JPH11306544A - 磁気記録媒体用シッピングカセットおよびそのディスク保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】パーティクルの転写，発塵のおそれなしに複数
枚の磁気記録媒体を整列して一括収納，保持できるよう
なシッピングカセットを提供する。 【解決手段】複数枚のディスク形磁気記録媒体３を整列
して一括収納するためのシッピングカセットを、磁気記
録媒体のディスク外径よりも大径なケース蓋１ａ付きの
カセットケース１ｂと、ケース蓋から突き出してカセッ
トケース内の軸中心方向に延在するディスク保持具２と
で構成し、ここで、ディスク保持具を半径方向に膨縮可
能な中空軸としてなるチャック部材５と、一端からチャ
ック部材の中空部に押し込んで半径方向に押し広げる支
持梁兼用の芯棒６とで構成し、前記チャック部材をディ
スクの内周穴に挿入してその軸上に複数枚の磁気記録媒
体をその相互間に間隔を保って整列保持し、この状態で
カセットケースに収容してディスクの外周部をカセット
ケースと非接触式に収納する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ハードディスク
装置などに使用するディスク形磁気記録媒体の製品を複
数枚ずつ収納するシッピングカセット、およびそのカセ
ットに組み込んだディスク保持具に関する。

【０００２】

【従来の技術】頭記した磁気記録媒体は、周知のように
円盤状の基板に磁性層を成層したディスクであり、その
表面にパーティクルなどの汚染物質が付着するとデータ
の書き込み，読み取りが不良になるなどの欠陥が生じる
ことから、その製品を工場から出荷する際には、磁気記
録媒体のディスクを所定枚数ずつ密閉構造のシッピング
カセットに整列して収納するようにしている。

【０００３】この場合に、従来におけるシッピングカセ
ットでは、複数枚の磁気記録媒体を定ピッチ間隔おきに
並べて収納，保持するために、カセットケースの内壁面
に等間隔に並ぶ溝を形成し、この溝の中に１枚ずつ磁気
記録媒体のディスク外周部を落とし込んでディスク同士
が移送途中の振動などでぶつからないよう保持する外周
保持方式のカセットを採用している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した外
周保持方式のシッピングカセットでは機能面で次記のよ
うな問題点がある。すなわち、磁気記録媒体はディスク
の内周側領域よりも外周側領域の方が記録容量が大き
く、媒体の記録容量をできるだけ稼ぐためにディスク外
周部ぎりぎりの領域まで情報を記録するようにしている
ことから、磁気記録媒体の取扱い，保管には特にディス
ク外周部を高度な清浄な状態に保ことが必要である。

【０００５】かかる点、前記した外周保持方式のシッピ
ングカセットでは、元々カセットケースに付着している
パーティクルがカセットケースと接触しているディスク
の外周部に転写する問題があるほか、運搬時にはカセッ
トケースとディスクの外周部とが擦り合って発塵し、こ
れがディスク表面を汚染する。この発明は上記の点にか
んがみなされたものであり、その目的はパーティクルの
転写，発塵のおそれなしに複数枚の磁気記録媒体を整列
して一括収納，保持できるよう改良した新規な磁気記録
媒体用のシッピングカセット、および該シッピングカセ
ットに組み込んだディスク保持具を提供することにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明によれば、シッピングカセットを、磁気記録
媒体のディスク外径よりも大径な蓋付きカセットケース
と、ケース蓋から突き出してカセットケース内の軸中心
方向に延在する支軸をディスクの内周穴に挿入して軸上
に磁気記録媒体を保持するディスク保持具との組合せか
らなり、前記保持具の軸上に複数枚の磁気記録媒体をそ
の相互間に間隔を保って整列保持した状態でカセットケ
ースに収容し、ディスクの外周部をカセットケースと非
接触式に収納するように構成する（請求項１）。

【０００７】このように、磁気記録媒体のディスクをそ
の内周部でのみ保持し、ディスクの外周部とカセットケ
ースとの間を非接触としてシッピングカセットに収納す
ることで、ディスクとカセットケースとの接触，擦り合
いに起因するカセットケースから磁気記録媒体へのパー
ティクルの転写，発塵のおそれがなくて信頼性が向上す
る。

【０００８】また、この発明によれば、前記シッピング
カセットに組み込んだディスク保持具は、半径方向に膨
縮可能な中空軸としなるチャック部材と、該チャック部
材の一端からその中空部に押し込んでチャック部材を半
径方向に押し広げる支持梁兼用の芯棒とからなり、かつ
芯棒を引き抜いた状態で前記チャック部材の外径寸法を
磁気記録媒体のディスク内周穴よりも小径に設定して構
成するものとし（請求項２）、具体的には次記のような
態様で構成することができる。

【０００９】(1) 前記のチャック部材を、その基部をケ
ース蓋に結合し、かつ先端を閉じた鞘状中空体で構成
し、芯棒との擦れ合いに伴って発生したパーティクルを
チャック部材の中空部内に封じ込めるようにする（請求
項３）ものとし、そのチャック部材を摩擦の小さい弾性
材で構成する（請求項４）、あるいは、周上に分散して
軸方向に延在する帯状パッド部の相互間を蛇腹部で連ね
た樹脂成形品で構成する（請求項５）。

【００１０】(2) また、前記のチャック部材に対して
は、その外周面に磁気記録媒体の整列ピッチに合わせて
ディスクの位置決め段部を形成して、カセットへの収納
状態でディスク同士がぶつからないように定ピッチ間隔
おき整列させて保持させるようにする（請求項６）もの
とし、その位置決め段部は、磁気記録媒体の保持状態で
ディスク内周部が嵌入するＶ字溝とする（請求項７）、
あるいは磁気記録媒体の保持状態でディスク内周部を両
側から挟み込む突起で形成する（請求項８）。

【００１１】(3) カセット保持具の芯棒を、その表面に
軸と平行，ないし螺旋状の溝を形成した溝付き棒で構成
し、芯棒をチャック部材の中空部に押し込む際の抵抗を
軽減させる。（請求項９）。かかる構成のディスク保持
具を採用することにより、プロセスカセット（磁気記録
媒体の製造プロセスで使用するボート状のディスク搭載
用カセット）に整列保持した複数枚の磁気記録媒体を、
発塵，パーティクル汚染のおそれなしに、カセット・ツ
ー・カセット方式でシッピングカセットのディスク保持
具に一括移載してそのチャック部材の軸上に安定よく整
列保持できる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示実施例に基づいて説明する。図１(a) 〜(d) はこの発
明の基本的な実施例を示すものであり、シッピングカセ
ット１は、ケース蓋１ａを備えたカセットケース１ｂ
と、該シッピングカセット１に組み込んだディスク保持
具２とから構成されている。また、３は等間隔に並べて
プロセスカセット（磁気記録媒体の製造工程で使用する
ボート状のカセット）４に搭載したディスク形磁気記録
媒体である。

【００１３】ここで、カセットケース１ｂは、内径寸法
Ａが磁気記録媒体３のディスク外径寸法Ｂよりも大径な
有底の円筒形ケースで、その開口面をケース蓋１ａで塞
ぐようにした密閉容器としてなる。一方、ディスク保持
具２は、ケース蓋１ａの内面に基部５ａを固着してカセ
ットケース１ｂの軸中心に向け突き出すように設けた半
径方向に膨縮可能な中空軸としてなるチャック部材５
と、ケース蓋１ａを貫通して外部から前記チャック部材
５の中空部５ｂへ押し込んでチャック部材を半径方向に
押し広げるディスク支持梁を兼ねた剛性の高い芯棒６と
からなる。ここで、前記チャック部材５は、例えばＰＥ
Ｔ樹脂などのプラスチック材で作られた断面円形の中空
な鞘状体（先端が閉じている）になり、かつその中空部
５ｂから芯棒６を引き抜いた状態では、前記チャック部
材５の外径寸法ｄが磁気記録媒体３のディスクの内周部
に開口した穴３ａの穴径Ｄよりも小径となるように設定
されている。

【００１４】そして、磁気記録媒体３をシッピングカセ
ット１に収納する際には、まずディスク保持具の芯棒６
を引き抜いた状態で、プロセスカセット４に搭載したデ
ィスクの内周穴３ａにチャック部材５を一端側から挿入
する（図１(a) 参照）。なお、この状態の拡大断面を図
２(a) に示す。続いて、図１(b) のようにチャック部材
５に対し外部からケース蓋１ａを貫通して芯棒６を中空
部５ａに差し込み、その先端に達するまで押し込む。こ
れにより、図２(b) で示すように、チャック部材５が芯
棒６により半径方向に押し広げられてその周面がディス
クの内周縁に圧接し、これにより磁気記録媒体３の各デ
ィスクがチャック部材５の軸上に整列して保持される。

【００１５】次に、この状態から図１(c) で示すように
プロセスカセット４を外し、続いて前方に待機位置して
いるカセットケース１ｂの中に磁気記録媒体３を挿入
し、最後にケース蓋１ａを重ね合わせて密閉する。な
お、図示例では軟質材料で作られたチャック部材５の基
部周縁をケース蓋１ａとカセットケース１ｂとの間に挟
み込んで蓋／ケース間をシールするようにしている。

【００１６】かかる構成のシッピングカセット１に磁気
記録媒体３を収納した状態では、図１(d) から判るよう
に、磁気記録媒体３の各ディスクは保持具２の軸上に整
列してディスクの内周部のみが保持され、ディスクの外
周部はカセットケース１ｂと非接触の状態となる。した
がって、磁気記録媒体３の隣り合うディスク同士がぶつ
かり当たったすることがないのは勿論のこと、カセット
ケース１ｂの内壁面に元々付着しているパーティクルが
磁気記録媒体３の外周部に直接転写したり、ディスクの
外周部がカセットケース１と擦り合って発塵するおそれ
はない。

【００１７】また、プロセスカセット４の上に並ぶ複数
枚の磁気記録媒体３をシッピングカセット１に移載する
際に、ディスク保持具２のチャック部材５をディスクの
内周穴３ａへ差し込み、複数枚のディスクを一括して掬
い取るようにしたことにより、中継ハンドリングの工程
を要さずにカセット・ツー・カセット方式で磁気記録媒
体をスループット性よくローディングできる。さらに、
チャック部材５に芯棒６を押し込む際の擦り合いで生じ
たパーティクルは、先端が閉じた鞘状チャック部材５の
中空部内に封じ込められてケース内に侵入するおそれは
ない。これにより、パーティクル汚染を最小限に抑えつ
つ、複数枚の磁気記録媒体３をシッピングカセット１に
一括収納して保管管理できる。

【００１８】かかる点に関して、発明者等がシッピング
カセットに磁気記録媒体を収納して実際に検証したとこ
ろ、従来の外周部保持方式によるシッピングカセットで
は、図７(a) で示すようにディスクの外周部に付着する
単位面積当たりのパーティクル（粒子径０．３μｍ以
下）の数が非常に多いのに対して、前記実施例の構成に
なる内周部保持方式のシッピングカセットでは、図７
(b) で表すように図７(a)の従来方式と較べてパーティ
クルの付着数が大幅に減少することが確認されている。

【００１９】なお、シッピングカセット１から磁気記録
媒体３を取り出す場合の手順は、前記した収納と逆な手
順で行う。すなわち、最初に磁気記録媒体３をディスク
保持具２に整列保持したまま、ケース蓋１ｂを外してカ
セットケース１ｂから引き出した上で、プロセスカセッ
ト（図１参照）と同様なボート状のカセットに磁気記録
媒体３のディスクを乗せ、この状態でチャック部材５か
ら芯棒６を引き抜く。これにより、チャック部材５が弾
性復元して半径方向に収縮するので、チャック部材５を
そのまま軸方向に後退させて引き抜くことができる。

【００２０】次に、この発明の応用実施例を図３〜図６
で説明する。図３(a),(b) は複数枚の磁気記録媒体３を
ディスク保持具２の軸上に位置決めして安定よく整列保
持させるために、チャック部材５の長手方向に沿ってそ
の周面上にディスクの配列ピッチに合わせてＶ字溝５ｃ
が形成されている。これにより、チャック部材５を磁気
記録媒体３のディスク内周穴３ａに挿入した後、チャッ
ク部材５に芯棒６を押し込むと、そのＶ字溝５ｃがディ
スクの内周縁に面取り形成したチャンファー部に圧接す
る。これにより、磁気記録媒体３の保持姿勢が安定し、
チャック部材５に対してディスクが左右に傾いたり，隣
り合うディスク同士が接触したりするのを確実に防ぐこ
とができる。

【００２１】図４(a),(b) は半径方向に変形可能な中空
のチャック部材５を耐久性に優れたＰＥＴ樹脂などのモ
ールド品で作成した実施例を示すものである。この実施
例では、チャック部材５の周上数箇所（図示例では４箇
所）に分けて帯状の肉厚なパッド部６ｄが軸方向に延在
し、その相互間を薄肉な蛇腹部５ｅで連結した一体成形
品としてなる。そして、チャック部材５から芯棒６を引
き抜いた折り畳み状態では、その外径寸法ｄがディスク
の内周穴径Ｄよりも小さくなるように設定されている。

【００２２】そして、図１で述べたと同様な手順で上記
のチャック部材５を磁気記録媒体３の内周穴３ａに挿入
した状態でその中空部に芯棒６を押し込むと、図４(b)
のように蛇腹部５ｅが伸びてパッド部５ｄがディスクの
内周縁に押しつけられ、これによりディスクがチャック
部材５の軸上に保持される。なお、この実施例では、図
４(b) の状態から芯棒６を引き抜いただけでは、樹脂成
形品としてなるチャック部材５が元の折り畳み形状に復
元しない。そこで、磁気記録媒体３からチャック部材５
を引き抜く場合には、芯棒６を抜いた後にチャック部材
５を両端から引っ張るか、両端をそれぞれ逆方向に捩じ
って絞るように細めるか、あるいは中空部を真空引きす
る。これにより、蛇腹部５ｅが縮んで図４(a) に示した
折り畳み状態に復元する。

【００２３】また、図５は、図４に示したチャック部材
５を対象に、その軸上に磁気記録媒体３のディスクを安
定よく整列保持させるサポート手段を備えた実施例を示
すものである。この実施例においては、チャック部材５
の長手方向に沿い磁気記録媒体３の配列ピッチに合わせ
て帯状パッド部５ｄの周面上に周方向に並ぶ複数の突起
部５ｆを分散形成しておき、磁気記録媒体３の保持状態
でディスク内周部を前記突起部５ｆで両側から挟み込む
ようにしている。これにより、図３に示したＶ字溝５ｃ
と同様に磁気記録媒体３のディスクを等ピッチ間隔に整
列して安定よく保持できる。

【００２４】次に、芯棒６に関する応用実施例を図６
(a),(b) に示す。すなわち、芯棒６をチャック部材５の
中空部へ挿脱する際には、操作性の面からチャック部材
／芯棒間の摩擦抵抗をできるだけ低く抑えることが望ま
しい。そこで、図６(a) の実施例では図４に示したチャ
ック部材５のパッド部５ｄの配列パターンに相応して芯
棒６の周面に軸と平行な溝６ａを形成し、また図６(b)
の実施例では芯棒６の周面に螺旋状の溝６ｂを形成して
チャック部材５との接触面積をできるだけ小さく抑え、
芯棒６の挿脱が楽に行えるようにしている。

【００２５】

【発明の効果】以上述べたように、この発明の請求項１
の構成によれば、シッピングカセットに収納した磁気記
録媒体をそのディスク内周部でのみ保持し、ディスクの
外周部をカセットケースと非接触式に一括して収納する
ようにしたことにより、従来における外周保持方式のシ
ッピングカセットで問題となっていた磁気記録媒体のパ
ーティクル汚染問題、すなわち、ディスク外周部とカセ
ットケースとの接触部を介してケース内に付着している
パーティクルが磁気記録媒体に転写したり、ディスク外
周部とカセットケースとの擦れ合いによる発塵が解消で
き、特に記録容量の多いディスク外周部領域でのパーテ
ィクル汚染を効果的に低減できる。

【００２６】また、シッピングカセットに組み込んだデ
ィスク保持具に関して、請求項２ないし請求項９の構造
を採用することにより、カセット・ツー・カセット方式
でプロセスカセットに搭載されている複数枚の磁気記録
媒体を整列状態を保ちつつ、簡単な操作により一括して
着脱するすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例によるシッピングカセットの
構成，並びに磁気記録媒体の収納手順の説明図であり、
(a) 〜(d) はプロセスカセットに搭載した磁気記録媒体
をシッピングカセットに収納するまでの各工程の状態を
表す図

【図２】図１におけるディスク保持具の動作説明図であ
り、(a),(b) はそれぞれ図１の(b),(c) に対応する要部
の拡大断面図

【図３】図２の応用実施例を示す図であり、(a),(b) は
それぞれ図２(a),(b) に対応する要部の拡大断面図

【図４】この発明のディスク保持具のチャック部材に関
する応用実施例を示す図であり、(a) はチャック部材の
収縮状態，(b) はチャック部材の押し広げ状態を表す断
面図

【図５】図４のチャック部材に磁気記録媒体の整列保持
手段を設けた応用実施例の部分側視図

【図６】この発明のディスク保持具の芯棒に関する応用
実施例を示す図であり、(a),(b) はそれぞれ異なる実施
例の部分斜視図

【図７】シッピングカセットに収納した磁気記録媒体に
付着するパーティクルの分布を表す図であり、(a),(b)
はそれぞれ従来の外周保持方式，およびこの発明の内周
保持方式に対応したパーティクル付着数の分布図

【符号の説明】

１ シッピングカセット １ａ ケース蓋 １ｂ カセットケース ２ ディスク保持具 ３ 磁気記録媒体 ３ａ 内周穴 ４ プロセスカセット ５ チャック部材 ５ａ 基部 ５ｂ 中空部 ５ｃ Ｖ字溝 ５ｄ パッド部 ５ｅ 蛇腹部 ５ｆ 突起部 ６ 心棒 ６ａ，６ｂ 溝

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数枚のディスク形磁気記録媒体を整列し
   て一括収納するためのシッピングカセットであって、磁
   気記録媒体のディスク外径よりも大径な蓋付きカセット
   ケースと、ケース蓋から突き出してカセットケース内の
   軸中心方向に延在する支軸をディスクの内周穴に挿入し
   て軸上に磁気記録媒体を保持するディスク保持具との組
   合せからなり、前記保持具の軸上に複数枚の磁気記録媒
   体をその相互間に間隔を保って整列保持した状態でカセ
   ットケースに収容し、ディスクの外周部をカセットケー
   スと非接触式に収納するようにしたことを特徴とする磁
   気記録媒体用シッピングカセット。
2. 【請求項２】請求項１記載のシッピングカセットに組み
   込んだディスク保持具が、半径方向に膨縮可能な中空軸
   としてなるチャック部材と、該チャック部材の一端から
   その中空部に押し込んでチャック部材を半径方向に押し
   広げる支持梁兼用の芯棒とからなり、かつ芯棒を引き抜
   いた状態で前記チャック部材の外径寸法を磁気記録媒体
   のディスク内周穴よりも小径に設定したことを特徴とす
   る磁気記録媒体用シッピングカセットのディスク保持
   具。
3. 【請求項３】請求項２記載のディスク保持具において、
   チャック部材が、その基部をケース蓋に結合し、かつ先
   端を閉じた鞘状中空体としてなることを特徴とする磁気
   記録媒体用シッピングカセットのディスク保持具。
4. 【請求項４】請求項３記載のディスク保持具において、
   チャック部材が、摩擦の少ない弾性材で作られたもので
   あることを特徴とする磁気記録媒体用シッピングカセッ
   トのディスク保持具。
5. 【請求項５】請求項３記載のディスク保持具において、
   チャック部材が、その周上に分散して軸方向に延在する
   帯状パッド部の相互間を蛇腹部で連ねた樹脂成形品とし
   てなることを特徴とする磁気記録媒体用シッピングカセ
   ットのディスク保持具。
6. 【請求項６】請求項４，または５記載のディスク保持具
   において、チャック部材の外周面に磁気記録媒体の整列
   ピッチに合わせてディスクの位置決め段部を形成したこ
   とを特徴とする磁気記録媒体用シッピングカセットのデ
   ィスク保持具。
7. 【請求項７】請求項６記載のディスク保持具において、
   位置決め段部が、磁気記録媒体の保持状態でディスク内
   周部が嵌入するＶ字溝であることを特徴とする磁気記録
   媒体用シッピングカセットのディスク保持具。
8. 【請求項８】請求項６記載のディスク保持具において、
   位置決め段部が、磁気記録媒体の保持状態でディスク内
   周部を両側から挟み込む突起であることを特徴とする磁
   気記録媒体用シッピングカセットのディスク保持具。
9. 【請求項９】請求項２記載のディスク保持具において、
   芯棒がその表面に軸と平行，ないし螺旋状の溝を形成し
   た溝付き棒としてなることを特徴とする磁気記録媒体用
   シッピングカセットのディスク保持具。