JPH11311295A - 除振装置 - Google Patents

除振装置

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JPH11311295A
JPH11311295A JP11891598A JP11891598A JPH11311295A JP H11311295 A JPH11311295 A JP H11311295A JP 11891598 A JP11891598 A JP 11891598A JP 11891598 A JP11891598 A JP 11891598A JP H11311295 A JPH11311295 A JP H11311295A
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air chamber
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Masakuni Kainuma
正邦 海沼
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Fujikura Rubber Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気室の圧力変化に対する応答性に優れた除
振装置を得る。 【構成】 可動台の上昇方向と下降方向の双方に高い圧
力応答性で追従させるため、固定台と可動台との間に、
可撓性気密部材を介して、上下方向に独立した少なくも
二つの空気室を形成し、この上下の独立した二つの空気
室に対して、独立して加圧空気を吸排制御する二系統の
圧力制御系を設けた除振装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、固定台から可動台への振動の伝
播を防止する除振装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】この種の除振装置は、例え
ばステッパーのような微小な振動を嫌う装置を載置する
装置(台)として用いられている。このような除振装置
の一種として従来、固定台と可動台との間に可撓性気密
部材を介して空気室を形成し、この空気室内の加圧空気
を吸排制御することにより、可動台を浮動状態に保ち、
振動の伝播を防ぐという原理の装置が知られている。こ
の装置は、一定の除振効果を発揮するが、空気室内の圧
力を変化させたときの応答性、つまり可動台の動く圧力
応答性に問題があった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、振動情報に応じて圧力を変化
させたとき、より高い応答性で作動する除振装置を得る
ことを目的とする。
【0004】
【発明の概要】本発明は従来装置の問題点についての次
の認識に基づいて完成された。従来の除振装置では、単
に空気室への加圧空気の供給または排気だけで可動台の
位置(高さ)を制御している。ところが、空気室へ加圧
空気を供給するスピード、つまり可動台を上昇させるス
ピードは比較的高精度に制御可能であるが、可動台を下
降させるスピード、つまり排気のスピードは、高精度に
制御することが困難である。このため、可動台を高い圧
力応答性で動作させることができない。
【0005】本発明は、可動台の上昇方向と下降方向の
双方に高い圧力応答性で追従させるため、固定台と可動
台との間に、可撓性気密部材を介して、上下方向に独立
した少なくも二つの空気室を形成し、この上下の独立し
た二つの空気室に対して、独立して加圧空気を吸排制御
する二系統の圧力制御系を設けたことを特徴としてい
る。
【0006】この装置によると、可動台を上昇させよう
とするときには下方の空気室に、下降させようとすると
きには上方の空気室に、それぞれ加圧空気を供給して、
上下の空気室間に速やかに圧力差を生じさせることがで
きるので、高い圧力応答性で振動を吸収することが可能
となる。
【0007】水平方向の振動も問題となる場合には、固
定台と可動台との間にさらに、水平面方向において、可
撓性気密部材を介して直交二方向に各2室ずつ計4室の
水平方向空気室を形成し、これら4室の水平方向空気室
に対して独立して加圧空気を吸排制御する4系統の圧力
制御系を設けることができる。
【0008】可撓性気密部材は、各種の断面形状の弾性
部材から構成することができるが、例えば、少なくとも
一つの断面半円状部を有するベローズから構成すること
ができる。
【0009】
【発明の実施形態】本実施形態に示す除振装置10は、
基礎11上に固定される固定台20と、この固定台20
に対して非接触状態で保持される可動台30とを備えて
いる。固定台20と可動台30は、実際には複数の分割
部材からなるものであるが、図面では一部材として描い
ている。
【0010】ブロック状の固定台20は、平面からなる
上面21、X、Yの直交二方向にそれぞれ直交する4つ
の外側垂直面22を有する。この固定台20には、その
上面21の中央部に、上端部が開放された上部中心穴2
3と、この上部中心穴23の中央に形成した縦連通穴2
4とが形成され、内部に、この縦連通穴24に通じる大
径の水平方向の空気室形成室25が形成されている。
【0011】一方、可動台30は、この固定台20に外
側に位置するもので、上面21に対向する上面壁31
と、4面の外側垂直面22にそれぞれ対向する4面の周
囲垂直壁32を備えている。この可動台30の中心部に
は、固定台20の上部中心穴23内に位置するベローズ
支持部33と、縦連通穴24内に延びる垂直柱34と、
空気室形成室25内に位置するベローズ支持円盤部35
とが一体に設けられている。
【0012】ベローズ支持円盤部35には、その周縁の
上下にそれぞれ、軸線を鉛直方向とした上鉛直ベローズ
41の下部周縁41dと、下鉛直ベローズ42の上部周
縁42uとがそれぞれ気密に固定されている。上鉛直ベ
ローズ41と下鉛直ベローズ42はともに環状をなすも
のである。そして、この上鉛直ベローズ41の上部周縁
41uと、下鉛直ベローズ42の下部周縁42dは、そ
れぞれ固定台20の空気室形成室25の上側周縁と下側
周縁とに気密に固定されていて、下鉛直ベローズ42、
垂直柱34、及びベローズ支持円盤部35により、固定
台20と可動台30との間に、下方空気室51が形成さ
れている。
【0013】可動台30のベローズ支持部33と固定台
20の上部中心穴23との間には、軸線を同じく鉛直方
向とした別のシールベローズ43が設けられている。こ
のシールベローズ43は、その上部周縁43uが可動台
30のベローズ支持部33周縁に気密に固定され、下部
周縁43dが固定台20の上部中心穴23周縁に固定さ
れている。このシールベローズ43と上述の上鉛直ベロ
ーズ41によって、固定台20と可動台30との間に、
上部空気室52が形成されている。この上部空気室52
は、上述の下方空気室51と連通することなく、独立し
ている。
【0014】固定台20と可動台30の間には、水平方
向の4個の独立した水平方向空気室53、54、55、
56が形成されている。これらの水平方向空気室53〜
56は、軸線を水平方向とした同じ水平ベローズ44に
よって、固定台20の4面の外側垂直面22と可動台3
0の4面の周囲垂直壁32との間にそれぞれ形成された
もので、水平ベローズ44の外側周縁44oと内側周縁
44iは、可動台30の周囲垂直壁32と固定台20の
外側垂直面22にそれぞれ気密に固定されている。
【0015】固定台20には、これらの下方空気室51
と上部空気室52に個別に連通する鉛直用空気供給穴V
1、V2(図4参照)と、水平方向空気室53〜56に
個別に連通する水平用空気供給穴H1、H2、H3、H
4とが開口している。圧縮空気源60からの圧縮空気
は、図5に示すように、マニホルド61及び分岐流路6
2〜67を介してこれらの水平用空気供給穴H1、H
2、H3、H4と、鉛直用空気供給穴V1、V2に供給
される。分岐流路62〜67にはそれぞれ、水平制御系
1、2、3、4及び鉛直制御系1、2が設けられてい
て、下方空気室51、上部空気室52、及び水平方向空
気室53〜56の圧力がこれら制御系によって個別に制
御される。
【0016】各ベローズ41、42、43、44は、径
を除いて基本的形状が同一であり、いずれも、高圧側か
ら低圧側に膨らんだ断面半円状部を軸線方向に二つ接続
した形状をしている。
【0017】固定台20と可動台30との間には、上下
方向の最大接近位置と最大離隔位置を決定するストッパ
ピン28が設けられている。水平面内のX方向、Y方向
にも同様のストッパピン(ストッパ部材)が設けられ
る。
【0018】上記構成の本装置は従って、可動台30と
可動台30上に載置される装置の重量を考慮した上で、
鉛直制御系1を介して下方空気室51に及ぼされる圧力
に基づいて可動台30に与えられる上昇力と、及び鉛直
制御系2を介して上部空気室52に及ぼされる圧力に基
づいて可動台30に与えられる下降力とによって、可動
台30の上下方向の位置が制御される。可動台30の上
下方向の位置が、下方空気室51と上部空気室52の正
圧の圧力差、及び両室の受圧面積によって決定されるた
め、より応答性高く、可動台30の上下方向の位置を制
御することが可能であり、固定台20から可動台30へ
の振動の伝播を防ぐことができる。
【0019】同様に、可動台30のX方向の位置は、水
平制御系1、2及び水平用空気供給穴H1、H2を介し
て、水平方向空気室53と54に及ぼされる圧力の大小
関係によって決定され、Y方向の位置は、水平制御系
3、4及び水平用空気供給穴H3、H4を介して、水平
方向空気室55と56に及ぼされる圧力の大小関係によ
って決定される。よって、可動台30の水平方向の位置
も同様に精密に制御できる。
【0020】図示実施形態では、下方空気室51と上方
空気室52はそれぞれ一つの室からなっているが、これ
らをそれぞれ複数に分割し、各分割室への独立した圧力
制御系を設けることも可能である。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の除振装置によれ
ば、固定台から可動台に伝播されようとする振動を高い
圧力応答性で除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による除振台の一実施形態を示す、一部
を切り欠いた斜視図である。
【図2】可動台を除去した斜視図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図1ないし図4の実施形態の制御系を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 除振装置 11 基礎 20 固定台 21 上面 22 外側垂直面 23 上部中心穴 24 縦連通穴 25 空気室形成室 28 ストッパピン 30 可動台 31 上面壁 32 周囲垂直壁 33 ベローズ支持部 34 垂直柱 35 ベローズ支持円盤部 41 上鉛直ベローズ 42 下鉛直ベローズ 43 シールベローズ 44 水平ベローズ 51 下方空気室 52 上方空気室 53 54 55 56 水平方向空気室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定台に加わる振動が可動台へ伝播され
    るのを防止する除振装置において、 固定台と可動台との間に、可撓性気密部材を介して、上
    下方向に独立した少なくも二つの空気室を形成し、 この上下の独立した二つの空気室に対して、独立して加
    圧空気を吸排制御する二系統の圧力制御系を設けたこと
    を特徴とする除振装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の除振装置において、固定
    台と可動台との間には、水平面方向において、可撓性気
    密部材を介して直交二方向に各2室ずつ計4室の水平方
    向空気室が形成されており、これら4室の水平方向空気
    室に対して独立して加圧空気を吸排制御する4系統の圧
    力制御系が備えられている除振装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の除振装置におい
    て、可撓性気密部材は、少なくとも一つの断面半円状部
    を有するベローズからなっている除振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014231875A (ja) * 2013-05-29 2014-12-11 倉敷化工株式会社 気体ばね式除振装置

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