JPH11310761A - 形態安定加工用ポリオレフィン系布帛用接着剤 - Google Patents

形態安定加工用ポリオレフィン系布帛用接着剤

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JPH11310761A
JPH11310761A JP11688098A JP11688098A JPH11310761A JP H11310761 A JPH11310761 A JP H11310761A JP 11688098 A JP11688098 A JP 11688098A JP 11688098 A JP11688098 A JP 11688098A JP H11310761 A JPH11310761 A JP H11310761A
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JP
Japan
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fabric
adhesive
polyolefin
density
melt index
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Withdrawn
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JP11688098A
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English (en)
Inventor
Minoru Mayama
実 真山
Tomohiro Niihama
智広 新濱
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイシャツの襟などの接着芯地用に用いら
れ、後加熱を伴う形態安定加工において布地への接着剤
の浸透を抑制でき、初期の接着強度からさらに高い接着
強度が得られる形態安定加工用ポリオレフィン系布帛用
接着剤の提供。 【解決手段】 縫製後に加熱処理によって形態安定加工
をする布地と布地を接着する接着剤であって、190
℃、2.16kg荷重下でのメルトインデックスが0.
1〜4g/10分である粉末状のポリオレフィン(例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)からなることを
特徴とする形態安定加工用ポリオレフィン系布帛用接着
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布帛用接着剤に関
するものであり、更に詳しくは、縫製後に加熱処理によ
って形態安定加工をするワイシャツやドレスシャツの襟
芯等に点状に散布し、表地と接着するために加熱接着布
に使用する芯地用接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ワイシャツやドレスシャツなどは
形態安定加工が盛んに行われている。形態安定加工は、
種々のセット剤を用いる方法や単なる加熱処理による方
法などが行われている。これらワイシャツやドレスシャ
ツの襟、袖口、前立て等には、表地だけでは満たせない
シルエットや立体形状の成形性や保型性の付与の目的で
芯地が使われている。
【0003】従来から、接着芯地用接着剤として、低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂が
使用されてきた。しかし、例えば低密度ポリエチレン
は、芯地の風合いは柔らかいが、滲みだしを起こしやす
く、耐薬品性に劣るためドライクリーニングには適さな
い、また、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、耐洗濯
性、ドライクリーニング性に劣る、或いはポリエステル
は、ポリエステル系布帛に対しては強力に接着するが、
それ以外の種類の天然または合成繊維系の布帛に対して
は接着力が低い、更にポリアミドは耐水性が悪い等、こ
れらはいずれも何らかの欠点を有し、十分に満足して使
いうるものではなかった。
【0004】その中でも、高温で洗濯されるワイシャツ
やドレスシャツの襟芯等の接着剤としては、耐高温洗濯
性に優れる高密度ポリエチレンの粉末が主として使用さ
れてきた。しかし、従来使用されていた高密度ポリエチ
レンは、加工性を重視していたために、そのメルトイン
デックスが5〜30g/10分の物が使用されていた。
【0005】これらのメルトインデックスの物では、特
に加熱処理を伴う形態安定加工においてはその加工段階
で接着剤の布地への浸透が大きいので、処理条件によっ
ては接着力の低下が見られた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ワイシャツ
の襟などの接着芯地用に用いられ、後加熱を伴う形態安
定加工において布地への接着剤の浸透を抑制でき、初期
の接着強度からさらに高い接着強度が得られる形態安定
加工用ポリオレフィン系布帛用接着剤を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のメ
ルトインデックスの範囲の高密度ポリエチレンと同一条
件で接着加工が可能であり、その後の加熱処理を伴う形
態安定加工において接着強度が低下せず、むしろ大幅に
向上する接着剤の開発を検討した結果、本発明をなすに
至った。
【0008】すなわち、本発明は、縫製後に加熱処理に
よって形態安定加工をする布地と布地を接着する接着剤
であって、190℃、2.16kg荷重下でのメルトイ
ンデックスが0.1〜4g/10分である粉末状のポリ
オレフィンからなることを特徴とする形態安定加工用ポ
リオレフィン系布帛用接着剤に関する。以下、本発明に
つき詳述する。
【0009】本発明において、ポリオレフィンとは、ポ
リエチレン、ポリプロピレンなどが含まれる。ポリエチ
レンとしては、エチレンの単独重合体、エチレンとプロ
ピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の
α−オレフィンとの共重合体、エチレンと酢酸ビニル、
アクリル酸、メタクリル酸等との共重合体などが挙げら
れる。また、ポリプロピレンとしては、プロピレンの単
独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン−1等のα−
オレフィンとの共重合体などが挙げられる。
【0010】中でも、プロピレン系の重合体は溶融密度
と固化時密度との差が比較的小さく、そのために接着後
の収縮率が小さくなるので好適に用いられる。その中で
も、プロピレンとエチレンのランダム共重合体は、結晶
性も低いので上記溶融密度と固化時密度との差が小さく
なり、より好ましい。これらポリオレフィンは、布地と
の親和性を上げるために極性基で変性されていても良
い。変性は、特にカルボニル基による変性が好ましい。
カルボニル基による変性とは、ポリオレフィンの重合時
に、例えば、アクリル酸、メタクリル酸のようなカルボ
ニル基を持つモノマーと共重合させても良いし、予め重
合したポリオレフィンに、無水マレイン酸の様なカルボ
ニル基を持つ重合性のモノマーを公知の手段でグラフト
しても良い。更には、ポリオレフィンと、例えば、エチ
レン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共
重合体等カルボニル基を持つポリマーとのブレンドによ
ってカルボニル基を導入しても良い。
【0011】これらの変性量は0.1以上、5.0以下
であることが好ましく、更に好ましくは0.3以上、
2.0以下である。0.1未満では布帛との親和性の改
善効果は発現しない。また、5.0を越える変性は、変
性自体が容易とはいえず、変性によって流動性が大きく
変化したり、変性や残留モノマーの除去等に多くの費用
を要する。尚、変性量は赤外分光分析によりカルボニル
基の吸光度を測定し、試料厚み1mm当たりの値に換算
した値を変性量とした。
【0012】これらポリオレフィンの密度は、0.85
〜0.98g/ccのものが良く、中でもポリエチレン
系重合体にあっては0.93g/cc以上のものが、耐
洗濯性の点から好適に用いられる。また、これらポリオ
レフィンのメルトインデックスは、190℃、2.16
kg荷重下で0.1〜4g/10分が好ましく、より好
ましくは1〜3g/10分である。メルトインデックス
が0.1g/10分未満では、流動性が悪いために布帛
への接着剤の浸透が極端に抑制され、充分な接着力が得
られない。また、メルトインデックスが4g/10分を
超えると、加熱を伴う形態安定加工の段階で布地への染
み込みが進行し、布地表面付近に存在して本来の機能の
接着性を発現するべき接着剤の量が減少する。
【0013】通常の加熱処理を伴う形態安定加工におい
ては、布地の熱安定性も限られているので極端に過酷な
条件下では行われないため、その接着力は維持ないしは
微増の程度でおさまるが、その後の洗濯−プレス等の操
作の段階で接着剤の布地への浸透は徐々に進行し、布地
表層付近にあって接着力を発現する接着剤の量は減少し
ていくため接着力も低下の傾向になる。
【0014】本発明においては、ポリオレフィンは、布
帛用接着剤として供するために、好ましくは、50%粒
径が500μm以下の粉末状に賦形される。ポリオレフ
ィンを粉末状に成形するには、重合で得られた粉末をそ
のまま用いても良いし、粉末以外の形状に賦形されたも
のを、機械粉砕、化学粉砕等公知の手段で粉砕し、粉末
状にしても良い。機械粉砕の場合には常温で行っても良
いし、冷却して行っても良い。
【0015】上記方法によって得られた粉末は、50%
粒径が500μm以下であればそのまま用いることも可
能であるし、或いは希望の粒度に分級して用いても良
い。特に接着剤の加工段階で、グラビアロールに刻まれ
た点状のくぼみに接着剤を詰め込み、布帛に転写する方
式や、水等の分散媒に分散させて用いる場合には、各々
の方式に適した粒度に調整するのが好ましい。
【0016】なお、50%粒径は、JIS Z8801
に規定された篩を用いて、JISZ8815に規定され
た方法で分画し、積分値で50%に相当する粒径を求め
た。また、ポリオレフィンには、熱安定剤、紫外線吸収
剤、着色剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、流動性改良剤等
の添加剤を添加することも可能である。添加剤の添加
は、例えば押出機、バンバリーミキサー、ロール等の公
知の混合手段を用いて変性されたポリオレフィンと混合
したものを粉末化しても良いし、粉末状のポリオレフィ
ンにリボンブレンダー、高速攪拌ミキサー等公知の混合
手段で添加剤を混合しても良い。
【0017】本発明のポリオレフィン系接着剤は、芯地
基布に散布し、赤外線加熱装置、温風加熱装置等の加熱
装置を通して焼結させて基布に固着させる散布方式や、
予め加熱された基布に、彫刻ロールに刻まれたくぼみに
詰まった接着剤を基布に転写して加熱固着するパウダー
ドット方式、水などの分散媒に分散させて基布に塗布し
乾燥するペーストドット方式などに好適に用いることが
出来る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施例を示すが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0019】
【実施例1】ポリオレフィンとして、190℃、2.1
6kgでのメルトインデックスが1.47g/10分の
モディックAP P504V(三菱化学製)を、液体窒
素で冷却しながら機械粉砕し、粉末を得た。該粉末の5
0%粒径は125μmであった。
【0020】該粉末を、ポリエステル/木綿(割合=6
5/35)の基布(16番単糸)に均一に約30g/m
2 の割合で散布した後、その上にポリエステル/綿(割
合=65/35)の表地(40番単糸)をかさね、温度
170℃、圧力1kg/cm 2 で接着した。該試料につ
いて150℃及び160℃で後加熱を行い、接着強度を
測定した。接着強度は、上記試料を25mm幅に切り、
JIS L1086に準拠して50mm/分の引張速度
で剥離強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0021】
【比較例1】接着剤として、メルトインデックスが7.
9g/10分、50%粒径が110μmの高密度ポリエ
チレン粉末 サンファイン(商標)LH400(旭化成
工業製)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果
を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明の布帛用接着剤は、ワイシャツの
襟などの接着芯地用に用いられ、メルトインデックスを
特定の範囲にすることで、後加熱を伴う形態安定加工に
おいて布地への接着剤の浸透を抑制できるので、初期の
接着強度からさらに高い接着強度が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫製後に加熱処理によって形態安定加工
    をする布地と布地を接着する接着剤であって、190
    ℃、2.16kg荷重下でのメルトインデックスが0.
    1〜4g/10分である粉末状のポリオレフィンからな
    ることを特徴とする形態安定加工用ポリオレフィン系布
    帛用接着剤。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリ
    プロピレンである請求項1記載の形態安定加工用ポリオ
    レフィン系布帛用接着剤。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィンが、エチレンとプロピレ
    ンのランダム共重合体である請求項1記載の形態安定加
    工用ポリオレフィン系布帛用接着剤。
JP11688098A 1998-04-27 1998-04-27 形態安定加工用ポリオレフィン系布帛用接着剤 Withdrawn JPH11310761A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013117082A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Brilliance:Kk 着物取付型衿及び着物セット

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