクなどの記録媒体の再生器における早送り再生では、
一定時間ごとに、その時間間隔より短いオーディオ信号
を切り出す方法を用いている。この方法を用いれば、上
記のような媒体、伝送路、再生器への負担は軽減される
が、再生音が途切れてしまい、オーディオ信号の概要を
把握しづらいという問題があった。この問題を避けるた
めに、特願2000−134625号公報において、オ
ーディオ信号の立ち上がりなど特徴のある点を符号化し
ておき、この特徴点同士をスキップ再生する方法が出願
されている。この方法を用いると、オーディオ信号の立
上り部分に着目する限りは早送り再生を行ってもオーデ
ィオ信号の概要は損なわれず、また、媒体、伝送路、復
号化処理への負担も小さい。しかし、上記の方法では立
上り部分以外については考慮されていないため、各種音
楽的特徴を利用するには不十分であった。すなわち、オ
ーディオ信号には、立上り以外の他に音楽のフレーズや
セクションなど、概要の把握の助けになる様々な区切り
の仕方が存在するが、それらをあわせて利用可能とする
方法については上記の方法では提供されていない。この
ように、従来の方法では上記のように特定の条件に対し
ては有効な早送り方法が提供されているが、各種音楽的
特徴を利用したオーディオ信号のスキップ再生に問題が
あった。
【0004】なお、上記のTDHS法とPICOLA法
については、それぞれD.Malah、”Time−d
omain a1gorithm for harmo
nic bandwidth reduction t
ime scaling of speech sig
nals、“IEEE,Trans. Acoust.
Speech Signa1 Processin
g、vol.ASSP−27,pp.121−133、
森田他「ポインター移動量制御による重複加算法(PI
COLA)を用いた音声の時間軸での伸張圧縮とその評
価」日本音響学会秋季講演論文集、1−4−14,p
p.149−150.1986に詳細が記述されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、オ
ーディオ信号の早送り再生、あるいは音楽的な区切りの
先頭へのスキップを行う際に、ユーザの希望するスキッ
プ幅を動的に制御するオーディオ符号の形態および再生
方法が提供されていない問題があった。本発明において
は、符号化されたオーディオ信号を提示する際、特に伝
送路を介して提示する際に、早聴き・飛ばし聴きなどの
操作を能率よく行い、オーディオ信号の概要の把握を支
援する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の符号器では、
オーディオ信号のデータを符号化するとともに、オーデ
ィオ信号の特徴的な時点すなわち特徴点の情報を符号化
することにより記録する。記録する特徴点はまたその点
の重要度の情報も有している。復号器では、符号化され
送られてきたデータを復号化する際に、全てのオーディ
オデータを再生する通常の再生の他に、特徴点として記
録された時点の間をスキップして再生する機能も有して
いる。このような機能を実現するために、本発明は以下
の方法について開示するものである。請求項1乃至請求
項6は符号化の手段に関するものであり、請求項7乃至
請求項10は復号化の手段に関するものである。
【0007】請求項1においては、離散オーディオ信号
サンプルを入力し、ディジタル符号を出力する符号化の
方法であって、上記離散オーディオ信号サンプルをオー
ディオデータに符号化する第1の段階と、上記離散オー
ディオ信号サンプルの特徴的な時点の情報を符号化する
第2の段階との2段階で信号処理を行う方法としてい
る。ここで、特徴点の時点の情報とは上記離散オーディ
オ信号サンプル中の時点を特定する情報と、その特徴点
の重要度の情報とで構成されている(請求項2)。この
特徴点としては、オーディオ信号の立ち上がり部分を抽
出する(請求項3)、あるいは例えばビート情報のよう
にオーディオ信号中の一定の時間間隔ごとを特徴点とし
て抽出する(請求項4)さらにはオーディオ信号中の不
連続点を音楽としての区切りを抽出する(請求項5)等
の方法がある。このような各種処理を行うためのプログ
ラムが本発明を実現する装置のCPU内のメモリ部分の
記憶媒体に記録されていることが必要であり、このプロ
グラムはCD−ROMあるいはフロッピディスクを介し
てインストールするか、通信回線を介してダウンロード
することにより得られる(請求項6)。
【0008】また、請求項7においては復号化の方法に
ついて規定しているもので、入力されたディジタル符号
に対して、復号処理を行った後に離散オーディオ信号サ
ンプルを出力する復号化方法は、入力デイジタル符号を
復号化して、オーディオ信号の特徴点の情報を得る第3
の段階と、入力デイジタル符号を復号化してオーディオ
信号を復号化している途中で、現時点と異なる時点の特
徴点まで復号化をスキップする第4の段階とからなるも
のである。ここで、上記第4の段階でスキップする場合
において、ある重要度以上の特徴点にスキップして復号
化する方法(請求項8)、あるいは上記第4の段階にお
いて、外部からスキップに実行が外部からスキップ要求
が入力された場合に行われる方法(請求項9)がある。
【0009】以上の復号化処理は、CD−ROMあるい
はフロッピディスクを介してインストール、または通信
回線を介したダウンロード等により、本発明を実現する
装置のCPU内のメモリ部分の記憶媒体に記録された上
記の処理プログラムを用いて請求項7乃至請求項9に記
載のオーディオ信号復号化方法を実行する方法としてい
る(請求項10)。
【0010】
【作用】オーディオ信号をスキップすることにより高速
再生する時、スキップした先頭が必ずオーディオ信号の
特徴的な点となるようにしているため、元のオーディオ
信号の特徴を損なうことなく聴くことができる。また、
後述の復号化部の実施例2のように、符号列の再構成に
よりスキップを反映させた場合、スキップされた符号列
を伝送路を経由しても、高速再生による伝送レートの増
加が起こらない。特徴点は段階分けされた重要度の情報
を持つことから、高速再生から音楽の次のセクションの
頭出しまで、スキップ再生のスキップ幅を柔軟に変化さ
せることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に本発明における符号化部の
実施の形態の1例を示す。オーディオデータ符号化部1
では、入力された離散オーディオ信号サンプルを符号化
し、オーディオデータ符号を出力する。符号化方法は何
を用いても良いが、基本的には各サンプルがオーディオ
データの瞬時値を示しているもの、例えばPCM方式
等、が望ましく、フレーム間予測を行っている方式のよ
うに幅広いサンプルにわたって相関を有している方式は
不向きである。周波数領域重み付けインタリーブベクト
ル量子化(Transform−domain Wei
ghted Inter1eave Vector Q
uantization,TWINVQ)方式では予測
を使っているが、その影響は高々2フレームと短いた
め、利用可能である。
【0012】特徴点抽出部2では、オーディオ信号を分
析し、特徴的な点を抽出する。特徴点としては、オーデ
ィオ信号の立ち上がりとしても良いし、入力オーディオ
信号のテンポを検出し、そのテンポで繰り返すビートを
特徴点として選んでも良い。また、入力オーディオ信号
すなわち音楽信号のフレーズやセクション等音楽的な区
切りの点を手動で選び特徴点としても良い。立ち上がり
を検出するアルゴリズムは様々なものがあるが、例えば
入力オーディオ信号の短時間のパワーと長時間のパワー
の比がある閾値を超えた場合に立ち上がりとするなどの
方法が挙げられる。その他にも、特願平6−18837
7、特願平10−351950などにおいてはオーディ
オ信号の不連続点の検出方法が出願されている。入力オ
ーディオ信号のテンポを検出するアルゴリズムについて
も何を用いても良いが、例えば入力オーディオ信号を短
区間のフレームに分割しそのパワーを計算し、パワーの
系列の自己相関が最大になる時間間隔をテンポとするな
どの方法を用いると良い。
【0013】特徴点符号化部3では、特徴点抽出部2で
得た特徴点を符号化する。符号化する情報は、a)特徴
点の時間的位置と、b)特徴点の重要度である。特徴点
の時間的位置は、オーディオデータの開始時点を0とし
て時刻の基準とし、ここから起算した時刻を符号化す
る。時刻の単位は、ミリ秒でも良いし、符号化方式がフ
レームを持つ場合には、フレーム番号でも良い。時刻を
整数で表し、これを二進数に変換することにより符号化
する。特徴点の重要度の割り当て方は、その符号化の書
式の方針に任されるが、例えば表1のように、特徴点の
抽出方法により重要度を割り振ると良い。
【0014】
【表1】 上記の表1のように、重要度は整数で表現できるので、
これを二進数化することにより符号化できる。
【0015】多重化部4では、オーディオデータ符号化
部1と特徴点符号化部3からの符号列を混合して一つの
符号列を形成する。符号列の構成は、図2(a)のよう
に、特徴点符号列をオーディオデータのヘッダとなるよ
うに格納しても良いし、図2(b)のように、特徴点符
号をオーディオデータに内挿しても良い。さらに、図2
(c)のように、一つの特徴点符号と、この特徴点から
次の特徴点までのオーディオデータとでチャンクを形成
する方法でも良い。また、図2(d)のように、特徴点
の重要度をチャンクの階層構造で表しても良い。図2
(b)の方法の拡張として、オーディオデータをフレー
ムに分割し、毎フレームごとに特徴点情報を付加しても
良い。この場合、フレームは上記のチャンクの構成と異
なり一定時間長を有しているため、特徴点の時間的位置
はフレームの先頭で一意に決定されるため、時間的位置
を特に符号化しておく必要はない。ただし、この場合、
特徴点が認識されなかったフレームのために、重要度0
の特徴点情報を添付しておくことが必要となる。また、
図2(c)の方法においてもチャンクサイズの累積加算
により特徴点の時間位置を求めることが出来るため、時
刻情報の符号化は必須ではない。図2(d)の方法で
は、チャンクを形成する際、次の特徴点までの区間の重
要度が高くなるほど高い階層すなわちレイヤ構造とする
ことにより、特徴点の重要度はチャンクのレイヤから求
めることができるため、特徴点の重要度を示す符号は必
須ではない。また、図2(c)と同様、時刻の符号も必
須ではない。なお、復号器側で、符号列がオーディオデ
ータなのか特徴点情報なのかを区別できるようにする必
要があるため、多重化に際しては、互いのデータをチャ
ンク形式にする、あるいは符号を解析しながら読み込め
ば符号長が一意にわかるようにデータ形式を決定してお
くなどの工夫が必要となる。
【0016】以上のように本発明においては単にオーデ
ィオ信号を符号化するのみならず、オーディオ信号に含
まれる特徴点の情報の抽出およびこれら符号化されたデ
ータと特徴点情報のデータとを多重化して一連のデータ
として送出するための処理が必要である。このための処
理プログラムを本発明に係るデータ処理装置のCPU内
メモリ部分を構成している記憶媒体に記憶させておくこ
とが必要である。この処理プログラムは、CD−ROM
あるいはフロッピディスク等の記録媒体に記録されてい
るプログラムをインストールするか、あるいは通信回線
を通じてダウンロードしても良い。
【0017】図3に、本発明の復号化部における実施の
形態の1例を示す。図3において逆多重化部5では、入
力信号である多重化された符号列を特徴点情報の符号列
とオーディオデータの符号列とに分離する。入力信号で
ある多重化された符号列は、図1における多重化部4に
より図2のように格納されているので、逆多重化部5で
はこれを特徴点情報とオーディオデータとの2つの符号
列に分離する。分離された特徴点情報とオーディオデー
タの符号列は、それぞれ図3の特徴点復号化部6とオー
ディオデータ復号化部8に送られる。
【0018】特徴点復号化部6では、入力された特徴点
情報のビット列を復号化し、特徴点情報を得る。特徴点
情報は、a)特徴点の時間的位置と、b)特徴点の重要
度とから構成されている。復号化は、上記図1における
特徴点符号化部3で行われた符号化処理と逆の手順で行
う。特徴点の時間的位置はオーディオデータの開始点を
基準とした時刻であり、入力符号列を二進数として整数
化することにより復号化する。時刻の単位は、符号化と
同じものを用いるが、必要に応じミリ秒、フレーム番号
のいずれを使用しても良い。特徴点の重要度は、符号化
部で用いられたものと同じものを用いるが、例として表
1のように特徴点の抽出方法により割り振られた重要度
を用いることができる。重要度は表1のように整数値で
与えられ、入力符号を2進数として整数化することによ
り得られる。
【0019】特徴点選択部7では、再生制御信号が入力
されるたびに、スキップする先の特徴点を選択する。こ
こで、再生制御信号は、本発明によるシステムのユーザ
が必要に応じて入力するものである。選択された特徴点
の時刻は、スキップ制御情報としてオーディオデータ復
号化部に送られる。特徴点の選択は、復号化の現時点の
時刻、現時点からのスキップの方向、および特徴点の重
要度により決定される。外部より入力される再生制御信
号は、特徴点の重要度と再生モードを与える。特徴点の
重要度は、より大幅なスキップを行いたい場合に高い値
が指定される。指定された重要度よりも小さい重要度を
持つ特徴点は無視される。再生モードは、以下に挙げら
れるもの全ででも良いし、その一部でも良い。 0.通常再生 1.高速再生 2.高速反転再生 3.次の音楽シーンまでスキップ 4.操り返し再生 0.通常再生の場合は、特徴点の選択は行われず、図3に
おけるオーディオデータ復号化部8にスキップ制御情報
は送られない。1.高速再生の場合は、このモードがキ
ャンセルされるまで現時点より後も、指定された重要度
の特徴点をスキップ制御情報として出力し続ける。ただ
し、スキップ制御情報を送る時間間隔はある程度あけて
おく必要がある。例えば、特徴点から次の特徴点までの
間隔の1/2の時間だけ待ってからスキップ情報を送る
と、2倍の速度で高速再生ができる。なお、再生時刻の
情報はオーディオデータ復号化部8より受け取る。2.
高速反転再生の場合、スキップの制御情報の送り方は
1.高速再生の場合と同様であるが、スキップ先の特徴
点として現時点よりも前のものを選択する。3.次の音
楽シーンまでスキップの場合、現時点よりも後の、指定
された重要度の特徴点をスキップ制御情報として出力
し、再生モードをキャンセルし0.通常再生に移行させ
る。4.繰り返し再生では、現時点よりも前の、指定さ
れた重要度の特徴点までスキップし、再生時点が繰り返
し再生開始時点に戻る度に同じスキップを繰り返す。
【0020】オーディオデータ復号化部8では、逆多重
化部5からの符号列を復号化し、離散オーディオ信号サ
ンプル列を得、出力とするとともに、復号化の時刻を特
徴点選択部7へ送る。復号化の方法は、オーディオデー
タ符号化部1と逆の方法をとる。復号化中、特徴点選択
部7より、スキップ制御情報を受け取ったならば、スキ
ップ制御情報により指定された時刻まで復号化をスキッ
プする。復号化のスキップは、前方にスキップする場合
にはその時刻までの復号化を省略することにより行い、
後方にスキップする場合には、スキップ先の時刻の符号
から再び復号化し直すことにより行う。なお、スキップ
の直後は復号化したサンプルにゆるやかに立ち上がる窓
をかけることにより、スキップ直後に生じやすい不快な
ノイズを低減することができる。また、符号化・復号化
方法として、前述のTWINVQ方式を用いた場合、符
号列スキップの直後、フレーム間予測の影響が2フレー
ム分残るので、本来スキップすべきフレームの2フレー
ム前に復号をスキップし、スキップ直後の2フレーム分
は復号を行うが結果を出力しないと良好な音質が得られ
る。
【0021】図4に、本発明における復号化部に対する
他の実施の形態の例を示す。逆多重化部5乃至オーディ
オデータ復号化部8までの各モジュールは、図3におけ
る復号化部の実施の形態の場合と同様である。ただし、
オーディオデータ復号化部8では、スキップ制御情報を
受けず、復号化の現在時刻を出力しない。符号列再構成
部9では、前述の図3での復号化部の実施の形態におけ
るオーディオデータ復号化部8のモジュールと同様な手
順で、特徴点選択部よりのスキップ情報を反映してオー
ディオデータ符号列を再構成する。ここで再構成された
スキップ付きのオーディオデータ符号列はオーディオデ
ータ復号化部8において復号化されてスキップ付きの離
散オーディオ信号サンプル列を出力する。
【0022】図5(a)〜図5(d)に再生モード1.
乃至4.における符号列の組替えの模式図を示す。図5
(a)は再生モード1.の高速再生の場合を示すもの
で、各特徴点情報に後続するオーディオデータの一部を
切り出し、これらを順次接続して再生データを構成する
ものである。すなわち、オーディオデータ1(AD
1’)からは領域aの部分を切り出し、後続のオーディ
オデータ2(AD2’)からは領域bの部分を切り出
し、さらに後続のオーディオデータ3(AD3’)から
は領域cの部分を切り出し、以下この操作を繰り返すこ
とにより切り出された各オーディオデータを順次接続す
る。これによりオーディオデータの特徴点情報は保存さ
れたまま高速再生が可能となり、原オーディオ信号の概
要を損なうことなく高速再生が実現できる。
【0023】図5(b)は再生モード2.の高速反転再
生の場合を示すもので、オーディオデータ4(AD4)
を再生データ列の冒頭部分に配置し、オーディオデータ
3(AD3)を次に配置し、さらにオーディオデータ2
(AD2)を配置し、以下これを繰り返し、後ろのオー
ディオデータから順に時系列的にデータを逆配列し、さ
らに上記図5(a)の場合のように特徴点情報に後続す
る所定の長さの部分を切り出すようにすれば原オーディ
オ信号の概要を損なうことなく高速反転再生が可能とな
る。
【0024】図5(c)は再生モード3.の次の音楽シ
ーンまでスキップする場合を示すもので、オーディオデ
ータ1(AD1)の部分を切り出した後、スキップ先で
ある例えばオーディオデータ4(AD4)を切り出し、
これらを結合することにより原オーディオ信号の概要を
損なうことなく必要部分のみを取り出し再生することが
可能となる。
【0025】図5(d)は再生モード4.の繰り返し再
生の場合で、図に示すように例えば、オーディオデータ
1(AD1)に続いてオーディオデータ2(AD2)を
切り出し接続した後、再度この動作を繰り返し、AD1
−AD2−AD1−AD2のように所要の区間のオーデ
ィオデータを繰り返し再生することが可能となる。
【0026】以上のように、本発明の復号過程において
も、符号化の場合と同様に復号処理によるオーディオ信
号の復元のみならず、送られてきた特徴点情報のデータ
を抽出し、これを基準に各種再生モードに対する処理を
行う必要がある。このための処理プログラムはCD−R
OMあるいはフロッピディスクからのインストール、あ
るいは通信回線からのダウンロードにより復号処理装置
のCPU内のメモリ部を構成する記憶媒体に取り込むこ
とにより実行が可能となる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明を利用することに
より、符号化されたオーディオ信号の再生時における早
速りやスキップ再生を原信号の概要を損なうことなく実
行することが出来るようになるため、能率よく試聴や検
索などを行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の符号化部における実施の形態の1構成
例を示すブロック図。
【図2】本発明によるデータ構成の例を示すもので、
(a)は特徴点情報とオーディオデータの配列の例を示
すデータ構造図、(b)は上記(a)の構造を複数個時
系列的に配列した場合のデータ構造図、(c)は特徴点
とオーディオデータとからなるチャンクを構成した場合
のデータ構造図、(d)は上記(c)のチャンクをさら
にサブチャンクに分けレイヤー構造とした場合のデータ
構造図。
【図3】本発明の復号化部における実施の形態の1構成
例を示すのブロック図。
【図4】本発明の復号化部における他の実施の形態の構
成例を示すブロック図。
【図5】復号化部における様々な再生モードにおける符
号列の再構成を説明するための模式図。
【符号の説明】
1:オーディオデータ符号化部 2:特徴
点抽出部 3:特徴点符号化部 4:多重
化部 5:逆多重化部 6:特徴
点復号化部 7:特徴点選択部 8:オー
ディオデータ復号化部 9:符号列再構成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D044 AB05 BC04 CC04 DE03 DE12 DE49 DE58 FG24 GK03 GK12 5D045 DA20 DB01 5D110 AA14 AA27 CA10 CC06 CF05 DA04 DB02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】離散オーディオ信号サンプルを入力し、デ
    ィジタル符号を出力する符号化方法であって、上記離散
    オーディオ信号サンプルをオーディオデータに符号化す
    る第1の段階と、上記離散オーディオ信号サンプルの特
    徴的な時点の情報を符号化する第2の段階とからなるこ
    とを特徴とするオーディオ信号符号化方法。
  2. 【請求項2】上記第2の段階で符号化する上記離散オー
    ディオ信号サンプルの特徴的な時点の情報は、上記離散
    オーディオ信号サンプル中の時点を特定する情報と、そ
    の特徴点の重要度の情報であることを特徴とする請求項
    1記載のオーディオ信号符号化方法。
  3. 【請求項3】上記第2の段階において、オーディオ信号
    の立ち上がりを特徴点として抽出する方法を持つことを
    特徴とした請求項1または請求項2に記載のオーディオ
    信号符号化方法。
  4. 【請求項4】上記第2の段階において、オーディオ信号
    中の一定の時間間隔ごとを特徴点として抽出する方法を
    持つことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに
    記載のオーディオ信号符号化方法。
  5. 【請求項5】上記第2の段階において、オーディオ信号
    中の音楽としての区切りを特徴点として抽出する方法を
    持つことを特徴とした請求項1乃至請求項4の何れかに
    記載のオーディオ信号符号化方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5の何れかに記載のオ
    ーディオ信号符号化方法を実行するためのプログラムが
    記録されていることを特徴とするプログラム記憶媒体。
  7. 【請求項7】ディジタル符号を入力し、離散オーディオ
    信号サンプルを出力する復号化方法であって、入力デイ
    ジタル符号を復号化して、オーディオ信号の特徴点の情
    報を得る第3の段階と、入力デイジタル符号を復号化し
    てオーディオ信号を復号化している途中で、現時点と異
    なる時点の特徴点まで復号化をスキップする第4の段階
    とからなることを特徴としたオーディオ信号復号化方
    法。
  8. 【請求項8】上記第4の段階において、ある重要度以上
    の特徴点にスキップすることを特徴とした請求項7に記
    載のオーディオ信号復号化方法。
  9. 【請求項9】上記第4の段階において、外部からスキッ
    プ要求が入力された場合にスキップを実行することを特
    徴とする請求項7または請求項8に記載のオーディオ信
    号復号化方法。
  10. 【請求項10】請求項7乃至請求項9の何れかに記載の
    オーディオ信号復号化方法を実行するためのプログラム
    が記録されていることを特徴とするプログラム記憶媒
    体。
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