JPH11308828A - スイッチドリラクタンスモータおよびその制御方法 - Google Patents

スイッチドリラクタンスモータおよびその制御方法

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JPH11308828A
JPH11308828A JP11488598A JP11488598A JPH11308828A JP H11308828 A JPH11308828 A JP H11308828A JP 11488598 A JP11488598 A JP 11488598A JP 11488598 A JP11488598 A JP 11488598A JP H11308828 A JPH11308828 A JP H11308828A
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rotor
protrusion
stator
salient pole
tip
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JP11488598A
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Shozo Tanaka
章三 田中
Osamu Ochi
修 越智
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SRモータにおいて、ロータが回転しステー
タ突極3とロータ突極4が対向するに従い回転に寄与す
るトルク成分が減少し、この結果、トルク変動の発生、
効率の低下が起こることを防止し、ロータが回転しても
トルク成分が大幅に変動せず、かつ、効率が上昇するよ
うにする。 【解決手段】 ロータ突極4の先端回転円周方向へ延長
する回転方向の先端が平面の突部6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチドリラク
タンスモータ(以下、SRモータという)の改良に関す
るもので、特にその高効率駆動および、センサを用いな
い制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のSRモータは、図16に示すよう
に、ケイ素鋼板等の磁性体薄板を積層したロータ1とス
テータ2とから構成されている。ロータ1およびステー
タ2にはそれぞれ、ロータ突極4…およびステータ突極
3…が形成されており、ステータ2側の各ステータ突極
3には巻線5が巻装されている。
【0003】そして、制御回路13は、ロータ1のロー
タ突極4の位置をセンサ等により検出を行ない、ロータ
1の位置に応じて巻線5に電圧パルスを供給し、ステー
タ突極3を順次励磁する。この励磁による磁力により、
ロータ1の各ロータ突極4が吸引され、ロータ1が回転
する。
【0004】このSRモータに関する従来の技術とし
て、たとえば、前述の図16に記載されているような形
状のロータが一般的である。特別な形状として、特開平
8−126273号公報に開示されるSRモータ(従来
例1)は、その図1に示されるように、ロータの各突極
先端に回転円周方向に沿って突出し、かつ、先端側に向
かうにつれ狭小となる突部を両側に設けており、ロータ
突極の飽和磁束量を低減することにより、トルクピーク
の出現を回避し、トルク変動を抑制することができるも
のである。
【0005】また、このSRモータを駆動する際には、
各巻線に通電するタイミングを切換えるため、ロータ位
置を正確に検出する必要があり、ロータの回転位置を検
出する軸位置センサが利用されてきた。軸位置センサを
必要としないセンサレス制御技術も従来より提案,検討
されている。たとえば、特開昭63−202294号公
報に開示されるSRモータ制御装置(従来例2)は、巻
線へ電圧印加後にサンプリング時間回路により設定され
た時間後に、電流をサンプルし、参照信号との比較によ
り所望のロータ位置とのずれを求め、この誤差信号に応
答して電源回路を制御して励磁電流を制御している。そ
のために、その図1Aに示されるような複雑な回路を使
用している。なお、従来例2のロータの形状はその図1
に示されるようになっている。これは、図16に示され
るような標準型で、ロータの突極の側面は垂直で、従来
例1のようなロータ突極先端の両側の先細の突部は設け
られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図16は従来の標準型
のSRモータの側断面図である。このような形状のロー
タ1によると、ステータ突極3からロータ突極4への磁
束線の流入状態より考えて、ロータ突極4とステータ突
極3との対向過程に生じる回転トルクが十分得られない
形状になっている。以下、そのトルク損失の原因につい
て、要部拡大図である図17によって説明する。
【0007】リラクタンスモータが、たとえば、反時計
方向に矢印の回転トルクを得るには、ロータ突極4の表
面に磁束密度の円周方向成分が作用する必要がある。あ
るロータ1とステータ2との角度αにおける瞬時のリラ
クタンストルクは、マクスウェルの応力方程式により、
次の式(1)で表わされる。
【0008】
【数1】
【0009】式(1)より回転トルクを増加させるに
は、ロータ外周面7(r面)へは、磁界が表面に斜めに
入射する必要があり、ロータ側壁面8(θ面)へは、表
面に入射する磁界の垂直成分が大きい方がよい。また、
ロータ外周近くに磁界が作用する方が回転トルクの増大
が図れる。しかしながら、従来より用いられてきたロー
タ形状は、図16および図17に示すように、ロータ側
壁面8が直線形状となっている。この形状における磁界
解析による磁束線図の例を図18に示す。
【0010】図18はロータ突極4とステータ突極3が
対向していない場合である。もし、ロータ突極4とステ
ータ突極3とが対向していると、ロータ外周面7へ流入
する磁束は、ロータの半径方向成分が大部分を占めてお
り、回転トルクに寄与していない。また、対向していな
いロータ突極外周面7へは、面へ斜め上方より入射し、
回転トルクを発生するが、ロータの回転とともに、対向
面積が増加し、回転トルクに寄与する磁界成分が減少
し、最終的にはゼロになる。一方、ロータ側壁面8側へ
の磁束の流入は、側壁面8に傾斜して流入しており、周
方向および半径方向成分の両者が含まれている。このう
ち、周方向(θ)成分が(1)式で求まる回転トルクを
決定している。図18のように、ロータ突極4とステー
タ突極3が対向していない場合は、周方向成分は多く含
まれるが、ロータ1の回転に伴い、両者が対向し始める
と、流入角度が徐々に半径方向へ移動し、回転トルクの
減少が生じる。以上のように、ロータ1の回転とともに
回転トルクが大幅に低下し、トルクの変動が大きくなる
という問題があった。
【0011】また、従来例1に開示されるSRモータに
おいては、ロータ先端の回転円周方向に沿って突出し、
かつ先端側に向かうにつれ狭小となる突部を設けている
ので、ロータ突極とステータ突極とは非対向時から徐々
に対向を開始する際に、ロータの回転とともに徐々に流
入磁束が増加するようになり、従来のようにロータ突極
において急に磁束が増加し、トルクが大きく変動するの
を抑制することができる。しかしながら、ステータ突極
からの磁束の流入位置は、対向するロータ突極面に限定
されており、大部分の磁束の流入角度が半径方向を向い
ているため、ロータの回転トルク発生には逆効果であ
り、モータ効率の面では低下するという不具合を生ず
る。
【0012】また、従来例2に開示されるSRモータ運
転制御においては、巻線電流をサンプリングしている
が、従来のロータ構造を持つSRモータでは、ロータの
回転とともに変動する巻線通電電流の変化量が小さいた
め、多数のリプルが電流に重畳し、位置判別精度を大幅
に低下させるという問題を有している。
【0013】本発明は、このような課題に対処するため
になされたものであり、ロータ突極4の先端形状の変更
により、磁束流入角度を周方向側へ変更させ、ロータ回
転トルクの変動を抑制するとともに、全体的に回転トル
クを増加させ効率の向上を図り、簡単な回路構成により
高精度センサレス制御を可能にするSRモータを提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のSRモータにおいては、以下のような手
段を講じている。
【0015】請求項1記載の発明は、各ロータ突極先端
に回転側周方向へ延長する回転方向の面が平面の突部を
形成し、ロータ突極とステータ突極との対向が始まった
際でもロータ側壁面への磁束流入が突部側面に集中し、
ロータ外周方向へ変更され周方向の流入磁束が増加しト
ルク減少が抑制される。
【0016】請求項2記載の発明は、突部の高さとロー
タ突極の高さの適切な比を与えるものであり、請求項3
は突部の縦横比の適切な値を与えるものである。これに
より、ステータ突極より流入する磁束量の減少と突部を
通過する際の磁束密度の極端な集中を避けることができ
るため、高速回転,高トルク回転時における磁束の飽和
を緩和し、回転トルクの低下を回避できる。
【0017】請求項4記載の発明は、ロータ突極先端周
方向に延長した突部の長さを回転軸方向で変化させる。
これにより、最大回転トルク発生時期を回転軸方向でず
らすことが可能となり、最大回転トルク発生時に生じる
ステータへの加振力を低減し、トルク変動による振動,
騒音を抑制することができる。
【0018】請求項5記載の発明は、ロータ突極先端周
方向へ突部を設けるとともに、ステータ突極先端にも反
回転周方向へ突部を延長させる。これにより、ステータ
と対向する側のロータ表面への流入磁束も、より周方向
へ変更が行なわれ、回転トルクの増加を達成できる。
【0019】請求項6記載の発明は、ロータ突極先端周
方向へ延長した突部を有し、ステータ突極との対向側表
面および突部を有する側壁側表面を除いたロータ表面を
非磁性体で被覆する。これにより、ロータ表面での磁束
の大部分の流入位置がステータとの対向側表面および突
部側側面に限定され、その他の面への磁束の漏れを抑止
できるため、ロータを回転させるために有効な力が増加
でき、トルクの向上に寄与することが可能となる。
【0020】請求項7記載の発明は、ロータ突極先端周
方向へ延長した突部において、その根元のロータ側壁の
軸側の接続部分の角度をなだらかにした。これにより、
突部を通過する磁束がロータ本体へ流入する際に、その
方向が大きく変更させられ角部で磁束が集中するという
傾向を抑制でき、磁束がロータ内を通過する際の磁気飽
和を抑制できるため、より多くの磁束を流し込めるよう
になり、トルクの向上が達成される。
【0021】請求項8記載の発明は、前述のようなスイ
ッチドリラクタンスモータの制御方法に関するものであ
る。ロータ突極先端周方向へ延長した突部を有してお
り、ステータとロータの対向初期におけるステータから
の磁束がロータ先端の突部面から集中的に流入するた
め、巻線通電電流が大幅に変化し、これを検出してロー
タ位置を求めることができるから、従来のような複雑な
回路を使用しなくても、センサを使用しない制御方式の
検出精度が大幅に向上でき、モータ効率の向上に大きく
寄与することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態における、ステータ2とロータ1の関係を示す断面図
である。図1に示すように、リラクタンスモータは、ケ
イ素鋼板等磁性材料の積層により構成されケーシングに
固定されたステータ2と、このステータ2内部において
回転可能に配置され同じくケイ素鋼板等の磁性材料の積
層により構成されたロータ1とにより構成されている。
【0023】ステータ2の内周側には、等間隔に配置さ
れた多数のステータ突極3…が形成されている。また、
ロータ1外周側にも等間隔に配置された多数のロータ突
極4…が形成されている。また、ステータ2に設けられ
たステータ突極3には、励磁用巻線5が巻回されてい
る。
【0024】SRモータは、励磁巻線5へ順次通電する
ことにより発生する磁力により、ロータ突極4がステー
タ突極3と対向する方向へ引き寄せられ、ロータ1が回
転する。したがって、ロータ1の回転量をロータリエン
コーダ等により検出し、そのステータ2およびロータ1
間の位置関係により、励磁巻線5へ通電するタイミング
を、制御回路13によりスイッチングすることにより連
続的に回転し、モータとしての機能を果たすものであ
る。
【0025】ここで、第1の実施の形態によるロータ1
の構造は、図1に示されるように、ロータ突極4先端に
回転周方向へ延長する突部6を有し、その先端は平面に
なっている。図2は、その要部拡大図であるが、ステー
タ突極3とロータ突極4が対向していないとき、励磁巻
線5への通電により磁力が発生し、磁束がステータ突極
3先端より空間を通過した後、再びロータ突極4よりロ
ータ1内部へ流入する。この際、磁束は、ステータ突極
3に対向する側のロータ外周面7と側壁面8より流入す
る。ロータ側壁面8より流入する磁束は突部6先端に集
中するため、ロータ1外周面付近における磁束密度の周
方向成分が増加する。ここで、本ロータ1を回転方向へ
移動させるトルクは、(1)式により表わされ、磁束の
周方向成分の増加がロータ1の外周付近に生じることに
よりトルクの増加が得られる。
【0026】図3は、前述のロータ1の構造について磁
界解析により求めた磁束ベクトル分布を示す。図3よ
り、ロータ突極4の先端の突部6より磁束が集中して流
入し、周方向成分の磁束が増加する様子がわかる。突部
6の先端は、回転方向に交差する平面とした方がトルク
の増加に寄与する。
【0027】図4は、ステータ2とロータ1が対向を始
めた際の同じく磁束ベクトル分布を示している。図4よ
り、対向途中においても本ロータ1の構造による突部6
より流入する磁束は、周方向成分が大きく、かつ作用す
る半径方向距離が大きいためトルクの向上が認められ
る。
【0028】前述の実施の形態においては、単に突部6
をロータ突極先端の回転周方向に設けることを述べてい
るが、この突部の形状について考察する。
【0029】図5は、本発明の第2の実施の形態の側断
面図であって、突部6の突出長さを少なくとも先端部に
おける高さと同等としたものである。突部の縦横比は1
となっている。このような縦横比を有する突部を備えた
ロータ突極4は、前述の第1の実施の形態で示した突部
6への磁極の集中により突部内を通過する磁束の局所的
な集中が生じるのを抑制することができる。
【0030】図6は突部6の縦横比を1に設定した場合
の磁束線を磁界解析により検討した結果を示している。
図6より、突部6内部における磁束の集中が緩和されて
いるのがわかる。突出長さおよび高さは、あまり小さく
ては効果が少なく、大きくなれば突部がなくなった状態
に近づくので、寸法を適切に選定する必要がある。ま
ず、数値計算により求めた、突部が矩形であり、その突
出長さwと高さhの比率(w/h)と、ロータ発生トル
ク比(突部があったときのトルク/突部がないときのト
ルク)の関係図を図7に示す。w/hが1のとき最大に
なる。横座標0でトルク比1の位置は突部がない場合で
ある。w/hが1.7を超え細長くなると効果が低下す
ることがわかる。なお、図7は、突部高さhとロータ突
極の高さHとの比率が0.13程度のときの値である。
この比率h/Hがさらに小さくなった場合には、その効
果が徐々に低下する。比率h/Hがあまり大きくなり過
ぎてもロータを回転周方向へ引っ張るトルク成分が減少
し、効果が低下し、その比率には最適範囲がある。この
範囲は図8から、0.05〜0.3の範囲である。
【0031】図9は、本発明の第3の実施の形態を示す
側断面図である。突極4先端部に突部6を設けること
は、前記までの実施の形態と同様であるが、この実施の
形態では、この突部6の幅9をロータ回転軸方向におい
て変化させている。つまり、図9(a)のように突部6
の幅を軸方向に不連続的に、あるいは、同図(b)のよ
うに連続的に変化させた構造になっている。このような
突部を有するロータによると、同じロータ回転角度にお
いてロータ突極4の突部6より磁束が流入する量が軸方
向位置によって変化することになる。したがって、磁束
流入時点でロータ1およびステータ2に発生する振動が
時間的にずれて発生するため、モータ全体の振動および
それに起因する騒音を大幅に低減することが可能にな
る。
【0032】図10は本発明の第4の実施の形態の要部
側断面図である。この実施の形態において、ロータ突極
4の先端に突部6を設けることは、前記の実施の形態と
同様であるが、この実施の形態では、ステータ突極3の
先端にも、回転方向の反対側へ突部10を設けた構造と
なっている。この構造によれば、ステータ突極3先端の
突部10より空間へ流出した磁束は、周方向成分を多く
含んでおり、これがステータ突極3と対向する側のロー
タ外周面7へ流入する際にも、この流出角度傾向は継続
しているため、周方向成分を多く含んだ流入磁束流れに
変更される。したがって、(1)式で表わされる回転ト
ルクの増加が得られ、効率の向上が達成できる。図11
は、磁界解析による磁束線図を示している。図11より
ステータ極3先端に設けた突部10より流出する磁束は
周方向成分を多く含みながらロータ突極4の表面7へ流
入することがわかる。
【0033】図12は、本発明の第5の実施の形態の要
部側断面図である。この実施の形態では、ロータ突極4
先端部に突部6を設ける前述のロータ形状に加え、少な
くとも、ステータ2と対向するロータ外周面7および突
部6を有する側壁面8を除いた、ロータ表面を非磁性体
11で被覆しているため、ロータ突極4表面での大部分
の磁束の流入位置がステータと対向するロータ外周面7
および突起側ロータ側壁面8に限定され、その他の面へ
の磁束の漏れを抑止できるため、ロータ1を回転させる
ために有効な力が増加でき、トルクの向上に寄与するこ
とが可能となる。
【0034】図13は、本発明の第6の実施の形態の要
部側断面図である。ロータ突極4の先端部に突部6を設
けることは前記までの実施の形態と同様であるが、この
突部6とロータ突極4との軸側の接続部分の角度をなだ
らかにするように、角部12を太く形成している。ステ
ータ突極3より流出した磁束は、ロータ突極4先端に設
けた突部6よりロータ1の内部へ流入し、ロータ1本体
内部を通過していく。この際、角部12では、磁束が急
激に曲げられ、この点における磁束密度が局所的に上昇
する。したがって、磁束の飽和が、高速,高トルク回転
時に巻線5への通電電流を増加させた際に生じ、トルク
が減少する。そこで、図13のように角部12を太くし
た形状にすると、この部分を通過する磁束の集中が大幅
に改善され、トルクの減少が緩和される。図14は、磁
界解析による磁束線図を示している。図14より、ロー
タ突極4先端に設けた突部6の軸側の根元を太くしたの
で、角部12における磁束の集中が緩和されているのが
わかる。
【0035】以上のようなロータ突極の先端外周へ回転
方向に延長する突部を設けた結果、ロータ位置の検出が
容易になる。図15は、この場合の巻線電流とロータ回
転角度との関係の特性を示す図である。定電圧パルスが
印加されているときの状態であって、実線は本発明によ
るロータを使用した場合の特性であり、点線は図16の
ような従来型のロータを使用した場合の特性である。図
15に示されるように、ロータ突極とステータ突極との
対向開始初期におけるステータの巻線に生ずる電流変化
が従来よりも急激に変化する。従来は、この電流変化を
検知してロータ1を検出するときに電流変化が少なく、
SRモータの制御には適切でなかったが、本発明によれ
ば、検出精度が大幅に向上できるから、センサレス制御
方式に使用可能となり、モータ効率の向上に大きく寄与
することができる。
【0036】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、ロータ
突極先端部回転周方向に設けた突部面より磁束が集中的
に流入し、トルク発生に寄与する磁束の周方向成分が増
加するため、回転トルクが向上する。
【0038】ロータ突極先端部に設ける突部の突出長さ
と高さを適切に選定することにより、磁束量が増加した
場合でも磁束が飽和することなく、したがって出力トル
クの増大が図れる。突部内を流入する磁束量が磁束の集
中を緩和する効果があり、通電電流を高くした際の発生
トルクを向上できる。
【0039】ロータ突極先端周方向に延長した突部の長
さを回転軸方向で変化させた形状にすると、トルク変動
成分を抑制することができる。
【0040】ロータ突極先端周方向へ突部を設けるとと
もに、ステータ突極先端にも反回転周方向へ突部を設
け、ステータと対向する側のロータ表面へ流入する磁束
角度を周方向へ偏向させることにより、回転トルクを増
加させる。
【0041】ステータとの対向側外周面および突部を有
する側壁側表面を除いたロータ表面を非磁性体で被覆し
たため、ステータから発生した磁束は、非磁性体を被覆
しない表面から多く流入するようになり、特に、ロータ
先端周方向突部より流入する磁束成分の増加により、回
転トルクの向上が達成できる。
【0042】ロータ突極先端周方向へ延長した突部にお
いて、その根元部の高さを高くして、流入磁束が抵抗な
くその流れ方向をロータ突極へ偏向できるようにするこ
とにより、ロータ内部の磁束流れが円滑になり、通電電
流を大きくした際でも、ロータ内部での磁気飽和が緩和
され、同一通電電流におけるロータ内へ流入する磁束密
度が増加するため、回転トルクを増加できる。
【0043】ロータ突極の先端周方向へ突部を設けるこ
とによりロータ突極とステータ突極との対向開始初期に
おけるステータの巻線に生じる電流変化が従来よりも急
激に変化するため、この電流変化を直接検知してロータ
位置を検出することができる。従来までのセンサレス制
御方式に比し、検出精度が大幅に向上でき、電流に重畳
するリプルの影響も少ないことより、これらノイズをカ
ットする回路も不要となり、簡単な回路構成で高精度の
センサレス制御を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における要部断面図
である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるロータ突極
とステータ突極とが非対向位置にある場合の磁束線図で
ある。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるロータ突極
とステータ突極とが対向を開始した場合の磁束線図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施の形態の要部断面図であ
る。
【図6】図5の場合の磁束線図である。
【図7】突部の縦横比とトルク比の関係を示す図であ
る。
【図8】突部の高さとロータ突極の高さとの比とトルク
比との関係を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態における突部の軸方
向の横断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態の要部断面図であ
る。
【図11】図10の場合の磁束線図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態の要部断面図であ
る。
【図13】本発明の第6の実施の形態の要部断面図であ
る。
【図14】図13の場合の磁束線図である。
【図15】本発明のロータ使用時における巻線電流変化
を示す図である。
【図16】従来のSRモータの断面図である。
【図17】従来のSRモータのロータに発生するトルク
の説明図である。
【図18】図17の場合の磁束線図の例である。
【符号の説明】
1 ロータ 2 ステータ 3 ステータ突極 4 ロータ突極 5 励磁巻線 6 突部(ロータ突極先端) 7 ロータ突極外周面 8 ロータ突極側壁面 9 突部幅 10 突部(ステータ突極先端) 11 非磁性体 12 角部 13 制御回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータに設けられた複数のステータ突
    極に巻かれた励磁巻線を順次通電してロータに設けられ
    たロータ突極を吸引することにより該ロータを回転させ
    るスイッチドリラクタンスモータにおいて、ロータ突極
    先端に回転側円周方向へ延長する突部を有しその先端は
    平面であることを特徴とするスイッチドリラクタンスモ
    ータ。
  2. 【請求項2】 突部の高さとロータ突極の高さとの比は
    0.05〜0.3であることを特徴とする請求項1記載
    のスイッチドリラクタンスモータ。
  3. 【請求項3】 突部の突出長さと少なくとも先端部にお
    ける高さの比を1+60%,−80%の範囲とすること
    を特徴とする請求項1記載のスイッチドリラクタンスモ
    ータ。
  4. 【請求項4】 突部の突出長さを回転軸方向で変化させ
    たことを特徴とする請求項1,2または3記載のスイッ
    チドリラクタンスモータ。
  5. 【請求項5】 モータに対向するステータ突極の回転方
    向の反対側の先端に先端が平面の突部を有することを特
    徴とする請求項1〜3または4記載のスイッチドリラク
    タンスモータ。
  6. 【請求項6】 少なくとも、ステータとの対向側表面お
    よび突部を有する側壁側表面を除いたロータ表面を、非
    磁性体で被覆したロータを有することを特徴とする請求
    項1〜4または5記載のスイッチドリラクタンスモー
    タ。
  7. 【請求項7】 突部とロータ側壁の軸側の接続部分の形
    状をなだらかに形成したロータを有することを特徴とす
    る請求項1〜5または6記載のスイッチドリラクタンス
    モータ。
  8. 【請求項8】 スイッチドリラクタンスモータは、ロー
    タ突極先端に回転側円周方向へ延長する突部を有しその
    先端は平面にされており、ステータ突極とロータ突極が
    対向を開始した位置における、ステータ突極に巻回され
    た巻線の通電電流波形を検出することにより、ロータの
    位置を検出することを特徴とするスイッチドリラクタン
    スモータの制御方法。
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