JPH11311558A - 多層型流体振動形流量計 - Google Patents

多層型流体振動形流量計

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JPH11311558A
JPH11311558A JP10119335A JP11933598A JPH11311558A JP H11311558 A JPH11311558 A JP H11311558A JP 10119335 A JP10119335 A JP 10119335A JP 11933598 A JP11933598 A JP 11933598A JP H11311558 A JPH11311558 A JP H11311558A
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JP
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flow rate
flow
fma
flow path
nozzle
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JP10119335A
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Minoru Kumagai
稔 熊谷
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小流量から大流量に至る種々の領域の流量を
測定することができ、開発に要する費用、時間等の低減
を図ることのできる多層型流体振動形流量計を提供する
ことを課題としている。 【解決手段】 2次元流路を所定の厚さ位置で水平に仕
切る仕切板11を設け、この仕切板11によって同一の
流量測定部FMaを多層に構成してなり、流量測定部F
Maのうち、一方の最外位置に配置された流量測定部F
Maには、ノズル流路210の入口近傍位置に低流量セ
ンサ8を設け、他方の最外位置に配置された流量測定部
FMaを覆う他方の壁部(底壁部)110には、同流量
測定部FMaにおけるノズル流路210の出口近傍に通
じ、噴流の流体振動を検出する圧力導入孔4を設けたこ
とを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノズル流路から
噴出する噴流の流体振動に基づいて流量を検出する流量
測定部を多層に構成した多層型流体振動形流量計に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】流体振動形流量計としては、例えば図5
及び図6に示すものが知られている。これらの図に示す
流体振動形流量計FMは、カバー5で閉じられるハウジ
ング1内に一対のノズル部材2、2を設けることによ
り、同ハウジング1内にノズル流路210を構成すると
共に、このノズル流路210の上流側及び下流側にそれ
ぞれ上流側流路200及び下流側流路220を構成する
構造になっている。下流側流路220には、ノズル流路
210の延長線上(中心線C上)にターゲット3が設け
られている。そして、ノズル流路210を通って噴出す
るガス(流体)がターゲット3に衝突することによって
流体振動が発生し、この流体振動に基づいて流量を検出
する原理になっている。
【0003】上記ハウジング1は、凹状に形成された箱
型矩形状の溝1aを有しており、この溝1aの表面をカ
バー5で覆うことによって、上流側流路200、ノズル
流路210及び下流側流路220を2次元流路に構成し
ている。すなわち、上流側流路200、ノズル流路21
0及び下流側流路220は、溝1aの底面を構成する底
壁部110からの高さ(図5の紙面に直交する方向の寸
法(厚さ方向の寸法))が一定で、中心線Cを介して左
右対称の2次元流路となっている。
【0004】また、ハウジング1には、流入口1b及び
流出口1cが設けられている。さらに、ハウジング1に
は、カバー5を固定するためのねじ穴1eが形成されて
いると共に、ノズル部材2を固定するためのねじ穴(図
示せず)が形成されている。ねじ穴1eには、カバー5
を固定するためのボルト6がねじ込まれるようになって
いる。そして、ノズル部材2には、上記ボルト6の通る
貫通孔2aが形成されていると共に、ノズル部材2をハ
ウジング1に固定するためのボルト7の貫通孔2bが形
成されている。
【0005】下流側流路220における底壁部110に
は、中心線Cに対して左右対称の位置に圧力取出孔4が
2つ形成されている。さらに、下流側流路220におけ
る底壁部110には、ターゲット3の設定台部3aを保
持する凹部1fが形成されている。設定台部3aは、凹
部1fに嵌合した状態において、その上面が底壁部11
0の表面と面一状になるようになっている。また、図6
において、51はパッキンである。
【0006】そして、上記のように構成された流体振動
形流量計FMにおいては、流体振動の周波数と、ガス
(流体)の流量あるいは流速が比例関係にあることか
ら、流量を測定することができる。
【0007】なお、上記流体振動形流量計FMは、LP
ガスの流量を測定するものであり、LPガスの流体振動
を測定することになる。ただし、上記構造の流体振動形
流量計FMにあっては、LPガス以外の他の気体や、液
体の流量を測定することも可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記流体振
動形流量計FMにおいては、測定範囲が広く、かつ計測
精度の優れたものを得ることが重要である。しかし、こ
れらの測定範囲や測定精度は、例えば2次元流路の厚さ
方向の寸法、ノズル流路210の幅、ノズル流路210
の長さ、ターゲット3の位置、下流側流路220の形状
等によって変化することになる。
【0009】このため、例えば小流量領域において測定
範囲が広く、かつ計測精度の優れたものがすで開発され
ていたとしても、これとは測定領域の異なる例えば大流
量の領域を測定するものを開発するには、上述した2次
元流路の厚さ寸法やノズル流路210の幅等として最良
のものを、再び実験を繰り返すことによって見つけ出さ
なければならない。したがって、流体振動形流量計FM
の開発には、多くの費用、時間等がかかるという問題が
あった。
【0010】この発明は上述した問題点を解決するため
になされたものであり、小流量から大流量に至る種々の
領域の流量を測定することができ、開発に要する費用、
時間等の低減を図ることのできる多層型流体振動形流量
計を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、厚さ方向の寸法が一定の2次元流路と
してのノズル流路(210)及び下流側流路(220)
を備え、前記ノズル流路(210)から下流側流路(2
20)に噴出する噴流の流体振動に基づいて流量を検出
するように構成された流量測定部(FMa)を有し、前
記2次元流路を所定の厚さ位置で水平に仕切る仕切板
(11)を設け、この仕切板(11)によって同一の流
量測定部(FMa)を多層に構成してなり、前記流量測
定部(FMa)のうち、一方の最外位置に配置された流
量測定部(FMa)には、ノズル流路(210)の入口
近傍位置に低流量センサ(8)を設け、他方の最外位置
に配置された流量測定部(FMa)を覆う他方の壁部
(110)には、同流量測定部(FMa)におけるノズ
ル流路(210)の出口近傍に通じ、噴流の流体振動を
検出する圧力導入孔(4)を設けたことを特徴としてい
る。
【0012】そして、上記のように構成された発明にお
いては、次のような作用を奏する。まず最初に、流体振
動のみで流量を測定する場合の作用について説明する。
すなわち、上流側から流れてきた流体が各流量測定部
(FMa)を通って、下流側に流れ去るようになる。こ
のため、一つの流量測定部(FMa)としては、小流量
領域を測定するために開発されたものであっても、全体
としては大流量の測定が可能になる。また、所定の流量
測定部(FMa)を閉塞することにより、小流量型のも
のに容易に変更することができる。したがって、小流量
から大流量に至る種々の領域の流量を測定することがで
きる。
【0013】しかも、小流量型の流量測定部(FMa)
を新たに開発するか、あるいは既に開発済みの小流量型
の流量測定部(FMa)を用いるだけですむから、開発
に要する費用、時間等の低減を図ることができる。すな
わち、小流量型の流量測定部(FMa)を一つ開発して
おくだけで、小流量から大流量まで測定可能なものを得
ることができる。したがって、測定領域が異なるごとに
新たに開発する必要がなくなるから、開発に要する費用
や時間等の低減を図ることができる。
【0014】また、個々の流量測定部(FMa)として
は小流量領域を測定するものとなるから、全体としては
大流量を測定することができるにもかかわらず、小流量
測定型のものと同様の高い測定精度が得られるという利
点がある。
【0015】さらに、各流量測定部(FMa)を仕切る
仕切板(11)としては薄いもので済むから、この仕切
板(11)によって、全体が大型化してしまうことがな
い。すなわち、大流量を測定するために例えば小流量型
の流体振動形流量計を複数並列に設けるような工夫がな
された場合には、複数の流体振動形流量計によって全体
が大型の流量計になってしまうが、この発明のものはこ
れよりも極めて小さなものにすることができる。
【0016】また、必要とする最大流量を、流量測定部
(FMa)の数により自由に設計することができる。し
かも、この最大流量より小さな流量のみを測定する場合
には、所定の流量測定部(FMa)を例えばスペーサに
より閉塞することにより、小流量の測定に対応するもの
に容易に変更することができる。したがって、例えば各
種号数のガスメータに適用することができる。
【0017】しかも、各流量測定部(FMa)の上流側
の圧力は同一の圧力として各流量測定部(FMa)に作
用することになるので、各流量測定部(FMa)に流れ
る流量は極めて均等なものとなる。すなわち、各流量測
定部(FMa)のノズル流路(210)によって流路が
絞られた状態になるため、各流量測定部(FMa)の上
流側の圧力が各流量測定部(FMa)に対して同一の圧
力になる。このため、各流量測定部(FMa)を流れる
流量が等しくなるから、一つの流量測定部(FMa)に
おいて流量を測定するだけで、全流量測定部(FMa)
を流れる流量を得ることができる。したがって、流体の
振動を取り出すための圧力取出孔は、一つの流量測定部
(FMa)に対して設けれるだけですみ、すなわち、他
方の最外位置に配置された流量測定部(FMa)を覆う
他方の壁部(110)に設けるだけですみ、かつ振動数
を検出するための電気回路も一つの流量測定部(FM
a)に対してのみ設けるだけですむという利点がある。
また、流体振動周波数と合計流量との関係を求めること
で流量計測することもできる。なお、単に、同一の流体
振動形流量計を複数並列に設けた場合には、分流比が一
定に保てないため、このうちの一つの流体振動形流量計
で流量を測定しただけでは、全流量を正確に得ることが
できず、このため、各流体振動形流量計について圧力取
出孔及び電気回路を設けなければならないという欠点が
ある。これに対して、本発明のものはこのような欠点が
ない。
【0018】次に、低流量センサ(8)を加味した場合
の作用を説明する。すなわち、一方の最外位置に配置さ
れた流量測定部(FMa)に低流量センサ(8)を設け
ているから、流体振動からでは測定できないような小流
量をも低流量センサ(8)によって測定することができ
る。
【0019】低流量センサ(8)で流量を測定する場合
も、上述のように、各流量測定部(FMa)に流れる流
量が等しくなっているから、一つの流量測定部(FM
a)のみに設けた低流量センサ(8)で流量を測定する
ことによって、全ての流量測定部(FMa)を流れる合
計の微少流量を正確に求めることができる。また、低流
量センサーの出力と合計流量との関係を求めることで、
流量計測を行なうことができる。そして、一方の最外位
置の流量測定部(FMa)を残して他の所定の流量測定
部(FMa)を閉塞することにより、最も微少な流量を
測定することができる。
【0020】しかも、低流量センサ(8)が一方の最外
位置の流量測定部(FMa)に設けられ、圧力導入孔
(4)が他方の最外位置の流量測定部(FMa)に設け
られているから、圧力導入孔(4)で検出する流体振動
が低流量センサ(8)によって乱されるようなことが全
くない。したがって、低流量センサ(8)が設けられて
いても、流体振動による流量測定を正確に行うことがで
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を実
施例に基づき図1〜図4を参照して説明する。なお、図
1〜図3は第1実施例、図4は第2実施例を示してい
る。
【0022】まず、図1〜図3を参照して第1実施例を
説明する。ただし、図5〜図6に示す従来例の構成要素
と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を省略
する。
【0023】この実施例で示す多層型流体振動形流量計
MFMは、図1〜図3に示すように、厚さ方向の寸法が
一定の2次元流路としてのノズル流路210及び下流側
流路220を備え、前記ノズル流路210から下流側流
路220に噴出する噴流の流体振動に基づいて流量を検
出するように構成された流量測定部FMaを有し、前記
2次元流路を所定の厚さ位置で水平に仕切る仕切板11
を設け、この仕切板11によって同一の流量測定部FM
aを多層に構成してなり、前記流量測定部(FMa)の
うち、一方の最外位置に配置された流量測定部FMaに
は、ノズル流路210の入口近傍位置に低流量センサ8
を設け、他方の最外位置に配置された流量測定部FMa
を覆う底壁部(他方の壁部)110には、同流量測定部
FMaにおけるノズル流路210の出口近傍に通じ、噴
流の流体振動を検出する圧力導入孔4を設けたことを特
徴としている。
【0024】上記仕切板11は、ハウジング1と同様の
アルミニウムなどの金属によって薄板状に形成されたも
のであり、上流側流路200の上流端から下流側流路2
20の下流端に至る溝1aを上下に完全に仕切るように
配置されている。すなわち、仕切板11が設けられてい
る上流側流路200の上流端から下流側流路220の下
流端に至る範囲において、底壁部110側の流量測定部
FMaに流入したLPガスがカバー5側の流量測定部F
Maに流れたり、あるいはその逆方向に流れたりするこ
とがないようになっている。さらに、仕切板11の上流
端は、半円形状の曲面状に突出しており、上流から流れ
たきたLPガスを各流量測定部FMaに均等に分かち、
かつ仕切板11によって流れが乱れないようになってい
る。
【0025】また、この実施例では、一つの仕切板11
によって、2つの流量測定部FMaを層状に構成するよ
うになっている。各流量測定部FMaにおけるノズル部
材2及びターゲット3の高さは同一のもので構成されて
いる。また、ターゲット3のうち底壁部110側(他方
の側)のものは、設定台部3aが凹部1fに嵌合して固
定されるようになっている。一方、カバー5側(一方の
側)のターゲット3は、その設定台部3aが仕切板11
に設けられた凹部1fに嵌合して固定されるようになっ
ている。
【0026】また、仕切板11は、図2及び図3に示す
ノズル部材2の貫通孔2a、2bと同一位置に形成され
た貫通孔(図示せず)を有しており、これらの貫通孔を
通るボルト6、7によって、2層に配置された各ノズル
部材2と共にハウジング1に固定されるようになってい
る。
【0027】一方の最外位置に配置された流量測定部F
Ma、すなわちカバー5側の流量測定部FMaには、図
1及び図2に示すように、ノズル流路210の入口近傍
位置に低流量センサ8が設けられている。ノズル流路2
10は、図2に示すように、ノズル部材2におけるノズ
ル成形面を平行に対向させることにより所定の幅Wに構
成されたものである。また、ノズル流路210の入口部
は、ノズル形成面の上流端に形成されたR部によって徐
々に幅Wに近づくように形成されている。
【0028】低流量センサ8は、例えば熱式センサーに
よって構成されたものであり、ノズル流路210の中心
線C上の位置に、カバー5側から差し込まれている。カ
バー5の外面には、低流量センサ8と電気的に接続さ
れ、かつ同低流量センサ8を保持する低流量計測手段8
0が取り付けられている。
【0029】低流量計測手段80は、所定のボックス内
に収納された主に電気回路によって構成されたものであ
り、低流量センサ8における例えば熱線の抵抗によって
LPガスの流速を検出し、この流速とノズル流路210
の断面積等から流量を計測するようになっている。
【0030】すなわち、この実施例においては、流量測
定部FMaの数が2であるから、例えばディップスイッ
チを2に設定しておくことにより、一方の側の流量測定
結果が2倍にされ、正規の流量として低流量計測手段8
0に備え付けの表示部に出力されたり、他のコンピュー
タやプリンタ等に出力されるようになっている。また、
低流量センサ8のない側、すなわち底壁部110側の流
量測定部FMaをスペーサ等で閉塞した場合には、ディ
ップスイッチを1にすることによって、一方の流量測定
部FMaのみを通るLPガスの測定結果が出力されるよ
うになっている。
【0031】また、ディップスイッチを1にして、合計
流量と低流量センサーの出力との関係をキヤリブレーシ
ョンすることで流量測定を行うことが可能である。
【0032】圧力導入孔4は、図1に示すように、ハウ
ジング1の底壁部110にのみ設けられている。すなわ
ち、圧力導入孔4は、底壁部110側の流量測定部FM
aにのみ存在する構造になっているとともに、図3に示
すように、ノズル流路210の中心線Cに対して左右対
称の位置に配置されている。また、底壁部110の外面
には、各圧力導入孔4に接続された高流量計測手段40
が取り付けられている。
【0033】高流量計測手段40には、左右の圧力導入
孔4から導かれてきたLPガスの圧力差を検知する圧力
センサ(図せず)が設けられており、この圧力センサに
よってノズル流路210の出口側の流体振動を検出し、
その振動数からノズル流路210を通過するLPガスの
流速及び流量を計測するようになっている。
【0034】また、この高流量計測手段40において
も、例えばディップスイッチを2に設定しておくことに
より、他方の側における流量測定結果が2倍にされ、正
規の流量として高流量計測手段40に備え付けの表示部
に出力されたり、他のコンピュータやプリンタ等に出力
されるようになっている。また、圧力導入孔4のない
側、すなわちカバー5側の流量測定部FMaをスペーサ
等で閉塞した場合には、ディップスイッチを1にするこ
とによって、他方の側の流量測定部FMaのみを通るL
Pガスの流量測定結果が出力されるようになっている。
また、ディップスイッチを1にして、全流量と高流量セ
ンサーの出力との関係でキヤリブレーションすることで
流量計測が可能である。
【0035】上記のように構成された多層型流体振動形
流量計MFMにおいては、次のような作用効果を奏す
る。まず最初に、流体振動のみで流量を測定する上での
作用効果について説明する。すなわち、上流側から流入
口1bを通って流れてきたLPガス(流体)が各流量測
定部FMaを通り、さらに流出口1cを通って、下流側
に流れ去るようになる。このため、一つの流量測定部F
Maとしては、小流量領域を測定するために開発された
ものであっても、全体としては大流量の測定可能にな
る。また、所定の流量測定部FMaを閉塞することによ
り、小流量型のものに容易に変更することができる。し
たがって、小流量から大流量に至る種々の領域の流量を
測定することができる。
【0036】しかも、小流量型の流量測定部FMaを新
たに開発するか、あるいは既に開発済みの小流量型の流
量測定部FMaを用いるだけですむから、開発に要する
費用、時間等の低減を図ることができる。すなわち、小
流量型の流量測定部FMaを一つ開発しておくだけで、
小流量から大流量まで測定可能なものを得ることができ
る。したがって、測定領域が異なるごとに新たに開発す
る必要がなくなるから、開発に要する費用や時間等の低
減を図ることができる。
【0037】また、個々の流量測定部FMaとしては小
流量領域を測定するものとなるから、全体としては大流
量を測定することができるにもかかわらず、小流量測定
型のものと同様の高い測定精度が得られるという利点が
ある。
【0038】さらに、各流量測定部FMaを仕切る仕切
板11としては薄いもので済むから、この仕切板11に
よって、多層型流体振動形流量計MFM自体が大型化し
てしまうことがない。すなわち、大流量を測定するため
に例えば小流量型の流体振動形流量計を複数並列に設け
るような工夫がなされた場合には、複数の流体振動形流
量計によって全体が大型の流量計になってしまうが、こ
の発明のものはこれよりも極めて小さなものにすること
ができる。
【0039】また、必要とする最大流量を、ハウジング
1の大きさ及び流量測定部FMaの数により自由に設計
することができる。しかも、この最大流量より小さな流
量を測定する場合には、所定の流量測定部FMaをスペ
ーサ等の閉塞部材により閉塞することにより、小流量の
測定に対応するものに容易に変更することができる。す
なわち、この実施例の場合には、圧力導入孔4のない側
の流量測定部FMaにおいて、左右一対のノズル部材2
に代えて、このノズル部材2の存する部分を埋めるよう
な板状の閉塞部材を設けることにより、一つの流量測定
部FMaを容易に閉塞して、小流量型のものを得ること
ができる。したがって、各種号数のガスメータに適用す
ることができる。
【0040】しかも、各流量測定部FMaの上流側の圧
力は同一の圧力として各流量測定部FMaに作用するこ
とになるので、流量測定部FMaに流れる流量は極めて
均等なものとなる。すなわち、各流量測定部FMaのノ
ズル流路210によって流路が絞られた状態になるた
め、各流量測定部FMaの上流側の圧力が各流量測定部
FMaに対して同一の圧力になる。
【0041】このため、各流量測定部FMaを流れる流
量が等しくなるから、一つの流量測定部FMaにおいて
流量を測定するだけで、全流量測定部FMaを流れる流
量を得ることができる。すなわち、この実施例では2層
に構成されているから検出された流量を2倍にすること
により、実際の流量を正確に求めることができる。した
がって、流体の振動を取り出すための圧力取出孔1は、
一つの流量測定部FMaに対して設けれるだけですみ、
かつ振動数を検出するための電気回路も一つの流量測定
部FMaに対してのみ設けるだけですむという利点があ
る。
【0042】また、測定する流量測定部FMaの数を例
えばディップスイッチにより入力するだけで、コンピュ
ータ上の演算回路(演算プログラム)により、LPガス
の全流量を算出して出力することができる。ただし、こ
の実施例においては、流量測定部FMaが2つであるこ
とから、ディップスイッチにより入力する数値は1又は
2となる。また、合計流量とセンサ出力とでもキヤリブ
レーションすることで流量測定もできる。
【0043】なお、単に、同一の流体振動形流量計を複
数並列に設けて大流量を測定しようとした場合には、各
流体振動形流量計への分流比が一定に保てないため、こ
のうちの一つの流体振動形流量計で流量を測定しただけ
では、全流量を正確に得ることができない。このため、
各流体振動形流量計のぞれぞれに、流体振動を検出する
ための圧力取出孔4及び電気回路を設けなければならな
いという欠点がある。これに対して、本実施例のものは
このような欠点がない。
【0044】次に、低流量センサ8を有することによる
作用効果を説明する。すなわち、一方の最外位置に配置
された流量測定部FMaに低流量センサ8を設けている
から、流体振動からでは測定できないような小流量をも
低流量センサ8によって測定することができる。
【0045】低流量センサ8で流量を測定する場合も、
上述のように、各流量測定部FMaに流れる流量が等し
くなっているから、一つの流量測定部FMaのみに設け
た低流量センサ8で流量を測定することによって、全て
の流量測定部FMaを流れる合計の微少流量を正確に求
めることができる。そして、一方の最外位置の流量測定
部FMaを残して他の流量測定部FMaを閉塞すること
により、最も微少な流量を測定することができる。
【0046】しかも、低流量センサ8が一方の最外位置
の流量測定部FMaに設けられ、圧力導入孔4が他方の
最外位置の流量測定部FMaに設けられているから、圧
力導入孔4で検出する流体振動が低流量センサ8によっ
て乱されるようなことが全くない。したがって、低流量
センサ8が設けられていても、流体振動による流量測定
を正確に行うことができる。
【0047】さらに、低流量計測手段80が一方の壁部
であるカバー5に設けられ、高流量計測手段40が他方
の壁部である底壁部110に設けられているから、これ
らの低流量計測手段80と高流量計測手段40とが互い
に干渉して取り付けることができなくなるというような
問題を解消することができる。したがって、一方の壁部
及び他方の壁部の表面積が狭くても、低流量計測手段8
0及び高流量計測手段40の取り付けに支障を来すこと
がない。また、一方の壁部や他方の壁部の大きさにかか
わりなく、同じ大きさの低流量計測手段80及び高流量
計測手段40を共通に使用することができるという利点
もある。
【0048】次に、この発明の第2実施例を図4を参照
して説明する。ただし、図1〜図3に示す第1実施例の
構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説
明を省略する。この第2実施例が第1実施例と異なる点
は、仕切板11を2つにして、同一の流量測定部FMa
を3層に構成している点である。
【0049】すなわち、仕切板11を介して流量測定部
FMaを3層の構造のものにも、それ以上の多層の構造
にも構成することができる。したがって、実際に測定す
る可能性のあるLPガスの流量範囲のほぼ全体をカバー
することができるという利点がある。
【0050】なお、上記各実施例においては、流体とし
てLPガスの流量を測定する例を示したが、LPガス以
外の他の気体や、液体の流量を測定することも可能であ
ることはいうまでもない。
【0051】また、流量測定部FMaとして2層又は3
層のものを示したがさらに多層に構成してもよい。そし
て、例えばn層に構成した場合には、流体振動により流
量を測定する場合も、低流量センサ8により流量を測定
する場合も、一つの流量測定部FMaで測定した流量を
単にn倍するだけで、実際の流量を正確に求めることが
できる。また、測定できる最大流量も、各流量測定部F
Maの最大流量のn倍になる。
【0052】
【発明の効果】この発明においては、次のような効果を
奏する。まず最初に、流体振動のみで流量を測定する場
合の効果について説明する。すなわち、上流側から流れ
てきた流体が各流量測定部を通って、下流側に流れ去る
ようになる。このため、一つの流量測定部としては、小
流量領域を測定するために開発されたものであっても、
全体としては大流量の測定が可能になる。また、所定の
流量測定部を閉塞することにより、小流量型のものに容
易に変更することができる。したがって、小流量から大
流量に至る種々の領域の流量を測定することができる。
【0053】しかも、小流量型の流量測定部を新たに開
発するか、あるいは既に開発済みの小流量型の流量測定
部を用いるだけですむから、開発に要する費用、時間等
の低減を図ることができる。すなわち、小流量型の流量
測定部を一つ開発しておくだけで、小流量から大流量ま
で測定可能なものを得ることができる。したがって、測
定領域が異なるごとに新たに開発する必要がなくなるか
ら、開発に要する費用や時間等の低減を図ることができ
る。
【0054】また、個々の流量測定部としては小流量領
域を測定するものとなるから、全体としては大流量を測
定することができるにもかかわらず、小流量測定型のも
のと同様の高い測定精度が得られるという利点がある。
【0055】さらに、各流量測定部を仕切る仕切板とし
ては薄いもので済むから、この仕切板によって、全体が
大型化してしまうことがない。すなわち、大流量を測定
するために例えば小流量型の流体振動形流量計を複数並
列に設けるような工夫がなされた場合には、複数の流体
振動形流量計によって全体が大型の流量計になってしま
うが、この発明のものはこれよりも極めて小さなものに
することができる。
【0056】また、必要とする最大流量を、流量測定部
の数により自由に設計することができる。しかも、この
最大流量より小さな流量のみを測定する場合には、所定
の流量測定部を例えばスペーサにより閉塞することによ
り、小流量の測定に対応するものに容易に変更すること
ができる。したがって、例えば各種号数のガスメータに
適用することができる。
【0057】しかも、各流量測定部の上流側の圧力は同
一の圧力として各流量測定部に作用することになるの
で、各流量測定部に流れる流量は極めて均等なものとな
る。すなわち、各流量測定部のノズル流路によって流路
が絞られた状態になるため、各流量測定部の上流側の圧
力が各流量測定部に対して同一の圧力になる。このた
め、各流量測定部を流れる流量が等しくなるから、一つ
の流量測定部において流量を測定するだけで、全流量測
定部を流れる流量を得ることができる。したがって、流
体の振動を取り出すための圧力取出孔は、一つの流量測
定部に対して設けれるだけですみ、すなわち、他方の最
外位置に配置された流量測定部を覆う他方の壁部に設け
るだけですみ、かつ振動数を検出するための電気回路も
一つの流量測定部に対してのみ設けるだけですむという
利点がある。なお、単に、同一の流体振動形流量計を複
数並列に設けた場合には、分流比が一定に保てないた
め、このうちの一つの流体振動形流量計で流量を測定し
ただけでは、全流量を正確に得ることができず、このた
め、各流体振動形流量計について圧力取出孔及び電気回
路を設けなければならないという欠点がある。これに対
して、本発明のものはこのような欠点がない。
【0058】次に、低流量センサを加味した場合の効果
を説明する。すなわち、一方の最外位置に配置された流
量測定部に低流量センサを設けているから、流体振動か
らでは測定できないような小流量をも低流量センサによ
って測定することができる。
【0059】低流量センサで流量を測定する場合も、上
述のように、各流量測定部に流れる流量が等しくなって
いるから、一つの流量測定部のみに設けた低流量センサ
で流量を測定することによって、全ての流量測定部を流
れる合計の微少流量を正確に求めることができる。そし
て、一方の最外位置の流量測定部を残して他の所定の流
量測定部を閉塞することにより、最も微少な流量を測定
することができる。
【0060】しかも、低流量センサが一方の最外位置の
流量測定部に設けられ、圧力導入孔が他方の最外位置の
流量測定部に設けられているから、圧力導入孔で検出す
る流体振動が低流量センサによって乱されるようなこと
が全くない。したがって、低流量センサが設けられてい
ても、流体振動による流量測定を正確に行うことができ
る。
【0061】更に、流動状態の点から考察すると、流路
の深さを増加することで、二次元流れから三次元流れに
変化してしまい、流体振動形流量計に絶対必要とされる
二次元流れが構成されなくなる。本願の様に多層型にす
ることで、各層の二次元流れを保つことができ、計測精
度向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例として示した多層型流体
振動形流量計の断面図であって、図2のI−I線に沿う
断面図である。
【図2】同多層型流体振動形流量計を示す要部破断正面
図である。
【図3】同多層型流体振動形流量計を示す図であって、
図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】この発明の第2実施例として示した多層型流体
振動形流量計の断面図であって、図2のI−I線に相当す
る位置の断面図である。
【図5】従来例として示した流体振動形流量計の要部破
断正面図である。
【図6】同流体振動形流量計を示す図であって、図5の
VI−VI線に沿う断面図である。
【符号の説明】
4 圧力導入孔 8 低流量センサ 11 仕切板 110 他方の壁部(底壁部) 210 ノズル流路 220 下流側流路 FMa 流量測定部 MFM 多層型流体振動形流量計

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ方向の寸法が一定の2次元流路とし
    てのノズル流路及び下流側流路を備え、前記ノズル流路
    から下流側流路に噴出する噴流の流体振動に基づいて流
    量を検出するように構成された流量測定部を有し、 前記2次元流路を所定の厚さ位置で水平に仕切る仕切板
    を設け、この仕切板によって同一の流量測定部を多層に
    構成してなり、 前記流量測定部のうち、一方の最外位置に配置された流
    量測定部には、ノズル流路の入口近傍位置に低流量セン
    サを設け、 他方の最外位置に配置された流量測定部を覆う他方の壁
    部には、同流量測定部におけるノズル流路の出口近傍に
    通じ、噴流の流体振動を検出する圧力導入孔を設けたこ
    とを特徴とする多層型流体振動形流量計。
JP10119335A 1998-04-28 1998-04-28 多層型流体振動形流量計 Pending JPH11311558A (ja)

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