JPH11307289A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JPH11307289A
JPH11307289A JP11398198A JP11398198A JPH11307289A JP H11307289 A JPH11307289 A JP H11307289A JP 11398198 A JP11398198 A JP 11398198A JP 11398198 A JP11398198 A JP 11398198A JP H11307289 A JPH11307289 A JP H11307289A
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JP
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lamp
current
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circuit
lighting device
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JP11398198A
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Nobukazu Miki
伸和 三木
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】定格が異なる同形状同寸法の蛍光灯を適合ラン
プとして使用することができ、しかも共用するための制
御が不要なインバータ回路からなる低価格な放電灯点灯
装置を提供するにある。 【解決手段】HE28WのランプとHO54Wのランプ
( HE28:982Ω、HO:337Ω)と、インダク
タL4( インダクタンス値=2.2mH) −コンデンサ
C12(静電容量値=15nF)の組合せとチョッパ電
圧(400V) 及び発振周波数を50kHzで固定する
組み合わせにより、HE28Wの使用時は170mA、
HO54Wの使用時は400mAのランプ電流が得られ
るインバータ回路4が実現できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同形状同寸法で定
格がそれぞれ異なる複数種の蛍光灯を適合ランプとして
使用する放電灯点灯装置を提供するにある。
【0002】
【従来の技術】一般に、蛍光灯のような放電灯には、F
HF32(Hf専用ランプ32W,45Wの2重定格ラ
ンプ),FLR40S(40W),FL40SS/ 37
(37W),FPL36(36W)等種々の定格があ
る。これらの蛍光灯はそれぞれ構造的に寸法,形状やフ
ィラメント構造等に違いがあるばかりか、定常時のラン
プ電圧やランプ電流、始動時の始動電圧,予熱時の予熱
電流特性等の電気特性についても違いがある。その結果
日本市場のみならず、海外市場でも蛍光灯の品名(蛍光
灯の形状毎に、また定格違いに応じて)に対して、ほぼ
1:1の関係で、専用の放電灯点灯装置が使用されてい
る。
【0003】ただし、従来よりある直管ラピッド型の一
般ランプ(例FLR40S:ランプ電流380mA、ラ
ンプ電圧105V,40W)と省電力ランプ(FLR4
0S/ 36:ランプ電流400mA、ランプ電圧90
V,36W)のように略10%程度の定格の違いに対し
て一品種の放電灯点灯装置で共用することはあった(松
下電工株式会社製ESX4021HK−5ENH等)。
【0004】ところが、バルブ径が15.9mmの通称
T5(以下T5ランプと称する。)と呼ばれる蛍光灯
は、同形状同寸法でありながら定格がl:1. 4 倍以上
の差を有する特徴がある。例を上げると、T5ランプの
4feet系では定格が大きい方(以後HOランプと呼
ぶ)では54W(ランプ電流400mA、ランプ電圧1
35V)で定格が小さい方(以後HEランプと呼ぶ)で
は28W(ランプ電流170mA、ランプ電圧165
V)であり、略2倍の定格差がある。そのため、上記F
LR40SとFLR40S/ 36の取り扱いと同じよう
には放電灯点灯装置の共用化ができなかった。
【0005】尚異種異定格のランプを共用しようとする
ものとしては特公平7−66864号公報に示されるも
ののように始動時にステップ的に始動電圧を与え、点灯
したタイミングでランプを判別し、ランプ種別に応じて
ランプ定格を与えることを特徴としているものがある。
【0006】また特公平6−12714号公報に示され
ているように定格ランプ電流が略等しい定格ランプ電圧
がそれぞれ異なる複数種の蛍光灯ランプを適合ランプと
し、出力V−I特性を急峻な垂下性の定電流特性として
いるインバータ回路を用いているものがある。。更に一
定のランプ電流を供給するインバータ回路で、管径が等
しくランプ電流が等しい(255mA)Hf専用ランプ
(T8ランプ)を点灯させるもの等が提供されている。
【0007】ところで特公平7−66864号公報に示
されるものは始動電圧でランプ違いを検出するとしてい
るが,ランプの始動電圧は周囲温度の変化でも大きく変
化するばかりか、現在のように多種多用のランプが存在
している場合、始動電圧違いだけでランプ違いを検出す
るだけでは誤動作の危険性が高いという問題がった。
【0008】またこのような従来例ではマイクロコンピ
ュータ等により各ランプの特徴を記憶させておく必要が
あり、非常に大がかりな装置を必要とし、高コスト化や
制御の難しさから実用的でないという問題があった。
【0009】更に特公平6−12714号公報に記載の
ものはHEランプとHOランプのように定格電が大きく
異なるものに対しては対象外である。
【0010】また更に管径が等しくランプ電流が等しい
ランプを点灯させるものは、同形状同寸法でランプ電流
が異なる場合には対処できない等の問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述のように
T5ランプといわれる同形状同寸法のランプでは、定格
の違いがl:1.4倍以上ある為、放電灯点灯装置の製
造サイドでもユーザーによる挿入間違いを考慮する必要
があった。
【0012】また定格の違いがl:1.4倍以上ある場
合それぞれのランプ定格を同時に満たし、双方を適合ラ
ンプとすることは非常に困難であり、大々的な対策回路
の付加が必要となり、実装面での問題や製品単体コスト
で問題があった。
【0013】更にまた各種ランプに対応して異なるイン
バータ回路からなる放電灯点灯装置を使用することは、
放電灯点灯装置の種類が多くなり、使用する上で繁雑に
なると共に、少量他品種生産によって放電灯点灯装置を
製造する必要があり、製造設備投資等に時間とコストが
投入され市場に対し低コストで、かつ信頼性のある製品
を提供できなかった。
【0014】さらには、各々製品に対して一からの設計
を行なうために、設計上の煩雑さ等の不都合を生じてい
た。
【0015】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、定格が異なる同形状同寸
法の蛍光灯を適合ランプとして使用することができ、し
かも共用するための制御が不要なインバータ回路からな
る低価格な放電灯点灯装置を提供するにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、同
形状同寸法で定格がそれぞれ異なる複数種の蛍光灯を適
合ランプとし、商用電源を整流・平滑する直流電源と、
この直流電源に接続されて高周波の出力を発生するLC
共振回路を有するインバータ回路とを有し、このインバ
ータ回路は、通常点灯後の発振周波数を変化させること
なく且つ、上記複数種の蛍光灯のそれぞれを点灯させて
も適合ランプの定格を損なうことなく点灯可能な固定発
振周波数と回路定数とを設定して成ることを特徴とす
る。
【0017】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、上記インバータ回路にはランプ予熱手段を備え、
上記複数種の蛍光灯をそれぞれ予熱させる何れの場合で
も、適合ランプの定格を損なわないようにインバータ回
路の発振周波数を固定して成ることを特徴とする。
【0018】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明において、上記複数種の蛍光灯は、バルブ径が16m
m〜17mmの蛍光灯であることを特徴とする。
【0019】請求項4の発明では、請求項1乃至3の何
れかの発明において、上記複数種の蛍光灯はランプ定格
が、1:1.4倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯
であることを特徴とする。
【0020】請求項5の発明では、請求項1乃至3の何
れかの発明において、上記複数種の蛍光灯はランプ定格
が、1:1. 7倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯
であることを特徴とする。
【0021】請求項6の発明では、請求項1乃至3の何
れかの発明において、上記複数種の蛍光灯はランプ定格
が、1:1. 8倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯
であることを特徴とする。
【0022】請求項7の発明では、請求項1乃至3の何
れかの発明において、上記複数種の蛍光灯はランプ定格
が、1:1. 9倍以上の定格差を有する2種類のランプ
であることを特徴とする。
【0023】請求項8の発明では、請求項2の発明にお
いて、上記予熱電流は予熱時間に依存し、最も大きなラ
ンプ定格の最小予熱電流と最も小さなランプ定格の最大
予熱電流の間の範囲の電流値を使用することを特徴とす
る。
【0024】請求項9の発明では、請求項8の発明にお
いて上記範囲を(最小予熱電流+最大予熱電流)/2の
±100mAとしたことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】まず本発明の放電灯点灯装置は、
バルブ径が16mm(〜最大17mm)の通称T5ラン
プを高周波で点灯させるものであるが、T5ランプには
同形状同寸法であって定格が違う2種類のランプがあ
り、この定格違いのランプに対して共用できるようにす
ることに技術目的を有する。
【0026】つまり従来技術でも述べたとおり、同形状
同寸法のFLR40SとFLR40S/36のように定
格差が10%程度のランプは以前よりあるが、ランプの
消費電力の定格差が最低でも1.4倍あるランプは日本
市場では初めてである。上記の同形状同寸法であって異
なる定格の2種のランプは図9(a)に示すHEランプ
の内の14Wと図9(b)に示すHOランプの内の24
W、同様にHEランプの21WとHOの39W、HEラ
ンプの28WとHOランプの54W、HEランプの35
WとHOアンプの49Wの各組み合わせがあり、ランプ
電流、フィラメント抵抗値、等価抵抗に差があることが
理解できる。
【0027】このような同形状同寸法のランプで共用す
ることができる本発明の放電灯点灯装置の実施形態を以
下に説明する。 (実施形態1)本実施形態は図1に示す回路構成からな
り、図示装置では、図示するように商用電源AC、全波
整流回路1、チョッパ回路2、チョッパ制御回路3、イ
ンバータ回路4、インバータ制御回路5を含む。商用周
波数の電圧は、フィルタ回路6を介して全波整流回路1
により整流され、昇圧チョッパ回路2により、昇圧平滑
されて、直流電圧が作成される。この直流電圧はインバ
ータ回路4により、高周波に変換される。インバータ回
路4はインダクタL4とコンデンサC12からなるLC
共振回路を含みその共振電流により2灯直列に接続した
蛍光灯たるT5ランプ(以下ランプと言う)7a,7b
が高周波で駆動される。ランプ7a,7bを数10kH
zの高周波で点灯することにより、光出力の増加、装置
の小型化、可聴騒音の低減、ちらつきの抑制、即時点灯
などが可能となる。
【0028】チョッパ回路2は電磁エネルギーを蓄積す
るためのイングクタL3とパワーMOSFETよりなる
スイッチング素子Q1と逆流防止用ダイオードD1、及
び平滑用コンデンサC4、C5を含む。スイッチング素
子Q1がオンしたとき全波整流回路1の出力電圧がイン
ダクタL3に印加されて、インダクタL3に流れる電流
は直線的に増加して行き、イングクタL3には電磁エネ
ルギーが蓄積される。そしてスイッチング素子Q1がオ
フすると、インダクタL3に蓄えられたエネルギーによ
り、イングクタL3に誘導起電圧が発生する。この誘導
起電圧は全波整流回路1の出力電圧に加えられ、ダイオ
ードD1を介して、コンデンサC4,C5を充電する。
これによりコンデンサC4、C5の両端に昇圧された平
滑な直流電圧が得られる。尚本実施形態では、出力電圧
が4 00Vとなるように設定している。
【0029】チョッパ制御回路3はチョッパ回路2に流
れる電流とチョッパ回路2の出力電圧を検出することに
より、チョッパ回路2のスイッチング素子Q1のオンオ
フ制御を行っている。このチョッパ制御回路3は汎用の
集積回路IC1〔ユニットロード社製UC3852)と
その外付け部品群により構成されているものである。
【0030】インバータ回路4はバイポーラのパワート
ランジスタQ2、パワーMOSFETQ3、ダイオード
D2、インダクタL4、コンデンサC8、C12、トラ
ンスT1を含むハーフブリッジインバータ回路で構成さ
れた所謂自励他励制御型インバータ回路である。ここで
インダクタL4(インダクタンス値=2.2mH)とコ
ンデンサC12(静電容量値=l5nF)がLC直列共
振回路を構成している。
【0031】インダクタL4とコンデンサC12、トラ
ンスT1、ランプ7a、7bよりなる負荷回路に流れる
振動電流はイングクタL4の2次巻線n2から、パワー
トランジスタQ2のベースにフィードバックされ、パワ
ートランジスタQ2がオンオフされる。パワーMOSF
ETQ3は、インバータ制御回路5によりオンオフされ
る。インバータ回路4は略50kHzの高周波で発振
し、その発振周波数の電力がトランスTlを介してラン
プ7a,7bに供給され、ランプ7a,7bが点灯す
る。
【0032】インバータ制御回路5はパワートランジス
タQ2がオフし、パワーMOSFETQ3の寄生ダイオ
ードがオンしたことを検出して、パワーMOSFETQ
3を一定期間にわたりオンさせる信号を出力する。
【0033】このインバータ制御回路5は専用の集積回
路IC2(松下電子部品製AN6766K)とその外付
け部品群を備えている。このインバータ制御回路5はイ
ンバータ回路4の起動とランプ7a,7bのフィラメン
ト予熱、並びにパワーMOSFETQ3のオン期間の制
御を行なう。フィラメントの予熱はランプの寿命を長く
する為のものである。
【0034】尚図中8はランプ電圧を検出する検出回路
であり、トランスT1に巻かれた巻線N3の電圧を受け
て,ダイオードD4、抵抗R25を介してIC2の15
ピンに接続されている。つまりランプ寿命末期などで,
通電路より高いランプ電圧が発生した場合、IC2に内
蔵された基準電位を越えると、インバータ回路4の発振
を停止させる機能を有する。
【0035】また9は間欠発振タイマであり、この間欠
発振タイマ9は、通常点灯時には、抵抗R29,R3
0、コンデンサC11を介してトランジスタQ4にベー
ス電流を供給している。即ち、インバータ回路4の発振
時にはトランジスタQ4はオンし、そのときIC2の1
2ピンは”L”となっている。そしてランプ7a,7b
のいずれかを外すと、共振回路を形成しているコンデン
サC12がなくなり、インダクタL4の電流が減少し
て、インバータ回路4は動作を停止する。このとき抵抗
R9,R10.R29,R30と,コンデンサC11に
より決められている時定数でトランジスタQ4がオン,
オフされて間欠発振となり、IC2の12ピンが”H”
になると、リセットされるものである。
【0036】ここで図1の回路の動作を更に詳細に説明
する。
【0037】まず商用交流電源ACを接続すると、チョ
ッパ制御回路3では全波整流回路1の出力により抵抗R
12を通してコンデンサC17が充電される。コンデン
サC17の両端電圧は集積回路IC1の電源電圧とな
り、上記電圧が集積回路IC1の動作電圧(約15V)
よりも上昇すると、集積回路IC1は制御端子である6
番端子から制御信号を出力してスイッチング素子Q1を
所定期間だけオンにし、チョッパ回路2を始動させる。
チョッパ制御回路3では、始動後にはチョッパ回路2に
設けたインダクタL3の2次巻線N22の誘起電力がダ
イオードD6を通してコンデンサC17を充電し、集積
回路IC1の7番端子である電源端子への給電が維持さ
れる。スイッチング素子Q1のオン期間は、集積回路I
C1の3番端子に接続された抵抗R13と4番端子に接
続されたコンデンサC18と、集積回路IC1の1番端
子であるフィードバック端子に印加されるチョッパ回路
2の出力電圧を抵抗R20,R21と可変抵抗VR1と
により分圧して得た電圧とにより決定される。
【0038】ところで、スイッチング素子Q1は、集積
回路IC1の2番端子に印加される抵抗R1の端子電圧
により決定されるタイミングで6番端子から出力される
制御信号によってターンオンする。抵抗R1の端子電圧
は2番端子に印加されるのであって、この電圧はインバ
ータ回路4の負側を基準(接地電位)としてチョッパ回
路2に流れる電流を示す。抵抗R1の端子電圧は集積回
路IC1によって基準電圧と比較され、インダクタL3
がエネルギーを放出してチョッパ回路2の出力電流がほ
ぼ零になったか否かが判定される。集積回路IC1は、
チョッパ回路2の出力電流がほぼ零になったことを検出
すると、6番端子からスイッチング素子Q1をターンオ
ンする制御信号を出力し、上述のようにして設定された
オン期間だけスイッチング素子Q1をオンにする。上述
のようにしてスイッチング素子Q1は、40〜100k
Hzの高周波でオン・オフを繰り返してコンデンサC
4,C5の両端の直流電圧を安定化するようにフィード
バック制御される。しかして、チョッパ回路2の出力電
圧は、商用交流電源ACのピーク電圧よりも高く、かつ
商用交流電源ACの変動にかかわらず一定に保たれるこ
とになる。
【0039】抵抗R2,R3は、スイッチング素子Q1
のゲート電流を制限し、スイッチング素子Q1の誤動作
を防止するために設けられている。集積回路IC1は、
8番端子であるオフセット端子を備え、1番端子である
フィードバック端子に対して抵抗R18およびコンデン
サC19を介して接続されている。抵抗R18およびコン
デンサC19は、集積回路IC1が内蔵している演算増
幅器のオフセットを設定する。
【0040】チョッパ回路2が上述のように動作するこ
とによって、インダクタL3には休止期間のない鋸歯状
波形の高周波電流が流れる。この高周波電流は、フィル
タ回路9により平滑化されて入力電流を正弦波とするの
であって、商用交流電源ACの電圧波形の位相にほぼ一
致し、結果的に高周波成分の除去によって力率を向上さ
せる。
【0041】ところでインバータ制御回路5のコンデン
サC10は抵抗R11を通して充電され、このコンデン
サC10の両端電圧が集積回路IC2の1番端子である
電源端子に動作電圧として印加される。この電圧の上限
は、ツェナーダイオードZD1により制限されている。
上記動作電圧が約10Vまで上昇すると、集積回路IC
2はパワーMOSFETQ3をターンオンできるように
なる。ここにおいて、集積回路IC2は集積回路IC1
の作動後に、チョッパ制御回路3の抵抗R12とコンデ
ンサC17とに関連付けて設定した抵抗R11とコンデ
ンサC10との時定数分だけ遅延して作動する。パワー
MOSFETQ3は集積回路IC2により設定された期
間だけオンになるように制御される。パワーMOSFE
TQ3がターンオフすると、パワートランジスタQ2は
インバータ回路4の構成部品により決定される所定時間
だけオンになり、その後、再びパワーMOSFETQ3
がターンオンするように制御される。このようにしてパ
ワーMOSFETQ3とパワートランジスタQ2とは高
周波で交互にオン・オフされることになる。
【0042】インバータ回路4の出力はトランスT1と
共振回路とを介してランプ7a,7bに供給され、ラン
プ7a,7bに高周波電圧が印加されるのである。
【0043】而して、初期動作期間では、インバータ回
路4の発振周波数はLC共振回路の共振周波数よりも高
く設定される。このことによって、ランプ7a,7bに
は始動電圧よりも低い予熱電圧が印加され、電源側のフ
ィラメントが予熱されることになる。この予熱期間はコ
ンデンサC24の容量により設定され、上記電源側のフ
ラメントはトランスT1の2次巻線から共振用のコンデ
ンサC12を通して流れる電流により予熱されることに
なる。一方、非電源側のフィラメントは別に設けた2次
巻線からコンデンサC13を通して流れる電流により予
熱されることになる。このコンデンサC13は、フィラ
メントやトランジスタに短絡が生じたときに過電流が流
れるのを防止するために設けられている。予熱は通常は
電源投入から約1秒以内に行われ、予熱後にはパワーM
OSFETQ3は定常動作時よりもオン期間が引き延ば
されるように制御される。このことによって、インバー
タ回路4は共振回路の共振周波数に近い発振周波数で動
作し、ランプ7a,7bに対して始動電圧を与えるので
ある。その後、インバータ回路4はランプ7a,7bが
点灯するまでほぼ同じ発振周波数で動作し続ける。
【0044】一方インバータ制御回路5では集積回路I
C2の1番端子である電源端子への印加電圧が上昇する
と、集積回路IC2が基準電圧を発生させる。この基準
電圧についてはパワーMOSFETQ3の動作に関連さ
せて後述する。チョッパ回路2が始動した直後は、パワ
ートランジスタQ2およびパワーMOSFETQ3はと
もにオフ状態に保たれており、その間には、チョッパ回
路2の出力電圧は抵抗R7の両端間とパワーMOSFE
TQ3のソース−ドレイン間とに印加される。パワーM
OSFETQ3のソース−ドレイン間の電圧は抵抗R4
〜R6により分圧され、抵抗R6の両端電圧は集積回路
IC2の18番端子に印加される。集積回路IC2の1
1番端子に印加されるコンデンサC24の端子電圧が約
0.5Vまで上昇し、抵抗R6の両端電圧が上記基準電
圧よりも低くなると、集積回路IC2の22番端子の出
力はHレベルになる。22番端子のHレベルの出力は抵
抗R10を通してパワーMOSFETQ3のゲートに始動
パルスを与え、パワーMOSFETQ3をターンオンさ
せる。このとき、パワートランジスタQ2はオフ状態に
保たれる。パワーMOSFETQ3がオンになると、イ
ンバータ回路4では、コンデンサC9、トランスT1の
1次巻線、共振用のインダクタL4、パワーMOSFE
TQ3、抵抗R9を通して電流が流れる。したがって、
抵抗R9の両端電圧が上昇し、この電圧は集積回路IC
2の20番端子である電流検出端子に印加され、集積回
路IC2の内部で別に設定された基準縁圧を越えると、
集積回路IC2の内部タイマが作動し、内部タイマの出
力電圧がHレベルになる。内部タイマの時限時間は、集
積回路IC2の2番端子に外付された抵抗R20とコン
デンサC21とにより決定される。ここに、内部タイマ
は、パワーMOSFETQ3のオン期間を、始動パルス
によって得たオン期間よりも引き延ばす機能を有する。
すなわち、パワーMOSFETQ3は、内部タイマが動
作していないときには短時間だけオンになる。内部タイ
マの出力があらかじめ設定された時間間隔が経過してL
レベルになると、集積回路IC2は22番端子の出力を
Lレベルにし、パワーMOSFETQ3をターンオフさ
せる。パワーMOSFETQ3がオンになっている期間
には、インダクタL4の2次巻線n2にはパワートラン
ジスタQ2を逆バイアスしてオフに保つように電圧が発
生する。逆に、パワーMOSFETQ3がターンオフす
ると、2次巻線n2には逆極性の電圧が発生してパワー
トランジスタQ2が順バイアスされ、パワートランジス
タQ2がターンオンする。このようにして、インバータ
回路4は発振電流ないし発振電圧の出力を開始する。
【0045】ところでドレイン電流が停止してパワーM
OSFETQ3がターンオフすると、インダクタL4は
同じ向きの電流を流し続けようとするから、インダクタ
L4の2次巻線n2には逆極性の電圧が誘起される。こ
の誘起電圧による電流は、ダイオードD2を通して流れ
る。したがって、パワートランジスタQ2は2次巻線n
2に誘起された電圧によって順バイアスされてターンオ
ンする。上記電流が減少して零になると、コンデンサC
9が電源として機能し、パワートランジスタQ2にコレ
クタ電流を流す。コレクタ電流がベース電流の所定倍に
なると、パワートランジスタQ2は不飽和になる。した
がって、2次巻線n2の誘起電圧は、パワートランジス
タQ2のオン状態を維持できなくなるまでパワートラン
ジスタQ2のベース電流を減少する。パワートランジス
タQ2がターンオフした後にも、インダクタL4は、ト
ランスT1の1次巻線、チョッパ回路2よりなる直流電
源、パワーMOSFETQ3の寄生ダイオードを通して
同じ向きに電流を流し続けようとする。寄生ダイオード
が導通すると、ソース−ドレイン間電圧は零まで低下
し、それに伴って、集積回路IC2の18番端子である
電圧モニタ端子への印加電圧も低下する。その結果、抵
抗R6の両端電圧は集積回路IC2の内部で設定されて
いる基準電圧よりも下がり、集積回路IC2は22番端
子である出力端子の出力をHレベルにして、パワーMO
SFETQ3をターンオンさせる。これによって、パワ
ーMOSFETQ3にドレイン電流が流れる。ドレイン
電流が流れ始めた後には、抵抗R9の両端に電圧が発生
し、この電圧が集積回路IC2の20番端子である電流
検出端子に印加され、この電圧は基準電圧と比較され
る。比較される電圧が基準電圧を越えていると、集積回
路IC2の内部タイマはあらかじめ設定された時限時間
で動作し、パワーMOSFETQ3のオン期間を時限
し、その後、集積回路IC2はパワーMOSFETQ3
をターンオフさせるように制御する。上述のようにし
て、パワーMOSFETQ3およびパワートランジスタ
Q2は高周波で交互にオン・オフされ、トランスT1お
よびインダクタL4とコンデンサC12とにより形成さ
れた共振回路を通してランプ7a,7bを点灯させるの
である。
【0046】次に、ランプ電圧検出回路7の動作につい
て説明する。ランプ7a,7bが寿命末期に近付くと、
ランプ電流が減少してランプ電圧が上昇し、インバータ
回路4の出力電圧も上昇する。したがって、トランスT
1の2次巻線の誘起電圧が上昇し、2次巻線にダイオー
ドD5および抵抗R25を介して直列接続されている抵
抗R33の両端電圧が上昇する。抵抗R33の両端電圧
は、集積回路IC2の15番端子に入力され所定の閾値
(集積回路IC2の内部でたとえば5Vに設定される)
と比較される。抵抗R33の電圧がこの閾値を越える
と、集積回路IC2は22番端子である出力端子の出力
をLレベルに設定し、パワーMOSFETQ3をターン
オフさせるか、あるいは所定時間内で間欠的に出力を”
H”レベルに設定する。このようにして、インバータ回
路4の発振が停止もしくはランプ電圧が制限されること
になる。したがって、ランプ電圧検出回路7を設けてい
ることにより、集積回路IC2はランプ7a,7bの寿
命が末期に近づいたことを知ることができ、インバータ
回路4の動作を停止させたり制限したりし、寿命末期で
は無負荷状態に近くなってランプ電圧が上昇するのに対
して、このような過電圧から回路要素を保護することが
できるのである。したがって、パワートランジスタQ2
およびパワーMOSFETQ3は過電圧による破壊が防
止され、インダクタL4およびトランスT1の1次巻線
は過熱が防止される。
【0047】次に、間欠発振タイマ回路8の動作につい
て説明する。いま、本装置を作動させた状態でいずれか
一方のランプ7a,7bを交換のために取り外すと、共
振用のコンデンサC12が切り離されてインバータ回路
4は停止する。すなわち、コンデンサC12が切り離さ
れると共振回路が形成されなくなり、またトランスT1
の2次巻線が開放されて1次巻線のインダクタンスが増
加する。その結果、インダクタL4を通過する電流が減
少し、パワートランジスタQ2のベースに十分な順方向
バイアスを与えることができなくなり、パワートランジ
スタQ2とパワーMOSFETQ3とはともにオフにな
る。この状態が継続すれば、一般に使用者はランプ交換
を行って再始動させることになる。
【0048】ここで本発明者らは上記放電灯点灯装置を
用いて、前述のHE28WのランプとHO54Wのラン
プとを点灯した場合のランプ電流を測定したところ図2
に示すような変化がわかった。図2中イはHEランプの
電流を、ロはHOランプの電流を示す。また両ランプの
ランプ定格差はl:1.9倍である。ここで、インバー
タ回路4の発振周波数を50kHzで固定させると、H
E28Wでは170mA、HO54Wでは400mAの
ランプ電流が得られるとともに、それぞれの定格出力
(HE:28W、HO:54W)が得られることを示し
ている。このときのインダクタL4とコンデンサC12
の固有振動周波数は略28kHzにあり、その両端に与
えられたチョッパ電圧は400Vである。
【0049】しかして本実施形態ではHE28Wのラン
プとHO54Wのランプ( HE28:982Ω、HO:
337Ω)と、インダクタL4( 2.2mH) −コンデ
ンサC12(15nF)の組合せとチョッパ電圧(400
V) 及び発振周波数を50kHzで固定する組み合わせ
により、HE28Wの使用時は170mA、HO54W
の使用時は400mAのランプ電流が得られ、上記ラン
プ電流をそれぞれ得られる組合せの構成であれば、HE
28WとHO54Wのランプで共用できる放電灯点灯装
置が実現できることが証明できた。
【0050】ところで上記図1の放電灯点灯装置は昇圧
チョッパ方式と自励,他励制御式のハーフブリッジで構
成された、インバーた回路4を使用したものであるが、
図3に示すように共振回路を形成しているインダクタL
0、コンデンサC0のインピーダンス要素が商用電源の
電圧に応じて変化する通称高周波充電式インバータ回路
や、ハーフブリッジのスイッチング回路の一方をチョッ
パ回路のスイッチとして兼用する1石兼用式インバータ
回路や、図4のようなインダクタL0,コンデンサC0
とでLC共振回路を構成するハーフブリッジのスイッチ
ング素子の両方をチョッパ回路のスイッチとして兼用す
る2石兼用式インバータ回路や、4石のスイッチング素
子を用いたフルブリッジ式インバータ回路、1石式イン
バータ回路、プッシュプル方式のインバータ回路などに
おいても、LC共振回路の組合せは無限であり、インバ
ータ回路の発振周波数を20kHz〜100kHzの範
囲で固定したままHEとHOランプを共用して点灯させ
る方式が本発明に含まれるのはいうまでもない。尚図
3, 図4の回路構成自体は周知であるのでここでは説明
を省略する。 (実施形態2)本実施形態は図1の放電灯点灯装置を前
述のHE2IWのランプとHO39Wのランプとで共用
するものであり、図5は図1に示すインバータ回路4の
発振周波数を変えてそれぞれのランプを点灯した場合の
ランプ電流の変化を測定した結果を示している。図5中
イはHEランプの電流を, ロはHOランプの電流を示
す。尚両ランプのランプ定格差はl:1.8倍である。
インバータ回路4の発振周波数を48kHzに固定する
ると、HE21Wでは170mA、HO39Wでは33
0mAのランプ電流が得られるとともいに、それぞれの
定格出力(HE:21W、HO:39W)が得られるこ
とを示している。
【0051】このときのインダクタL4とコンデンサC
12の固有振動周波数は略24kHzにあり、その両端
に与えられたチョッパ電圧は4 00Vである。
【0052】しかして本実施形態では、HE21Wのラ
ンプとHO39Wのランプ( HE21W :725Ω、H
O39W:348Ω)と、インダクタL4(170m
H)、コンデンサC12(20nF)の組合せとチョッ
パ電圧( 400V)及び発振周波数を48kHzで固定
する組み合わせにより、HE21Wのランプの使用時は
170mA、HO39Wのランプの使用時に330mA
のランプ電流が得られ、上記ランプ電流をそれぞれ得ら
れる組合せの構成であれば、HE21WのランプとHO
39Wのランプとで共用できる放電灯点灯装置が実現で
きることが証明できた。
【0053】尚本実施形態の放電灯点灯装置は、昇圧チ
ョッパ方式と自励他制御のハーフブリッジをもちいたも
のであるが、実施形態1と同様他の種類のインバータ回
路を用いたものでもHE21WのランプとHO39Wの
ランプとで共用できる放電灯点灯装置を実現できるのは
言うまでもない。
【0054】(実施形態3)図6は、図1で示した放電
灯点灯装置を用いて、前述のHEl4WランプとHO2
4Wのランプを点灯した場合のランプ電流の変化を示し
ている。図6中イはHEランプの電流を、ロはHOラン
プの電流を示す。尚両ランプの定格差はl:1.7 倍で
ある。ここで、インバータ回路4の発振周波数を47k
Hzで固定させて動作させると、HEl4Wのランプで
は170mA、HO24Wのランプでは225mAのラ
ンプ電流が得られ、それぞれの定格出力(HE:14
W、HO:24W)が得られたことを示している。
【0055】このときのインダクタL4とコンデンサC
12の固有振動周波数は略29kHzで、その両端に与
えるチョッパ電圧は4 00Vである。
【0056】しかして本実施形態では、HEl4Wのラ
ンプとHO24Wのランプ( HE14:482Ω、HO
24:250Ω)と、インダクタL4(インダクタンス
値=3.0mH)、コンデンサC12(静電容量値=2
0nF)の組合せとチョッパ電圧(400V)及び発振
周波数を47kHzで固定する組み合わせにより、HE
l4Wのランプの使用時には170mA、HO24Wの
ランプの使用時には300mAのランプ電流が得られ、
上記ランプ電流をそれぞれ得られる組合せの構成であれ
ば、HEl4WのランプとHO24Wのランプで共用で
きる放電灯点灯装置が実現できることが証明できた。
【0057】本実施形態の放電灯点灯装置は、昇圧チョ
ッパ方式と自励他制のハーフブリッジのインバータ回路
を用いているが、実施形態1 と同様他の種類のインバタ
ー回路を用いて本実施形態と同様にHEl4Wのランプ
とHO24Wのランプで共用できる放電灯点灯装置を実
現できるのは言うまでもない。 (実施形態4)図7は図1に示した放電灯点灯装置を用
いて、前述のHE35WのランプとHO49Wのランプ
を点灯した場合のランプ電流の変化を示している。図7
中イはHEランプの電流を、ロはHOランプの電流を示
す。尚両ランプの定格差はl:1.4倍である。ここ
で、インバータ回路の発振周波数を50kHに固定して
動作させると、HE35Wでは170mA、HO49W
では255mAのランンプ電流が得られ、それぞれの定
格出力(HE:35W、HO:49W)が得られたこと
を示している。
【0058】この場合インダクタL4とコンデンサC1
2の固有振動周波数は略29kHzにあり、その両端に
与えられたチョッパ電圧は4 00Vである。
【0059】しかして本実施形態では、HE35Wのラ
ンプとHO49Wのランプ( HE35:1230Ω、H
O49:745Ω )と、インダクタL4(インダクタ
ンス値=1.5mH) −コンデンサC12(静電容量値
=20nF)の組合せとチョッパ電圧(400V) 及び
発振周波数を50kHzで固定する組み合わせにより、
HE35Wのランプの使用時は170mA、HO49W
のランプの使用時は255mAのランプ電流が得られ、
上記ランプ電流をそれぞれ得られる組合せの構成であれ
ば、HE35WのランプとHO49Wのランプで共用で
きる放電灯点灯装置が実現できることが証明できた。
本実施形態2の放電灯点灯装置は、昇圧チョッパ方式と
自励他制のハーフブリッジのインバータ回路を用いてい
るが、実施形態1と同様他の種類の高周波点灯装置で
も、HE35WのランプとHO49Wのランプで共用で
きる放電灯点灯装置を実現できるのは言うまでもない。 (実施形態5)ランプ(蛍光灯)の予熱電流特性は予熱
を与える時間に従属し、それぞれのランプに対して設定
されている。本実施形態における予熱の与え方は、図1
に示した放電灯点灯装置を用いて、点灯前の短時間(約
1秒)に、発振周波数を点灯周波数より高い所に設定
し、フィラメントを加熱する方法としている。
【0060】以下に、本発明の骨子である同形状同寸法
で負荷の定格差が大きく、フィラメント抵抗値にも差が
ある複数種のT5ランプで同じ放電灯点灯装置を共用す
る方法を具体的に述べる。
【0061】図8は、実施形態1中にある、HE28W
のランプとHO54Wのランプの予熱電流特性を示した
ものである。図中イ、イ’はHEランプの予熱電流の最
大,最小を、ロ、ロ’はHOランプの予熱電流の最大,
最小をそれぞれ示す。ランプの予熱電流(図8:予熱電
流の最大と最小はIEC81Aでの推奨値)はランプそ
れぞれに差がある。当然予熱時にはランプの両端間の抵
抗は無限大であるため、LCの直列共振カーブに従った
予熱電流をフィラメント間に与えることとなる。その
為、実施形態1〜4のように点灯時それぞれのランプが
等価抵抗として置き換えられる前の段階なので、上記H
E28WとHO54Wを共用する為には、どちらか一方
の予熱電流の範囲に合わせる必要がある。
【0062】本実施形態では、複数のランプ共用のメリ
ットを最大に活かす為、あえてIECの推奨値から外れ
たHOタイプの最小予熱電流とHEタイプの最大予熱電
流の間の領域でランプに予熱電流を与えることとした。
【0063】また該予熱電流の供給は、インバータ回路
4の発振周波数を固定し、予熱時間を1秒間として、略
0.6Aの予熱電流を与えることTOした。
【0064】それにより、複雑な制御を用いずにランプ
共用化できることが可能である。即HOタイプのIEC
推奨予熱電流に固定で予熱を与えると、HEタイプにお
いては予熱過多により、フィラメントが加熱され、ラン
プの管端部の黒化が速くなってしまう。またHEタイプ
のIEC推奨予熱電流に固定で予熱を与えると、HOタ
イプを使用したときには予熱不足によりコールドスター
トに近くなり、ランプ寿命に影響を与える。
【0065】そのため、あえてその中間領域(図8の斜
線領域)を用いるものとした。HE35WとHO49
W、及びHE14WとHO24W、HE21WとHO3
9Wにおいても上記同様に設定すれば予熱時にも共用可
能となることは言うまでもない。
【0066】さらに効率良く予熱設計を進めるために、
上記予熱範囲を(HOランプの最小予熱電流+HEラン
プの最大予熱電流)/2とした。一般的にランプ及びイ
ンバータ回路内に使用される部品にはばらつき要因があ
るため上記範囲に対して±100mAとすることを特徴
づけた。また±100mAの範囲で予熱電流の範囲で予
熱電流のセンターを用いることは上記インバータ回路の
製造上においても重要で、ボリュームなどで出力を合わ
せ込む際にも上記範囲であれば、工程と実ランプで相関
をとれる範囲である。
【0067】尚実施形態1乃至4のランプの組み合わせ
以外に、ランプの定格差がl:1.8倍のランプの組み
合わせにおいても、インバータ回路2の発振周波数の固
定と, インダクタL4及びコンデンサC12のLC直列
共振回路の回路定数を定めて両ランプの定格に適合した
共用化な放電灯点灯装置を実現できるのは言うまでもな
い。
【0068】
【発明の効果】請求項1の発明は、同形状同寸法で定格
がそれぞれ異なる複数種の蛍光灯を適合ランプとし、商
用電源を整流・平滑する直流電源と、この直流電源に接
続されて高周波の出力を発生するLC共振回路を有する
インバータ回路とを有し、このインバータ回路は、通常
点灯後の発振周波数を変化させることなく且つ、上記複
数種の蛍光灯のそれぞれを点灯させても適合ランプの定
格を損なうことなく点灯可能な固定発振周波数と回路定
数とを設定したので、同形状同寸法で定格がそれぞれ異
なる複数種の蛍光灯を適合ランプとして使用することが
でき、しかもこれら蛍光灯で共用するために、インバー
タ回路を制御する必要がないため,製造コストも安価に
なるという効果がある。
【0069】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記インバータ回路にはランプ予熱手段を備え、上
記複数種の蛍光灯をそれぞれ予熱させる何れの場合で
も、適合ランプの定格を損なわないようにインバータ回
路の発振周波数を固定しているので、上記効果に加え、
蛍光灯の予熱においてもインバータ回路を制御すること
なく共用することができるという効果がある。
【0070】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、バルブ径が16mmの蛍光灯を用いる放電灯
点灯装置に適用できる。特に請求項4の発明は、請求項
1乃至3の何れかの発明において、ランプ定格が、1:
1.4倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯を、また
請求項5の発明は、上記複数種の蛍光灯はランプ定格
が、1:1. 7倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯
を、さらに請求項6の発明は、請求項1乃至3の何れか
の発明において、上記複数種の蛍光灯はランプ定格が、
1:1. 8倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯を、
請求項7の発明は、上記複数種の蛍光灯はランプ定格
が、1:1. 9倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯
を使用する放電灯点灯装置においてインバータ回路の共
用化が図れる。
【0071】請求項8の発明は、請求項2の発明におい
て、上記予熱電流は予熱時間に依存し、最も大きなラン
プ定格の最小予熱電流と最も小さなランプ定格の最大予
熱電流の間の範囲の電流値を使用するので、インバータ
回路を制御することなく予熱電流に対しても共用化を図
れるのが容易であるという効果ある。
【0072】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て上記範囲を(最小予熱電流+最大予熱電流)/2の±
100mAとしたので、予熱設計の効率化が図れるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に用いる放電灯点灯装置の
一例を示す回路図である。
【図2】実施形態1に用いるランプのランプ電流とイン
バータ回路の発振周波数の関係を示す説明図である。
【図3】実施形態1に用いる放電灯点灯装置の別の例を
示す回路図である。
【図4】実施形態1に用いる放電灯点灯装置の他の例を
示す回路図である。
【図5】実施形態2に用いるランプのランプ電流とイン
バータ回路の発振周波数の関係を示す説明図である。
【図6】実施形態3に用いるランプのランプ電流とイン
バータ回路の発振周波数の関係を示す説明図である。
【図7】実施形態4に用いるランプのランプ電流とイン
バータ回路の発振周波数の関係を示す説明図である。
【図8】実施形態5に用いるランプの予熱電流と予熱時
間の関係を示す説明図である。
【図9】(a)はHEランプの諸元値の説明図である。
(b)はHOランプの諸元値の説明図である。
【符号の説明】
1 全波整流回路 2 チョッパ回路 3 チョッパ制御回路 4 インバータ回路 5 インバータ制御回路 6 フィルタ回路 7a,7b ランプ 8 ランプ電圧検出回路 9 間欠発発振タイマ L4 インダクタ C12 コンデンサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同形状同寸法で定格がそれぞれ異なる複数
    種の蛍光灯を適合ランプとし、商用電源を整流・平滑す
    る直流電源と、この直流電源に接続されて高周波の出力
    を発生するLC共振回路を有するインバータ回路とを有
    し、このインバータ回路は、通常点灯後の発振周波数を
    変化させることなく且つ、上記複数種の蛍光灯のそれぞ
    れを点灯させても適合ランプの定格を損なうことなく点
    灯可能な固定発振周波数と回路定数とを設定して成るこ
    とを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】上記インバータ回路にはランプ予熱手段を
    備え、上記複数種の蛍光灯をそれぞれ予熱させる何れの
    場合でも、適合ランプの定格を損なわないようにインバ
    ータ回路の発振周波数を固定して成ることを特徴とする
    請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】上記複数種の蛍光灯は、バルブ径が16m
    m〜17mmの蛍光灯であることを特徴とする請求項1
    又2に記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】上記複数種の蛍光灯はランプ定格が、1:
    1.4倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の放電灯点
    灯装置。
  5. 【請求項5】上記複数種の蛍光灯はランプ定格が、1:
    1. 7倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の放電灯点
    灯装置。
  6. 【請求項6】上記複数種の蛍光灯はランプ定格が、1:
    1. 8倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の放電灯点
    灯装置。
  7. 【請求項7】上記複数種の蛍光灯はランプ定格が、1:
    1. 9倍以上の定格差を有する2種類の蛍光灯であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の放電灯点
    灯装置。
  8. 【請求項8】上記予熱電流は予熱時間に依存し、最も大
    きなランプ定格の最小予熱電流と最も小さなランプ定格
    の最大予熱電流の間の範囲の電流値を使用することを特
    徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】上記範囲を(最小予熱電流+最大予熱電
    流)/2の±100mmAとしたことを特徴とする請求
    項8記載の放電灯点灯装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008192390A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Shihen Tech Corp 放電灯点灯装置
JP2009238605A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Panasonic Electric Works Co Ltd 放電灯点灯装置及び照明器具
JP2011134446A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Shihen Tech Corp 放電灯点灯装置

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