JPH09198088A - 声質変換再生器 - Google Patents

声質変換再生器

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Publication number
JPH09198088A
JPH09198088A JP8003654A JP365496A JPH09198088A JP H09198088 A JPH09198088 A JP H09198088A JP 8003654 A JP8003654 A JP 8003654A JP 365496 A JP365496 A JP 365496A JP H09198088 A JPH09198088 A JP H09198088A
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JP
Japan
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coefficient
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vector
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thinning
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Withdrawn
Application number
JP8003654A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Ariyama
義博 有山
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生速度を変えずに再生音声の高さを変化さ
せる。 【解決手段】 入力音声信号S0は、分析フィルタ部1
1で声道予測係数(LPC係数)aと残差信号ベクトル
S1に分離される。周期性分析部2によって信号ベクト
ルS1の周期性PSが求められ、倍率計算部3が周期性
PSと変換倍率PFに基づき、間引き或いは補間係数D
Iとサンプリング変換係数SCを求める。間引き・補間
操作部4で、係数DIに基づいた信号ベクトルS1のピ
ッチ周期単位の間引き或いは補間が行われ、ベクトル長
の変化した残差信号ベクトルS2が生成される。サンプ
リング変換部5により、信号ベクトルS2のサンプル数
が係数SCに基づいて増減され、声の高さの変化した残
差信号ベクトルS3が生成される。信号ベクトル3のベ
クトル長は信号ベクトルS1と同じになる。信号ベクト
ルS3とLPC係数aとが、合成フィルタ6で合成され
て出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、声道分析手法を用
いて声質変換した音声信号を生成する声質変換再生器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の留守番電話では、所有者が自分の
声によるメッセージを応答メッセージとして記録する方
法が採用されている。この場合、磁気テープ或いは半導
体メモリに自分の声の応答メッセージが記録されてい
る。留守中に電話がかかると、その記録された応答メッ
セージが再生されて、相手に伝えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
留守番電話では、次のような課題があった。応答メッセ
ージを聞いて電話番号の所有者の男女性別を判別し、女
性の電話番号に対していたずら電話をかけてくるケース
があり、問題となっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するために、声質変換再生器において、入力音声
信号の声道予測係数(以下、LPC係数という)を計算
すると共に、フィルタ操作によって該LPC係数に対す
る入力音声信号の残差信号を計算する分析フィルタ部
と、前記残差信号の周期性を計算する周期性分析部とを
備え、さらに、次のような倍率計算部、間引き補間操作
部、サンプリング変換部及び合成フィルタを設けてい
る。倍率計算部は、前記周期性の計算結果と外部から与
えられた変換倍率から、信号の間引き係数または補間係
数と間引きまたは補間された信号のサンプル数の変換率
とを計算するものである。間引き補間操作部は、前記間
引き係数又は補間係数に基づき、前記残差信号に対する
間引きまたは補間を行う機能を有している。サンプリン
グ変換部は、前記サンプル数の変換率に基づき、前記間
引きまたは補間によって変化した前記残差信号のサンプ
ル数を変換して元のサンプル数に戻す機能を有してい
る。合成フィルタは、サンプリング変換部によってサン
プリング変換された前記残差信号と前記分析フィルタ部
で計算されたLPC係数とを合成して再生音声信号を生
成するものである。
【0005】第2の発明は、声質変換再生器において、
次のような励振源作成部、周期性分析部、倍率計算部、
間引き補間操作部、サンプリング変換部及び合成フィル
タを備えている。励振源作成部は、与えられた各種符号
化パラメータから励振ベクトルを計算するものであり、
周期性分析部は、前記励振ベクトルの周期性を計算する
ものである。倍率計算部は、前記周期性の計算結果と外
部から与えられた変換倍率から、ベクトルの間引き係数
または補間係数と間引きまたは補間されたベクトルのサ
ンプル数の変換率とを計算する機能を有している。間引
き補間操作部は、前記間引き係数または補間係数に基づ
き、前記励振ベクトルに対する間引きまたは補間を行う
ようになっている。サンプリング変換部は、前記サンプ
ル数の変換率に基づき、前記間引きまたは補間によって
変化した前記励振ベクトルのサンプル数を変換して元の
サンプル数に戻すものである。合成フィルタは、サンプ
リング変換部によってサンプリング変換された前記励振
ベクトルとLPC係数を示す前記符号化パラメータから
復元されたLPC係数とを合成し、再生音声信号を生成
する機能を有している。
【0006】第1の発明によれば、以上のように声質変
換再生器を構成したので、分析フィルタ部により、入力
音声信号のLPC係数と該LPC係数に対する入力音声
信号の残差信号が計算される。周期性分析部により、残
差信号の周期性が計算される。倍率計算部は、周期性の
計算結果と外部から与えられた変換倍率から、信号の間
引き係数または補間係数と間引きまたは補間された信号
のサンプル数の変換率とを計算する。間引き係数又は補
間係数は、間引き補間操作部に与えられ、該間引き補間
操作部により、残差信号が例えば1ピッチ周期単位で間
引きまたは補間される。これにより、残差信号における
声の高さが変化せずに時間軸上で変化する。サンプル数
の変換率はサンプリング変換部に与えられ、該サンプリ
ング変換部によってサンプリング変換が行なわる。これ
によって、間引きまたは補間によって変化した残差信号
のサンプル数が元のサンプル数に戻される。例えば、間
引きされた残差信号が元の信号長に拡張されて速度が元
に戻り、声の高さが変化することになる。補間された残
差信号は元信号長に圧縮されて速度が元に戻り、声の高
さが変化することになる。このサンプリング変換された
残差信号とLPC係数が合成フィルタに与えられ、該合
成フィルタにより、合成されて再生音声信号になる。
【0007】第2の発明によれば、励振源作成部によ
り、与えられた各種符号化パラメータから励振ベクトル
が計算され、周期性分析部により、励振ベクトルの周期
性が計算される。倍率計算部は、周期性の計算結果と外
部から与えられた変換倍率から、ベクトルの間引き係数
または補間係数と間引きまたは補間されたベクトルのサ
ンプル数の変換率とを計算する。間引き補間操作部に
は、間引き係数または補間係数が与えられ、該間引き補
間操作部により、励振ベクトルに対する1ピッチ周期単
位の間引きまたは補間が行われる。サンプリング変換部
には、サンプル数の変換率が与えられ、該サンプリング
変換部によってサンプリング変換が行なわる。これによ
って、間引きまたは補間によって変化した励振ベクトル
のサンプル数が元のサンプル数に戻される。例えば、間
引きされた励振ベクトルが元のベクトル長に拡張されて
速度が元に戻り、声の高さが変化することになる。補間
された励振ベクトルは元ベクトル長に圧縮されて速度が
元に戻り、声の高さが変化することになる。合成フィル
タにより、サンプリング変換部からの励振ベクトルとL
PC係数を示す符号化パラメータから復元されたLPC
係数とが合成され、再生音声信号が生成される。従っ
て、前記課題を解決できるのである。
【0008】
【発明の実施の形態】例えば、女性の電話番号に対する
いたずら電話を防止する方法として、留守番電話の応答
メッセージの声質を1オクターブ下げるなどして、女性
の声を男性の声に変換することで、いたずら電話を未然
に防ぐ方法が考えられる。また、声質変換を利用してい
たずら電話撃退音声を合成し、それを相手に聞かせて撃
退する手法もあげられる。本発明の実施形態では、声の
高さを調節し、このような用途に利用可能な声質変換を
実現するものである。テープレコーダ等の再生速度を変
化させると、再生音声の高さが変わることが一般的に知
られている。ただし、この場合、再生音声の速度も変化
するので、聞き取りにくいものになる。一方、音声のピ
ッチ周期に着目し、この周期単位でサンプルを間引き又
は補間することで、声の高さを変えないで再生速度を変
える事が可能である。本発明の実施形態では、周期単位
でサンプルを間引き又は補間する処理と、前述の単純な
再生速度の変更とを組み合わせることで、再生速度を変
えずに音声の高さだけを変える声質変換を実現するもの
である。
【0009】第1の実施形態 図1は、本発明の第1の実施形態を示す声質変換再生器
の機能ブロック図である。この声質変換再生器の音声信
号入力端子INには、分析フィルタ部1が接続され、該
分析フィルタ部1の2つの出力側のうち、一方の出力側
には周期性分析部2が接続されている。分析フィルタ部
1は、入力端子INから入力された原音声信号ベクトル
S0のLPC係数aと残差信号ベクトルS1を出力する
機能を有し、そのうちの残差信号ベクトルS1が周期性
分析部2に与えられる構成である。周期性分析部2は音
声データのピッチ周期PSを計算すると共に残差信号ベ
クトルS1をそのまま出力する機能を有している。周期
性分析部2の出力するピッチ周期PSは倍率計算部3に
入力され、残差信号ベクトルS1は間引き・補間操作部
4に入力されるようになっている。倍率計算部3には、
外部で設定された変換倍率PFも入力される構成であ
り、倍率計算部3は、信号ベクトルの間引き係数または
補間係数(以下、間引き・補間係数という)DIとサン
プリング係数SCを出力する機能を有している。サンプ
リング係数SCは、サンプル数の変換率に相当するもの
である。間引き・補間係数DIが間引き・補間操作部4
に入力されるようになっている。間引き・補間操作部4
は、係数DIに基づき、残差信号に対する間引きまたは
補間を行う間引き補間操作部である。間引き・補間操作
部4の出力側には、サンプリング変換部5が接続され、
該サンプリング変換部5の出力側に、合成フィルタ6が
接続されている。サンプリング変換部5には、倍率計算
部3からサンプリング係数SCが与えられる接続であ
る。合成フィルタ6には、分析フィルタ部1からのLP
C係数aも入力され、該合成フィルタ6の出力側が音声
出力端子OUTに接続されている。
【0010】次に、図1の声質変換再生器の動作を説明
する。原音声ベクトルS0はフレーム単位にまとめら
れ、入力端子INを介して分析フィルタ1に与えられ
る。分析フィルタ1は、原音声信号ベクトルS0のLP
C係数aを計算すると共に、該LPC係数aに対する入
力音声信号の残差信号ベクトルS1を計算し、LPC係
数aを合成フィルタ6へ、及び残差信号ベクトルS1を
周期性分析部2へそれぞれ送出する。周期性分析部2
は、残差信号ベクトルS1中のピッチ周期PSを計算し
て倍率計算部3に与えると共に、残差信号ベクトルS1
を間引き・補間操作部4に転送する。倍率計算部3に
は、音の高さを変更するための変換倍率であるピッチ倍
率PFが、外部で設定されて与えらている。倍率計算部
3は、ピッチ周期PSとピッチ倍率PFとに基づき、間
引き・補間係数DIとサンプリング係数SCを計算す
る。間引き・補間係数DIは間引き・補間操作部4に与
えられ、サンプリング係数SCはサンプリング変換部5
に与えられる。間引き・補間係数DIとサンプリング係
数SCの関係は、間引き・補間係数DIに基づいて例え
ば1/2の間引きが行われた場合に、2倍のアップサン
プル、2倍の補間が行われた場合には1/2のダウンサ
ンプルが行われるようにしている。即ち、次に説明する
間引き・補間操作部4での処理とサンプリング変換部5
での処理とが施された残差信号ベクトルのベクトル長
が、それらの処理前と同じになるように調整される。
【0011】図2は、図1中の間引き・補間操作部4の
動作を説明する図であり、声のピッチ周期を1/2にす
る場合が示されている。間引き・補間係数DIに基づ
き、間引き・補間操作部4は残差信号ベクトルS1に対
し、ピッチ周期単位で間引き又は補間を行って残差信号
ベクトルS2を出力する。例えば最終的に声のピッチ周
期を1/2(声の高さを高く)にする場合、図2のよう
な補間が行なわれ、残差信号ベクトルS1における1ピ
ッチ周期分を2度づつ繰り返した残差ベクトルS2が計
算される。補間の結果、声の高さに変動はないが、残差
ベクトルS2のベクトル長は残差信号ベクトルS1の2
倍になる。つまり、残差信号ベクトルS1が時間軸上に
拡張されて速度が変化する。なお、声の高さを低くする
場合、残差信号ベクトルS1を1ピッチ周期単位で間引
きした残差ベクトルS2を計算する。
【0012】図3は、図1中のサンプリング変換部5の
動作を説明する図であり、声のピッチ周期を1/2にす
る場合が示されている。サンプリング係数SCに基づ
き、サンプリング変換部5は残差信号ベクトルS2のサ
ンプル数を変換して残差信号S3を計算する。声のピッ
チ周期を1/2にする場合、図3のように単純間引きで
ダウンサンプルする。この処理により、残差信号ベクト
ルS3は残差信号ベクトルS2における2ピッチ周期分
を1ピッチ周期に圧縮したことになるので、声のピッチ
周期が1/2に変換されたことになる。残差信号ベクト
ルS3のサンプル数は、残差信号ベクトルS1のサンプ
ル数と一致するので、再生速度は元に戻ることになる。
なお、間引きに対応して、アップサンプルを行う場合、
サンプルの単純繰り返しや線形補間等でアップサンプル
することが考えられる。合成フィルタ6は、残差信号S
3と分析フィルタ1から与えられたLPC係数aとに基
づき、合成音声ベクトルSwを計算し、音声出力端子O
UTを介して出力する。合成音声ベクトルSwで形成さ
れる再生音声信号の再生速度は、入力音声ベクトルS0
と変化なく、声質の高低のみが変化したものとなる。
【0013】以上のように、第1の実施形態では分析フ
ィルタ1を備えているので、入力音声ベクトルS0を、
声道特性を表すパラメータのLPC係数aと音声の高さ
に関係の強い声帯の特性を表す残差信号ベクトルS1と
に分離している。よって、音声の高さの調整を残差信号
ベクトルS1、S2の操作で行うことができる。また、
倍率計算部3と間引き・補間操作部4とサンプリング変
換部5とを備え、残差信号S1のサンプル数を間引いた
場合にはアップサンプル、補間した場合にはダウンサン
プルの処理を行う構成にしているので、声の高さだけを
変換することが可能になっている。さらに、合成フィル
タ6を用いて音声を合成するので、残差信号S1,S2
に対するピッチ周期操作で生じる時系列的な不連続さが
緩和され、より自然な合成音声Swが得られる。
【0014】第2の実施形態 図4は、本発明の第2の実施形態を示す声質変換再生器
の機能ブロック図である。この声質変換再生器は、一般
的なCELP(Code Excited Linear Prediction)型符
号化器と対になる復号器を想定したものであり、パラメ
ータ入力端子INP に接続された励振源作成部11を備
えている。励振源作成部11は、CELP型符号化器側
から入力された各種励振ベクトルパラメータに基づき、
フレーム単位の励振ベクトルE1を計算するものであ
り、該励振源作成部11の出力側には、周期性分析部1
2が接続されている。周期性分析部12は、励振ベクト
ルE1ののピッチ周期PSEを計算して倍率計算部13
に与えると共に、その励振ベクトルE1を間引き・補間
操作部14に転送するようになっている。
【0015】倍率計算部13には、音の高さを変更する
ために外部で設定された変換率であるピッチ倍率PFE
が入力される構成である。倍率計算部13は、間引き・
補間係数DIEとサンプリング係数SCEを出力する機
能を有している。サンプリング係数SCは、サンプル数
の変換率に相当するものである。間引き・補間係数DI
Eが間引き・補間操作部14に入力されるようになって
いる。間引き・補間操作部4は、係数DIに基づき、残
差信号に対する間引きまたは補間を行う間引き補間操作
部である。間引き・補間操作部14の出力側には、サン
プリング変換部15が接続され、該サンプリング変換部
15の出力側に、合成フィルタ16が接続されている。
合成フィルタ16の出力側が音声出力端子OUTに接続
されている。サンプリング変換部15には、倍率計算部
13からサンプリング係数SCFが与えられる接続であ
る。合成フィルタ6には、LPC係数を示す符号化パラ
メータaEが入力される接続である。
【0016】次に、図4の声質変換再生器の動作を説明
する。パラメータ入力端子INP から与えられた各種励
振ベクトルパラメータに基づき、励振源作成部11はフ
レーム単位の励振ベクトルE1を計算し、該励振ベクト
ルE1を周期性分析部12へ送出する。周期性分析部1
2は、励振ベクトルE1のピッチ周期PSEを計算して
倍率計算部13に与えると共に、励振ベクトルE1を間
引き・補間操作部14に転送する。倍率計算部13は、
外部から与えられたピッチ倍率PFEとピッチ周期PS
Eとに基づき、間引き・補間係数DIEとサンプリング
係数SCEを計算する。間引き・補間係数DIEは間引
き・補間操作部14に与えられ、サンプリング係数SC
Eは、サンプリング変換部15に与えられる。間引き・
補間係数DIEとサンプリング係数SCEの関係は、第
1の実施形態と同様であり、例えば1/2の間引きが行
われたベクトルに2倍のアップサンプル、2倍の補間が
行われたベクトルには1/2のダウンサンプルが行われ
るようにしている。即ち、間引き・補間操作部14での
処理とサンプリング変換部15での処理とが施された励
振ベクトルのベクトル長が、それらの処理前と同じにな
るように調整される関係である。
【0017】間引き・補間係数DIEに基づき、間引き
・補間操作部14は励振ベクトルE1に対し、ピッチ周
期単位の間引き又は補間を行って励振ベクトルE2を計
算する。例えば音のピッチ周期を1/2(高く)にする
場合、第1の実施形態と同様の補間が行なわれ、励振ベ
クトルE1における1ピッチ周期分を2度づつ繰り返し
た励振ベクトルE2が生成される。補間の結果、声の高
さに変動はないが、励振ベクトルE2のベクトル長は励
振ベクトルE1の2倍になる。なお、声の高さを低くす
る場合、励振ベクトルE1を1ピッチ周期単位で間引き
した励振ベクトルE2を計算する。サンプリング変換部
15は、サンプリング係数SCEに基づき、第1の実施
形態と同様のサンプリング変換を行う。つまり、励振ベ
クトルE2のサンプル数を変換して励振ベクトルE3を
計算する。声のピッチ周期を1/2にする場合、単純間
引きによって1/2のダウンサンプルが行われる。この
処理により、励振ベクトルE3は励振ベクトルE2にお
ける2ピッチ周期分を1ピッチ周期に圧縮したことにな
るので、声のピッチ周期が1/2に変換されたことにな
る。また、励振ベクトルE3のサンプル数は、励振ベク
トルE1のサンプル数と一致する。なお、間引きに対応
してアップサンプルを行う場合、サンプルの単純繰り返
しや線形補間等でアップサンプルすることが考えられ
る。合成フィルタ6は符号化パラメータaFからLPC
係数を復元し、それと励振ベクトルE3を合成して合成
音声ベクトルSEを計算し、音声出力端子OUTを介し
て出力する。合成音声ベクトルSEで形成される再生音
声信号では、声質の高低のみが変化したものとなる。
【0018】以上のように、この第2の実施形態では、
CELP系の復号器に声質変換機能を組合せている。つ
まり、この声道変換再生器は、与えられた各種パラメー
タから励振源ベクトルE1を計算する励振源作成部11
と、第1の実施形態と同様の周期性分析部12、倍率計
算部13、間引き・補間操作部14、サンプリング変換
部15を備え、合成フィルタ16を設けている。励振源
作成部11の出力する励振ベクトルE1は、第1の実施
形態における残差信号ベクトルS1と置換えて考えるこ
とができる。そのため、励振ベクトルE1の周期性を計
算し、この周期単位で励振ベクトルのサンプルを間引き
或いは補間することと、間引きを行った場合にはアップ
サンプル、補間した場合にはダウンサンプルする操作を
組合せることにより、声の高さのみを上下することがで
きる。さらに、この励振ベクトルに合成フィルタを用い
て音声を合成するので、励振ベクトルのピッチ周期操作
によって生じる信号の時系列的な不連続さが緩和され、
より自然な合成音声を再生できる。なお、本発明は、上
記実施形態に限定されず種々の変形が可能である。第1
及び第2の実施形態では、1/2の間引きが行われた場
合に、2倍のアップサンプル、2倍の補間が行われた場
合には1/2のダウンサンプルを行って音声のピッチ周
期を設定しているが、外部から与えるピッチ倍率PF,
PFEを変更することで、1/3の間引きと3倍のアッ
プサンプル、3倍の補間と1/3のダウンサンプルを行
って音声のピッチ周期を設定するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、入力音声信号のLPC係数を残差信号を計算
する分析フィルタ部と、残差信号の周期性を計算する周
期性分析部と、間引き係数または補間係数とサンプル数
の変換率とを計算する倍率計算部と、残差信号に対する
間引きまたは補間を行う間引き補間操作部と、サンプル
数の変換率に基づき、間引きまたは補間によって変化し
た残差信号のサンプル数を変換して元のサンプル数に戻
すサンプリング変換部と、サンプリング変換部によって
サンプリング変換された残差信号とLPC係数とを合成
して再生音声信号を生成する合成フィルタとを、備えて
いる。そして、入力音声信号をLPC係数aと音声の高
さに関係の強い声帯の特性を表す残差信号とに分離し、
残差信号のサンプル数を間引いた場合にはアップサンプ
ル、補間した場合にはダウンサンプルの処理を行う構成
にしているので、声の高さだけを変換することが可能に
なっている。さらに、合成フィルタを用いて最終的な再
生音声を合成するので、時系列的な不連続さが緩和さ
れ、自然な合成音声が再生できる。
【0020】第2の発明によれば、CELP系の復号器
に声質変換機能を組合せている。つまり、与えられた各
種パラメータから励振源ベクトルを計算する励振源作成
部と、周期性分析部と、倍率計算部と、間引き補間操作
部と、サンプリング変換部とを備え、合成フィルタを設
けている。励振源作成部の出力する励振ベクトルは、第
1の発明における残差信号と置換えて考えることができ
る。よって、励振ベクトルの周期性を計算し、この周期
単位で励振ベクトルのサンプルを間引き或いは補間する
ことと、間引きを行った場合にはアップサンプル、補間
した場合にはダウンサンプルする操作を組合せることに
より、声の高さのみを上下することができる。さらに、
この励振ベクトルに合成フィルタを用いて音声を合成す
るので、自然な合成音声を再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す声質変換再生器
の機能ブロック図である。
【図2】図1中の間引き・補間操作部4の動作を説明す
る図である。
【図3】図1中のサンプリング変換部5の動作を説明す
る図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す声質変換再生器
の機能ブロック図である。
【符号の説明】 1 分析フィルタ部 2,12 周期性分析部 3,13 倍率計算部 4,14 間引き・補間操作部 5,15 サンプリング変換部 6,16 合成フィルタ部 11 励振源作成部 S1〜S3 残差信号ベクトル E1〜E3 励振ベクトル PS,PSE 周期性の計算結果 DI,DIE 間引き・補間係数 SC,SCE サンプリング係数 PF,PFE 変換倍率 a LPC係数 aE LPC係数を表す符号化パ
ラメータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力音声信号の声道予測係数を計算する
    と共に、フィルタ操作によって該声道予測係数に対する
    入力音声信号の残差信号を計算する分析フィルタ部と、 前記残差信号の周期性を計算する周期性分析部と、 前記周期性の計算結果と外部から与えられた変換倍率か
    ら、信号の間引き係数または補間係数と間引きまたは補
    間された信号のサンプル数の変換率とを計算する倍率計
    算部と、 前記間引き係数または補間係数に基づき、前記残差信号
    に対する間引きまたは補間を行う間引き補間操作部と、 前記サンプル数の変換率に基づき、前記間引きまたは補
    間によって変化した前記残差信号のサンプル数を変換し
    て元のサンプル数に戻すサンプリング変換部と、 サンプリング変換部によってサンプリング変換された前
    記残差信号と前記分析フィルタ部で計算された声道予測
    係数とを合成して再生音声信号を生成する合成フィルタ
    とを、 備えたことを特徴とする声質変換再生器。
  2. 【請求項2】 与えられた各種符号化パラメータから励
    振ベクトルを計算する励振源作成部と、 前記励振ベクトルの周期性を計算する周期性分析部と、 前記周期性の計算結果と外部から与えられた変換倍率か
    ら、ベクトルの間引き係数または補間係数と間引きまた
    は補間されたベクトルのサンプル数の変換率とを計算す
    る倍率計算部と、 前記間引き係数又は補間係数に基づき、前記励振ベクト
    ルに対する間引きまたは補間を行う間引き補間操作部
    と、 前記サンプル数の変換率に基づき、前記間引きまたは補
    間によって変化した前記励振ベクトルのサンプル数を変
    換して元のサンプル数に戻すサンプリング変換部と、 サンプリング変換部によってサンプリング変換された前
    記励振ベクトルと声道予測係数を示す前記符号化パラメ
    ータから復元された声道予測係数とを合成し、再生音声
    信号を生成する合成フィルタとを、 備えたことを特徴とする声質変換再生器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001312298A (ja) * 2000-04-27 2001-11-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 話速変換処理装置、話速変換処理方法、記録媒体および話速変換処理装置の使用法
JP2020194139A (ja) * 2019-05-30 2020-12-03 セイコーエプソン株式会社 半導体装置、電子機器及び移動体

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