JP3593201B2 - オーディオ復号装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はオーディオ復号装置に関し、特に、時間/周波数変換技術を用いて周波数領域で符号化されたオーディオデータを復号する際のオーバーサンプリング方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オーディオ信号の符号化方式については、様々な方式が知られている。その一例として、オーディオ信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、周波数領域で符号化を行う方式がある。時間/周波数変換を行う方式としては、例えば、サブバンドフィルタやMDCT(Modified Discrete Cosine Transform)を用いた方式があり、このような方式を用いた符号化方式としてMPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group )オーディオが挙げられる。
【0003】
上記MPEGオーディオのレイヤIでは、クリティカル・バンド(ある周波数スペクトルのピーク近傍の周波数では聴感度が低下するというマスキング効果の及ぶ周波数幅)などの聴覚心理モデルを効率よく利用するために、全帯域が32の等間隔の周波数幅に分割される。そして、分割された各帯域内の信号が、元のサンプリング周波数の1/32でサブサンプリングされて符号化される。
【0004】
このようにして所定のサンプリングレートに従って符号化されたオーディオデータの復号化は、基本的には上記符号化と逆の操作によって行われる。
図6は、従来のMPEGオーディオ復号装置の構成を、処理の流れが分かりやすくなるように示したブロック図である。なお、この例では、サンプリング周波数が44.1KHz 、ビット幅が16ビットでオーディオデータが符号化されているものとする。
【0005】
図6において、符号化されたオーディオデータは、まず最初にアンパック回路51に入力される。一般に、MPEGオーディオにより符号化されたオーディオデータは、主にアロケーション(Allocation)、スケールファクタ(Scale Factor)、サンプル(Sample)から構成されている。上記アンパック回路51は、入力される符号化オーディオデータのビットストリームから上記アロケーション(Allocation)、スケールファクタ(Scale Factor)、サンプル(Sample)の各データを分離して抽出する。
【0006】
上記アンパック回路51により分離された各データは、次に周波数/時間変換回路52に入力される。周波数/時間変換回路52では、上記アンパック回路51から入力される各データに基づいて周波数領域の信号であるサブバンド情報Sが求められ、更に以下に示す(式1)に従って上記サブバンド情報Sから時間領域の信号であるVベクタV[i] が求められる。
【0007】
【数1】
Figure 0003593201
【0008】
上記周波数/時間変換回路52により求められたVベクタは、Vバッファ53に一時的に格納された後、フィルタ回路54に与えられ、所定のフィルタ係数を用いてフィルタ処理が施されることにより、ディジタルのPCMデータ(44.1KHz )が生成される。そして、このようにして求められたPCMデータが16ビットDAC(ディジタル−アナログ・コンバータ)55によりアナログ信号に変換されて出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように構成された従来のオーディオ復号装置では、サンプリング周波数の1/2の周波数の近傍において折り返し雑音が生じることがあり、再生されるアナログ信号の波形が歪んでしまうことがあった。このため、符号化されたオーディオデータを復号化して符号化前のオーディオ信号を再生する際に、音声の再現性が悪くなってしまうという問題があった。
【0010】
例えば、44.1KHz のサンプリングレートで20KHz のコサイン波をデコードした場合、図6の16ビットDAC55から出力されるアナログのオーディオ信号は、図9に示すような波形となる。符号化前の波形を示す図10と比較すると、音声の再現性が著しく悪化していることが分かる。
【0011】
従来、このような問題を解決するために、図6の16ビットDAC55の代わりに、図7に示すような1ビットDACシステム56を用いるようにした技術が考えられている。上記1ビットDACシステム56は、FIFOメモリ57および乗加算器58から成る補間器59と、DAC60とを備えている。
【0012】
この1ビットDACシステム56は、MPEGオーディオデコーダ50より出力されるPCMデータをFIFOメモリ57にある程度蓄積し、その蓄積したPCMデータに対して、乗加算器58によりディジタルフィルタ処理を施す。これにより、離散的な実データ間のデータ値を推測した補間データを得て、その補間データも含めてDAC60によりD/A変換を行うことにより、アナログのオーディオ信号を出力するものである。
【0013】
また、図8は、図7に示した機能ブロックの構成を、ハードウェアイメージに即して書き直した図である。なお、図8において、図7に示したブロックと同じブロックには同一の符号を付している。
【0014】
図8に示したMPEGオーディオデコーダ50内にある乗加算器61は、図7の周波数/時間変換回路52における周波数/時間変換処理と、フィルタ回路54における所定のフィルタ処理とを行うものである。それらの処理を行う際に必要な種々の係数は、係数ROM/RAM62に記憶されているものが利用される。
【0015】
また、図8に示したメモリ63は、上記周波数/時間変換処理および所定のフィルタ処理を行う際に使用するワークメモリ、および図7に示したVバッファ53を含むものである。PCMデータ出力部64は、上記所定のフィルタ処理により生成されメモリ63に格納されたPCMデータをMPEGオーディオデコーダ50の外部に出力するものである。
【0016】
一方、図8に示した1ビットDACシステム56内にある係数ROM/RAM65は、乗加算器58によりディジタルフィルタ処理を施す際に使用するフィルタ係数等を記憶するものである。なお、フィルタ係数は複数種類記憶されていて、どれを利用するかによって再生音声の音質がある程度決められる。
【0017】
図7あるいは図8に示したような1ビットDACシステム56を用いれば、補間データの利用により元の波形に比較的近い波形を再現できるようになり、音質の劣化を少なくすることができる。
【0018】
しかしながら、この1ビットDACシステム56を用いた場合には、DAC60の他に、相当の演算能力を有する乗加算器58や、FIFOメモリ57、係数ROM/RAM65などの種々の構成が必要となるため、回路規模が大きくなってしまうとともに、高価になってしまうという問題があった。
【0019】
本発明はこのような問題を解決するために成されたものであり、復号化処理およびD/A変換処理を経て出力されるアナログオーディオ信号の再現性を簡単な構成で安価なDACを用いて向上させることができるようにすることを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明のオーディオ復号装置は、時間/周波数変換を用いて周波数領域で符号化されたオーディオデータを復号するオーディオ復号装置において、上記周波数領域で符号化されたオーディオデータに周波数/時間変換処理を施して規格に従った基本的な時間軸情報を生成する周波数/時間変換手段と、上記周波数/時間変換手段により上記基本的な時間軸情報を生成する際に行う周波数/時間変換処理と同じ演算式に従った演算によって、上記基本的な時間軸情報を補間するための時間軸情報を生成する補間データ生成手段とを備えている。
【0021】
本発明の他のオーディオ復号装置は、時間/周波数変換を用いて周波数領域で符号化されたオーディオデータを復号するオーディオ復号装置において、上記周波数領域で符号化されたオーディオデータを周波数領域の情報から時間領域の情報に変換する周波数/時間変換処理を行うものであって、上記周波数/時間変換の処理レートを、規格に従った基本的な時間軸情報を生成する場合の処理レートよりも細かく設定して行うことにより、上記基本的な時間軸情報と、上記基本的な時間軸情報を補間するための時間軸情報とを同時に生成する周波数/時間変換手段を備えている。
【0024】
本発明のオーディオ復号装置によれば、符号化オーディオデータを復号化するための一連の処理のうちの1つである周波数/時間変換処理において、符号化の規格に従った基本的な時間軸情報の他に、その基本的な時間軸情報を補間するための補間データが上記基本的な時間軸情報を生成する際に行う周波数/時間変換処理と同じ演算式に従った演算によって生成されるようになり、補間データを得るために、複雑な構成の1ビットDACシステムを用いてなくても済むようになる。
【0025】
また、本発明の他のオーディオデータ復号装置によれば、周波数/時間変換の処理レートを、規格に従った基本的な時間軸情報を生成する場合の処理レートよりも細かく設定して行うことにより、上記基本的な時間軸情報と、上記基本的な時間軸情報を補間するための時間軸情報とを同時に生成することができるので、補間データを得るために、複雑な構成の1ビットDACシステムを用いてなくても済むようになるだけでなく、処理レートの設定を細かくすればする程、より多くの補間データを得ることが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるオーディオ復号装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0028】
図1は、本実施形態によるオーディオ復号装置の要素的特徴を示すブロック図である。なお、このオーディオ復号装置は、時間/周波数変換を用いて周波数領域で符号化されたオーディオデータを復号するためのものであり、図1には、その一連の復号化処理の中の1つである周波数/時間変換処理を行う部分のみを示している。
【0029】
図1において、▲1▼は周波数/時間変換手段であり、上記周波数領域で符号化されたオーディオデータに周波数/時間変換処理を施して、符号化の規格に従った基本的な時間軸情報を生成する。例えば、符号化方式がMPEGオーディオである場合、この周波数/時間変換手段▲1▼は、上記(式1)に示した規格に基づく演算式に従って基本的な時間軸情報であるVベクタV[i] を生成する。
【0030】
また、▲2▼は補間データ生成手段であり、上記周波数/時間変換手段▲1▼により基本的な時間軸情報を生成する際に行う周波数/時間変換処理の演算と同様の演算によって、上記基本的な時間軸情報を補間するための補間データを生成する。例えば、符号化方式がMPEGオーディオである場合、この補間データ生成手段▲2▼は、以下に示す上記(式1)と同様の(式2)に従って補間データV[i] ′を生成する。
【0031】
【数2】
Figure 0003593201
【0032】
なお、図1に示したように、補間データ生成手段▲2▼において補間データを生成する際に使用する元データは、周波数/時間変換手段▲1▼で基本的な時間軸情報を生成する際に使用する元データと同じである。
【0033】
▲3▼はマルチプレクス手段であり、上記周波数/時間変換手段▲1▼により生成された基本的な時間軸情報と、上記補間データ生成手段▲2▼により生成された補間データとを合わせる処理を行う。その後、このマルチプレクス手段▲3▼より出力されるデータに対して所定の処理が施されて、ディジタルの復号化オーディオデータが生成される。そして、図示しないD/A変換手段によりアナログのオーディオ信号に変換されて出力される。
【0034】
このように、図1の実施形態によれば、一連の復号化処理の中の周波数/時間変換処理において、符号化の規格に従った基本的な時間軸情報の他に、その基本的な時間軸情報を補間するための補間データが上記周波数/時間変換処理の演算と同様の演算によって同時に生成されるようになるので、複雑な構成の1ビットDACシステムを用いなくても補間データを得ることができるようになり、その補間データの利用により音声の再現性を向上させることができる。
【0035】
図2は、図1に示した本発明の特徴を実現する具体的なオーディオ復号装置の構成例を示すブロック図である。この図2は、時間/周波数変換を用いた符号化方式の例として、MPEGオーディオを採用した場合のオーディオ復号装置について示したものであり、オーディオデータは、44.1KHz のサンプリング周波数で符号化されているものとする。
【0036】
図2に示すように、本実施形態のMPEGオーディオデコーダ1は、アンパック回路2、周波数/時間変換回路3、Vバッファ4およびフィルタ回路5により構成される。上記アンパック回路2は、入力される符号化オーディオデータのビットストリームからアロケーション(Allocation)、スケールファクタ(Scale Factor)、サンプル(Sample)の各データを分離するものである。
【0037】
また、周波数/時間変換回路3は、上記アンパック回路2により分離された各データに基づいてシンセサイザ合成処理を行うことにより、Vベクタを求めるものである。すなわち、このシンセサイザ合成処理では、上記アンパック回路2により分離された各データから周波数領域の信号であるサブバンド情報Sを求め、更に以下に示す(式3)に従って、上記サブバンド情報Sから時間領域の信号であるVベクタV[i] を求める。
【0038】
【数3】
Figure 0003593201
【0039】
この(式3)では、サンプルiのきざみ幅を従来の(式1)の場合よりも細かく設定している。すなわち、(式1)ではi=0,1,2,…のようにサンプルiのきざみ幅が1であったのに対して、(式3)ではi=0,0.5,1,1.5,2,…のようにサンプルiのきざみ幅を0.5 に設定している。これにより、i=0,1,2,…に対応する基本データの他に、i=0.5,1.5,…に対応する補間データをも同時に計算するようにしている。
【0040】
このように、本実施形態では、1ビットDACシステムを用いてデコード後のD/A変換処理の際に補間データを生成するのではなく、一連のデコード処理の中で行う周波数/時間変換処理の際に、サンプルのきざみ幅を細かくして演算することによってオーバーサンプリングを実行し、補間データを同時に生成するようにしている。
【0041】
また、Vバッファ4は、上記周波数/時間変換回路3により求められたVベクタを一時的に格納するものである。フィルタ回路5は、上記Vバッファ4に格納されたVベクタに対して、所定のフィルタ係数を用いてフィルタ処理を施すことにより、ディジタルのPCMデータを生成するものである。(式3)に示したように、周波数/時間変換回路3では、レートを通常の1/2に細かく設定して処理を行っているので、生成されるPCMデータの周波数は、88.2KHz となる。
【0042】
このようにして構成されたMPEGオーディオデコーダ1の後段に接続されているDAC6は、上記MPEGオーディオデコーダ1より出力されるディジタルのPCMデータをアナログ信号に変換して出力するものである。本実施形態においては、D/A変換の際に補間データを生成する必要がないので、構成が複雑な1ビットDACシステムを用いなくても良く、構成が簡単で安価なD/AコンバータをDAC6として使用することが可能である。
【0043】
ここで、図10に示した元のコサイン波形を符号化して得られるオーディオデータを、本実施形態のMPEGオーディオデコーダ1で復号化した場合にDAC6から出力されるアナログのオーディオ信号の波形を、図4に示す。
【0044】
この図4の波形と図9の波形とを比較すれば明らかなように、本実施形態によれば、従来に比べて、図10に示した符号化前の波形により近い波形を得ることができ、音声の再現性を向上させることができている。しかも、本実施形態では、1ビットDACシステムのような複雑なDACを用いたり、その他の付加的な構成を設けたりすることなく音声の再現性を向上させることができる。
【0045】
なお、以上の実施形態では、(式3)のようにサンプルiのきざみ幅を通常の1/2に細かく設定することによって2倍のオーバーサンプリングを実現しているが、サンプルiのきざみ幅を通常の1/Mに設定すれば、M倍のオーバーサンプリングを実現することができる。
【0046】
図5は、サンプルのきざみ幅を0.125 に設定して8倍のオーバーサンプリングを実行した場合にDAC6から出力されるアナログのオーディオ信号の波形を示す図である。この図5を見れば明らかなように、2倍のオーバーサンプリングを行った場合に比べて、より原音に近い波形を再生することができ、音声の再現性を更に向上させることができる。
【0047】
このように、本実施形態では、1ビットDACシステムを用いて補間データを生成する場合に比べて、サンプルのきざみ幅を任意に設定することにより、より多くの補間データを生成することができるようになり、音声の再現性を著しく向上させることができるというメリットがある。また、周波数/時間変換処理を行うときに、その処理の演算式と同じ演算式に従って補間データを同時に生成することができるので、通常の復号化の処理プロセスを変更する必要もない。
【0048】
図3は、本発明の他の実施形態を示すものであり、この他の実施形態によるオーディオ復号装置のハードウェア構成の例を示す図である。
図8に示したように、補間データを生成するために1ビットDACシステムを用いた場合、従来は、MPEGオーディオデコーダ50と1ビットDACシステム56とが別々に設けられていた。
【0049】
これに対して、図3に示す実施形態では、上記MPEGオーディオデコーダ50と1ビットDACシステム56とで重複して設けられていた構成を1つにまとめることにより、ハードウェア構成の簡略化を図っている。
【0050】
すなわち、図3の乗加算器11は、図8のMPEGオーディオデコーダ50内の乗加算器61と、1ビットDACシステム56内の乗加算器58とを兼用するものである。つまり、図3の乗加算器11は、図7の周波数/時間変換回路52におけるシンセイザ合成処理(上記した(式1)に従う演算処理)と、フィルタ回路54における所定のフィルタ処理と、乗加算器58におけるディジタルフィルタ処理とを行う。
【0051】
また、図3の係数ROM/RAM12は、図8のMPEGオーディオデコーダ50内の係数ROM/RAM62と、1ビットDACシステム56内の係数ROM/RAM65とを兼用するものである。すなわち、図7の周波数/時間変換回路52における周波数/時間変換処理やフィルタ回路54における所定のフィルタ処理、および乗加算器58におけるディジタルフィルタ処理を行う際に必要な種々の係数を記憶している。
【0052】
また、図3のメモリ13は、図8のMPEGオーディオデコーダ50内のメモリ63と、1ビットDACシステム56内のFIFOメモリ57とを兼用するものである。つまり、上述した図3の乗加算器11における各処理は、このメモリ13をワークメモリとして使用しながら行うようになっている。
【0053】
図3のPCMデータ出力部14は、上記乗加算器11における各処理によって生成されメモリ13に格納されたPCMデータを外部に出力するものである。また、DAC15は、PCMデータ出力部14より出力されるディジタルのPCMデータをアナログ信号に変換して出力するものであり、図7あるいは図8に示したDAC60に対応するものである。
【0054】
このように、図3に示す実施形態では、図8に示した従来のMPEGオーディオデコーダ50と1ビットDACシステム56とで重複して設けられていた構成を1つにまとめて共用しているので、ハードウェア量を削減することができる。なお、図3の場合と図8の場合とで係数ROM/RAMのメモリ量の合計サイズは変化しないが、図3では1つのメモリにまとめたことで構成を簡単にすることができる。
【0055】
また、図3に示す実施形態では、1ビットDACシステムの機能を有しているので、復号化されたオーディオデータを用いた補間データを生成することができ、音声の再現性が悪化するのを防ぐことができるのはもちろんである。
【0056】
更に他の実施形態としては、図2に示した実施形態と、図3に示した実施形態とを合わせたものが考えられる。すなわち、本実施形態は、図3のような構成において、乗加算器11が行うシンセイザ合成処理を、(式1)ではなくて(式3)に従って行うようにしたものである。
【0057】
このようにすれば、周波数/時間変換処理を行う際のサンプルのきざみ幅を細かく設定することによって得られる補間データと、1ビットDACシステムの機能に基づいて得られる補間データとの両方を利用してアナログオーディオ信号を再生することができ、簡単な構成で音声の再現性を更に向上させることが期待できる。
【0058】
なお、以上に述べた実施形態では、符号化方式の1つとしてMPEGオーディオを例に挙げたが、時間/周波数変換方式を採用する符号化方式であれば、復号化時における周波数/時間変換の際に上述したようなオーバーサンプリングを実行することができるので、その符号化方式は問わない。
【0059】
例えば、MDCT符号化方式、サブバンド符号化方式、AC−3符号化方式、あるいはATRAC(Adaptive TRansform Acoustic cording )などの変換符号化方式にも本発明を適用することが可能である。
【0060】
【発明の効果】
本発明のオーディオ復号装置によれば、周波数領域で符号化されたオーディオデータに周波数/時間変換処理を施して規格に従った基本的な時間軸情報を生成する周波数/時間変換手段と、上記周波数/時間変換手段により上記基本的な時間軸情報を生成する際に行う周波数/時間変換処理と同じ演算式に従った演算によって、上記基本的な時間軸情報を補間するための時間軸情報を生成する補間データ生成手段とを設けたので、一連の復号化処理の中の周波数/時間変換処理において、符号化の規格に従った基本的な時間軸情報の他に、その基本的な時間軸情報を補間するための補間データが上記基本的な時間軸情報を生成する際に行う周波数/時間変換処理と同じ演算式に従った演算によって得ることができ、複雑な構成の1ビットDACシステムを用いてなくても補間データを得ることができるようになる。したがって、上記補間データ生成手段によって得られる補間データを利用することにより、簡単な構成で安価なDACを用いて音声の再現性を向上させることができる。
【0061】
また、本発明の他のオーディオ復号装置によれば、周波数領域で符号化されたオーディオデータを周波数領域の情報から時間領域の情報に変換する周波数/時間変換処理を行うものであって、上記周波数/時間変換の処理レートを、規格に従った基本的な時間軸情報を生成する場合の処理レートよりも細かく設定して行うことにより、上記基本的な時間軸情報と、上記基本的な時間軸情報を補間するための時間軸情報とを同時に生成する周波数/時間変換手段を設けたので、複雑な構成の1ビットDACシステムを用いてなくても補間データを得ることができるようになるとともに、処理レートの設定を細かくすればする程、より多くの補間データを得ることができるようになり、簡単な構成で安価なDACを用いて音声の再現性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要素的特徴を示すブロック図である。
【図2】図1に示した本発明の特徴を実現する具体的なオーディオ復号装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の他の実施形態であるオーディオ復号装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】図2の実施形態において2倍のオーバーサンプリングを実行した場合に得られるアナログオーディオ信号の波形の例を示す図である。
【図5】図2の実施形態において8倍のオーバーサンプリングを実行した場合に得られるアナログオーディオ信号の波形の例を示す図である。
【図6】従来のオーディオ復号装置の構成を示すブロック図である。
【図7】従来の問題を解決するために1ビットDACシステムを用いた場合の構成を示すブロック図である。
【図8】図7に示したオーディオ復号装置のハードウェアイメージを示すブロック図である。
【図9】図6のオーディオ復号装置で復号化処理を行った場合に得られるアナログオーディオ信号の波形の例を示す図である。
【図10】符号化前の元の音声信号の波形の例を示す図である。
【符号の説明】
▲1▼ 周波数/時間変換手段
▲2▼ 補間データ生成手段
▲3▼ マルチプレクス手段
1 MPEGオーディオデコーダ
2 アンパック回路
3 周波数/時間変換回路
4 Vバッファ
5 フィルタ回路
6 DAC
11 乗加算器
12 係数ROM/RAM
13 メモリ
14 PCMデータ出力部
15 DAC

Claims (2)

  1. 時間/周波数変換を用いて周波数領域で符号化されたオーディオデータを復号するオーディオ復号装置において、
    上記周波数領域で符号化されたオーディオデータに周波数/時間変換処理を施して規格に従った基本的な時間軸情報を生成する周波数/時間変換手段と、
    上記周波数/時間変換手段により上記基本的な時間軸情報を生成する際に行う周波数/時間変換処理と同じ演算式に従った演算によって、上記基本的な時間軸情報を補間するための時間軸情報を生成する補間データ生成手段とを備えたことを特徴とするオーディオ復号装置。
  2. 時間/周波数変換を用いて周波数領域で符号化されたオーディオデータを復号するオーディオ復号装置において、
    上記周波数領域で符号化されたオーディオデータを周波数領域の情報から時間領域の情報に変換する周波数/時間変換処理を行うものであって、上記周波数/時間変換の処理レートを、規格に従った基本的な時間軸情報を生成する場合の処理レートよりも細かく設定して行うことにより、上記基本的な時間軸情報と、上記基本的な時間軸情報を補間するための時間軸情報とを同時に生成する周波数/時間変換手段を備えたことを特徴とするオーディオ復号装置。
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