JPH1186778A - イオン化装置 - Google Patents

イオン化装置

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JPH1186778A
JPH1186778A JP9242269A JP24226997A JPH1186778A JP H1186778 A JPH1186778 A JP H1186778A JP 9242269 A JP9242269 A JP 9242269A JP 24226997 A JP24226997 A JP 24226997A JP H1186778 A JPH1186778 A JP H1186778A
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JP
Japan
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metal electrode
electrode
heater
ionization
ion source
Prior art date
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Pending
Application number
JP9242269A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikutake Terakura
生剛 寺倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラメントの断線による故障の生じないイ
オン化装置を提供する。 【解決手段】金属電極20に対し電気絶縁体21を介し
て取り付けたヒータ22を加熱することで金属電極20
から熱電子を放出させて試料をイオン化するようにし、
これにより金属電極20自身には発熱のための電流を流
さないようにすることができるので、応力に耐えうるよ
うな十分な厚み形状の金属電極20とすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン化装置に関
し、さらに詳しくは質量分析装置のイオン化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えばガスクロマトグラフィ質量分析計
では、ガスクロマトグラフで成分分離された試料ガスを
イオン化装置でイオン化した後、質量分析部に導入して
イオンを質量分離し、試料の定性、定量を行う。このよ
うな試料ガスイオン化のためのイオン化装置にはフィラ
メントの発熱による熱電子放出を利用してイオン化を行
うものが一般的に使用されている。
【0003】図1は従来からのフィラメントを用いたイ
オン化装置を示す図である。図は電子衝撃型のイオン化
装置の構成を示すもので、同図において、2はイオン化
室、4はイオン化室2を構成する中空のイオン源ボック
スである。イオン化室2は真空領域1内にて使用され
る。
【0004】このイオン源ボックス4には、試料導入管
6が挿通され、この試料導入管6の軸方向(図中、左右
方向)に沿う試料導入軸Lに直交する方向(図中、紙面
に垂直方向)にはイオン出射孔8が形成されており、さ
らに試料導入軸Lと直交する方向(図中、上下方向)に
電子ビームの入射孔10と出射孔12がそれぞれ形成さ
れている。そして、このイオン源ボックス4の外方に
は、入射孔10と出射孔12とを結ぶ軸線上に、熱電子
発生用フィラメント14とイオン化に寄与する電子を引
き出すとともに電子電流をモニタするためのトラップ電
極16とが対向配置されている。
【0005】このような構成のイオン化装置にすること
により、フィラメントに電流を流すことによってフィラ
メントが加熱される。試料導入管6からイオン化室2内
に試料ガスが導入されると、試料ガスが、フィラメント
14からの熱電子によって衝撃されてイオン化される。
そして生成されたイオンは、イオン出射孔8を通ってイ
オン源ボックス4の外部に引き出され、図示しない収束
レンズによってイオンビームに収束され、図示しない質
量分析部に導かれてここで質量分離される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のイオン化装置で
は試料ガスのイオン化のためのフィラメント14として
リボン状又はコイル状にした金属フィラメントが用いら
れている。即ち、フィラメントは熱電子を放出させるた
めに摂氏2000度程度まで加熱される必要があり、フ
ィラメントの抵抗を大きくする必要から、フィラメント
の線径を細くしたり、薄いリボン状にしたりしている。
【0007】しかしながら、様々な物質がイオン源ボッ
クス内に送り込まれるために、その内部表面は被分析物
質、およびその化合物等が付着しやすくフィラメント表
面もこれらの影響を受けて汚れが付着することで、異常
な温度分布・異常な燃焼を起こす可能性があり、リボン
状、コイル状フィラメントでは薄い又は細い形状の金属
を用いているため容易に断線するおそれがあった。
【0008】そこで、本発明は、フィラメントの断線に
起因する故障を防止し、長期間安定して使用することが
できるイオン化装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
になされた本発明のイオン化装置は、金属電極に対し電
気絶縁体を介して取り付けたヒータを加熱することによ
り前記金属電極から熱電子を放出させ、発生した熱電子
をイオン源ボックス内の試料に照射してイオン化させる
ことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のイオン化装置では、ヒー
タを加熱するとその熱は電気絶縁体を介して金属電極に
伝導されるため、この金属電極は高温となって電極面か
ら熱電子を放出する。
【0011】金属電極はイオン源ボックス内のガスと接
触するが電極表面の汚れに起因する応力が生じても電極
は応力に耐えることができるだけの十分な厚みや形状と
することができる。即ち、金属電極の加熱は別のヒータ
によるので、フィラメントのように電極自身に発熱のた
めの電流を流す必要がない。したがって電極自身を流れ
る電流により熱電子が放出する程度の高温に加熱できる
ように電極自身を細線または薄膜リボン状にする必要が
なく、板状や、径の比較的大きい棒状の電極とすること
ができ、応力に耐えうるだけの厚み(径)・形状とする
ことができるので、断線による問題はなく、熱電子放出
源としての機能は失われない。
【0012】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。図2は本発明の一実施例を示すイオン化装置の断面
図である。特に示さない部分は従来例である図1のもの
と同じであるので、説明においては同符号を付すること
により説明を省略する。
【0013】このイオン源ボックス4には、試料導入管
6が挿通され、この試料導入管6の軸方向(図中、左右
方向)に沿う試料導入軸Lに直交する方向(図中、紙面
に垂直方向)にはイオン出射孔8が形成されており、さ
らに試料軸Lと直交する方向(図中、上下方向)に電子
ビームの入射孔10と出射孔12がそれぞれ形成されて
いる。そして、このイオン源ボックス4の入射孔10に
対向して熱電子放射用の金属電極20が設けられてい
る。この熱電子放射用の金属電極20は平板状であり、
摂氏2000度程度の加熱の応力に耐えうるような厚み
を持たせるようにしてある。この金属電極20の表面側
はイオン化室2に面しており、その裏面側には電気絶縁
体平板21が密着してある。さらに電気絶縁体21の他
の面側にはヒータ22が密着するように取り付けられて
おり、ヒータ電源回路23によりヒータ22が加熱され
ることにより、電気絶縁体21を介して金属電極を摂氏
2000度程度にまで加熱でき、熱電子が放射されるよ
うになっている。
【0014】金属電極20とトラップ電極16との間に
は、電子をイオン化室2に引き込むためのイオン化電圧
30(約70V)と、トラップ電極に電子を引き出すた
めのトラップ電圧(約10V)が印加されるとともに電
流計31が接続されている。 また、トラップ電極16
で捉えられる電流が一定となるように制御回路24が設
けられる。即ち、トラップ電極16と金属電極20との
間の電流が電流計31によりモニタされ、この電流値信
号が制御回路24に送られて、トラップ電流が一定とな
るようにヒータ電源回路23をフィードバック制御し、
ヒータ温度を調節する。
【0015】試料導入管6からイオン源ボックス4に導
かれた試料は電子衝撃(EI)によってイオン化され、
イオン出射孔8からイオン源ボックスの外に引き出され
る。
【0016】ここで、試料導入管6から試料が導入され
イオン化する過程を通じて金属電極20部分は直接的に
試料の雰囲気にさらされ、表面に付着した物質や雰囲気
によって金属電極20に応力が生じる。しかし、金属電
極20は、応力に耐えうるような十分な厚みを持たして
あるので、割れたりすることなくその機能を維持する。
【0017】本実施例では、金属電極20は平板状とし
たが、これに限らず、例えば棒状であってもよい。即
ち、金属電極20自体はフィラメントのように加熱のた
めの電流が流されることがないので、太くすることがで
きる。したがって、応力に耐えうる径の棒状体とするこ
ともできる。具体的には、1mm程度以上の径を有する
棒状体の金属電極とすれば摂氏2000度程度の加熱に
も十分に耐えることができる。なお、棒状体の電極の場
合は、棒状体の表面の半分をイオン化室に対向させ、他
の半分を電気絶縁体に密着させることにより平板の実施
例と同様に熱電子放出機能を発揮することができる。さ
らには、1mm以上の径を有する棒状金属電極を網目状
電極形状等にしてもよい。要するに、応力に十分に耐え
うる厚み形状を有する金属電極にすれば、これを電気絶
縁体を介して別のヒータにより加熱することにより、本
発明の効果を得ることができる。
【0018】以下、本発明の実施態様をまとめる。 (1)平板状金属電極に対し電気絶縁体を介して取り付
けたヒータを加熱することにより前記金属電極から熱電
子を放出させ、発生した熱電子をイオン源ボックス内の
試料に照射してイオン化させるイオン化装置。
【0019】(2)1mm以上の径を有する棒状金属電
極に対し電気絶縁体を介して取り付けたヒータを加熱す
ることにより前記金属電極から熱電子を放出させ、発生
した熱電子をイオン源ボックス内の試料に照射してイオ
ン化させるイオン化装置。
【0020】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のイオン化
装置では、金属電極に対し電気絶縁体を介して取り付け
たヒータを加熱することにより金属電極から熱電子を放
出させるようにしたので、金属電極は応力に耐えうる十
分な厚み・形状とすることができる。それゆえ、フィラ
メントで問題となる断線により熱電子放出ができなくな
る故障を防止することができ、長期間安定した使用が可
能となる。また、熱電子放射電極部分とヒータ部分とを
分離しているので、各々に効率的な材料・形状を選択す
ることができる。また、電極の電気回路と、ヒータの電
気回路とを分離できるので、両者の回路設計の自由度を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来からのイオン化装置の断面構成図(電子衝
撃型イオン化装置)。
【図2】本発明の一実施例であるイオン化装置の断面構
成図。
【符号の説明】
2:イオン化室 4:イオン源ボックス 6:試料導入管 8:イオン出射孔 10:電子入射孔 12:電子出射孔 20:金属電極 21:電気絶縁体 22:ヒータ 23:ヒータ電源回路 24:制御回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属電極に対し電気絶縁体を介して取り付
    けたヒータを加熱することにより前記金属電極から熱電
    子を放出させ、発生した熱電子をイオン源ボックス内の
    試料に照射してイオン化させるイオン化装置。
JP9242269A 1997-09-08 1997-09-08 イオン化装置 Pending JPH1186778A (ja)

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JP9242269A JPH1186778A (ja) 1997-09-08 1997-09-08 イオン化装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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