JPH1130511A - 表面形状検査装置 - Google Patents

表面形状検査装置

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JPH1130511A
JPH1130511A JP18500797A JP18500797A JPH1130511A JP H1130511 A JPH1130511 A JP H1130511A JP 18500797 A JP18500797 A JP 18500797A JP 18500797 A JP18500797 A JP 18500797A JP H1130511 A JPH1130511 A JP H1130511A
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JP18500797A
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Kazuhiro Ueda
和浩 上田
Tatsumi Hirano
辰己 平野
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短時間で高精度に散漫分布を計測し、試料の表
面形状の面内分布を短時間で高精度に得ることのできる
表面形状検査装置を提供する。 【解決手段】試料5を支持する試料台24と、試料5に
対してX線ビーム4を予め定めた入射角度で照射するX
線源3と、試料5をX線源3に対して相対的に移動させ
る試料台移動手段24と、試料台移動手段の移動量を制
御する制御手段28と、試料5によって散乱されたX線
ビーム7の強度分布をビーム断面方向に2次元に検出す
るための2次元X線強度分布検出手段16と、2次元X
線強度分布検出手段16によって検出された強度分布か
ら、試料5で散乱されたX線強度の試料5からの出射角
依存データを求める演算手段28とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線を用いた表面
形状検査方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスや磁気ヘッド素子を作り
込む基板は、これらの素子の微細化に伴い、その表面形
状の平坦化が要求されている。また、磁気記録媒体の基
板は、表面に凹凸加工を加えてあり、凹凸の形状精度が
記録媒体の特性に大きく影響することが知られている。
このため、高性能の素子や記録媒体を開発および製造す
るために、また、製造された素子や記録媒体の特性のば
らつきを少なくするために、基板の表面形状の計測が重
要である。
【0003】従来、表面形状の計測には、触針式表面形
状計測方法が用いられていたが、nmレベルの凹凸を計
測する分解能がなく、しかも、得られる情報が表面形状
の凹凸高さ(ラフネス)だけであるという問題があっ
た。
【0004】そのため、近年では、原子間力顕微鏡(A
FM)を用いた表面形状の計測が行われている。AFM
による計測は、原子レベルの分解能がある。しかも、得
られた計測表面形状データについて、フラクタル次元解
析を行うことが研究されており、これにより試料表面の
凹凸高さ(ラフネス)と、凹凸の面内情報とを得ること
が可能になりつつある。しかし、AFMは、原子レベル
の分解能で計測する場合には、試料表面の計測範囲が1
μm×1μm程度の狭い範囲に制限されるという問題が
ある。逆に計測範囲を例えば1mm×1mm程度に広げ
ると、分解能は数百nm程度に低下する。このため、A
FMでは、試料表面の広い範囲についての平均的な表面
形状を計測することが困難である。
【0005】また、最近では、X線反射率法を用いた表
面形状の計測が注目されている。これは、試料すれすれ
に、単色で平行性の良いX線を入射させ、入射角と等し
い出射角で鏡面反射されたX線の強度を測定する方法で
ある。X線の入射強度に対する反射強度の減衰率は、試
料表面の凹凸高さが大きくなるにしたがって大きくなる
関係にあるため、この減衰率を解析することにより、試
料表面の凹凸高さを求めることができる。また、このX
線反射率法は、試料表面の凹凸高さだけでなく、試料表
面に積層されている薄膜の膜厚や、界面ラフネスを同時
に計測することも可能である。しかし、X線反射率法で
は、試料表面の面内の凹凸周期などを計測することはで
きない。
【0006】また、X線を用いた別の試料表面形状の計
測方法として、X線散漫散乱法が研究されている。X線
散漫散乱法は、図1(a)のように試料5表面すれすれ
にX線4を入射させ、試料5の表面で反射された反射X
線6と、試料5の表面の凹凸で散乱された散乱X線7と
を計測し、散乱X線7の強度分布から基板表面の凹凸情
報を解析する計測方法である。
【0007】X線散漫散乱法の計測方法としては、図1
(a)のように試料5へのX線の入射角ωを一定にし
て、散乱X線7の強度分布を出射角αの関数として計測
する方法と、試料5へのX線の入射角ωを変化させ、一
定の出射角αにおける散乱X線7の強度を入射角ωの関
数として計測する方法とがある。前者の計測方法の場
合、図1(a)のようにX線検出器8をα方向に少しず
つ移動させて散乱X線7の強度を測定し、図2のような
強度分布を得る。図2において、鋭いピークは、反射X
線6であり、なだらかなピークは、臨界角に最大強度を
有するヨネダ・ウイング(Yoneda Wing)と呼ばれる散
漫散乱ピークである。ヨネダ・ウイングのピーク強度
は、図2(b)のように試料表面の凹凸高さを表すラフ
ネス(σ)11と相関があり、散漫散乱X線の積分強度
は試料表面の凹凸周期の平均値(ξ)12と相関があ
り、散漫散乱強度分布の高角度領域での減衰率はフラク
タル次元(D)13、14と相関があるため、図2の強
度分布を詳細に解析することにより、試料の表面形状に
関する情報が得られる。なお、フラクタル次元(D)1
3、14は、その値が2に近いほどスムースな表面であ
ることを表し、3に近くなるほどギザギザした表面であ
ることを示す。散漫散乱強度分布と試料の表面形状との
関係は、S.K.Sinha et.al.:Phys.Rev.B38,2297(1988)
や、W.Weber et.al.:Phys.Rev.B46,7953(1992)に詳細に
述べられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、X線散
漫散乱法は、入射X線の強度が一般に106〜107cp
s程度であり、しかも、散漫散乱強度が通常、入射強度
に対して10-5〜10-7であるため、散漫散乱強度を
0.1cps以下の強度まで計測する必要がある。この
ような非常に弱い散漫散乱X線を1%以上の統計精度で
S/Nよく測定するには、図2の1点のデータを得るた
めに、X線検出器で計測時間を3分以上にする必要があ
る。このため、試料上の1点について、図2のようなグ
ラフを得るための測定だけで、多大な計測時間を必要と
する。したがって、試料上の複数の点について、表面の
凹凸情報を得るには、膨大な計測時間が必要となるた
め、試料面の形状の面内分布の評価にX線散漫散乱法を
用いるのは非常に困難である。
【0009】本発明は、短時間で高精度に散漫分布を計
測し、試料の表面形状の面内分布を短時間で高精度に得
ることのできる表面形状検査装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、以下のような表面形状検査装置が
提供される。
【0011】すなわち、試料を支持する試料台と、前記
試料に対してX線ビームを予め定めた入射角度で照射す
るX線源と、前記X線ビームを前記試料上の予め定めた
任意の計測点に入射させるために、前記試料台を前記X
線源に対して相対的に移動させる試料台移動手段と、前
記試料台移動手段の移動量を制御する制御手段と、前記
試料によって散乱された前記X線ビームの強度分布をビ
ーム断面方向に2次元に検出するための2次元X線強度
分布検出手段と、前記2次元X線強度分布検出手段によ
って検出された前記強度分布から、前記試料で散乱され
たX線強度の前記試料からの出射角依存データを求める
演算手段とを有することを特徴とする表面形状検査装置
である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について以
下説明する。
【0013】まず、第1の実施の形態の表面形状検査装
置について、図4、図8等を用いて説明する。
【0014】図4のように、表面形状の面内分布を計測
すべき試料5は、XYステージ付きの試料支持台24上
に固定される。ゴニオメータ25は、θ回転体25a
と、θ回転体と同軸の2θ回転体25bとを備えてい
る。試料支持台24は、ゴニオメータ25のθ回転体2
5aの回転中心軸と試料5の主平面が一致するように固
定されている。また、2θ回転体25bには、アーム2
6が取り付けられている。アーム26の上には上下方向
(すなわち、ゴニオメータ25の軸に平行な方向)に移
動方向をもつステージ18が搭載され、この上に、プレ
ート状のX線強度分布記録媒体16が、法線方向がゴニ
オメータ25の回転中心軸を向くように搭載されてい
る。本実施の形態では、X線強度分布記録媒体16とし
て、原子空孔を有するアモルファスからなり、アモルフ
ァス中の原子空孔に照射されたX線の光子を蓄積するこ
とにより感光し、感光部分にレーザ光を照射されると、
照射されたX線の強度に対応した強度の紫外光を放出す
る記録媒体(富士フィルム製、商品名イメージングプレ
ートCR HR−V、BAS UR 5×5in)を用い
た。
【0015】また、アーム26には、図8のように、X
線強度分布記録媒体16の前面を覆う位置に、スリット
17が固定されている。スリット17の開口部17aの
形状は、幅がX線強度分布記録媒体16の幅とほぼ同じ
で、高さが試料5に照射されるX線4の高さとほぼ同じ
に形成されている。スリット17は、アーム26に固定
されているため、ステージ18がX線強度分布記録媒体
16を予め定めた一定間隔L移動させるごとに、図13
のようにスリット17の開口部17aが、X線強度分布
記録媒体16上の領域131〜139の位置に移動す
る。
【0016】また、試料5に入射させる入射X線ビーム
4を形成するために、図4では、シャッター付きスリッ
ト3のみしか図示していないが、シャッタ付きスリット
3の後方には、図7のようにX線源1と、X線分光器2
が配置されている。これらは、形成した入射X線ビーム
4をゴニオメータ25の回転中心軸に向かって出射する
ように配置されている。なお、スリット3は、入射X線
ビーム4のビームの断面形状を短冊型に形成するととも
に、指示に応じてシャッターを開閉することにより、試
料5へのX線4の照射時間を制御する。
【0017】ゴニオメータ25のθ回転体25aおよび
2θ回転体25bの駆動制御、試料台24のXYステー
ジの駆動制御、ならびに、X線強度分布記録媒体16の
ステージ18の駆動制御は、ドライバー/コントローラ
27を介して、コンピュータ28が行う。
【0018】また、本実施の形態の表面形状検査装置に
は、感光後のX線強度分布記録媒体16のX線強度分布
を読み出す読み出し装置19と、読み出し装置19が読
み出したX線強度分布を画像として取り込み処理する画
像処理装置20とが備えられている。読み出し装置19
は、ステージ18から取り外された、感光後のX線強度
分布記録媒体16の全面にレーザ光を走査し、これによ
って放出される紫外光の面内強度分布を検出することに
よりX線強度分布を読み出す構成である。本実施の形態
では、読み出し装置19として、富士写真フィルム製の
BAS2000または理学電気製のR−AXIS−DS
3を用いる。また、コンピュータ28は、画像処理装置
20が取り込んだ画像を解析することにより、試料5の
表面形状を計算し、その結果をCRTに表示する構成で
ある。
【0019】本実施の形態の表面形状検査装置によっ
て、試料の表面における表面形状の面内分布を求める動
作について説明する。
【0020】本実施の形態の表面形状検査装置は、上述
のようにX線強度分布記録媒体16の前面でスリット1
7が配置されているため、X線強度分布記録媒体16の
感光領域を、スリット17の開口部17aの領域に制限
できる。そこで、感光の都度、スリット17の開口部1
7aをX線強度分布記録媒体16の異なる部位に移動さ
せることにより、図13のようにX線強度分布記録媒体
16の表面を複数の領域131〜139に区分けするこ
とができる。この複数の領域131〜139と、試料5
の表面の複数の計測点121〜129(図12)とを1
対1に対応させて、試料5の複数の計測点からの散乱X
線7を別々の領域131〜139に記録する。また、記
録媒体16は、X線の強度分布を2次元に記録できるた
め、媒体の幅方向に角度をもって散乱する散乱X線6の
角度分布を、記録媒体16を移動させることなく一つの
領域内に連続的に記録することができる。よって、1枚
のX線強度分布記録媒体16にすべての計測点の測定結
果を記録した後、読み出し装置19によりX線の分布を
読み出し、これを処理することにより、試料上の複数の
計測点における表面形状データを一度に得ることができ
る。
【0021】以下、感光および解析の手順をフローチャ
ートを用いてさらに詳しく説明する。
【0022】コンピュータ28は、図10のフローチャ
ートに示したような感光用プログラムを、接続されてい
る磁気記録装置内の記録媒体から読み込んで、以下のよ
うに各部を制御する。
【0023】まず、コンピュータ28は、ユーザに対し
て、測定条件およびマッピング条件の入力を促すための
表示をCRTに表示させ、接続されている入力装置を介
してユーザから測定条件およびマッピング条件の入力を
受け付ける(ステップ1001、1002)。測定条件
は、入射X線ビーム4の試料5への入射角ω(図7)
と、試料5の1つの測定点にX線を照射する時間(積算
時間)、X線強度分布記録媒体16上でのスリット17
の相対移動量Lである。マッピング条件とは、試料5の
表面の計測点の位置を決定するための条件であり、本実
施の形態では試料5表面の測定範囲と計測点の密度とを
受け付ける。ここでは、マッピング条件として、図12
のように、試料5の中央部の測定範囲130に9点の計
測点121〜129を決定する。また、スリット17の
相対移動量Lとしては、領域131〜139が互いに重
ならないように、しかも、9つの測定領域131〜13
9が1枚のX線強度分布記録媒体16に納まるように、
スリット開口部17aの縦の長さよりもわずかに大きい
値にLを設定する。なお、本実施の形態では、入射角ω
=0.75゜、積算時間30分を設定した。
【0024】コンピュータ28は、ステップ1001お
よび1002で受け付けたスリット条件、マッピング範
囲およびマッピング密度に基づいて、試料5上の計測点
121〜129の座標(x1,y1)〜(x9,y9)
を求める。また、スリット17の移動量Lに基づいて、
スリット17の開口部17aを移動させるべき座標L1
〜L9を求める。
【0025】ついで、コンピュータ28は、ユーザに対
して、試料5のセットと測定開始の指示を促すための表
示をCRTに表示させ、ユーザから測定開始の指示を待
つ(ステップ1004)。指示を受け付けた場合には、
ステップ1005に進み、X線源1にX線の照射の開始
を指示するとともに、ゴニオメータ25にθ1=ωを指
示する。この指示に従って、ゴニオメータ25は、試料
5の搭載されているθ回転体25aをω゜回転させ、X
線強度分布記録媒体16の搭載されている2θ回転体2
5bを2倍のω゜回転させる。これにより、入射X線ビ
ーム4の試料への入射角がωに設定され、反射X線6が
X線強度分布記録媒体16に法線方向から入射する位置
関係(図7)になる。また、X線源1からのX線が出射
され、X線分光器2により単色化され、スリット3に入
射し、幅50μm、上下方向の長さ5mmの短冊型のビ
ーム形状に形成される。ただし、この時点では、スリッ
ト3のシャッタはまだ閉じた状態であるので試料5には
入射しない。
【0026】つぎに、コンピュータ28は、ドライバー
/コントローラ27を介して、試料支持台24のXYス
テージに計測点121の座標(x1,y1)への移動を
指示すると同時に、ステージ18に座標L1への移動を
指示する(ステップ1011)。これにより、入射X線
ビーム4は、計測点121に入射する位置関係となる。
また、計測点121からの反射X線6および散乱X線7
が、X線強度分布記録媒体16の領域131に入射する
位置関係となる。
【0027】つぎに、コンピュータ28は、スリット3
にシャッタを開くように指示し、ステップ1001で設
定された積算時間が経過するのを待って、再びシャッタ
を閉じるように指示する(ステップ1012〜101
4)。これにより、入射X線ビーム4が入射角ωで試料
5に入射し、試料5で反射された反射X線6および散乱
された散乱X線7が、X線強度分布記録媒体16の領域
131に入射し、これを感光させる。散乱X線7は、媒
体16の幅方向の出射角αについて強度分布があるた
め、領域131の感光パターンは、X線の強度分布を濃
度分布として表すと、図9のパターン91のようにな
る。
【0028】つぎに、ステップ1011に戻り、コンピ
ュータ28は、ドライバー/コントローラ27を介し
て、試料支持台24のXYステージに次の計測点122
の座標(x2,y2)への移動を、ステージ18に座標
L2への移動を指示する(ステップ1011)。そし
て、ステップ1012〜1014により、計測点122
により反射X線6および散乱X線7をX線強度分布記録
媒体16の領域132に入射させ、この領域を感光させ
る。
【0029】同様に、コンピュータ28は、このステッ
プ1011〜1014の動作を繰り返し(ステップ10
05)、計測点123〜129からの反射X線6および
散乱X線7を、それぞれX線強度分布記録媒体16の領
域133〜139に順に入射させ、これらを感光させ
る。
【0030】以上のステップにより、X線強度分布記録
媒体16には、計測点121〜129からの散乱X線7
および反射X線の出射角αの分布を表すパターン91〜
99(図9)が記録される。これにより、X線強度分布
記録媒体16の感光動作は終了する。
【0031】つぎに、ユーザは、X線強度分布記録媒体
16をステージ18から取り外し、読み出し装置19に
セットする。
【0032】コンピュータ28は、図11のフローチャ
ートに示したような解析用プログラムを、接続されてい
る磁気記録装置内の記録媒体から読み込んで、以下のよ
うに各部を制御する。
【0033】まず、コンピュータ28は、読み出し装置
19に動作を指示する(ステップ1101)。この指示
により、読み出し装置19は、感光後のX線強度分布記
録媒体16の全面にレーザ光を走査しながら照射して励
起し、放出される紫外光の強度分布を検出する。読み出
し装置19は、検出した紫外光の強度情報を、X線強度
分布記録媒体16上の位置情報と対応させて画像処理装
置20に出力する。
【0034】コンピュータ28の指示に応じて、画像処
理装置20は、受け取った紫外光の濃度を輝度データと
し、位置情報と対応させることにより、X線強度分布記
録媒体16の感光パターンを、X線強度を輝度で表す画
像データとして生成する。生成された画像データは、図
9のパターン91〜99を表す画像となる。パターン9
1〜99の上下方向の長さは、入射X線ビーム4の高さ
とほぼ同じの約5mmであるので、画像処理装置20
は、パターン91〜99をそれぞれ上下方向に5mmに
わたってX線強度情報を積算し、これを記録媒体の幅方
向の位置と対応させることにより、X線強度の出射角α
方向の分布データを得る。また、パターン91〜99の
上方または下方10mm程度の領域において同様に上下
方向に5mmにわたってX線強度情報を積算し、これを
バックグランドの角度分布データを求める。このバック
グランドを先のX線強度の出射角α方向の分布データか
ら差し引くことにより、散乱X線7および反射X線6の
強度(Idiffuse)の出射角α方向の分布データ
を得る。これを、入射X線ビーム4の強度(ダイレクト
ビーム強度:I0)で規格化することにより、図3のよ
うに、規格化した散乱X線7および反射X線6の強度
(Idiffuse/I0)の出射角α依存を表すグラ
フを得る。このグラフは、図9のようにX線強度分布記
録媒体16の領域131〜139のそれぞれの領域につ
いて得られる(ステップ1102)。
【0035】ステップ1102で得られた図3のグラフ
は、定性的には、ヨネダ・ウイング15の面積が大きい
方が試料5の表面の凹凸の周期の平均値(ξ)が大き
く、ヨネダ・ウイング15のピーク強度が大きい方が表
面ラフネス(σ)が大きいことを示す。本実施の形態で
は、コンピュータ28が図3のグラフの曲線を、ξ、
σ、フラクタル次元Dを定義するための公知の(数1)
にフィッティングすることにより、ξ、σ、Dの数値を
求める。
【0036】
【数1】
【0037】具体的には、ステップ1103で、σ、
ξ、Dの初期値と、試料5の入射X線ビーム4に対する
屈折率を定めるためのδおよびβと、フィッティングの
拘束条件をユーザから受け付ける。δおよびβは、試料
5の構成物質から予め理論的に求めた値を用いる。な
お、δの値は、ヨネダ・ウイングのピーク値から推測し
た値を用いることも可能である。そして、ステップ11
04で、図3のグラフのうち(Idiffuse/I
0)の強度の少ない領域と、反射X線6の領域を除去
し、これを最小二乗法で数1にフィッティングすること
により、σ、ξ、hの値を求める。そして、hからD=
3−hにより、フラクタル次元Dを求める(ステップ1
105、1106)。図3のグラフは、ステップ110
2でX線強度分布記録媒体16の領域131〜139そ
れぞれについて得られているので、ステップ1104、
1105では、各領域131〜139のそれぞれについ
てσ、ξ、Dが求められる。領域131〜139に記録
されたデータは、それぞれ試料5の計測点121〜12
9のデータであるため、本実施の形態では、試料5上の
計測点121〜129のそれぞれについて、表面ラフネ
スσ、凹凸周期の平均値ξ、フラクタル次元Dを求める
ことができる。これにより、試料5の表面ラフネスσ、
凹凸周期の平均値ξ、フラクタル次元Dの面内分布を得
ることができる。コンピュータ28は、求めた表面粗さ
の面内分布情報をCRTに表示させる。
【0038】本実施の形態の表面形状検査装置では、上
述してきたような手順で感光および解析動作を行うた
め、X線強度分布記録媒体16を出射角α方向に移動さ
せることなく、一度に一つの計測点からの散乱X線7の
出射角α依存性を記録することができる。しかも、スリ
ット17に対して媒体16を上下方向に移動させること
で、一枚のX線強度分布記録媒体16を複数の領域13
1〜139に分け、1枚のX線強度分布記録媒体16に
複数の計測点からの散乱X線7の出射角α依存性を記録
することができる。その後、すべての計測点121〜1
29からの散乱X線7による感光動作がすべて行った後
で、一度にX線強度分布記録媒体16の全面の読み出し
を行う。これにより、複数の計測点を計測するにも関わ
らず、読み出し動作が一度のみでよく、計測時間を大幅
に短縮することができる。この時間短縮により、従来は
時間がかかりすぎて実用できなかった、試料上の複数の
計測点での計測が可能になるため、試料上の表面粗さ情
報の面内分布を得ることができる。
【0039】また、本実施の形態では、2次元にX線強
度を記録することのできるX線強度分布記録媒体16を
用いているため、散乱X線7および反射X線6の強度
(Idiffuse/I0)のデータを媒体の幅方向
(出射角α方向)に連続して得ることができる(図
3)。しかも、パターン91〜99を2次元で記録でき
るため、上述のように各パターンのX線強度を上下方向
に積算して、検出精度を高めることができる。具体的に
は、例えば、図3のデータは、積算時間30分で出射角
αが5゜の範囲でIdiffuse/I0を10-8のレ
ベルまで、連続的に精度良く計測できているが、従来の
ように検出器を移動させながら測定する方法では、1点
ずつ計測しなければならないため、計測時間を120分
かけても出射角αが1.2゜の範囲でIdiffuse
/I0を10-6のレベルで計測するのが精一杯である。
このため、(数1)にフィッティングを行う際に、従来
の方法で得られたデータを用いる場合よりも、本実施の
形態の方が、格段にフィッティング精度を高めることが
できるため、精度良く表面粗さ情報σ、ξ、Dを得るこ
とができる。
【0040】なお、上述の実施の形態では、図13のよ
うにX線強度分布記録媒体16の幅いっぱいの領域13
1〜139を上下方向に一列に配置し、パターン91〜
99が幅いっぱいに広がっても記録可能にしている。し
かし、散乱X線7の広がり角は通常あまり大きくなく、
3゜程度であり、計測点とX線強度分布記録媒体16と
の距離も通常200〜300mm程度であるため、感光
パターンは、図9のパターン91〜99の幅は10〜2
0mm程度になる。したがって、スリット17の開口部
17bの幅をパターン91〜99が納まる程度に狭めて
おき、ステージ18によってX線強度分布記録媒体16
を上下方向のみならず幅方向にも移動させることによ
り、領域131〜139をX線強度分布記録媒体16の
上下および左右に複数並べるように配列することが可能
である。このように、上下および左右方向に領域を並べ
ることにより、1枚のX線強度分布記録媒体16に図1
3よりも数多くの領域を設けることができるため、試料
5上の計測点の数を増やすことができる。
【0041】上述の実施の形態では、X線強度分布記録
媒体16として、光によってX線強度を読み出すことの
できるイメージングプレートを用いたが、これに限らず
X線フィルムを用いることも可能である。X線フィルム
を用いた場合も、2次元にX線強度分布を記録すること
ができるとともに、スリット17を用いて、1枚のX線
フィルム上に図9のように複数の散乱X線のパターンを
記録することができる。なお、X線フィルムを用いた場
合には、読み出し装置19の代わりに現像装置と、現像
後のX線フィルムの濃淡パターンを読み出すスキャナー
等が必要である。
【0042】上述の実施の形態では、2次元にX線強度
分布を記録することのできるX線強度分布記録媒体16
を用いたが、X線強度分布記録媒体16の代わりに、幅
方向にのみX線強度分布を検出できる位置敏感性比例計
数管21を用いることができる(図5)。位置敏感性比
例計数管21は、出射角α方向についてX線強度分布を
検出できる計数管である。図5の構成の場合、位置敏感
性比例計数管21には、マルチチャンネルアナライザ2
2を介してコンピュータ28に接続する。試料台24、
ゴニオメータ25、ドライバー/コントローラ27、X
線源1、スリット3等の構成は、図4の実施の形態の同
じである。また、図4の読み出し装置19は、図5の実
施の形態では不要である。
【0043】図5の表面形状検査装置で計測を行う場
合、上述の実施の形態と同じように試料5をXY方向に
移動させて、予め決定した計測点に入射X線ビーム4を
予め定めた積算時間(30分)だけ入射させ、散乱X線
7および反射X線6の出射角α方向の強度分布を位置敏
感性比例計数管21で検出する。検出結果は、マルチチ
ャンネルアナライザ22を経由してコンピュータ28の
メモリに取り込む。つぎに、ステージ18で位置敏感性
比例計数管21を上方または下方に10mm程度移動さ
せ、30分間X線強度分布を検出し、これをバックグラ
ンドの強度分布としてコンピュータ28に取り込む。コ
ンピュータ28は、先ほど取り込んだ検出結果からバッ
クグランドを差し引き、入射X線ビーム強度で規格化す
ることにより、図3のような、その計測点についてのI
diffuse/I0の出射角α依存を表すグラフを得
ることができる。このようにして得られたIdiffu
se/I0の出射角α依存を表すグラフを、図4の実施
の形態と同様に、数1にフィッティングすることによ
り、試料5上の1つの計測点についての表面粗さ情報
σ、ξ、Dが得られる。また、試料5上の複数の計測点
について繰り返すことにより、試料5上の表面粗さ情報
の面内分布が得られる。
【0044】なお、1点の計測ごとにフィッティングを
行う方法以外に、すべての計測点についてのIdiff
use/I0およびバックグランドの情報をすべてメモ
リに格納しておき、一度にフィッティング行うようにす
ることももちろん可能である。
【0045】位置敏感性比例計数管21は、X線強度分
布記録媒体16のように2次元方向にX線分布を記録す
ることはできないが、出射角α方向について1次元で連
続してX線強度分布を検出することができるため、出射
角α方向について連続して、散乱X線7の強度分布を一
度に検出することができる。このため、従来の出射角方
向に少しずつ検出器を移動させながら測定を行う方法と
比較すると、格段に短い時間で、出射角方向に連続した
データを得ることができる。これにより、フィッティン
グ精度が高まるため、表面粗さ情報の検出精度が向上す
るとともに、従来は、1点の計測に時間がかかりすぎて
現実的には行うことができなかった試料の表面粗さの面
内分布を検出することが可能になる。
【0046】つぎに、さらに別の実施の形態として、X
線強度分布記録媒体16の代わりに、2次元にX線強度
を検出可能なCCDカメラ23を用いた実施の形態を図
6を用いて説明する。図6の構成では、X線強度分布記
録媒体16の代わりにCCDカメラ23を配置し、これ
をマルチチャンネルアナライザ22を介してコンピュー
タ28に接続している。なお、図4のステージ18およ
び読み出し装置19は、本実施の形態では不要である。
また、図4の実施の形態でのべたように、計測点とCC
Dカメラ23との距離が200〜300mm程度のと
き、パターン91〜99の幅は10〜20mm程度、高
さは入射X線ビームと同じ5mm程度であるので、CC
Dカメラ23のサイズとしては、このパターン91〜9
9の一つが記録できるサイズのものを用意する必要があ
る。本実施の形態では、CCDカメラ23として、サイ
ズ:25.9×27.5mm、素子数:1152×12
42、素子サイズ:22.5×22.5μm、ダイナミ
ックレンジ:600Photons/pixels0.1secのものを用
いた。
【0047】このような図6の表面形状検査装置で計測
を行う場合、上述の実施の形態と同じように試料5をX
Y方向に移動させて、予め決定した計測点に入射X線ビ
ーム4を予め定めた積算時間(30分)だけ入射させ、
散乱X線7および反射X線6のパターンをCCDカメラ
23で検出する。検出結果は、マルチチャンネルアナラ
イザ22を経由してコンピュータ28のメモリに取り込
む。コンピュータ28は、取り込んだ検出結果をパター
ンの上下方向に5mm積算し、散乱強度の出射角依存デ
ータを得る。また、パターンの情報または下方10mm
の領域を同様に上限方向に5mm積算し、バックグラン
ドとする。このバックグランドを先ほどのデータから差
し引き、入射X線強度で規格化することにより、図3の
ような、その計測点についてのIdiffuse/I0
の出射角α依存を表すグラフを得ることができる。この
ようにして得られたIdiffuse/I0の出射角α
依存を表すグラフを、図4の実施の形態と同様に、数1
にフィッティングすることにより、試料5上の1つの計
測点についての表面粗さ情報σ、ξ、Dが得られる。ま
た、試料5上の複数の計測点について繰り返すことによ
り、試料5上の表面粗さ情報の面内分布が得られる。
【0048】なお、1点の計測ごとにフィッティングを
行う方法以外に、すべての計測点についてのIdiff
use/I0およびバックグランドの情報をすべてメモ
リに格納しておき、一度にフィッティング行うようにす
ることももちろん可能である。
【0049】図6のCCDカメラ23を用いる実施の形
態では、X線強度分布記録媒体16と同様に2次元方向
に散乱X線7を記録することができるため、図4の実施
の形態の表面形状検査装置と同様に短時間で高精度に表
面粗さの面内分布を検出することができるという効果が
得られる。
【0050】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
短時間で高精度に散漫分布を計測し、試料の表面形状の
面内分布を短時間で高精度に得ることのできる表面形状
検査装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)試料からの散漫散乱X線の出射角分布を
計測するための従来の装置の構成を示す説明図、(b)
a図の試料へのX線の入射および出射の状態を拡大して
示す説明図。
【図2】図1の構成で測定した散漫散乱X線および反射
X線強度の出射角依存データを示すグラフ。
【図3】図4の表面形状検査装置で得た散乱X線および
反射X線強度の出射角依存データを示すグラフ。
【図4】本発明の一実施の形態の表面形状検査装置の構
成を示す説明図。
【図5】本発明の別の実施の形態の表面形状検査装置の
構成を示す説明図。
【図6】本発明のさらに別の実施の形態の表面形状検査
装置の構成を示す説明図。
【図7】図4の装置において試料5へのX線の入射およ
び出射の状態を示す説明図。
【図8】図4の表面形状検査装置のスリット17とX線
強度分布記録媒体16との位置関係を示す斜視図。
【図9】図4の表面形状検査装置において、X線強度分
布記録媒体16に入射する散乱X線および反射X線のパ
ターンを示す説明図。
【図10】図4の表面形状検査装置のコンピュータ28
による試料5へのX線の照射およびX線強度分布記録媒
体16の感光の動作の制御を示すフローチャート。
【図11】図4の表面形状検査装置のコンピュータ28
によるX線強度分布記録媒体16からのX線強度分布の
読み出し、および、解析の動作を示すフローチャート。
【図12】図4の表面形状検査装置で決定された試料5
の計測点の位置を示す説明図。
【図13】図4の表面形状検査装置でスリット17の開
口部17aに対して、X線強度分布記録媒体16上で移
動させることにより領域分けされた状態を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・X線源、2・・・X線分光器、3・・・スリッ
ト、4・・・入射X線ビーム、5・・・試料、6・・・
反射X線、7・・・散乱X線、8・・・検出器、16・
・・2次元X線強度記録媒体、17・・・スリット、1
8・・・ステージ、19・・・読み出し装置、20・・
・画像処理装置、21・・・位置敏感性比例計数管、2
2・・・マルチチャンネルアナライザー、23・・・C
CDカメラ、24・・・試料台、25・・・ゴニオメー
タ、26・・・アーム、27・・・ドライバ/コントロ
ーラ、28・・・コンピュータ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を支持する試料台と、前記試料に対し
    てX線ビームを予め定めた入射角度で照射するX線源
    と、前記X線ビームを前記試料上の予め定めた任意の計
    測点に入射させるために、前記試料台を前記X線源に対
    して相対的に移動させる試料台移動手段と、前記試料台
    移動手段の移動量を制御する制御手段と、前記試料によ
    って散乱された前記X線ビームの強度分布をビーム断面
    方向に2次元に検出するための2次元X線強度分布検出
    手段と、前記2次元X線強度分布検出手段によって検出
    された前記強度分布から、前記試料で散乱されたX線強
    度の前記試料からの出射角依存データを求める演算手段
    とを有することを特徴とする表面形状検査装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の表面形状検査装置におい
    て、前記X線源は、前記X線ビームとして、断面形状
    が、前記試料の主平面に平行な方向に長い短冊型のビー
    ムを照射し、前記演算手段は、前記2次元X線強度分布
    検出手段によって検出された強度分布を前記ビームの長
    手方向に積算し、該積算した強度の前記出射角依存デー
    タを求めることを特徴とする表面形状検査装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の表面形状検査装置におい
    て、前記演算手段は、前記X線強度の出射角依存データ
    から、前記試料表面の粗さを示すパラメータを求めるこ
    と特徴とする表面形状検査装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の表面形状検査装置におい
    て、前記2次元X線強度記録手段は、照射されたX線強
    度の情報を蓄積するX線強度記録媒体と、前記X線強度
    分布記録媒体の前面に配置された、前記試料上の1点に
    よって散乱された前記X線ビーム全体が通過可能な大き
    さの開口部を有するスリットと、前記スリットに対して
    前記X線強度記録媒体を相対的に移動させる媒体移動手
    段とを備え、 前記X線強度記録媒体は、前記スリットの開口部の2倍
    以上の面積を有し、 前記媒体移動手段は、前記制御手段によって制御され、 前記制御手段は、前記試料台移動手段に、前記試料上の
    予め定めた別の計測点に前記X線ビームが照射されるよ
    うに前記試料を移動させた場合には、同時に、前記媒体
    移動手段に前記X線強度分布記録媒体上の予め定めた別
    の領域に前記開口部を移動させ、前記試料上の複数の計
    測点を前記X線強度分布記録媒体の複数の領域に1対1
    で対応させて散乱X線を記録させることを特徴とする表
    面形状検査装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の表面形状検査装置におい
    て、前記X線強度記録媒体は、感光体のプレートである
    ことを特徴とする表面形状検査装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の表面形状検査装置におい
    て、前記2次元X線強度記録手段は、CCDカメラであ
    ることを特徴とする表面形状検査装置。
  7. 【請求項7】試料を支持する試料台と、前記試料に対し
    てX線ビームを予め定めた入射角度で照射するX線源
    と、前記X線ビームを前記試料上の予め定めた任意の計
    測点に入射させるために、前記試料台を前記X線源に対
    して相対的に移動させる試料台移動手段と、前記移動手
    段の移動量を制御する制御手段と、前記試料によって散
    乱された前記X線ビームの出射角方向の強度分布を一度
    に検出するための1次元X線強度分布検出手段と、前記
    1次元X線強度分布検出手段によって検出された前記強
    度分布から、前記試料で散乱されたX線強度の前記試料
    からの出射角依存データを求める演算手段とを有するこ
    とを特徴とする表面形状検査装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の表面形状検査装置におい
    て、前記1次元X線強度分布検出手段は、前記出射角方
    向に長手方向を有する位置敏感性比例計数管であること
    を特徴とする表面形状検査装置。
  9. 【請求項9】試料の第1の計測点に予め定めた角度でX
    線ビームを入射させ、前記試料で散乱されたX線ビーム
    のビーム断面方向のX線強度分布を、2次元X線強度分
    布記録媒体上の第1の領域に記録させる第1のステップ
    と、 前記試料を前記X線ビームに対して移動させ、前記試料
    の第2の計測点に前記X線ビームを前記角度で入射させ
    る位置に配置するとともに、前記X線強度分布記録媒体
    を前記X線ビームに対して移動させ、前記散乱されたX
    線ビームが前記X線強度分布記録媒体上の第2の領域に
    入射する位置に配置する第2のステップと、 前記試料の第2の計測点に前記角度でX線ビームを入射
    させ、前記試料で散乱されたX線ビームのビーム断面方
    向のX線強度分布を、前記2次元X線強度分布記録媒体
    上の第2の領域に記録させる第3のステップと、 前記第2および第3のステップを、予め定めたすべての
    計測点について終了するまで繰り返す第4のステップ
    と、 前記X線強度分布記録媒体上の前記領域のすべてについ
    て、記録されているX線の強度分布を読み出す第5のス
    テップと、 前記読み出した散乱X線の強度分布の出射角依存データ
    を、前記領域ごとに求める第6のステップと、 前記領域ごとに求めた前記データから前記試料の表面粗
    さ情報を求めることにより、前記計測点のすべてについ
    てそれぞれ表面粗さ情報を求めることを特徴とする表面
    形状計測方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の表面形状計測方法にお
    いて、前記第1および第3のステップでは、前記X線ビ
    ームとして、断面形状が、前記試料の主平面に平行な方
    向に長い短冊型のビームを入射させ、前記第6のステッ
    プでは、前記領域ごとに、前記X線強度分布記録媒体上
    の強度分布を前記ビームの長手方向に積算し、該積算し
    た強度の前記出射角依存データを求めることを特徴とす
    る表面形状検査装置。
  11. 【請求項11】請求項9記載の表面形状計測方法を実現
    するためのプログラムを保持した機械読みとり可能な媒
    体。
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