JPH0757891A - イオン源 - Google Patents
イオン源Info
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- JPH0757891A JPH0757891A JP5226584A JP22658493A JPH0757891A JP H0757891 A JPH0757891 A JP H0757891A JP 5226584 A JP5226584 A JP 5226584A JP 22658493 A JP22658493 A JP 22658493A JP H0757891 A JPH0757891 A JP H0757891A
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- Japan
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- anode electrode
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Abstract
(57)【要約】
[目的] アーク電流が小さい時でも、安定化したイオ
ン電流を引出せるイオン源を提供すること。 [構成] 中間電極2とフィラメント1との間に接続さ
れる直流電源11の正極とアノード電極3との間に抵抗
20を接続させる。
ン電流を引出せるイオン源を提供すること。 [構成] 中間電極2とフィラメント1との間に接続さ
れる直流電源11の正極とアノード電極3との間に抵抗
20を接続させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイオン源に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】図3は従来例のデュオプ
ラズマトロン型のイオン源を示すものであるが、フィラ
メント1は磁性材で成る中間電極2内に設けられてお
り、これに直流電源10が接続され、これを加熱するよ
うに構成されている。中間電極2は図示するようにノズ
ル形状を呈しており、この内部にガス導入パイプ17が
明白に図示しないが一点鎖線で示すように真空室Wを画
成する壁部に真空保持用のガスフィールドスルーを介し
て導入されている。
ラズマトロン型のイオン源を示すものであるが、フィラ
メント1は磁性材で成る中間電極2内に設けられてお
り、これに直流電源10が接続され、これを加熱するよ
うに構成されている。中間電極2は図示するようにノズ
ル形状を呈しており、この内部にガス導入パイプ17が
明白に図示しないが一点鎖線で示すように真空室Wを画
成する壁部に真空保持用のガスフィールドスルーを介し
て導入されている。
【0003】中間電極2と対向して非磁性材の金属で成
るアノード電極3が配設されており、この中心孔3aは
上述の中間電極2のノズル孔2aと整列している。更
に、アノード電極3を挟んで中間電極2と反対側には、
引出し電極6が配設されている。図示せずとも中間電極
2とアノード電極3との間及びアノード電極3との間に
絶縁円筒が挟着されており、これら電極間は相互に電気
的に絶縁されており、この全体は一点鎖線Wで示される
ように真空室内にあり、またこれら中間電極2、アノー
ド電極3は真空室Wの壁部とも電気的に絶縁されてい
る。
るアノード電極3が配設されており、この中心孔3aは
上述の中間電極2のノズル孔2aと整列している。更
に、アノード電極3を挟んで中間電極2と反対側には、
引出し電極6が配設されている。図示せずとも中間電極
2とアノード電極3との間及びアノード電極3との間に
絶縁円筒が挟着されており、これら電極間は相互に電気
的に絶縁されており、この全体は一点鎖線Wで示される
ように真空室内にあり、またこれら中間電極2、アノー
ド電極3は真空室Wの壁部とも電気的に絶縁されてい
る。
【0004】上述したように、中間電極2、アノード電
極3は真空室W内に設けられているが、中間電極2の外
周に真空室Wの壁を介して、大気側に電磁コイル9が巻
装されており、これに直流電源12が接続され、コイル
9の軸心に沿って磁束を発生させるように構成されてい
る。また、フィラメント1とアノード電極3との間には
アーク電源11が接続され、この正極がアノード電極3
及び負極はフィラメント1に接続されている。更に、こ
の正電極は抵抗13を介して中間電極2に接続されてい
る。
極3は真空室W内に設けられているが、中間電極2の外
周に真空室Wの壁を介して、大気側に電磁コイル9が巻
装されており、これに直流電源12が接続され、コイル
9の軸心に沿って磁束を発生させるように構成されてい
る。また、フィラメント1とアノード電極3との間には
アーク電源11が接続され、この正極がアノード電極3
及び負極はフィラメント1に接続されている。更に、こ
の正電極は抵抗13を介して中間電極2に接続されてい
る。
【0005】電極2、3の軸線cに沿って右方には、円
すい形状の引出し電極6がその中心孔6aを整列させて
配設されており、これには可変直流電源16の負極側が
接続されているが、同時に接地されており、この正極側
はアノード電極3に接続されている。従来例のイオン源
は以上のように構成されるが、次に、その作用について
説明する。
すい形状の引出し電極6がその中心孔6aを整列させて
配設されており、これには可変直流電源16の負極側が
接続されているが、同時に接地されており、この正極側
はアノード電極3に接続されている。従来例のイオン源
は以上のように構成されるが、次に、その作用について
説明する。
【0006】電磁コイル9に直流電源12により電流が
通電されると、このコイルのターン数とこの電流との積
に比例した磁界がこの電磁コイル9の内外に形成され、
これは中間電極2と図示しない各ヨーク部材と、円筒状
の磁性体で成る被覆部材との間で磁気回路が形成され、
磁力線が中間電極2、アノード電極3のそれぞれノズル
孔2a、中心孔3aを結ぶ軸心cに沿って磁束が流れ
る。
通電されると、このコイルのターン数とこの電流との積
に比例した磁界がこの電磁コイル9の内外に形成され、
これは中間電極2と図示しない各ヨーク部材と、円筒状
の磁性体で成る被覆部材との間で磁気回路が形成され、
磁力線が中間電極2、アノード電極3のそれぞれノズル
孔2a、中心孔3aを結ぶ軸心cに沿って磁束が流れ
る。
【0007】フィラメントの加熱電源10により、フィ
ラメント1は2000℃ないし3000℃に加熱され、
これによりフィラメント1の表面から熱電子が放出され
る。また、図では示されていないが、材料タンクからイ
オンの材料となるガス(もしくは蒸気)をパイプ17を
介して中間電極2内に導入される。また、一方で、アー
ク電源11から約100ボルトの電圧がアノード電極
3、カソードとしてのフィラメント1に印加されてい
る。このような状態で中間電極2内の空間に宇宙線など
が通過することにより発生したイオンと電子の内、イオ
ンはフィラメント1に向かって移動し、また電子は中間
電極2の内壁に向かって加速され、その電子が中間電極
2の室内に導入された材料ガスの中性分子と衝突し、更
にイオンと電子を発生させる。即ち、カスケード(雪崩
現象)的にイオンと電子が発生し、よってプラズマが形
成される。即ち、宇宙線がこのプラズマ発生のトリガー
となったわけである。勿論、トリガーはこれに限られな
い。
ラメント1は2000℃ないし3000℃に加熱され、
これによりフィラメント1の表面から熱電子が放出され
る。また、図では示されていないが、材料タンクからイ
オンの材料となるガス(もしくは蒸気)をパイプ17を
介して中間電極2内に導入される。また、一方で、アー
ク電源11から約100ボルトの電圧がアノード電極
3、カソードとしてのフィラメント1に印加されてい
る。このような状態で中間電極2内の空間に宇宙線など
が通過することにより発生したイオンと電子の内、イオ
ンはフィラメント1に向かって移動し、また電子は中間
電極2の内壁に向かって加速され、その電子が中間電極
2の室内に導入された材料ガスの中性分子と衝突し、更
にイオンと電子を発生させる。即ち、カスケード(雪崩
現象)的にイオンと電子が発生し、よってプラズマが形
成される。即ち、宇宙線がこのプラズマ発生のトリガー
となったわけである。勿論、トリガーはこれに限られな
い。
【0008】この時、中間電極2の壁内に流れ込んだ電
子は、電子電流として抵抗13を介してアーク電源11
に流入する。この時、この中間電極2の電位はこの電子
による電流と抵抗13の抵抗値の積に相当する電圧降下
で低下し、よって、アノード電極3と中間電極2との間
に電位差が生じる。これにより中間電極2に達したプラ
ズマは、更にアノード電極3にまで到達する。この時、
大部分の電子群はアノード電極3に流入することにより
アノード電極3、アーク電源11、カソード1との間で
回路が形成され、この時点でプラズマがアノード電極3
まで到達したことになる。上述したように、アノード電
極3の中心孔3aを磁束が通っているので、この磁場に
より電子が束縛される。
子は、電子電流として抵抗13を介してアーク電源11
に流入する。この時、この中間電極2の電位はこの電子
による電流と抵抗13の抵抗値の積に相当する電圧降下
で低下し、よって、アノード電極3と中間電極2との間
に電位差が生じる。これにより中間電極2に達したプラ
ズマは、更にアノード電極3にまで到達する。この時、
大部分の電子群はアノード電極3に流入することにより
アノード電極3、アーク電源11、カソード1との間で
回路が形成され、この時点でプラズマがアノード電極3
まで到達したことになる。上述したように、アノード電
極3の中心孔3aを磁束が通っているので、この磁場に
より電子が束縛される。
【0009】尚、以上の構成においてフィラメント1と
中間電極2との間に接続されている電源11及びアノー
ド電極3と引出し電極6との間に接続されている電源1
6など全てその両側の電極は、フィラメント1、中間電
極2、引出し電極6にケーブルを介して接続されてい
る。
中間電極2との間に接続されている電源11及びアノー
ド電極3と引出し電極6との間に接続されている電源1
6など全てその両側の電極は、フィラメント1、中間電
極2、引出し電極6にケーブルを介して接続されてい
る。
【0010】電磁コイル9に通電する電流によりその中
心軸に沿って磁場が発生するので、中心軸c付近にプラ
ズマが閉じ込められ、アノード電極3の近傍に電子密度
の高いプラズマが形成される。そして、アノード電極3
の近傍に形成されたプラズマからイオンが引出し電極6
に印加された電源16によりアノード電極3に印加され
る電圧と引出し電極6によって形成される電場によって
引出し電源16のマイナスの電位、即ち、接地電位まで
引出され、加速される。
心軸に沿って磁場が発生するので、中心軸c付近にプラ
ズマが閉じ込められ、アノード電極3の近傍に電子密度
の高いプラズマが形成される。そして、アノード電極3
の近傍に形成されたプラズマからイオンが引出し電極6
に印加された電源16によりアノード電極3に印加され
る電圧と引出し電極6によって形成される電場によって
引出し電源16のマイナスの電位、即ち、接地電位まで
引出され、加速される。
【0011】図4においては、アーク電流がμ秒オーダ
で揺れている時のアーク電源11の出力電圧をオシロス
コープで観察した時の写真を示しており、又、図5にお
いては図4のイオン源の状態でイオンビームをイオン源
より引出しファラデーカップでイオンビーム電流を計測
した時のこの電流のオシロスコープの写真を示してい
る。図4においてアーク電圧は40ボルトから70ボル
トまで数100μ秒(286μ秒)周期で変動してお
り、この時のデジタルテスターで計測された平均のアー
ク電圧は約55Vである。なおアーク電流は0.5Aで
あった。又、図5で示されるファラデーカップ電流は、
アーク電圧の変動の周期と同じ周期で電流値が変動して
いることを示しており、特にアーク電圧が低い状態の時
にはファラデーカップ電流も低くなっている。この周期
的な電圧の変動においてアーク電圧が低い時にはアノー
ド電極3とカソード1との間のアーク放電が消灯してい
るものと考えられる。つまりアーク放電は周期的にカソ
ード1とアノード電極3との間、又はカソード1と中間
電極2との間で交互に起こっていると考えられる。この
ようなイオン源では、定常なイオンビーム電流を導出す
ることはできない。
で揺れている時のアーク電源11の出力電圧をオシロス
コープで観察した時の写真を示しており、又、図5にお
いては図4のイオン源の状態でイオンビームをイオン源
より引出しファラデーカップでイオンビーム電流を計測
した時のこの電流のオシロスコープの写真を示してい
る。図4においてアーク電圧は40ボルトから70ボル
トまで数100μ秒(286μ秒)周期で変動してお
り、この時のデジタルテスターで計測された平均のアー
ク電圧は約55Vである。なおアーク電流は0.5Aで
あった。又、図5で示されるファラデーカップ電流は、
アーク電圧の変動の周期と同じ周期で電流値が変動して
いることを示しており、特にアーク電圧が低い状態の時
にはファラデーカップ電流も低くなっている。この周期
的な電圧の変動においてアーク電圧が低い時にはアノー
ド電極3とカソード1との間のアーク放電が消灯してい
るものと考えられる。つまりアーク放電は周期的にカソ
ード1とアノード電極3との間、又はカソード1と中間
電極2との間で交互に起こっていると考えられる。この
ようなイオン源では、定常なイオンビーム電流を導出す
ることはできない。
【0012】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上述の問題
に鑑みてなされ、アーク電源の出力電圧を安定化させて
定常なイオンビーム電流を導出させることのできるイオ
ン源を提供することを目的とする。
に鑑みてなされ、アーク電源の出力電圧を安定化させて
定常なイオンビーム電流を導出させることのできるイオ
ン源を提供することを目的とする。
【0013】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、カソー
ドに整列して中空なる中間電極及びアノード電極をこれ
らの中心孔を整列して配設し、前記アノード電極と前記
カソード電極との間に直流電源を接続し、前記各中心孔
を通る軸方向に磁束を発生させる電磁コイルを備えたイ
オン源において、前記直流電源と前記アノード電極との
間に抵抗を接続させたことを特徴とするイオン源によっ
て達成される。
ドに整列して中空なる中間電極及びアノード電極をこれ
らの中心孔を整列して配設し、前記アノード電極と前記
カソード電極との間に直流電源を接続し、前記各中心孔
を通る軸方向に磁束を発生させる電磁コイルを備えたイ
オン源において、前記直流電源と前記アノード電極との
間に抵抗を接続させたことを特徴とするイオン源によっ
て達成される。
【0014】
【作用】中間電極とアノード電極との間に直列に接続さ
れた抵抗により回路が定電流モードの特性に近づくこと
によりアーク電流の変動に対し、それに伴っての電圧変
動を補償するように作用する。以上のことから中間電極
からアノード電極に移った時のアーク電源の電圧変動を
押えることができ、よって、アーク電源の瞬時的消弧が
起こりにくくなる。よって、電圧が安定化する。
れた抵抗により回路が定電流モードの特性に近づくこと
によりアーク電流の変動に対し、それに伴っての電圧変
動を補償するように作用する。以上のことから中間電極
からアノード電極に移った時のアーク電源の電圧変動を
押えることができ、よって、アーク電源の瞬時的消弧が
起こりにくくなる。よって、電圧が安定化する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例によるイオン源につい
て図1を参照して説明する。尚、従来例に対応する部分
については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
て図1を参照して説明する。尚、従来例に対応する部分
については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0016】即ち、本実施例においては中間電極2とア
ノード電極3との間に、即ち、アーク電源11の正極端
子とアノード電極3との間に抵抗20が接続される。こ
の抵抗値は例えば5〜10Ωである。その他の構成は従
来例と全く同一である。従来例と同様に中間電極2とカ
ソード1との間でプラズマが発生し、これにより抵抗1
3(これは約1Ω)を介して電子電流が流れることによ
り、中間電極2の電位はアノード電極3に対し、この電
流×抵抗13の抵抗値の電位だけ低くなることにより中
間電極2からプラズマはアノード電極3へと移行するの
であるが、これにより電子電流はアノード電極3から抵
抗値20を介してアーク電源11に流入する。これによ
り、アーク電源11の両端のインピーダンスがこの抵抗
20のインピーダンス分だけ変化することになるが、こ
れによりアーク電源11が発振を引き起こすことを抑制
して、その出力電圧を安定化させることができる。よっ
て、引出し電極6から定常なイオンビーム電流を得るこ
とができる。
ノード電極3との間に、即ち、アーク電源11の正極端
子とアノード電極3との間に抵抗20が接続される。こ
の抵抗値は例えば5〜10Ωである。その他の構成は従
来例と全く同一である。従来例と同様に中間電極2とカ
ソード1との間でプラズマが発生し、これにより抵抗1
3(これは約1Ω)を介して電子電流が流れることによ
り、中間電極2の電位はアノード電極3に対し、この電
流×抵抗13の抵抗値の電位だけ低くなることにより中
間電極2からプラズマはアノード電極3へと移行するの
であるが、これにより電子電流はアノード電極3から抵
抗値20を介してアーク電源11に流入する。これによ
り、アーク電源11の両端のインピーダンスがこの抵抗
20のインピーダンス分だけ変化することになるが、こ
れによりアーク電源11が発振を引き起こすことを抑制
して、その出力電圧を安定化させることができる。よっ
て、引出し電極6から定常なイオンビーム電流を得るこ
とができる。
【0017】以上、本発明の実施例を説明したが、勿
論、本発明はこれに限定されることなく本発明の技術的
思想に基づいて種々の変形が可能である。
論、本発明はこれに限定されることなく本発明の技術的
思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0018】図2は上記実施例の変形例を示すものであ
るが、上記実施例に対応する部分については同一の符号
を付し、その詳細な説明は省略する。
るが、上記実施例に対応する部分については同一の符号
を付し、その詳細な説明は省略する。
【0019】即ち、本イオン源は、いわゆるデュオプラ
ズマトロン型であって、アノード電極3を挟んで中間電
極2と反対側には磁性材でなる反射電極6が配設されて
おり、これは中間電極2とは線Rで表されているよう
に、電気的、磁気的に結合されている。反射電極60の
中心孔60aには絶縁材(例えば、ボロンナイトライ
ド)でなる拡張カップ4及びこれに当接してイオン導通
孔5aを備えたアパーチャ5が取り付けられている。
ズマトロン型であって、アノード電極3を挟んで中間電
極2と反対側には磁性材でなる反射電極6が配設されて
おり、これは中間電極2とは線Rで表されているよう
に、電気的、磁気的に結合されている。反射電極60の
中心孔60aには絶縁材(例えば、ボロンナイトライ
ド)でなる拡張カップ4及びこれに当接してイオン導通
孔5aを備えたアパーチャ5が取り付けられている。
【0020】又、反射電極6の軸心cに沿って外方には
円すい形状の遮蔽電極7が配設され、これには可変直流
電源15の負極側が接続され、その正極側は接地されて
いる。そしてこの外方に上述した円すい形状の引出し電
極6が配設されている。電磁コイル9に直流を通電させ
ると軸心cに沿って磁束が流れ、中間電極2、反射電極
60、及び図示しない円筒状の磁性体で磁気回路が形成
される。尚、又、本変形例では抵抗13に直列にスイッ
チ14が設けられており、放電が開始されてアノード電
極3にプラズマが到達したことは、例えば、アノード電
極3とカソード1とを結ぶ回路内に電流計を介在させれ
ば、この電流計が急激に0から大きく振れることにより
検知することができ、これにより中間電極2にはフィラ
メント1からの熱電子により負にチャージアップし、更
にそれに引き寄せられるように、中間電極2内のイオン
がこの内壁に接近し、いわば、中間電極内壁表面にシー
スが形成される。この時の中間電極2の電位はアノード
電極3の電位より数10ボルト低くなり、また、これと
電気的に接続されている反射電極60はこの中間電極2
の電位と同一になる。よって、カソードとしてのフィラ
メント1と反射電極60との間に電子を閉じ込めるよう
なレベルの電位が形成され、磁場により中間電極2と反
射電極60の間にイオンを閉じ込める働きをする。この
電子が中間電極2と反射電極60との間で往復運動を繰
り返し、これによりこの間に存在しているイオンとの衝
突頻度が高くなって多価イオンが形成されることにな
る。特にこの変形例では、放出口アパーチャ5の外方を
向いた面に金属薄膜Mがスパッタ法により形成されてい
るが、これにより、このイオン源から引出されるイオン
ビームIを所定の電流密度で発散角の小さいイオン流と
することができるのであるが、このようなイオン源にお
いても本発明に係る抵抗20’をアノード電極3と電源
11の正極との間に接続することにより、特にアーク電
圧の低い時において放電が開始した後のイオン電流を途
切れたりすることなく定常化させることができる。
円すい形状の遮蔽電極7が配設され、これには可変直流
電源15の負極側が接続され、その正極側は接地されて
いる。そしてこの外方に上述した円すい形状の引出し電
極6が配設されている。電磁コイル9に直流を通電させ
ると軸心cに沿って磁束が流れ、中間電極2、反射電極
60、及び図示しない円筒状の磁性体で磁気回路が形成
される。尚、又、本変形例では抵抗13に直列にスイッ
チ14が設けられており、放電が開始されてアノード電
極3にプラズマが到達したことは、例えば、アノード電
極3とカソード1とを結ぶ回路内に電流計を介在させれ
ば、この電流計が急激に0から大きく振れることにより
検知することができ、これにより中間電極2にはフィラ
メント1からの熱電子により負にチャージアップし、更
にそれに引き寄せられるように、中間電極2内のイオン
がこの内壁に接近し、いわば、中間電極内壁表面にシー
スが形成される。この時の中間電極2の電位はアノード
電極3の電位より数10ボルト低くなり、また、これと
電気的に接続されている反射電極60はこの中間電極2
の電位と同一になる。よって、カソードとしてのフィラ
メント1と反射電極60との間に電子を閉じ込めるよう
なレベルの電位が形成され、磁場により中間電極2と反
射電極60の間にイオンを閉じ込める働きをする。この
電子が中間電極2と反射電極60との間で往復運動を繰
り返し、これによりこの間に存在しているイオンとの衝
突頻度が高くなって多価イオンが形成されることにな
る。特にこの変形例では、放出口アパーチャ5の外方を
向いた面に金属薄膜Mがスパッタ法により形成されてい
るが、これにより、このイオン源から引出されるイオン
ビームIを所定の電流密度で発散角の小さいイオン流と
することができるのであるが、このようなイオン源にお
いても本発明に係る抵抗20’をアノード電極3と電源
11の正極との間に接続することにより、特にアーク電
圧の低い時において放電が開始した後のイオン電流を途
切れたりすることなく定常化させることができる。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のイオン源に
よれば、特にアーク電源電流が低い時の放電が発生した
後のイオン電流の途切れがなくなり定常化させることが
できる。
よれば、特にアーク電源電流が低い時の放電が発生した
後のイオン電流の途切れがなくなり定常化させることが
できる。
【図1】本発明の実施例によるイオン源の主要部の断面
図である。
図である。
【図2】変形例のイオン源の主要部の断面図である。
【図3】従来例のイオン源の主要部の断面図である。
【図4】同従来例のイオン源の作用を示すためのオシロ
スコープの波形を示すチャートである。
スコープの波形を示すチャートである。
【図5】同様にそのファラデーカップ電流の波形を示す
チャートである。
チャートである。
20 抵抗 20’ 抵抗
Claims (1)
- 【請求項1】 カソードに整列して中空なる中間電極及
びアノード電極をこれらの中心孔を整列して配設し、前
記アノード電極と前記カソード電極との間に直流電源を
接続し、前記各中心孔を通る軸方向に磁束を発生させる
電磁コイルを備えたイオン源において、前記直流電源と
前記アノード電極との間に抵抗を接続させたことを特徴
とするイオン源。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5226584A JPH0757891A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | イオン源 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5226584A JPH0757891A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | イオン源 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0757891A true JPH0757891A (ja) | 1995-03-03 |
Family
ID=16847471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5226584A Pending JPH0757891A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | イオン源 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0757891A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112786417A (zh) * | 2019-11-11 | 2021-05-11 | 夏泰鑫半导体(青岛)有限公司 | 离子产生装置 |
-
1993
- 1993-08-19 JP JP5226584A patent/JPH0757891A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112786417A (zh) * | 2019-11-11 | 2021-05-11 | 夏泰鑫半导体(青岛)有限公司 | 离子产生装置 |
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