JPH11305301A - カメラ - Google Patents

カメラ

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Publication number
JPH11305301A
JPH11305301A JP10834098A JP10834098A JPH11305301A JP H11305301 A JPH11305301 A JP H11305301A JP 10834098 A JP10834098 A JP 10834098A JP 10834098 A JP10834098 A JP 10834098A JP H11305301 A JPH11305301 A JP H11305301A
Authority
JP
Japan
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camera
lens barrel
motor
film
lens
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10834098A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Omiya
秋夫 大宮
Hisashi Hamada
寿 浜田
Tokuji Sato
徳次 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd, Fuji Photo Optical Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP10834098A priority Critical patent/JPH11305301A/ja
Publication of JPH11305301A publication Critical patent/JPH11305301A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)
  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、電動ズームを備えたカメラに関し、
フイルム給送用の給送モータ及びレンズ鏡胴駆動用の鏡
胴モータの配置位置の最適化を図る。 【解決手段】 電動ズームレンズを内蔵したレンズ鏡胴
20と、外形上、レンズ鏡胴20との間に窪み部を置い
て前方に膨らんだ、手に把持されるグリップ部33を有
するカメラ本体部と、カメラ本体内部の、外形上の窪み
部を形成する部分に配置された、写真フイルムをフイル
ム巻取室に巻き上げる給送モータ45と、カメラ本体部
内部の、外形上窪み部を形成する部分であって、給送モ
ータ45に対し上下方向に重なる位置に配置された、レ
ンズ鏡胴を駆動する鏡胴モータ71と、カメラ本体内部
に配置された、給送モータ45の駆動力をフイルム巻取
室に伝達する給送ギアトレイン47と、カメラ本体内部
に配置された、鏡胴モータ71の駆動力をレンズ鏡胴2
0に伝達する鏡胴駆動ギアトレイン72とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動ズームを備え
たカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真用ロールフイルムを用
い、そのロールフイルムを駒送りしながら撮影する方式
のカメラが広く普及している。このようなカメラは、通
常、互いの間に所定距離を置いて左右に並ぶ、写真フイ
ルムの未撮影の部分と撮影済みの部分がそれぞれ収容さ
れるフイルム供給室とフイルム巻取室が形成され、これ
らのフイルム供給量とフイルム巻取室との間に、撮影光
を入射する撮影用開口を有するフイルム通路が形成さ
れ、写真フイルムの、上記開口に対向した部分を露光す
る構成を備えている。
【0003】近年のカメラでは、一般的には、写真フイ
ルムを給送するための給送モータが内蔵されている。こ
の給送モータは、一般的なコンパクトカメラの場合は、
フイルム巻取室内の、写真フイルムが巻回されるスプー
ルの内部に配置されることが多いが、いわゆる120フ
イルムや220フイルムを使用する中判カメラ等、写真
フイルムの形態上、給送モータをフイルム巻取室内に配
置できないカメラもある。
【0004】ここで、中判カメラで自動巻き上げを行な
うものにおいて、手に把持されるグリップ部を備え、そ
のグリップ部の内部に給送モータを設けた、富士写真フ
イルムGA645が知られている(「写真工業」199
5年11号59〜60ページ参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなカメラに電
動ズームを備えた場合は、次のような問題点がある。電
動ズームの場合はそのズーム用のレンズ鏡胴を駆動する
ための鏡胴モータと、その鏡胴モータの駆動力をレンズ
鏡胴に伝達する鏡胴駆動ギアトレインが必要となる。
【0006】例えば特開平9−197519号公報や特
開平6−347882号公報には、鏡胴モータを、レン
ズ鏡胴下部のスペースに配置することが開示されてい
る。これらはコンパクトカメラの例であり、中判カメラ
において電動ズームを備えた例は未だ存在しない。上記
公報に開示された技術を中判カメラに適用しようとして
も、中判カメラの電動ズームは鏡胴が大きく、鏡胴の下
部に鏡胴モータを配置するようなスペースを提供するこ
とはできず、無理にスペースを確保しようとするとカメ
ラが大型化してしまうという問題がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑み、電動ズームを
備えたカメラにおいて、フイルム給送用の給送モータ及
びレンズ鏡胴駆動用の鏡胴モータの配置位置の最適化が
図られたカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のカメラは、電動ズームレンズを内蔵したレンズ鏡胴
と、互いの間に所定距離を置いて左右に並ぶ、写真フイ
ルムの未撮影の部分と撮影済みの部分がそれぞれ巻回し
た状態に配置されるフイルム供給室およびフイルム巻取
室、およびフイルム供給室とフイルム巻取室との間に位
置する、ズームレンズを経由した撮影光を入射する撮影
用開口を有するフイルム通路を備えたカメラ本体部と、
カメラ本体部内部の、撮影用開口と、フイルム供給室お
よびフイルム巻取室のうちの一方とに挟まれた空間に配
置された、写真フイルムをフイルム巻取室に巻き上げる
給送モータと、カメラ本体部内部の、撮影用開口と上記
一方とに挟まれた空間であって、給送モータに対し上下
方向に重なる位置に配置された、レンズ鏡胴を駆動する
鏡胴モータと、カメラ本体内部に配置された、給送モー
タの駆動力をフイルム巻取室に伝達する給送ギアトレイ
ンと、カメラ本体内部に配置された、鏡胴モータの駆動
力をレンズ鏡胴に伝達する鏡胴駆動ギアトレインとを備
えたことを特徴とする。
【0009】本発明のカメラは、給送モータと駆動モー
タとの双方を、撮影用開口から見てフイルム供給室側
に、あるいはそれら双方を撮影用開口から見てフイルム
巻取室側に上下に配置したため、効率的なスペース配分
が達成される。ここで、本発明のカメラにおいて、上記
給送モータが、回転軸がモータ本体から上方に突出する
向きに縦置きされると共に、給送ギアトレイが、カメラ
本体内上部を経由して給送モータからフイルム巻取室に
至る、上下方向の回転軸を有する複数のギアからなるこ
とが好ましい。
【0010】給送モータ及び給送ギアトレインをこのよ
うな配置とすることにより、カメラ内部の他の部品の配
置の自由度の制限を最小限に抑え、給送モータの駆動力
をフイルム巻取室にまで伝達する給送ギアトレインをコ
ンパクトに配置することができる。また、上記本発明の
カメラにおいて、上記鏡胴モータが、回転軸がモータ本
体からカメラ前方側に突出する向きに横置きされると共
に、鏡胴ギアトレインが、カメラ本体内部の、撮影用開
口と上記一方との間の空間を経由して鏡胴モータからレ
ンズ鏡胴に至る、カメラ前後方向の回転軸を有する複数
のギアからなるものであることが好ましい。また、この
場合に、鏡胴ギアトレインが給送モータよりもカメラ前
方側に配置されたものであることが好ましい。
【0011】鏡胴モータおよび鏡胴ギアトレインを、こ
のような配置、すなわち鏡胴に隣接した配置とし、より
好ましくは給送モータよりもカメラ前方側に配置したこ
とにより、カメラ内部の他の部品の配置の自由度を大き
く制限することなく、鏡胴モータの駆動力をレンズ鏡胴
部に有効に伝達することができる。また、上記本発明の
カメラにおいて、カメラ本体部が前方に膨出したグリッ
プ部を備えたものであることが好ましい。
【0012】グリップ部を備えることにより、カメラの
把持性、操作性が向上するとともに、そのグリップ部に
様々な部品を配置し、カメラの大型化を避けつつ、給送
モータおよび鏡胴モータを上記の好適な位置に配置する
ことができる。上記本発明のカメラは、120フイルム
あるいは220フイルムのうちの少なくとも一方を使用
する中判カメラに好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1〜図4は、本発明のー実施形態のカメラ
の外観を示す、それぞれ正面図、平面図、左側面図、お
よび右側面図である。このカメラ10は、ズームレンズ
を備えたカメラであり、図2に示す平面図には、そのズ
ームレンズを構成するレンズ鏡胴20が示されている。
ここには、レンズ鏡胴20を構成する固定筒21,後部
筒22および前部筒23が示されており、前部筒23の
前端部にはフィルタリング231が備えられている。こ
のフィルタリング231の外壁には図示しない円形のレ
ンズキャップが被冠され、撮影レンズ202(図1参
照)の保護が図られる。
【0014】また、図1に示すように、前部筒23内
の、フィルタリング231よりも内側、かつ撮影レンズ
202よりも外側の位置にキャップセンサ203が配置
されている。このキャップセンサ203は、レンズキャ
ップが被せられているか否かの検知に用いられる。ま
た、カメラ本体部30上部の軍艦部31には、図1の正
面図に見られるように、オートフォーカス(AF)用の
センサが内蔵されたAF窓311、ファインダ32用の
ファインダ窓321および採光窓322、内蔵されたス
トロボ測光センサに光を導くためのストロボ調光窓32
3、内蔵された露出調整用のAEセンサに光を導くため
のAE窓324が備えられており、軍艦部31の下に
は、セルフタイマ撮影時に光を発する発光素子が内蔵さ
れたセルフ窓325が備えられている。
【0015】さらに、図1に示す正面図の左側には、撮
影時に把持されるグリップ部33を有し、そのグリップ
部33の上部には、斜め上向き、かつ斜め内向きに配置
されたシャッタボタン34が備えられている。グリップ
部33とレンズ鏡胴20との間には、グリップを握った
ときに指先が入り込むことができる窪み部35(図2参
照)を有し、グリップ部33の把持性の向上が図られて
いる。シャッタボタン34は、図1の正面図に示すよう
に、かなり低い位置に配置されている。ここで説明して
いる実施形態は中判カメラであり、図1に示す程度の高
さ位置にシャッタボタン34を配置することによりグリ
ップ性能の一層の向上と、シャッタボタン34の押しや
すさを両立させている。特にカメラ10を縦にして撮影
する場合、従来、縦撮影用のシャッタボタンを別に備え
たカメラもあるが、シャッタボタン34をこの図1に示
す位置および向きに配置することにより、このシャッタ
ボタン34は、カメラ10を縦にした撮影においても十
分な操作性を有する。
【0016】さらに、図1に示す正面図の右側には、裏
蓋50(図2〜図4参照)開閉用のヒンジ51が示され
ており、そのヒンジ51の上部51aおよび下部51b
は、それぞれ2重の板構造を有している。これは、万一
このカメラを下に落としたり何かにぶつけたりして、ヒ
ンジ51の上端もしくは下端に強い力が加わったとき、
その衝撃力をその二重に構成された2枚の板のうちの外
側の板の変形でくい止め、裏蓋の開閉に支障がないよう
に工夫されたものである。ヒンジ51の上部51aは、
このカメラ10を吊り下げるベルトを通すための吊り金
具38を兼ねている。
【0017】また、図1の正面図の、軍艦部31の右上
部分には、いわゆるスイングアップ方式のストロボ発光
部が収納されている。この図1では、そのストロボ発光
部は収納状態にあり、ストロボを使用するときは、カメ
ラ背面側のボタン(図示せず)を押すことによりそのス
トロボ発光部がスイングアップする。さらに、図1の正
面図の、軍艦部31の左上部分には、図2の平面図に示
すように、モード切替用のセレクトダイヤル36とアッ
プダウンダイヤル37が隣り合った位置に備えられてい
る。セレクトダイヤル36は、モードロックボタン36
1を押した状態で回転させることができ、このセレクト
ダイヤル36を回すことにより、このカメラ10を、図
2に示すOFF状態(OFF)のほか、感度設定モード
(ISO)、プログラムモード(P)、絞り優先モード
(A)、もう1つの絞り優先モード(As)、マニュア
ルモード(M)に切り替えることができる。
【0018】感度設定モード(ISO)は、写真フイル
ムの感度をマニュアルで設定するモードであり、アップ
ダウンダイヤル37をまわすことにより写真フイルムの
設定感度を変更することができる。設定された感度は裏
蓋50に備えられたLCD541(図8参照)内に表示
される。また、プログラムモード(P)は、撮影に際し
被写体の明るさに応じて、あらかじめ定められたプログ
ラムに従った絞りとシャッタスピードが選択されるモー
ドである。
【0019】絞り優先モード(A,As)では、絞り径
がマニュアルで設定され、撮影に際しては被写体の明る
さに応じてシャッタスピードが自動的に調整されるモー
ドである。これら2つの絞り優先モード(A,As)
は、ストロボを用いた撮影の際のシャッタスピードの相
違である。詳細は省略する。絞り優先モード(A,A
s)のとき、アップダウンダイヤル37を回すと、絞り
値を変更することができる。設定、変更された絞り値は
裏蓋50のLCDに表示される。
【0020】マニュアルモード(M)は絞りとシャッタ
スピードとの双方をマニュアルで設定して撮影を行なう
モードであり、アップダウンダイヤル37を回すことに
よって絞りが変更され、Tvボタン371を押しながら
アップダウンダイヤル37を回すことにより、シャッタ
スピードが変更される。設定・変更された絞り値、シャ
ッタスピードは裏蓋50のLCDに表示される。
【0021】さらに、このカメラ10の上部には、図2
の平面図に示すように、ファインダ32の視度補正ダイ
ヤル326や、外付ストロボ(図示せず)を固定するた
めのアクセサリーシュー327も備えられている。さら
に、このカメラ10の左側面図(図3)には裏蓋50を
開けるための裏蓋つまみ39が備えられている。また、
この左側面図(図3)には、シャッタケーブルを装着す
るためのケーブルソケット40も示されている。
【0022】また、このカメラ10の右側面図(図4)
には、外付ストロボに発光タイミングを通知するシンク
ロケーブルを装着するためのシンクロソケット41が示
されている。図5〜図7は、図1〜図4に外観を示すカ
メラの内部構造の一部を、カメラボディを透視して示
す、それぞれ正面図、平面図、および、一部を破断して
示す左側面図である。また、図8は、図5に示す矢印A
−Aに沿う、底面側から見た断面図である。ただし、こ
こではレンズ鏡胴は省かれている。
【0023】カメラ本体部30のグリップ部33の下部
の電池ケース93(図8参照)には、このカメラを駆動
するための2つの電池90が内蔵されている。これらの
電池90は、電池接片91(図5参照)と、電池蓋42
(図7参照)に取り付けられた電池蓋接片421とに挟
まれて、カメラ内の各種回路との電気的な導通がなされ
ている。
【0024】電池蓋42は、図7に示す側面図における
右下端の図示しない係合部がカメラ本体部に係合し、さ
らにネジ423が、カメラ本体部に備えられたナット4
24と螺合することによりカメラ本体部30に固定され
ている。電池蓋42の内側には、電池蓋接片421と同
体のバネ部材425が備えられており、本体部側を押し
ている。このバネ部材425は、電池90が内蔵されて
いない状態で電池蓋42が閉められ、その電池蓋42を
開けようとしたときに容易に開けられるようにするため
のものである。
【0025】また、図8に示すように、電池90の後ろ
側には、ストロボ用のメインコンデンサ92が内蔵され
ている。このストロボ用メインコンデンサ92は、図に
示すような細径のものである。本実施形態では、これら
電池90やストロボ用メインコンデンサ92の配置上の
工夫により、シャッタボタン34の配置位置を、操作し
やすい位置まで下げることに成功している。
【0026】図7に示すように、裏蓋50の内側にはピ
ン52が立設しており、そのピン52には、本体部側
の、バネ44により上方に付勢された裏蓋ロック板43
の爪431が係合しており、これにより、裏蓋50が閉
じられた状態にロックされている。裏蓋つまみ39を操
作すると裏蓋ロック板43がバネ44に抗して下方に移
動し、裏蓋ロック板43の爪431と裏蓋50のピン5
2との係合が外れ、裏蓋50が開く。
【0027】また、図7に示す側面図には、シャッタボ
タン34を押すことによって切り替えられるタクトスイ
ッチ341が示されている。このタクトスイッチ341
は2段のスイッチであり、1段目がシャッタ半押し状
態、2段目がシャッタ全押し状態に相当する。図5に示
す正面図上の、グリップ部33とレンズ鏡胴20との中
間の位置すなわち、カメラ本体部30の内部の、撮影用
開口とフイルム巻取室61との間の空間には、写真フイ
ルム100(図8参照)を給送する給送モータ45が縦
置きかつその回転軸が上向きとなる方向に配置されてい
る。この給送モータ45は、正転、逆転が自在なモータ
であり、正転時には、図6の平面図に示す遊星ギア46
が給送ギアトレイン47側と噛合し、給送ギアトレイン
47を経由してフイルム巻取室61(図8参照)内に配
置されたフイルム巻取用スプール(図示せず)を回転さ
せ、フイルム供給室62から供給されフイルム通路63
を経由してきた写真フイルム100を巻き上げる。この
とき、図示しない投受光センサにより、エンコード板4
71に放射状に穿設されたスリット(図示せず)を透過
した光を受光することによりパルスが生成され、そのパ
ルスのカウントにより、スプールの回転量が計測され
る。給送ギアトレイン47は、図5に示すように、カメ
ラ本体内上部に配置された、上下方向の回転軸を有する
複数のギアで構成されている。
【0028】また、フイルム巻取室61内に巻き取られ
る写真フイルム100の動きに従動して、フイルム巻取
室61の入口付近に備えられたカウンタローラ611
(図8参照)が回転し、それに伴って、図6に示すエン
コード板473が回転し、図示しない投受光センサによ
りそのエンコード板473の回転がパルスに変換され
る。そのパルスのカウントにより、写真フイルムの巻上
量が計測される。
【0029】さらに、エンコード板472と図示しない
投受光センサにより、給送モータ45自体の回転量が計
測される。一方給送モータ45が逆転すると、図6に示
す遊星ギア46が圧板切替ギアトレイン48側に切り替
わり、給送モータ45の回転が、圧板切替ギアトレイン
48を経由し、さらに図示しないカムを経由して図9に
示す圧板切替ピン64に伝えられ、カムの回転量に応じ
て、圧板切替ピン64がレール面651に穿設された通
孔652から突出し、あるいはその通孔652内に埋没
し、突出したときには、裏蓋50に備えられた圧板53
を押し、これによりフイルム通路63(図8参照)の間
隙が変更される。このカメラ10では、いわゆる120
フイルムと220フイルムとの2種類の写真用ロールフ
イルムを使用することが可能であり、120フイルム
は、写真フイルムに裏紙があてがわれており、一方22
0フイルムには写真フイルム先端部と後端部だけに紙が
接続されており、したがってフイルムの種別により裏紙
の分だけ厚さが異なることになり、フイルム通路の間隔
を変更する必要がある。
【0030】また、図5に示す正面図における、グリッ
プ部33とレンズ鏡胴20との間、すなわちカメラ本体
部30の内部の、撮影用開口とフイルム巻取室61との
間のの、給送モータ45の下側の位置には、レンズ鏡胴
駆動用の鏡胴モータ71が横置きかつその回転軸がカメ
ラ前方を向く方向に配置されており、この鏡胴モータ7
1の駆動力は、窪み部35の内部の、図5および図8に
示す位置に配置された、カメラ前後方向(光軸方向)に
回転軸をもつ複数のギアからなる鏡胴駆動ギアトレイン
72を経由してレンズ鏡胴20に伝えられる。この鏡
胴、駆動ギアトレイン72は、図8に示すように、給送
モータ45よりもカメラ前方側に配置されている。レン
ズ鏡胴20の構造やその動きについては後述する。
【0031】ここで、このカメラ10では、給送モータ
45および鏡胴モータ71を、図5に示す正面図から見
て、グリップ部33とレンズ鏡胴20との間の位置に、
すなわちカメラ本体部30の内部の、撮影用開口とフイ
ルム巻取室との間の空間に上下に配置したことにより、
効率的なスペース配分が達成される。また、給送モータ
45をこの位置に配置したことにより、図6に示すよう
に、給送ギアドレイン47と圧板切替ギアトレイン48
を、給送モータ45の左右にうまく分けて配置すること
ができ、その分ギアの枚数も少なくて済み、給送モータ
45の駆動力の効率的な伝達、部品点数の削減、および
コストの低減に役立っている。
【0032】さらに、鏡胴駆動ギアトレイン72を上記
の位置に配置したことにより、他の部品配置の自由度を
ほとんど妨げることなく、鏡胴モータの駆動力の、レン
ズ鏡胴20への効果的な伝達が達成されている。図5に
示す正面図における、レンズ鏡胴20の右側には、スト
ロボ用回路が搭載されてたストロボ用プリント基板73
が、カメラ10の正面を向くように配置されており、ま
たこれと平行に、制御回路741が搭載された制御用フ
レキシブル基板74が配置されている。この制御用フレ
キシブル基板74は、カメラの底面11と平行に、レン
ズ鏡胴20の下部にも広がっている。さらに、レンズ鏡
胴20の右側には、シャッタ用フレキシブル基板75も
配置されている。
【0033】さらに、図5に示す平面図上でシャッタ用
フレキシブル基板75と重なった位置にバーコードセン
サ76が示されている。このバーコードセンサ76は写
真フイルムに貼付されたラベル上のバーコードを読み取
って写真フイルムの感度やフイルム種別を自動認識する
ためのものである。また、図8に示す断面図には、さら
に、裏蓋50の内側に取りつけられた圧板53、裏蓋5
0の外側にLCD枠54で固定されたLCD541、写
真フイルム100の幅方向(図8の紙面に垂直な方向)
の両端部をカウンタローラ611に押しつけるカウンタ
押えバネ533、レール面651の開口656から裏蓋
50側に弾性的に突出し写真フイルム100を圧板53
に押し当てる押当ローラ657、フイルム供給室62
の、フイルム通路63に連通する出口部分に備えられ
た、写真フイルム100を案内するガイドローラ62
1、裏蓋50内側に備えられた、圧板53を押す圧板切
替ピン64(図9参照)を突出させるか否かにより圧板
53の光軸方向の位置をマニュアルで切り替える圧板手
動切替ボタン57、裏蓋グリップ部5013の内部に配
置されたLCD表示用のEL用電気部品81が示されて
いる。
【0034】図9は、本実施形態のカメラの、裏蓋を開
けた状態のフイルム通路部分の分解斜視図である。レー
ル面651を有するレール面枠65の両側に、フイルム
供給室62とフイルム巻取室61が配置されており、フ
イルム供給室62には、未撮影の写真フイルム100が
巻回されたスプール101が装填され、その写真フイル
ム100の先端のリード紙部分(図示せず)が引き出さ
れガイドローラ621、レール面651、カウンタロー
ラ611を経由して、フイルム巻取室61に装填された
空のスプール102に巻付けられ、その状態で裏蓋50
が閉じられる。裏蓋50の開閉は図示しない裏蓋スイッ
チにより検出される。レール面枠65の中央部分には、
撮影レンズ(図示せず)を経由した光を写真フイルムに
入射するための開口653があり、レール面651上
の、開口653の上下の部分には、写真フイルム100
の光軸方向の基準位置を定める、左右に延びるフイルム
レール654が備えられており、上側のフイルムレール
654の上側、下側のフイルムレール654の下側に
は、フイルムレールに隣接して、左右に延びる圧板受け
レール655が備えられている。この圧板受けレール6
55はレール面651からの高さがフイルムレール65
4よりも高く、圧板切替ピン64が通孔652内に埋没
しているときは裏蓋50を閉めた状態で圧板53が圧板
受けレール655に当接し、フイルムレール653と圧
板53との間に所定間隔のフイルム通路63(図8参
照)が形成される。
【0035】圧板53には、その裏面に圧板ピン531
が立設し、その圧板ピン531は、裏蓋50の内壁に固
定された圧板バネ532に係合し、これにより、圧板5
3は圧板受けレール655に弾性的に押し付けられる。
図6を参照して説明したように、給送モータ45が逆転
すると、その駆動力が遊星ギア46、圧板切替ギアトレ
イン48を経由し、さらに図示しないカムを経由して圧
板切替ピン64に伝えられ、圧板切替ピン64が通孔6
52から突出する。図9には、圧板切替ピン64は、上
側の2本しか示されていないが、下側にも同様に2本備
えられており、合計4本の圧板切替ピン64が同時に突
出する。すると圧板53は、圧板受けレール655では
なく、圧板切替ピン64の先端と当接し、圧板53が裏
蓋50側に押され、圧板切替ピン64が埋没していたと
きと比べ間隔の広いフイルム通路が形成される。圧板切
替ピン64が突出した状態にあるときの間隔の広いフイ
ルム通路は、フイルムに裏紙があてがわれている120
フイルムに適合し、圧板切替ピン64が埋没した状態に
ある、間隔の狭いフイルム通路は、裏紙のない220フ
イルムに適合するように、圧板受けレール655の高
さ、および圧板切替ピン64の突出高さが調整されてい
る。フイルム給送モータ45が逆転方向にさらに回転す
ると、圧板切替ピン64は圧板53に押されて通孔65
2の内部に埋没する方向に移動し、圧板53は圧板受け
レール655に当接する。圧板切替ピン64が突出して
いるか否かは、図示しない圧板切替検出センサより検出
される。
【0036】また、裏蓋50の内壁にはカウンタ押えバ
ネ533が備えられており、このカウンタ押えバネ53
3は、前述したように、写真フイルムの幅方向の両端部
をカウンタローラ611に押し付ける役割りを担ってい
る。レール面651の、開口653の左右の中央部分に
は、開口656が設けられており、その開口656から
は、押当ローラ657がレール面651よりも突出した
状態に配置されている。この押当ローラ657は、この
図9内に別に取り出して示されているように、板バネ6
58を介してカメラ本体部30に取り付けられており、
したがってこの押当ローラ657はレール面651の開
口656から弾性的に突出し、写真フイルムの幅方向の
中央部分を圧板53に押し当てる。
【0037】また、2本の押当ローラ657のうちのフ
イルム供給室62側の押当ローラ657と、フイルム供
給室出口のガイドローラ621との間には、バーコード
センサ76が備えられている。また、裏蓋50とカメラ
本体部30との間のヒンジ部51の上部および下部に
は、それぞれ2枚の板511が各ピン512で固定され
ている。前述したように、上部の2枚の板511のうち
の上側の一枚の板は、ベルト用吊り金具38を兼ねてい
る。また、これも前述したように、板511を2枚重ね
にしていることから、カメラを落としたり何かにぶつけ
たりしてヒンジ51の角に衝撃が加わっても裏蓋50が
開かなくなってしまう事態を避けることができる。
【0038】図10は、本実施形態のカメラに備えられ
たズームレンズの内部構成図である。このズームレンズ
には、主な構成要素として、保持部材85に保持された
固定筒21、後部筒(中間リング)22、前部筒(移動
筒)23からなるレンズ鏡胴20、後群保持枠901に
保持された後群レンズ902からなる撮影レンズ後群部
900、前群保持枠911に保持された前群レンズ91
2からなる撮影レンズ前群部910、撮影レンズ前群部
910の後ろに配置された、絞り羽根921,セクタ羽
根922,絞り羽根921を駆動する絞りアクチュエー
タ923,およびセクタ羽根922を駆動するセクタア
クチュエータ924からなるシャッタ920、撮影レン
ズ前群部910を駆動するレンズ駆動モータ930等が
備えられている。
【0039】撮影レンズ前群部910は、圧縮バネ93
1により、待機方向(図10の右方)に付勢されてお
り、ガタ防止が図られている。レンズ駆動モータ930
が回転するとその駆動力がレンズ駆動ギアトレイン93
2を介してカム934に伝えられてカム934が回転
し、それに伴って、撮影レンズ前群部910が、ガイド
軸935、およびガイド枠936に案内されながら前方
(図10の左方)へ繰り出される。レンズ駆動モータ9
30が逆回転すると、撮影レンズ前群部910は待機位
置に戻る。
【0040】シャッタ920はシャッタ枠925内に保
持されており、そのシャッタ920を構成する絞りアク
チュエータ923およびセクタアクチュエータ924
は、シャッタ用フレキシブル基板75を介してカメラ本
体部側の回路と接続されている。シャッタ用フレキシブ
ル基板75の先端部分には実装部品751が配置されて
いる。また、このシャッタ920の絞り羽根921は、
開放絞り径と最小絞り径を除き、1/2ステップ単位の
離散的な絞り径にのみ調整が可能なものである。
【0041】また、前部筒(移動筒)23の先端部には
フィルタリング231が固定されており、そのフィルタ
リング231の前面には、そのフィルタリング231の
一部を覆う化粧リング235が配置されている。そのフ
ィルタリング231には円形のレンズキャップ200が
被せられ、そのレンズキャップ200は、フィルタリン
グ221の外壁221aに支えられる。また、このフィ
ルタリング221の内壁221bには、撮影フィルタ
(図示せず)の外周に螺刻されたネジと螺合するネジが
形成されており、所望の撮影フィルタを装着することが
できる。
【0042】また、この図10の下側に示すように、フ
ィルタリング231と、撮影レンズ前群部910との間
にレンズキャップ装着の有無を検出するキャップセンサ
203が備えられている。このキャップセンサ203は
センサホルダ204内に保持され、そのセンサホルダ2
04はシャッタ920に固定されている。キャップセン
サ203の前面には測光用の窓236が形成されてお
り、キャップセンサ203では外光の明るさが測定され
る。
【0043】このキャップセンサ203は、外光の明る
さによりレンズキャップ200の有無を検出するもので
あるため、レンズキャップ200の装着を検知する機械
的なスイッチ等を備えた場合とは異なり、撮影フィルタ
を装着してもレンズキャップ200の検出に支障は生じ
ない。また、キャップセンサ203は、レンズ鏡胴内に
備えられており、レンズキャップ200は、変形した形
状のものではなく、本実施形態では円形の素直な形状の
ものを使用することができ、デザイン上も好ましい。
【0044】図11は、ズームレンズの分解斜視図であ
る。保持部材85(図10参照)に固定された固定筒2
1は、その内壁にヘリコイドネジ21aが形成され、こ
のヘリコイドネジ21aは、後部筒22の外壁に形成さ
れたヘリコイドネジ22aと螺合する。また、この固定
筒21には、その内壁と外壁に貫通し光軸方向に延びる
縦開口21b、内壁面を光軸方向に延びるキー溝21c
が形成されている。
【0045】また、キー板24は、その中央部に開口2
4aを有し、その外周部に伝達ギア24b、3カ所に突
起24cを有する。このキー板30は、伝達ギア24が
固定筒21の縦開口21bに嵌め込まれ、3カ所の突起
24cがキー溝21cに嵌め込まれて回り止めされた状
態で固定筒21内部に配置される。このキー板24の伝
達ギア24bは、カメラ本体部に備えられた鏡胴駆動ギ
アトレイン72(図5参照)に連結されている。
【0046】後部筒(中間ヘリコイド)22は、前述し
たヘリコイドネジ22aのほか、後端部外周に形成され
たギア22b、内壁に形成された互いに平行な2本のカ
ム溝22c,22dおよびヘリコイドネジ22e、この
後部筒22の後部開口の内周部に形成された突条リング
22fを有する。後部筒22は、固定筒21内に、後部
筒22の外周面に形成されたヘリコイドネジ22aと固
定筒29の内壁に形成されたヘリコイドネジ21aとが
螺合し、さらに、後部筒22の後部外周のギア22b
が、固定筒21内に嵌め込まれたキー板24の伝達ギア
24bに噛合した状態に、固定筒21の内部に配置され
る。
【0047】また、キーリング25は、その後端面25
aに、キー板24の開口24aと同形の開口25bを有
し、後端部外周面に突条リング25cを有し、さらに内
壁と外壁とに貫通し光軸方向に延びる3本の直線溝25
d、外周面に凹状の3本のキー溝25eを有し、さらに
後述するエンコード板23cに接するエンコード接片2
5fを備えている。
【0048】さらに後群レンズ902(図10参照)を
内蔵した後群保持枠901には、その円周上に3本のカ
ムピン901aを有し、その後群保持枠901に隣接し
て、同様に3本のカムピン903aを有する後群ガイド
903が、3本の引張バネ905で後群保持枠901に
引き合う状態に配置されている。それらの後群保持枠9
01および後群ガイド903は、カムピン901a,9
03aがキーリング25の直線溝25dを貫通するよう
にキーリング25内に配置され、そのキーリング25
は、その後端面25aの開口25bと、キー板24の開
口24aとを一致させて、それら後端面25aとキー板
24とがネジで互いに固定されている。このとき、キー
リング25後端部外周面の突条リング25cとキー板2
4とにより後部筒22の後端開口の内周部に形成された
突条リング22fを回動自在に挟んだ状態となる。ま
た、後群保持枠901および後群ガイド903のカムピ
ン901a,903aは、キーリング25の直線溝25
dを貫通して、後部筒22の内壁に形成された平行な2
本のカム溝22c,22dにそれぞれ係合する。尚、こ
れらのカム溝22c,22dのペアは、カムピン901
a,903aのペアが3組あることに対応して3組形成
されている。
【0049】また、前部筒23は、その外周後端部にヘ
リコイドネジ23aを有し、内壁に光軸方向に延びる3
本の突条部23bを有し、さらに、その内壁面にエンコ
ード板23cを備えている。エンコード板23cには、
前部筒23が特定の4つの基準位置まで繰り出されたと
きにその基準位置に繰り出されたことがエンコード接片
25fで検出されるように導体パターンが形成されてい
る。この前部筒23は、後部筒22の内壁と、その後部
筒22内に配置されたキーリング25の外壁との間に入
り込み、ヘリコイドネジ23aが後部筒22の内壁のヘ
リコイドネジ22eと螺合し、前部筒23の内部の3本
の突条部23bがキーリング25外壁のキー溝25eに
摺動自在に嵌合した状態となる。さらにエンコード板2
3cとエンコード接片25fとが接した状態となる。
【0050】ここで、図5に示す鏡胴駆動モータ71が
回転し、鏡胴駆動ギアトレイン72を経由してキー板2
4の駆動ギア24bに駆動力が伝えられると、その駆動
力はさらに後部筒22のギア22bに伝えられる。ここ
で、キー板24は突起24cが固定筒21のキー溝21
cに嵌り込んでおり、キーリング25はキー板24に固
定されていることから、これらキー板24およびキーリ
ング25は、固定筒21に対し回り止めがなされてお
り、したがって後部筒22が回転し、後部筒22の外周
のヘリコイドネジ22aと固定筒21の内周のヘリコイ
ドネジ21aとが螺合していることから、後部筒22が
回転するとその回転に伴って後部筒22が光軸方向に移
動する。
【0051】このとき、後部筒22の後端開口の内周部
の突条リング22fがキーリング25の突条リング25
cとキー板24とで挟まれていることから、キー板24
およびキーリング25は、後部筒22が回転しながら光
軸方向に移動するのに伴って光軸方向に直動する。さら
に、後群保持枠901および後群ガイド903は、それ
らのカムピン901a,903aがキーリング25の直
線溝25dを貫通していることで回り止めされており、
それらのカムピン901a,903aは後部筒22のカ
ム溝22c,22dに入り込んでいることから、後部筒
22の回転とそれに伴う後部筒22の光軸方向の移動に
したがって光軸方向に移動する。
【0052】さらに、前部筒23は、その内面の突条部
23bがキーリング25外面のキー溝25eに入り込ん
でいることで回り止めされており、前部筒23の外面の
ヘリコイドネジ23aが後部筒22の内周のヘリコイド
ネジ22eに螺合していることから、この前部筒23
は、後部筒22の回転および光軸方向の移動に応じて、
光軸方向に直動する。このときエンコード接片25fは
エンコード板23cに接し、前述したように、前部筒2
3が特定の4つの基準位置に繰り出されたことを検知す
る。
【0053】さらに、前部筒23には、シャッタ枠92
5が入り込んでおり、そのシャッタ枠925内にはシャ
ッタ920が入り込んでいる。このシャッタ920から
は、シャッタ用フレキシブル基板75が延び、シャッタ
用フレキシブル基板75の前面はシャッタ920の前面
に固定され、そのシャッタ用フレキシブル基板75の前
面には、実装部品751が配置され、さらにキャップセ
ンサ203が半田づけされ、さらにビス227でシャッ
タ920の前面に固定されている。すなわち、このシャ
ッタ用フレキシブル基板75は、キャップセンサ203
への配線も担っている。このように、本実施形態では、
キャップセンサ203への配線もシャッタ用フレキシブ
ル基板75に担わせていることから、キャップセンサ用
に特別に配線する必要はなく、コストの低減が図られて
いる。
【0054】シャッタ920の内部には、カム934
と、前群レンズ912(図10参照)を備えた撮影レン
ズ前群部910が入り込んでいる。前部筒23には、こ
れらが入り込み、さらにその前部筒23の前面にフィル
タリング231が固定され、さらに化粧リング235が
固定される。フィルタリング231にはレンズキャップ
200が被せられる。
【0055】ここで、前述したように、絞り羽根921
(図10参照)は、1/2ステップの離散的な絞り径に
のみ調整可能である。これは、この実施形態におけるカ
メラは、絞り優先モードでの撮影が可能であり絞りをマ
ニュアルで先に確定する必要があることや、露出精度が
高精度であることや、中判カメラであって羽根の寸法が
大きいこと等の理由により、絞り羽根921とセクタ羽
根922とに分かれたシャッタが採用されており、絞り
径を1/2ステップのような離散的な値ではなくほぼ連
続的に任意に設定できるようにするとセクタ羽根922
によるシャッタ秒時の制御が極めて大変であり、大幅な
コストアップ、開発期間の長期化が避けられないからで
ある。
【0056】この場合に、ズームレンズは、周知のよう
に、その焦点距離を変更すると、絞り羽根の機械的な絞
り径は一定であってもF値が連続的に変化することにな
り、そのままでは絞り優先や高精度の露出を実現するこ
とができない。そこで、この実施形態のカメラでは、電
動ズームとし、離散的な4つのズーム位置(鏡胴繰り出
し位置)での撮影のみ許容している。こうすることによ
り、コストを押えるととともに高い露出精度を維持した
上で、ズームレンズの搭載を可能ならしめている。マニ
ュアルで絞りを設定したとき、ズーム位置の変更があっ
ても同一のF値が確保されるように、ズーム位置の変更
に伴って撮影時の絞り羽根の開口径が調整される。この
調整は、ズーム位置が離散的であることから、その開口
径も離散的(本実施形態では1/2ステップ単位)で行
なわれる。
【0057】ズーム位置の変更にあたっては、図示しな
いWIDE/TELEスイッチを操作することにより、
4点のみ許容されたズーム位置のうちのいずれかのズー
ム位置に設定されるが、撮影前には、レンズ鏡胴を、設
定されたズーム位置(鏡胴繰り出し位置)よりも後方
の、その設定された鏡胴繰り出し位置に応じた鏡胴待機
位置まで繰り出しておき、また、これとともに撮影レン
ズ前群部910は、所定のレンズ待機位置に待機させて
おき、撮影に際して、レンズ鏡胴を、鏡胴待機位置から
設定された鏡胴繰り出し位置に繰り出し、さらに、撮影
レンズ前群部910を、レンズ待機位置から、設定(M
F(マニュアルフォーカスモード))あるいは測定(A
F(オートフォーカス)モード)された撮影距離に応じ
たレンズ繰り出し位置に繰り出して、撮影が行なわれ
る。
【0058】このように、レンズ鏡胴20と撮影レンズ
前群部910との双方を片寄せしておき、撮影時に双方
を繰り出すようにしたため、レンズ鏡胴20および撮影
レンズ前群部910の双方について、駆動ギアのバック
ラッシュ等による繰り出し位置誤差が吸収され、高精度
のピント調整が可能となる。レンズ鏡胴を、設定された
鏡胴繰り出し位置に対応した鏡胴待機位置からその設定
された鏡胴繰り出し位置まで高精度に繰り出すために、
ここでは以下のような方式が採用されている。すなわ
ち、レンズ鏡胴が鏡胴待機位置から繰り出されその設定
された鏡胴繰り出し位置に対応した所定の基準位置まで
達すると、図11を参照して説明したエンコード板23
cとエンコード接片25fとの作用により基準位置に達
したことが検知され、その後さらに所定量(例えば鏡胴
モータ71(図5参照)をパルス駆動し、そのパルス数
で50パルス分)だけ駆動した点を鏡胴繰り出し位置と
する。こうすることにより、レンズ鏡胴を、常に安定し
て、設定された鏡胴繰り出し位置に繰り出すことができ
る。
【0059】尚、上記実施形態は、給送モータと鏡胴モ
ータとの双方を、撮影用開口とフイルム巻取室とに挟ま
れた位置に備えた例であるが、給送モータと鏡胴モータ
は撮影用開口から見て同一の側であればよく、それら双
方のモータを撮影用開口とフイルム供給室とに挟まれた
位置に備えてもよい。また、上記実施形態は中判カメラ
の例であり、本発明はこのような中判カメラに好適であ
るが、本発明は中判カメラに限定されたものではなく、
例えば135フイルムを使用するコンパクトカメラにも
そのまま適用することができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
給送モータと鏡胴モータの双方をレンズ鏡胴とグリップ
部との間の位置に上下に配置したことにより、無駄なス
ペースを発生させることなく、レンズ鏡胴とグリップ部
との間に、グリップ部を把持したときに指が入り込むこ
とのできる窪み部が形成され、カメラのコンパクト性と
操作性との両立が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のー実施形態のカメラの外観を示す正面
図である。
【図2】本発明のー実施形態のカメラの外観を示す平面
図である。
【図3】本発明のー実施形態のカメラの外観を示す左側
面図である。
【図4】本発明のー実施形態のカメラの外観を示す右側
面図である。
【図5】図1〜図4に外観を示すカメラの内部構造の一
部を、カメラボディを透視して示す正面図である。
【図6】図1〜図4に外観を示すカメラの内部構造の一
部を、カメラボディを透視して示す平面図である。
【図7】図1〜図4に外観を示すカメラの内部構造の一
部を、カメラボディを透視し、かつ一部を破断して示す
左側面図である。
【図8】図5に示す矢印A−Aに沿う、底面側から見た
断面図である。
【図9】本実施形態のカメラの、裏蓋を開けた状態のフ
イルム通路部分の分解斜視図である。
【図10】本実施形態のカメラに備えられたズームレン
ズの内部構成図である。
【図11】ズームレンズの分解斜視図である。
【符号の説明】
10 カメラ 11 カメラの底面 20 レンズ鏡胴 30 カメラ本体部 31 軍艦部 32 ファインダ 33 グリップ部 34 シャッタボタン 35 窪み部 45 給送モータ 46 遊星ギア 47 給送ギアトレイン 48 圧板切替ギアトレイン 50 裏蓋 51 ヒンジ 53 圧板 54 LCD 61 フイルム巻取室 62 フイルム供給室 63 フイルム通路 64 圧振切替ピン 65 レール枠 71 鏡胴モータ 72 鏡胴駆動ギアトレイン 100 写真フイルム 202 撮影レンズ 203 キャップセンサ 900 撮影レンズ後群部 901 後群保持枠 902 後群レンズ 903 後群ガイド 910 撮影レンズ前群部 911 前群保持枠 912 前群レンズ 920 シャッタ 921 絞り羽根 922 セクタ羽根 923 絞りアクチュエータ 924 セクタアクチュエータ 925 シャッタ枠 930 レンズ駆動モータ 932 レンズ駆動ギアトレイン 934 カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 徳次 埼玉県朝霞市泉水3丁目13番45号 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動ズームレンズを内蔵したレンズ鏡胴
    と、 互いの間に所定距離を置いて左右に並ぶ、写真フイルム
    の未撮影の部分と撮影済みの部分がそれぞれ巻回した状
    態に配置されるフイルム供給室およびフイルム巻取室、
    および該フイルム供給室と該フイルム巻取室との間に位
    置する、前記ズームレンズを経由した撮影光を入射する
    撮影用開口を有するフイルム通路を備えたカメラ本体部
    と、 前記カメラ本体部の、前記撮影用開口と、前記フイルム
    供給室および前記フイルム巻取室のうちの一方とに挟ま
    れた空間に配置された、写真フイルムをフイルム巻取室
    に巻き上げる給送モータと、 前記カメラ本体部内部の、前記撮影用開口と前記一方と
    に挟まれた空間であって、前記給送モータに対し上下方
    向に重なる位置に配置された、前記レンズ鏡胴を駆動す
    る鏡胴モータと、 前記カメラ本体内部に配置された、前記給送モータの駆
    動力を前記フイルム巻取室に伝達する給送ギアトレイン
    と、 前記カメラ本体内部に配置された、前記鏡胴モータの駆
    動力を前記レンズ鏡胴に伝達する鏡胴駆動ギアトレイン
    とを備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記給送モータが、回転軸がモータ本体
    から上方に突出する向きに縦置きされると共に、前記給
    送ギアトレインが、前記カメラ本体内上部を経由して該
    給送モータから前記フイルム巻取室に至る、上下方向の
    回転軸を有する複数のギアからなることを特徴とする請
    求項1記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記鏡胴モータが、回転軸がモータ本体
    からカメラ前方側に突出する向きに横置きされると共
    に、前記鏡胴ギアトレインが、前記カメラ本体内部の、
    前記撮影用開口と前記一方との間の空間を経由して該鏡
    胴モータから前記レンズ鏡胴に至る、カメラ前後方向の
    回転軸を有する複数のギアからなることを特徴とする請
    求項1記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記鏡胴ギアトレインが、前記給送モー
    タよりもカメラ前方側に配置されたものであることを特
    徴とする請求項3記載のカメラ。
  5. 【請求項5】 前記カメラ本体部が、前方に膨出したグ
    リップ部を備えたものであることを特徴とする請求項1
    記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 このカメラが、中判カメラであることを
    特徴とする請求項1記載のカメラ。
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Cited By (2)

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