JP2000055707A - 流体振動形流量計の評価方法及び圧力損失測定装置 - Google Patents

流体振動形流量計の評価方法及び圧力損失測定装置

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JP2000055707A
JP2000055707A JP7256599A JP7256599A JP2000055707A JP 2000055707 A JP2000055707 A JP 2000055707A JP 7256599 A JP7256599 A JP 7256599A JP 7256599 A JP7256599 A JP 7256599A JP 2000055707 A JP2000055707 A JP 2000055707A
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pressure
fluid
nozzle
fluid vibration
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JP7256599A
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Minoru Kumagai
稔 熊谷
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル流路を流れる流体の状態をより明確に
把握することにより、流量の測定精度についてより正確
に、かつ容易に評価することのできる流体振動形流量計
の評価方法及び圧力損失測定装置を提供することを課題
としている。 【解決手段】 ノズル流路210から噴出する噴流の流
体振動に基づき流量を検出する流体振動形流量計の評価
方法であって、実際に測定したノズル流路210の圧力
損失ΔPから同ノズル流路210の抵抗係数4fを求
め、この抵抗係数4fとレイノルズ数Reとの関係か
ら、流量の測定精度を評価することを特徴としている。
これにより、ノズル流路210の圧力損失ΔPを測定す
るだけで、流量の測定精度についてより正確に、かつ容
易に評価することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流量の測定精度
についての流体振動形流量計の評価方法及び圧力損失測
定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、流体振動形流量計は、ハウジン
グ内にノズル流路を構成し、このノズル流路から噴出す
る噴流の流体振動に基づいて流量を測定するように構成
されている。すなわち、流体振動の周波数と、流量ある
いは流速とが比例関係にあることから、流体振動を測定
することによって流量を算出するようになっている。
【0003】このため、ノズル流路内を流れる流体の状
態をより明確に把握することができれば、流体振動の安
定、不安定等の推測がつき、結局は流量の測定精度につ
いて予測し、評価をすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記事情に
鑑みてなされたものであり、ノズル流路を流れる流体の
状態をより明確に把握することにより、流量の測定精度
についてより正確に、かつ容易に評価することのできる
流体振動形流量計の評価方法及び圧力損失測定装置を提
供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、ノズル流路(210)から
噴出する噴流の流体振動に基づき流量を検出する流体振
動形流量計の評価方法であって、実際に測定した前記ノ
ズル流路(210)の圧力損失(ΔP)から同ノズル流
路(210)の抵抗係数(4f)を求め、この抵抗係数
(4f)とレイノルズ数(Re)との関係から、流量の
測定精度を評価することを特徴とする流体振動形流量計
の評価方法を提供している。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、抵抗係数(4f)とレイノルズ数(Re)
との関係を4つの領域に区分することによって、流量の
測定精度を評価することを特徴とする流体振動形流量計
の評価方法を提供している。請求項3に係る発明は、請
求項2に係る発明において、4つの領域のうち、最もレ
イノルズ数(Re)の小さな領域である第1の領域
(I)と、次にレイノルズ数(Re)の小さな領域であ
る第2の領域(II)との境界部のレイノルズ数(Re)
を、流体振動周波数と流量との比例関係が成り立つ下限
レイノルズ数(Re1)として評価することを特徴とす
る流体振動形流量計の評価方法を提供している。
【0007】請求項4に係る発明は、請求項2又は請求
項3に係る発明において、4つの領域のうち、最もレイ
ノルズ数(Re)の大きな領域である第4の領域(IV)
と、次にレイノルズ数(Re)の大きな領域である第3
の領域(III)との境界部のレイノルズ数(Re)を、
流体振動周波数と流量との比例関係が成り立つ上限レイ
ノルズ数(Re2)として評価することを特徴とする流
体振動形流量計の評価方法を提供している。
【0008】請求項5に係る発明は、ノズル流路(21
0)から噴出する噴流の流体振動に基づき流量を検出す
る流体振動形流量計の圧力損失測定装置であって、前記
ノズル流路(210)の上流端と下流端との差圧を測定
する圧力計(81)を複数設けてなり、各圧力計(8
1)は、測定範囲の異なるものであって、択一的に上記
差圧の測定が可能なように構成されていることを特徴と
する流体振動形流量計の圧力損失測定装置を提供してい
る。
【0009】請求項6に係る発明は、ノズル流路(21
0)から噴出する噴流の流体振動に基づき流量を検出す
る流体振動形流量計の評価方法であって、前記ノズル流
路(210)及びこのノズル流路(210)の前後の流
路の圧力損失を測定することにより、各流路の圧力損失
の傾向をとらえ、いずれかの流路の圧力損失から他の流
路の圧力損失を予測することを特徴とする流体振動形流
量計の評価方法を提供している。
【0010】請求項7に係る発明は、ノズル流路(21
0)から下流側流路(220)に噴出する流体が下流側
流路(220)に設けられたターゲット(3)に当たっ
て流体振動を生じ、さらにこの流体が下流側流路(22
0)の流出口(1c)を通って流出するようになってい
る流体振動形流量計の評価方法であって、前記ノズル流
路(210)の上流端、前記ノズル流路(210)の下
流端、前記流出口(1c)を外部流路(86)に接続す
るための排出流路(87a)の上流端、前記外部流路
(86)の上流端の圧力を測定することにより、ノズル
流路(210)の圧力損失(ΔP1)、下流側流路(2
20)の圧力損失(ΔP2)及び排出流路(87a)の
圧力損失(ΔP3)の傾向をとらえ、上記いずれかの流
路の圧力損失から他の流路の圧力損失を予測することを
特徴とする流体振動形流量計の評価方法を提供してい
る。
【0011】請求項8に係る発明は、ノズル流路(21
0)から噴出する噴流の流体振動に基づき流量を検出す
る流体振動形流量計の評価方法であって、ノズル流路
(210)の高さ(H)と最大流量(Q2)との関係を
把握することにより、必要とする最大流量(Q2)に対
するノズル流路(210)の高さ(H)を求めた後、請
求項1、2、3又は4記載の流体振動形流量計の評価方
法を用いて評価することを特徴とする流体振動形流量計
の評価方法を提供している。
【0012】請求項9に係る発明は、ノズル流路(21
0)から下流側流路(220)に噴出する流体が下流側
流路(220)に設けられたターゲット(3)に当たっ
て流体振動を生じ、さらにこの流体が下流側流路(22
0)の流出口(1c)を通って流出するようになってい
る流体振動形流量計の圧力損失測定装置であって、前記
ノズル流路(210)の上流端と下流端との差圧(ΔP
1)、ノズル流路(210)の下流端と排出流路(87
a)の上流端との差圧(ΔP2)及び排出流路(87
a)の上流端と外部流路(86)の上流端との差圧(Δ
P3)をそれぞれ測定する圧力計(81)を複数設けて
なり、各圧力計(81)は、測定範囲の異なるものであ
って、択一的に上記各差圧の測定が可能なように構成さ
れていることを特徴とする流体振動形流量計の圧力損失
測定装置を提供している。
【0013】請求項10に係る発明は、請求項5又は9
に係る発明において、流体振動形流量計に供給する流量
を制御する流量制御装置(85f)を複数設けてなり、
各流量制御装置(85f)は選択可能に配置されている
ことを特徴とする流体振動形流量計の圧力損失測定装置
を提供している。
【0014】請求項11に係る発明は、請求項5、9又
は10に係る発明において、流体が流れる流路に沿っ
て、流体の温度を測定する複数の温度センサ(85m)
が配置されていることを特徴とする流体振動形流量計の
圧力損失測定装置を提供している。
【0015】そして、上記のように構成された請求項1
に係る発明においては、ノズル流路(210)の圧力損
失(ΔP)から求めた抵抗係数(4f)とレイノルズ数
(Re)との関係をみることにより、抵抗係数(4f)
のレイノルズ数(Re)に対する依存性が明確になる。
すなわち、圧力損失(ΔP)をそのままレイノルズ数
(Re)と比較した場合には、圧力損失(ΔP)のレイ
ノルズ数(Re)に対する依存性が明確でないが、抵抗
係数(4f)に変換することにより、圧力損失(ΔP)
のレイノルズ数(Re)に対する依存性を明確にするこ
とができる。したがって、ノズル流路(210)の圧力
損失(ΔP)を測定するだけで、これを抵抗係数4fに
変換することにより、ノズル流路(210)を流れる流
体の状態をより明確に把握することができるから、流量
の測定精度についてより正確に、かつ容易に評価するこ
とができる。
【0016】請求項2に係る発明においては、抵抗係数
(4f)とレイノルズ数(Re)との関係を4つの領域
に区分しているから、各領域の境界部が明確であり、か
つその境界部においてノズル流路(210)を流れる流
体の状態変化が明確になる。すなわち、流れの状態が悪
化していれば、どの境界部から生じているかが容易に推
定することができる。したがって、各領域の境界部によ
ってノズル流路(210)を流れる流体の状態をより明
確に把握することができるから、流量の測定精度につい
てより正確に、かつ容易に評価することができる。
【0017】請求項3に係る発明においては、4つの領
域のうち、最もレイノルズ数(Re)の小さな領域であ
る第1の領域(I)と、次にレイノルズ数(Re)の小
さな領域である第2の領域(II)との境界部のレイノル
ズ数(Re)を、流体振動周波数と流量との比例関係が
成り立つ下限レイノルズ数(Re1)として評価してい
るから、高精度で測定可能な最小流量についてより正確
に、かつ容易に評価することができる。
【0018】請求項4に係る発明においては、4つの領
域のうち、最もレイノルズ数(Re)の大きな領域であ
る第4の領域(IV)と、次にレイノルズ数(Re)の大
きな領域である第3の領域(III)との境界部のレイノ
ルズ数(Re)を、流体振動周波数と流量との比例関係
が成り立つ上限レイノルズ数(Re2)として評価して
いるから、高精度で測定可能な最大流量についてより正
確に、かつ容易に評価することができる。
【0019】請求項5に係る発明においては、ノズル流
路(210)の上流端と下流端との差圧を測定する圧力
計(81)を複数設けてなり、各圧力計(81)は測定
範囲の異なるものであり、択一的に前記差圧の測定が可
能になっているから、例えば差圧が小さいときには低圧
を測定可能な圧力計(81)で測定することができ、差
圧が大きいときには高圧を測定可能な圧力計(81)で
測定することができる。したがって、ノズル流路(21
0)の圧力損失(ΔP)を極めて正確に測定することが
できる。そして、例えばノズル流路(210)の差圧を
測定して流体振動形流量計の測定精度について評価する
場合には、その評価を正確に行うことができるようにな
る。
【0020】請求項6に係る発明においては、ノズル流
路(210)及びその前後の流路の圧力損失の傾向をと
らえることにより、例えばノズル流路(210)の流路
の圧力損失を予測することができる。したがって、一部
分の圧力損失により、他の部分の圧力損失を見積もるこ
とができると共に、全圧力損失も予測することができ
る。よって、流体振動形流量計(FM)を新たに設計す
る際に極めて有利になる。
【0021】請求項7に係る発明においては、ノズル流
路(210)の上流端と下流端との間の差圧によってノ
ズル流路(210)の圧力損失(ΔP1)を検出するこ
とができる。また、ノズル流路(210)の下流端と排
出流路(87a)の上流端との間の差圧によって噴流が
ターゲット(3)に当たって振動することによる圧力損
失(ΔP2)を検出することができる。さらに、排出流
路(87a)の上流端と外部流路(86)の上流端との
間の差圧によって排出流路(87a)の圧力損失(ΔP
3)を検出することができる。そして、これらの圧力損
失について相対的な傾向をつかむことができるから、い
ずれかの流路の圧力損失から他の流路の圧力損失を予測
することができる。よって、流体振動形流量計を新たに
設計する際に極めて有利になる。
【0022】請求項8に係る発明においては、ノズル流
路(210)の高さ(H)と最大流量(Q2)との関係
を把握することにより、必要とする最大流量(Q2)を
得るための上記高さ(H)を容易に求めることができ
る。そして、この高さ(H)を求めた後は上述した請求
項1、2、3又は4に係る発明によって流量の測定範囲
を容易に評価することができる。したがって、流体振動
形流量計の開発コストの低減を図ることができる。
【0023】請求項9に係る発明においては、ノズル流
路(210)の上流端と下流端との差圧(ΔP1)や、
ノズル流路(210)の下流端と排出流路(87a)の
上流端との差圧(ΔP2)や、排出流路(87a)の上
流端と外部流路(86)の上流端との差圧(ΔP3)に
ついて、各圧力計(81)を用いて個々に測定すること
ができる。すなわち、上述した複数の差圧について、各
圧力計(81)を用いて簡単に測定することができるか
ら、圧力損失測定のためのコストの低減を図ることがで
きる。しかも、例えば差圧が小さいときには低圧を測定
可能な圧力計(81)で測定することができ、差圧が大
きいときには高圧を測定可能な圧力計(81)で測定す
ることができるから、圧力損失を極めて正確に測定する
ことができる。そして、この圧力損失を用いて流体振動
形流量計の測定精度について評価する場合には、その評
価を正確に行うことができるという利点がある。
【0024】請求項10に係る発明においては、流体振
動形流量計(FM)に供給する流量を、流量制御装置
(85f)を一つあるいは複数選択することによって、
広範囲にわたって正確に調整することができる。そし
て、大流量の流量制御装置(85f)では、高い精度が
得られない場合でも、高精度の小流量型の流量制御装置
(85f)を複数台使用することで、高い精度の流量を
流体振動形流量計(FM)に供給することができる。
【0025】請求項11に係る発明においては、流体が
通過する流路の複数位置に温度センサ(85m)を設け
ているため、流体の温度変化の影響を考慮しながら圧力
損失を検討することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を実
施例に基づき図1〜図14を参照して説明する。まず、
第1実施例で示す流体振動形流量計FMについて説明す
る。すなわち、流体振動形流量計FMは、図3に示すよ
うに、カバー5で閉じられるハウジング1内に一対のノ
ズル部材2、2を設けることにより、同ハウジング1内
にノズル流路210を構成すると共に、このノズル流路
210の上流側及び下流側にそれぞれ上流側流路200
及び下流側流路220を構成する構造になっている。
【0027】下流側流路220には、ノズル流路210
の延長線上(中心線C上)にターゲット3が設けられて
いる。ターゲット3は、円弧状の断面形状を有する柱状
のもので構成されており、その下端部には、四角形状の
設定台部3aが一体的に形成されている。そして、ノズ
ル流路210を通って噴出するLPガス(流体)がター
ゲット3に衝突することによって流体振動が発生し、こ
の流体振動に基づいて流量を検出する原理になってい
る。
【0028】上記ハウジング1は、凹状に形成された箱
型矩形状の溝1aを有しており、この溝1aの表面をカ
バー5で覆うことによって、上流側流路200、ノズル
流路210及び下流側流路220を断面四角形状の2次
元流路に構成している。すなわち、上流側流路200、
ノズル流路210及び下流側流路220は、溝1aの底
面を構成する底壁部110からの高さ(図3の紙面に直
交する方向の寸法(厚さ方向の寸法))が一定で、中心
線Cを介して左右対称の2次元流路となっている。
【0029】また、ハウジング1には、流入口1b及び
流出口1cが設けられている。これらの流入口1b及び
流出口1cは、上述した2次元流路の入口及び出口に一
致しており、2次元流路と同一の高さを有し、所定の幅
の長方形状に形成されている。
【0030】さらに、ハウジング1には、カバー5を固
定するためのねじ穴1eが形成されていると共に、ノズ
ル部材2を固定するためのねじ穴(図示せず)が形成さ
れている。ねじ穴1eには、カバー5を固定するための
ボルト6がねじ込まれるようになっている。そして、ノ
ズル部材2には、上記ボルト6の通る貫通孔2aが形成
されていると共に、ノズル部材2をハウジング1に固定
するためのボルト7を通す貫通孔2bが形成されてい
る。
【0031】下流側流路220における底壁部110に
は、中心線Cに対して左右対称の位置に圧力取出孔4が
2つ形成されている。各圧力取出孔4には、圧力センサ
(図示せず)が接続されている。圧力センサは、流体振
動を圧力によって検出するためのものである。
【0032】さらに、下流側流路220における底壁部
110には、ターゲット3に一体に形成された設定台部
3aを保持する凹部1fが形成されている。設定台部3
aは、凹部1fに嵌合した状態において、その上面が底
壁部110の内面と面一状になるようになっている。
【0033】上記のように構成された流体振動形流量計
FMにおいては、ノズル流路210から噴出する噴流の
流体振動の周波数が流量あるいは流速と比例関係にある
ことから、流量を検出することができる。
【0034】次に、流体振動形流量計FMの圧力損失測
定装置PDについて説明する。この圧力損失測定装置P
Dは、図1及び図2に示すように、ノズル流路210の
上流端と下流端との差圧を測定する圧力計81を複数設
けてなり、各圧力計81は、測定範囲の異なるものであ
って、択一的に上記差圧の測定が可能なように構成され
ていることを特徴としている。
【0035】以下、圧力損失測定装置PDの構成につい
てさらに詳細に説明する。図1において、85は流体振
動形流量計FMにガスとしての空気を供給するためのガ
ス供給装置であり、85aはエアーコンプレッサ、85
bはレギュレータ、85cはエアードライヤ、85dは
エアーフィルタ、85eは開閉弁、85fは流量制御装
置は、85gは整流手段(例えばハニカム)、85hは
ガスフィーダ、85iは温度計、85jは湿度計であ
る。
【0036】また、流体振動形流量計FMには、その底
壁部110おけるノズル流路210の上流端及び下流端
にそれぞれ開口する上流端圧力検出孔210a及び下流
端圧力検出孔210bが形成されている。これらの上流
端圧力検出孔210a及び下流端圧力検出孔210b
は、直径0.5mmのものが底壁部110の内面に対し
て垂直に形成されており、ノズル流路210の上流端及
び下流端のそれぞれの静圧を測定するようになってい
る。
【0037】上流端圧力検出孔210a及び下流端圧力
検出孔210bのそれぞれには、圧力検出流路82a、
82bが接続されている。そして、各圧力検出流路82
a、82bは、開閉弁(コック)81a、81bを介し
て、各圧力計81に接続されている。
【0038】すなわち、圧力計81は、No.1からN
o.nまでのn個のものが設けられており、それぞれの
ものが開閉弁81a、81bを介して上流端圧力検出孔
210a及び下流端圧力検出孔210bに並列に接続さ
れている。また、各開閉弁81a、81bは、その開閉
によって、各圧力計81を個々に上流端圧力検出孔21
0a及び下流端圧力検出孔210bに接続するようにな
っている。
【0039】圧力計81は、上流端圧力検出孔210a
と、下流端圧力検出孔210bとの差圧を測定するもの
であり、最低差圧0.01mmHO(0.098P
a)から最大差圧5000mmHO(49000P
a)までの測定が可能な7台(この第1実施例では上記
nが7である)のもので構成されている。そして、各圧
力計81の測定領域は、その測定領域の隣合うもの同士
がオーバーラップしており、上記0.01mmHOか
ら5000mmHOまでの圧力を必ず測定することが
できるようになっている。
【0040】上記のように構成された圧力損失測定装置
PDにおいては、各圧力計81が択一的に選択可能に設
けられているから、いずれかの圧力計81でノズル流路
210の上流端と下流端との静圧による差圧を測定する
ことができる。そして、その際、例えば差圧が小さいと
きには低圧を測定可能な圧力計81で測定することがで
き、差圧が大きいときには高圧を測定可能な圧力計81
で測定することができる。したがって、ノズル流路21
0の圧力損失を極めて正確に測定することができる。
【0041】また、各圧力計81の測定領域が互いにオ
ーバーラップしているから、例えば高圧型の圧力計81
では低い圧力のため測定誤差が大きくなってしまう場合
でも、オーバーラップしている低圧型の圧力計81では
高い圧力となるため、測定誤差を小さくすることができ
る。したがって、この点からもノズル流路210の圧力
損失を極めて正確に測定することができるようになる。
【0042】そして、例えばノズル流路210の差圧を
測定して、後述する流体振動形流量計FMの測定精度に
ついて評価する場合には、その評価を正確に行うことが
できるようになる。
【0043】なお、上記第1実施例では、圧力計81の
数を7に設定したが、さらに圧力計81の数を増すこと
により、圧力損失の測定精度の向上を図ることができる
と共に、測定範囲を広げることができる。
【0044】次に、ノズル流路210の圧力損失を測定
することによって行う流体振動形流量計FMの評価方法
について説明する。すなわち、この評価方法は、実際に
計測した上記ノズル流路210の差圧として測定した圧
力損失ΔPから同ノズル流路210の抵抗係数4fを求
め、この抵抗係数4fとレイノルズ数Reとの関係か
ら、流量の測定精度を評価することを特徴としている。
そして、抵抗係数4fとレイノルズ数Reとの関係を4
つの領域に区分することによって、流量の測定精度を評
価することについても特徴としている。また、上記4つ
の領域のうち、最もレイノルズ数Reの小さな領域であ
る第1の領域Iと、次にレイノルズ数Reの小さな領域
である第2の領域IIとの境界部のレイノルズ数Reを、
流体振動周波数と流量との比例関係が成り立つ下限レイ
ノルズ数Re1として評価することを特徴としている。
さらに、上記4つの領域のうち、最もレイノルズ数Re
の大きな領域である第4の領域IVと、次にレイノルズ数
Reの大きな領域である第3の領域IIIとの境界部のレ
イノルズ数Reを、流体振動周波数と流量との比例関係
が成り立つ上限レイノルズ数Re2として評価すること
を特徴としている。
【0045】以下、上記評価方法についてさらに詳細に
説明する。図4は、測定によって実際に得られた流体振
動の周波数Fと、ガス流量(図1のガス供給装置85に
より空気を使用)Qとの関係を両対数方眼紙に表示した
ものであり、その傾きが45度であることから、周波数
Fと、ガス流量Qとが比例関係にあることがわかる。な
お、実験条件としては、図3に示す寸法関係において、
ノズル流路210の幅Wが2.5×10−3m、ノズル
流路210の助走距離Lnが2.0×10−2m、ノズ
ル流路210の高さH(図示しないが、図3の紙面に直
交する方向の寸法)が7.5×10−3m、ジェットの
長さ(ノズル流路210からターゲット3までの長さ)
Ljが1.4×10−2mである。
【0046】図5は、図4の実験データに基づき、スト
ローハル数Stとレイノルズ数Reとを求め、これをプ
ロットしたものである。なお、ストローハル数St及び
レイノルズ数Reは次の式で表される。
【0047】
【数1】St=F×D/U
【数2】Re=U×D/ν D=4H×W/{2(H+W)} ただし、Fは流体振動周波数(Hz)、Dはノズル流路
210の相当直径(m)、Uはノズル流路210出口の
平均ガス流速(m/s)、νはガスの運動粘度(m
s)である。
【0048】図5において、ストローハル数Stが広範
囲において一定値Stcになっており、この一定値St
cの範囲で流体振動が安定し、周波数Fと流量Qとが比
例関係にあることがわかる。また、レイノルズ数Reが
高くなってくると、ストローハル数Stがその一定値S
tcから所定の点P2を境にして急激に降下してくる。
この点P2に対応するレイノルズ数Reを上限レイノル
ズ数Re2とすると、Re2=約1.72×10であ
る。すなわち、レイノルズ数Reが1.72×10
超えると、周波数Fと流量Qとの比例関係が乱れてくる
と判断できる。一方、レイノルズ数Reが低くなってく
ると、ストローハル数Stがその一定値Stcから所定
の点P1を境にして急激に降下してくる。この点P1に
対応するレイノルズ数Reを下限レイノルズ数Re1と
すると、Re1=約400である。すなわち、レイノル
ズ数Reが400より下がると、周波数Fと流量Qとの
比例関係が乱れてくると判断できる。
【0049】したがって、レイノルズ数Reが約400
〜約1.72×10の範囲を超えると、ストローハル
数Stが一定値Stcから降下し始め、周波数Fと流量
Qとの比例関係が成立しなくなって、流量の測定精度が
悪化することになる。
【0050】図6は、ノズル流路210の圧力損失ΔP
とレイノルズ数Reとの関係を示したものである。これ
らの関係は、下にやや凸の曲線となる。なお、圧力損失
ΔPは、上述した圧力損失測定装置PDによってノズル
流路210の差圧として測定したものである。
【0051】一方、図7は、上記圧力損失ΔPから得ら
れたノズル流路210の抵抗係数4fとレイノルズ数R
eとの関係を示したものである。抵抗係数4fは、次の
Fanningの式(数3)から求められる。
【0052】
【数3】ΔP=4f(1/2)ρU(Ln/D) ただし、ΔPは圧力損失(Pa)、4fは抵抗係数
(−)、ρはガス密度(kg/m)である。
【0053】図7から、抵抗係数4fとレイノルズ数R
eとの関係が直線的に変化する4つの領域よりなること
がわかる。すなわち、レイノルズ数Reの小さい方から
第1の領域I、第2の領域II、第3の領域III、第4の
領域IVに区分された状態になる。
【0054】第1の領域Iは、傾きが約−1/2となっ
ている。第2の領域IIは、傾きが約−1/4となってい
る。第3の領域IIIは、第2の領域IIから第4の領域IV
への遷移領域である。第4の領域IVは、傾きがほぼ零で
あり、抵抗係数4fがほぼ一定値を示すようになってい
る。
【0055】第1の領域Iでは、ノズル流路210内が
ほぼ層流状態にある。この場合、円管では傾きが−1に
なるが、本第1実施例ではノズル流路210が矩形であ
り、かつ助走距離Lnが短いことから、傾きが−1/2
になったものと推定できる。一方、第4の領域IVは圧力
損失ΔPが速度の2乗に比例する2乗抵抗則が成立する
領域である。
【0056】また、ブラジウスは滑らかな円管の乱流状
態における抵抗係数4fに関して次の式(数4)を与え
ている。
【0057】
【数4】4f=K×Re−1/4 K=0.3164 上記式(数4)では、レイノルズ数Reの指数は−1/
4である。また、図7においても第2の領域IIにおける
傾きが−1/4であるから、第2の領域IIにおいては上
記式(数4)に示すものと同様の状態になっていること
がわかる。すなわち、第2の領域IIは、乱流状態で壁面
が滑らかな場合の流動状態に対応する。
【0058】そして、第2の領域II、すなわち抵抗係数
4fがレイノルズ数Reの−1/4乗に比例する範囲
は、下限のレイノルズ数Re11が約450であり、上
限のレイノルズ数Reが約1.2×10である。ま
た、図5に示すストローハル数Stとレイノルズ数Re
との関係において、ストローハル数Stが一定値Stc
となる下限レイノルズ数Re1が約400であることか
ら、この下限レイノルズ数Re1と、第2の領域IIにお
ける下限のレイノルズ数Re11とがほぼ一致する。し
たがって、ストローハル数Stの一定値Stcを保持す
る下限レイノルズ数Re1は、ブラジウスの式(数4)
が成立する下限のレイノルズ数Re(第2の領域IIの下
限のレイノルズ数Re11)から推定することができ
る。
【0059】一方、図7において、2乗抵抗則が成立す
る第4の領域IVが開始するレイノルズ数Re12は、約
1.85×10である。また、図5に示すストローハ
ル数Stとレイノルズ数Reとの関係において、ストロ
ーハル数Stが一定値Stcとなる上限レイノルズ数R
e2が約1.72×10であることから、この上限レ
イノルズ数Re2と、第4の領域IVの開始するレイノル
ズ数Re12とがほぼ一致する。すなわち、ストローハ
ル数Stの一定値Stcを保持する上限レイノルズ数R
e2は、2乗抵抗則が成立する開始点のレイノルズ数R
e(第4の領域IVと第3の領域IIIの境界部のレイノル
ズ数Re12)から推定することができる。
【0060】したがって、図7に示す抵抗係数4fと、
レイノルズ数Reとの関係において、第2の領域IIの下
限のレイノルズ数Re11以下になったり、第4の領域
IVの開始のレイノルズ数Re12以上になったりする
と、ストローハル数Stが一定値Stcから降下し始
め、周波数Fと流量Qとの比例関係が成立しなくなっ
て、流量の測定精度が悪化することになる。
【0061】以上説明したように、流体振動形流量計F
Mの評価方法によれば、ノズル流路210の圧力損失Δ
Pから求めた抵抗係数4fとレイノルズ数Reとの関係
を求めることにより、抵抗係数4fのレイノルズ数Re
に対する依存性が明確になる。すなわち、圧力損失ΔP
をそのままレイノルズ数Reと比較した場合には、図6
に示すように、圧力損失ΔPのレイノルズ数Reに対す
る依存性が明確でないが、抵抗係数4fに変換すること
により、図7に示すように、圧力損失ΔPのレイノルズ
数Reに対する依存性を明確にすることができる。した
がって、ノズル流路210の圧力損失ΔPを測定するだ
けで、これを抵抗係数4fに変換することにより、ノズ
ル流路210を流れる流体の状態をより明確に把握する
ことができるから、流量の測定精度についてより正確
に、かつ容易に評価することができる。
【0062】そして、抵抗係数4fとレイノルズ数Re
との関係を4つの領域に明確に区分することができ、そ
の各領域の境界部においてノズル流路210を流れる流
体の状態が変化していることがわかる。すなわち、流れ
の状態が悪化していれば、いずれかの境界部から生じる
かが容易に推定することができる。したがって、各領域
の境界部によってノズル流路210を流れる流体の状態
をより明確に把握することができるから、流量の測定精
度についてより正確に評価することができる。さらに、
第2の領域IIの下限のレイノルズ数Re11から第4の
領域IVの開始のレイノルズ数Re12までの間にレイノ
ルズ数Reが存在することにより、周波数Fと流量Qと
の比例関係が成立し、流量の測定精度が良好であると評
価することができるから、ノズル流路210の圧力損失
ΔPを測定して、これから抵抗係数4fを計算するとい
う簡単な操作で、流体振動形流量計FMの測定精度を評
価することができる。
【0063】したがって、ノズル流路210の寸法、例
えば幅W、高さH、助走距離Lnを選択することによ
り、上述した測定精度が良好となるレイノルズ数Reの
範囲を広げる作業を容易に行うことができるようにな
る。したがって、流体振動形流量計FMの開発が簡単に
なるという顕著な効果を奏する。
【0064】なお、上記第1実施例においては、実験
上、空気を用いたが、実験に用いた流体振動形流量計F
Mは、空気以外に、LPガスや、その他の気体、液体等
の流体についても流量を測定することが可能であり、ま
たこれらの流体を用いた場合の評価も可能である。
【0065】また、圧力損失測定装置PDは、ノズルの
圧力損失の他に、例えばノズル出口と排出口、排出口と
外部あるいは流量計全体の差圧の測定に有効である。
【0066】次に、この発明の第2実施例を図8〜図1
4を参照して説明する。ただし、上記第1実施例の構成
要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を
簡略化する。
【0067】この第2実施例で示す流体振動形流量計の
圧力損失測定装置PDは、図8に示すように、ノズル流
路210から下流側流路220に噴出する流体が下流側
流路220に設けられたターゲット3に当たって流体振
動を生じ、さらにこの流体が下流側流路220の下流端
の流出口1cを通って流出する際の、上記流体振動に基
づき流量を検出するものであって、前記ノズル流路21
0の上流端と下流端との差圧ΔP1、ノズル流路210
の下流端と縮流流路(排出流路)87aの上流端との差
圧ΔP2及び縮流流路87aの上流端と下流側外部流路
(外部流路)86の上流端との差圧ΔP3をそれぞれ測
定する圧力計81を複数設けてなり、各圧力計81は、
測定範囲の異なるものであって、択一的に上記各差圧Δ
P1、ΔP2、ΔP3の測定が可能なように構成されて
いることを特徴としている。
【0068】以下、圧力損失測定装置PDの構成につい
てさらに詳細に説明する。図8において、85は流体振
動形流量計FMにガス(流体)としての空気を供給する
ためのガス供給装置であり、85kはエアードライヤ8
5cの上流側に配置された比較的目の粗いエアーフィル
タであり、空気中のダストや油粒(ミスト)等について
除去するようになっている。また、エアードライヤ85
cの下流側に配置されたエアーフィルタ85dは、目の
細かいもので構成されており、空気中のダストや油粒
(ミスト)等について微細なものまで確実に除去するよ
うになっている。さらに、85mは各流路に配置され、
空気の温度を測定する熱電対(温度センサ)であり、各
熱電対85mで測定された空気の温度は温度記録計85
nに出力されるようになっている。
【0069】流量制御装置85fは、8台のものが並列
に接続されており、開閉弁85eによって所定のものが
選択可能になっている。各流量制御装置85fは、それ
ぞれに対応するダイヤル85pによって流量の設定が可
能になっている。85qは流量を表示する表示器であ
る。そして、8つの流通制御装置85fを組み合わせる
ことによって、0〜476l/min(リットル/分)
の流量を流体振動形流量計FMに正確に供給することが
できるようになっている。
【0070】また、流体振動形流量計FMには、図8及
び図9に示すように、ハウジング1における流入口1b
に対応する位置に、上流側外部流路85rと接続するた
めのガスフィーダ85hが取り付けられており、ハウジ
ング1における流出口1cに対応する位置に、下流側外
部流路86と接続するための下流側継手87が取り付け
られている。
【0071】ガスフィーダ85hは、上流側外部流路8
5rから流れてくる空気を滑らかに流入口1bに供給す
るためのテーパ状の拡流流路85sを備えている。この
ガスフィーダ85hには、その中心線C上に半円柱85
tが設けられている。半円柱85tは、上流側外部流路
85rから流れてくる空気を左右に滑らかに分流し、ノ
ズル流路210に流入する際の空気の乱れを防止するよ
うになっている。一方、下流側継手87は、流出口1c
から下流側外部流路86へ空気を滑らかに流出させるた
めのテーパ状の縮流流路87aを備えている。
【0072】さらに、縮流流路87aの上流端には、縮
流上流端圧力検出孔87bが開口し、下流側外部流路8
6の上流端には、外部上流端圧力検出孔86aが開口し
ている。縮流上流端圧力検出孔87b及び外部上流端圧
力検出孔86aは、直径0.5mmのもので形成されて
おり、それぞれが開口する流路を流れる空気の静圧を測
定するようになっている。
【0073】上流端圧力検出孔210aは、図8に示す
ように、圧力検出流路82aを介して、各圧力計81の
高圧ポート側をつなぐ圧力検出流路82cに接続されて
いる。下流端圧力検出孔210bは、圧力検出流路82
bを介して、各圧力計81の低圧ポート側をつなぐ圧力
検出流路82dに接続されていると共に、圧力検出流路
82b及び圧力検出流路82eを介して、圧力検出流路
82cにも接続されている。縮流上流端圧力検出孔87
bは、圧力検出流路82fを介して、圧力検出流路82
dに接続されていると共に、圧力検出流路82f及び圧
力検出流路82gを介して、圧力検出流路82cにも接
続されている。外部上流端圧力検出孔86aは、圧力検
出流路82hを介して、圧力検出流路82dに接続され
ている。圧力検出流路82a、82b、82e、82
f、82g、82hには、開閉弁82iが設けられてい
る。ただし、圧力検出流路82b、82fに設けられた
開閉弁82iは、それぞれ圧力検出流路82e、82g
の分岐部より下流側に配置されている。すなわち、各開
閉弁82iを開閉することにより、上流端圧力検出孔2
10aと下流端圧力検出孔210bとの間の差圧ΔP1
や、下流端圧力検出孔210bと縮流上流端圧力検出孔
87bとの間の差圧ΔP2や、縮流上流端圧力検出孔8
7bと外部上流端圧力検出孔86aとの間の差圧ΔP3
を各圧力計81で測定することが可能になっている。
【0074】そして、上流端圧力検出孔210aと下流
端圧力検出孔210bとの間の差圧ΔP1は、ノズル流
路210の圧力損失ΔP1に対応している。下流端圧力
検出孔210bと縮流上流端圧力検出孔87bとの間の
差圧ΔP2は、ノズル流路210から噴出する空気がタ
ーゲット3に当たって振動することによる圧力損失ΔP
2に対応している。縮流上流端圧力検出孔87bと外部
上流端圧力検出孔86aとの間の差圧ΔP3は、下流側
継手87における縮流流路87aの圧力損失ΔP3に対
応している。
【0075】また、各圧力計81による圧力の測定範囲
は、0〜49000Pa(98000Paに交換可能)
である。
【0076】上記のように構成された圧力損失測定装置
PDにおいては、開口する開閉弁82iを選択すること
によって、複数の圧力損失ΔP1、ΔP2、ΔP3のい
ずれかを各圧力計81を用いて簡単にかつ正確に測定す
ることができるから、圧力損失測定のためのコストの低
減を図ることができる。すなわち、圧力損失の測定位置
が代わっても、圧力計81を接続したり、取り替えたる
する必要がなく、単に開閉弁82iを操作して、測定に
必要な流路を開口するだけでよいので、作業が容易にな
り、この結果、圧力損失測定のためのコストの低減を図
ることができる。
【0077】また、流体振動形流量計FMに供給する空
気の流量範囲を開閉弁85eによって調整することがで
き、小流量から大流量までの広範囲の流量調整ができ
る。さらに、大流量の流量制御装置85fでは、高い精
度が得られない場合でも、高精度の小流量形の流量制御
装置85fを複数台並列に使用することで、高い精度の
流量を流体振動形流量計FMに供給することができる。
そして、流体振動形流量計FMに供給する流量の精度が
向上することで、上記Fanningの式(数3)で求められ
る抵抗係数4fの精度の向上を図ることができる。
【0078】さらに、空気が通過する流路の複数位置に
熱電対85mを設けているため、温度変化の影響を考慮
しながら圧力損失を検討することができる。しかも、熱
電対85mによる測定は、最大30点の位置で、ほぼ同
時に測定して温度記録計85nに出力することができる
から、例えば装置が大きくなって配管長が大きくなるよ
うな場合でも、空気の温度変化の影響を正確にチェック
することができる。その他、第1実施例と同様の作用効
果を奏する。
【0079】なお、上記第2実施例においても、圧力計
81の台数を7に設定したが、さらに圧力計81の台数
を増すことにより、圧力損失の測定精度の向上を図るこ
とができると共に、測定範囲を広げることができる。ま
た、圧力計81の台数を7より少なくしてもよい。一
方、流量制御装置85fについては、8台並列に配置し
たものを示したが、この流量制御装置85fの数につい
てもさらに多くしたり、又は少なくしたりしてもよいこ
とはいうまでもない。
【0080】次に、圧力損失ΔP1、ΔP2、ΔP3を
測定することによって行う流体振動形流量計FMの評価
方法について説明する。すなわち、この評価方法は、ノ
ズル流路210及びこのノズル流路210の前後の流路
の圧力損失を測定することにより、各流路の圧力損失の
傾向をとらえ、いずれかの流路の圧力損失から他の流路
の圧力損失を予測することを特徴としている。より具体
的には、図9に示すように、ノズル流路210の上流端
(上流端圧力検出孔210aの位置)、ノズル流路21
0の下流端(下流端圧力検出孔210bの位置)、流出
口1cと下流側外部流路86との間の縮流流路87aの
上流端(縮流上流端圧力検出孔87bの位置)、下流側
外部流路86の上流端(外部上流端圧力検出孔86a)
の圧力を測定することにより、ノズル流路210の圧力
損失ΔP1、下流側流路220の圧力損失ΔP2及び縮
流流路87aの圧力損失ΔP3の傾向をとらえ、いずれ
かの流路の圧力損失から他の流路の圧力損失を予測する
ことを特徴としている。さらに、ノズル流路210の高
さHと最大流量Q2との関係を把握することにより、必
要とする最大流量Q2に対するノズル流路210の高さ
Hを求めた後、流体振動形流量計FMの測定精度につい
て評価することを特徴としている。
【0081】以下、上記評価方法についてさらに詳細に
説明する。図10は、ガス流量(図8のガス供給装置8
5により空気を使用)Qと、上記各圧力損失ΔP1、Δ
P2、ΔP3との関係について実験で得られた結果を両
対数方眼紙に表示したものである。なお、実験条件とし
ては、図3に示す寸法関係において、ノズル流路210
の幅Wが2.5×10−3m、ノズル流路210の助走
距離Lnが2.0×10−2m、ノズル流路210の高
さH(図示しないが、図3の紙面に直交する方向の寸
法)が1.0×10−2m、ジェットの長さ(ノズル流
路210からターゲット3までの長さ)Ljが1.4×
10−2m、半円柱85tの直径dが1.5×10−2
mである。
【0082】そして、上記各圧力損失ΔP1、ΔP2、
ΔP3は、三者ともやや下に凸の曲線上に分布する同様
の傾向を示している。ただし、ノズル流路210の圧力
損失ΔP1が最も大きく、縮流流路87aの圧力損失Δ
P3、ターゲット3に当たって振動することによる圧力
損失ΔP2の順で小さくなっている。すなわち、ΔP1
>ΔP3>ΔP2となっている。また、圧力損失ΔP3
は圧力損失ΔP1の約1/10、圧力損失ΔP2は圧力
損失ΔP1の約1/20となっている。したがって、圧
力損失ΔP1に約10%あるいは5%を乗ずることによ
りノズル流路210より下流側の流路、特にノズル流路
210の出口から流出口1cまでの部分及び縮流流路8
7aの圧力損失を予測することができる。
【0083】したがって、流体振動形流量計FMの各部
の圧力損失の傾向が明らかとなり、流体振動形流量計F
Mの設計時の圧力損失の予測ができる。また、例えばノ
ズル流路210の圧力損失ΔP1を測定することで、そ
れ以降の流路の圧力損失や、全体の圧力損失を見積もる
ことができる。さらに、下流側流路220の圧力損失Δ
P2を知ることによって、ターゲット3の部分の圧力損
失を知ることができるので、ターゲット3を設計する上
で極め有利となる。よって、流体振動形流量計FMを新
たに設計する際に極めて有利である。
【0084】一方、図11は、上述した寸法の流体振動
形流量計FMを用いて流体振動の周波数Fと、ガス流量
(図8のガス供給装置85により空気を使用)Qを測定
し、これらの関係を両対数方眼紙に表示したものであ
り、その傾きが45度であることから、流体振動周波数
Fと、ガス流量Qとが良好な比例関係にあることがわか
る。そして、流量Qが最小流量Q1=0.09m/h
以下になると、プロットした点が45度の傾きの直線か
ら逸れる。また、流量Qが最大流量Q2=6.7m
h付近でピークとなる現象が現れ、これ以上になるとプ
ロットした点が45度の傾きの直線から逸れる。
【0085】図12は、図11の実験データに基づき、
ストローハル数Stとレイノルズ数Reとを求め、これ
らをプロットしたものである。この図12において、ス
トローハル数Stが広範囲にわたって一定値Stcにな
っており、この一定値Stcの範囲で流体振動が安定
し、流体振動周波数Fと流量Qとが良好な比例関係にあ
ることがわかる。また、レイノルズ数Reが高くなる
と、ストローハル数Stがその一定値Stcから所定の
点P2を境にして急激に降下してくる。この点P2に対
応するレイノルズ数Reを上限レイノルズ数Re2とす
ると、Re2=約1.9×10である。すなわち、レ
イノルズ数Reが1.9×10を超えると、周波数F
と流量Qとの比例関係が悪くなると判断できる。
【0086】一方、レイノルズ数Reが低くなると、ス
トローハル数Stがその一定値Stcから所定の点P1
を境にして急激に降下してくる。この点P1に対応する
レイノルズ数Reを下限レイノルズ数Re1とすると、
Re1=約260である。すなわち、レイノルズ数Re
が260より下がると、流体振動周波数Fと流量Qとの
比例関係が低下すると判断できる。
【0087】したがって、レイノルズ数Reが約260
〜約1.9×10の範囲を超えると、ストローハル数
Stが一定値Stcから降下し始め、流体振動周波数F
と流量Qとの比例関係が成立しなくなって、流量の測定
精度が悪化することになる。
【0088】図13は、上記最大流量Q2について、ノ
ズル流路210の高さ(厚さ)Hに対する依存性を実験
的に測定した結果を示している。この図から、最大流量
Q2は、ノズル流路210の高さ(厚さ)Hに比例して
増大することがわかる。
【0089】図14は、ノズル流路210の抵抗係数4
fと、レイノルズ数Reの関係を両対数紙上に示したも
のである。図14から、抵抗係数4fとレイノルズ数R
eの関係が直線で近似できる3領域と変遷過程にある1
領域よりなることがわかる。すなわち、レイノルズ数R
eの小さい方から第1の領域I、第2の領域II、第3の
領域III、第4の領域IVに区分される。
【0090】第1の領域Iは、傾きが約−1/2となっ
ている。第2の領域IIは、傾きが約−1/4となってい
る。第3の領域IIIは、第2の領域IIから第4の領域IV
への遷移領域である。第4の領域IVは、傾きがほぼ零で
あり、抵抗係数4fがほぼ一定値を示すようになってい
る。
【0091】そして、第1の領域Iと第2の領域IIとの
境界のレイノルズ数Re11は、約340であり、図1
2に示す下限レイノルズ数Re1の260とほぼ一致す
る。また、第4の領域IVの開始するレイノルズ数Re1
2は、約2.23×10であり、図12に示す上限レ
イノルズ数Re2の1.9×10とほぼ一致する。
【0092】したがって、図14に示す抵抗係数4f
と、レイノルズ数Reの関係において、第2の領域IIの
下限のレイノルズ数Re11以下になったり、第4の領
域IVの開始のレイノルズ数Re12以上になると、スト
ローハル数Stが一定値Stcから降下し始め、流体振
動周波数Fと流量Qとの比例関係が成立しなくなって、
流量の測定精度が悪化することになる。すなわち、図1
4からも、比例限度内に入る上述した最小流量Q1から
最大流量Q2までの範囲を明らかにすることができる。
【0093】また、図13からは、最大流量Q2に対応
するノズル流路210の高さHを求めることができる。
したがって、必要とする最大流量Q2が決まれば、図1
3からノズル流路210の高さHが求まり、かつ図14
から最小流量Q1が明らかになる。すなわち、要求する
最大流量Q2が決まれば、ノズル流路210の高さH及
び流量計測の限界値(流量計のレンジアビリティ)が明
らかになる。よって、流体振動形流量計FMの開発コス
トの低減を図ることができる。
【0094】なお、図13においてプロットした点は直
線上にあるため、この直線を延長することによって、よ
りノズル流路210の高さHの大きい流体振動形流量計
FMや、よりノズル流路210の高さHの小さい流体振
動形流量計FMの最大流量Q2を見積もることができ
る。すなわち、図13でプロットした点の範囲を超えて
最大流量Q2に対応するノズル流路210の高さHを正
確に予測することができる。このことは、実際にある既
存の圧力損失測定装置PDでは、改造しなければ、測定
困難の場合に有効になる。しかも、試作することなくノ
ズル流路210の高さHを確定し、流体振動形流量計F
Mのレンジアビリティも見積もることができることか
ら、設計工数の削減を図る上で極めて有利である。
【0095】なお、上記第2実施例においても、実験
上、空気を用いたが、実験に用いた流体振動形流量計F
Mは、空気以外に、LPガスや、その他の気体、液体等
の流体についても流量を測定することが可能であり、ま
たこれらの流体を用いた場合の評価も可能である。
【0096】
【発明の効果】請求項1に係る発明においては、ノズル
流路の圧力損失から求めた抵抗係数とレイノルズ数との
関係をみることにより、抵抗係数のレイノルズ数に対す
る依存性が明確になる。すなわち、圧力損失をそのまま
レイノルズ数と比較した場合には、圧力損失のレイノル
ズ数に対する依存性が明確でないが、抵抗係数に変換す
ることにより、圧力損失のレイノルズ数に対する依存性
を明確にすることができる。したがって、ノズル流路の
圧力損失を測定するだけで、これを抵抗係数に変換する
ことにより、ノズル流路を流れる流体の状態をより明確
に把握することができるから、流量の測定精度について
より正確に、かつ容易に評価することができる。
【0097】請求項2に係る発明においては、抵抗係数
とレイノルズ数との関係を4つの領域に区分しているか
ら、各領域の境界部が明確であり、かつその境界部にお
いてノズル流路を流れる流体の状態変化が明確になる。
すなわち、流れの状態が悪化していれば、どの境界部か
ら生じているかが容易に推定することができる。したが
って、各領域の境界部によってノズル流路を流れる流体
の状態をより明確に把握することができるから、流量の
測定精度についてより正確に、かつ容易に評価すること
ができる。
【0098】請求項3に係る発明においては、4つの領
域のうち、最もレイノルズ数の小さな領域である第1の
領域と、次にレイノルズ数の小さな領域である第2の領
域との境界部のレイノルズ数を、流体振動周波数と流量
との比例関係が成り立つ下限レイノルズ数として評価し
ているから、測定可能な最小流量についてより正確に、
かつ容易に評価することができる。
【0099】請求項4に係る発明においては、4つの領
域のうち、最もレイノルズ数の大きな領域である第4の
領域と、次にレイノルズ数の大きな領域である第3の領
域との境界部のレイノルズ数を、流体振動周波数と流量
との比例関係が成り立つ上限レイノルズ数として評価し
ているから、測定可能な最大流量についてより正確に、
かつ容易に評価することができる。
【0100】請求項5に係る発明においては、ノズル流
路の上流端と下流端との差圧を測定する圧力計を複数設
けてなり、各圧力計は測定範囲の異なるものであり、択
一的に前記差圧の測定が可能になっているから、例えば
差圧が小さいときには低圧を測定可能な圧力計で測定す
ることができ、差圧が大きいときには高圧を測定可能な
圧力計で測定することができる。したがって、ノズル流
路の圧力損失を極めて正確に測定することができる。そ
して、例えばノズル流路の差圧を測定して流体振動形流
量計の測定精度について評価する場合には、その評価を
正確に行うことができるようになる。
【0101】請求項6に係る発明においては、ノズル流
路及びその前後の流路の圧力損失の傾向をとらえること
により、例えばノズル流路の流路の圧力損失を予測する
ことができる。したがって、一部分の圧力損失により、
他の部分の圧力損失を見積もることができると共に、全
圧力損失も予測することができる。よって、流体振動形
流量計を新たに設計する際に極めて有利になる。
【0102】請求項7に係る発明においては、ノズル流
路の上流端と下流端との間の差圧によってノズル流路の
圧力損失を検出することができる。また、ノズル流路の
下流端と排出流路の上流端との間の差圧によって噴流が
ターゲットに当たって振動することによる圧力損失を検
出することができる。さらに、排出流路の上流端と外部
流路の上流端との間の差圧によって排出流路の圧力損失
を検出することができる。そして、これらの圧力損失に
ついて相対的な傾向をつかむことができるから、いずれ
かの流路の圧力損失から他の流路の圧力損失を予測する
ことができる。よって、流体振動形流量計を新たに設計
する際に極めて有利になる。
【0103】請求項8に係る発明においては、ノズル流
路の高さと最大流量との関係を把握することにより、必
要とする最大流量を得るための上記高さを容易に求める
ことができる。そして、この高さを求めた後は上述した
請求項1、2、3又は4に係る発明によって流量の測定
範囲を容易に評価することができる。したがって、流体
振動形流量計の開発コストの低減を図ることができる。
【0104】請求項9に係る発明においては、ノズル流
路の上流端と下流端との差圧や、ノズル流路の下流端と
排出流路の上流端との差圧や、排出流路の上流端と外部
流路の上流端との差圧について、各圧力計を用いて個々
に測定することができる。すなわち、上述した複数の差
圧について、各圧力計を用いて簡単に測定することがで
きるから、圧力損失測定のためのコストの低減を図るこ
とができる。しかも、例えば差圧が小さいときには低圧
を測定可能な圧力計で測定することができ、差圧が大き
いときには高圧を測定可能な圧力計で測定することがで
きるから、圧力損失を極めて正確に測定することができ
る。そして、この圧力損失を用いて流体振動形流量計の
測定精度について評価する場合には、その評価を正確に
行うことができるという利点がある。
【0105】請求項10に係る発明においては、流体振
動形流量計に供給する流量を、流量制御装置を一つある
いは複数選択することによって、広範囲にわたって正確
に調整することができる。そして、大流量の流量制御装
置では、高い精度が得られない場合でも、高精度の小流
量型の流量制御装置を複数台使用することで、高い精度
の流量を流体振動形流量計に供給することができる。
【0106】請求項11に係る発明においては、流体が
通過する流路の複数位置に温度センサを設けているた
め、流体の温度変化の影響を考慮しながら圧力損失を検
討することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例として示した流体振動形
流量計の圧力損失測定装置を示す説明図である。
【図2】同圧力損失測定装置によってノズル流路の圧力
損失を測定する対象としての流体振動形流量計の内部を
示す平面図である。
【図3】同流体振動形流量計を示す要部破断平面図であ
る。
【図4】同流体振動形流量計を用いて行った実験の結果
を示す図であって、流体振動の周波数と流量との関係を
示す図である。
【図5】同流体振動形流量計を用いて行った実験の結果
を示す図であって、ストローハル数とレイノルズ数との
関係を示す図である。
【図6】同流体振動形流量計を用いて行った実験の結果
を示す図であって、ノズル流路の圧力損失とレイノルズ
数との関係を示す図である。
【図7】同流体振動形流量計を用いて行った実験の結果
を示す図であって、ノズル流路の抵抗係数とレイノルズ
数との関係を示す図である。
【図8】この発明の第2実施例として示した流体振動形
流量計の圧力損失測定装置を示す説明図である。
【図9】同圧力損失測定装置によって圧力損失を測定す
る対象としての流体振動形流量計の内部を示す平面図で
ある。
【図10】同流体振動形流量計を用いて行った実験の結
果を示す図であって、流量と各部分の圧力損失との関係
を示す図である。
【図11】同流体振動形流量計を用いて行った実験の結
果を示す図であって、流体振動の周波数と流量との関係
を示す図である。
【図12】同流体振動形流量計を用いて行った実験の結
果を示す図であって、ストローハル数とレイノルズ数と
の関係を示す図である。
【図13】同流体振動形流量計を用いて行った実験の結
果を示す図であって、ノズル流路の高さと最大流量との
関係を示す図である。
【図14】同流体振動形流量計を用いて行った実験結果
を示す図であって、ノズル流路の抵抗係数とレイノルズ
数との関係を示す図である。
【符号の説明】
1c 流出口 3 ターゲット 4f 抵抗係数 81 圧力計 85f 流量制御装置 85m 熱電対(温度センサ) 86 下流側外部流路(外部流路) 87a 縮流流路(排出流路) 210 ノズル流路 220 下流側流路 FM 流体振動形流量計 H ノズル流路の高さ PD 圧力損失測定装置 Q2 最大流量 Re レイノルズ数 Re1 下限レイノルズ数 Re2 上限レイノルズ数 ΔP 圧力損失 I 第1の領域 II 第2の領域 III 第3の領域 IV 第4の領域

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル流路から噴出する噴流の流体振動
    に基づき流量を検出する流体振動形流量計の評価方法で
    あって、 実際に測定した前記ノズル流路の圧力損失から同ノズル
    流路の抵抗係数を求め、この抵抗係数とレイノルズ数と
    の関係から、流量の測定精度を評価することを特徴とす
    る流体振動形流量計の評価方法。
  2. 【請求項2】 抵抗係数とレイノルズ数との関係を4つ
    の領域に区分することによって、流量の測定精度を評価
    することを特徴とする請求項1記載の流体振動形流量計
    の評価方法。
  3. 【請求項3】 4つの領域のうち、最もレイノルズ数の
    小さな領域である第1の領域と、次にレイノルズ数の小
    さな領域である第2の領域との境界部のレイノルズ数
    を、 流体振動周波数と流量との比例関係が成り立つ下限レイ
    ノルズ数として評価することを特徴とする請求項2記載
    の流体振動形流量計の評価方法。
  4. 【請求項4】 4つの領域のうち、最もレイノルズ数の
    大きな領域である第4の領域と、次にレイノルズ数の大
    きな領域である第3の領域との境界部のレイノルズ数
    を、 流体振動周波数と流量との比例関係が成り立つ上限レイ
    ノルズ数として評価することを特徴とする請求項2又は
    請求項3記載の流体振動形流量計の評価方法。
  5. 【請求項5】 ノズル流路から噴出する噴流の流体振動
    に基づき流量を検出する流体振動形流量計の圧力損失測
    定装置であって、 前記ノズル流路の上流端と下流端との差圧を測定する圧
    力計を複数設けてなり、 各圧力計は、測定範囲の異なるものであって、択一的に
    上記差圧の測定が可能なように構成されていることを特
    徴とする流体振動形流量計の圧力損失測定装置。
  6. 【請求項6】 ノズル流路から噴出する噴流の流体振動
    に基づき流量を検出する流体振動形流量計の評価方法で
    あって、 前記ノズル流路及びこのノズル流路の前後の流路の圧力
    損失を測定することにより、各流路の圧力損失の傾向を
    とらえ、いずれかの流路の圧力損失から他の流路の圧力
    損失を予測することを特徴とする流体振動形流量計の評
    価方法。
  7. 【請求項7】 ノズル流路から下流側流路に噴出する流
    体が下流側流路に設けられたターゲットに当たって流体
    振動を生じ、さらにこの流体が下流側流路の流出口を通
    って流出するようになっている流体振動形流量計の評価
    方法であって、 前記ノズル流路の上流端、前記ノズル流路の下流端、前
    記流出口を外部流路に接続するための排出流路の上流
    端、前記外部流路の上流端の圧力を測定することによ
    り、ノズル流路の圧力損失、下流側流路の圧力損失及び
    排出流路の圧力損失の傾向をとらえ、上記いずれかの流
    路の圧力損失から他の流路の圧力損失を予測することを
    特徴とする流体振動形流量計の評価方法。
  8. 【請求項8】 ノズル流路から噴出する噴流の流体振動
    に基づき流量を検出する流体振動形流量計の評価方法で
    あって、 ノズル流路の高さと最大流量との関係を把握することに
    より、必要とする最大流量に対するノズル流路の高さを
    求めた後、請求項1、2、3又は4記載の流体振動形流
    量計の評価方法を用いて評価することを特徴とする流体
    振動形流量計の評価方法。
  9. 【請求項9】 ノズル流路から下流側流路に噴出する流
    体が下流側流路に設けられたターゲットに当たって流体
    振動を生じ、さらにこの流体が下流側流路の流出口を通
    って流出するようになっている流体振動形流量計の圧力
    損失測定装置であって、 前記ノズル流路の上流端と下流端との差圧、ノズル流路
    の下流端と排出流路の上流端との差圧及び排出流路の上
    流端と外部流路の上流端との差圧をそれぞれ測定する圧
    力計を複数設けてなり、 各圧力計は、測定範囲の異なるものであって、択一的に
    上記各差圧の測定が可能なように構成されていることを
    特徴とする流体振動形流量計の圧力損失測定装置。
  10. 【請求項10】 流体振動形流量計に供給する流量を制
    御する流量制御装置を複数設けてなり、 各流量制御装置は選択可能に配置されていることを特徴
    とする請求項5又は9記載の流体振動形流量計の圧力損
    失測定装置。
  11. 【請求項11】 流体が流れる流路に沿って、流体の温
    度を測定する複数の温度センサが配置されていることを
    特徴とする請求項5、9又は10記載の流体振動形流量
    計の圧力損失測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6299025B1 (ja) * 2017-07-13 2018-03-28 有限会社北沢技術事務所 管流量計測装置および管下流圧力予測制御装置
CN112985799A (zh) * 2019-12-13 2021-06-18 中国石油天然气股份有限公司 嘴损压差测定装置

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JP2019020191A (ja) * 2017-07-13 2019-02-07 有限会社北沢技術事務所 管流量計測装置および管下流圧力予測制御装置
CN112985799A (zh) * 2019-12-13 2021-06-18 中国石油天然气股份有限公司 嘴损压差测定装置
CN112985799B (zh) * 2019-12-13 2022-08-05 中国石油天然气股份有限公司 嘴损压差测定装置

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