JPH11307024A - ビーム発生装置 - Google Patents

ビーム発生装置

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JPH11307024A
JPH11307024A JP10115079A JP11507998A JPH11307024A JP H11307024 A JPH11307024 A JP H11307024A JP 10115079 A JP10115079 A JP 10115079A JP 11507998 A JP11507998 A JP 11507998A JP H11307024 A JPH11307024 A JP H11307024A
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electrode
filament
opening
focusing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サンプルに対して効率的な前処理を施すことが
可能な各種ビームを発生できるビーム発生装置を低価格
で提供することを目的とする。 【解決手段】ビーム発生装置は、Z軸方向に沿って順に
配置されたチャンバ10及び第1電極20を備えてい
る。チャンバ10は、Z軸に沿った一端面に、イオンビ
ーム発生用の第1フィラメント16a、または電子ビー
ム発生用の第2フィラメント16bを嵌合可能な構造を
有し、Z軸に沿った他端面に、集束電極14を備えてい
る。チャンバ10の一端面に第1フィラメント16aを
取り付け、チャンバ10内に正イオンのプラズマを生成
し、チャンバ10と第1電極20との間に+VAの加速
電圧を印加することによりイオンビームが放出される。
また、チャンバ10に第2フィラメント16bを取り付
け、チャンバ10と第2電極20との間に−VAの加速
電圧を印加することにより電子ビームが放出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ビーム発生装置
に関し、特に、サンプルに対して所定の処理を施すため
の電子ビームやイオンビームを発生するビーム発生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】各種研究開発の分野、特に、金属表面上
における原子配列の解析や原子の構造解析等の基礎研究
の分野では、各実験テーマに合わせて、電子ビームやイ
オンビームなどの各種ビームを発生するビーム発生装置
が必要不可欠である。電子ビームを発生する電子ビーム
発生装置は、例えば、金属などのサンプルを加熱した
り、サンプルに付着している不純物を除去したり、正電
荷を中和する等の前処理に利用される。また、イオンビ
ームを発生するイオンビーム発生装置は、例えば、各種
金属などのサンプル表面に他の金属を蒸着する前や、サ
ンプル表面の分析を行う前に、サンプルをクリーニング
するといった前処理に利用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの電
子ビーム発生装置や、イオンビーム発生装置は、それぞ
れ個別の筐体で構成されている。これらの筐体は、それ
ぞれのユニットに組み込まれている。このため、サンプ
ルに対して連続的に電子ビーム及びイオンビームを照射
する場合には、電子ビーム発生装置を備えたユニットと
イオンビーム発生装置を備えたユニットとの間で、サン
プルを移動させる必要がある。
【0004】また、電子ビーム発生装置及びイオンビー
ム発生装置は、ともに高価格であるため、両者を必要と
する場合には、設備投資に膨大な予算を必要とする。こ
のように、従来では、電子ビーム発生装置及びイオンビ
ーム発生装置は、それぞれ個別の筐体で構成されている
ため、連続的に電子ビーム及びイオンビームを照射する
必要のあるサンプルを、ユニット間で移動させるといっ
た手間がかかり、サンプルに対してクリーニングなどの
前処理を効率的に施すことができないといった問題があ
る。また、電子ビーム発生装置及びイオンビーム発生装
置を購入するためには、膨大な予算を必要とするといっ
た問題が発生する。
【0005】そこで、この発明は、上述した問題点に鑑
みなされたものであって、サンプルに対して効率的な前
処理を施すことが可能な各種ビームを発生できるビーム
発生装置を低価格で提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載のビーム発生装置は、
イオンビームを発生させるための第1フィラメント部、
または、電子ビームを発生させるための第2フィラメン
ト部を一端部に取り付け可能なチャンバと、前記チャン
バの他端部に取り付けられているとともに、開口部を備
えた集束電極と、前記集束電極に隣接して配置された加
速電極と、前記チャンバに前記第1フィラメント部が取
り付けられた場合に、前記チャンバ内にプラズマを生成
するプラズマ生成手段と、前記チャンバに前記第1フィ
ラメント部が取り付けられた場合に、前記プラズマ生成
手段によって前記チャンバ内に生成されたプラズマを前
記集束電極の開口部から放出させるために、前記集束電
極と前記加速電極との間に第1の電位差を形成する電圧
を前記集束手段に供給する第1電圧供給手段と、前記チ
ャンバに前記第2フィラメント部が取り付けられた場合
に、前記第2フィラメント部から発生した電子を前記集
束電極の開口部から放出させるために、前記集束電極と
前記加速電極との間に第2の電位差を形成する電圧を前
記集束手段に供給する第2電圧供給手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
【0007】請求項4に記載のビーム発生装置は、不活
性ガスを導入するガス導入口を備えた円筒形のチャンバ
と、前記チャンバの一端部に取り付けられた際に、前記
チャンバの一端部側に近接する位置に配置されるととも
に、前記ガス導入口から導入された不活性ガスをイオン
化してプラズマを生成するための電子を放出するコイル
状のフィラメントと、前記チャンバ内部に設けられてい
るとともに、前記フィラメントから放出された電子を集
束するアノードと、前記チャンバの他端部に取り付けら
れているとともに、第1の開口部を備え、前記チャンバ
内で発生した熱を遮蔽する熱遮蔽板と、前記熱遮蔽板に
重合された際に、前記熱遮蔽板の第1の開口部に対応す
る第2の開口部を備え、前記熱遮蔽板との間に間隙を形
成するための凹部が形成された集束電極と、前記集束電
極に隣接して配置された接地電位の加速電極と、前記チ
ャンバ内で生成されたプラズマを前記熱遮蔽板の第1の
開口部を介して前記集束電極の第2の開口部から放出さ
せるために、前記集束電極と加速電極との間に、接地電
位の前記加速電極に対して所定の電位差を形成する電圧
を前記集束電極に供給する電圧供給手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
【0008】請求項5に記載のビーム発生装置は、イオ
ンビームを発生させるための第1フィラメント部、また
は、電子ビームを発生させるための第2フィラメント部
を一端部に取り付け可能なチャンバと、前記チャンバの
他端部に取り付けられているとともに、第1の開口部を
備え、前記チャンバ内で発生した熱を遮蔽する熱遮蔽板
と、前記熱遮蔽板に重合された際に、前記熱遮蔽板の第
1の開口部に対応する第2の開口部を備え、前記熱遮蔽
板との間に間隙を形成するための凹部が形成された集束
電極と、前記集束電極に隣接して配置された接地電位の
加速電極と、前記チャンバに前記第1フィラメント部が
取り付けられた場合に、前記チャンバ内にプラズマを生
成するプラズマ生成手段と、前記チャンバに前記第1フ
ィラメント部が取り付けられた場合に、前記プラズマ生
成手段によって前記チャンバ内に生成されたプラズマを
前記熱遮蔽板の第1の開口部を介して前記集束電極の第
2の開口部から放出させるために、前記集束電極と前記
加速電極との間に、接地電位の前記加速電極に対して正
の電位差を形成する電圧を前記集束手段に供給する第1
電圧供給手段と、前記チャンバに前記第2フィラメント
部が取り付けられた場合に、前記第2フィラメント部か
ら発生した電子を前記熱遮蔽板の第1の開口部を介して
前記集束電極の第2の開口部から放出させるために、前
記集束電極と前記加速電極との間に、接地電位の加速電
極に対して負の電位差を形成する電圧を前記集束手段に
供給する第2電圧供給手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明のビーム発生装置
の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、
イオンビーム発生装置について説明する。
【0010】図1は、イオンビーム発生装置の構成を概
略的に示す図である。すなわち、図1に示すように、イ
オンビーム発生装置は、プラズマを生成するチャンバ1
0と、加速電極として機能する第1電極20と、第2電
極30と、第3電極40とを備えている。これらのチャ
ンバ10、第1電極20、第2電極30、及び第3電極
40は、イオンビームが出射されるZ軸方向に沿って順
に配置されているとともに、互いに所定の間隔をおいて
隣接して配置されている。
【0011】チャンバ10は、アルゴンガスや窒素ガス
などの不活性ガスが導入されるガス導入口11、Z軸を
中心とする円形の開口を有するリング状のアノードリン
グ12、熱電子を放出するコイル状のフィラメント13
a、および、Z軸に沿った端面に配置された集束電極と
して機能するウエネルト14を備えている。
【0012】アノードリング12は、チャンバ10に対
して絶縁されている。フィラメント13aの一端は、チ
ャンバ10に対して絶縁されているとともに、その他端
は、チャンバ10に対して電気的に接続されている。ウ
エネルト14は、チャンバ10の内部に発生したプラズ
マとしての正イオンを放出するための開口部15を備え
ている。このウエネルト14は、チャンバ10に対して
電気的に接続され、チャンバ10と同電位である。ウエ
ネルト14の開口部15は、図1に示したように、Z軸
に対して所定の角度に傾斜した断面形状を有している。
また、この開口部15の内径すなわちチャンバ10の内
部に面した開口径は、開口部15の外径すなわち第1電
極20に対向する面の開口径より小さくなるように形成
されている。
【0013】第1電極20は、チャンバ10に対して所
定の間隔をおいて隣接して配置されているとともに、Z
軸を中心とする円形の開口部21を有している。第2電
極30は、第1電極20に対して所定の間隔をおいて隣
接して配置されているとともに、Z軸を中心とする円形
の開口部31を有している。第3電極40は、第2電極
30に対して所定の間隔をおいて隣接して配置されてい
るとともに、Z軸を中心とする円形の開口部41を有し
ている。
【0014】フィラメント13aの両端には、電位差V
Fを形成するフィラメント電圧が印加される。アノード
リング12には、チャンバ10に対して電位差+VDS
を形成するディスチャージ電圧が印加される。チャンバ
10には、接地されている第1電極20との間で電位差
+VAを形成する加速電圧が印加される。第2電極30
には、接地されている第1電極20及び第3電極40と
の間で電位差+VLを形成する集束電圧が印加される。
【0015】このような構成のイオンビーム発生装置に
おいては、まず、チャンバ10内にガス導入口11から
不活性ガス、例えばアルゴンガスが導入される。このと
き、フィラメント13aに電流を流すことによりフィラ
メント13aが加熱され、+VDSの電位のアノードリ
ング12に向けて電子が放出される。フィラメント13
aから放出された電子は、アノードリング12近傍とフ
ィラメント13aとの間で振動する。この電子により、
チャンバ10内に導入されたアルゴンガスがイオン化さ
れ、正のアルゴンイオンからなる高温のプラズマが生成
される。アルゴンイオンは、正の電荷を帯びているた
め、ウエネルト14の付近に蓄積される。
【0016】そして、ウエネルト14と第1電極20と
の間に、加速電圧+VAを印加すると、正のアルゴンイ
オンは、ウエネルト14の開口部15から第1電極20
に向けて放出される。
【0017】さらに、第1電極20と第2電極30との
間、及び第2電極30と第3電極40との間に形成され
る電位差によって集束レンズが形成され、所定の集束性
が付与されたイオンビームがZ軸方向に沿って出射され
る。
【0018】上述したような原理により、イオンビーム
を発生するイオンビーム発生装置が構成されている。次
に、電子ビーム発生装置について説明する。
【0019】図2は、電子ビーム発生装置の構成を概略
的に示す図である。なお、図1に示したイオンビーム発
生装置と同一の構成要素に対しては、同一の参照符号を
付して詳細な説明を省略する。
【0020】すなわち、この電子ビーム発生装置は、基
本的にイオンビーム発生装置と同様の構成であり、Z軸
方向に沿って互いに所定の間隔をおいて順に配置された
チャンバ10と、第1乃至第3電極20、30、40と
を備えている。チャンバ10は、不活性ガスを導入する
ためのガス導入口11、Z軸を中心とする円形の開口を
有するリング状のアノードリング12、熱電子を放出す
るフィラメント13b、および、Z軸に沿った端面に配
置された集束電極として機能するウエネルト14を備え
ている。但し、このチャンバ10を電子ビーム発生装置
として利用する場合には、ガス導入口11から不活性ガ
スを導入せず、また、アノードリング12に対しても電
圧を印加しない。
【0021】電子ビーム発生装置として利用される場合
のフィラメント13bは、ウエネルト14に形成された
開口部15付近まで突出した先端部13cを有するVの
字型に形成されている。
【0022】このフィラメント13bの両端には、電位
差VFの電圧が印加される。また、チャンバ10には、
接地されている第1電極20との間で電位差−VAを形
成する加速電圧が印加される。第2電極30には、接地
されている第1電極20及び第3電極40との間で電位
差−VLを形成する集束電圧が印加される。
【0023】このような構成の電子ビーム発生装置にお
いては、まず、チャンバ10内のフィラメント13bに
電流を流すことによりフィラメント13bが加熱され、
電子が放出される。フィラメント13bから放出された
電子は、ウエネルト14と第1電極20との間に加速電
圧−VAを印加することにより、ウエネルト14によっ
て集束されつつ、ウエネルト14の開口部15から第1
電極20に向けて放出される。
【0024】さらに、第1電極20と第2電極30との
間、及び第2電極30と第3電極40との間に形成され
る電位差によって集束レンズが形成され、所定の集束性
が付与された電子ビームがZ軸方向に沿って出射され
る。
【0025】上述したような原理により、電子ビームを
発生する電子ビーム発生装置が構成されている。ところ
で、この発明のビーム発生装置は、図1に示したような
イオンビーム発生装置の構成を利用して電子ビーム発生
装置としても利用可能とするために、フィラメントを交
換可能とし、チャンバ及び各電極に印加する電圧の極性
を反転可能な構成を備えている。
【0026】すなわち、このビーム発生装置は、イオン
ビーム発生用のフィラメントを備えた第1フィラメント
部、および電子ビーム発生用のフィラメントを備えた第
2フィラメント部のいずれかを一方を取り付け可能な構
造を有するチャンバと、複数の電極とを備えている。ま
た、このビーム発生装置は、イオンビーム発生用の電圧
をチャンバ及び各電極に供給する第1電圧供給手段とし
ての第1駆動回路と、電子ビーム発生用の電圧をチャン
バ及び各電極に供給する第2電圧供給手段としての第2
駆動回路とを備えている。このビーム発生装置のチャン
バ及び各電極は、イオン発生装置の構成を基本構造とし
ている。
【0027】そして、このビーム発生装置において、第
1フィラメント部をチャンバに取り付け、第1駆動回路
によって所定の電圧をチャンバ及び各電極に印加するこ
とにより、イオンビームを発生するイオンビーム発生装
置として利用することが可能である。また、このビーム
発生装置において、第2フィラメント部をチャンバに取
り付け、第2駆動回路によって所定の電圧をチャンバ及
び各電極に印加することにより、電子ビームを発生する
電子ビーム発生装置として利用することが可能である。
これらの第1駆動回路及び第2駆動回路は、スイッチに
よって切り換えることが可能である。
【0028】図3は、この発明のビーム発生装置の構成
を概略的に示す図である。なお、図3では、ビーム発生
装置をイオンビーム発生用に利用する場合の構成を示し
ている。
【0029】すなわち、図3に示すように、ビーム発生
装置は、Z軸方向に沿って互いに所定の間隔をおいて順
に配置された円筒型のチャンバ10と、第1電極20
と、第2電極30と、第3電極40とを備えている。第
1電極20、第2電極30、及び第3電極40は、それ
ぞれZ軸を中心とする円形の開口部21、31、41を
備えている。
【0030】図4は、イオンビーム発生用の第1フィラ
メント部を備えたチャンバの構造を示す拡大図である。
図5は、チャンバの一端面にイオンビーム発生用の第1
フィラメント部を取り付ける際の分解斜視図である。
【0031】図3乃至図5に示すように、円筒形状のチ
ャンバ10は、不活性ガスを導入するためのガス導入口
11、および、Z軸を中心とする円形の開口を有するリ
ング状のアノードリング12を備えている。このアノー
ドリング12は、プラズマ生成手段として機能する。ま
た、円筒状のチャンバ10は、Z軸に沿った一端面に、
イオンビーム発生用の熱電子を放出するコイル状のフィ
ラメント13aを備えた第1フィラメント部16a、ま
たは、電子ビーム発生用の熱電子を放出するV字型のフ
ィラメント13bを備えた第2フィラメント部16bを
取り付け可能な構造を有している。図3乃至図5には、
チャンバ10の一端面に第1フィラメント部16aが取
り付けられた例が示されている。さらに、チャンバ10
は、Z軸に沿った他端面に、集束電極として機能するウ
エネルト14を備えている。
【0032】アノードリング12は、図3に示したよう
に、チャンバ10に対して絶縁されている。ウエネルト
14は、図3及び図4に示したように、Z軸を中心とし
た円形の開口部15を備えている。このウエネルト14
は、チャンバ10に対して電気的に接続され、チャンバ
10と同電位である。ウエネルト14の開口部15は、
Z軸に対して所定の角度に傾斜した断面形状を有してい
る。すなわち、この開口部15の内径は、開口部15の
外径より小さくなるように形成されている。開口部15
の断面におけるZ軸に対する傾斜角度は、必要とする集
束性能に合わせて適正な角度に設定される。
【0033】第1フィラメント部16aは、図3乃至図
5に示したように、チャンバ10の一端面に係合する円
形の絶縁性の支持部17、この支持部17の内面に設け
られた金属板18、支持板17を貫通してイオンビーム
発生用のフィラメント13aの一端に接続された第1導
入線19A、及び支持板17と金属板18とを貫通して
フィラメント13aの多端に接続された第2導入線19
Bを備えている。第1導入線19Aは、支持部7及びチ
ャンバ10に対して絶縁され、第2導入線19Bは、金
属板18を介してチャンバ10に導通されている。
【0034】このような構造の第1フィラメント部16
aは、図5に示したように、チャンバ10の一端面に挿
入され、支持板17がチャンバ10の所定位置に嵌合さ
れた後、Cリング51により固定される。さらに、図4
に示したように、第1フィラメント部16aの支持板1
7がネジによりチャンバ10にネジ留めされ、固定され
る。
【0035】図6は、電子ビーム発生用の第2フィラメ
ント部を備えたチャンバの構造を示す拡大図である。図
6に示すように、電子ビーム発生用の第2フィラメント
部16bの構成は、フィラメント13bの形状が異なる
以外、第1フィラメント部16aと同一の構造であるた
め、同一の構成要素に対しては同一の参照符号を付して
詳細な説明を省略する。
【0036】すなわち、イオンビーム発生用のチャンバ
10を利用して電子ビームを発生させるためには、フィ
ラメント13bの先端部をウエネルト14に形成された
開口部15付近まで延出させる必要がある。このため、
第2フィラメント部16bのフィラメント13bは、ウ
エネルト14に形成された開口部15付近まで突出した
先端部13cを有するVの字型に形成されている。この
先端部13cは、V字型のフィラメント13bの頂角に
相当する。
【0037】このような構造の第2フィラメント部16
bも、第1フィラメント部16aと同様の方法でCリン
グ51及びネジ52によりチャンバ10に固定される。
続いて、イオンビームを発生させるための第1駆動回路
について説明する。
【0038】図3に示すように、イオンビーム発生用の
第1フィラメント部16aがチャンバ10に取り付けら
れている場合には、第1フィラメント部16aの第1導
入線19Aは、フィラメント電源の第1端子TF1に接
続され、第2導入線19Bは、フィラメント電源の第2
端子TF2に接続される。第2導入線19Bは、金属板
18を介してチャンバ10に接続されている。そして、
フィラメント13aの両端には、電位差VFのフィラメ
ント電圧が印加される。フィラメント電圧は、例えば1
0Vであり、4Aの電流が流れるように設定されてい
る。
【0039】チャンバ10に対して絶縁されているアノ
ードリング12は、ディスチャージ電源の第1端子TD
1に接続され、チャンバ10は、ディスチャージ電源の
第2端子TD2に接続されている。そして、アノードリ
ング12には、チャンバ10に対して電位差+VDSを
形成するディスチャージ電圧が印加される。ディスチャ
ージ電圧は、例えば、+100Vである。
【0040】加速電源は、例えば500Vの電位差を有
する第1端子TA1及び第2端子TA2を備えている。
イオンビームを発生する場合には、スイッチSWが端子
TIに切り換えられ、加速電源の第2端子TA2が接地
され、第1端子TA1から+500Vの電圧が出力され
る。また、スイッチSWに連動して、端子T1が端子T
2に接続され、端子T3が端子T4に接続される。これ
により、チャンバ10には、接地されている第1電極2
0に対して加速電源の第1端子TA1から第1の電位差
+VAすなわち+500Vの加速電圧が印加される。
【0041】第2電極30は、加速電源の第1端子TA
1及び第2端子TA2との間の電位差の間で任意に電位
を設定可能な端子TLに接続されている。すなわち、図
3に示した例では、0乃至+500Vの範囲内で任意の
電位に設定可能であるが、略中間電位、例えば300V
に設定されている。そして、第2電極30には、接地さ
れている第1電極20及び第3電極40との間で第2の
電位差+VLすなわち+300Vの集束電圧が印加され
る。
【0042】このような構成のビーム発生装置において
は、まず、チャンバ10内にガス導入口11から不活性
ガスを導入し、フィラメント13aに電流を流すことに
より加熱されたフィラメント13aから電子を放出させ
る。そして、チャンバ10内に正イオンからなる高温の
プラズマを生成する。
【0043】そして、チャンバ10と同電位のウエネル
ト14と第1電極20との間に、加速電圧を印加するこ
とにより、正イオンがウエネルト14の開口部15から
第1電極20に向けて放出される。
【0044】さらに、第1電極20と第2電極30との
間、及び第2電極30と第3電極40との間に形成され
る電位差によって集束レンズが形成され、所定の集束性
が付与されたイオンビームがZ軸方向に沿って出射され
る。
【0045】続いて、電子ビームを発生させるための第
2駆動回路について説明する。図6に示したように、電
子ビーム発生用の第2フィラメント部16bがチャンバ
10に取り付けられている場合には、第2フィラメント
部16bの第1導入線19Aは、フィラメント電源の第
1端子TF1に接続され、第2導入線19Bは、フィラ
メント電源の第2端子TF2に接続される。そして、フ
ィラメント13bの両端には、電位差VFのフィラメン
ト電圧が印加される。フィラメント電圧は、例えば10
Vであり、4Aの電流が流れるように設定されている。
【0046】アノードリング12に接続されたディスチ
ャージ電源の第1端子TD1からの出力は、0Vとす
る。加速電源は、例えば500Vの電位差を有する第1
端子TA1及び第2端子TA2を備えている。電子ビー
ムを発生する場合には、スイッチSWが端子TEに切り
換えられ、加速電源の第1端子TA1が接地され、第2
端子TA2から−500Vの電圧が出力される。また、
スイッチSWに連動して、端子T1が端子T5に接続さ
れ、端子T3が端子T6に接続される。これにより、チ
ャンバ10には、接地されている第1電極20に対して
加速電源の第2端子TA2から電位差−VAすなわち−
500Vの加速電圧が印加される。
【0047】第2電極30は、加速電源の第1端子TA
1及び第2端子TA2との間の電位差の間で任意に電位
を設定可能な端子TLに接続されている。すなわち、図
3に示した例では、−500V乃至0Vの範囲内で任意
の電位に設定可能であるが、略中間電位、例えば−30
0Vに設定されている。そして、第2電極30には、接
地されている第1電極20及び第3電極40との間で電
位差−VLすなわち−300Vの集束電圧が印加され
る。
【0048】このような構成のビーム発生装置において
は、まず、不活性ガスをチャンバ10内に導入すること
なく、フィラメント13bに電流を流すことにより加熱
されたフィラメント13bから電子を放出させる。
【0049】フィラメント13bから放出された電子
は、ウエネルト14と第1電極20との間に加速電圧を
印加することにより、ウエネルト14によって集束され
つつ、ウエネルト14の開口部15から第1電極20に
向けて放出される。
【0050】さらに、第1電極20と第2電極30との
間、及び第2電極30と第3電極40との間に形成され
る電位差によって集束レンズが形成され、所定の集束性
が付与された電子ビームがZ軸方向に沿って出射され
る。
【0051】上述したように、このビーム発生装置によ
れば、フィラメントを交換し、交換したフィラメントに
適合した駆動回路を選択することにより、1個の筐体で
イオンビーム及び電子ビームを選択的に発生させること
が可能となる。すなわち、このビーム発生装置は、イオ
ンビームを発生するイオンビーム発生装置、または、電
子ビームを発生する電子ビーム発生装置としてそれぞれ
機能させることが可能となる。
【0052】このため、連続的に電子ビーム及びイオン
ビームを照射する必要のあるサンプルをユニット間で移
動させるといった手間を解消することができ、サンプル
に対して効率的な前処理を施すことが可能となる。ま
た、イオンビーム発生装置及び電子ビーム発生装置を個
別に購入することなく、1個の筐体を共用できるため、
電子ビーム及びイオンビームを発生できるビーム発生装
置を低価格で提供することが可能となる。
【0053】次に、このビーム発生装置をイオンビーム
発生装置として利用した場合に適用される好ましい実施
の形態について説明する。すなわち、チャンバの他端部
に備えられたウエネルトは、例えばステンレスで形成さ
れた1枚の金属板によって構成されている場合、チャン
バ内部で発生した数千度に達する高温のプラズマによっ
て劣化しやすく、プラズマの保温性が悪いといった問題
がある。このため、チャンバ内部に導入された不活性ガ
スのイオン化効率が悪く、高い出力を得ることができな
い。この問題を解消するために、フィラメントに大電流
を流し、より多くの熱電子を発生させるといったことが
考えられるが、その分、フィラメントの寿命が短くな
る。
【0054】そこで、この実施の形態に係るビーム発生
装置では、ウエネルトを2重構造としている。すなわ
ち、図7に示すように、イオンビームが放出されるチャ
ンバ10の他端部には、チャンバ10の内部に対向する
円形の第1金属板14Aと、チャンバ10の外部すなわ
ち第1電極20に対向する円形の第2金属板14Bとか
らなる2重構造のウエネルト14が備えられている。
【0055】第1金属板14Aは、例えばモリブデン
(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)など
の金属によって形成され、耐熱性の熱遮蔽板として機能
する。この第1金属板14Aは、Z軸を中心とする円形
の第1の開口部15aを有している。
【0056】第2金属板14Bは、例えばステンレスに
よって形成されている。この第2金属板14Bは、Z軸
を中心とする円形の第2の開口部15bを有している。
この第2の開口部15bは、第1金属板14Aに対向す
る内径より第1電極20に対向する外径の方が径大とな
るような断面形状を有している。そして、この第2金属
板14bは、実質的に集束電極として機能する。
【0057】第2金属板14bは、図7に示すように、
コの字型の断面形状を有している。すなわち、第2金属
板14Bにおける第1金属板14Aとの対向面には、凹
部が形成されている。このため、第1金属板14Aを第
2金属板14Bの凹部を有する面に重合させると、第1
金属板14Aと第2金属板14Bの凹部との間に間隙1
4Cが形成される。この間隙14Cの幅は、例えば0.
2乃至0.3mmである。
【0058】これらの第1金属板14A及び第2金属板
14Bから構成されるウエネルト14は、第1金属板1
4Aがチャンバ10内に面し、第2金属板14Bの凹部
が第1金属板14Aに接触された状態で、チャンバ10
の所定位置に嵌合され、Cリング53によりチャンバ1
0に対して固定される。
【0059】このような2重構造のウエネルト14に、
接地電位の加速電極20に対して正の電位差を形成する
ような電圧例えば+500Vを供給することにより、チ
ャンバ10の内部で生成された正イオンのプラズマを第
1金属板14Aの第1開口部15aを介して第2金属板
14Bの第2開口部15bから放出させることによっ
て、イオンビームを形成している。
【0060】このような構造とすることにより、耐熱性
に優れた熱遮蔽板としての第1金属板14Aにより、ウ
エネルト14自体の劣化が防止できるとともに、第1金
属板14Aと第2金属板14Bとの間の間隙14Cによ
り、数千度に達するプラズマの保温性を向上することが
可能となる。このため、フィラメントに大電流を流すこ
となく、効率的に不活性ガスをイオン化することが可能
となり、比較的高出力のイオンビームを得ることが可能
となる。また、フィラメントに大電流を流す必要がない
ため、フィラメントの寿命もウエネルトを1枚の金属板
で構成した場合と比較して約2倍長くなる。
【0061】アノードリングに供給するディスチャージ
電流が30mAのとき、ウエネルト14を1枚の金属板
によって構成した場合、イオンビームの出力は、5.8
μAであるのに対して、ウエネルト14を2重構造とし
た場合、12.9μAであり、約2倍以上、出力を向上
することができた。
【0062】上述したように、このビーム発生装置によ
れば、チャンバの他端面に、チャンバ内に面する耐熱性
の熱遮蔽板と、チャンバ内から放出された電子ビームを
集束する集束電極とを備えた2重構造のウエネルトを適
用することにより、チャンバ内で発生するプラズマによ
るウエネルト自体の劣化を防止でき、寿命を長くするこ
とが可能であるとともに、熱遮蔽板と集束電極との間に
形成された間隙により、チャンバ内の保温性を向上する
ことが可能となり、低消費電力でも効率的にプラズマを
生成することが可能となる。したがって、低消費電力
で、高いイオンビーム出力を得ることが可能となる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、サンプルに対して効率的な前処理を施すことが可能
な各種ビームを発生できるビーム発生装置を低価格で提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、イオンビーム発生装置の構成を概略的
に示す図である。
【図2】図2は、電子ビーム発生装置の構成を概略的に
示す図である。
【図3】図3は、この発明のビーム発生装置の構成を概
略的に示す図である。
【図4】図4は、図3に示したビーム発生装置をイオン
ビーム発生装置として利用する場合の第1フィラメント
部が取り付けられたチャンバの構造を概略的に示す断面
図である。
【図5】図5は、図4に示したチャンバ及び第1フィラ
メント部の分解斜視図である。
【図6】図6は、図3に示したビーム発生装置を電子ビ
ーム発生装置として利用する場合の第2フィラメント部
が取り付けられたチャンバの構造を概略的に示す断面図
である。
【図7】図7は、この発明のビーム発生装置に適用され
るウエネルトの構造を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
10…チャンバ 11…ガス導入口 12…アノードリング 13(a,b)…フィラメント 14…ウエネルト 14A…熱遮蔽板 14B…集束電極 14C…間隙 15…開口部 16a…第1フィラメント部 16b…第2フィラメント部 17…支持板 18…金属板 19(A,B)…導入線 20…第1電極 30…第2電極 40…第3電極 51、53…Cリング 52…ネジ
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】上述したように、このビーム発生装置によ
れば、チャンバの他端面に、チャンバ内に面する耐熱性
の熱遮蔽板と、チャンバ内から放出された電子ビームを
集束する集束電極とを備えた2重構造のウエネルトを適
用することにより、チャンバ内で発生するプラズマによ
るウエネルト自体の劣化を防止でき、寿命を長くするこ
とが可能であるとともに、熱遮蔽板と集束電極との間に
形成された間隙により、チャンバ内の保温性を向上する
ことが可能となり、低消費電力でも効率的にプラズマを
生成することが可能となる。したがって、低消費電力
で、高いイオンビーム出力を得ることが可能となる。
お、この発明の熱遮蔽板の考え方を、プラズマを生成す
るための電子を放出するコイル状のフィラメントを備え
たビーム発生装置に適用して、不活性ガスを導入するガ
ス導入口を備えた円筒形のチャンバと、前記チャンバの
一端部に取り付けられた際に、前記チャンバの一端部側
に近接する位置に配置されるとともに、前記ガス導入口
から導入された不活性ガスをイオン化してプラズマを生
成するための電子を放出するコイル状のフィラメント
と、前記チャンバ内部に設けられているとともに、前記
フィラメントから放出された電子を集束するアノード
と、前記チャンバの他端部に取り付けられているととも
に、第1の開口部を備え、前記チャンバ内で発生した熱
を遮蔽する熱遮蔽板と、前記熱遮蔽板に重合された際
に、前記熱遮蔽板の第1の開口部に対応する第2の開口
部を備え、前記熱遮蔽板との間に間隙を形成するための
凹部が形成された集束電極と、前記集束電極に隣接して
配置された接地電位の加速電極と、前記チャンバ内で生
成されたプラズマを前記熱遮蔽板の第1の開口部を介し
て前記集束電極の第2の開口部から放出させるために、
前記集束電極と加速電極との間に、接地電位の前記加速
電極に対して所定の電位差を形成する電圧を前記集束電
極に供給する電圧供給手段と、を備えたことを特徴とす
るビーム発生装置を構成することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンビームを発生させるための第1フィ
    ラメント部、または、電子ビームを発生させるための第
    2フィラメント部を一端部に取り付け可能なチャンバ
    と、 前記チャンバの他端部に取り付けられているとともに、
    開口部を備えた集束電極と、 前記集束電極に隣接して配置された加速電極と、 前記チャンバに前記第1フィラメント部が取り付けられ
    た場合に、前記チャンバ内にプラズマを生成するプラズ
    マ生成手段と、 前記チャンバに前記第1フィラメント部が取り付けられ
    た場合に、前記プラズマ生成手段によって前記チャンバ
    内に生成されたプラズマを前記集束電極の開口部から放
    出させるために、前記集束電極と前記加速電極との間に
    第1の電位差を形成する電圧を前記集束手段に供給する
    第1電圧供給手段と、 前記チャンバに前記第2フィラメント部が取り付けられ
    た場合に、前記第2フィラメント部から発生した電子を
    前記集束電極の開口部から放出させるために、前記集束
    電極と前記加速電極との間に第2の電位差を形成する電
    圧を前記集束手段に供給する第2電圧供給手段と、 を備えたことを特徴とするビーム発生装置。
  2. 【請求項2】前記加速電極は、接地され、前記第1電圧
    供給手段は、接地電位の前記加速電極に対して、正の第
    1の電位差を形成する電圧を前記集束手段に供給し、前
    記第2電圧供給手段は、接地電位の前記加速電極に対し
    て、負の第2の電位差を形成する電圧を前記集束手段に
    供給することを特徴とする請求項1に記載のビーム発生
    装置。
  3. 【請求項3】前記第1フィラメント部は、前記チャンバ
    の一端部に取り付けられた際に、前記チャンバの一端部
    側に近接する位置に配置されるコイル状のフィラメント
    を備え、前記第2フィラメント部は、前記チャンバの一
    端部に取り付けられた際に、前記チャンバの他端部に取
    り付けられた前記集束電極の開口部近傍に配置される頂
    角を有するV字型のフィラメントを備えていることを特
    徴とする請求項1に記載のビーム発生装置。
  4. 【請求項4】不活性ガスを導入するガス導入口を備えた
    円筒形のチャンバと、 前記チャンバの一端部に取り付けられた際に、前記チャ
    ンバの一端部側に近接する位置に配置されるとともに、
    前記ガス導入口から導入された不活性ガスをイオン化し
    てプラズマを生成するための電子を放出するコイル状の
    フィラメントと、 前記チャンバ内部に設けられているとともに、前記フィ
    ラメントから放出された電子を集束するアノードと、 前記チャンバの他端部に取り付けられているとともに、
    第1の開口部を備え、前記チャンバ内で発生した熱を遮
    蔽する熱遮蔽板と、 前記熱遮蔽板に重合された際に、前記熱遮蔽板の第1の
    開口部に対応する第2の開口部を備え、前記熱遮蔽板と
    の間に間隙を形成するための凹部が形成された集束電極
    と、 前記集束電極に隣接して配置された接地電位の加速電極
    と、 前記チャンバ内で生成されたプラズマを前記熱遮蔽板の
    第1の開口部を介して前記集束電極の第2の開口部から
    放出させるために、前記集束電極と加速電極との間に、
    接地電位の前記加速電極に対して所定の電位差を形成す
    る電圧を前記集束電極に供給する電圧供給手段と、 を備えたことを特徴とするビーム発生装置。
  5. 【請求項5】イオンビームを発生させるための第1フィ
    ラメント部、または、電子ビームを発生させるための第
    2フィラメント部を一端部に取り付け可能なチャンバ
    と、 前記チャンバの他端部に取り付けられているとともに、
    第1の開口部を備え、前記チャンバ内で発生した熱を遮
    蔽する熱遮蔽板と、 前記熱遮蔽板に重合された際に、前記熱遮蔽板の第1の
    開口部に対応する第2の開口部を備え、前記熱遮蔽板と
    の間に間隙を形成するための凹部が形成された集束電極
    と、 前記集束電極に隣接して配置された接地電位の加速電極
    と、 前記チャンバに前記第1フィラメント部が取り付けられ
    た場合に、前記チャンバ内にプラズマを生成するプラズ
    マ生成手段と、 前記チャンバに前記第1フィラメント部が取り付けられ
    た場合に、前記プラズマ生成手段によって前記チャンバ
    内に生成されたプラズマを前記熱遮蔽板の第1の開口部
    を介して前記集束電極の第2の開口部から放出させるた
    めに、前記集束電極と前記加速電極との間に、接地電位
    の前記加速電極に対して正の電位差を形成する電圧を前
    記集束手段に供給する第1電圧供給手段と、 前記チャンバに前記第2フィラメント部が取り付けられ
    た場合に、前記第2フィラメント部から発生した電子を
    前記熱遮蔽板の第1の開口部を介して前記集束電極の第
    2の開口部から放出させるために、前記集束電極と前記
    加速電極との間に、接地電位の加速電極に対して負の電
    位差を形成する電圧を前記集束手段に供給する第2電圧
    供給手段と、 を備えたことを特徴とするビーム発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1585164A2 (en) * 2004-03-05 2005-10-12 Thermo Electron Corporation Flood gun for charge neutralization
JP2008508684A (ja) * 2004-07-30 2008-03-21 イー エイ フィシオネ インストルメンツ インコーポレーテッド イオンを利用して材料をミリング処理する装置及び方法
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