JPH11308406A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JPH11308406A
JPH11308406A JP10110819A JP11081998A JPH11308406A JP H11308406 A JPH11308406 A JP H11308406A JP 10110819 A JP10110819 A JP 10110819A JP 11081998 A JP11081998 A JP 11081998A JP H11308406 A JPH11308406 A JP H11308406A
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light
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image
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Application number
JP10110819A
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English (en)
Inventor
Michio Kikuchi
理夫 菊地
Yoshiya Imoto
善弥 伊本
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/292,942 priority patent/US6376821B1/en
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/48Picture signal generators
    • H04N1/486Picture signal generators with separate detectors, each detector being used for one specific colour component
    • H04N1/488Picture signal generators with separate detectors, each detector being used for one specific colour component using beam-splitters

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  • Multimedia (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系の結像性能を向上させることができ、
かつ絵/文字分離処理と黒文字判定を良好に行うことが
できるようにする。 【解決手段】 プラテンガラス2を透過した光がレンズ
9に入射、集光された後、平行平板10を透過し、CC
Dイメージセンサ11に結像される。CCDイメージセ
ンサ11は、ここでは600dpi用で1画素は8μm
である。平行平板10は、これに入射した光線全てを平
行移動させる機能を有する。平行移動させる量は、波長
により異なる。ゆえに、レンズ9から出射される倍率色
収差を有する反射光を平行行平板10に入射すること
で、倍率色収差を無視できるほど(画素サイズの1/1
0程度)に低減させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特にカラー原稿
を読取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スキャナ等の原稿読取装置には、高解像
度、高画質などが要求され、また、複写機等の原稿読取
装置には、それらに加えて、高速、広幅(A3サイ
ズ)、本の綴じ代部における原稿浮きへの対応が要求さ
れる。これらを物理、光学的にとらえると、高いナイキ
スト周波数、高いMTF(Modulation Transfer Functi
on)、センサの高感度、広い画角、広い焦点深度が求め
られることとなる。このうち、センサ、共役長を決定し
た後、結像光学系のスペックに関わるものとしては、M
TFの高さと焦点深度が挙げられる。
【0003】さらに、カラー複写機の場合、上記条件に
加え、レンズの色収差も問題となる。色収差には、光軸
方向へのずれである軸上色収差と、ラインCCDセンサ
の長手方向へのずれである倍率色収差とがあり、結像光
学系の評価上、それぞれ異なる悪影響を及ぼす。具体的
には、軸上色収差は、結像光学系における各色のMTF
のピークをデフォーカス方向にずらし、そのバランスを
とる必要性から、結果的にMTFを劣化させ、画質の悪
化を引き起こす。それに対し、倍率色収差は、各色の結
象位置を、CCDセンサの長手方向にずらすため、本来
なら図12(a)に示すように、各色が一致するところ
を、図12(b)に示すような色ずれを発生させる。
【0004】MTF特性については、色収差以外にも単
色での収差がこれを劣化させるので、そのメカニズムは
非常に複雑である。また、MTFに関しての評価項目と
しては、CCDセンサ面でのMTFの高さ、原稿が浮い
た場合の許容範囲(焦点深度)、各画角におけるカラー
バランス(ΔMTF)がある。
【0005】MTF評価項目のうち、ΔMTFの増大と
倍率色収差の増大は、物理的(光学的)挙動は異なる
が、CCDセンサからの出力という観点で見ると、似通
った結果をもたらす。すなわち、図12(c)に示すよ
うに、長手方向における同位置の画素から出力されるべ
き3色の信号値(レベル)が変化してしまい、その結
果、それらを合成した色情報も本来の値から変化してし
まうという現象が起こる。色情報が変化するということ
は、カラー複写機であれば、出力画像の原稿に対する色
再現性を悪化させるということである。カラー複写機の
場合、BGRで読み込んだ情報をトナーの色であるY
(イエロー)、M(マゼンタ)、C(サイアン)、K
(クロ)に変換するという処理があるが、読み込んだ元
のデータの色情報が不特定量ずれている場合、補正は非
常に困難である。
【0006】また、倍率色収差固有の不具合もある。同
一色領域のエッジの色づきである。写真のように輪郭が
はっきりしない事が多いイメージ画像を複写出力する場
合、多少の色ずれは気にならないことが多い。しかしな
がら、ビジネス文書のような、文字や図形の組み合わせ
で構成された原稿では、倍率色収差により文字や図形の
主走査方向のエッジ部分だけが異なる色になると、非常
に目立ち、ユーザーに悪い印象を与えることになる。こ
れに対して、ΔMTFの場合は、全体的に色が違ってく
るが、エッジだけ異なる色になることはない。この点に
おいては、ΔMTFより倍率色収差の方向が画像品質に
悪影響を与える。
【0007】さらに、デジタルカラー複写機では、一般
的に、原稿がテキストなのか、それとも、写真のような
イメージなのかによって、異なる画像処理を施す。つま
り、原稿がテキストであった場合、テキストとバックグ
ラウンドでコントラストがはっきりしていた方が、視認
性が良好となる。そのためテキストのエッジ部分を強調
させるような処理を行う。一方、イメージ原稿の場合は
対照的で、色の変化はなだらかであった方が視認性が良
好となる。このように、原稿のタイプによって処理を変
えるために、複写機の画像処理部には、絵/文字分離処
理機能が、導入されている場合が多い。
【0008】また、デジタルカラー複写機では、読み込
んだ色が黒であった場合、Y、M、Cを重ねて黒にしな
いで、Kトナーでプリントする方が美しい出力が得られ
るため、絵/文字分離処理に加えて、黒色判定機能も有
している。このため、特に黒文字をイメージ情報から分
離させる場合、上記収差によって、CCDからの出力が
黒からずれていると、絵/文字分離処理エラーと黒色判
定エラーとが同時に起きてしまい、原稿の黒文字が色づ
くとともに、ぼけて出力されてしまい、再現性が非常に
悪化する。特に、近年、パソコンおよびプレゼンテーシ
ョン資料作成ツールの発達、普及により、高精細な文字
情報を含むフルカラー原稿が溢れはじめており、これら
のコピーをとる頻度も高くなっている。このため、上記
不具合は重大な問題となる。
【0009】これらの不具合対策として、従来、画像処
理の他に、一般的に、レンズの設計において、収差をな
るべく小さくなるように、レンズパラメータを決定し、
特性のバランスを取ることが行われている。しかしなが
ら、レンズ設計を行うとき、倍率色収差を補正しようと
すると、MTF特性が悪化する傾向にある。そこで、色
収差対策に有効な異常分散ガラスを使用することが考え
られるが、レンズ単体での特性改善には限界がある。ま
た、異常分散ガラスは、通常の硝材に比べて3倍から5
倍のコスト高となる。
【0010】また、レンズの設計段階において、収差を
小さくしようとする時は、口径を小さくするか、画角を
小さくするという方法がとられるが、画角に関しては、
原稿サイズと、複写機のスペースからの制約条件で、大
きく変更できない。そこで、口径を小さくして(レンズ
を暗くして)収差を低減させる、という方法がとられる
が、センサのS/Nの関係上、高速、高解像度を維持し
つつレンズを暗くすると、必要な光量を確保するため
に、ランプの光量を上げなくてはならず、消費電力の増
大を招く結果となる。
【0011】通常、オフィスのコンセントから取れる電
力は1.5kVAであるが、電子写真複写機の場合、ト
ナーの定着に熱を用いる関係上、この熱を発生させるヒ
ーター部分が非常に大きな電力を必要とする。現状、4
00dpiの読取において、カラー電子写真複写機の電
力は1.5kVAぎりぎりの数字である。このため、原
稿読取部分に充てられる電力は極力減らしたい。さら
に、複写スピードを維持しつつ600dpiへ高解像度
化を行うと、センサー画素の面積がより小さくなるた
め、相対的なセンサ受光量は半分以下となる。また、デ
ータ量が増える関係上、ビデオレートも上がり、これに
よっても電力は増える傾向になるため、このうえレンズ
を暗くして、ランプの電力を増やすことは現状不可能で
ある。むしろ、半分以下となった受光量を補うために、
レンズは明るくしなくてはならない。
【0012】また、レンズをなるべく明るく設計したい
理由は他にもある。白黒複写機において、最近の傾向で
は、従来ランプとして採用されていたハロゲンランプか
ら、消費電力の低いキセノンランプを用いるようになっ
てきている。当然フルカラー複写機も省エネルギーの観
点から今後追従するため、キセノンランプを考慮した設
計にする必要がある。ところが、キセノンランプの光量
には上限があり、複写機のプロセススピードとCCDセ
ンサのS/N、解像度が決まってしまうと、それらから
レンズの明るさも必然的に導出されてしまう。
【0013】また、倍率色収差対策として、CCDセン
サの出力を電気的に重心補正する技術も公知であるが、
これに関しては、電気信号としてのMTFの劣化を招く
ことになり、文字再現に悪影響を与えてしまう。これで
は、せっかく解像度を上げても、画質は向上せず、カタ
ログスペックでは400dpiから600dpiに上が
って高画質になったように見えても、実は画質が向上し
ていないという状況が発生する可能性が十分ある。
【0014】例えば、特開平7―46610には、レン
ズ等の光学系における倍率色収差および歪曲収差に関す
る情報をメモリに記憶し、該情報に基づいて、CCDか
らなる撮像素子上に結像された画像の倍率色収差および
歪曲収差を補正する技術が開示されている。また、特開
平9―205523には、原稿と結像レンズとの間に、
特定波長のみを反射する第1の反射面と、該第1の反射
面を透過した所定波長を反射する、長手方向に湾曲した
第2の反射面とを有する反射鏡を配置することにより、
倍率色収差を低減する技術が開示されている。さらに、
特開平6―261236には、結像レンズとCCDから
なる撮像素子との間にガラス板を配置し、該ガラス板の
光路に対する角度を周期的に変更し、撮像素子から1/
2画素ずらしたときの画像信号と1/2画素ずらさない
ときの画像信号を時系列的に取り出し、これら2つの画
像信号を処理することで、撮像素子の画素間に存在する
不感帯部分の画像信号を取り出し、解像度を向上させる
技術が開示されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した問
題点で、色再現性や、特に文字エッジ部分の色づき等
は、ある程度のコスト範囲で、様々なパラメータをうま
く決定できれば、ユーザーが気にならないレベルまで持
っていくことが可能である。しかしながら、絵/文字分
離処理と黒文字判定を良好に行おうとしたときの、結像
性能スペックは、倍率色収差による色ずれで1μm程度
以内と非常に厳しく、また、ΔMTFに対してもより高
い特性が要求される。上述した従来技術において、これ
らのスペックを、量産品として現実的なコスト範囲で、
レンズ単体や周知の技術でクリアするには、もはや設計
限界にきており、実現することが非常に困難であるとい
う問題がある。
【0016】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、低コストで、かつ光学系の結像性能を向上させ
ることができ、かつ絵/文字分離処理と黒文字判定を良
好に行うことができる画像読取装置を提供することを目
的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るために、請求項1記載の発明では、原稿を照射する照
射手段と、前記照射手段により照射された原稿からの反
射光を結像させる結像手段と、前記結像手段により結像
された反射光を電気信号に変換する光電変換手段と、前
記原稿と前記光電変換手段との間の光路中に挿入され、
前記反射光の光線をその波長によって異なる量だけ平行
移動させ、前記反射光の波長間の最大倍率差を少なくと
も前記光電変換手段の画素より小さくする平行移動手段
とを具備することを特徴とする。
【0018】この発明によれば、結像手段により結像さ
れた反射光の光線を、平行移動手段によって、その波長
によって異なる量だけ平行移動させることにより、前記
反射光の波長間の最大倍率差を少なくとも前記光電変換
手段の画素より小さくした後、光電変換手段に入射させ
る。したがって、倍率色収差を無視できるほどに低減す
ることが可能となる。この結果、低コストで、かつ光学
系の結像性能を向上させることが可能となり、かつ絵/
文字分離処理と黒文字判定を良好に行うことが可能とな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】次に図面を参照してこの発明の実
施形態について説明する。
【0020】A.第1実施形態の構成 図1は、本発明の第1実施形態による原稿読取装置の構
成を示す概略図である。図において、キャビネット1の
上部開口には、原稿を載置するためのプラテンガラス2
が取り付けられている。このプラテンガラス2に対し
て、読取るべき画像を下向きにして原稿がセットされ
る。キャビネット1の上部には、プラテンカバー3が開
閉自在に取り付けられている。このプラテンカバー3
は、原稿の画像を読取る際にプラテンガラス2の上に被
せられ、原稿をプラテンガラス2に密着させる働きをす
る。
【0021】また、キャビネット1の内部には、プラテ
ンガラス2上にセットされた原稿に光を照射するランプ
4と、このランプ4から発せられた光を効率よく原稿面
に集光する働きを持つリフレクタ5と、原稿から反射光
を側方に反射させる第1のミラー6と、この第1のミラ
ー6からの反射光を下方に反射させる第2のミラー7
と、この第2のミラー7からの反射光を側方に反射させ
る第3のミラー8が設けられている。
【0022】このうち、ランプ4、リフレクタ5および
第1のミラー6は、図示せぬフルレートキャリッジに搭
載され、図中矢印方向(副走査方向)に速度vで移動す
るようになっている。また、第2のミラー7、第3のミ
ラー8は、図示せぬハーフレートキャリッジに搭載さ
れ、図中矢印方向に速度1/2・vで移動し、光路長を
一定に保つようになっている。さらに、キャビネット1
の内部には、原稿からの反射光を結像させるレンズ9
と、色収差を補正するための平行平板10と、結像され
た光を電気信号に変換するCCDイメージセンサ等のラ
インセンサ11が設けられている。
【0023】次に、図2は、色収差とMTF特性に影響
する部品だけを抜き出した光学系の構成を示す概略図で
ある。なお、図1に対応する部分には同一の符号を付け
て説明を省略する。但し、公差や反射率のみが影響する
部品(ミラーなど)は省略している。プラテンガラス2
を透過した光がレンズ9に入射、集光され、その後、平
行平板10を透過した後、CCDイメージセンサ11に
結像される。この際、CCDイメージセンサ11の画素
にはカバーガラス11aがあり、これも結像性能に影響
する。CCDイメージセンサ11は、ここでは600d
pi用で1画素は8μmである。また、レンズ9には、
ダブルガウスタイプを採用しているが、本発明はこれら
に限定するものではない。
【0024】平行平板10は、両面が平行で、光路中に
固定された所定の厚さを有する透明板であり、倍率色収
差の補正については非常に効果がある。図3にその効果
を表す概念図を示す。光学系に平行平板10を配置しな
い場合には、図3(a)に示すように、レンズ9から出
射した反射光の各色(青:B、緑:G、赤:R)には、
倍率色収差が生じる。一方、図3(b)に示すように、
光学系に平行平板10を配置し、該平行平板10に所定
の条件を満たす光線を入射することで、図3(c)に示
す拡大図のように、平行平板10から出射した光線の倍
率色収差を無視できるほど(画素サイズの1/10程
度)に低減させることが可能となる。具体的には、最大
倍率差が20%以下であれば、文字・図形情報とイメー
ジ情報との分離エラーを理論上ゼロに抑えることができ
る。これは、図3(c)に示すように、平行平板10が
入射した光線全てを平行移動させる特性を有し、さら
に、平行移動させる量が、波長(青:B、緑:G、赤:
R)により異なるためである。具体的には、短波長の光
線ほど移動量が大きい。したがって、レンズ9から出射
される反射光においては、短波長の光線ほど主走査方向
に対して外側にくるように、すなわち、外側から順に青
(B)、緑(G)、赤(R)となるように調整する必要
がある。
【0025】上述した倍率色収差を低減する特性は、平
行平板10がそれ単体で作用するわけではなく、その前
段に設けられているレンズ9の特性も考慮しなくてはな
らない。したがって、平行平板10から出射した時点に
おける光線の倍率色収差が無視できるほどに低減される
ように、平行平板10のパラメータおよびレンズ9のパ
ラメータを組み合わせ、お互いが補完しあう形で設計し
て初めてその効力を発揮する。
【0026】このように、平行平板10に色収差補正の
機能を持たせることにより、レンズ9に低分散の凸レン
ズと高分散の凹レンズを組み合わせることによって色収
差補正を高精度に行う必要がなくなり、その結果、レン
ズ9を構成する各レンズの曲率等が緩やかになり、公差
に対しても余裕度が高い設計を行うことができる。
【0027】ここで、図4は、今回設計、試作した、レ
ンズ9と平行平板10を組み合わせた光学系における、
倍率色収差の画角特性を示す概念図である。図示する特
性は、A3原稿に対するもので、横軸が画角(物体
高)、縦軸が色収差(ピクセル)で表されている。図か
ら、A3原稿に対応する全ての画角に対して、倍率色収
差が0.1画素以内(すなわち0.8μm以内)になっ
ているのが分かる。通常、端の画角になればなるほど倍
率色収差は大きくなる傾向にあるが、平行平板10は、
画角に対して平行移動量が単調増加するという特性を有
しているので、平行平板10に対する入射角が大きいほ
ど、平行移動量が増加する。このため、上記傾向を打ち
消すことができる。なお、上述した効果を得るには、平
行平板10の厚さを少なくとも5mm以上とすることが
望ましい。
【0028】また、本第1実施形態では、レンズ9とC
CDイメージセンサ11の間に独立した平行平板10を
挿入したが、図2に示す光学系内には、代替可能な構成
要件、すなわち平行平板10と同様の機能を有する構成
要件として、プラテンガラス2、カバーガラス11a、
そして、図2には表記していないが、光学フィルターな
どが存在する。当然、これらを倍率色収差補正用の平行
平板10と兼用で用いることは可能である。
【0029】プラテンガラス2は、A3原稿の大きさを
カバーするため、非常に面積が大きい。このため、該プ
ラテンガラス2に平行平板10が有する特性を付加する
ように設計しようとすると、通常のプラテンガラス2に
比べ、ある程度コスト高の硝材を用いなければならず、
コストアップにつながるという問題が生じる。仮に、レ
ンズ9との組み合わせで、従来のプラテンガラスが平行
平板10と類似のパラメータを示せば、初めて兼用にす
るメリットが生じ得る。しかしながら、一般的に、レン
ズ9の前段にある平行平板は、通常、色収差を悪化させ
る方向に働く。このため、プラテンガラス3を平行平板
として用いることは考えにくい。
【0030】また、CCDイメージセンサ11のカバー
ガラス11aも、CCDイメージセンサ11に汎用品の
センサを用いるのであれば、おのずとカバーガラス11
aのパラメータは決まってしまう。また、カバーガラス
11aは、通常1mm程度の厚みしか持たず、倍率色収
差を良好に補正できるほどのパラメータにはなりにく
い。図示しない光学フィルタについても同様である。た
だし、光学フィルタに関しては、倍率色収差補正用の平
行平板10にコーティングまたは色素分散をして、双方
の機能を両立させることは可能である。
【0031】また、上記平行平板10に対して、前面
(反射光の入出射面)に無反射コートを施すとともに、
後面(反射面)にミラー加工し、光軸に対して45度で
配置するようにしてもよい。当然、CCDイメージセン
サ11も、平行平板10からの反射光の光軸方向に配置
する。この結果、平行平板10における光路が2倍にな
り、平行平板10の厚さを1/2にすることが可能であ
る。
【0032】ところで、倍率色収差をここまで抑える
と、MTF特性に関しては、従来のレンズ単体による設
計に対して、良くはならないことが多い。そこで、本第
1実施形態では、MTF特性の改善も同時に行うため
に、ハロゲンランプの光量を確保し、F値を4.5と若
干暗めに設定にすることで、MTF特性を高いレベルに
持っていくことにした。
【0033】B.第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、
本第2実施形態による画像読取装置の構成は図1に示す
ものと同じであるので説明を省略する。ここで、MTF
と倍率色収差のバランスが画質に与える影響について考
察する。図5は、倍率色収差が色バランスに与える影響
を、MTF別に示す概念図である。図示するように、倍
率色収差が大きい場合、MTFが高いと、色バランスの
ずれが大きくなることが分かる。
【0034】一方、MTFの画角特性は、原稿中央から
原稿端まで全域にわたって、画質を保証するように設計
した場合、図6(a)に示すように、原稿端よりもその
7割近傍が最も低くなっている場合が多い。ところが、
倍率色収差の方は、図6(b)に示すように、前述のよ
うに、原稿端にいけばいくほど悪化していく傾向を示
す。このため、色バランスのずれが原稿端部で大きくな
るという問題が生じる。
【0035】そこで、本第2実施形態では、平行平板1
0による光線の平行移動量が画角に対して単調増加する
特性を利用し、主に平行平板10の屈折率、分散、厚み
を制御することにより、図6(a)に示す倍率色収差の
画角依存カーブを、図6(b)に示すMTF劣化の画角
依存カーブと近い形状にする。これにより、色バランス
のずれをより良好に補正することができる。
【0036】B.第3実施形態 次に、本発明の第3実施形態について説明する。図7
は、本発明の第3実施形態による画像読取装置の構成を
示す概略図である。第1実施形態と異なるところは、ラ
ンプ4がキセノンランプである点と、レンズ9の近傍に
サジタルストッパー12を設けてある点、そして、レン
ズパラメータの設計アプローチが二段階に分かれる点で
ある。
【0037】キセノンランプの長所は、消費電力が小さ
いことで、逆に、短所は、光量があまり取れないことで
ある。他にも分光分布等異なる点は存在するが、一概に
どちらが優位だとは言えないので、ここでは取り上げ
ず、光量についてのみ考察する。複写機のプロセススピ
ード、ラインセンサのS/N、600dpiという解像
度を考慮すると、レンズ9のF値は4.0よりも大きく
できない。倍率色収差に関しては、第1実施形態と同様
に、平行平板10で補正するとして、問題はMTFとな
る。
【0038】そこで、まず、レンズ9をF3.5程度で
設計し、サジタルストッパー12により、副走査方向に
のみ絞り、光量のロスを25%程度に抑えると、光学系
としてはF4.0のレンズを用いた場合に相当する光量
を確保できる。光量は、F値の2乗に反比例することか
ら、最終的にF値4.0相当にするために、イニシャル
のF値は数式1から導出される。
【数1】1/(4.0)2=1/x2×0.75 したがって、レンズ9の初期設計値は、x=3.464
となる。
【0039】次に、図8は、今回使用したサジタルスト
ッパー12の形状と、レンズ瞳に対する遮光状態とを示
す概念図である。これにより、どの程度光量が減るかに
ついては、瞳の中の光量分布がフラットであると仮定
し、遮光される面積と瞳全体の面積の比から導出した。
さらに、レンズ設計段階において、サジタルストッパー
12による効果が画角依存性をもつことを考慮し、従来
と設計手法を変えてある。以下に設計手法について説明
する。
【0040】図9は、従来のレンズの設計手法を説明す
るための概念図であり、図10は、本第2実施形態によ
るレンズ9の設計手法を説明するための概念図である。
従来設計では、サジタルストッパーは、MTFトラブル
対策としての後付けツールであり、レンズの設計段階で
は、その効果を考慮していなかった。このため、レンズ
の収差は、各画角、主走査方向、副走査方向に分散され
ており、サジタルストッパーの効果を最大限に引き出し
てはいなかった。具体的には,従来設計では、図9
(a)に示すように、レンズ9単体では、画角に対する
MTFは、公差等により劣化するため、特に、最大画角
における副走査方向のMTFが許容値以下となる場合が
ある。そこで、サジタルストッパーを後付けし、図9
(b)に示すように、最大画角における副走査方向のM
TFを許容値以上とする。
【0041】これに対し、本第2実施形態においては、
二段階に分けた設計の内、第一段階において、収差を悪
化させる光線の多くが、サジタルストッパー12で遮光
される領域を通過するようにする。具体的には、図10
(a)に示すように、最大画角近傍における副走査方向
のMTFを故意に落とし、そこに収差を集中させてお
く。その上で、サジタルストッパー12を付加して、さ
らにバランスをとると、図10(b)に示すように、従
来と比較して、非常に高いMTF特性を得ることができ
る。
【0042】図11は、上記条件下で設計した光学系の
MTF特性を示す概念図である。横軸はデフォーカス位
置で、縦軸はMTFレベルである。3色(青:B、緑:
G、赤:R)のMTFカーブが各画角において比較的良
く揃っていることが分かる。これにより、平行平板10
により倍率色収差を1μm以内とし、かつサジタルスト
ッパー12によりΔMTFも少ない結象光学系が設計で
きたことになる。
【0043】C.実施形態の効果 上述した第1および第2実施形態によれば、画像読取装
置において、F4.0相当の明るさを確保し、光学素子
の導入により、倍率色収差を補正し、各色での画素ずれ
を10%(0.8μm)以内に抑え、また、それに加え
て、サジタルストッパー導入とそれにあったパラメータ
設計を行うことにより、原稿面での文字線の周波数に対
応する3〜5lines/mmでのΔMTFを10%以
内に抑えることができた。これにより、CCDセンサ1
1の後段の画像処理における黒文字判定スレッシュレベ
ル(CIEL***色空間でのc*)を従来の2/3の
値に設定可能となり、色再現可能領域が広がり、かつ黒
文字誤判定が発生しなくなった。
【0044】また、カラー複写機の読取光学系にキセノ
ンランプを用いてもプロセススピードを従来と同じレベ
ルにすることが可能になる。さらに、収差の改善作用を
レンズ、光学素子、サジタルストッパーの三つに分散さ
せることにより、結像光学系全体を容易に設計すること
ができる。このため、新規光学系の設計に要する工数も
削減することができる。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、結像手段により結像された反射光の光線を、平行移
動手段によって、その波長によって異なる量だけ平行移
動させた後、光電変換手段に入射させるようにしたの
で、低コストで、かつ光学系の結像性能を向上させるこ
とができ、かつ絵/文字分離処理と黒文字判定を良好に
行うことができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による原稿読取装置の
構成を示す概略図である。
【図2】 色収差とMTF特性に影響する部品だけを抜
き出した光学系の構成を示す概略図である。
【図3】 平行平板の倍率色収差の補正に関する効果を
表す概念図である。
【図4】 レンズと平行平板を組み合わせた光学系にお
ける、倍率色収差の画角特性を示す概念図である。
【図5】 倍率色収差が色バランスに与える影響をMT
F別に示す概念図である。
【図6】 MTFの画角特性および倍率色収差の画角特
性を示す概念図である。
【図7】 本発明の第3実施形態による画像読取装置の
構成を示す概略図である。
【図8】 本第3実施形態によるサジタルストッパーの
形状とレンズ瞳に対する遮光状態とを示す概念図であ
る。
【図9】 従来のレンズの設計手法を説明するための概
念図である。
【図10】 本第3実施形態によるレンズ9の設計手法
を説明するための概念図である。
【図11】 本第3実施形態によるレンズ設計のMTF
特性を示す概念図である。
【図12】 従来技術の問題を説明するための概念図で
ある。
【符号の説明】
1 キャビネット 2 プラテンガラス 3 プラテンカバー 4 ランプ(照射手段) 5 リフレクタ 6 第1のミラー 7 第2のミラー 8 第3のミラー 9 レンズ(結像手段) 10 平行平板(平行移動手段) 11 ラインセンサ(光電変換手段) 12 サジタルストッパー(遮光手段)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を照射する照射手段と、 前記照射手段により照射された原稿からの反射光を結像
    させる結像手段と、 前記結像手段により結像された反射光を電気信号に変換
    する光電変換手段と、 前記原稿と前記光電変換手段との間の光路中に挿入さ
    れ、前記反射光の光線をその波長によって異なる量だけ
    平行移動させ、前記反射光の波長間の最大倍率差を少な
    くとも前記光電変換手段の画素より小さくする平行移動
    手段とを具備することを特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 前記平行移動手段は、前記反射光の波長
    間の最大倍率差を20%以下とすることを特徴とする請
    求項1記載の画像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記平行移動手段は、前記反射光の各波
    長の光線を平行に出射することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記結像手段は、主走査方向に対して、
    長波長の光線を内側に、短波長の光線を外側にして前記
    反射光を出射することを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記平行移動手段は、倍率色収差の対画
    角特性を、MTF劣化の対画角特性に略等しい関係にす
    る平行移動量を有することを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれかに記載の画像読取装置。
  6. 【請求項6】 前記平行移動手段は、平行平板であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画
    像読取装置。
  7. 【請求項7】 前記平行平板は、その平行面が前記反射
    光の光路に対して所定の角度となるように配置され、一
    方を無反射面とし、他方を全反射面とすることを特徴と
    する請求項6記載の画像読取装置。
  8. 【請求項8】 前記平行平板は、特定波長を吸収する光
    学フィルタの機能を併せ持つことを特徴とする請求項6
    記載の画像読取装置。
  9. 【請求項9】 前記平行平板は、前記結像手段と前記光
    電変換手段との間の光路中に配置されることを特徴とす
    る請求項6記載の画像読取装置。
  10. 【請求項10】 前記平行平板は、光路方向に少なくと
    も5mm以上の厚さを有することを特徴とする請求項6
    記載の画像読取装置。
  11. 【請求項11】 前記原稿と前記光電変換手段との間の
    光路中に挿入され、前記原稿からの反射光を副走査方向
    に所定量だけ遮蔽する遮光手段を備えることを特徴とす
    る請求項1記載の画像読取装置。
  12. 【請求項12】 前記結像手段と前記平行移動手段との
    組み合わせによる結像特性は、原稿端部近傍からの反射
    光における副走査方向の分解能が、原稿中央近傍からの
    反射光における副走査方向の分解能よりも所定量だけ低
    いことを特徴とする請求項11記載の画像読取装置。
  13. 【請求項13】 前記遮光手段は、反射光を遮蔽するこ
    とによる副走査方向における分解能の上昇量が、少なく
    とも、前記結像特性における副走査方向の分解能の低減
    量とほぼ等しくなる遮蔽量を有することを特徴とする請
    求項11記載の画像読取装置。
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