JPH11307911A - 導体パターンの形成方法 - Google Patents

導体パターンの形成方法

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JPH11307911A
JPH11307911A JP11050998A JP11050998A JPH11307911A JP H11307911 A JPH11307911 A JP H11307911A JP 11050998 A JP11050998 A JP 11050998A JP 11050998 A JP11050998 A JP 11050998A JP H11307911 A JPH11307911 A JP H11307911A
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JP
Japan
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metal particles
treated metal
insulated surface
ceramic green
green sheet
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Application number
JP11050998A
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English (en)
Inventor
Hisashi Koudaka
寿 向高
Masaki Ishii
正記 石井
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真法を用いて、導体パターンにおける
導体抵抗を調節することが可能な導体パターンの形成方
法を提供する。 【解決手段】 下記工程(A)〜(C)を順次に含むこ
とを特徴とする導体パターンの形成方法。 (A)金属および金属酸化物あるいはいずれか一方を内
包した2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を用意する工
程。 (B)電子写真法を用いて画像形成を行い、形成された
画像に対応させて2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を
セラミックグリーンシートに転写する工程。 (C)前記セラミックグリーンシートを、前記絶縁化表
面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融点以
上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導体パターンの形
成方法に関する。より詳しくは、電子写真法を用いて、
導体パターンにおける導体抵抗を調節することが可能な
導体パターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、積層コンデンサにおける電極等の
導体パターンを形成する場合、一般に、スクリーン印刷
法を用いて、所定の金属粒を含んだペーストを、セラミ
ック粉末と有機結合剤とからなるセラミックグリーンシ
ート上に塗布することにより、導体パターンを形成して
いた。より具体的には、以下の工程により、導体パター
ンを形成していた。 (1)銅、タングステン等の金属粒を含んだ、粘度等を
厳格に調整した導体パターン用ペーストを用意する。 (2)スクリーン印刷法を用いて、上記ペーストを導体
パターン状にセラミックグリーンシート上に形成する。 (3)上記ペーストが印刷されたセラミックグリーンシ
ートを、所定温度で加熱焼成することにより、導体パタ
ーンを形成する。 しかしながら、この方法では生産性(生産効率)に乏し
いばかりか、メッシュ状の網から構成されるスクリーン
を使用するため、次のような問題が見られた。すなわ
ち、いわゆるスクリーンだれが生じるため、印刷精度が
低下して、微細な導体パターンを形成することが困難で
ある。また、所望の導体パターンごとにスクリーンを作
製しなければならず、導体パターンの形成方法として不
経済である。さらには、メッシュにペーストが付着し
て、セラミックグリーンシートにペーストを完全に転写
することが困難であり、材料ロスを生じやすい。
【0003】そこで、このような問題を解決するため
に、特開昭59−189617号公報、同59−202
682号公報、同60−137886号公報および同6
0−160690号公報においては、電子写真法によ
り、導体粒子の電極パターンを形成し、これを焼成する
方法が開示されている。具体的には、例えばタングステ
ン粉末と、スチレンアクリル樹脂とを混練して混合物を
作り、その後この混合物を粉砕、分級し、粒子径が10
〜20μmの範囲内の値である印刷用粒子(トナー)を
得、これをキャリアと混合した現像剤を用いて、電子写
真法により、導体パターンを形成するものである。しか
しながら、これらの方法における印刷用粒子は、比抵抗
の値が小さく、電荷がリークしやすいため、電子写真装
置に用いた場合に、高精度の導体パターンを形成するこ
とが困難であるという問題が見られた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属種ある
いは金属酸化物種が異なる2種以上の絶縁化表面処理金
属粒子を使用することにより、または、平均粒子径が異
なる2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を使用すること
により、または絶縁化表面処理金属粒子の現像電位を調
節することにより、あるいはこれらの組み合わせによ
り、導体パターンにおける導体抵抗を容易に調節するこ
とができることを見出し、本発明を完成させたものであ
る。すなわち、本発明は、導体パターンにおける導体抵
抗を調節することが容易で、しかも、生産性に優れ、高
精度の導体パターンを形成することが可能な導体パター
ンの形成方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、導体パターン
の形成方法に関し、下記工程(A)〜(C)を順次に含
むことを特徴とする(第1の方法と称する。)。 (A)金属および金属酸化物あるいはいずれか一方を内
包した2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を用意する工
程。 (B)電子写真法を用いて画像形成を行い、形成された
画像に対応させて2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を
セラミックグリーンシートに転写する工程。 (C)セラミックグリーンシートを、2種以上の絶縁化
表面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融点
以上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。 このように金属種あるいは金属酸化物種が異なる2種以
上の絶縁化表面処理金属粒子を組み合わせて使用するこ
とにより、導体パターンにおける導体抵抗を容易に調節
することが可能である。したがって、所望の抵抗値を得
るのに、少数の絶縁化表面処理金属粒子を組み合わせる
だけで充分であり、種々の抵抗値を有する金属種を内包
した絶縁化表面処理金属粒子を用意する必要がなくな
る。
【0006】また、本発明の形成方法(第1の方法)を
実施するにあたり、絶縁化表面処理金属粒子における金
属および金属酸化物が、銅、タングステン、ニッケル、
銀、酸化ルテニウム、ルテニウム酸鉛から選ばれる少な
くとも一つであることが好ましい。
【0007】また、本発明の別な態様は、導体パターン
の形成方法に関し、下記工程(D)〜(F)を順次に含
むことを特徴とする(第2の方法と称する。)。 (D)平均粒子径が異なる2種以上の絶縁化表面処理金
属粒子を用意する工程。 (E)電子写真法を用いて画像形成を行い、形成された
画像に対応させて前記2種以上の絶縁化表面処理金属粒
子をセラミックグリーンシートに転写する工程。 (F)前記セラミックグリーンシートを、前記絶縁化表
面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融点以
上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。 このように平均粒子径が異なる2種以上の絶縁化表面処
理金属粒子を組み合わせて使用することにより、導体パ
ターンにおける導体抵抗を容易に調節することが可能で
ある。したがって、所望の抵抗値を得るのに、少数の絶
縁化表面処理金属粒子を組み合わせるだけで充分であ
り、種々の抵抗値を有する金属種を内包した絶縁化表面
処理金属粒子を用意する必要がなくなる。
【0008】また、本発明の形成方法(第2の方法)を
実施するにあたり、平均粒子径が異なる2種以上の絶縁
化表面処理金属粒子を、第1の絶縁化表面処理金属粒子
および第2の絶縁化表面処理金属粒子としたときに、当
該第2の絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径を当該第
1の絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径よりも大きく
し、第2の絶縁化表面処理金属粒子を、第1の絶縁化表
面処理金属粒子よりも先に、セラミックグリーンシート
に転写することが好ましい。
【0009】また、本発明の形成方法(第2の方法)を
実施するにあたり、第1の絶縁化表面処理金属粒子を、
2〜10μm未満の範囲内の値とし、第2の絶縁化表面
処理金属粒子の平均粒子径を10〜20μmの範囲内の
値とすることが好ましい。
【0010】また、本発明の別な態様は、導体パターン
の形成方法に関し、下記工程(G)〜(I)を順次に含
むことを特徴とする(第3の方法と称する。)。 (G)金属および金属酸化物あるいはいずれか一方を内
包した絶縁化表面処理金属粒子を用意する工程。 (H)電子写真法を用いて画像形成を行い、形成された
画像に対応させて、前記絶縁化表面処理金属粒子を少な
くとも2つの現像電圧を用いてセラミックグリーンシー
トに転写する工程。 (I)前記セラミックグリーンシートを、前記絶縁化表
面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融点以
上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。 このように現像電圧を変えることだけで導体パターンに
おける導体抵抗を容易に調節、変更することが可能であ
り、所望の抵抗値を得るのに、種々の抵抗値を有する金
属種を内包した絶縁化表面処理金属粒子を用意する必要
がなくなる。
【0011】また、本発明の形成方法(第1〜3の方
法)を実施するにあたり、セラミックグリーンシートの
加熱温度を、600〜2000℃の範囲内の値とするこ
とが好ましい。
【0012】また、本発明の形成方法(第1〜3の方
法)を実施するにあたり、電子写真法における絶縁化表
面処理金属粒子の転写を、少なくとも2以上の現像装置
を用いて行うことが好ましい。
【0013】また、本発明の形成方法(第1〜3の方
法)を実施するにあたり、電子写真法における絶縁化表
面処理金属粒子の転写を、中間転写体および転写ドラム
あるいはいずれか一方を用いて行うことが好ましい。
【0014】また、本発明の形成方法(第1〜3の方
法)を実施するにあたり、絶縁化表面処理金属粒子の平
均粒子径を2〜20μmの範囲内の値とすることが好ま
しい。
【0015】また、本発明の形成方法(第1〜3の方
法)を実施するにあたり、絶縁化表面処理金属粒子の抵
抗値を1×1012Ω・cm以上の値とすること好まし
い。
【0016】また、本発明の形成方法(第1〜3の方
法)を実施するにあたり、絶縁化表面処理金属粒子の絶
縁物含有率を4〜20重量%の範囲内の値とすることが
好ましい。
【0017】また、本発明の形成方法(第1〜3の方
法)を実施するにあたり、絶縁化表面処理金属粒子にお
ける絶縁物(表面被覆物)を熱可塑性絶縁物とし、絶縁
化表面処理金属粒子をセラミックグリーンシートに転写
した後、200℃以下の温度に加熱して熱可塑性絶縁物
を軟化せしめ、セラミックグリーンシート表面に、絶縁
化表面処理金属粒子を固着させることが好ましい。
【0018】なお、本発明の形成方法を実施するにあた
り、より導体抵抗の調整が容易となる観点から、第1の
方法と第2の方法、第1の方法と第3の方法、第2の方
法と第3の方法、あるいは第1の方法と第2の方法と第
3の方法とを、それぞれ組み合わせることも好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]第1の実施
の形態は、第1の方法を実施するための態様であり、下
記工程(A)〜(C)を順次に含んでいる。
【0020】(A)金属および金属酸化物あるいはいず
れか一方を内包した、少なくとも2種以上の絶縁化表面
処理金属粒子を用意する工程。 ここで、絶縁化表面処理金属粒子に内包される金属およ
び金属酸化物としては、特にその種類は制限されるもの
ではないが、好ましい金属として、銅、タングステン、
ニッケル、銀等を挙げることができる。また、好ましい
金属酸化物として、酸化ルテニウム(RuO2 )、ルテ
ニウム酸鉛(Pb2 Ru27-n 、nはPbおよびRu
の価数の合計)等を挙げることができる。
【0021】次に、上述した金属および金属酸化物を内
包した絶縁化表面処理金属粒子の配合比率について説明
する。金属および金属酸化物を内包した絶縁化表面処理
金属粒子の配合比率については特に制限されるものでは
ないが、一例として、2種の絶縁化表面処理金属粒子
(第1の絶縁化表面処理金属粒子および第2の絶縁化表
面処理金属粒子と称する。)を組み合わせた場合、それ
ぞれ重量比(第1の絶縁化表面処理金属粒子:第2の絶
縁化表面処理金属粒子)で、1:99〜99:1の範囲
内の値とするのが好ましい。第1あるいは第2の絶縁化
表面処理金属粒子の重量比が1未満(相対的に、それぞ
れ重量比が99超)となると、導体パターンにおける導
体抵抗の調整が困難となる傾向があるためである。した
がって、導体パターンにおける導体抵抗の調整がさらに
容易となり、また安定した導体抵抗が得られる観点か
ら、第1の絶縁化表面処理金属粒子:第2の絶縁化表面
処理金属粒子の重量比を、10:90〜90:10の範
囲内の値とするのがより好ましく、20:80〜80:
20の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0022】次に、金属および金属酸化物を内包した絶
縁化表面処理金属粒子の平均粒子径について説明する。
本発明において、使用する絶縁化表面処理金属粒子の平
均粒子径は特に制限されるものではないが、2〜20μ
mの範囲内の値であることが好ましい。絶縁化表面処理
金属粒子の平均粒子径が2μm未満となると、画像特性
において、静電気的な制御が困難となり、いわゆる地が
ぶりが発生しやすくなる傾向があるためである。一方、
絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径が20μmを超え
ると、同様に画像特性において、地がぶりが発生しやす
くなる傾向があり、さらには、微細な導体パターンを形
成することが困難となる傾向がある。
【0023】この点、表1に示すデータをもとにより詳
細に説明する。このデータは、銅をポレオレフィン系樹
脂で内包した絶縁化表面処理金属粒子(抵抗値1×10
13Ω・cm、絶縁物含有率6重量%)の平均粒子径を、
1〜25μmの範囲内で代えて、図1に示す電子写真画
像形成装置を用いて得られたセラミックシート上の導体
パターンについて、画像特性を評価したものである。表
1中、〇印は、いわゆる地ガブリが発生せず、また、線
幅が70μm、スペースが50μmである微細な導体パ
ターンが、再現性良く得られたことを示しており、△は
地ガブリが一部発生したか、または再現性良く導体パタ
ーンが得られなかったことを示しており、×は地ガブリ
が発生し、かつ、微細な導体パターンが得られなかった
ことを示している。表1から容易に理解されるように、
絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径が2〜20μmの
範囲内の値であれば、ガブリが発生せず、また微細な導
体パターンが再現性良く得られることが確認された。
【0024】したがって、画像特性におけるがぶりの発
生を抑制し、かつより微細な導体パターンを形成するこ
とが可能となることから、絶縁化表面処理金属粒子の平
均粒子径を、3〜10μmの範囲内の値とするのがより
好ましい。なお、絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径
は、光学顕微鏡を介して、画像処理装置を使用して測定
することができる。
【0025】
【表1】
【0026】次に、金属および金属酸化物を内包した絶
縁化表面処理金属粒子の抵抗値(比抵抗)について説明す
る。本発明において、使用する絶縁化表面処理金属粒子
の抵抗値は特に制限されるものではないが、1×1012
Ω・cm以上の値であることが好ましい。絶縁化表面処
理金属粒子の抵抗値が1×1012Ω・cm未満となる
と、画像特性において、いわゆる地がぶりが発生しやす
くなったり、転写不良が生じる傾向があるためである。
【0027】この点、表2に示すデータをもとにより詳
細に説明する。このデータは、銅をポレオレフィン系樹
脂で内包した絶縁化表面処理金属粒子(平均粒子径6μ
m、絶縁物含有率6重量%)の比抵抗を、1×107
1×1014Ω・cmの範囲内で代えて、図1に示す電子
写真画像形成装置を用いて得られたセラミックシート上
の導体パターンについて、画像特性を評価したものであ
る。表2中、〇印は、いわゆる地ガブリが発生せず、ま
た、転写不良が生じていないことを示しており、△は地
ガブリが一部発生したか、または一部転写不良が生じて
いることを示しており、×は地ガブリが発生し、かつ、
転写不良が生じていることを示している。表2から容易
に理解されるように、絶縁化表面処理金属粒子の比抵抗
を、1×1012Ω・cmの値とすれば、確実に地ガブリ
が発生せず、また転写不良が生じないことが確認され
た。
【0028】したがって、画像特性における地がぶりの
発生を抑制し、かつ転写不良性をより低減することが可
能となることから、絶縁化表面処理金属粒子の抵抗値
(比抵抗)を、1×1013〜1×1014Ω・cmの範囲
内の値とするのがより好ましい。なお、絶縁化表面処理
金属粒子の比抵抗(抵抗値)は、以下に示す電気抵抗測
定法により測定することができる。すなわち、まず、下
方に下部電極が設けられたセル中に測定試料としての絶
縁化表面処理金属粒子を収容し、ブレードを用いて測定
試料表面をすり切る。次いで、上部電極を絶縁化表面処
理金属粒子上に乗せた後、この上部電極の上に、1Kg
の荷重を乗せる。次いで、DC電源を用いて、測定試料
を挟んで下部電極と上部電極との間に、500Vの印加
電圧を与える。その後、電圧を1分間継続して印加した
後、電極間を流れる電流値の値(I)を読み取り、下記
式から絶縁化表面処理金属粒子の抵抗値R(Ω・cm)
を算出した。 R(Ω・cm)=S/l・R1(S/l=10) R1(Ω)=E(V)/I(A)
【0029】
【表2】
【0030】次に、金属および金属酸化物を内包した絶
縁化表面処理金属粒子における絶縁物含有率について説
明する。本発明において、使用する絶縁化表面処理金属
粒子の絶縁物含有率は特に制限されるものではないが、
4〜20重量%の範囲内の値であることが好ましい。絶
縁化表面処理金属粒子における絶縁物含有率が4重量%
未満となると、転写不良が生じる傾向があり、一方、絶
縁物含有率が20重量%を超えると、加熱した場合に残
留しやすくなり、導体パターンにおける導体抵抗を高く
する傾向があるためである。
【0031】この点、表3に示すデータをもとにより詳
細に説明する。このデータは、銅をポレオレフィン系樹
脂で内包した絶縁化表面処理金属粒子(平均粒子径6μ
m、抵抗値1×1013Ω・cm)の絶縁物含有率を、4
〜20重量%の範囲内で代えて、図1に示す電子写真画
像形成装置を用いて得られたセラミックシート上の導体
パターンについて、導体抵抗を評価したものである。表
3中、〇印は、いわゆる導体抵抗が1×10-5Ω・cm
以下と低く、しかも転写不良が生じていないことを示し
ている。表3から容易に理解されるように、絶縁化表面
処理金属粒子の絶縁物含有率を、4〜20重量%の範囲
内の値とすれば、導体抵抗は低く、また転写不良が生じ
ないことが確認された。
【0032】
【表3】
【0033】したがって、導体抵抗は低く、また転写不
良性をより低減することが可能となることから、絶縁化
表面処理金属粒子の絶縁物含有率を、4〜15重量%の
範囲内の値とするのがより好ましい。なお、絶縁化表面
処理金属粒子の絶縁物含有率は、TGA(熱天秤)を使
用し、絶縁物のみが消失される温度で絶縁化表面処理金
属粒子を一定時間加熱することにより測定することがで
きる。
【0034】次に、金属および金属酸化物を内包した絶
縁化表面処理金属粒子の作製方法について簡単に説明す
る。当該作製方法は特に制限されるものではないが、金
属および金属酸化物あるいはいずれか一方を内包した状
態で、オレフィン系樹脂等を、気相重合法を用いて、金
属等の表面に直接的に単量体を重合させることにより、
被覆することが好ましい。このようにして得られた絶縁
化表面処理金属粒子は、比抵抗が高く、転写性に優れて
いるという特徴がある。なお、気相重合法における、単
量体の種類、蒸発速度、重合時間等を調節することによ
り、絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径、抵抗値およ
び絶縁物含有率を適宜変更することができる。
【0035】(B)電子写真法を用いて画像形成を行
い、形成された画像に対応させて2種以上の絶縁化表面
処理金属粒子をセラミックグリーンシートに転写する工
程。 この工程は、図1〜図6に示す電子写真画像形成装置を
用いて実施することが可能である。
【0036】図1に示す電子写真画像形成装置は、感光
体11、帯電部材13、画像信号露光部材15、転写部
材19、現像部材17、クリーニングブレード21、全
面露光部材23等から構成されている。したがって、ま
ず、2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を、現像部材1
7に収容しておき、次いで、全面露光部材23を用いて
露光処理した感光体11を、帯電部材13を用いて暗下
に全面均一帯電させ、さらに、この感光体11上に、画
像信号露光部材15を用いて、所望の導体パターンの静
電潜像を形成することができる。次いで、2種以上の絶
縁化表面処理金属粒子を用いて、静電潜像が形成された
感光体11を現像し、さらに、感光体11と転写部材1
9との間に、セラミックグリーンシートを供給すること
により、セラミックグリーンシート上に、2種以上の絶
縁化表面処理金属粒子の現像量あるいはドット密度を調
節しながら転写することができる。なお、絶縁化表面処
理金属粒子の現像量は、現像電位を調節することにより
容易に行うことができるが、その他、感光体の帯電電
位、ドラム線速、現像線速あるいは現像スリーブ回転数
を調節することによっても、微妙な調整を行うことがで
きる。
【0037】また、図2は、電子写真画像形成装置を簡
略化して示してあるが、図1に示す電子写真画像形成装
置と同様に、セラミックグリーンシート上に、2種以上
の絶縁化表面処理金属粒子を転写することができる。ま
た、図2に示す電子写真画像形成装置は、現像部材30
の容積(大きさ)を感光体32等と比較して相対的に大
きくしてある。したがって、この現像部材30の中に、
種類の異なる絶縁化表面処理金属粒子や、平均粒子径が
異なる絶縁化表面処理金属粒子を容易にしかも大量に収
容することができる。そのため、導体パターンにおける
導体抵抗の調整がさらに容易となり、また、大面積の導
体パターンを形成することが容易となる。
【0038】また、図3は、中間転写方式と呼ばれる電
子写真画像形成装置であり、構成を簡略化して示してあ
るが、図1に示す電子写真画像形成装置と同様に、電子
写真法を用いて、セラミックグリーンシート上に、2種
以上の絶縁化表面処理金属粒子を転写することができる
構成としてある。但し、図1に示す電子写真画像形成装
置と異なり、図3に示す電子写真画像形成装置には現像
部材が2つ設けてあり、現像部材36、38に、それぞ
れ種類の異なる絶縁化表面処理金属粒子を収容すること
ができる。したがって、異なる種類の絶縁化表面処理金
属粒子の現像量をそれぞれ別個に調節して現像すること
ができ、また、異なる種類の絶縁化表面処理金属粒子が
不均一に混合されて、導体パターンの抵抗値が所望の値
から変化する傾向も少なくなる。
【0039】さらに、図3に示す電子写真画像形成装置
は、感光体40と、転写ローラ44との間に、中間転写
体42が設けてある。したがって、感光体40から絶縁
化表面処理金属粒子を中間転写体42に一旦転写し、さ
らにこの中間転写体42から、図3の矢印Bに示すよう
に、セラミックグリーンシートを、中間転写体42と転
写部材44との間に供給することにより、2種類の絶縁
化表面処理金属粒子を転写することができる。
【0040】すなわち、まず、1種類の絶縁化表面処理
金属粒子(例えば、現像部材36内のもの)を用いて感
光体40を均一に現像した後、感光体40から中間転写
体42に対して絶縁化表面処理金属粒子を転写すること
ができる。次いで、感光体40に残留している絶縁化表
面処理金属粒子のクリーニングを行った後、別の絶縁化
表面処理金属粒子(例えば、現像部材38内のもの)を
用いて感光体40を均一に現像し、さらに感光体40か
ら中間転写体42に対してこの絶縁化表面処理金属粒子
を転写することができる。よって、中間転写体42上に
2種類の絶縁化表面処理金属粒子量を調節しつつ載置す
ることができるため、導体パターンにおける導体抵抗の
調整がさらに容易となる。その他、中間転写体42を設
けることで、異なる種類の絶縁化表面処理金属粒子にお
ける上下方向の重ね合わせ(積層)も容易となる。
【0041】また、図4は、転写ドラム方式と呼ばれる
電子写真画像形成装置であり、構成を簡略化して示して
あるが、図1に示す電子写真画像形成装置と同様に、電
子写真法を用いて、セラミックグリーンシート上に、2
種以上の絶縁化表面処理金属粒子を転写することができ
る構成としてある。さらに、図4に示す電子写真画像形
成装置には、図3に示す電子写真画像形成装置と同様
に、2つの現像部材46、48が設けてあり、異なる種
類の絶縁化表面処理金属粒子の現像量をそれぞれ別個に
調節して現像することができ、また、異なる種類の絶縁
化表面処理金属粒子が不均一に混合されて、導体パター
ンの抵抗値が所望の値から変化する傾向も少なくなる。
【0042】但し、図4に示す電子写真画像形成装置に
は、図3に示す電子写真画像形成装置と異なり、中間転
写体が設けられておらず、また、転写ローラの代わり
に、転写ドラム52が設けてある。したがって、まず、
1種類の絶縁化表面処理金属粒子(例えば、現像部材4
6内のもの)を用いて感光体50を均一に現像した後、
矢印Cで示す方向からセラミックグリーンシートを挿入
し、このセラミックグリーンシート上に、転写ドラム5
2と感光体50との接点位置(転写位置)において、絶
縁化表面処理金属粒子を感光体50から転写することが
できる。
【0043】次いで、このセラミックグリーンシートを
一旦、転写ドラム52に巻き付けて、回転させることに
より、転写位置に戻す。この点、図4では、セラミック
グリーンシートの回転方向を、矢印C´で表してある。
次いで、感光体50に残留している絶縁化表面処理金属
粒子のクリーニングを行った後、別の絶縁化表面処理金
属粒子(例えば、現像部材48内のもの)を用いて感光
体50を均一に現像し、さらに感光体50からセラミッ
クグリーンシート上に、別の絶縁化表面処理金属粒子を
転写することができる。よって、2種類以上の絶縁化表
面処理金属粒子の現像量を調節しつつセラミックグリー
ンシート上に転写することができるため、導体パターン
における導体抵抗の調整がさらに容易となる。その他、
異なる種類の絶縁化表面処理金属粒子における上下方向
の重ね合わせ(積層)も容易となる。
【0044】また、図5は、再搬送方式と呼ばれる電子
写真画像形成装置であり、構成を簡略化して示してある
が、図1に示す電子写真画像形成装置と同様に、電子写
真法を用いて、セラミックグリーンシート上に、2種以
上の絶縁化表面処理金属粒子を転写することができる構
成としてある。さらに、図5に示す電子写真画像形成装
置には、図4等に示す電子写真画像形成装置と同様に、
2つの現像部材54、56が設けてある。したがって、
異なる種類の絶縁化表面処理金属粒子の現像量あるいは
ドット密度をそれぞれ別個に調節して現像することがで
き、また、異なる種類の絶縁化表面処理金属粒子が不均
一に混合されて、導体パターンの抵抗値が所望の値から
変化する傾向も少なくなる。
【0045】但し、図5に示す電子写真画像形成装置に
は、図4に示す電子写真画像形成装置と異なり、転写ド
ラムの代わりに、再搬送部材62、64、66が設けて
ある。したがって、まず、1種類の絶縁化表面処理金属
粒子を用いて感光体58を均一に現像した後、感光体5
8からセラミックグリーンシートを挿入し、転写ローラ
60と感光体58との接点位置(転写位置)において、
セラミックグリーンシート上に、絶縁化表面処理金属粒
子(例えば、現像部材54内のもの)を転写することが
できる。次いで、このセラミックグリーンシートを再搬
送部材62、64、66を用いて、図中、矢印Dで示す
方向に回転させることにより、転写位置に戻す。なお、
転写位置に戻す前に、絶縁化表面処理金属粒子を仮定着
させておくことも、脱落を容易に防止できることから好
ましい。この仮定着は、例えば、再搬送部材62を加熱
ローラとすることで実現することができる。次いで、感
光体58に残留している絶縁化表面処理金属粒子のクリ
ーニングを行った後、別の絶縁化表面処理金属粒子(例
えば、現像部材56内のもの)を用いて感光体58を均
一に現像し、さらに感光体58からセラミックグリーン
シート上に、転写ローラ60の位置(転写位置)におい
て、別の絶縁化表面処理金属粒子を転写することができ
る。よって、2種類以上の絶縁化表面処理金属粒子の現
像量を調節しつつセラミックグリーンシート上に転写す
ることができるため、導体パターンにおける導体抵抗の
調整がさらに容易となる。その他、異なる種類の絶縁化
表面処理金属粒子における上下方向の重ね合わせ(積
層)も容易となる。
【0046】また、図6は、タンデム方式と呼ばれる電
子写真画像形成装置であり、構成を簡略化して示してあ
るが、図1に示す電子写真画像形成装置と同様に、電子
写真法を用いて、セラミックグリーンシート上に、2種
以上の絶縁化表面処理金属粒子を転写することができる
構成としてある。さらに、図6に示す電子写真画像形成
装置には、図4等に示す電子写真画像形成装置と同様
に、2つの現像部材68、70が設けてあり、異なる種
類の絶縁化表面処理金属粒子の現像量をそれぞれ別個に
調節して現像することができ、また、異なる種類の絶縁
化表面処理金属粒子が不均一に混合されて、導体パター
ンの抵抗値が所望の値から変化する傾向も少なくなる。
【0047】但し、図6に示す電子写真画像形成装置に
は、図4に示す電子写真画像形成装置と異なり、2つの
感光体72、74およびそれに対応した2つの転写ロー
ラ76、78が設けてある。したがって、まず、1種類
の絶縁化表面処理金属粒子を用いて感光体68を均一に
現像した後、セラミックグリーンシートを図中、矢印E
で示す方向から感光体65と転写ローラ76との間に挿
入し、セラミックグリーンシート上に、絶縁化表面処理
金属粒子を転写することができる。次いで、別の絶縁化
表面処理金属粒子を用いて感光体74を均一に現像した
後、既に絶縁化表面処理金属粒子が転写されたセラミッ
クグリーンシートを、感光体74と転写ローラ76との
間に挿入し、このセラミックグリーンシート上に、別の
絶縁化表面処理金属粒子を転写することができる。よっ
て、2種類以上の絶縁化表面処理金属粒子の現像量を調
節しつつセラミックグリーンシート上に転写することが
できるため、導体パターンにおける導体抵抗の調整がさ
らに容易となる。その他、異なる種類の絶縁化表面処理
金属粒子における上下方向の重ね合わせ(積層)も容易
となる。また、感光体の綿密なクリーニングが不要とな
るため、2種類以上の絶縁化表面処理金属粒子を、さら
に効率よくセラミックグリーンシート上に転写すること
ができる。
【0048】(C)セラミックグリーンシートを、絶縁
化表面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融
点以上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。 焼結炉(オーブン)等を用いて、絶縁化表面処理金属粒
子が転写されたセラミックグリーンシートを加熱するこ
とにより、セラミックを焼結するとともに、絶縁化表面
処理金属粒子の被覆絶縁材料を加熱蒸発させつつ、粒子
状の金属および金属酸化物を溶融させて、平板状の導体
パターンを形成する工程である。
【0049】ここで、セラミックグリーンシート等の加
熱温度は、絶縁化表面処理金属粒子における金属および
金属酸化物の融点以上の温度であれば特に制限されるも
のではないが、一例として金属種が銅の場合、還元雰囲
気中、800〜850℃の範囲内の温度で加熱すること
が好ましい。また、金属種がタングテスンの場合、還元
雰囲気中、1600〜1700℃の範囲内の温度で加熱
することが好ましい。それぞれ、このような温度範囲お
よび雰囲気で加熱することにより、金属等が酸化するこ
となく適度に融解して、均一形状の導体パターンを容易
に形成することができる。
【0050】[第2の実施の形態]第2の実施の形態
は、第2の方法を実施するための態様であり、下記工程
(D)〜(F)を順次に含んでいる。
【0051】(D)平均粒子径が異なる、少なくとも2
種以上の絶縁化表面処理金属粒子を用意する工程。 第2の実施の形態においても、第1の実施の形態で既に
説明したような抵抗値や絶縁物含有率の値を有する絶縁
化表面処理金属粒子を使用することができる。したがっ
て、平均粒子径が異なっていれば、絶縁化表面処理金属
粒子に内包される金属や金属酸化物の種類等は特に制限
させるものではない。
【0052】また、具体的な平均粒子径の値は特に制限
されるものではないが、平均粒子径が異なる2種類の絶
縁化表面処理金属粒子を、第1の絶縁化表面処理金属粒
子および第2の絶縁化表面処理金属粒子としたときに、
第1の絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径を2〜10
μm未満の範囲内の値とし、第2の絶縁化表面処理金属
粒子の平均粒子径を10〜20μmの範囲内の値とする
ことが好ましい。それぞれの平均粒子径をこのような範
囲内の値とすることにより、導体パターンの導体抵抗の
調節がより容易となる。なお、平均粒子径が異なる絶縁
化表面処理金属粒子の種類は、2種類に限られるもので
なく、3種類であっても、あるいは4種類以上であって
も良い。
【0053】(E)電子写真法を用いて画像形成を行
い、形成された画像に対応させて絶縁化表面処理金属粒
子をセラミックグリーンシートに転写する工程。 第2の実施の形態においても、第1の実施の形態で説明
したように、図1〜図6に示す電子写真画像形成装置を
用いて絶縁化表面処理金属粒子をセラミックグリーンシ
ートに転写することが可能である。
【0054】例えば、図1に示す電子写真画像形成装置
における現像部材17に、平均粒子径が異なる2種以上
の絶縁化表面処理金属粒子を、収容しておき、全面露光
部材23を用いて露光処理した感光体11を、帯電部材
13を用いて暗下に全面均一帯電させ、さらに、この感
光体11上に、画像信号露光部材15を用いて、所望の
導体パターンの静電潜像を形成する。次いで、平均粒子
径が異なる2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を用い
て、静電潜像が形成された感光体11を現像し、さら
に、感光体11と転写部材19との間に、セラミックグ
リーンシートを供給することにより、セラミックグリー
ンシート上に、2種以上の絶縁化表面処理金属粒子の現
像量あるいはドット密度を調節しながら転写することが
できる。
【0055】また、第2の実施の形態において、平均粒
子径が異なる2種類の絶縁化表面処理金属粒子を、第1
の絶縁化表面処理金属粒子および第2の絶縁化表面処理
金属粒子としたときに、平均粒子径が大きい第2の絶縁
化表面処理金属粒子を、平均粒子径が小さい第1の絶縁
化表面処理金属粒子よりも先に、セラミックグリーンシ
ートに転写することが好ましい。このようにすると、平
均粒子径が大きい第2の絶縁化表面処理金属粒子に間
に、平均粒子径が小さい絶縁化表面処理金属粒子が容易
に入り込んで、緻密な導体パターンとすることができ
る。また、導体パターンの導体抵抗の調節もより容易と
なる。
【0056】(F)前記セラミックグリーンシートを、
絶縁化表面処理金属粒子における金属および金属酸化物
の融点以上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工
程。 第2の実施の形態においても、第1の実施の形態で説明
したように、焼結炉(オーブン)等を用いて導体パター
ンを形成するこができる。すなわち、絶縁化表面処理金
属粒子が転写されたセラミックグリーンシートを加熱す
ることにより、セラミックを焼結するとともに、絶縁化
表面処理金属粒子の被覆絶縁材料を加熱蒸発させつつ、
粒子状の金属および金属酸化物を溶融させて、平板状の
導体パターンを形成することができる。
【0057】[第3の実施の形態]第3の実施の形態
は、第3の方法を実施するための態様であり、下記工程
(G)〜(I)を順次に含んでいる。
【0058】(G)金属および金属酸化物あるいはいず
れか一方を内包した絶縁化表面処理金属粒子を用意する
工程。 第3の実施の形態においても、第1および第2の実施の
形態で説明したような平均粒子径や抵抗値を有する絶縁
化表面処理金属粒子を使用することができる。
【0059】(H)電子写真法を用いて画像形成を行
い、形成された画像に対応させて、前記絶縁化表面処理
金属粒子を少なくとも2つの現像電圧を用いてセラミッ
クグリーンシートに転写する工程。 第3の実施の形態においても、第1の実施の形態で説明
したように、図1〜図6に示す電子写真画像形成装置を
用いて絶縁化表面処理金属粒子をセラミックグリーンシ
ートに転写することが可能である。但し、現像部材が2
つ設けてある電子写真画像形成装置を用い、1種類の絶
縁化表面処理金属粒子を使用する場合には、2つの現像
部材のうちいずれか一方のみを用いても良く、あるい
は、2つの現像部材に同一の絶縁化表面処理金属粒子を
収容しても良い。
【0060】例えば、図1に示す電子写真画像形成装置
における現像部材17に、1種類の絶縁化表面処理金属
粒子を収容しておき、全面露光部材23を用いて露光処
理した感光体11を、帯電部材13を用いて暗下に全面
均一帯電させ、さらに、この感光体11上に、画像信号
露光部材15を用いて、所望の導体パターンの静電潜像
を形成する。次いで、絶縁化表面処理金属粒子を用い
て、静電潜像が形成された感光体11を、現像電位を調
節(変化)させて現像し、さらに、感光体11と転写部
材19との間に、セラミックグリーンシートを供給する
ことにより、セラミックグリーンシート上に、絶縁化表
面処理金属粒子の現像量を調節しながら転写することが
できる。具体的に、最終的に得られる導体パターンの導
体抵抗をより小さくする場合には、現像電位を高くし
て、絶縁化表面処理金属粒子の現像量を増やすことによ
り達成することができる。一方、最終的に得られる導体
パターンの導体抵抗をより高くする場合には、現像電位
を低くして、絶縁化表面処理金属粒子の現像量を減少さ
せることにより達成することができる。
【0061】なお、第1の実施の形態で既に説明したよ
うに、絶縁化表面処理金属粒子の現像量は、感光体の帯
電電位、ドラム線速、現像線速あるいは現像スリーブ回
転数を調節することによっても、さらに微妙に変えるこ
とができる。
【0062】(I)セラミックグリーンシートを、絶縁
化表面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融
点以上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。 第3の実施の形態においても、第1および第2の実施の
形態で説明したように、焼結炉(オーブン)等を用い
て、セラミックグリーンシートを加熱することにより、
所望の導体パターンを形成することができる。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、以下の説明は、本発明の一例を示すのみで
あり、言うまでもないが、本発明は、以下の説明に限定
されるものではない。
【0064】[実施例1〜6] (1)絶縁化表面処理金属粒子を用意する工程 ルテニウム酸鉛を内包した状態で、ポリエチレン系樹脂
を、粒子全体量に対して6重量%の割合となるように表
面に被覆し、平均粒子径が6μmであり、比抵抗が1.
0×1012(Ω・cm)である絶縁化表面処理金属粒子
を作製した。なお、気相重合法を用い、ルテニウム酸鉛
の表面にポリエチレン系単量体を重合させることによ
り、所定の厚さにポリエチレン系樹脂を被覆して、上記
比抵抗の値に調節した。
【0065】(2)絶縁化表面処理金属粒子をセラミッ
クグリーンシートに転写する工程 得られた絶縁化表面処理金属粒子を、図1に示す電子写
真画像形成装置における現像部材17に収容した。な
お、現像部材17には、絶縁化表面処理金属粒子のほか
に、平均粒子径が70μmのフェライト粒子を、現像剤
の全体量に対して92重量%となるように収容した。次
いで、全面露光部材23を用いて露光処理した感光体1
1を、帯電部材13を用いて暗下に、350Vの電位に
全面均一帯電し、さらに、この感光体11上に、画像信
号露光部材15を用いて、所望の導体パターンの静電潜
像を形成した。その際、感光体ドラム線速は、一例とし
て、60mm/秒の値とした。次いで、絶縁化表面処理
金属粒子を、感光体11に対して現像電位が60Vの条
件で導体パターン状に現像処理した。その際、現像線速
は、一例として、120mm/秒の値とした。さらに、
感光体11と転写部材19との間に、セラミックグリー
ンシートを供給し、このセラミックグリーンシート上
に、感光体11から絶縁化表面処理金属粒子を転写し
た。
【0066】また、実施例2〜6においては、実施例1
における60Vの現像電位を、それぞれ80V(実施例
2)、100V(実施例3)、120V(実施例4)、
140V(実施例5)および160V(実施例6)に代
えて、絶縁化表面処理金属粒子を、感光体11に対して
現像処理し、その後、セラミックグリーンシート上に、
絶縁化表面処理金属粒子を転写した。
【0067】(3)セラミックグリーンシートを加熱す
る工程 得られた6種類のセラミックグリーンシートを、焼結炉
を用いて、還元雰囲気(窒素)中で、温度800℃、1
時間の条件でそれぞれ加熱し、セラミックグリーンシー
トを焼成するとともに、ルテニウム酸鉛を溶融させて、
導体パターン(ライン幅:70μm、ライン間スペー
ス:70μm、導体厚さ20μm)を形成した。なお、
絶縁化表面処理金属粒子表面を被覆していたポリエチレ
ン系樹脂は、このような条件で加熱されることにより、
完全に消失していることが別途確認されている。
【0068】(4)導体パターンの抵抗値測定 得られた6種類の導体パターンにつき、抵抗測定装置を
用いて抵抗値(シート抵抗)を測定した。結果を、表4
および図7に示す。図7は、横軸に現像電位(V)を採
って示してあり、縦軸に測定抵抗値をシート抵抗(Ω/
□)として対数で採って示してある。図7の結果から容
易に理解されるように、現像電位を60〜160(V)
に変化させると、ルテニウム酸鉛からなる導体パターン
のシート抵抗が対数的に逆比例して低下する傾向が見ら
れた。したがって、ルテニウム酸鉛を内包した絶縁化表
面処理金属粒子を用いた場合、現像電位をわずかに変化
させることで、幅広い範囲内で所望のシート抵抗が得ら
れることが確認された。
【0069】[実施例7〜12] (1)絶縁化表面処理金属粒子を用意する工程 実施例1におけるルテニウム酸鉛の代わりに、実施例1
と同様に、ルテニウム酸を内包した状態で、ポリエチレ
ン系樹脂を、粒子全体量に対して6重量%の割合となる
ように表面に被覆し、平均粒子径が6μmであり、比抵
抗が1.0×1012(Ω・cm)である絶縁化表面処理
金属粒子を作製した。
【0070】(2)絶縁化表面処理金属粒子をセラミッ
クグリーンシートに転写する工程 得られた絶縁化表面処理金属粒子を、実施例1と同様
に、図1に示す電子写真画像形成装置10における現像
部材17に、フェライト粒子からなるキャリアとともに
収容し、次いで、全面露光部材23を用いて露光処理し
た感光体11を、帯電部材13を用いて暗下に、350
Vの電位に全面均一帯電し、さらに、この感光体11上
に、画像信号露光部材15を用いて、所望の導体パター
ンの静電潜像を形成した。次いで、実施例1〜6と同様
に、それぞれ絶縁化表面処理金属粒子を、感光体11に
対して現像電位が60V〜160Vの条件で現像処理
し、さらに、感光体11と転写部材19との間に、セラ
ミックグリーンシートを供給して、絶縁化表面処理金属
粒子を転写した。
【0071】(3)セラミックグリーンシートを加熱す
る工程 得られた6種類のセラミックグリーンシートを、実施例
1〜6と同様に、焼結炉を用いて、還元雰囲気(窒素)
中で、温度800℃、1時間の条件でそれぞれ加熱し、
セラミックグリーンシートを焼成するとともに、ルテニ
ウム酸を溶融させて、導体パターンを形成した。なお、
絶縁化表面処理金属粒子表面を被覆していたポリエチレ
ン系樹脂は、このような条件で加熱されることにより、
完全に消失していることが別途確認されている。
【0072】(4)導体パターンの抵抗値測定 得られた6種類の導体パターンにつき、抵抗測定装置を
用いて抵抗値(シート抵抗)を測定した。結果を、表4
および図7に示す。図7の結果から容易に理解されるよ
うに、現像電位(V)を60〜160(V)に変化させ
ると、ルテニウム酸鉛からなる導体パターンのシート抵
抗が対数的に、緩やかな曲線を描いて低下する傾向が見
られた。したがって、ルテニウム酸を内包した絶縁化表
面処理金属粒子を用いた場合、現像電位(V)を変化さ
せることで、幅広い範囲内で、所望のシート抵抗が得ら
れることが確認された。
【0073】[実施例13〜32] (1)絶縁化表面処理金属粒子を用意する工程 実施例1と同様に、ルテニウム酸鉛を内包した状態で、
ポリエチレン系樹脂を、粒子全体量に対して6重量%の
割合となるように表面に被覆し、平均粒子径が6μmで
あり、比抵抗が1.0×1012(Ω・cm)である絶縁
化表面処理金属粒子を作製した。また、実施例2と同様
に、ルテニウム酸を内包した状態で、ポリエチレン系樹
脂を、粒子全体量に対して6重量%の割合となるように
表面に被覆し、平均粒子径が6μmであり、比抵抗が
1.0×1012(Ω・cm)である絶縁化表面処理金属
粒子を作製した。
【0074】(2)絶縁化表面処理金属粒子をセラミッ
クグリーンシートに転写する工程 得られた2種類の絶縁化表面処理金属粒子のうち、ルテ
ニウム酸鉛を内包した絶縁化表面処理金属粒子を図3に
示す電子写真画像形成装置における現像部材36に、フ
ェライト粒子からなるキャリアとともに収容し、ルテニ
ウム酸を内包した絶縁化表面処理金属粒子を現像部材3
8にフェライト粒子からなるキャリアとともに収容し
た。なお、図3に示す電子写真画像形成装置は、電子写
真画像形成装置を簡略化して示してあり、図1に示す帯
電部材13、画像信号露光部材15、クリーニングブレ
ード21、全面露光部材23等は省略してある。
【0075】次いで、実施例1と同様に、全面露光部材
23を用いて露光処理した感光体11を、帯電部材13
を用いて暗下に、350Vの電位に全面均一帯電し、さ
らに、この感光体11上に、画像信号露光部材15を用
いて、所望の導体パターンの静電潜像を形成した。次い
で、ルテニウム酸鉛を内包した絶縁化表面処理金属粒子
を用いて感光体40を均一に現像した後、感光体40か
ら中間転写体42に対して絶縁化表面処理金属粒子を転
写した。次いで、感光体40に残留している絶縁化表面
処理金属粒子のクリーニングを行った後、ルテニウム酸
を内包した絶縁化表面処理金属粒子を用いて感光体40
を均一に現像し、さらに感光体40から中間転写体42
に対した。したがって、実施例13〜32においては、
感光体40から絶縁化表面処理金属粒子をそれぞれ中間
転写体42に一旦転写し、さらにこの中間転写体42か
ら、セラミックグリーンシートに最終的に転写した。す
なわち、図3の矢印Bに示すように、セラミックグリー
ンシートを、中間転写体42と転写部材44との間に供
給して、2種類の絶縁化表面処理金属粒子をそれぞれ転
写した。なお、ルテニウム酸鉛を内包した絶縁化表面処
理金属粒子およびルテニウム酸を内包した絶縁化表面処
理金属粒子は、それぞれ表1に示す現像電位で以て、現
像処理した。よって、このように2種類の絶縁化表面処
理金属粒子を現像し、中間転写体42上に2種類の絶縁
化表面処理金属粒子量あるいはドット密度を調節しつつ
載置することができるため、導体パターンにおける導体
抵抗の調整がさらに容易となる。その他、中間転写体4
2を設けることで、異なる種類の絶縁化表面処理金属粒
子における上下方向の重ね合わせ(積層)も容易とな
る。
【0076】(3)セラミックグリーンシートを加熱す
る工程 得られた20種類のセラミックグリーンシートを、実施
例1〜6と同様に、焼結炉を用いて、還元雰囲気(窒
素)中で、温度800℃、1時間の条件でそれぞれ加熱
し、セラミックグリーンシートを焼成するとともに、ル
テニウム酸を溶融させて、導体パターンを形成した。な
お、絶縁化表面処理金属粒子表面を被覆していたポリエ
チレン系樹脂は、加熱することにより、完全に消失して
いることがそれぞれ確認された。
【0077】(4)導体パターンの抵抗値測定 得られた20種類の導体パターンにつき、抵抗測定装置
を用いて抵抗値(シート抵抗)を測定した。結果を、表
5および図8に示す。図8は一部の結果を抜粋して示し
ており、横軸にルテニウム酸鉛を内包した絶縁化表面処
理金属粒子を現像する際の、現像電位(V)を採って示
してあり、縦軸には測定抵抗値をシート抵抗(Ω/□)
として対数で採って示してある。また、4本の曲線は、
上方から、ルテニウム酸を内包した絶縁化表面処理金属
粒子を現像する際の現像電位が、それぞれ60V、10
0V、140Vおよび160Vの場合である。
【0078】図8の結果から容易に理解されるように、
ルテニウム酸を内包した絶縁化表面処理金属粒子を現像
する際の現像電位が160Vの場合に、現像電位を60
〜160(V)に変化させると、ルテニウム酸鉛からな
る導体パターンのシート抵抗が対数的に、緩やかな曲線
を描いて低下する傾向が見られた。すなわち、ルテニウ
ム酸を内包した絶縁化表面処理金属粒子を比較的高電位
で現像し、さらにルテニウム酸鉛を内包した絶縁化表面
処理金属粒子を現像する電位を微妙に変化させることに
より、所望の導体パターンの導体抵抗(シート抵抗)が
容易に得られることが確認された。
【0079】一方、ルテニウム酸を内包した絶縁化表面
処理金属粒子を現像する際の現像電位が60Vの場合
に、現像電位を60〜160(V)に変化させても、シ
ート抵抗の値はほとんど変化しないことが確認された。
すなわち、ルテニウム酸を内包した絶縁化表面処理金属
粒子を低電位で現像することにより、ルテニウム酸鉛を
内包した絶縁化表面処理金属粒子を現像する電位が多少
変化しても、導体パターンにおいて一定のシート抵抗
値、この場合、1.4×10-3Ω・cmというシート抵
抗が得られることが確認された。
【0080】以上のことより、ルテニウム酸鉛を内包し
た絶縁化表面処理金属粒子を現像する際の現像電位と、
ルテニウム酸を内包した絶縁化表面処理金属粒子を現像
する際の現像電位とを、適宜変更することにより、極め
て容易に、しかも安定して所定のシート抵抗を得ること
ができる。
【0081】
【表4】
【0082】
【表5】
【0083】
【発明の効果】本発明の導体パターンの形成方法におい
て、金属種あるいは金属酸化物種が異なる2種以上の絶
縁化表面処理金属粒子を使用することにより、または、
平均粒子径が異なる2種以上の絶縁化表面処理金属粒子
を使用することにより、または絶縁化表面処理金属粒子
の現像電位を調節することにより、あるいはこれらの組
み合わせにより、導体パターンにおける導体抵抗(シー
ト抵抗)を調節することが容易で、しかも生産性に優
れ、高精度の導体パターンを形成することが可能な導体
パターンの形成方法を提供することが可能となった。
【0084】また、絶縁化表面処理金属粒子における絶
縁物(表面被覆物)として、ポリエチレン等のポレオレ
フィン樹脂に代表される熱可塑性絶縁物を用い、この絶
縁化表面処理金属粒子をセラミックグリーンシートに転
写した後、セラミックグリーンシートを絶縁化表面処理
金属粒子の融点以上の温度で加熱する前に、セラミック
グリーンシートを200℃以下の温度に加熱して熱可塑
性絶縁物を軟化させて、セラミックグリーンシートと絶
縁化表面処理金属粒子とを固着させる工程を挿入するこ
とにより、高温加熱処理前に、絶縁化表面処理金属粒子
の位置を固定することができる。したがって、より高精
度で、しかも所望の導体抵抗(シート抵抗)を有する導
体パターンを形成することが可能な導体パターンの形成
方法を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる電子写真画像形成装置の構
造例である(その1)。
【図2】本発明で用いられる別の電子写真画像形成装置
の構造例である(その2)。
【図3】本発明で用いられる別の電子写真画像形成装置
の構造例である(その3)。
【図4】本発明で用いられる別の電子写真画像形成装置
の構造例である(その4)。
【図5】本発明で用いられる別の電子写真画像形成装置
の構造例である(その5)。
【図6】本発明で用いられる別の電子写真画像形成装置
の構造例である(その6)。
【図7】1種類の絶縁化表面処理金属粒子から形成され
た導体パターンにおける現像電位と、抵抗値(シート抵
抗)との関係を示す図である。
【図8】2種類の絶縁化表面処理金属粒子から形成され
た導体パターンにおける現像電位と、抵抗値(シート抵
抗)との関係を示す図である。
【符号の説明】
11、32、40、50 感光体 13 帯電部材 15 画像信号露光部材 17、30、36、38、46、48、54、56、6
8、70 現像部材 19、34、44、60、76、78 転写部材 21 クリーニングブレード 23 全面露光部材 42 中間転写体 52 転写ドラム 23 全面露光部材 62、64、66 再搬送部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また、本発明の別な態様は、導体パターン
の形成方法に関し、下記工程(G)〜(I)を順次に含
むことを特徴とする(第3の方法と称する。)。 (G)金属および金属酸化物あるいはいずれか一方を内
包した絶縁化表面処理金属粒子を用意する工程。 (H)電子写真法を用いて画像形成を行い、前記絶縁化
表面処理金属粒子を少なくとも2つの現像電圧を用いて
形成した画像に対応させて、セラミックグリーンシート
に転写する工程。 (I)前記セラミックグリーンシートを、前記絶縁化表
面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融点以
上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。 このように現像電圧を変えることだけで導体パターンに
おける導体抵抗を容易に調節、変更することが可能であ
り、所望の抵抗値を得るのに、種々の抵抗値を有する金
属種を内包した絶縁化表面処理金属粒子を用意する必要
がなくなる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、本発明の形成方法(第1〜3の方
法)を実施するにあたり、電子写真法における絶縁化表
面処理金属粒子の転写を、少なくとも2以上の現像装置
を用いて形成した像に対応させて行うことが好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】(H)電子写真法を用いて画像形成を行
い、前記絶縁化表面処理金属粒子を少なくとも2つの現
像電圧を用いて形成した画像に対応させて、セラミック
グリーンシートに転写する工程。 第3の実施の形態においても、第1の実施の形態で説明
したように、図1〜図6に示す電子写真画像形成装置を
用いて絶縁化表面処理金属粒子をセラミックグリーンシ
ートに転写することが可能である。但し、現像部材が2
つ設けてある電子写真画像形成装置を用い、1種類の絶
縁化表面処理金属粒子を使用する場合には、2つの現像
部材のうちいずれか一方のみを用いても良く、あるい
は、2つの現像部材に同一の絶縁化表面処理金属粒子を
収容しても良い。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程(A)〜(C)を順次に含むこ
    とを特徴とする導体パターンの形成方法。 (A)金属および金属酸化物あるいはいずれか一方を内
    包した2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を用意する工
    程。 (B)電子写真法を用いて画像形成を行い、形成された
    画像に対応させて2種以上の絶縁化表面処理金属粒子を
    セラミックグリーンシートに転写する工程。 (C)前記セラミックグリーンシートを、前記絶縁化表
    面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融点以
    上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。
  2. 【請求項2】 前記絶縁化表面処理金属粒子における金
    属および金属酸化物が、銅、タングステン、ニッケル、
    銀、酸化ルテニウム、ルテニウム酸鉛から選ばれる少な
    くとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の導
    体パターンの形成方法。
  3. 【請求項3】 下記工程(D)〜(F)を順次に含むこ
    とを特徴とする導体パターンの形成方法。 (D)平均粒子径が異なる2種以上の絶縁化表面処理金
    属粒子を用意する工程。 (E)電子写真法を用いて画像形成を行い、形成された
    画像に対応させて前記2種以上の絶縁化表面処理金属粒
    子をセラミックグリーンシートに転写する工程。 (F)前記セラミックグリーンシートを、前記絶縁化表
    面処理金属粒子における金属および金属酸化物の融点以
    上の温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。
  4. 【請求項4】 前記平均粒子径が異なる2種以上の絶縁
    化表面処理金属粒子を、第1の絶縁化表面処理金属粒子
    および第2の絶縁化表面処理金属粒子としたときに、当
    該第2の絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径を当該第
    1の絶縁化表面処理金属粒子の平均粒子径よりも大きく
    し、前記第2の絶縁化表面処理金属粒子を、前記第1の
    絶縁化表面処理金属粒子よりも先に、セラミックグリー
    ンシートに転写することを特徴とする請求項3に記載の
    導体パターンの形成方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の絶縁化表面処理金属粒子を、
    2〜10μm未満の範囲内の値とし、前記第2の絶縁化
    表面処理金属粒子の平均粒子径を10〜20μmの範囲
    内の値とすることを特徴とする請求項4に記載の導体パ
    ターンの形成方法。
  6. 【請求項6】 下記工程(G)〜(I)を順次に含むこ
    とを特徴とする導体パターンの形成方法。 (G)金属および金属酸化物あるいはいずれか一方を内
    包した絶縁化表面処理金属粒子を用意する工程。 (H)電子写真法を用いて画像形成を行い、形成された
    画像に対応させて、前記絶縁化表面処理金属粒子を少な
    くとも2つの現像電圧を用いてセラミックグリーンシー
    トに転写する工程。 (I)前記セラミックグリーンシートを、絶縁化表面処
    理金属粒子における金属および金属酸化物の融点以上の
    温度で加熱し、導体パターンを形成する工程。
  7. 【請求項7】 前記セラミックグリーンシートの加熱温
    度を、600〜2000℃の範囲内の値とすることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の導体パタ
    ーンの形成方法。
  8. 【請求項8】 前記電子写真法における絶縁化表面処理
    金属粒子の転写を、少なくとも2以上の現像装置を用い
    て行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に
    記載の導体パターンの形成方法。
  9. 【請求項9】 前記電子写真法における絶縁化表面処理
    金属粒子の転写を、中間転写体および転写ドラムあるい
    はいずれか一方を用いて行うことを特徴とする請求項1
    〜8のいずれか1項に記載の導体パターンの形成方法。
  10. 【請求項10】 前記絶縁化表面処理金属粒子の平均粒
    子径を2〜20μmの範囲内の値とすることを特徴とす
    る請求項1〜9のいずれか1項に記載の導体パターンの
    形成方法。
  11. 【請求項11】 前記絶縁化表面処理金属粒子の抵抗値
    を1×1012Ω・cm以上の値とすることを特徴とする
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の導体パターンの
    形成方法。
  12. 【請求項12】 前記絶縁化表面処理金属粒子の絶縁物
    含有率を4〜20重量%の範囲内の値とすることを特徴
    とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の導体パタ
    ーンの形成方法。
  13. 【請求項13】 前記絶縁化表面処理金属粒子における
    絶縁物を熱可塑性絶縁物とし、前記絶縁化表面処理金属
    粒子をセラミックグリーンシートに転写した後、200
    ℃以下の温度に加熱して熱可塑性絶縁物を軟化せしめ、
    前記セラミックグリーンシート表面に、前記絶縁化表面
    処理金属粒子を固着させることを特徴とする請求項1〜
    12のいずれか1項に記載の導体パターンの形成方法。
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