JPH113057A - 表示制御装置及びその方法 - Google Patents

表示制御装置及びその方法

Info

Publication number
JPH113057A
JPH113057A JP15264597A JP15264597A JPH113057A JP H113057 A JPH113057 A JP H113057A JP 15264597 A JP15264597 A JP 15264597A JP 15264597 A JP15264597 A JP 15264597A JP H113057 A JPH113057 A JP H113057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
image
image data
data
display control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP15264597A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Sugano
英雄 菅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP15264597A priority Critical patent/JPH113057A/ja
Publication of JPH113057A publication Critical patent/JPH113057A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 階調性能の低いディスプレイにおいて、画像
データの内容に応じて視認性と色再現性を向上すること
ができる表示制御装置及びその方法を提供する。 【解決手段】 入力された画像データの内容を識別し、
識別された画像データの内容に基づいて、誤差拡散プロ
セッシング部122あるいはディザプロセッシング部1
23のどちらかを用いて該画像データに疑似中間調処理
を施す。そして、処理された画像データをフレームバッ
ファ310へ出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された画像デ
ータに基づく画像の表示を制御する表示制御装置及びそ
の方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】表示端末のディスプレイとして、現在、
CRTが一般的である。一方、CRTに比べ低消費電
力、省スペース等の特徴を有する液晶ディスプレイ、プ
ラズマディスプレイ、ELディスプレイ等のフラットデ
ィスプレイが実用化されてきている。CRTを含めこれ
らのディスプレイは、特にコンピュータ用ディスプレイ
として大画面化、高精細化、高品位化が要求されるにつ
れ、駆動条件が厳しくなってきている。例えば、動画ス
ムージングのためにノンインタレース走査や、これに伴
うフリッカレスのための高速フレームレートや、自然画
表示のための高品位階調表示等での駆動条件である。
【0003】このようなディスプレイ性能進化の方法に
おいて、各種ディスプレイはそれぞれの特性を鑑みて、
これに対応してきている。例えば、画素の透過量又は輝
度を保存する特性、いわゆるメモリ性を有するディスプ
レイとして強誘電性液晶ディスプレイやプラズマディス
プレイがある。特に、強誘電性液晶ディスプレイはその
メモリ性を利用して固有の表示制御方法がこれまでにい
くつか提案されている。一つの表示制御方法としては、
画像が変化したところだけを書き換える部分書込み駆動
による表示制御方法が提案されいる。また、別の表示制
御方法としては、低フレームレートにおいてもフリッカ
レスにするためにnフィールド/フレームとするn本イ
ンタレース駆動(n=2、3、4、…)による表示制御
方法が提案されている。更に、別の表示制御方法として
は、現状では2値又は多くとも16値程度の強誘電液晶
ディスプレイの階調性能に対し、256値のフル階調表
示するために、面積階調原理を利用した画像処理である
疑似中間調処理による表示制御方法が提案されている。
【0004】このような強誘電性液晶ディスプレイの駆
動・制御手段として、これまでに幾つか提案されてい
る。以下、その具体的な駆動・制御手段であるアナログ
ビデオインタフェースシステムとデジタルビデオインタ
フェースシステムについて説明していく。 アナログビデオインタフェースシステム アナログビデオインタフェースシステムは、例えば、ホ
ストコンピュータから入力されたアナログビデオ信号を
デジタルビデオデータに変換し、そのデジタルビデオデ
ータに対し画像変化検知処理と画像処理を実行した後、
ディスプレイに出力するものである。
【0005】以下、アナログビデオインタフェースシス
テムの構成について、図1を用いて説明する。図1は従
来のアナログビデオインタフェースシステムの構成を示
す図である。ホストコンピュータ101は、CRT用ア
ナログビデオ信号をアナログビデオインタフェースシス
テム102に入力する。アナログビデオインタフェース
システム102に入力されたアナログビデオ信号は、ま
ず、ビデオデジタイザ104に入力される。ビデオデジ
タイザ104は、ビデオアンプ、同期分離回路、PLL
(位相同期ループシステム)回路、A/Dコンバータで
構成され、アナログビデオ信号に同期したドットクロッ
クを再生し、これをA/Dコンバータのサンプリングク
ロックにしてデジタル画像データを生成する。生成され
たデジタル画像データは、ガンマ補正部105及び画像
変化検知部110に入力される。
【0006】ガンマ補正部105は、高速メモリで構成
され、デジタル画像データの色調がディスプレイ103
の色調に対して疑似中間調の色調で近似されるように、
ガンマ特性(輝度信号VS表示面輝度)を補正したデジ
タル画像データをルックアップテーブル方式で生成す
る。ガンマ補正されたデジタル画像データは、画像処理
部106に入力される。
【0007】画像処理部106は、デジタル画像データ
のデータレートを落とすデマルチプレクサと、デジタル
画像データの雑音データ成分を除去するノイズ処理部
と、ディスプレイ103の表現範囲外色空間を含むアナ
ログビデオ信号の色空間に対しディスプレイ103の色
空間に合わせるための色空間クリップ部と、誤差拡散法
によってデジタル画像データを2値化画像データに変換
する2値化演算ハーフトーナーから構成され、入力され
たデジタル画像データから2値化画像データである疑似
中間調画像データを生成する。生成された2値化画像デ
ータは、走査制御部107に入力される。
【0008】画像変化検知部110は、ビデオデジタイ
ザ104から出力されるデジタル画像データの変化量と
変化走査アドレスを検知する検知部と、、画像事象を簡
易的に判断して、画像コード(シグネチャー)を発生す
る動き検知部と、その画像コード(シグネチャー)をフ
レーム分格納するシグネチャーストアRAMから構成さ
れ、部分書込み駆動やリフレッシュ駆動等の走査制御部
107における走査制御モードを判断するための画像コ
ードを生成する。生成された画像コードは、走査制御部
107に入力される。
【0009】走査制御部107は、画像処理部106か
ら入力された2値化画像データのライトモードフレーム
メモリ及びリードモードフレームメモリと、ライトモー
ドフレームメモリに対して更新した2値化画像データを
書き込む制御及びラインフォーマッタからの選択走査ア
ドレスに準じてリードモードフレームメモリから選択走
査アドレスの2値化画像データをアクセス制御するフレ
ームストアコントローラと、画像変化検知部110から
入力された画像コードとCPU109からの走査制御モ
ード命令に基づき選択走査ラインを決定し実際のディス
プレイ103の選択走査アドレスを生成するラインディ
スパッチャと、ラインディスパッチャからの選択走査ア
ドレスとフレームストアコントローラを介してアクセス
した選択走査アドレスに対応する2値化画像データをデ
ィスプレイ通信に準じてデータフォーマット化するライ
ンフォーマッタから構成され、入力された2値化画像デ
ータに基づく2値化フレームメモリ制御と、入力された
画像コードに基づく選択走査アドレス生成と、入力され
た2値化画像データをディスプレイ通信に準じた画像デ
ータに変換するデータフォーマット化を行う。データフ
ォーマット化された画像データと、生成された選択走査
アドレスは、ディスプレイ通信制御部108に入力され
る。
【0010】ディスプレイ通信制御部108は、ディス
プレイI/Oポートであり、入力された画像データと選
択走査アドレスと、CPU109からの走査制御モード
命令を用いて、画像データの表示制御を所定の通信プロ
トコルに準じて実行する。CPU109は、アナログビ
デオインタフェース102の各種構成要素に対するパラ
メータの設定・変更の制御、画像コードに基づく走査制
御モード命令の制御、ディスプレイ103との通信プロ
トコル制御等の各種制御を司る。
【0011】次に、デジタルビデオインタフェースシス
テムについて説明する。 デジタルビデオインタフェースシステム デジタルビデオインタフェースシステムは、一般に、ホ
ストCPUに制御されて描画データを発生するグラフィ
ックコントローラのデジタル画像データを入力し、その
デジタル画像データに対し画像変化検知処理と画像処理
を実行した後、ディスプレイに出力するものである。
【0012】以下、デジタルビデオインタフェースシス
テムの構成について、図2を用いて説明する。図2は従
来のデジタルビデオインタフェースシステムの構成を示
す図である。ホストバス212より描画データをデジタ
ルビデオインタフェースシステム201に入力する。デ
ジタルビデオインタフェースシステム201に入力され
た描画データは、ます、グラフィックスコントローラ2
04に入力される。グラフィックコントローラ204
は、ホストCPUバスインタフェースと描画演算部と、
VRAMコントローラから構成され、ホストCPUから
の描画命令に基づいて入力された描画データのビットマ
ップ画像データを生成し、VRAM209をアクセスす
る。生成されたビットマップ画像データは、VRAM2
09及びガンマ補正部205に入力される。
【0013】VRAM209は、グラフィックコントロ
ーラ204で生成されたビットマップ画像データを格納
する。BIOS203はROMで構成され、グラフィッ
クコントローラ204の描画動作に依存するハードウェ
ア制御情報が格納される。ガンマ補正部205は、メモ
リで構成され、ビットマップ画像データの色調がディス
プレイ202の色調に対して疑似中間調の色調で近似さ
れるように、ガンマ特性を補正したビットマップ画像デ
ータをルックアップテーブル方式で生成する。補正され
たビットマップ画像データは、画像処理部206に入力
される。
【0014】画像処理部206は、ディスプレイ202
の表現範囲外色空間を含むアナログビデオ信号の色空間
に対しディスプレイ202の色空間に合わせるための色
空間クリップ部と、誤差拡散法によってビットマップ画
像データを2値化画像データに変換する2値化演算ハー
フトーナーから構成され、ビットマップ画像データから
2値化画像データである疑似中間調画像データを生成す
る。生成された2値化画像データは、走査制御部107
に入力される。
【0015】画像変化検知部110は、グラフィックコ
ントローラ204のVRAM209へのライトモードア
クセスを検知してビットマップ画像データの変換量と変
化走査アドレスを生成するVRAMアクセス検知部と、
グラフィックコントローラ204の表示モード(解像度
やカーソルやテキスト/グラフィックモード)を検知す
る表示モードモニタから構成され、変化走査アドレスと
表示モードをCPU211へ伝える。また、走査制御部
207に入力される。
【0016】走査制御部207は、CPU211により
判断された選択走査個所に基づきグラフィックコントロ
ーラ204に対し、選択走査アドレスのビットマップ画
像データを要求する選択走査アドレス発生部と、その選
択走査アドレスに対応する2値化画像データを格納する
ラインメモリと、選択走査アドレスに対応する2値化画
像データをディスプレイ通信に準じた画像データに変換
するデータフォーマット化するラインフォーマッタから
構成され、入力されたビットマップ画像データに基づく
選択走査アドレス生成と、入力された表示モードに基づ
くラインメモリ制御と、入力された2値化画像データを
ディスプレイ通信に準じた画像データに変換するデータ
フォーマット化を行う。データフォーマット化された画
像データと、生成された選択走査アドレスは、ディスプ
レイ通信制御部208に入力される。
【0017】ディスプレイ通信制御部208は、ディス
プレイI/Oポートであり、入力された画像データと選
択走査アドレスと、CPU211からの走査制御モード
命令を用いて、画像データの表示制御を所定の通信プロ
トコルに準じて実行する。CPU211は デジタルビ
デオインタフェースシステム201の各種構成要素に対
するパラメータの設定・変更の制御、変化走査アドレス
と表示モードに基づく走査制御モード命令の制御、ディ
スプレイ202との通信プロトコル制御等の各種制御を
司る。
【0018】以上説明したような、アナログビデオイン
タフェースシステムとデジタルビデオインタフェースシ
ステムを、入力された画像信号の形態に適合させて、固
有の画像変化検知処理と画像処理を実行し、ディスプレ
イに表示するための2値化画像データを生成している。
【0019】
【課題を解決するための手段】しかしながら、上記従来
のディスプレイの駆動・制御手段における画像処理で
は、2値又は多くとも16値程度の階調性能の低いディ
スプレイに対して疑似中間調表示した場合、例えば、背
景色が中間色でその上に上書きされた文字・線分も中間
色で両者のコントラスト差が小さいとき、疑似中間調で
色再現した文字・線分はエッジがボケて背景に対する輪
郭がはっきりしなくなるため、視認性が劣る。
【0020】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、階調性能の低いディスプレイにおいて、画像
データの内容に応じて視認性と色再現性を向上すること
ができる表示制御装置及びその方法を提供することを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による表示制御装置は以下の構成を備える。
即ち、入力された画像データに基づく画像の表示を制御
する表示制御装置であって、入力された画像データの内
容を識別する識別手段と、前記識別手段で識別された画
像データの内容に基づく疑似中間調処理を該画像データ
に施す画像処理手段と、前記画像処理手段で処理された
画像データを表示部に出力する出力手段とを備える。
【0022】また、好ましくは、前記識別手段は、少な
くとも前記画像データの内容がテキストであるか自然画
であるかを識別する。また、好ましくは、前記画像処理
手段は、画像データの内容と対応づけて、画像データの
疑似中間調処理を実行する複数種類の疑似中間調処理手
段を備え、前記識別手段で識別された画像データの内容
に対応する疑似中間調処理手段を前記複数種類の疑似中
間調処理手段より選択し、その選択された疑似中間調処
理手段を用いて該画像データに疑似中間調処理を施す。
【0023】また、好ましくは、前記疑似中間調処理手
段の疑似中間調処理方法は、少なくとも誤差拡散法、デ
ィザ法を含む。また、好ましくは、前記誤差拡散法は、
演算パラメータとして値が異なる複数の誤差拡散係数を
有し、前記ディザ法は、演算パラメータとして範囲が異
なる複数のディザパターンを有する。
【0024】また、好ましくは、前記表示部は、強誘電
性液晶ディスプレイである。上記の目的を達成するため
の本発明による表示制御方法は以下の構成を備える。即
ち、入力された画像データに基づく画像の表示を制御す
る表示制御方法であって、入力された画像データの内容
を識別する識別工程と、前記識別手段で識別された画像
データの内容に基づく疑似中間調処理を該画像データに
施す画像処理工程と、前記画像処理工程で処理された画
像データを表示部に出力する出力工程とを備える。
【0025】上記の目的を達成するための本発明による
コンピュータ可読メモリは以下の構成を備える。即ち、
入力された画像データに基づく画像の表示を制御する表
示制御のプログラムコードが格納されたコンピュータ可
読メモリであって、入力された画像データの内容を識別
する識別工程のプログラムコードと、前記識別手段で識
別された画像データの内容に基づく疑似中間調処理を該
画像データに施す画像処理工程のプログラムコードと、
前記画像処理工程で処理された画像データを表示部に出
力する出力工程のプログラムコードとを備えることを特
徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について説明する。図3は本発明が適用さ
れるクライアント・サーバ型表示端末装置(以下、ディ
スプレイサーバと呼ぶ)の構成を示すブロック図であ
る。特に、本実施形態ではディスプレイサーバが適用で
きるXウィンドウシステム(米マサチューセッツ工科大
学(MIT)とDEC社が共同開発した一般に標準とさ
れているウィンドウシステム)を例にとって説明してい
く。
【0027】LAN301は、ホストコンピュータや他
の端末装置が接続されているローカルエリアネットワー
クである。このLAN301にLANインタフェース3
02を介してディスプレイサーバを接続し、ホストコン
ピュータと通信する。LANインタフェース302は、
LAN301に対して所定の電気仕様(信号レベルやス
ピード)に準じて、ディスプレイサーバへのデータ入出
力のI/Oポートとして機能する。
【0028】セットアップメモリ303は、起動時と終
了時の処理プログラムを格納したメモリであり、ROM
で構成される。起動時においては、キーボード307、
マウス306等の周辺装置の設定、LANインタフェー
ス302の設定、ディスプレイ314の起動時画面の表
示の設定等のディスプレイサーバにおけるシステム環境
設定を行う。終了時においては、LAN301との切り
離しや、ディスプレイサーバの各種構成要素のデータ退
避等のディスプレイサーバにおけるシステムシャットダ
ウン処理を行う。
【0029】フォントメモリ304は、文字フォントデ
ータを格納するメモリであり、ROMで構成される。シ
リアル通信IF305は、周辺装置とのシリアル通信す
るインタフェースであり、ここではマウス306、キー
ボード307とのインタフェースとして機能する。サー
バメモリ308は、メインメモリ315の一部として機
能するものであるが、本実施形態では説明上、メインメ
モリ315と別に示している。
【0030】尚、ディスプレイサーバの機能は、ホスト
コンピュータで実行されるアプリケーション(以下、ク
ライアントと呼ぶ)から送られるメッセージ(以下、リ
クエストと呼ぶ)を解釈し、ディスプレイサーバのハー
ドウェアに依存する処理、いわゆる図形表示処理、ウィ
ンドウ処理、マウス・キーボードによる入力処理と、マ
ウス・キーボードから入力されたメッセージ(以下、イ
ベントと呼ぶ)をクライアントへ伝える処理を実行す
る。また、クライアントとディスプレイサーバ間でのリ
クエストとイベントの通信手順である通信プロトコル制
御を行う。このディスプレイサーバは、ディスプレイサ
ーバの起動時のシステム環境設定において、LAN30
1上のホストコンピュータからダウンロードされ、サー
バメモリ308に格納される。
【0031】次に、ディスプレイサーバの機能構成につ
いて、図4を用いて説明する。図4は本実施形態のディ
スプレイサーバの機能構成を示す図である。図4に示す
ように、ディスプレイサーバは、ディスプレイサーバの
ハードウェアに依存しない部分であるデバイスインディ
ペンデント401と、直接、ハードウェアに依存する部
分であるデバイスディペンデント402の2つの要素か
ら構成されている。そして、ディスプレイサーバ固有の
ハードウェアや制御を意識しないクライアントからのリ
クエストを処理する場合は、まず、デバイスインディペ
ンデント401でリクエストを解釈し、これを受けてデ
バイスディペンデント402でディスプレイサーバが認
識できるように処理する。
【0032】一方、ディスプレイサーバからのイベント
を処理する場合は、デバイスディペンデント402でイ
ベントを解釈し、これを受けてデバイスインディペンデ
ント401でクライアントが認識できるように処理す
る。これらリクエストやイベントに対して実行するディ
スプレイサーバの処理は、デバイスディペンデント40
2を通して、CPU312で実行される。
【0033】尚、本実施形態では、例えば、ディスプレ
イサーバとしてXウィンドウシステム用のサーバである
Xサーバを移植しているものとする。次に、クライアン
トとディスプレイサーバ間の通信制御に用いられる通信
プロトコルの動作について説明する。この通信プロトコ
ルは、ヘッダと可変量のパラメータで構成された可変長
パケットデータとなっている。尚、本実施形態で用いる
通信プロトコルは、Xウィンドウシステム用の通信プロ
トコルであるXプロトコルに準じたものであり、4by
teのヘッダを含むストリーム形式の可変長パケットデ
ータとなっている。
【0034】以下、可変長パケットデータの構成につい
て、図5を用いて説明する。図5は本実施形態の可変長
パケットデータの構成を示す図である。図5において、
機能コード501はクライアントが使用できる最もロー
レベルなインタフェースの関数コードであり、1byt
eから構成される。データバイト502は、機能コード
501によって使用されるデータであり、1byteか
ら構成される。リクエスト数503は、機能コード50
1の引数の数であり、2byteから構成される。パラ
メータ504は、機能コード501に引き渡されるデー
タであり、可変長byteから構成される。
【0035】ここで、クライアントを実行した時のホス
トコンピュータ(クライアント)とディスプレイサーバ
(サーバ)間のやり取りを簡単に説明する。 ・まず初めに、クライアントとディスプレイサーバ間の
通信リンクを行うためのイベントが、ディスプレイサー
バからクライアントに送られる。 ↓ ・クライアントはディスプレイサーバへウィンドウ作成
のリクエストを送る。
【0036】 ↓ ・クライアントから図形や文字等の描画に関するリクエ
ストがディスプレイサーバに送られる。 ↓ ・ディスプレイサーバでイベント発生時は、イベントを
クライアントへ送る。
【0037】 ↓ ・クライアントを終了する時は、クライアントから通信
リンクを解除するリクエストをディスプレイサーバへ送
り、ディスプレイサーバはこのリクエストを受け取って
処理終了時点で通信リンクを解除する。 そして、このクライアントとディスプレイサーバ間のリ
クエストやイベントのやり取りが、上述の通信プロトコ
ルに基づいて実行される。また、ディスプレイサーバで
は、サーバメモリ308に記憶されているプログラムに
基づいてCPU312がサーバ処理(リクエストやイベ
ントに対する処理)を実行する。更に、画像情報に係わ
るサーバ処理で用いられる描画演算データは、CPU3
12とラスタライズ部309との間でやり取りされる。
この描画演算データについて、図6を用いて説明する。
【0038】図6は本実施形態の描画演算データの構成
を示す図である。図6に示すように描画演算データは、
画像イベント603(線、文字、色、ウィンドウ、ビッ
トマップイメージ等の各種画像)とその画像イベント6
03の描画アドレス604からなる画像コード601
と、表示画像データに展開したビットアドレス605と
ビットデータ606からなるピクセルデータ602との
2つの要素を有する。そして、描画演算データは、画像
コード601をピクセルデータ602のヘッダとする構
成からなる。
【0039】次に、ラスタライズ部309の詳細な構成
について、図7を用いて説明する。図7は本実施形態の
ラスタライズ部の詳細な構成を示すブロック図である。
図7に示すように、ラスタライズ部309は、入出力制
御部701、フレームバッファ制御部702で構成され
る。入出力制御部701は、描画演算データを画像コー
ド601とピクセルデータ602に振り分けて、それぞ
れディスプレイIF311とフレームバッファ制御部7
02に分配する。また、CPU312がフレームバッフ
ァ310のピクセルデータ602を参照する時は、フレ
ームバッファ制御部702を通して、ピクセルデータ6
02を読み出すように出力制御する。
【0040】フレームバッファ制御部702は、ピクセ
ルデータ602を受け取る。次に、受け取ったピクセル
データ602のビットアドレス605とビットデータ6
06に基づいて、そのピクセルデータ602が表示画面
に対応するビットマップデータとなるように、以下に説
明する処理を行う。即ち、フレームバッファ310へピ
クセルデータ602の書き込みと、指定ビットアドレス
に準じたフレームバッファ110からピクセルデータ6
02の読み出しと、フレームバッファ310からディス
プレイIF311へラスタ走査的なピクセルデータ60
2の転送を行う。
【0041】フレームバッファ310は、ラスタライズ
部309を通して、ピクセルデータ602を1フレーム
分格納するメモリである。また、ディスプレイIF31
1へラスタ走査的にビットマップデータを転送する機能
を有する。尚、本実施形態のフレームバッファ310
は、1280×1024ピクセルのRプレーン、Gプレ
ーン、Bプレーンを備え、各プレーンは8bitの深さ
を有している。
【0042】ディスプレイIF(インタフェース)31
1は、ディスプレイ314固有の駆動方法である部分書
き換え制御、疑似中間調表示制御、データ通信制御等の
制御をするためのインタフェースである。また、ディス
プレイ314に対する画像変化検知機能と画像処理機能
と走査制御機能とディスプレイ通信機能を備える。次
に、ディスプレイIF311の詳細な構成について、図
8を用いて説明する。
【0043】図8は本実施形態のディスプレイIFの詳
細な構成を示すブロック図である。図8において、画像
変化検知部802は、ラスタライズ部309を通して画
像コード601を入力し、その時点におけるディスプレ
イ314上の表示状態に相当する画像コード601群を
ストアする。尚、画像コード601群の更新は、フレー
ムバッファ310のピクセルデータの更新と完全に同期
して動作する。
【0044】画像処理部803は、フレームバッファ3
10からピクセルデータ602をラスタ走査的に入力
し、画像処理してハーフトーニングピクセルデータ(疑
似中間調画像データ)を発生する。画像処理部803
は、画像処理方式、演算パラメータを複数備え、画像変
化検知部802にストアされている画像イベント603
と描画アドレス604に基づき、画像処理に用いる画像
処理方式及び演算パラメータを選択する。
【0045】走査制御部804は、複数の部分走査方式
や全面走査方式を備え、画像変化検知部802にストア
されている画像イベント603と描画アドレス604に
基づき、走査に用いる走査方式を選択し、また、画像変
化に応じて選択的部分走査や全面リフレッシュ走査を実
行するための走査制御を行う。ディスプレイ通信制御部
805は、所定のディスプレイ通信プロトコルに準じ
て、ディスプレイ314と通信するためのインタフェー
スである。また、動作モードデータ(解像度、色数、表
示スピード、通信方式、ディスプレイ状態モニタ等のデ
ィスプレイ314における各種情報を示すデータ)を受
信したり、画像データ、走査アドレスデータのデータフ
ォーマット化、そして、ディスプレイ114との通信制
御を行う。
【0046】CPU801は、ローカルCPUバス80
6を通して、ディスプレイIF311の各種構成要素の
制御を司る。次に、ディスプレイIF311の各種構成
要素の詳細な構成について、図9を用いて説明する。図
9は本実施形態のディスプレイIFの各種構成要素の詳
細な構成を示す図である。
【0047】図9において、画像変化検知部802は、
画像コードバッファ制御部901と画像コードバッファ
902で構成される。画像コードバッファ制御部901
は、画像コードバッファ902に対し、画像コード60
1の書き込み/読み出しの制御を行う。画像コードバッ
ファ902は、画像コード601を256個分、つま
り、画像コードに含まれる画像イベント603の発生回
数(画像更新回数)256回数分の画像コード601を
ストアできる記憶容量を備える。そして、フレームバッ
ファ310の更新に同期して画像コード601が、その
画像コード601に含まれる画像イベント603の発生
順に書き込まれていく。また、画像コード601の読み
出しは、走査制御部804と画像処理部803の動作ア
ルゴリズムに依存し、任意の順番での読み出しが可能で
ある。しかし、標準的には、画像コード601が書き込
まれた順に読み出される。尚、フレームバッファ310
が更新され、かつ256回以上の画像コード601のス
トアが発生した場合は、これ以上画像コード601をス
トアできないので、古い画像コード601順に画像コー
ド601がフレームバッファ310より捨てられてい
く。
【0048】次に、画像コードバッファ902の詳細な
動作について、図10を用いて説明する。図10は本実
施形態の画像コードバッファの詳細な動作を示す図であ
る。図10において、1回目の画像コード(画像イベン
ト1)が画像コードバッファ902に書き込まれると、
その直後にその画像コード(画像イベント1)が画像処
理部803と走査制御部804へ読み出される。2回目
の画像コード(画像イベント2)が発生すると、1回目
の画像コード(画像イベント1)が1段シフトされ、画
像コードバッファ902の先頭に2回目の画像コード
(画像イベント2)がストアされる。尚、画像処理部8
03または走査制御部804が画像コード601を参照
している場合(つまり、フレームバッファ310の画像
更新に対し、ディスプレイ314の表示スピードが遅い
場合)、引き続き1回目の画像コード(画像イベント
1)の読み出しがアクティブとなる。
【0049】次に、2回目の画像コード(画像イベント
2)の読み出しがアクティブとなり、3回目の画像コー
ド(画像イベント3)が画像コードバッファ902の先
頭に書き込まれる。このような動作が繰り返され、25
6回を越える画像コードの書き込み以降は、1回目の画
像コード→2回目の画像コード→…の順に画像コードが
捨てられいく。
【0050】次に、画像処理部803の詳細な構成につ
いて説明する。画像処理部803は、中間調プロセッシ
ングモード制御部903、中間調プロセッサ904、ハ
ーフトーニングフレームバッファ制御部905、ハーフ
トーニングフレームバッファ906で構成される。中間
調プロセッシングモード制御部903は、画像コードバ
ッファ902から画像コード601を読み込んで、画像
イベント603と描画アドレス604を認識する。そし
て、認識した画像イベント603と描画アドレス604
に基づいて、画像処理方式と演算パラメータを選択し、
その選択した画像処理方式と演算パラメータ中間調プロ
セッサ904へ設する。
【0051】尚、本実施形態の画像処理方式としては、
誤差拡散法とディザ法の2通りを備え、それぞれの方式
には2種類の演算パラメータが備えられている。誤差拡
散法における演算パラメータは、誤差拡散係数がテキス
ト/自然画のそれぞれに適した2種類の演算パラメータ
となっている。また、ディザ法における演算パラメータ
は、ディザパターンがテキスト/自然画のそれぞれに適
した2種類の演算パラメータとなっている。
【0052】次に、誤差拡散法とディザ法における演算
パラメータについて、図11を用いて説明する。図11
は本実施形態の画像処理方式における演算パラメータを
説明するための図である。まず、誤差拡散法における演
算パラメータについて説明する。
【0053】誤差拡散法は、例えば、図11aに示すよ
うに、注目画素*の誤差を6つの周辺絵素(絵素=R画
素+G画素+B画素の組)A、B、C、D、E、Fに分
配するアルゴリズムを用いた画像処理を行うものであ
る。また、各周辺絵素内のa、b、c、d、e、fは、
注目画素*の誤差を拡散する比率を示す誤差拡散係数で
あり、本実施形態では、テキストと自然画とで図11b
のように設定されている。
【0054】尚、一般に、誤差拡散法は、注目画素*の
誤差をより遠くの周辺絵素にまで拡散するほど滑らかな
グレースケールを表現し、逆に近い周辺絵素に大きな比
率で注目画素*の誤差を拡散するほど荒いグレースケー
ルを表現するという特性を示す。そこで、このような特
性を利用して、本実施形態では、画像イベントの内容
(テキスト/自然画)に応じた誤差拡散係数を設定して
いる。即ち、自然画では、より忠実な色再現ができるよ
うに、つまり、6つの絵素A〜F全てに注目画素*の誤
差が拡散されるような誤差拡散係数を設定している。ま
た、テキストでは、色再現性が若干劣化するが、よりコ
ントラストを得られるように(周辺絵素への相関を小さ
くして単純4値化(本実施形態のディスプレイ314は
4階調/絵素より)に近付けられるように)、つまり、
注目画素*の誤差の拡散比率が隣接周辺絵素に対し大き
くなるような誤差拡散係数を設定している。
【0055】次にディザ法における演算パラメータにつ
いて説明する。ディザ法は、一般的に、ベイヤ型ディザ
パターンを用いた画像処理を行う。また、一般に、ディ
ザ法は、用いるディザパターンが大きいほど滑らかなグ
レースケールを表現でき、逆にディザパターンが小さい
ほど疑似輪郭等の規則性パターンを表現できるという特
性を示す。
【0056】そこで、このような特性を利用して、本実
施形態では、画像イベントの内容(テキスト/自然画)
に応じたディザパターンを設定している。即ち、自然画
では、より忠実な色再現ができるように、8×8ディザ
パターンを設定している。また、テキストでは、色再現
性が若干劣化するが、よりコントラストを得れるように
(周辺絵素との相関範囲を小さくして単純4値化に近付
けられるように)、4×4ディザパターンを設定してい
る。
【0057】次に、本実施形態における2つの画像処理
方式の選択方法について述べる。一般的に、画質の静特
性に関し、誤差拡散法とディザ法の各画像処理方式で
は、ディスプレイのディスプレイ性能、解像度と色数に
より、その優劣が相対的に変化するといわれている。誤
差拡散法では、解像度が粗くても比較的色再現性が良い
ので、解像度が細かくないディスプレイに有効である。
これに対し、ディザ法では、誤差拡散法よりも解像度依
存性が高いので、同じ解像度で比較するとグレースケー
ル等で疑似輪郭が生じ易い。また、画質の動特性に関し
ては、誤差拡散法では、一部の画像変化により誤差がそ
の周辺に伝搬して、微妙ではあるが画像変化部の周辺ま
でもが変化するという現象が生じる。これに対し、ディ
ザ法では、このような現象は生じない。
【0058】以上説明した誤差拡散法とディザ法の特性
を考慮して、中間調プロセッシングモード制御部903
は、画像イベントの内容に応じて演算パラメータを選択
・制御し、画像イベントの内容とディスプレイ314の
表示性能に基づいて、画像処理方式を選択・制御する。
尚、本実施形態のディスプレイ314は、解像度128
0×1024、色数64色/絵素であるため、1280
×1024表示のクライアントに対しては、疑似的に色
再現する上で解像度依存性のより少ない誤差拡散法を用
いる。
【0059】中間調プロセッサ904は、フレームバッ
ファ310からラスタ走査的にピクセルデータ602を
読み込む。そして、中間調プロセッシングモード制御部
905で設定される画像処理方式と演算パラメータに基
づいて、読み込んだピクセルデータ602に画像処理を
施しハーフトーニングピクセルデータを生成する。次
に、中間調プロセッサ904の詳細な構成について、図
12を用いて説明する。
【0060】図12は本実施形態の中間調プロセッサの
詳細な構成を示す図である。図12に示すように、中間
調プロセッサは、演算パラメータセレクタ121、誤差
拡散プロセッシング部122、ディザプロセッシング部
123、セレクタ124、フレームバッファ読み出しポ
ート125で構成される。演算パラメータセレクタ12
1は、画像処理方式の演算パラメータを格納し、中間調
プロセッシングモード制御部903からの画像処理方式
選択信号により、誤差拡散法/ディザ法のどちらかの画
像処理方式を選択する。また、画像イベント選択信号に
より、画像イベントの内容をテキスト/自然画のどちら
かに選択する。そして、選択された画像処理方式と演算
パラメータは、その内容に基づいて誤差拡散プロセッシ
ング部122、ディザプロセッシング部103のどちら
かに入力される。具体的には、画像処理方式選択信号に
より、誤差拡散プロセッシング部122、ディザプロセ
ッシング部103のどちらか一方を動作有効に選択す
る。そして、選択されたプロセッシング部によってハー
フトーニングピクセルデータを生成する。
【0061】次に、誤差拡散プロセッシング部122に
よる画像処理で用いられる演算式について、図13を用
いて説明する。図13は本実施形態の誤差拡散プロセッ
シング部による演算を説明するための図である。図13
において、まず、注目画素*の依存誤差SUM*とし
て、 SUM*=ak6/8+bk5/8+ck1/8+dk2/
8+ek3/8+fk4/8+PData を演算する。尚、k1〜k6は各画素の4値化誤差、a/
8〜f/8は誤差分配比、PDataは注目画素*のビット
データ値である。
【0062】また、閾値Th1〜Th3とSUM*を比較
することで、レベル0〜レベル3のいずれかに決定し、
注目画素*を4値化する。 注目画素の4値化: SUM*<Th1 → レベル0 Th1≦SUM*<Th2 → レベル1 Th2≦SUM*<Th3 → レベル2 Th3≦SUM* → レベル3 尚、誤差拡散プロセッシング部122における演算スピ
ードは、約25MHzレート/絵素である。また、1フ
レーム分の画像更新は約50msecを必要として、フ
レーム更新レートは約20Hzとなる。
【0063】一方、ディザプロセッシング部123によ
る画像処理は、ディザパターンの各画素の重み係数を4
値化の閾値として、各画素毎の割り当てられた重み係数
と注目画素のビットデータ値を比較して4値化する。次
に、ハーフトーニングフレームバッファ制御部925の
詳細な構成について、図14を用いて説明する。
【0064】図14は本実施形態のハーフトーニングフ
レームバッファ制御部の詳細な構成を示す図である。図
14に示すように、ハーフトーニングフレームバッファ
制御925は、リード/ライト制御部141、シリアル
転送制御部142で構成される。リード/ライト制御部
141は、中間調プロセッサ904で発生するハーフト
ーニングピクセルデータをハーフトーニングフレームバ
ッファ906に対してアクセスするためのアドレッシン
グとデータバス入出力の制御を行う。シリアルデータ転
送制御部142は、走査制御部804からの走査アドレ
ス信号で指定される1ライン分のハーフトーニングピク
セルデータをハーフトーニングフレームバッファ906
に対して読み出し要求し、シリアルデータ化して走査制
御部804へ転送する。
【0065】尚、ハーフトーニングフレームバッファ9
06に対する書き込み/読み出し動作とシリアルデータ
転送動作は、非同期で行われる。次に、ハーフトーニン
グフレームバッファ906の詳細な構成について、図1
5を用いて説明する。図15は本実施形態のハーフトー
ニングフレームバッファの詳細な構成を示す図である。
【0066】図15に示すように、ハーフトーニングフ
レームバッファ906は、本実施形態においては、RG
B各色2bit深さ、1280×1024プレーン3面
で構成される。また、入出力ポートとして、書き込み/
読み出しを行うリード/ライトポートと、行アドレス指
定で、1ライン1280×2のデータ列をシリアルに読
み出すシリアルアウトポートを備える。
【0067】そして、リード/ライトポートを通して、
中間調プロセッサ904で発生したハーフトーニングピ
クセルデータのやり取りをパラレルで行う。また、シリ
アルアウトポートを通して、走査制御部804から指定
される走査アドレス(行アドレス)上のハーフトーニン
グピクセルデータ列を出力する。このような2つの入出
力ポートを備えることにより、上述した非同期で発生す
る読み出し/書き込み動作とシリアルデータ転送動作に
対して、2つの独立した動作を可能にしている。
【0068】ここで、1280×1024×2のビット
マッピングは、ディスプレイ314の走査アドレスが1
024に、アドレス情報が1280にそれぞれ1対1に
対応する。次に、ハーフトーニングフレームバッファ9
06の入出力ポートへのアクセスフォーマットについ
て、図16を用いて説明する。
【0069】図16は本実施形態のハーフトーニングフ
レームバッファの入出力ポートへのアクセスフォーマッ
トを示す図である。図16において、リード/ライトポ
ートへのアクセスフォーマットは、各RGBにおいて、
ピクセルアドレス11bitと4値化ピクセルデータD
0、D1の2bitが1組となって構成される。ピクセ
ルアドレスは、前半に行アドレス、後半に列アドレスが
構成されている。また、シリアルアウトポートへのアク
セスフォーマットは、走査アドレス10bitと、各R
GBの4値化ピクセルデータD0とD1を順に並べ、1
画素目から1280×2画素目までの4値化ピクセルデ
ータのシリアル列が1組となって構成される。
【0070】次に、走査制御部804の詳細な構成につ
いて説明する。走査制御部804は、ハーフピクセルデ
ータアクセス部907、走査アドレス発生部908、走
査オーダニング部909で構成される。走査オーダニン
グ部909は、画像コードバッファ902からの画像イ
ベント603と描画アドレス604を認識し、所定の走
査アルゴリズムに基づいて走査制御モードの選択と走査
順番を決定する走査オーダニングを行う。尚、走査制御
モードとは、ディスプレイ314のフレームレートと描
画領域に応じて、ノンインタレース走査又はインタレー
ス走査を選択することを示すものである。また、走査順
番とは画像イベント603の内容に応じて描画の優先順
位を定めることを示すものである。
【0071】次に、走査オーダニング部909の走査ア
ルゴリズムについて、図17を用いて説明する。図17
は本実施形態の走査オーダニング部の走査アルゴリズム
を示すフローチャートである。尚、画像コード601の
描画アドレス604は、画像イベント603に係わるア
ドレス情報であり、その成分はディスプレイ314上の
2次元アドレス、いわゆる行アドレスと列アドレスの2
種類からなる。この行アドレスはディスプレイ314に
対して縦方向の位置を示し、列アドレスはディスプレイ
314に対して横方向の位置を示す。また、行アドレス
は走査アドレスに対応するもので、走査オーダニング部
909は、この行アドレスから描画領域と位置を認識す
る。この認識された描画領域と位置に基づいて、走査オ
ーダニングを行う。走査オーダニングでは、ノンインタ
レース最大本数Nmaxの選択と、走査方式と描画イベン
ト優先順位の選択を行う。
【0072】ノンインタレース最大本数Nmaxの選択 ノンインタレース最大本数Nmaxをディスプレイ314
のフレームレートfFに応じて選択する(ステップS1
00)。フレームレートfFが10Hz以下である場
合、ノンインタレース最大本数Nmaxを256本に選択
する(ステップS101)。フレームレートfFが10
Hzより大きく20Hz以下である場合、ノンインタレ
ース最大本数Nmaxを512本に選択する(ステップS
102)。フレームレートfFが20Hzより大きく3
0Hz以下である場合、ノンインタレース最大本数Nma
xを768本に選択する(ステップS103)。フレー
ムレートfFが30Hzより大きい場合、ノンインタレ
ース最大本数Nmaxを1024本に選択する(ステップ
S104)。
【0073】尚、このフレームレートfFは、ディスプ
レイI/Oポート911からCPU801を通して得
る。また、選択されたノンインタレース最大本数Nmax
は、走査方式と描画イベント優先順位の選択におけるパ
ラメータとして用いられる。 走査方式と描画イベント優先順位の選択 まず、描画イベントが発生したか否かを判断する(ステ
ップS202)。描画イベントが発生した場合(ステッ
プS200でYES)、ステップS201に進む。一
方、描画イベントが発生していない場合(ステップS2
00でNO)、ステップS206に進み、全面インタレ
ース走査を実行する。そして、リフレッシュ走査(全面
インターレース走査)の描画アドレスを発生する(ステ
ップS207)。
【0074】一方、描画イベントが発生した場合、その
描画イベントが画像イベントとして、マウス、カーソル
等のポインティングデバイスからであるか否かを判断す
る(ステップS201)。ポインティングデバイスから
である場合(ステップS201でYES)、ステップS
203に進み、部分ノンインタレース走査を実行する。
一方、ポインティングデバイスからでない場合(ステッ
プS201でNO)、ステップS202に進む。
【0075】ポインティングデバイスからでない場合、
描画イベントの描画領域が上述の選択されたノンインタ
レース最大本数Nmax以下であるか否かを判断する(ス
テップS202)。描画領域がノンインタレース最大本
数Nmax以下である場合(ステップS202でYE
S)、ステップS204に進み、部分ノンインタフェー
ス走査を実行する。一方、描画領域がノンインタレース
最大本数Nmaxより大きい場合(ステップS202でN
O)、ステップS205に進み、部分インタレース走査
を実行する。
【0076】以上説明した処理が、描画領域と位置に対
する走査オーダニングで、これに加えて、画像変化スピ
ードに対する走査オーダニングも、図17中の優先順位
で示される。これは、画像変化スピードが高速な場合、
または、特にディスプレイ314のフレームレート以上
に描画イベントの発生が早くて、かつ複数の描画イベン
トが発生する場合、表示(動画)のスムージング性を考
慮して描画イベントの走査オーダニングの優先順位を定
めている。
【0077】例えば、ポインティングデバイスによる描
画のような高速な画像変化において、その応答が速くな
くてはならないので、走査オーダニングの優先順位を1
番目にして高速応答に対応させている。また、縦走査方
向において、ノンインタレース最大本数Nmaxより大き
い画像変化に対しては、走査オーダニングの優先順位を
2番目にして比較的小さな画像の変化を吸収し表示のス
ムージング性に対応させている。また、ノンインタレー
ス最大本数Nmax以下の画像変化に対しては、走査オー
ダニングの優先順位を3番目にしている。また、描画イ
ベントが発生しない画像変化に対しては、走査オーダニ
ングの優先順位を4番目にしてリフレッシュ走査に対応
させている。
【0078】以上説明した処理が、CPU801のソフ
ト処理と走査オーダニング部909とが連動することに
よって実行される。つまり、画像コードから上述のよう
な走査オーダニングで、部分インタレース走査/部分ノ
ンインタレース走査と、リフレッシュ走査及びインタレ
ース走査/ノンインタレース走査が選択、制御される。
【0079】ここで、走査方式とディスプレイ314の
関係、特にインタレース走査とノンインタレース走査に
ついて説明を加える。本実施形態でのディスプレイ31
4のフレームレートfFは、30Hzを下回る低フレーム
レートであり、かつ以下に説明する温度特性を有してい
る。ディスプレイ314の温度特性としては、周囲温度
5℃〜35℃において、フレームレートfFは、約5Hz
≦fF≦20Hzと変化する。そのため、ディスプレイ3
14におけるノンインタレース最大本数Nmaxを周囲温
度に応じてダイナミックに変化させる必要がある。
【0080】尚、最大でも20Hzという低フレームレ
ートのディスプレイにおいて、通常のCRTや他のLC
D等のディスプレイにおけるノンインタレース走査を行
うと、フリッカや走査ビート模様が視認されて表示品位
が著しく劣悪となる。これを解決する手段として、これ
までにフィールド周波数を上げてフリッカレスとビート
レスにできるn本インタレース走査(n=2、3、4、
…)やn本ランダムインタレース走査が提案されてきて
いる。特に、FLCDにおいては、透過光量のメモリ性
の効果も含めて、フィールド周波数約30Hz以上でフ
リッカレス化の効果が確認されている。一方、ディスプ
レイに用いる走査は、一般に動画や画像更新がスムーズ
な表示となるノンインタレース走査が望ましいとされて
いる。
【0081】このような2つの観点から、本実施形態の
走査オーダニングでは、部分走査と全面走査に対し、フ
ィールドだけノンインタレース走査での動画の描画とな
るように、ノンインタレース最大本数Nmaxを基準にし
た画像イベントの内容に応じてノンインタレース走査/
インタレース走査の走査制御を行ってる。走査アドレス
発生部908は、走査オーダニング部909で設定した
走査順番の描画アドレスを入力する。そして、その描画
アドレスを解釈して、ハーフトーニングフレームバッフ
ァ906の行アドレス(ディスプレイ走査アドレス)に
対応する実際の走査アドレスを発生する。
【0082】次に、走査アドレス発生部908の走査ア
ドレス発生アルゴリズムについて、図18を用いて説明
する。図18は本実施形態の走査アドレス発生部の走査
アドレス発生アルゴリズムを示すフローチャートであ
る。まず、描画アドレスを入力する(ステップS30
1)。次に、描画アドレスは描画領域の座標情報を示す
ものであるので、その描画領域の始点アドレスと終点ア
ドレスを抽出する(ステップS302)。次に、始点ア
ドレスを先頭として、実際の走査アドレスを発生する
(ステップS303)。
【0083】発生した走査アドレスを、ハーフトーニン
グピクセルデータアクセス部907を通してハーフトー
ニングフレームバッファ制御部905へ転送する。ま
た、データフォーマッタ910へ転送する(ステップS
304)。1走査分の描画処理が終了したか否かを判断
する(ステップS305)。1走査分の描画処理が終了
していない場合(ステップS305でNO)、終了する
まで待機する。一方、1走査分の描画処理が終了した場
合(ステップS305でYES)、ステップS306に
進む。
【0084】走査アドレスを1つインクリメントして、
次の走査アドレスを発生し、その発生した走査アドレス
に対しステップS301〜ステップS305で説明した
処理を実行する。次に、その走査アドレスが終点アドレ
スであるか否かを判断する(ステップS307)。終点
アドレスでない場合(ステップS307でNO)、ステ
ップS303に戻る。一方、終点アドレスである場合
(ステップS307でYES)、ステップS301に戻
る。
【0085】以上説明した処理が、CPU801のソフ
ト処理と走査アドレス発生部908が連動することによ
って実行される。つまり、走査アドレス発生と転送が行
われる。走査アドレスのデータ構成は、A0〜A15の
8bitパラレル2段となっており、この構成で走査ア
ドレスがハーフトーニングピクセルデータアクセス部9
07とデータフォーマッタ711へ転送される。尚、本
実施形態では、走査アドレスは1024なので、有効デ
ータはD0〜D9までとなる。
【0086】ハーフトーニングピクセルデータアクセス
部907は、ディスプレイ通信制御部805からの1走
査毎のデータリクエスト信号のタイミングで、ハーフト
ーニングフレームメモリ制御部905へ走査アドレスを
出力する。そして、その走査アドレスに対応するハーフ
トーニングピクセルデータを受け付けて、次段のデータ
フォーマッタ910へ転送する。同時に、走査アドレス
もデータフォーマッタ910へ転送する。
【0087】次に、ハーフトーニングピクセルデータア
クセス部907におけるデータリクエストアルゴリズム
について、図19を用いて説明する。図19は本実施形
態のハーフトーニングピクセルデータアクセス部におけ
るデータリクエストアルゴリズムを示すフローチャート
である。まず、データリクエスト信号がアクティブ(デ
ータ要求状態)か否かを検知する(ステップS40
1)。アクティブでない場合(ステップS401でN
O)、アクティブになるまで待機する。一方、アクティ
ブである場合(ステップS401でYES)、ステップ
S402に進む。
【0088】データリクエスト信号がアクティブである
場合、まず、走査アドレスを出力する(ステップS40
2)。次に、ハーフトーニングピクセルデータを入力
し、データフォーマッタ910へ転送する(ステップS
403)。そして、再び、ステップS401に戻る。次
に、ディスプレイ通信制御部805の詳細な構成につい
て説明する。
【0089】ディスプレイ通信制御部805は、データ
フォーマッタ910、ディスプレイI/O911で構成
される。データフォーマッタ910は、ディスプレイ3
14へ走査アドレスとハーフトーニングピクセルデータ
を転送する上で、ディスプレイ通信プロトコルに定めら
れたデータ並びにするように、データ列のフォーマット
化を行う。ここで、フォーマット化する走査アドレスと
ハーフトーニングピクセルデータのデータフォーマット
について、図20を用いて説明する。
【0090】図20は本実施形態のフォーマット化した
走査アドレスとハーフトーニングピクセルデータのデー
タフォーマットを示す図である。図20に示すように、
データフォーマットは、走査アドレスをヘッダにして、
それに対応するハーフトーニングピクセルデータを同一
信号線上に続けて並べた構成としている。尚、本実施形
態においては、より詳しくは12bitデータバス上に
走査アドレス12bitデータを先頭に並べ、続いて1
絵素目の各4値RGBデータを下位bitに並べ、4絵
素目の各4値RGBデータを上位6bitに並べている
(4値→2bitデータを指す)。このようなデータ並
びのデータユニットを、データフォーマッタ910で発
生する。
【0091】ディスプレイI/Oポート911は、後述
する通信モードに用いられるディスプレイモードデータ
の格納機能と通信制御機能と入出力ポート機能を備え、
ディスプレイ314に対して、制御線と上述の12bi
tデータバスを用いてディスプレイモードデータを送受
信する。尚、ディスプレイI/Oポート911における
通信モードは、ディスプレイ仕様と動作状態を知るリク
エストモードと、ディスプレイの各部のON/OFF等
を制御する制御モードと、描画するためのデータを転送
する描画データ転送モードの3種に大別される。
【0092】リクエストモードは、ディスプレイを制御
する通信動作であり、以下に説明する動作を実行する。
つまり、ディスプレイ314の解像度、表示色数、デー
タフォーマットモード、データ転送スピード、電源とバ
ックライトの制御方式等のディスプレイ仕様を示すディ
スプレイ仕様情報と、フレームレートバックライトステ
ータス、電源ステータス、画質調整ステータス等の動作
状態を示す動作状態情報を入力する。そして、これら入
力したディスプレイ仕様情報と動作状態情報をディスプ
レイデータとして格納する。尚、このリクエストモード
におけるディスプレイモードデータは、CPU801が
参照するディスプレイサーバの各種構成要素の制御パラ
メータとして用いられる。
【0093】制御モードは、ディスプレイ314の電源
ON/OFF、バックライトON/OFF、描画データ
転送ON/OFFを制御する通信動作である。描画デー
タ転送モードは、データリクエスト信号に応じて走査ア
ドレスとハーフトーニングピクセルデータのデータユニ
ットを転送する通信動作である。次に、ディスプレイI
/Oポート911に用いられる信号線について、図21
を用いて説明する。
【0094】図21は本実施形態のディスプレイI/O
ポートに用いられる信号線の構成を示す図である。ディ
スプレイI/Oポート911には、制御線と描画データ
転送線がある。制御線はディスプレイ314の動作をリ
セットさせるリセット信号RESETと、ディスプレイ
仕様や動作状態をデータリードしたり、ON/OFF制
御するデータライトするリード/ライト信号R/Wと、
リード/ライト時のアドレスとデータが送受信されるシ
リアルデータ信号SDATAと、これら信号の転送クロ
ック信号SCLKで構成される。また、制御線は、上述
したように、リクエストモードと制御モードの通信モー
ド時に用いられる。
【0095】描画データ転送線は、データリクエスト信
号REQ、描画データの走査アドレスであるか、あるい
はハーフトーニングピクセルデータであるかを識別する
識別信号A/D、12bitの描画データバスPDAT
Aで構成される。また、描画データ転送線は、上述した
ように、描画データ転送モードの通信モード時に動作に
用いれられる。
【0096】次に、ディスプレイI/Oポート911と
ディスプレイ314間の通信アルゴリズムについて、図
22を用いて説明する。図22は本実施形態のディスプ
レイI/Oポートとディスプレイ間の通信アルゴリズム
を示すフローチャートである。まず、リクエストモード
でディスプレイ情報を入手する(ステップS501)次
に、通信において、何らかの異常がないか否かを判断す
る(ステップS502)。何らかの異常、例えば、何の
応答もないとか、ハード上のトラブルがあった場合(ス
テップS502でNO)、ステップS505に進み、異
常時の制御モードを実行する。具体的には、通信ストッ
プして異常状態のディスプレイモードデータを格納す
る。一方、何らかの異常がない場合(ステップS502
でYES)、ステップS503に進み、通常の制御モー
ド(バックライトONして、フレームレートの画質調整
状態モニタリング)を実行する。同時に、描画データ転
送モードを実行する(ステップS504)。
【0097】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、画像イベントを選択情報として、中間調プロセッサ
904における演算パラメータを選択し、画像イベント
の特性に応じて疑似中間調画像データを発生することが
できる。そのため、特に、階調性能の劣るディスプレイ
においても、テキスト(文字・線分など)はより鮮明に
自然画は滑らかにそれぞれ表示することができる。つま
り、テキストの視認性と自然画の色再現性のよい表示を
同一画面上で実現することができる。
【0098】尚、上記実施形態においては、単純に画像
イベントの内容をテキストと自然画のいずれかに識別し
て、画像イベントの内容に応じて、画像イベントに対し
最適な画像処理を施す例を示したが、これに限らない。
例えば、各画像イベントに対し、演算パラメータを設定
して、より細かく画像に最適な画像処理を施すことも可
能である。例えば、文字・線分などのテキストを有する
画像イベントを、更にその文字の色やフォント、線分の
種類等を演算パラメータとして設定して、その設定した
演算パラメータに対し最適な画像処理を施しても良い。
【0099】また、画像情報をコード化したパケットデ
ータで通信するクライアント/サーバ型表示端末装置を
例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、画像
情報をコード化した形態で通信/受信する表示端末装置
であれば、本発明は適用可能である。例えば、グラフィ
ック処理言語であるディスプレイポストスクリプトで記
述されたデータを画像情報として入力して表示するポス
トスクリプトディスプレイ装置において(尚、ディスプ
レイポストスクリプトはAdbe Systems社の
商品名)、グラフィック処理言語を翻訳・展開して描画
データを発生する処理過程で、画像イベントを認識し、
その認識した画像イベントに対し最適な画像処理を施し
ても良い。ここで、本発明を適用可能なポストスクリプ
トディスプレイ装置の構成例を、図23に示す。
【0100】図23は本発明を適用可能なポストスクリ
プトディスプレイ装置の構成例を示す図である。図23
では、コンピュータ本体からパラレル通信IFを通し
て、ディスプレイポストスクリプトデータを受信する例
を示している。また、ディスプレイポストスクリプトを
翻訳するプログラムはディスプレイポストスクリプトイ
ンタプリタROMに格納している例を示している。
【0101】また、このようなポストスクリプトディス
プレイ装置における画像処理の動作について、図24を
用いて説明する。図24は図23に示すポストスクリプ
トディスプレイ装置における画像処理の動作を説明する
ための図である。図24に示すように、まず、コンピュ
ータ本体から、ディスプレイホストスクリプトデータを
入力する。次に、ディスプレイポストスクリプトインタ
プリタROMに格納されているプログラムに準じて、C
PUがディスプレイのハードウェアに適合した描画デー
タに翻訳する。翻訳した描画データから、実際に2次元
画像データにラスタライズ変換し、同時に画像イベント
を認識する。この認識された画像イベントに応じて、演
算パラメータを選択する。次に、ラスタライズ変換され
た画像データを選択された演算パラメータで疑似中間調
画像処理して2値化画像データを発生する。
【0102】尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホス
トコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリン
タ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機
器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
等)に適用してもよい。また、本発明の目的は、前述し
た実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム
コードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に
供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(ま
たはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラ
ムコードを読出し実行することによっても、達成される
ことは言うまでもない。
【0103】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
は本発明を構成することになる。プログラムコードを供
給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディ
スク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、
CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモ
リカード、ROMなどを用いることができる。
【0104】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能
が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0105】更に、記憶媒体から読出されたプログラム
コードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードや
コンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメ
モリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0106】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードを格納することになるが、簡単に説
明すると、図25のメモリマップ例に示す各モジュール
を記憶媒体に格納することになる。すなわち、少なくと
も「識別モジュール」、「画像処理モジュール」および
「出力モジュール」の各モジュールのプログラムコード
を記憶媒体に格納すればよい。
【0107】尚、「識別モジュール」は、入力された画
像データの内容を識別する。「画像処理モジュール」
は、識別された画像データの内容に基づく疑似中間調処
理を該画像データに施す。「出力モジュール」は、処理
された画像データを表示部に出力する。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
階調性能の低いディスプレイにおいて、画像データの内
容に応じて視認性と色再現性を向上することができる表
示制御装置及びその方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のアナログビデオインタフェースシステム
の構成を示す図である。
【図2】従来のデジタルビデオインタフェースシステム
の構成を示す図である。
【図3】本発明が適用されるクライアント・サーバ型表
示端末装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態のディスプレイサーバの機能構成を
示す図である。
【図5】本実施形態の可変長パケットデータの構成を示
す図である。
【図6】本実施形態の描画演算データの構成を示す図で
ある。
【図7】本実施形態のラスタライズ部の詳細な構成を示
すブロック図である。
【図8】本実施形態のディスプレイIFの詳細な構成を
示すブロック図である。
【図9】本実施形態のディスプレイIFの各種構成要素
の詳細な構成を示す図である。
【図10】本実施形態の画像コードバッファの詳細な動
作を示す図である。
【図11】本実施形態の画像処理方式における演算パラ
メータを説明するための図である。
【図12】本実施形態の中間調プロセッサの詳細な構成
を示す図である。
【図13】本実施形態の誤差拡散プロセッシング部によ
る演算を説明するための図である。
【図14】本実施形態のハーフトーニングフレームバッ
ファ制御部の詳細な構成を示す図である。
【図15】本実施形態のハーフトーニングフレームバッ
ファの詳細な構成を示す図である。
【図16】本実施形態のハーフトーニングフレームバッ
ファの入出力ポートへのアクセスフォーマットを示す図
である。
【図17】本実施形態の走査オーダニング部の走査アル
ゴリズムを示すフローチャートである。
【図18】本実施形態の走査アドレス発生部の走査アド
レス発生アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図19】本実施形態のハーフトーニングピクセルデー
タアクセス部におけるデータリクエストアルゴリズムを
示すフローチャートである。
【図20】本実施形態のフォーマット化した走査アドレ
スとハーフトーニングピクセルデータのデータフォーマ
ットを示す図である。
【図21】本実施形態のディスプレイI/Oポートに用
いられる信号線の構成を示す図である。
【図22】本実施形態のディスプレイI/Oポートとデ
ィスプレイ間の通信アルゴリズムを示すフローチャート
である。
【図23】本発明を適用可能なポストスクリプトディス
プレイ装置の構成例を示す図である。
【図24】図23に示すポストスクリプトディスプレイ
装置における画像処理の動作を説明するための図であ
る。
【図25】本発明の実施形態を実現するプログラムコー
ドを格納した記憶媒体のメモリマップの構造を示す図で
ある。
【符号の説明】
301 LAN 302 LANインタフェース 303 セットアップメモリ 304 フォントメモリ 305 シリアル通信IF 306 マウス 307 キーボード 308 サーバメモリ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された画像データに基づく画像の表
    示を制御する表示制御装置であって、 入力された画像データの内容を識別する識別手段と、 前記識別手段で識別された画像データの内容に基づく疑
    似中間調処理を該画像データに施す画像処理手段と、 前記画像処理手段で処理された画像データを表示部に出
    力する出力手段とを備えることを特徴とする表示制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記識別手段は、少なくとも前記画像デ
    ータの内容がテキストであるか自然画であるかを識別す
    ることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
  3. 【請求項3】 前記画像処理手段は、画像データの内容
    と対応づけて、画像データの疑似中間調処理を実行する
    複数種類の疑似中間調処理手段を備え、 前記識別手段で識別された画像データの内容に対応する
    疑似中間調処理手段を前記複数種類の疑似中間調処理手
    段より選択し、その選択された疑似中間調処理手段を用
    いて該画像データに疑似中間調処理を施すことを特徴と
    する請求項1に記載の表示制御装置。
  4. 【請求項4】 前記疑似中間調処理手段の疑似中間調処
    理方法は、少なくとも誤差拡散法、ディザ法を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
  5. 【請求項5】 前記誤差拡散法は、演算パラメータとし
    て値が異なる複数の誤差拡散係数を有し、 前記ディザ法は、演算パラメータとして範囲が異なる複
    数のディザパターンを有することを特徴とする請求項4
    に記載の表示制御装置。
  6. 【請求項6】 前記表示部は、強誘電性液晶ディスプレ
    イであることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装
    置。
  7. 【請求項7】 入力された画像データに基づく画像の表
    示を制御する表示制御方法であって、 入力された画像データの内容を識別する識別工程と、 前記識別手段で識別された画像データの内容に基づく疑
    似中間調処理を該画像データに施す画像処理工程と、 前記画像処理工程で処理された画像データを表示部に出
    力する出力工程とを備えることを特徴とする表示制御方
    法。
  8. 【請求項8】 前記識別工程は、少なくとも前記画像デ
    ータの内容がテキストであるか自然画であるかを識別す
    ることを特徴とする請求項7に記載の表示制御方法。
  9. 【請求項9】 前記画像処理工程は、前記識別工程で識
    別された画像データの内容に対応する疑似中間調処理工
    程を用いて該画像データに疑似中間調処理を施すことを
    特徴とする請求項7に記載の表示制御方法。
  10. 【請求項10】 前記疑似中間調処理工程の疑似中間調
    処理方法は、少なくとも誤差拡散法、ディザ法を含むこ
    とを特徴とする請求項7に記載の表示制御方法。
  11. 【請求項11】 前記誤差拡散法は、演算パラメータと
    して値が異なる複数の誤差拡散係数を有し、 前記ディザ法は、演算パラメータとして範囲が異なる複
    数のディザパターンを有することを特徴とする請求項1
    0に記載の表示制御方法。
  12. 【請求項12】 前記表示部は、強誘電性液晶ディスプ
    レイであることを特徴とする請求項7に記載の表示制御
    方法。
  13. 【請求項13】 入力された画像データに基づく画像の
    表示を制御する表示制御のプログラムコードが格納され
    たコンピュータ可読メモリであって、 入力された画像データの内容を識別する識別工程のプロ
    グラムコードと、 前記識別手段で識別された画像データの内容に基づく疑
    似中間調処理を該画像データに施す画像処理工程のプロ
    グラムコードと、 前記画像処理工程で処理された画像データを表示部に出
    力する出力工程のプログラムコードとを備えることを特
    徴とするコンピュータ可読メモリ。
JP15264597A 1997-06-10 1997-06-10 表示制御装置及びその方法 Withdrawn JPH113057A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15264597A JPH113057A (ja) 1997-06-10 1997-06-10 表示制御装置及びその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15264597A JPH113057A (ja) 1997-06-10 1997-06-10 表示制御装置及びその方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH113057A true JPH113057A (ja) 1999-01-06

Family

ID=15544948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15264597A Withdrawn JPH113057A (ja) 1997-06-10 1997-06-10 表示制御装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH113057A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6965389B1 (en) 1999-09-08 2005-11-15 Victor Company Of Japan, Ltd. Image displaying with multi-gradation processing
JP2009510488A (ja) * 2005-07-18 2009-03-12 イノヴェイティヴ ソリューションズ アンド サポート インコーポレイテッド 航空機フラットパネル表示システム
JP2009237594A (ja) * 2009-07-22 2009-10-15 Sharp Corp 画像処理方法及びそれを用いた液晶表示装置
US8441687B2 (en) 2007-09-05 2013-05-14 Sony Corporation Image processing apparatus, image processing method, and program

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6965389B1 (en) 1999-09-08 2005-11-15 Victor Company Of Japan, Ltd. Image displaying with multi-gradation processing
JP2009510488A (ja) * 2005-07-18 2009-03-12 イノヴェイティヴ ソリューションズ アンド サポート インコーポレイテッド 航空機フラットパネル表示システム
US8441687B2 (en) 2007-09-05 2013-05-14 Sony Corporation Image processing apparatus, image processing method, and program
JP2009237594A (ja) * 2009-07-22 2009-10-15 Sharp Corp 画像処理方法及びそれを用いた液晶表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100853210B1 (ko) 색 특성 보상 기능과 응답 속도 보상 기능을 갖는 액정표시 장치
US7187372B2 (en) Image data transmission apparatus and method for image display system
US7440037B2 (en) Anti-aliasing characters for improved display on an interlaced television monitor
JP3280306B2 (ja) 画像情報送信方法、画像情報更新方法、送信装置及び更新装置
US5663772A (en) Gray-level image processing with weighting factors to reduce flicker
US4992955A (en) Apparatus for representing continuous tone and high contrast images on a bilevel display
US7215345B1 (en) Method and apparatus for clipping video information before scaling
GB2484736A (en) Connecting a display device via USB interface
US5838291A (en) Display control method and apparatus
US6115498A (en) Character image generating apparatus and method therefor
JP2003280621A (ja) 画像信号発生装置、画像信号発生方法、この方法を実行させるプログラム、及びこのプログラムを記録した記録媒体
JPH07104710A (ja) 液晶マルチスキャン表示方法及びその装置
JPH113057A (ja) 表示制御装置及びその方法
JPH0792737B2 (ja) ビデオ信号表示制御装置
US20010009419A1 (en) Image data displaying system, image drawing apparatus, image drawing method and image drawing program
JPH10143123A (ja) 表示制御装置及びその方法
US20010009421A1 (en) Display control system, display control method therefor, and display apparatus
JP3464437B2 (ja) デジタル映像信号伝送装置および映像表示装置
JP2589953B2 (ja) 文字・画像データ生成装置及び方法
JPH05108026A (ja) 多階調表示装置
JPH07104706A (ja) 液晶表示装置
JPH06218989A (ja) 画像処理装置
JPH06250633A (ja) 多階調フォント生成方法及び多階調フォント生成装置
CN116095261A (zh) 一种显示方法和显示设备
JP2001086424A (ja) モニタ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040907