JPH11309351A - 中空糸膜モジュールの洗浄方法 - Google Patents

中空糸膜モジュールの洗浄方法

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JPH11309351A
JPH11309351A JP12031098A JP12031098A JPH11309351A JP H11309351 A JPH11309351 A JP H11309351A JP 12031098 A JP12031098 A JP 12031098A JP 12031098 A JP12031098 A JP 12031098A JP H11309351 A JPH11309351 A JP H11309351A
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JP
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hollow fiber
fiber membrane
cleaning
membrane module
washing
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JP12031098A
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Tsutomu Miura
勤 三浦
Susumu Houno
進 宝野
Masashi Kobayashi
正志 小林
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間安定的に連続した濾過運転が可能な中
空糸膜モジュールの洗浄方法を提供すること。 【解決手段】気体を中空糸膜モジュール内に供給して中
空糸膜の洗浄を行うにあたり、気体供給の終了後、5秒
以上静置した後に、原液側の液体を中空糸膜モジュール
外に排出する操作を行う。中空糸膜の洗浄は、加圧気体
を中空糸膜の濾液側から原液側へ通過させる気体逆洗法
により行ってもよく、中空糸膜の原液側に気泡を噴出さ
せるバブリング法により行ってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空糸膜モジュール
の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、中空糸膜による分離技術の開発が
進み、水の濾過をはじめ様々な用途に広く用いられてい
る。しかし、中空糸膜による濾過の過程では、SSと呼
ばれる原液中の懸濁物質等の固形物が中空糸膜表面に付
着し、あるいは微多孔に侵入することによって、経時的
に透過流束の低下が生じる。そこで、安定した濾過運転
を長期的に継続するためには、濾過条件を適切に設定す
ることのみならず、有効な中空糸膜の洗浄を行うことが
不可欠とされている。
【0003】中空糸膜モジュールの洗浄方法として、こ
れまでに種々の方法が開発されてきたが、これらは物理
的洗浄方法と、化学的洗浄方法とに大別できる。物理的
洗浄方法として、スポンジボール、高圧水流などにより
強制的に付着物質をかき取る方法、水や透過液などの液
体を濾液側から原液側へ通過させる液体逆洗法、加圧気
体を濾液側から原液側へ通過させる気体逆洗法(特開昭
53−108882号公報、特表平1−500732号
公報などを参照)、原液側に気泡を噴出させるバブリン
グ法、超音波法、電気泳動法などの多種多様な方法が開
発されている。一般には、液体逆洗法、気体逆洗法およ
びバブリング法が単独でまたは組み合わされて用いられ
ている。また、化学的洗浄方法としては、酸、アルカリ
水溶液、洗浄剤などの薬液により付着物を溶解除去する
方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の物理的
洗浄方法を用いた場合、その洗浄効果は必ずしも満足で
きるレベルにはない。シーケンスコントロールなどによ
って濾過工程と洗浄工程とを連続して運転した場合、数
日から数カ月程度で透過流束が大きく低下することが多
い。そこで、初期の透過流束を回復するために、化学的
洗浄を行う必要が生じるが、酸などの薬液を用いた化学
的洗浄方法を実施するためには、濾過を一旦完全に停止
し、次いで薬液で中空糸膜を洗浄し、洗浄後に薬液を除
去する工程が必要となることから、長期間、濾過を停止
せざるを得ないという課題が生じる。さらに、多量の洗
浄廃液を処理しなければならないという課題もある。し
たがって、より長期間の連続した濾過運転を可能とする
には、化学的洗浄を併用することを要しない有効な物理
的洗浄方法の開発が必要である。
【0005】物理的洗浄方法のうち、装置の単純さ、操
作の簡便さなどの点でバブリング法が広く行われている
が、バブリング法では、中空糸膜モジュールの原液側の
下部より導入された気泡が上部へ移動する間に中空糸膜
表面のSSを剥離させ、その後原液側の液体とともにS
Sを排出することにより中空糸膜の洗浄が行われる。そ
のような機構上、気泡とともに中空糸膜モジュール上部
にSSが移動するため、中空糸膜の上部(一般には中空
糸膜の収束部付近)のSS量が増大することは避けられ
ない。剥離したSSを多量に含む原液側の液体は、通
常、中空糸膜モジュールの下部より排出されるが、中空
糸膜モジュール上部の中空糸膜収束部付近のSSは必ず
しも効果的には排出されず、経時的に中空糸膜上部のS
S付着量が増大して、膜目詰まりが進行することがあ
る。
【0006】本発明の目的は、従来から公知である気体
逆洗法あるいはバブリング法による中空糸膜の洗浄効果
を高め、長期間の連続した濾過運転が可能な中空糸膜モ
ジュールの洗浄方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の中空糸膜モジュールの洗浄方法は、気体を中空糸
膜モジュール内に供給して中空糸膜の洗浄を行うにあた
り、気体供給の終了後、5秒以上静置した後に、原液側
の液体を中空糸膜モジュール外に排出する操作を行うこ
とを特徴とする。ここで、5秒以上静置するとは、気体
逆洗用気体、バブリング用気体等の供給を噴出を停止し
てから、剥離したSSを多量に含む原液側の液体の排出
を開始するまでの時間が5秒以上であるという意味であ
る。SS量および沈降速度にもよるが、この静置時間は
8〜60秒の範囲内であることが好ましく、10〜30
秒の範囲内であることがより好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の中空糸膜の洗浄方法で
は、気体が中空糸膜モジュール内に供給されることによ
って中空糸膜が洗浄される。中空糸膜の洗浄は、加圧気
体を中空糸膜の濾液側から原液側へ通過させる気体逆洗
法により行ってもよく、中空糸膜の原液側に気泡を噴出
させるバブリング法により行ってもよい。また、特願平
9−161166号明細書に記載された、中空糸膜の原
液側に液体を満たした状態で中空糸膜の原液側から気体
が放出される圧力(以下、この圧力を「バブルポイン
ト」という。)よりも小さい圧力の気体を中空糸膜の濾
液側から導入する加圧工程を行った後、あるいは該加圧
工程中に中空糸膜の原液側を気泡で洗浄する方法により
行っても良い。
【0009】本発明で使用される中空糸膜モジュールに
おける濾過の方式としては、外圧全濾過、外圧循環濾
過、内圧全濾過、内圧循環濾過などが挙げられ、所望の
処理条件、処理性能に応じてこれらの中から適宜選択す
ることができる。膜寿命の点では濾過と膜表面の洗浄を
同時に行うことのできる循環方式が好ましく、設備の単
純さ、設置コスト、運転コストの点では全濾過方式が好
ましい。本発明の洗浄方法では、気泡による膜表面の洗
浄効果が高いことから、原液が中空糸膜の外表面側から
供給され、中空糸膜の内表面側から濾液が取り出される
外圧濾過方式がより好ましい。
【0010】本発明で使用される中空糸膜としては、ポ
リビニルアルコール系樹脂により親水化処理されたポリ
スルホン系樹脂、親水性高分子が添加されたポリスルホ
ン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリロ
ニトリル系樹脂、酢酸セルロース系樹脂、親水化処理さ
れたポリエチレン系樹脂などの親水性素材からなるもの
が、高い親水性を有するためにSS成分の難付着性、付
着したSS成分の剥離性に優れている点で好ましいが、
他の素材で構成された中空糸膜を用いることもできる。
例えば、ポリオレフィン系、ポリスルホン系、ポリエー
テルスルホン系、エチレンービニルアルコール共重合体
系、ポリアクリロニトリル系、酢酸セルロース系、ポリ
フッ化ビニリデン系、ポリパーフルオロエチレン系、ポ
リメタクリル酸エステル系、ポリエステル系、ポリアミ
ド系などの有機高分子系の素材で構成された中空糸膜、
セラミックス系などの無機系の素材で構成された中空糸
膜などを使用条件、所望する濾過性能などに応じて選択
することができる。ここで、ポリビニルアルコール系樹
脂により親水化処理されたポリスルホン系樹脂、親水性
高分子が添加されたポリスルホン系樹脂またはポリビニ
ルアルコール系樹脂からなる中空糸膜は、上記した親水
性に優れるのみならず、耐熱性にも優れることから特に
好ましい。有機高分子系の素材を使用する場合、30モ
ル%以内の量で他成分を共重合したもの、または30重
量%以内の量で他の素材をブレンドしたものであっても
よい。
【0011】有機高分子系の中空糸膜を使用する場合、
中空糸膜の製造方法は特に限定されることはなく、素材
の特性および所望する中空糸膜性能に応じて、公知の方
法から適宜選択した方法を採用することができる。一般
的には溶融紡糸法、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法などが採
用される。また、透水性の観点から、中空糸膜は緻密層
と支持層とを有する非対称構造を持つことが好ましい
が、一般に溶融紡糸法により製造される中空糸膜は対称
構造となることから、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法などの
相転換法により製造することが好ましい。
【0012】本発明で使用される中空糸膜の孔径は特に
限定されないが、0.001〜1ミクロンの範囲内であ
ることが、高い透水性を有し、濾過効率が低下するおそ
れが小さいことから好ましい。なお、ここでいう孔径と
は、コロイダルシリカ、エマルジョン、ラテックスなど
の粒子径が既知の各種基準物質を中空糸膜で濾過した際
に、その90%が排除される基準物質の粒子径をいう。
孔径は均一であることが好ましい。限外濾過膜であれ
ば、上記のような基準物質の粒子径に基づいて、孔径を
求めることは不可能であるが、分子量が既知の蛋白質を
用いて同様の測定を行ったときに、分画分子量が300
0以上であるものが好ましい。
【0013】中空糸膜の力学的性質およびモジュールと
しての膜面積の観点から、中空糸膜の外径は200〜3
000ミクロンの範囲内に設定することが好ましく、5
00〜2000ミクロンの範囲内であることがより好ま
しい。同様に中空糸膜の厚さは50〜700ミクロンの
範囲内にあることが好ましく、100〜600ミクロン
の範囲内であることがより好ましい。
【0014】本発明において、該中空糸膜はモジュール
化されて濾過に使用される。濾過方法、濾過条件、洗浄
方法などに応じてモジュールの形態を適宜選択すること
ができ、1本または複数本の中空糸膜エレメントを装着
して中空糸膜モジュールを構成しても良い。モジュール
の形態としては、例えば数十本から数十万本の中空糸膜
を束ねてモジュール内でU字型にしたもの、中空糸膜束
の一端を適当なシール材により一括封止したもの、中空
糸繊維束の一端を適当なシール材により1本ずつ固定さ
れていない状態(フリー状態)で封止したもの、中空糸
膜束の両端を開口したものなどが挙げられる。また、中
空糸膜モジュールの形状も特に限定されることはなく、
例えば円筒状であってもスクリーン状であってもよい。
本発明の洗浄方法では、気泡による膜表面洗浄効果が高
くなり、かつ剥離したSSの排出がきわめて容易である
ことから、中空糸膜束の一端を1本ずつフリー状態で封
止した「片端フリー」タイプのモジュールとすることが
特に好ましい。
【0015】本発明において、中空糸膜は単数または複
数の中空糸膜エレメントに収納され、この中空糸膜エレ
メントは筐体内に固定されて中空糸膜モジュールが構成
されるが、このときの固定の方法が特に限定されること
はない。例えば中空糸膜エレメントを筐体に接着しても
良く、中空糸膜エレメントをカートリッジ型とし、これ
を金具などで筐体に固定しても良い。
【0016】本発明において、気体逆洗浄、バブリング
洗浄等を行うときに用いる気体としては、空気、窒素な
どが挙げられる。気体の供給量は特に限定されないが、
膜洗浄効果が高く、膜破損のおそれが小さいことから、
バブリング洗浄を実施するのであれば、中空糸膜の有効
膜面積1m2あたり10〜500ノルマルリットル/時
の範囲内であることが好ましく、20〜300ノルマル
リットル/時の範囲内であることがより好ましい。また
気体逆洗浄を実施するのであれば、好適な気体供給量は
気体の圧力と中空糸膜の平均孔径とに依存するが、例え
ば親水化処理されたポリスルホン系樹脂からなり、平均
孔径0.45ミクロンの中空糸膜を使用した場合、圧力
1.0〜3.0kg/cm2の範囲内であることが好ま
しい。
【0017】なお、本発明の中空糸膜モジュールの洗浄
方法には、ドレン排出と満水とを繰り返して中空糸膜表
面および中空糸膜モジュール内部の洗浄を行う工程、フ
ラッシング洗浄工程など、必要に応じて他の工程を追加
することも可能である。
【0018】濾過後または逆洗浄後に中空糸膜を薬液洗
浄して、中空糸膜に付着した有機物、無機物などを溶解
除去することもできる。ここで、薬液洗浄の方法として
は、有機物、無機物などを除去するために水酸化ナトリ
ウム水溶液などのアルカリで処理する方法、金属類を除
去するために酸水溶液などの酸で処理する方法、洗浄剤
で処理する方法、これらを組み合わせて連続的に行う方
法などがあり、これによって中空糸膜の再生が可能であ
る。
【0019】これまでに述べてきた濾過工程、気体によ
る加圧工程、気泡による洗浄工程、薬液洗浄工程などの
一連の操作は、シーケンスコントロールを行うことによ
り自動的に行うようにすることができる。例えば一定時
間濾過を行った後、気体による加圧および気泡による膜
表面洗浄を1回ないし数回実施し、次いで、必要に応じ
て1回ないし数回水洗を行い、その後薬液洗浄を行うと
いう一連の洗浄工程をシーケンスコントロールにより自
動的かつ連続的に行い、濾過と中空糸膜および濾過ライ
ンの洗浄工程とを交互に繰り返しながら長期間安定的に
運転を継続することが可能である。また濾過工程と洗浄
工程とをシーケンスコントロールにより連続的に繰り返
し、目詰まりが大きくなった時点で手動により逆洗浄す
る、いわゆるセレクトスイッチ方式で長期間安定的に運
転を継続することも可能である。
【0020】本発明の洗浄方法は、中空糸膜を構成する
素材、モジュールの形状を問わず、気体逆洗浄またはバ
ブリング洗浄を実施するときに卓越した洗浄効果が発現
されることから、極めて広範な用途で従来よりも高透過
流束で長期間連続して安定的な濾過が可能である。例え
ば、従来から中空糸膜が広く用いられている河川水、井
水、湖沼水などの浄化用途をはじめ、例えば、食品工業
分野では、原料水の除菌・除鉄・除マンガン、洗浄用水
の除菌・微粒子除去、天然水の除菌・微粒子除去、醤油
の除菌・精製、清酒の除菌・精製、食酢の除菌・精製、
みりんの精製・調味液の除菌・精製、醸造オリからの製
品回収、糖液の除菌・微粒子除去・精製、ハチミツの精
製、酵素・蛋白質の精製・濃縮、発酵液の精製、チーズ
ホエーからの蛋白質の回収精製、ミルクの濃縮による高
蛋白乳の製造、水産加工排水からの蛋白質回収、魚肉蛋
白の濃縮、肉加工廃棄物からの肉蛋白質の回収、豚の血
液からの赤血球の分離、血液中のアルブミンとグロブリ
ンとの濃縮精製、大豆ホエーからの生理活性物質の回収
・精製、大豆煮汁からの蛋白質回収、あぶらな蛋白の毒
素除去と蛋白質濃縮、じゃがいもでんぷん工業廃水から
の有用蛋白質の回収、天然色素の回収精製、各種酵素の
回収精製、液体飲料の清澄化と除菌、柑橘類・リンゴペ
プチン液の濃縮、バクテリア細胞および代謝物質の回収
による発酵液の精製などの用途で使用可能であり、医療
分野では原料となる純水・超純水製造装置の前処理、洗
浄用水のパイロジェン除去、注射用水製造、透析用水製
造、透析液の精製、ワクチン・酵素・ビールス・核酸・
蛋白質などの生理活性物質の分離・濃縮・精製、ホルモ
ンの精製、人口血液の製造、多糖類の濃縮精製、病院手
洗い水の除菌、手術器具洗浄水の除菌などの用途に使用
可能であり、電子工業分野では、逆浸透膜の前処理、超
純水のファイナルフィルター、超純水のユースポイント
フィルター、超純水のユニット組み込みフィルター、洗
浄水の微粒子除去、研磨排水の回収、ダイシング排水の
回収などの用途で使用可能であり、化学工業分野では、
塗料の濃縮・回収、油剤の分離・回収、エマルジョンの
分離・回収、コロイドの分離・回収、微粉体の洗浄精
製、洗浄水の微粒子除去、メッキ液の精製、電気透析の
前処理などの用途で使用可能であり、水処理分野では、
中水道のMLSS除去、排水の三次処理、排水の回収・
再利用、原子力発電排水の精製、バクテリアの除去など
の用途で使用可能であり、繊維・染色加工分野では、P
VA糊抜き排水のクローズド化、繊維加工油剤の回収・
再利用、洗毛排水からのラノリンの回収、絹糸加工排水
からのセリシンの回収などの用途で使用可能であり、鉄
鋼・機械加工分野では、バレル研磨排水の回収、バフ研
磨排水の回収、圧延油排水処理、水溶性切削油排水処
理、動植物油加工排水の処理、脱脂洗浄排水からのエマ
ルジョン除去・洗浄剤回収、リンス水のエマルジョン除
去・リンス水回収、スクリーン版洗浄剤からのインク類
除去などの用途で使用することが可能である。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
する。以下の実施例の結果から、本発明によれば、長期
間の安定的な濾過が可能であることが明らかである。
【0022】実施例1 ポリビニルアルコールにより表面親水化処理されたポリ
スルホン系樹脂からなり、平均孔径0.1ミクロンであ
って、バブルポイントが5.0kg/cm2以上である
中空糸膜よりなる膜面積7.0m2の「片端フリー」タ
イプの中空糸膜モジュールを使用して、10〜20℃の
河川表流水を原水として、外圧全濾過方式、流量560
リットル/時の条件で定流量濾過を行った。原水には、
濾液中の遊離塩素濃度が1ppmとなるように、次亜塩
素酸ナトリウム水溶液を継続して添加した。中空糸膜の
洗浄は、シーケンスコントロールにより30分に1回、
中空糸膜モジュールの濾液側に、圧力2.0kg/cm
2の空気を導入することにより20秒間加圧操作し、次
いで中空糸膜モジュールの原液側の下部から、圧力1.
0kg/cm2の空気を600ノルマルリットル/時の
流量で1分間噴出させ、さらに20秒間静置した後原液
側の液体を排出することにより行った。濾過運転期間
中、膜間差圧を定期的に測定し、差圧が1.5kg/c
2に達するまでの濾過時間を中空糸膜モジュールの濾
過寿命とした場合、濾過寿命は65日間であった。
【0023】実施例2 pH7.1で2.1ppmの鉄および0.2ppmのマ
ンガンを含有する井水に、水酸化ナトリウム水溶液を添
加してpH8.0とした後、次亜塩素酸ナトリウム水溶
液を残留塩素濃度が1ppmとなる量だけ添加して、さ
らに30分間滞留させることにより、鉄およびマンガン
の酸化析出処理を行った。ポリビニルアルコールにより
表面親水化処理されたポリスルホン系樹脂からなり、平
均孔径0.1ミクロンであって、膜面積7.0m2
「片端フリー」タイプの中空糸膜エレメントを7本収納
した総膜面積49m2 のモジュールを使用し、外圧全濾
過方式、流量3500リットル/時の条件で定流量濾過
を行った。中空糸膜の洗浄は、シーケンスコントロール
により30分に1回、中空糸膜モジュールの濾液側に、
圧力3.0kg/cm2 の空気を導入することにより2
0秒間加圧操作し、次いで中空糸膜モジュールの原液側
の下部より圧力1.0kg/cm2 の空気を4200ノ
ルマルリットル/時の流量で1分間噴出させて行った。
濾過運転期間中、膜間差圧を定期的に測定し、差圧が
1.5kg/cm2に達するまでの濾過時間を中空糸膜
モジュールの濾過寿命とした場合、濾過寿命は77日間
であった。
【0024】比較例1 実施例1において、中空糸膜モジュールの原液側の下部
から、圧力1.0kg/cm2の空気を600ノルマル
リットル/時の流量で1分間噴出させた後、20秒間の
静置を行わず直ちに原液側の液体を排出する以外は同様
にして、河川表流水の濾過を行った。膜間差圧で評価し
た濾過寿命は53日間であった。
【0025】比較例2 実施例2において、中空糸膜モジュールの原液側の下部
から、圧力1.0kg/cm2の空気を4200ノルマ
ルリットル/時の流量で1分間噴出させた後、20秒間
の静置を行わず直ちに原液側の液体を排出する以外は同
様にして、河川表流水の濾過を行った。膜間差圧で評価
した濾過寿命は46日間であった。
【0026】比較例3 実施例2において、中空糸膜モジュールの原液側の下部
から、圧力1.0kg/cm2の空気を4200ノルマ
ルリットル/時の流量で1分間噴出させた後の20秒間
静置の代わりに、3秒間静置した以外は同様にして、井
水の濾過を行った。膜間差圧で評価した濾過寿命は58
日間であった。
【0027】
【発明の効果】本発明の中空糸膜モジュールの洗浄方法
によって、長期間安定的に連続した濾過運転が可能とな
り、薬液洗浄の頻度を低減することが可能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体を中空糸膜モジュール内に供給して
    中空糸膜の洗浄を行うにあたり、気体供給の終了後、5
    秒以上静置した後に、原液側の液体を中空糸膜モジュー
    ル外に排出する操作を行うことを特徴とする中空糸膜モ
    ジュールの洗浄方法。
  2. 【請求項2】 中空糸膜の洗浄が、加圧気体を中空糸膜
    の濾液側から原液側へ通過させる気体逆洗法により行わ
    れる請求項1記載の中空糸膜モジュールの洗浄方法。
  3. 【請求項3】 中空糸膜の洗浄が、中空糸膜の原液側に
    気泡を噴出させるバブリング法により行われる請求項1
    記載の中空糸膜モジュールの洗浄方法。
  4. 【請求項4】 中空糸膜モジュールが、原液が中空糸膜
    の外表面側から供給され、中空糸膜の内表面側から濾液
    が取り出される外圧濾過方式である請求項1記載の中空
    糸膜モジュールの洗浄方法。
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