JPH11311098A - 長大トンネルの換気システム - Google Patents
長大トンネルの換気システムInfo
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- JPH11311098A JPH11311098A JP13614898A JP13614898A JPH11311098A JP H11311098 A JPH11311098 A JP H11311098A JP 13614898 A JP13614898 A JP 13614898A JP 13614898 A JP13614898 A JP 13614898A JP H11311098 A JPH11311098 A JP H11311098A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トンネル内の環境を良好に維持できると共
に、トンネル出口坑口よりの汚染物質の漏れ出し量を最
小にできる長大トンネルの換気システムを提供する。 【解決手段】 縦流換気を行うと共にトンネル出口坑口
より汚染物質の漏れ出しを最小にするため立坑排気を行
う排気口を、トンネル出口坑口から抑制区間を設けて配
置した長大トンネルの換気システムにおいて、立坑の排
気を縦流換気側から排出する空気量と、トンネル出口坑
口側から流入する空気量をジェットファン等を用いてそ
の上流側と下流側をバランスさせ、所定の排気率ER
(=Qe/Qr1)になるように換気装置を制御し、これ
により、トンネル内の汚染物質濃度を許容範囲内に抑え
つつ、且つ汚染物質の坑口漏れ出し率E0を最小に保つ
ように、抑制区間の長さl0を定める。
に、トンネル出口坑口よりの汚染物質の漏れ出し量を最
小にできる長大トンネルの換気システムを提供する。 【解決手段】 縦流換気を行うと共にトンネル出口坑口
より汚染物質の漏れ出しを最小にするため立坑排気を行
う排気口を、トンネル出口坑口から抑制区間を設けて配
置した長大トンネルの換気システムにおいて、立坑の排
気を縦流換気側から排出する空気量と、トンネル出口坑
口側から流入する空気量をジェットファン等を用いてそ
の上流側と下流側をバランスさせ、所定の排気率ER
(=Qe/Qr1)になるように換気装置を制御し、これ
により、トンネル内の汚染物質濃度を許容範囲内に抑え
つつ、且つ汚染物質の坑口漏れ出し率E0を最小に保つ
ように、抑制区間の長さl0を定める。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長大トンネルの換
気システムに係り、特にトンネル内環境を良好に維持で
きると共に、汚染物質の坑口漏れ出し率を最小とするこ
とができる長大トンネルの換気システムに関する。
気システムに係り、特にトンネル内環境を良好に維持で
きると共に、汚染物質の坑口漏れ出し率を最小とするこ
とができる長大トンネルの換気システムに関する。
【0002】
【従来の技術】都市における自動車道路の建設は、相当
部分が過密地帯を経由せざるを得ない状況にあり、道路
自体をトンネル構造としなければならない場合が多い。
このような都市における道路トンネルの計画において
は、近年その規模も長大化しており、自動車走行に伴う
煤煙等による汚染を防止して、トンネル内の環境を確保
するために、その換気システムが重要である。又、トン
ネル坑口から汚染物質が排出されると、都市の道路トン
ネルにおいてはその坑口が市街地に隣接しているため、
隣接した市街地の環境保全上、トンネル坑口からの汚染
物質の排出の抑制が重要である。
部分が過密地帯を経由せざるを得ない状況にあり、道路
自体をトンネル構造としなければならない場合が多い。
このような都市における道路トンネルの計画において
は、近年その規模も長大化しており、自動車走行に伴う
煤煙等による汚染を防止して、トンネル内の環境を確保
するために、その換気システムが重要である。又、トン
ネル坑口から汚染物質が排出されると、都市の道路トン
ネルにおいてはその坑口が市街地に隣接しているため、
隣接した市街地の環境保全上、トンネル坑口からの汚染
物質の排出の抑制が重要である。
【0003】トンネルの換気方式には、図6に述べる種
々の形式のものが知られている。最も簡単な方式は、
(a)に示す自然換気方式であり、トンネル入り口から
新鮮空気が導入され、これが自動車走行によるピストン
作用により送風され、トンネル出口坑口より汚染空気が
排出される方式である。この方式では、トンネル長さが
長くなると、トンネル内の環境が悪化し、又出口坑口よ
り多量の汚染物質が排出されるという問題がある。
々の形式のものが知られている。最も簡単な方式は、
(a)に示す自然換気方式であり、トンネル入り口から
新鮮空気が導入され、これが自動車走行によるピストン
作用により送風され、トンネル出口坑口より汚染空気が
排出される方式である。この方式では、トンネル長さが
長くなると、トンネル内の環境が悪化し、又出口坑口よ
り多量の汚染物質が排出されるという問題がある。
【0004】このため、自然換気では対処できない場合
には、送・排風機などを用いて強制的に換気する方式が
必要であり、(b)、(c)、(d)、(e)に示す方
式が用いられている。これらの方式には、(b)に示す
ジェットファンを用いてトンネル内に縦流風を発生させ
換気する方式、(c)に示す送気ノズルからの噴流によ
る昇圧効果を利用して、トンネル内に縦流風を発生させ
換気する方式等がある。又、(d)に示す方式はトンネ
ル中央付近に集中立坑排気口を設け、トンネルの入口及
び出口側の両坑口から導入した換気風を集中的に排気す
る方式である。この方式は対面交通のトンネルに適して
いる。
には、送・排風機などを用いて強制的に換気する方式が
必要であり、(b)、(c)、(d)、(e)に示す方
式が用いられている。これらの方式には、(b)に示す
ジェットファンを用いてトンネル内に縦流風を発生させ
換気する方式、(c)に示す送気ノズルからの噴流によ
る昇圧効果を利用して、トンネル内に縦流風を発生させ
換気する方式等がある。又、(d)に示す方式はトンネ
ル中央付近に集中立坑排気口を設け、トンネルの入口及
び出口側の両坑口から導入した換気風を集中的に排気す
る方式である。この方式は対面交通のトンネルに適して
いる。
【0005】又、(e)に示す方式は、トンネル中央付
近に設けられた集中立坑排気口に隣接して集中立坑送気
口を設け、集中排気口で排気した空気量に見合った新鮮
空気量を集中立坑送気口から送気することにより、トン
ネルを換気的に2ステージに分離した方式である。即
ち、この方式によれば、トンネル前半の汚染空気が全て
集中立坑排気口より排出され、この空気量に見合った新
鮮空気が立坑集中送気口からトンネル内に導入されるの
で、トンネルの後半部分の入口はトンネル入口坑口と同
じ状態となり、換気的にはあたかも二つの短いトンネル
に分割することができる。
近に設けられた集中立坑排気口に隣接して集中立坑送気
口を設け、集中排気口で排気した空気量に見合った新鮮
空気量を集中立坑送気口から送気することにより、トン
ネルを換気的に2ステージに分離した方式である。即
ち、この方式によれば、トンネル前半の汚染空気が全て
集中立坑排気口より排出され、この空気量に見合った新
鮮空気が立坑集中送気口からトンネル内に導入されるの
で、トンネルの後半部分の入口はトンネル入口坑口と同
じ状態となり、換気的にはあたかも二つの短いトンネル
に分割することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなトンネル中央部に集中立坑送・排気口を設けたトン
ネルにおいては、都市トンネル特有の大交通量、大風量
換気、立坑直下の高風速化等の問題、そしてトンネル出
口坑口からの汚染物質の拡散などの問題がある。即ち、
都市トンネルにおいては車両の走行台数も多く、これら
の排出する汚染物質の量も膨大であり、この環境維持の
ためには大風量換気が必要である。ところが大風量換気
は高風速化となり易く、高風速は不快感を与えるので、
トンネル内風速にはある程度の限界がある。これらの諸
問題を建設コスト及びランニングコスト等の経済性も考
慮して、全体的にバランスのとれた長大トンネルの換気
システムが要請されている。
うなトンネル中央部に集中立坑送・排気口を設けたトン
ネルにおいては、都市トンネル特有の大交通量、大風量
換気、立坑直下の高風速化等の問題、そしてトンネル出
口坑口からの汚染物質の拡散などの問題がある。即ち、
都市トンネルにおいては車両の走行台数も多く、これら
の排出する汚染物質の量も膨大であり、この環境維持の
ためには大風量換気が必要である。ところが大風量換気
は高風速化となり易く、高風速は不快感を与えるので、
トンネル内風速にはある程度の限界がある。これらの諸
問題を建設コスト及びランニングコスト等の経済性も考
慮して、全体的にバランスのとれた長大トンネルの換気
システムが要請されている。
【0007】特に縦流換気を行うと共にトンネル出口坑
口より汚染物質の漏れ出しを最小にするために、排気口
をトンネル出口坑口から抑制区間を設けて配置したトン
ネルの換気システムにおいては、この抑制区間の長さに
ついて、従来は理論的な或いは実験的な根拠が存在して
いなかった。このため、この設計は従来は適当に行われ
ており、このため、必ずしも良好な換気が行われていな
かったのが現状である。
口より汚染物質の漏れ出しを最小にするために、排気口
をトンネル出口坑口から抑制区間を設けて配置したトン
ネルの換気システムにおいては、この抑制区間の長さに
ついて、従来は理論的な或いは実験的な根拠が存在して
いなかった。このため、この設計は従来は適当に行われ
ており、このため、必ずしも良好な換気が行われていな
かったのが現状である。
【0008】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、トンネル内の環境を良好に維持できると共に、ト
ンネル出口坑口よりの汚染物質の漏れ出し量を最小にで
きる長大トンネルの換気システムを提供することを目的
とする。
ので、トンネル内の環境を良好に維持できると共に、ト
ンネル出口坑口よりの汚染物質の漏れ出し量を最小にで
きる長大トンネルの換気システムを提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、縦流換気を行うと共に立坑排気を行う長大トンネル
において、その出口坑口側の立坑排気口位置lbstを、
上述の計算式に従って、配置したことを特徴とする長大
トンネルの換気システムである。但し、αは排気口間隔
(m)である。
は、縦流換気を行うと共に立坑排気を行う長大トンネル
において、その出口坑口側の立坑排気口位置lbstを、
上述の計算式に従って、配置したことを特徴とする長大
トンネルの換気システムである。但し、αは排気口間隔
(m)である。
【0010】上記本発明によれば、長大トンネルの坑口
側の立坑排気口位置を、上述の計算式に従って求めたこ
とから、トンネル内を順方向に送風される風量と、出口
坑口側から逆方向に送風される風量とのバランスを適切
に配分することができる。これにより、立坑の両側の最
大汚染濃度を許容範囲内に等しく連続的に形成でき、ト
ンネル内環境を良好に保ちつつ、且つ出口坑口よりの汚
染物質漏れ出し率を最小に保つことができる。
側の立坑排気口位置を、上述の計算式に従って求めたこ
とから、トンネル内を順方向に送風される風量と、出口
坑口側から逆方向に送風される風量とのバランスを適切
に配分することができる。これにより、立坑の両側の最
大汚染濃度を許容範囲内に等しく連続的に形成でき、ト
ンネル内環境を良好に保ちつつ、且つ出口坑口よりの汚
染物質漏れ出し率を最小に保つことができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、前記計算式に従
った換気口位置lbstを含む位置に連絡ダクトを配設
し、該連絡ダクトは前記位置lbstのトンネル内に設け
た排気口と、該位置lbst以外の位置に設けた立坑排気
口とを連結したものであることを特徴とする請求項1に
記載の長大トンネルの換気システムである。
った換気口位置lbstを含む位置に連絡ダクトを配設
し、該連絡ダクトは前記位置lbstのトンネル内に設け
た排気口と、該位置lbst以外の位置に設けた立坑排気
口とを連結したものであることを特徴とする請求項1に
記載の長大トンネルの換気システムである。
【0012】上記本発明によれば、立坑排気口の位置
が、例えば岩盤等により最適な位置lbstに配置が困難
である場合にも、立坑排気口を工事が可能な位置に配置
し、その排気口から連絡ダクトによりトンネル内の最適
位置に設けた排気口と連結することにより、トンネル内
の排気口の最適位置lbstを確保することができる。
が、例えば岩盤等により最適な位置lbstに配置が困難
である場合にも、立坑排気口を工事が可能な位置に配置
し、その排気口から連絡ダクトによりトンネル内の最適
位置に設けた排気口と連結することにより、トンネル内
の排気口の最適位置lbstを確保することができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、縦流換気を行う
と共にトンネル出口坑口より汚染物質の漏れ出しを最小
にするため立坑排気を行う排気口を、前記トンネル出口
坑口から抑制区間を設けて配置した長大トンネルの換気
システムにおいて、前記立坑排気の排気口のトンネル出
口坑口側からの位置である前記抑制区間の長さを、前記
換気対象のステージの全長の略10%程度の位置に配置
したことを特徴とする長大トンネルの換気システムであ
る。
と共にトンネル出口坑口より汚染物質の漏れ出しを最小
にするため立坑排気を行う排気口を、前記トンネル出口
坑口から抑制区間を設けて配置した長大トンネルの換気
システムにおいて、前記立坑排気の排気口のトンネル出
口坑口側からの位置である前記抑制区間の長さを、前記
換気対象のステージの全長の略10%程度の位置に配置
したことを特徴とする長大トンネルの換気システムであ
る。
【0014】請求項4に記載の発明は、縦流換気を行う
と共にトンネル出口坑口より汚染物質の漏れ出しを最小
にするため立坑排気を行う排気口を、前記トンネル出口
坑口から抑制区間を設けて配置した長大トンネルの換気
システムにおいて、前記立坑の排気を縦流換気側から排
出する空気量と、トンネル出口坑口側から流入する空気
量をジェットファン等を用いてその上流側と下流側をバ
ランスさせ、所定の排気率ER(=Qe/Qr1)になる
ように換気装置を制御し、これにより、トンネル内の汚
染物質濃度を許容範囲内に抑えつつ、且つ汚染物質の坑
口漏れ出し率を最小に保つように、前記抑制区間の長さ
を定めることを特徴とする長大トンネルの換気システム
の設計方法である。
と共にトンネル出口坑口より汚染物質の漏れ出しを最小
にするため立坑排気を行う排気口を、前記トンネル出口
坑口から抑制区間を設けて配置した長大トンネルの換気
システムにおいて、前記立坑の排気を縦流換気側から排
出する空気量と、トンネル出口坑口側から流入する空気
量をジェットファン等を用いてその上流側と下流側をバ
ランスさせ、所定の排気率ER(=Qe/Qr1)になる
ように換気装置を制御し、これにより、トンネル内の汚
染物質濃度を許容範囲内に抑えつつ、且つ汚染物質の坑
口漏れ出し率を最小に保つように、前記抑制区間の長さ
を定めることを特徴とする長大トンネルの換気システム
の設計方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の長大トンネルの換
気システムの実施の形態について、添付図面を参照しな
がら説明する。
気システムの実施の形態について、添付図面を参照しな
がら説明する。
【0016】図1は、本発明の長大トンネルの換気シス
テムの前提とするトンネルの構造を示す。図1に示すよ
うに、このトンネルは、トンネルを軸方向にほぼ二分し
て、ステージ1とステージ2の換気区間に区分してい
る。ステージ1の区間の後半に分散立坑排気口を設け、
その終端部に立坑給気口を設けている。ステージ2の区
間のトンネルの出口坑口に近い部分には、同様に分散立
坑排気口を設け、トンネル内の順方向の風を排気すると
共に、トンネルの出口坑口側から新鮮空気を導入してこ
れを逆方向に流して排気する。この逆方向の風の排気に
よりトンネル出口坑口よりの汚染物質の外部への排出を
抑制している。
テムの前提とするトンネルの構造を示す。図1に示すよ
うに、このトンネルは、トンネルを軸方向にほぼ二分し
て、ステージ1とステージ2の換気区間に区分してい
る。ステージ1の区間の後半に分散立坑排気口を設け、
その終端部に立坑給気口を設けている。ステージ2の区
間のトンネルの出口坑口に近い部分には、同様に分散立
坑排気口を設け、トンネル内の順方向の風を排気すると
共に、トンネルの出口坑口側から新鮮空気を導入してこ
れを逆方向に流して排気する。この逆方向の風の排気に
よりトンネル出口坑口よりの汚染物質の外部への排出を
抑制している。
【0017】そしてそれぞれの区間の立坑排気口を3カ
所の分散方式とし、ステージ1の立坑送気口は2カ所の
分散送気方式としている。このような分散排気及び分散
送気方式の採用で、大流量規模の送気並びに排気のトン
ネル軸方向の流れを分散でき、これにより車道内での急
激な風速変化を回避し、走行する車両に障害とならない
実用上の風速レベルまで、風速を低減することが可能と
なる。
所の分散方式とし、ステージ1の立坑送気口は2カ所の
分散送気方式としている。このような分散排気及び分散
送気方式の採用で、大流量規模の送気並びに排気のトン
ネル軸方向の流れを分散でき、これにより車道内での急
激な風速変化を回避し、走行する車両に障害とならない
実用上の風速レベルまで、風速を低減することが可能と
なる。
【0018】このような換気方式によれば、トンネル内
のステージ1においては、縦流風は自動車進行方向と同
一方向に吹き抜け、分散排気口から排気され、更に分散
送気口から導入された新鮮空気が同様に自動車進行方向
と同一方向に吹き抜け、トンネル出口近傍に設けられた
分散排気口から排気される。従って、走行する車両によ
るピストン風作用を有効に利用でき、換気を行うための
トンネル軸方向に敷設する空気ダクトが不要であること
等から、建設コスト的に有利な換気方式である。
のステージ1においては、縦流風は自動車進行方向と同
一方向に吹き抜け、分散排気口から排気され、更に分散
送気口から導入された新鮮空気が同様に自動車進行方向
と同一方向に吹き抜け、トンネル出口近傍に設けられた
分散排気口から排気される。従って、走行する車両によ
るピストン風作用を有効に利用でき、換気を行うための
トンネル軸方向に敷設する空気ダクトが不要であること
等から、建設コスト的に有利な換気方式である。
【0019】係るトンネル内における汚染物質濃度及び
坑口漏れ出し率について次に考察する。トンネル内の各
換気区間の拡散方程式は、〔数2〕のように示される。
坑口漏れ出し率について次に考察する。トンネル内の各
換気区間の拡散方程式は、〔数2〕のように示される。
【数2】
【0020】この式に、トンネル両坑口並びにそれぞれ
の排気口位置、送気口位置での濃度境界条件を与え、順
流及び逆流時のそれぞれの流れの場での汚染物質濃度の
式を導く。例えば x=0で、C(0)=0、x=Lで、
C(L)=0の境界条件とすると、縦流換気区間の濃度
方程式は、〔数3〕の式となる。
の排気口位置、送気口位置での濃度境界条件を与え、順
流及び逆流時のそれぞれの流れの場での汚染物質濃度の
式を導く。例えば x=0で、C(0)=0、x=Lで、
C(L)=0の境界条件とすると、縦流換気区間の濃度
方程式は、〔数3〕の式となる。
【数3】
【0021】分散排気縦流換気区間のトンネル内濃度の
第1排気口と第2排気口間の濃度は、〔数4〕の式とな
る。
第1排気口と第2排気口間の濃度は、〔数4〕の式とな
る。
【数4】
【0022】第3排気口から第1送気口までの区間が順
流の場合の第2排気口から第3排気口間は、〔数5〕の
式となる。
流の場合の第2排気口から第3排気口間は、〔数5〕の
式となる。
【数5】
【0023】第3排気口から送気区間のはじめまでは、
〔数6〕の式となる。
〔数6〕の式となる。
【数6】
【0024】送気区間のトンネル内濃度は、送気区間入
口から第1送気口区間までは、〔数7〕の式となる。
口から第1送気口区間までは、〔数7〕の式となる。
【数7】
【0025】第1送気口から第2送気口までの区間は、
〔数8〕の式となる。
〔数8〕の式となる。
【数8】
【0026】次にステージ2の各換気区間のトンネル内
の濃度については、縦流換気区間の濃度は、〔数9〕の
式となる。
の濃度については、縦流換気区間の濃度は、〔数9〕の
式となる。
【数9】
【0027】分散排気換気区間のトンネル内濃度は、
〔数10〕の式となる。
〔数10〕の式となる。
【数10】
【0028】出口坑口が逆流の場合のトンネル内濃度
は、〔数11〕の式となる。
は、〔数11〕の式となる。
【数11】
【0029】抑制換気区間のトンネル内濃度は、〔数1
2〕の式となる。
2〕の式となる。
【数12】
【0030】次に、上記式を用いた計算例について説明
する。ステージ1で、縦流換気区間延長l=2700
m、分散排気区間の延長l2=150m(3カ所の排気
口間隔はトンネル代表直径の約7倍で50mとする)、
分散送気換気区間延長l3=200m(送気口間隔10
0m)で、分散排気立坑の排気流量のそれぞれは、12
0、120、200m3/s、分散送気立坑の送気流量
のそれぞれは250m3/sとする。ステージ2では、
縦流換気区間の延長l4=2600m、分散排気換気区
間延長l5=150m(排気口間隔50m)で、各排気
口の排気流量は、それぞれ160、160、249m3
/sとする。
する。ステージ1で、縦流換気区間延長l=2700
m、分散排気区間の延長l2=150m(3カ所の排気
口間隔はトンネル代表直径の約7倍で50mとする)、
分散送気換気区間延長l3=200m(送気口間隔10
0m)で、分散排気立坑の排気流量のそれぞれは、12
0、120、200m3/s、分散送気立坑の送気流量
のそれぞれは250m3/sとする。ステージ2では、
縦流換気区間の延長l4=2600m、分散排気換気区
間延長l5=150m(排気口間隔50m)で、各排気
口の排気流量は、それぞれ160、160、249m3
/sとする。
【0031】この時の相対汚染物質濃度分布は、図2の
中段に示される。この図から明らかなように、ステージ
1の縦流換気区間の汚染物質濃度分布はこの換気区間の
末端に向かって直線的に増大する。又、分散排気換気区
間の濃度分布は、この換気区間の始端からピーク濃度ま
で緩やかな濃度上昇を示し、このピークから区間の末端
に向かって減少し、緩やかな丘状の濃度分布を示す。そ
して、分散排気換気区間の終端から次の立坑送気区間の
始めにかけて急激な汚染物質濃度の減少を示す。そして
立坑送気区間の汚染物質の濃度分布は、この換気区間の
始端の最小濃度まで暫時減少曲線を示し、この換気区間
の末端に向かって、やや汚染物質濃度上昇の傾向を示
す。更に、ステージ2の縦流換気区間の始端の汚染物質
濃度を初期濃度とし、この換気区間の末端に向かって直
線的に増大する。そして分散排気換気区間の始端かピー
ク濃度まで緩やかな汚染物質濃度の上昇傾向を示し、立
坑排気区間の部分においてトンネル出口に向かって上に
凸型の急激な濃度減少の傾向を示す。
中段に示される。この図から明らかなように、ステージ
1の縦流換気区間の汚染物質濃度分布はこの換気区間の
末端に向かって直線的に増大する。又、分散排気換気区
間の濃度分布は、この換気区間の始端からピーク濃度ま
で緩やかな濃度上昇を示し、このピークから区間の末端
に向かって減少し、緩やかな丘状の濃度分布を示す。そ
して、分散排気換気区間の終端から次の立坑送気区間の
始めにかけて急激な汚染物質濃度の減少を示す。そして
立坑送気区間の汚染物質の濃度分布は、この換気区間の
始端の最小濃度まで暫時減少曲線を示し、この換気区間
の末端に向かって、やや汚染物質濃度上昇の傾向を示
す。更に、ステージ2の縦流換気区間の始端の汚染物質
濃度を初期濃度とし、この換気区間の末端に向かって直
線的に増大する。そして分散排気換気区間の始端かピー
ク濃度まで緩やかな汚染物質濃度の上昇傾向を示し、立
坑排気区間の部分においてトンネル出口に向かって上に
凸型の急激な濃度減少の傾向を示す。
【0032】図2の下段に示すように、トンネル内の風
速分布は次の通りである。まずステージ1の縦流換気区
間の風速分布は、この換気区間の始端から末端まで一定
である。そして分散排気換気区間の車道内風速分布はこ
の換気区間の始端から末端に向かって階段状に減少す
る。そして立坑送気区間の車道内風速分布は、この換気
区間の始端から末端に向かって階段状に増加する。そし
て縦流換気区間の風速分布はこの区間の始端から末端ま
で一定である。そして分散排気換気区間の風速分布はこ
の区間の始端からトンネル出口に向かって階段状に減少
する。
速分布は次の通りである。まずステージ1の縦流換気区
間の風速分布は、この換気区間の始端から末端まで一定
である。そして分散排気換気区間の車道内風速分布はこ
の換気区間の始端から末端に向かって階段状に減少す
る。そして立坑送気区間の車道内風速分布は、この換気
区間の始端から末端に向かって階段状に増加する。そし
て縦流換気区間の風速分布はこの区間の始端から末端ま
で一定である。そして分散排気換気区間の風速分布はこ
の区間の始端からトンネル出口に向かって階段状に減少
する。
【0033】ステージ2の立坑排気縦流換気方式におけ
る坑口漏れ出し率が最小となる排気口位置の最適位置
は、軸方向拡散係数を用いて、次のように理論的に求め
ることができる。図4は、この計算の前提となる坑口側
に単一立坑排気口を有する集中排気縦流換気方式を示
す。立坑排気口から出口坑口迄の抑制区間に縦流がない
場合には、トンネル内の汚染物質濃度に関する拡散方程
式は、〔数13〕に示すものとなる。
る坑口漏れ出し率が最小となる排気口位置の最適位置
は、軸方向拡散係数を用いて、次のように理論的に求め
ることができる。図4は、この計算の前提となる坑口側
に単一立坑排気口を有する集中排気縦流換気方式を示
す。立坑排気口から出口坑口迄の抑制区間に縦流がない
場合には、トンネル内の汚染物質濃度に関する拡散方程
式は、〔数13〕に示すものとなる。
【数13】
【0034】この式に境界条件を与えて解くと、〔数1
4〕に示す濃度の式が得られる。
4〕に示す濃度の式が得られる。
【数14】
【0035】この濃度の式を微分して、0と置くと、
〔数15〕に示す立坑排気口より下流側の最大濃度の式
が得られる。
〔数15〕に示す立坑排気口より下流側の最大濃度の式
が得られる。
【数15】
【0036】又、立坑排気口より上流側の最大濃度の式
は、上述の計算式から〔数16〕の式となる。
は、上述の計算式から〔数16〕の式となる。
【数16】
【0037】ここで、図4に示すように、この二つの領
域の境界となる立坑直下付近の濃度分布が滑らかに推移
し、且つ濃度勾配が水平となるように、〔数15〕の式
と、〔数16〕の式とを等しいと置いた時の立坑の位置
を求める。これにより、ER>1の時の集中排気口の位
置lbstが〔数17〕に示すように求められる。
域の境界となる立坑直下付近の濃度分布が滑らかに推移
し、且つ濃度勾配が水平となるように、〔数15〕の式
と、〔数16〕の式とを等しいと置いた時の立坑の位置
を求める。これにより、ER>1の時の集中排気口の位
置lbstが〔数17〕に示すように求められる。
【数17】
【0038】しかしながら、図1に示すように分散立坑
排気方式の場合は、図3に示す集中立坑排気方式と少し
状況が異なる。このため、立坑の間隔αを考慮して、排
気口の位置lbstを補正する必要があり、これにより分
数立坑排気の場合の位置lbstが〔数18〕に示すよう
に求められる。
排気方式の場合は、図3に示す集中立坑排気方式と少し
状況が異なる。このため、立坑の間隔αを考慮して、排
気口の位置lbstを補正する必要があり、これにより分
数立坑排気の場合の位置lbstが〔数18〕に示すよう
に求められる。
【数18】 尚ここでαは、集中排気方式に対する分散排気方式のズ
レ量を示し、試算結果では約7dr程度が適当である。
レ量を示し、試算結果では約7dr程度が適当である。
【0039】図5は、ステージ2の坑口漏れ出し率抑制
区間の終端部、即ちトンネル出口部における坑口漏れ出
し率と排気口位置との関係を示す。この図は、排気率E
R=1.086として、換気風量、風速などを一定と
し、排気口の位置を相対的に変化させて坑口漏れ出し率
Eoを計算によって求めた結果をグラフにしたものであ
る。この図から次のことが明らかである。即ち、 坑口漏れ出し率は、排気口位置に深く関係している。 集中式より分散式の方が坑口漏れ出し率は優れてい
る。 いずれにしても、排気口の位置を適切に設定すれば、坑
口漏れ出し率が最小となる排気口の設置位置が明らかに
なる。この図から坑口漏れ出し率のもっとも少なくなる
排気口の位置が3カ所の分散排気方式では0.9、集中
排気方式では0.88であることが明かになった。
区間の終端部、即ちトンネル出口部における坑口漏れ出
し率と排気口位置との関係を示す。この図は、排気率E
R=1.086として、換気風量、風速などを一定と
し、排気口の位置を相対的に変化させて坑口漏れ出し率
Eoを計算によって求めた結果をグラフにしたものであ
る。この図から次のことが明らかである。即ち、 坑口漏れ出し率は、排気口位置に深く関係している。 集中式より分散式の方が坑口漏れ出し率は優れてい
る。 いずれにしても、排気口の位置を適切に設定すれば、坑
口漏れ出し率が最小となる排気口の設置位置が明らかに
なる。この図から坑口漏れ出し率のもっとも少なくなる
排気口の位置が3カ所の分散排気方式では0.9、集中
排気方式では0.88であることが明かになった。
【0040】このことは、第2ステージにおいて汚染物
質を坑口から漏れ出す量を最小にするためには、トンネ
ル立坑排気口の位置がトンネル出口坑口よりある程度離
れていることが必要であり、この位置は、x/Lr2=
0.9程度、即ち第2ステージのトンネル全長に対して
その90%程度の位置が適当である。即ち、トンネル出
口坑口から排気口迄の抑制区間の長さは、10%程度の
位置が適当である。この抑制長さが短い場合には、立坑
排気口から排出される空気のうち、トンネル出口坑口側
から吸い込まれる空気の量が増え、逆に縦流換気区間か
ら排出される空気の量が減ることになる。これにより縦
流換気区間における汚染物質濃度が増大することにな
る。逆に、抑制区間の長さが最適位置に対して長すぎる
と、立坑排気口より排気される空気の量のうち、出口坑
口側から吸い込まれる空気の量が減ることになる。これ
によりトンネル出口坑口において汚染物質の漏れ出し量
が増大することになる。
質を坑口から漏れ出す量を最小にするためには、トンネ
ル立坑排気口の位置がトンネル出口坑口よりある程度離
れていることが必要であり、この位置は、x/Lr2=
0.9程度、即ち第2ステージのトンネル全長に対して
その90%程度の位置が適当である。即ち、トンネル出
口坑口から排気口迄の抑制区間の長さは、10%程度の
位置が適当である。この抑制長さが短い場合には、立坑
排気口から排出される空気のうち、トンネル出口坑口側
から吸い込まれる空気の量が増え、逆に縦流換気区間か
ら排出される空気の量が減ることになる。これにより縦
流換気区間における汚染物質濃度が増大することにな
る。逆に、抑制区間の長さが最適位置に対して長すぎる
と、立坑排気口より排気される空気の量のうち、出口坑
口側から吸い込まれる空気の量が減ることになる。これ
によりトンネル出口坑口において汚染物質の漏れ出し量
が増大することになる。
【0041】尚、実際のトンネルの施工に際しては、最
適な抑制長さの位置に立坑排気口を設けることができな
い場合がある。例えば位置に堅い岩盤が存在して、立坑
の堀削が困難である場合などである。このような場合に
は、立て坑を工事の容易な場所に設け、一方でトンネル
内の排気口は最適な抑制長さの位置に設け、その排気口
と立て坑とを連絡ダクトで連結することが好ましい。こ
れによりトンネル出口坑口における汚染物質の漏れ出し
率とトンネル内の縦流換気区間における汚染物質濃度と
のバランスを最適に保ちつつ、立て坑を工事の容易な場
所に配置することにより、換気システムを経済的に構築
することができる。
適な抑制長さの位置に立坑排気口を設けることができな
い場合がある。例えば位置に堅い岩盤が存在して、立坑
の堀削が困難である場合などである。このような場合に
は、立て坑を工事の容易な場所に設け、一方でトンネル
内の排気口は最適な抑制長さの位置に設け、その排気口
と立て坑とを連絡ダクトで連結することが好ましい。こ
れによりトンネル出口坑口における汚染物質の漏れ出し
率とトンネル内の縦流換気区間における汚染物質濃度と
のバランスを最適に保ちつつ、立て坑を工事の容易な場
所に配置することにより、換気システムを経済的に構築
することができる。
【0042】尚、上記の実施形態においては、長大トン
ネルを第1ステージと第2ステージに2分割した例につ
いて説明したが、3分割以上に長大トンネルを分割した
場合にも、本発明の趣旨を同様に適用できることは勿論
である。
ネルを第1ステージと第2ステージに2分割した例につ
いて説明したが、3分割以上に長大トンネルを分割した
場合にも、本発明の趣旨を同様に適用できることは勿論
である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ト
ンネル出口坑口から立坑排気口に至る抑制区間長さを、
最適位置に設定することができる。これにより、トンネ
ル内の汚染物質濃度を許容範囲内にするために、ジェッ
トファン等を用いて、その上流側と下流側の風量バラン
スを保ちつつ、所定の排気率ER(=Qe/Qr1)にな
るように、換気装置を制御する。これにより、トンネル
出口坑口における汚染物質漏れ出し率を最小にすること
が可能となる。
ンネル出口坑口から立坑排気口に至る抑制区間長さを、
最適位置に設定することができる。これにより、トンネ
ル内の汚染物質濃度を許容範囲内にするために、ジェッ
トファン等を用いて、その上流側と下流側の風量バラン
スを保ちつつ、所定の排気率ER(=Qe/Qr1)にな
るように、換気装置を制御する。これにより、トンネル
出口坑口における汚染物質漏れ出し率を最小にすること
が可能となる。
【図1】本発明の実施の前提となる長大トンネルの換気
装置の諸パラメータを示す図である。
装置の諸パラメータを示す図である。
【図2】本発明の一実施形態の長大トンネルの上段は換
気装置の配置を示す図であり、中段は汚染物質濃度分布
を示す図であり、下段は風速分布を示す図である。。
気装置の配置を示す図であり、中段は汚染物質濃度分布
を示す図であり、下段は風速分布を示す図である。。
【図3】トンネル出口坑口側の立坑周辺の換気装置の諸
パラメータを示す図である。
パラメータを示す図である。
【図4】図3における立坑直下で汚染物質濃度が最大と
なり、且つ連続する条件を示す図である。
なり、且つ連続する条件を示す図である。
【図5】立坑排気口の位置と汚染物質漏れ出し率の関係
を示す図である。
を示す図である。
【図6】従来のトンネル換気方式の諸形態を示す図であ
る。
る。
A 車道内断面積(m2) Am 自動車等価抵抗面積 b 送風口間隔(m) c トンネル内濃度 D トンネル軸方向拡散係数(m2/S) E0 坑口漏れ出し率 ER=Qe/Qr1 排気率 L=Lai+Lao トンネル(付加長さ含む)延長
(m) Lr1,Lr2 ステージ1,ステージ2トンネル
全長(m) Lai,Lao トンネル付加長さ Lv 車頭間隔 Lv=2000Vt/N
(m) lbst 排気口の最適位置(m) l1 縦流換気区間長さ(m) l2 分散排気換気区間長さ(m) l3 送気区間長さ(m) l4 縦流換気区間長さ(m) l5 分散排気換気区間長さ(m) l6,l0 抑制区間長さ(m) Qe 排気装置の排気量(m3/S) Qr1=ArUr1 縦流換気区間の車道内風量(m3
/S) Ur 車道内風速(m/S) Ur1,Ur2,Ur3 縦流換気区間の車道内風速(m/
S) Urn 抑制区間の車道内風速(m/S) ω 単位長さ当たりの汚染物質排出量
(m3/(S・m))
(m) Lr1,Lr2 ステージ1,ステージ2トンネル
全長(m) Lai,Lao トンネル付加長さ Lv 車頭間隔 Lv=2000Vt/N
(m) lbst 排気口の最適位置(m) l1 縦流換気区間長さ(m) l2 分散排気換気区間長さ(m) l3 送気区間長さ(m) l4 縦流換気区間長さ(m) l5 分散排気換気区間長さ(m) l6,l0 抑制区間長さ(m) Qe 排気装置の排気量(m3/S) Qr1=ArUr1 縦流換気区間の車道内風量(m3
/S) Ur 車道内風速(m/S) Ur1,Ur2,Ur3 縦流換気区間の車道内風速(m/
S) Urn 抑制区間の車道内風速(m/S) ω 単位長さ当たりの汚染物質排出量
(m3/(S・m))
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西脇 俊朗 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 縦流換気を行うと共に立坑排気を行う長
大トンネルにおいて、その出口坑口側の立坑排気口位置
を、計算式 【数1】 但し、lbst:排気口の最適位置 D:トンネル内の軸方向拡散係数(m2/S) Lr2:トンネルのステージ全長 Lao:トンネル付加長さ Ur1:縦流換気区間の車道内風速(m/S) ER:排気率(Qe/Qr1) に従って、配置したことを特徴とする長大トンネルの換
気システム。 - 【請求項2】 前記計算式に従った換気口位置lbstを
含む位置に連絡ダクトを配設し、該連絡ダクトは前記位
置lbstのトンネル内に設けた排気口と、該位置lbst以
外の位置に設けた立坑排気口とを連結したものであるこ
とを特徴とする請求項1に記載の長大トンネルの換気シ
ステム。 - 【請求項3】 縦流換気を行うと共にトンネル出口坑口
より汚染物質の漏れ出しを最小にするため立坑排気を行
う排気口を、前記トンネル出口坑口から抑制区間を設け
て配置した長大トンネルの換気システムにおいて、前記
立坑排気の排気口のトンネル出口坑口側からの位置であ
る前記抑制区間の長さを、前記換気対象のステージの全
長の略10%程度の位置に配置したことを特徴とする長
大トンネルの換気システム。 - 【請求項4】 縦流換気を行うと共にトンネル出口坑口
より汚染物質の漏れ出しを最小にするため立坑排気を行
う排気口を、前記トンネル出口坑口から抑制区間を設け
て配置した長大トンネルの換気システムにおいて、前記
立坑の排気を縦流換気側から排出する空気量と、トンネ
ル出口坑口側から流入する空気量をジェットファン等を
用いてその上流側と下流側をバランスさせ、所定の排気
率ER(=Qe/Qr1)になるように換気装置を制御
し、これにより、トンネル内の汚染物質濃度を許容範囲
内に抑えつつ、且つ汚染物質の坑口漏れ出し率を最小に
保つように、前記抑制区間の長さを定めることを特徴と
する長大トンネルの換気システムの設計方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13614898A JPH11311098A (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | 長大トンネルの換気システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13614898A JPH11311098A (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | 長大トンネルの換気システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11311098A true JPH11311098A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=15168441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13614898A Withdrawn JPH11311098A (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | 長大トンネルの換気システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11311098A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101864978A (zh) * | 2010-05-21 | 2010-10-20 | 王明年 | 曲线隧道通风沿程阻力的确定方法 |
CN109033675A (zh) * | 2018-08-09 | 2018-12-18 | 桂林航天工业学院 | 特长公路隧道循环通风系统的临界分风比判定方法 |
CN112081616A (zh) * | 2020-09-14 | 2020-12-15 | 浙江工业大学 | 一种有组织自然换气的公路隧道 |
-
1998
- 1998-04-30 JP JP13614898A patent/JPH11311098A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101864978A (zh) * | 2010-05-21 | 2010-10-20 | 王明年 | 曲线隧道通风沿程阻力的确定方法 |
CN109033675A (zh) * | 2018-08-09 | 2018-12-18 | 桂林航天工业学院 | 特长公路隧道循环通风系统的临界分风比判定方法 |
CN109033675B (zh) * | 2018-08-09 | 2022-12-09 | 桂林航天工业学院 | 特长公路隧道循环通风系统的临界分风比判定方法 |
CN112081616A (zh) * | 2020-09-14 | 2020-12-15 | 浙江工业大学 | 一种有组织自然换气的公路隧道 |
CN112081616B (zh) * | 2020-09-14 | 2023-11-14 | 浙江工业大学 | 一种有组织自然换气的公路隧道 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20031222 |