JPH11311910A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH11311910A
JPH11311910A JP10120743A JP12074398A JPH11311910A JP H11311910 A JPH11311910 A JP H11311910A JP 10120743 A JP10120743 A JP 10120743A JP 12074398 A JP12074398 A JP 12074398A JP H11311910 A JPH11311910 A JP H11311910A
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induction heating
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聡 木野内
修 ▲高▼木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コア材の加工精度、寸法精度を向上させ、製
造コストを下げること、また、上記条件を保ちながら、
一体成形した場合と同等の強度を維持すること、さらに
局部的な加熱不足、定着不良、温度ムラ等の発生のない
信頼性にすぐれた定着装置を提供する。 【解決手段】 複数のコア部材111を積層および接着
して誘導加熱装置10のコア11を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば静電複写機、
レーザプリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱ローラ型の定着装置は、粉体
現像剤からなる現像剤像を坦持した記録媒体たとえば用
紙を加熱する加熱ローラおよび加圧しつつ搬送する加圧
ローラとを備え、これら加熱ローラと加圧ローラとの圧
接部( ニップ部) である定着ポイントを用紙が通過する
ことで、この用紙上の現像剤を融着圧着して定着するよ
うになっている。
【0003】従来の電子写真装置の定着装置では加熱源
として、ハロゲンランプ等を用いこれを金属ローラの内
側に設置し、このローラを輻射熱によって加熱し、記録
媒体をこのローラに加圧接触させるために弾性ローラを
押し当て、これらのローラを回転させ、上述のように記
録媒体を通過させる方式が一般的で、その他にフラッシ
ュ加熱方式、オーブン加熱式、熱板加熱方式など種々の
ものが実用化されている。
【0004】また、近年では、円筒状の耐熱性のフィル
ム材を用いた加熱式の定着装置も実用化されている。こ
れは、加熱体と上記加熱体に密着して移動する耐熱性フ
ィルムを有し、このフィルムを介して被加熱材を加熱体
に密着させてフィルムと一緒に移動させ加熱体の熱エネ
ルギーをフィルムを介して被加熱体に付与する加熱装置
である。
【0005】また、電磁誘導加熱の手法を用いた定着装
置としては、特開昭59−33476号公報、特開平8
−76620号公報等に示されるものがある。特開昭5
9−33476号公報に記載のものは、円筒状のセラミ
ックスの外周に薄厚金属層を持つローラで、このローラ
の薄厚金属層に誘導コイルを用いて誘導電流を流して加
熱する方式である。
【0006】また、特開平8−76620号公報のもの
は、磁場発生手段によって導電フィルムを加熱して密着
させた記録媒体を定着する装置であり、磁場発生手段を
アセンブリしている部材と加熱ローラの間に発熱ベルト
を挟ませてニップを形成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような電磁誘導
加熱を利用する定着装置には、以下のような問題があっ
た。加熱用コイルが巻かれているコア材が切削あるいは
型を用いて一体成型されているため、長手方向に関して
寸法精度を出すのが困難であった。特にコア材料にフェ
ライト材を用いた場合は、複雑なコア形状を一体で作成
するのは困難であり、寸法精度を要求すると製造コスト
が大幅に上がってしまう。また、コア材を一体で作成す
る場合にコア材料として導電材料( 鉄芯、パーマロイ、
アモルファス) を用いるとコア材自体に渦電流が発生
し、コア材そのものが熱を発生してしまう。つまり、熱
効率が落ちてしまう。
【0008】また、一体成形の場合、長手方向において
発熱量を調整することが不可能であり、このためニップ
部において中央部よりも端部の方が空気中への放熱量が
多くなり、端部で加熱不足を生じる等の問題がある。さ
らに、定着ニップ幅に対して小さい用紙が通された場合
には、通紙部分と非通紙部分との間で温度差が生じてし
まい、これが温度履歴として残ったまま定着ムラが生じ
てしまうという問題も発生していた。
【0009】この問題を解決する手段として例えば、特
開平8−16005号公報に示されるものでは、複数の
コア材を1方向に配列してその配列状態をホルダーで保
持している。この方法によれば、コア材自体に渦電流が
発生する事態を防ぐことが可能である。しかし、コア材
を単に1方向に配列する構成はトランス等のコアではよ
く行われることであり、渦電流をコア材自体に発生させ
ないための基本的なものである。また、コア材の配列を
ホルダーで保持しているが、配列を保持するだけでは強
度不足となり被加熱材との距離を正確に維持することが
難しい。また、回転物がコアと近接しているため構造材
としての強度が必要となり、ホルダーによる配列保持の
構成では強度不足となる。また、回転による振動で個々
のコア材がホルダの中で振動してしまう問題があった。
さらにコア材の周囲にホルダーを設けることになるため
コア材を含めた磁場発生手段が大型化してしまい、小型
化していくのが難しい等の問題があった。
【0010】そこで、本発明は誘導加熱方式を用いた定
着装置において上記の問題を解決する。すなわち、コア
材の加工精度、寸法精度を向上させ、製造コストを下げ
ること、また、上記条件を保ちながら、一体成形した場
合と同等の強度を維持すること、さらに局部的な加熱不
足、定着不良、温度ムラ等の発生をなくすことを目的と
する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】第1の発明(請求項
1)の定着装置は、コアおよびそのコアに巻回したコイ
ルからなる磁場発生手段を備え、この磁場発生手段の磁
場により発熱部材に渦電流を発生させ、その渦電流に基
づく発熱部材の発熱により記録媒体上の現像剤像を定着
させる定着装置において、少なくとも1つ以上の断面形
状を有する複数のコア部材を積層および接着して上記コ
アを構成した。
【0012】この第1の発明によれば、個々のコア材は
形状が小さいため十分な寸法精度を得ることができ、積
層および接着して一体化した状態で寸法精度を維持する
ことが可能となる。また、積層および接着により、一体
成形の場合のコアと同等の強度を得ることができる。こ
れにより、コアを特別のホルダーやボビン等で保持する
必要がなくなり、小型化が可能になるとともに、安価で
精度の良いコアを製造できる。また、発熱部材の端部に
対応する個所のコア形状と発熱部材の中央側に対応する
個所のコア形状とを互いに異ならせることが可能とな
り、ひいてはコアと発熱部材との間の距離を発熱部材の
端部と中央側とで可変調節することが可能であり、この
可変調節を施すことで、発熱部材端部からの放熱を補償
することができる。
【0013】第2の発明(請求項2)の定着装置は、第
1の発明において、磁場発生手段を発熱部材とは別に支
持するための支持部材を備えた。第3の発明(請求項
3)の定着装置は、第1の発明において、接着のための
接着剤が、定着のための温度より高い耐熱温度を有す
る。
【0014】この第3の発明によれば、定着動作中、コ
アの特性を安定して引き出すことが可能となる。第4の
発明(請求項4)の定着装置は、第1の発明において、
磁場発生手段が、含浸剤の充填によりコイルをコアに固
定している。
【0015】この第4の発明によれば、含浸剤を用いた
固定作用により、コイルが発熱部材に接触することがな
くなるとともに、コイルとコアの一体化構造の強度が増
す。第5の発明(請求項5)の定着装置は、第1の発明
において、磁場発生手段が、定着のための温度より高い
耐熱温度を有する含浸剤の充填によりコイルをコアに固
定している。
【0016】第6の発明(請求項6)の定着装置は、コ
アおよびそのコアに巻回したコイルからなる磁場発生手
段を備え、この磁場発生手段の磁場により発熱部材に渦
電流を発生させ、その渦電流に基づく発熱部材の発熱に
より記録媒体上の現像剤像を定着させる定着装置におい
て、少なくとも1つ以上の断面形状を有する複数のコア
部材を積層するとともにその積層した各コア部材の相互
間に一定の間隙を形成するための間隙形成部材を介挿し
て上記コアを構成した。
【0017】この第6の発明によれば、一定の間隙が各
コア材間の熱伝導率を下げる作用をし、記録媒体が通る
領域に対応するコア材と、記録媒体が通らない領域に対
応するコア材との間の熱移動が少なくなる。これによ
り、発熱部材の発熱量が、記録媒体が通る領域において
均一となる。しかも、間隙の存在により、コア材料の削
減が図れ、コストダウンが見込める。
【0018】第7の発明(請求項7)の定着装置は、第
6の発明において、間隙形成部材が、絶縁性材料、非磁
性材料、低熱伝導性材料のいずれかである。この第7の
発明によれば、各コア材間の熱移動がさらに少なくな
る。
【0019】第8の発明(請求項8)の定着装置は、第
6の発明において、間隙形成部材が、2mm以下の間隙を
形成する。第9の発明(請求項9)の定着装置は、回転
駆動される導電性の第1の転接部材と、この第1の転接
部材に対し加圧状態で転接しその転接部に現像剤像が形
成された記録媒体を通過させる第2の転接部材と、上記
第1の転接部材の側に配置され第1の転接部材を磁場の
作用により誘導加熱する誘導加熱装置とを備え、上記転
接部を通る記録媒体上の現像剤像を第1の転接部材の発
熱により定着させる定着装置において、上記誘導加熱装
置の配線を上記各点接部材に接触しないよう保護する保
護手段を備えた。
【0020】この第9の発明によれば、配線の接触不良
を防止できる。第10の発明(請求項10)の定着装置
は、第9の発明において、誘導加熱装置が、コアおよび
そのコアに巻回したコイルからなる。さらに、保護手段
が、コアを支持するための支持部材およびその支持部材
に形成された配線収容溝からなる。
【0021】第11の発明(請求項11)の定着装置
は、第9の発明において、誘導加熱装置が、コアおよび
そのコアに巻回したコイルからなる。さらに、保護手段
が、コアを支持するための支持部材、この支持部材に形
成された配線収容溝、この配線収容溝をカバーするカバ
ー部材からなる。
【0022】この第11の発明によれば、高周波電流が
配線に流れることで配線からノイズが発生するが、その
ノイズは配線収容溝およびカバーによってシールドされ
る。第12の発明(請求項12)の定着装置は、回転駆
動される導電性の第1の転接部材と、この第1の転接部
材に対し加圧状態で転接しその転接部に現像剤像が形成
された記録媒体を通過させる第2の転接部材と、上記第
1の転接部材の側に配置され第1の転接部材を磁場の作
用により誘導加熱する誘導加熱装置とを備え、上記転接
部を通る記録媒体上の現像剤像を第1の転接部材の発熱
により定着させる定着装置において、誘導加熱装置の動
作中、第1の転接部材を常に回転駆動せしめる制御手段
を備えた。
【0023】この第12の発明によれば、第1の転接部
材の局部的な異常加熱が防止されるとともに、第1の転
接部材の全体において温度ムラが生じない。第13の発
明(請求項13)の定着装置は、第12の発明におい
て、誘導加熱装置が、第1の転接部材における転接部を
集中的に加熱する。
【0024】第14の発明(請求項14)の定着装置
は、回転駆動される導電性の第1の転接部材と、この第
1の転接部材に対し加圧状態で転接しその転接部に現像
剤像が形成された記録媒体を通過させる第2の転接部材
と、上記第1の転接部材の側に配置され第1の転接部材
を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱装置とを備
え、上記転接部を通る記録媒体上の現像剤像を第1の転
接部材の発熱により定着させる定着装置において、上記
第1の転接部材の非回転時に上記誘導加熱装置の動作を
停止する制御手段を備えた。
【0025】この第14の発明によれば、第1の転接部
材の局部的な異常加熱が防止される。また、記録媒体が
ジャムを起こした場合でも、異常加熱や火災等の発生が
防止される。
【0026】第15の発明(請求項15)の定着装置
は、第14の発明において、誘導加熱装置が、第1の転
接部材における上記転接部を集中的に加熱する。第16
の発明(請求項16)の定着装置は、回転駆動される導
電性の第1の転接部材と、この第1の転接部材に対し加
圧状態で転接しその転接部に現像剤像が形成された記録
媒体を通過させる第2の転接部材と、上記第1の転接部
材の側に配置され第1の転接部材を磁場の作用により誘
導加熱する誘導加熱装置とを備え、上記転接部を通る記
録媒体上の現像剤像を第1の転接部材の発熱により定着
させる定着装置において、上記第1の転接部材の非回転
時に上記誘導加熱装置の動作を停止する制御手段と、こ
の制御手段の制御を選択するための選択手段と、を備え
る。
【0027】第17の発明(請求項17)の定着装置
は、回転駆動される導電性の第1の転接部材と、この第
1の転接部材に対し加圧状態で転接しその転接部に現像
剤像が形成された記録媒体を通過させる第2の転接部材
と、上記第1の転接部材の側に配置され第1の転接部材
を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱装置とを備
え、上記転接部を通る記録媒体上の現像剤像を第1の転
接部材の発熱により定着させる定着装置において、上記
第1の転接部材の非回転時に上記誘導加熱装置の動作電
流を通常より低減する制御手段と、この制御手段の制御
を選択するための選択手段と、を備える。
【0028】第18の発明(請求項18)の定着装置
は、第16の発明および第17の発明のいずれかにおい
て、誘導加熱装置は、第1の転接部材における転接部を
集中的に加熱することを特徴とする定着装置。
【0029】第19の発明(請求項19)の定着装置
は、回転駆動される導電性の第1の転接部材と、この第
1の転接部材に対し加圧状態で転接しその転接部に現像
剤像が形成された記録媒体を通過させる第2の転接部材
と、上記第1の転接部材の側に配置され第1の転接部材
を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱装置とを備
え、上記転接部を通る記録媒体上の現像剤像を第1の転
接部材の発熱により定着させる定着装置において、ウォ
ームアップ動作時および定着動作待機時も定着動作実行
時と同じく上記第1の転接部材を回転させ、かつその回
転速度をウォームアップ動作時および定着動作待機時の
場合と定着動作実行時の場合とで異ならせる制御手段
と、を備える。
【0030】この第19の発明によれば、装置起動時お
よび定着動作待機時において第1の転接部材の局部的な
異常加熱が防止されるとともに、第1の転接部材の全体
において温度ムラが生じない。
【0031】第20の発明(請求項20)の定着装置
は、第19の発明において、制御手段が、第1の転接部
材の回転速度を、装置起動時および定着動作待機時は定
着動作実行時より低くする。
【0032】この第20の発明によれば、装置起動時お
よび定着動作待機時の動作音が定着動作実行時の動作音
より静かになり、騒音の問題を解消できる。また、回転
速度の低下期間が存在する分、第1の転接部材の寿命が
向上する。
【0033】第21の発明(請求項21)の定着装置
は、第20の発明において、第1の転接部材の回転速度
を低くしたときに誘導加熱装置の動作電流を通常より変
化させる制御手段をさらに備えた。
【0034】第22の発明(請求項22)の定着装置
は、第19の発明において、誘導加熱装置が、第1の転
接部材における上記転接部を集中的に加熱する。第23
の発明(請求項23)の定着装置は、回転駆動される導
電性の第1の転接部材と、この第1の転接部材に対し加
圧状態で転接しその転接部に現像剤像が形成された記録
媒体を通過させる第2の転接部材と、上記第1の転接部
材の側に配置され第1の転接部材を磁場の作用により誘
導加熱する誘導加熱装置とを備え、上記転接部を通る記
録媒体上の現像剤像を第1の転接部材の発熱により定着
させる定着装置において、上記第1の転接部材に対する
上記第2の転接部材の転接を解離するための解離手段
と、この解離手段を装置起動時および定着動作待機時に
動作させる第1の制御手段と、装置起動時および定着動
作待機時も定着動作実行時と同じく上記第1の転接部材
を回転させ、かつその回転速度を装置起動時および定着
動作待機時の場合と定着動作実行時の場合とで異ならせ
る第2の制御手段と、を備える。
【0035】この第23の発明によれば、装置起動時お
よび定着動作待機時に第1の転接部材と第2の転接部材
とが解離するので、第1の転接部材の発熱が第2の転接
部材の方に逃げない。これにより、ウォームアップ時間
を短縮できる。しかも、解離により、両転接部材の寿命
が向上する。また、装置起動時および定着動作待機時に
おいて第1の転接部材の局部的な異常加熱が防止される
とともに、第1の転接部材の全体において温度ムラが生
じない。
【0036】第24の発明(請求項24)の定着装置
は、第23の発明において、第2の制御手段が、第1の
転接部材の回転速度を、装置起動時および定着動作待機
時は定着動作実行時より低くする。
【0037】この第24の発明によれば、装置起動時お
よび定着動作待機時の動作音が定着動作実行時の動作音
より静かになり、騒音の問題を解消できる。また、回転
速度の低下期間が存在する分、第1の転接部材の寿命が
向上する。
【0038】第25の発明(請求項25)の定着装置
は、第24の発明において、第1の転接部材の回転速度
を低くしたときに誘導加熱装置の動作電流を通常より変
化させる制御手段をさらに備えた。
【0039】第26の発明(請求項26)の定着装置
は、第23の発明において、誘導加熱装置が、第1の転
接部材における転接部を集中的に加熱する。第27の発
明(請求項27)の定着装置は、回転駆動される導電性
の第1の転接部材と、この第1の転接部材に対し加圧状
態で転接しその転接部に現像剤像が形成された記録媒体
を通過させる第2の転接部材と、磁場の作用により上記
第1の転接部材に渦電流を生じさせて第1の転接部材を
誘導加熱する誘導加熱装置とを備え、上記転接部を通る
記録媒体上の現像剤像を第1の転接部材の発熱により定
着させる定着装置において、上記誘導加熱装置を上記第
1の転接部材の内側に収容している。
【0040】第28の発明(請求項28)の定着装置
は、第27の発明において、誘導加熱装置は、第1の転
接部材の軸方向端部から出ない形状を有するとともに、
第1の転接部材の軸方向と直行する方向において一定幅
の閉ループを描く渦電流を第1の転接部材に生じさせる
形状を有する。
【0041】この第28の発明によれば、第1の転接部
材の軸方向端部に渦電流が集中せず、よって第1の転接
部材の軸方向における中心部と端部との間に温度差が生
じない。
【0042】
【発明の実施の形態】[1]以下、この発明の第1の実
施例について説明する。図3に示すように、上面に現像
剤像Tが形成された記録媒体たとえば用紙Pの搬送路を
上下に挟む位置に、導電性の加熱ローラ2(発熱部材ま
たは第1の転接部材;φ40mm)、およびこの加熱ロ
ーラ2に対し加圧機構( 図示せず) からの偏倚力をもっ
て加圧状態で転接する加圧ローラ3(第2の転接部材;
φ40mm)が配設される。ローラ2,3の転接部は一
定のニップ幅を持つように維持される。
【0043】加熱ローラ2は駆動モータ( 図示せず) に
より矢印方向に駆動され、加圧ローラ3は従動で矢印方
向に回転するようになっている。加熱ローラ2の材質は
鉄を用いており、肉厚0.6mmとしている。ローラ表
面には、テフロン等の離型層2aが被覆されている。加
圧ローラ3は、芯金の周囲にシリコンゴム、フッ素ゴム
等の部材3aを被覆して構成されている。これら加熱ロ
ーラ2と加圧ローラ3との転接部( ニップ部) である定
着ポイントを用紙Pが通過し、かつ用紙Pが加熱ローラ
2から熱を受けることで、用紙P上の現像剤像Tが融着
圧着されて用紙Pに定着するようになっている。定着が
終わった用紙Pは排紙トレイ4に排出される。
【0044】加熱ローラ2の周囲には、加熱ローラ2と
加圧ローラ3との転接部よりも回転方向下流側に、用紙
Pを加熱ローラ3から剥離させる剥離爪5、加熱ローラ
2上にオフセットされたトナーや紙屑等のごみを除去す
るクリーニング部材6、加熱ローラ2の温度検出をする
サーミスタ7、オフセット防止用離型剤を塗布する離型
剤塗布装置8が配設される。また、加熱ローラ2の表面
において、ローラ2,3の回転に支障が生じない位置
に、温度ヒューズとしてサーモスタット9が取付けられ
る。
【0045】そして、加熱ローラ2の内部に磁場発生手
段として誘導加熱装置10が収容される。誘導加熱装置
10は、E形のコア11およびそのコア11の内脚部1
1aに巻回した励磁コイル12からなる。励磁コイル1
2は、線形0.5mmの銅線材を用いており、リッツ線
として構成される。リッツ線にすることで交流電流を有
効に流すことが可能となる。また、励磁コイル12は耐
熱性のポリイミドアミドで被覆される。
【0046】図示しない励磁回路( インバータ回路) か
ら励磁コイル12に高周波電流が供給されることによ
り、励磁コイル12から磁界が発生する。この磁界はコ
ア11によって上記転接部付近に集中し、加熱ローラ2
に磁束と渦電流が発生する。この渦電流と加熱ローラ抵
抗によって熱が発生する。とくに、コア11および励磁
コイル12の形状により、加熱ローラ2の転接部だけを
局部的に加熱する構成となっている。
【0047】本実施例では、励磁コイル12に周波数2
0kHz、出力900Wの高周波電流を供給するととも
に、加熱ローラ2の表面温度として180℃を設定し、
その設定温度とサーミスタ7の検知温度とを比較しなが
ら上記高周波電流をフィードバック制御する。このと
き、ローラ2,3の温度分布を均一にするため、ローラ
2,3は回転している。ローラを回転させることでロー
ラ全面に一定の熱量を与えている。加熱ローラ表面温度
が180℃に達するとコピー動作が開始され、用紙Pが
加熱ローラ2と加圧ローラ3との転接部(ニップ部)で
ある定着ポイントを用紙Pが通過することで、この用紙
上の現像剤を融着圧着して定着する。また、インバータ
回路への電流は加熱ローラ表面に圧接された温度ヒュー
ズであるサーモスタット9を介して供給される。このサ
ーモスタット9は加熱ローラ2の表面温度があらかじめ
設定されている異常温度に達すると回路に供給する電流
を遮断するものである。
【0048】このような構成において、コア11は、図
1に示すように、フェライト材を用い少なくとも1つ以
上の断面形状を有する複数のコア部材111が加熱ロー
ラ2の回転軸方向に沿って積層され且つ接着剤112に
より相互に接着されて一体化構成される。この一体化の
後、励磁コイル12が内脚部11aに巻回される。この
コア11の形状により、加熱ローラ2における転接部を
集中的に加熱することができる。
【0049】なお、コア部材111の材料としては、フ
ェライトに限らず、鉄心やパーマロイ等を用いてもよ
い。ただし、鉄心やパーマロイの場合は、フェライトと
異なり、導電性部材であるため、材料そのものを一体成
形で製作するとコア自体に渦電流が生じて熱損失を起こ
しやすい。しかし、上記のように積層および接着して一
体化する構成であれば、渦電流が閉ループを描きにくく
なり、渦電流の発生を防ぐことが可能となる。また、積
層および接着しているので、コア11の機械的強度は従
来の一体成形のものと同等であり、コア11を特別のホ
ルダーやボビン等で保持する必要がない。さらにフェラ
イトコアの場合、本実施例で用いるようなコア形状(約
20mm×15mm×370mm)を一体成型で作成す
ると正確な寸法精度を出すことが困難である。特にコア
の長手方向の平面度、寸法精度が出しにくい。コアにそ
りが発生する原因になる。仮に寸法精度を維持するとし
ても製造に大幅なコストUPの要因となる。しかし、本
実施例のように積層接着で一体化すれば、個々のコア材
要素は安価に寸法精度出すことが可能である。それぞれ
のコア部材111を一体化することでコストアップも押
さえることができる。また、上記で述べたように一体化
してあるので機械的強度も得られる。
【0050】また、図2に示すように、コア11の両端
部にそれぞれ支持部材13が取付けられ、その両支持部
材13が装置本体の固定用板金(図示しない)に固定さ
れる。これら支持部材13によって誘導加熱装置10が
加熱ローラ2とは別に支持される。この支持構成の採用
により、また上記したようにホルダーやボビン等が不要
になることにより、加熱ローラ2内の限られたスペース
であっても、それにかかわらず、誘導加熱装置10の適
切な配置が可能となっている。ひいては、加熱ローラ2
のローラ径の縮小化が図れる。また、ホルダ、ボビン等
を用いることによるコストアップを回避できる。
【0051】さらに、加熱ローラ2の内側に誘導加熱装
置10を配置しているので、磁束の漏れが少なく、熱効
率が良くなる。しかも、小型化を行うために加熱ローラ
2の径を小さくしていくとコア11と加熱ローラ2の内
面とが接近していくことになり、ひいては磁束の発生が
大きくなって発熱量を増すことができる。コア11と加
熱ローラ2との位置決めは、各支持部材13と装置本体
の固定用板金との固定位置調整によって可能である。こ
れにより、位置寸法公差を維持することが可能である。
【0052】なお、誘導加熱装置10は必ずしも加熱ロ
ーラ2内に配置する必要はなく、図4に示すように、加
熱ローラ2の外周面に対向する任意の位置に誘導加熱装
置10を配置することももちろん可能である。
【0053】[2]第2実施例について説明する。図5
に示すように、コア11は、複数のコア部材111a、
111bが加熱ローラ2の回転軸方向に沿って積層され
且つ接着剤112により相互に接着されて一体化構成さ
れる。これらコア部材111a、111bを積層および
接着して一体化した後、励磁コイル12を内脚部11a
に巻回してセンブリしている。
【0054】コア部材111a、111bは脚部の長さ
が互いに異なり、脚部の長い方のコア部材111aがコ
ア11の長手方向両端に配置され、脚部の短い方のコア
部材111bがコア11の長手方向内側に配置される。
【0055】他の構成は第1実施例と同じである。この
ような構成によれば、コア11と加熱ローラ2との距離
が、コア11の長手方向両端において長手方向中央側よ
りも近くなる。よって、加熱ローラ2を横切る磁束は加
熱ローラ2の軸方向中央側よりも軸方向両端部で多くな
り、その軸方向両端の発熱量が軸方向中央側の発熱量よ
り大きくなる。
【0056】すなわち、加熱ローラ2の軸方向両端部に
対応する個所のコア形状と加熱ローラ2の軸方向中央側
に対応する個所のコア形状とを互いに異ならせることに
より、コア11と加熱ローラ2との間の距離を加熱ロー
ラ2の軸方向両端部と軸方向中央側とで可変調節するこ
とが可能であり、加熱ローラ2の軸方向両端部からの放
熱を補償することができる。
【0057】十分な機械的強度、良好な寸法精度、コス
ト削減等の効果が得られる点は第1実施例と同じであ
る。 [3]第3実施例について説明する。
【0058】ここでは、各コア部材111(または11
1a,11b)を接着するための接着剤112として、
定着のための温度より高い耐熱温度たとえば180℃以
上を有するエポキシ樹脂系あるいはセラミック系のもの
が採用される。他の構成は第1実施例と同じである。
【0059】この採用により、定着動作中、コア11の
特性を安定して引き出すことが可能となる。すなわち、
加熱ローラ2内に誘導加熱装置10が配置される場合、
加熱ローラ2の内側面からの放射熱によってコア11自
体が温度上昇していく。最終的には、コア11の温度が
加熱ローラ2の表面温度に限りなく近づいてしまうた
め、各コア部材111の一体化を維持するためには、接
着剤112の耐熱温度として180℃以上が要求され
る。この要求に応えることにより、コア11の強度維持
および寿命向上が図れる。
【0060】仮に、定着制御温度よりも低い耐熱温度の
接着剤を用いた場合は、コア温度を一定温度以下に保つ
ために加熱ローラ2内の空気層を移動させるようなファ
ンを設けて空冷する必要があったが、本実施例ではその
必要がなくなった。また、耐熱接着剤を使うことで、各
コア部材111を保持するためのホルダ( ボビン)等
を使う必要がないため、小型化が可能となる。
【0061】なお、本実施例では、コア部材として同一
の形状を用いたが、形状の異なるコア部材や特性の異な
るコア部材を用いても同様の効果を得られることは言う
までもない。
【0062】[4]第4実施例について説明する。コア
11の内脚部11aに励磁コイル12が巻回された後、
図6に点々で示す含浸剤14が励磁コイル12を被うよ
うに充填される。他の構成は第1実施例と同じである。
【0063】この充填により、励磁コイル12がコア1
1に隙間なく強固に固定され、励磁コイル12とコア1
1の一体化構造の強度が増大する。加熱ローラ2の回転
駆動などが原因の振動が生じても、励磁コイル12とコ
ア11との位置ずれを防ぐことができ、励磁コイル12
が加熱ローラ2に接触するといった不具合についても未
然に防ぐことができる。
【0064】含浸剤14としては、不飽和ポリエステ
ル、エポキシエステル、ポリイミド等が用いられる。ま
た、各コア部材111の積層接着状態が含浸剤14の充
填によってより強固となり、接着剤112のみを用いて
いる場合よりも構造強度が増大する。
【0065】誘導加熱装置10を加熱ローラ2内に配置
する場合、耐熱温度が定着制御温度( 例えば180℃)
より高い含浸剤14を採用することにより、ファンを設
けて空冷するといった必要がなく、誘導加熱装置10の
強度維持および寿命向上が図れる。
【0066】なお、本実施例では、コア部材として同一
の形状を用いたが、形状の異なるコア部材や特性の異な
るコア部材を用いても同様の効果を得られることは言う
までもない。
【0067】[5]第5実施例について説明する。図7
に示すように、コア11は、フェライト材からなる3つ
のコア部材121a、121b、121aがそれぞれ間
隙形成部材たとえば耐熱樹脂層122を介しながら加熱
ローラ2の回転軸方向に沿って積層され、且つ接着され
て一体化構成される。これら121a、121b、12
1aおよび間隙形成部材を積層および接着して一体化し
た後、励磁コイル12を内脚部11aに巻回してセンブ
リしている。
【0068】コア部材121bは加熱ローラ2の回転軸
方向に沿う長さがA4縦紙サイズに相当し、各コア部材
121aは加熱ローラ2の回転軸方向に沿う長さがコア
部材121bよりも短い。
【0069】2つのコア部材121aで1つのコア部材
121bを挟み込むように積層および接着し、コア11
の全体の長さとしてA3サイズ以上を得ている。耐熱樹
脂層122は、各コア部材間に一定の間隙を形成するた
めのもので、ポリイミド樹脂をコア部材121a,12
1bと同一形状に形成してなる。この耐熱樹脂層122
の厚さ(つまり間隙)は10μm〜1mm程度が望まし
い。これは、耐熱樹脂層122を入れない場合に比べ、
磁気特性として大きな差異を生じない程度の間隙であ
り、十分な渦電流を発生させることが可能である。
【0070】他の構成は第1実施例と同じである。この
ように構成された誘導加熱装置10は、図8に示すよう
に、加熱ローラ2内に収容される。
【0071】作用を説明する。A4縦サイズを連続通紙
した場合、加熱ローラ2における非通紙領域(図8の斜
線部分)の温度が通紙領域の温度よりも高くなってい
く。加熱ローラ2の内部からの放射熱によってコア11
の温度も上昇していき、コア11に関しても非通紙領域
の温度上昇が通紙領域の温度上昇よりも大きくなる。
【0072】仮に、コア11の各コア部材間に耐熱樹脂
層122が無いとすると、コア11の非通紙領域から通
紙領域に熱が流れ込んでくる。コア材としてフェライト
を用いているので、温度上昇と共にコア11がキューリ
点を越えると磁束が減少してしまう。そうなると、加熱
ローラ2に生じる渦電流が減少し、発熱量が下がってし
まう。
【0073】本実施例のように通紙領域と非通紙領域と
の間に耐熱樹脂層122による一定の間隙が存在すれ
ば、非通紙領域と通紙領域との間の熱伝導率が低くな
り、非通紙領域から通紙領域への熱の移動が少なくな
る。これにより、加熱ローラ2における通紙領域の発熱
量を均一にすることができる。一方、非通紙領域の温度
は、熱の移動が少なくなるので、コア11の温度上昇を
招く。しかし、キューリ点を越えると磁束が減少して加
熱ローラ2の発熱量も減少するので、コア11の温度は
自己的にキューリ点近辺で温度コントロールされること
になる。すなわち本実施例においては、通紙領域の発熱
量を均一にし、かつ非通紙領域の温度上昇を抑える効果
がある。しかも、間隙の存在により、コア材料の削減が
図れ、コストダウンが見込める。
【0074】その他、第1実施例と同様の効果が得られ
る。なお、本実施例において、用紙Pの最小サイズとし
ては、A4縦サイズに限らず、ハガキサイズ等でもよい
ことは言うまでもない。また、ハガキサイズ、A4縦サ
イズのそれぞれの端部位置に耐熱樹脂層122を設けて
も同様の効果が得られる。また、耐熱樹脂層122とし
てポリイミド樹脂を用いたが、非磁性材であるガラス等
を用いることも可能である。
【0075】[6]第6実施例について説明する。図9
に示すように、コア11の両端部に取付けられている各
支持部材13の一方に、誘導加熱装置10の励磁コイル
12から導出される配線(いわゆる引出線)12a,1
2bが加熱ローラ2に接触しないよう保護するための保
護手段として、配線収容溝13a,13bが形成され
る。なお、各支持部材13は、非磁性材で構成される。
【0076】配線12a,12bは配線収容溝13a,
13bに嵌込み収容された後、誘導駆動回路(図示しな
い)へと接続される。このような構成により、配線12
a,12bが加熱ローラ2の内面に接触する不具合が未
然に防止され、配線12a,12bの接触不良、摩耗、
電流リークなどを回避できる。
【0077】また、支持部材13が非磁性材で構成され
ているので、支持部材13に渦電流が生じて熱が発生す
るというような不具合が解消される。なお、配線12
a,12bを流れる高周波電流の影響でノイズが発生す
るような場合は、図10に示すように、配線収容溝13
a,13bをカバー部材15でカバーするのがよい。こ
のカバーにより、ノイズをシールドすることができる。
本装置では、磁場をシールドするためカバー15の材料
としてフェライトシート材を用いた。
【0078】また、支持部材13の端部にコネクタを設
け、そのコネクタによって励磁コイル12と誘導加熱回
路と直結するようにすれば、ノイズの影響が出ないよう
にすることもできる。本実施例では、一方の支持部材1
3に配線12a,12bを持ってきたが、両端の支持部
材13にそれぞれ1本ずつ配線を引き出すようにしても
構わないことは言うまでもない。
【0079】他の構成および効果は第1実施例と同じで
ある。 [7]第7実施例について説明する。誘導加熱装置10
の駆動用として図11に示す駆動回路を備える。すなわ
ち、50/60Hzの交流電源電圧が順変換部21で直
流電圧に変換され、それが逆変化部22により高周波電
力に変換される。逆変換される高周波の周波数は周波数
制御部23で決定され、それに応じた駆動信号(パルス
信号)が駆動回路部24から逆変換部22におけるスイ
ッチング素子のゲートに供給される。25は異常加熱防
止用の保護回路である。
【0080】この駆動回路に加圧ローラ制御回路を組合
せたのが図12の回路である。すなわち、逆変換部22
は、スイッチング回路22aおよび共振回路22bから
なる。共振回路22bは、励磁コイル12に共振用コン
デンサを接続して成る。スイッチング回路22aには、
IGBT(絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ)お
よびフライホイールダイオードが用いられる。
【0081】共振回路22bへの入力電流が検知されて
その検知信号(入力電流検知信号)が出力制御部26に
フィードバックされる。出力制御部26は、フィードバ
ック信号と出力設定部27からの出力設定信号との比較
により、周波数制御部23を制御する。
【0082】さらに、上記入力電流検知信号により励磁
コイル12への誘導電流の投入の有無が検出され、その
検出結果に応じた定着駆動モータオン,オフ信号28が
駆動モータ制御部29に供給される。この駆動モータ制
御部29は、誘導電流の投入有りが検出されて定着駆動
モータオン,オフ信号28がオン状態にあるとき、加熱
ローラ2を回転駆動する。つまり、励磁コイル12に電
流が流れて加熱可能な状態にあるとき、加熱ローラ2が
常に回転する。この結果、加熱ローラ2の全体が均一に
加熱され、ローラ表面温度を一定の値にすることが可能
となる。これにより励磁コイル12で磁束が発生してい
る時に加熱ローラ2の一部だけが局部的に異常加熱され
るといった不具合が生じなくなる。
【0083】他の構成および効果は第1実施例と同じで
ある。なお、本実施例では励磁コイル12に電流が流れ
ている場合においてローラ2,3の両方が回転するが、
ローラ2,3を互いに解離する機構を持っている場合
は、ローラ同士を解離して、誘導加熱装置10を具備し
ている側の加熱ローラ2のみが回転する制御でも上記と
同様な効果を得ることができる。
【0084】本実施例では、ローラニップ部分の加熱す
るE型コアを用いているが、ローラ全体を加熱するタイ
プの定着装置にも用いても同様の効果を得られることは
言うまでもない。
【0085】他の構成および作用は第1実施例と同じで
ある。 [8]第8実施例について説明する。図13において、
31は加熱ローラ2を回転駆動するための定着駆動モー
タである。この定着駆動モータ31の動作状態がエンコ
ーダ32で検知され、その検知信号が定着駆動モータオ
ン,オフ信号33として出力設定部27にフィードバッ
クされる。
【0086】したがって、加熱ローラ2の回転がジャム
やその他の原因によって停止してしまった場合、それが
エンコーダ32を介して検知され、誘導加熱装置10の
動作が停止される。定着駆動モータ31の回転をエンコ
ーダ32で直接的に検知するので、定着駆動モータ31
のハード的な故障にも対応することが可能である。
【0087】これにより、加熱ローラ2が停止した場合
に加熱ローラ2の一部のみを局所的に加熱してしまって
加熱ローラ2の一部が異常加熱するといった問題が生じ
なくなる。本実施例によって加熱ローラ2が回転してい
る時だけ、誘導加熱装置10が動作するようになる。
【0088】なお、本実施例において、加熱ローラ2に
非回転時に誘導加熱装置10の動作を停止する制御につ
いては、その制御モードを係員に操作によって選択でき
るようにしてもよい。
【0089】また、加熱ローラ2の非回転時に誘導加熱
装置10の動作電流つまり励磁コイル12に流れる電流
を通常より低減する制御を採用すれば、誘導加熱装置1
0で転接部を集中的に加熱するタイプの場合、加熱ロー
ラ2が回転を続けることにより加熱ローラ2の表面全体
を加熱できる。
【0090】加熱ローラ2が停止している場合に回転駆
動時と同等の電流値を励磁コイル12に流してしまうと
加熱ローラ2の一部だけが異常加熱してしまうが、通常
時よりも小さい電流を励磁コイル12に流すことで、加
熱ローラ2の一部分が局部的な異常加熱を起こさず、加
熱ローラ2の熱伝導で徐々に加熱ローラ2の外周面に向
かって熱移動が起こるようになる。通常時よりも小さい
電流値としては、加熱ローラ2がある温度に達すると空
気への放射熱によって平衡が保たれ、それ以上温度上昇
が起きないような条件を見いだし、決定している。
【0091】他の構成および効果は第1実施例と同じで
ある。 [9]第9実施例について説明する。図12または図1
3に示す出力制御部26が次の制御手段を有する。
【0092】装置起動時および定着動作待機時も定着動
作実行時と同じく加熱ローラ2を回転させ、かつその回
転速度を装置起動時および定着動作待機時の場合と定着
動作実行時の場合とで異ならせる制御手段。具体的に
は、加熱ローラ2の回転速度を、装置起動時および定着
動作待機時は定着動作実行時より低くする。
【0093】ウォームアップ時(装置起動時)および定
着動作待機時(レディー時)には、加熱ローラ2を回転
させてローラ表面温度を均一化する必要がある。ウォー
ムアップ時は、ローラ表面温度が制御目標温度に達する
まで誘導加熱装置10により加熱ローラ2が加熱され
る。また、定着動作待機時は制御目標温度を維持するよ
うに誘導加熱装置10が制御される。
【0094】すなわち、図14に示すように、加熱ロー
ラ2の回転速度が、ウォームアップ時および待機時は定
着動作実行時(コピー動作時)よりも、加熱ローラ2の
回転速度が低く設定される。たとえば、1/3の速度に
低減される。
【0095】待機時やウォームアップ時はその他のプロ
セスに影響されることがないので加熱ローラ2の回転速
度は、任意に設定できる。そこで待機時やウォームアッ
プ時の回転速度を定着動作時よりも大幅に低くすること
で、ウォームアップ時および待機時において加熱ローラ
2の局部的な異常加熱が防止できるとともに、加熱ロー
ラ2の全体において温度ムラが生じない。しかも、回転
による発生音(騒音)をウォームアップ時および待機時
において定着動作実行時の動作音より抑えることができ
て静かになり、騒音の問題を解消できる。また、回転速
度の低下期間が存在する分、加熱ローラ2の寿命が向上
する。
【0096】その他の構成および効果は第1実施例と同
じである。 [10]第10の実施例について説明する。ここでは、加
熱ローラ2に対する加圧ローラ3の転接を解離するため
の解離手段として、図15および図16に示す構成が採
用される。
【0097】すなわち、加圧ローラ3の回転軸3bに対
し、上方の加熱ローラ2側への偏倚力を与えるスプリン
グ31が設けられる。さらに、スプリング31の偏倚力
に抗しながら回転軸3bを下方に変位させるためのロッ
ド32が設けられ、そのロッド32がソレノイド33の
プランジャ33aに連結される。
【0098】ソレノイド33の消勢時はスプリング31
の偏倚力で回転軸3bが上方に変位し、図15のように
加圧ローラ3が加熱ローラ2に加圧状態で転接し、そこ
に一定のニップ幅が確保される。ソレノイド33が付勢
されると、図16のようにプランジャ33aが下降して
ロッド32が回転軸3bを押し下げ、加圧ローラ3が加
熱ローラ2から解離される。
【0099】また、図12または図13に示す出力制御
部26が次の制御手段を有する。装置起動時および定着
動作待機時も定着動作実行時と同じく加熱ローラ2を回
転させ、かつその回転速度を装置起動時および定着動作
待機時の場合と定着動作実行時の場合とで異ならせる制
御手段。具体的には、加熱ローラ2の回転速度を、装置
起動時および定着動作待機時は定着動作実行時より低く
する。
【0100】作用を説明する。ウォームアップ時間及び
待機時には、加熱ローラ2を回転させてローラ表面温度
を均一化する。このとき、ローラ表面温度を設定した温
度にいち早く到達させるべく、図17のフローチャート
に示すように、上記の解離機構をオンして加熱ローラ2
と加圧ローラ3を解離する。この解離により、加熱ロー
ラ2の熱が加圧ローラ3側に熱が逃げるのを防ぐことが
可能となる。本実施例では、転接部を集中的に加熱する
ため、解離機構がない場合は、転接部を通じて加圧ロー
ラ3側に熱が逃げてしまう。ハロゲンランプのようにロ
ーラ全体を加熱するシステムの場合よりも加圧ローラ3
側への熱の逃げが大きくなり、ウォームアップ時間に影
響を及ぼすことになる。これを解決するため、上記のよ
うな解離を行うようにしている。
【0101】解離した状態では、加熱ローラ2が回転
し、加熱ローラ2を均一に加熱することができる。さら
に加圧ローラ3に熱が逃げないのでウォームアップ時間
を短縮することができる。さらに、ウォームアップ時お
よび待機時は、解離した状態のまま、加熱ローラ2の回
転速度が定着動作時よりも低く設定される。これによ
り、上記第9実施例と同様の効果が得られる。
【0102】定着動作時は、図18のフローチャートに
示すように、上記の解離機構をオフして加熱ローラ2と
加圧ローラ3の解離を解除する。他の構成および効果は
第1実施例と同じである。
【0103】[11]この発明の第11実施例について説
明する。基本的な構成は第1実施例と同じであるが、図
19に示すように、誘導加熱装置10が加熱ローラ2内
に十分に収容された状態に配置される。
【0104】E形のコア11から発せられる磁界によっ
て加熱ローラ2に生じる渦電流のIの経路は、誘導加熱
装置10が加熱ローラ2の両端部より内側に収容されて
いる状態において、コア11の形状に沿った形となる。
したがって、渦電流の経路を、加熱ローラ2の回転軸方
向と直行する方向において一定幅の閉ループを描くよう
に制御することができ、加熱ローラ2の回転軸方向にお
ける温度ムラを解消することが容易である。
【0105】これに対し、例えば、C形のコア41に励
磁コイル42が巻回された誘導加熱装置が採用された場
合、加熱ローラ2に生じる渦電流Iの経路は、図20に
示すように上記一定幅を越えて加熱ローラ2の表面全体
に広がるループとなり、加熱ローラ2の回転軸方向にお
ける温度ムラを解消するのが難しくなる。
【0106】なお、実験によれば、図21に示すよう
に、加熱ローラ2の端部からコア11が出ている場合、
加熱ローラ2の端部(図示斜線部分)に生じる渦電流I
の密度が大きくなり、そこでの発熱量が増大する事態を
生じる。こうなると、加熱ローラ2の端部の温度コント
ロールができなくなり、温度ムラが生じてしまうことに
なる。
【0107】加熱ローラ2の端部にコア11が十分に収
まっている場合は、図22、図23、図24に示すよう
に、加熱ローラ2の回転軸方向端部に渦電流が集中せ
ず、渦電流Iの密度はどの位置でも同じとなり、よって
加熱ローラ2の回転軸方向における中心部と端部との間
に温度差が生じなくなって、加熱ローラ2における温度
分布が均一になる。その他の構成および効果は第1実施
例と同じである。
【0108】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、複
数のコア部材を積層および接着して誘導加熱装置のコア
を構成したので、コア材の加工精度、寸法精度を向上さ
せ、製造コストを下げること、また、上記条件を保ちな
がら、一体成形した場合と同等の強度を維持すること、
さらに局部的な加熱不足、定着不良、温度ムラ等の発生
のない信頼性にすぐれた定着装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例における誘導加熱装置の外観斜視図。
【図2】各実施例における誘導加熱装置および加圧ロー
ラの外観斜視図。
【図3】各実施例の全体的な構成を断面して示す図。
【図4】図3の変形例の構成を示す図。
【図5】第2実施例の誘導加熱装置の外観斜視図。
【図6】第4実施例の誘導加熱装置の外観斜視図。
【図7】第5実施例の誘導加熱装置の外観斜視図。
【図8】第5実施例における誘導加熱装置および加圧ロ
ーラの外観斜視図。
【図9】第6実施例における誘導加熱装置および加圧ロ
ーラの外観斜視図。
【図10】第6実施例の変形例の外観斜視図。
【図11】第7実施例における誘導加熱装置の駆動回路
のブロック図。
【図12】第7実施例における誘導加熱装置の駆動回路
に加圧ローラ制御回路を組合せたブロック図。
【図13】第8実施例における誘導加熱装置の駆動回路
に他の制御回路を組合せたブロック図。
【図14】第9実施例の作用を説明するためのフローチ
ャート。
【図15】第10実施例の解離機構の構成を示す図。
【図16】図15の解離時の状態を示す図。
【図17】第10実施例の起動時および待機時の作用を
説明するためのフローチャート。
【図18】第10実施例の定着動作時の作用を説明する
ためのフローチャート。
【図19】第11実施例における誘導加熱装置と加圧ロ
ーラとの対応関係および渦電流のループを示す図。
【図20】第11実施例に関わり、従来の誘導加熱装置
と加圧ローラとの対応関係および渦電流のループを一例
として示す図。
【図21】第11実施例に関わり、誘導加熱装置と加圧
ローラとの対応関係および渦電流のループを実験で確か
めた例を示す図。
【図22】第11実施例に関わり、誘導加熱装置と加圧
ローラとの対応関係および渦電流のループを実験で確か
めた他の例を示す図。
【図23】第11実施例に関わり、誘導加熱装置と加圧
ローラとの対応関係および渦電流のループを実験で確か
めた別の例を示す図。
【図24】第11実施例に関わり、誘導加熱装置と加圧
ローラとの対応関係および渦電流のループを実験で確か
めた例を示す斜視図。
【符号の説明】
2…加圧ローラ(発熱部材、第1の転接部材) 3…加圧ローラ(第2の転接部材) P…用紙(記録媒体) T…現像剤像 10…誘導加熱装置 11…コア 111…コア部材 112…接着剤 12…励磁コイル 13…支持部材

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアおよびそのコアに巻回したコイルか
    らなる磁場発生手段を備え、この磁場発生手段の磁場に
    より発熱部材に渦電流を発生させ、その渦電流に基づく
    発熱部材の発熱により記録媒体上の現像剤像を定着させ
    る定着装置において、 少なくとも1つ以上の断面形状を有する複数のコア部材
    を積層および接着して前記コアを構成したことを特徴と
    する定着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の定着装置において、 前記磁場発生手段を前記発熱部材とは別に支持するため
    の支持部材を備えたことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の定着装置において、 前記接着のための接着剤は、前記定着のための温度より
    高い耐熱温度を有することを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の定着装置において、 前記磁場発生手段は、含浸剤の充填によりコイルをコア
    に固定していることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の定着装置において、 前記磁場発生手段は、前記定着のための温度より高い耐
    熱温度を有する含浸剤の充填によりコイルをコアに固定
    していることを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 コアおよびそのコアに巻回したコイルか
    らなる磁場発生手段を備え、この磁場発生手段の磁場に
    より発熱部材に渦電流を発生させ、その渦電流に基づく
    発熱部材の発熱により記録媒体上の現像剤像を定着させ
    る定着装置において、 少なくとも1つ以上の断面形状を有する複数のコア部材
    を積層するとともにその積層した各コア部材の相互間に
    一定の間隙を形成するための間隙形成部材を介挿して前
    記コアを構成したことを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の定着装置において、 前記間隙形成部材は、絶縁性材料、非磁性材料、低熱伝
    導性材料のいずれかであることを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の定着装置において、 前記間隙形成部材は、2mm以下の間隙を形成することを
    特徴とする定着装置。
  9. 【請求項9】 回転駆動される導電性の第1の転接部材
    と、この第1の転接部材に対し加圧状態で転接しその転
    接部に現像剤像が形成された記録媒体を通過させる第2
    の転接部材と、前記第1の転接部材の側に配置され第1
    の転接部材を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱装
    置とを備え、前記転接部を通る記録媒体上の現像剤像を
    第1の転接部材の発熱により定着させる定着装置におい
    て、 前記誘導加熱装置の配線を前記各点接部材に接触しない
    よう保護する保護手段を備えたことを特徴とする定着装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の定着装置において、 前記誘導加熱装置は、コアおよびそのコアに巻回したコ
    イルからなり、 前記保護手段は、前記コアを支持するための支持部材お
    よびその支持部材に形成された配線収容溝からなること
    を特徴とする定着装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の定着装置において、 前記誘導加熱装置は、コアおよびそのコアに巻回したコ
    イルからなり、 前記保護手段は、前記コアを支持するための支持部材、
    この支持部材に形成された配線収容溝、この配線収容溝
    をカバーするカバー部材からなることを特徴とする定着
    装置。
  12. 【請求項12】 回転駆動される導電性の第1の転接部
    材と、この第1の転接部材に対し加圧状態で転接しその
    転接部に現像剤像が形成された記録媒体を通過させる第
    2の転接部材と、前記第1の転接部材の側に配置され第
    1の転接部材を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱
    装置とを備え、前記転接部を通る記録媒体上の現像剤像
    を第1の転接部材の発熱により定着させる定着装置にお
    いて、 前記誘導加熱装置の動作中、前記第1の転接部材を常に
    回転駆動せしめる制御手段を備えたことを特徴とする定
    着装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の定着装置において、 前記誘導加熱装置は、第1の転接部材における前記転接
    部を集中的に加熱することを特徴とする定着装置。
  14. 【請求項14】 回転駆動される導電性の第1の転接部
    材と、この第1の転接部材に対し加圧状態で転接しその
    転接部に現像剤像が形成された記録媒体を通過させる第
    2の転接部材と、前記第1の転接部材の側に配置され第
    1の転接部材を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱
    装置とを備え、前記転接部を通る記録媒体上の現像剤像
    を第1の転接部材の発熱により定着させる定着装置にお
    いて、 前記第1の転接部材の非回転時に前記誘導加熱装置の動
    作を停止する制御手段を備えたことを特徴とする定着装
    置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の定着装置において、 前記誘導加熱装置は、第1の転接部材における前記転接
    部を集中的に加熱することを特徴とする定着装置。
  16. 【請求項16】 回転駆動される導電性の第1の転接部
    材と、この第1の転接部材に対し加圧状態で転接しその
    転接部に現像剤像が形成された記録媒体を通過させる第
    2の転接部材と、前記第1の転接部材の側に配置され第
    1の転接部材を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱
    装置とを備え、前記転接部を通る記録媒体上の現像剤像
    を第1の転接部材の発熱により定着させる定着装置にお
    いて、 前記第1の転接部材の非回転時に前記誘導加熱装置の動
    作を停止する制御手段と、 この制御手段の制御を選択するための選択手段と、 を具備したことを特徴とする定着装置。
  17. 【請求項17】 回転駆動される導電性の第1の転接部
    材と、この第1の転接部材に対し加圧状態で転接しその
    転接部に現像剤像が形成された記録媒体を通過させる第
    2の転接部材と、前記第1の転接部材の側に配置され第
    1の転接部材を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱
    装置とを備え、前記転接部を通る記録媒体上の現像剤像
    を第1の転接部材の発熱により定着させる定着装置にお
    いて、 前記第1の転接部材の非回転時に前記誘導加熱装置の動
    作電流を通常より低減する制御手段と、 この制御手段の制御を選択するための選択手段と、 を具備したことを特徴とする定着装置。
  18. 【請求項18】 請求項16および請求項17のいずれ
    かに記載の定着装置において、 前記誘導加熱装置は、第1の転接部材における前記転接
    部を集中的に加熱することを特徴とする定着装置。
  19. 【請求項19】 回転駆動される導電性の第1の転接部
    材と、この第1の転接部材に対し加圧状態で転接しその
    転接部に現像剤像が形成された記録媒体を通過させる第
    2の転接部材と、前記第1の転接部材の側に配置され第
    1の転接部材を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱
    装置とを備え、前記転接部を通る記録媒体上の現像剤像
    を第1の転接部材の発熱により定着させる定着装置にお
    いて、 ウォームアップ動作時および定着動作待機時も定着動作
    実行時と同じく前記第1の転接部材を回転させ、かつそ
    の回転速度をウォームアップ動作時および定着動作待機
    時の場合と定着動作実行時の場合とで異ならせる制御手
    段と、 を具備したことを特徴とする定着装置。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の定着装置において、 前記制御手段は、前記第1の転接部材の回転速度を、装
    置起動時および定着動作待機時は定着動作実行時より低
    くすることを特徴とする定着装置。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の定着装置において、 前記第1の転接部材の回転速度を低くしたときに前記誘
    導加熱装置の動作電流を通常より変化させる制御手段を
    さらに具備したことを特徴とする定着装置。
  22. 【請求項22】 請求項19記載の定着装置において、 前記誘導加熱装置は、第1の転接部材における前記転接
    部を集中的に加熱することを特徴とする定着装置。
  23. 【請求項23】 回転駆動される導電性の第1の転接部
    材と、この第1の転接部材に対し加圧状態で転接しその
    転接部に現像剤像が形成された記録媒体を通過させる第
    2の転接部材と、前記第1の転接部材の側に配置され第
    1の転接部材を磁場の作用により誘導加熱する誘導加熱
    装置とを備え、前記転接部を通る記録媒体上の現像剤像
    を第1の転接部材の発熱により定着させる定着装置にお
    いて、 前記第1の転接部材に対する前記第2の転接部材の転接
    を解離するための解離手段と、 この解離手段を装置起動時および定着動作待機時に動作
    させる第1の制御手段と、 装置起動時および定着動作待機時も定着動作実行時と同
    じく前記第1の転接部材を回転させ、かつその回転速度
    を装置起動時および定着動作待機時の場合と定着動作実
    行時の場合とで異ならせる第2の制御手段と、 を具備したことを特徴とする定着装置。
  24. 【請求項24】 請求項23記載の定着装置において、 前記第2の制御手段は、前記第1の転接部材の回転速度
    を、装置起動時および定着動作待機時は定着動作実行時
    より低くすることを特徴とする定着装置。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の定着装置において、 前記第1の転接部材の回転速度を低くしたときに前記誘
    導加熱装置の動作電流を通常より変化させる第3の制御
    手段をさらに具備したことを特徴とする定着装置。
  26. 【請求項26】 請求項23記載の定着装置において、 前記誘導加熱装置は、第1の転接部材における前記転接
    部を集中的に加熱することを特徴とする定着装置。
  27. 【請求項27】 回転駆動される導電性の第1の転接部
    材と、この第1の転接部材に対し加圧状態で転接しその
    転接部に現像剤像が形成された記録媒体を通過させる第
    2の転接部材と、磁場の作用により前記第1の転接部材
    に渦電流を生じさせて第1の転接部材を誘導加熱する誘
    導加熱装置とを備え、前記転接部を通る記録媒体上の現
    像剤像を第1の転接部材の発熱により定着させる定着装
    置において、 前記誘導加熱装置を前記第1の転接部材の内側に収容し
    たことを特徴とする定着装置。
  28. 【請求項28】 請求項27記載の定着装置において、 前記誘導加熱装置は、第1の転接部材の軸方向端部から
    出ない形状を有するとともに、第1の転接部材の軸方向
    と直行する方向において一定幅の閉ループを描く渦電流
    を第1の転接部材に生じさせる形状を有することを特徴
    とする定着装置。
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