JP2009109387A - 試料分析装置および試料分析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】X線照射部10はコヒーレントなX線を発生し、照射X線11として試料12の局所的な領域に照射する。そして、散乱X線検出部14は試料12からの散乱X線11aの散乱強度を検出する。この時検出される散乱強度の分布は、試料12の膜厚、密度および表面・界面のラフネスや結晶方位といった構造が不均一である場合、その不均一性を反映したスペックルとなる。演算部16は、このスペックルに基づいて、試料12からの散乱X線11aの散乱強度の不均一さを表すパラメータを算出し、試料12の構造の不均一性の指標とする。
【選択図】図1
Description
図1は、試料分析装置の要部構成を示す図である。
この試料分析装置1は、コヒーレントなX線を用いて、例えば、半導体基板である基板12aと基板12aに形成された薄膜12bとから構成される試料12を分析するためのものである。ここで、コヒーレントなX線とは干渉性X線と呼ばれる位相のほぼ揃ったX線である。試料分析装置1は、X線照射部10、試料回転台13、散乱X線検出部14、検出部回転台15、演算部16および制御部17を有する。
図5は、試料内における定在波を示す図である。図5では、試料12に多層膜(薄膜12c〜e)が形成されている場合を示している。定在波11bは、照射X線11と散乱X線11aとの試料12の深さ方向の各成分の干渉に応じた波形である。定在波11bの腹や節の位置は、各膜の膜厚や密度、照射X線11の入射角θや波長などに依存する。そして、この定在波11bの腹が形成される深さ位置からの散乱強度が大きくなり、この深さ位置に関する測定の感度が向上する。この定在波11bを利用すると、測定したい薄膜が多層膜の内部に形成されている場合にも、この薄膜の深さ位置に定在波11bの腹を形成させて上記深さ位置からの散乱X線11aを感度よく測定することができる。この腹の位置は、試料回転台13によって照射X線11の入射角θを変化させることで、任意に調整することが可能である。ここで、演算部16は、定在波11bの腹を形成する深さ位置を決定するための入射角θを求めるために、予め試料12の平均的な構造などを用いたシミュレーションを行う。このシミュレーションでは、例えば試料12に形成された各薄膜の平均的な膜厚や密度、照射X線11の波長に基づいて、照射X線11の波長や入射角θと試料12内に形成される定在波11bとの関係が計算され、測定対象とする深さ位置に定在波11bの腹を形成するための入射角θが求められる。
図6は、試料の構造の局所的な不均一性を表すパラメータを測定する手順を示すフローチャートである。以下、図6に示す手順をステップ番号に沿って説明する。
図7は、試料の構造の局所的な不均一性を表すパラメータを求める手順を表した模式図である。まず、散乱X線検出部14は、照射X線11に対する散乱X線11aの検出により、測定スペックルデータ31(上記のI(αi)に相当)を取得する。そして、演算部16は、測定スペックルデータ31を散乱角αで表される横軸のビンの微少範囲で平均化し、平均分布32(上記のIave(αi)に相当)を取得する。演算部16は、測定スペックルデータ31と平均分布32との差分を算出し、差分データ33(上記のIdiff(αi)に相当)を取得する。さらに、演算部16は、差分データ33の散乱角αで表されている横軸を散乱X線11aの波数ベクトルのsin(αi)成分に変換して、この変換後の分布を横軸方向に高速フーリエ変換し、構造の不均一さ34を取得する。構造の不均一さ34の縦軸に表されるb(x)は、上記の変数変換により、試料12内のX線照射位置においてx(Å)の周期で現れる構造の不均一さを表すパラメータと考えることができる。このb(x)のピークの強度が強いほど、また、ピーク間の距離が小さいほど、X線照射位置における試料12の構造が不均一であると評価することができる。
図8は、試料に外場を印加する手段を表した模式図である。図8(A)は、試料12に対して温度変化を与える手段である。図では、例として電熱器が示されている。図8(B)は、試料12に対して応力を印加する手段である。図では、例として押さえ部材が示されている。図8(C)は、試料12に対して電場を印加する手段である。図では、例として電極が示されている。図8(D)は、試料12に対して磁場を印加する手段である。図では、例として電磁石が示されている。これらの手段は、図1の試料分析装置1にさらに外場印加手段として設けることができる。そして、試料12に対してこのような外場を少なくとも1つ印加した状態で、散乱X線11aの測定を行うことで、外場の影響による試料の表面・界面のラフネス、結晶配向、誘電体のドメイン構造、磁性体のドメイン構造といった構造の局所的な不均一性を評価することができる。
図10(A)は、薄膜12bに応力が印加されていない場合の照射X線11に対する散乱X線11aを示している。ここで、薄膜12bは結晶薄膜であり、その結晶配向41は図のように揃っている。この場合、散乱X線11aの散乱角は均一となり、スペックルは測定されない。
図11(A)は、薄膜12bに電場が印加されていない場合の照射X線11に対する散乱X線11aを示している。ここで、薄膜12bは誘電体薄膜であり、その分極方向42は、例えば図のように様々な方向が混在した状態となっている。このように分極方向42が不均一であることによって、散乱X線11aの散乱角も不均一となり、スペックルが測定される。
図12(A)は、薄膜12bに磁場が印加されていない場合の照射X線11に対する散乱X線11aを示している。ここで、薄膜12bは磁性体薄膜であり、その磁気分極方向43は、例えば図のように様々な方向が混在した状態となっている。このように磁気分極方向43が不均一であることによって、散乱X線11aの散乱角も不均一となり、スペックルが測定される。
10 X線照射部
11 照射X線
11a 散乱X線
12 試料
12a 基板
12b 薄膜
13 試料回転台
14 散乱X線検出部
15 検出部回転台
16 演算部
17 制御部
Claims (6)
- X線を用いて試料を分析する試料分析装置において、
干渉性X線を前記試料に照射するX線照射部と、
前記試料で散乱された散乱X線の散乱強度を少なくとも1次元方向の位置ごとに検出し、前記散乱強度の分布を取得する散乱X線検出部と、
前記散乱X線検出部の検出結果に基づいて、前記散乱X線検出部における前記X線の検出点の位置方向に対する前記散乱強度の不均一さを表すパラメータを算出する演算部と、
を有することを特徴とする試料分析装置。 - 前記演算部は、前記不均一さを表すパラメータとして、前記散乱強度の分布の周期性を表すパラメータを算出することを特徴とする請求項1記載の試料分析装置。
- 前記演算部は、前記散乱強度の分布を前記検出点の前記位置方向に対してフーリエ変換することで、前記散乱強度の分布の周期性を表すパラメータを算出することを特徴とする請求項2記載の試料分析装置。
- 前記演算部は、さらに前記散乱X線検出部における前記散乱X線を検出した全検出点について前記散乱強度の平均を算出し、各検出点における前記散乱強度と前記散乱強度の平均との差分の平均を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の試料分析装置。
- 前記X線が照射された前記試料の内部の特定の深さからの前記散乱X線の前記散乱強度の深さ方向成分が大きくなるように、前記X線照射部からの前記試料に対する前記X線の入射角を調整する制御部をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の試料分析装置。
- X線を用いて試料を分析する試料分析方法において、
干渉性X線を前記試料に照射し、
前記試料で散乱された散乱X線の散乱強度を少なくとも1次元方向の位置ごとに検出し、前記散乱強度の分布を取得し、
前記散乱X線の検出結果に基づいて、前記散乱X線検出部における前記X線の検出点の位置方向に対する前記散乱強度の不均一さを表すパラメータを算出する、
ことを特徴とする試料分析方法。
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