JPH11305058A - 光ファイバアレイ - Google Patents

光ファイバアレイ

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JPH11305058A
JPH11305058A JP11075798A JP11075798A JPH11305058A JP H11305058 A JPH11305058 A JP H11305058A JP 11075798 A JP11075798 A JP 11075798A JP 11075798 A JP11075798 A JP 11075798A JP H11305058 A JPH11305058 A JP H11305058A
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JP
Japan
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optical fiber
groove
substrate
array
outer diameter
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JP11075798A
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Hidehiro Konishi
秀広 小西
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で光ファイバの外径のバラツキに
よる光ファイバのコアの軸ずれを低減させることができ
る光ファイバアレイを提供することを課題とする。 【解決手段】 光ファイバ30をアレイ状に配置する挟
み角θが140゜までの鈍角となる複数のV溝25が基
板22の上面に形成され、前記V溝25に光ファイバ3
0を嵌め込んで並べ、前記光ファイバ30の上面が前記
V溝25の開口部上方から押さえ部材によって押圧さ
れ、前記基板22と押さえ部材26とで前記光ファイバ
30を挟んだ状態で接着材40により一体的に接着固定
してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に並設された
複数のV溝に複数の光ファイバをそれぞれ嵌め込んで並
べ、前記基板と押さえ部材とで前記光ファイバを挟んだ
状態にし、前記基板、前記押さえ部材及び前記光ファイ
バを一体的に固定してなる光ファイバアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバアレイは、複数の光ファイバ
を基板上に正確なピッチで整列配置したものであり、光
導波回路、半導体レーザー等との光結合部に適用されて
いる。図7は従来の光ファイバアレイを示す断面図であ
り、図8は図7におけるV溝部分を示す拡大図である。
【0003】図7及び図8において、光ファイバアレイ
20は、基板22と、押さえ部材26と、コア31とこ
のコア31をとりまくクラッド33からなる光ファイバ
30と、接着剤40とを備えている。基板22には、ガ
ラス、セラミック、あるいはシリコン等の高精度加工が
可能な部材が用いられ、基板22の上面にエッチングあ
るいは研削加工によって高精度に所定ピッチのアレイ状
にV溝が加工されている。押さえ部材26は光ファイバ
30がV溝25から浮き上がらないように光ファイバを
押さえるもので、通常、高精度に平面加工された、基板
22と同質の材料のものが用いられる。
【0004】このような構成からなる光ファイバアレイ
20は、高精度に加工された基板22のV溝25にそれ
ぞれの光ファイバ30を嵌め込んで整列させ、その上か
ら押さえ部材26で挟み込むように押圧した後、基板2
2と押さえ部材26との隙間に接着剤40を充填し硬化
させて接着一体化するものである。
【0005】従来の光ファイバアレイ20のV溝25
は、光ファイバ30の水平方向の移動を防止するため
に、V溝25の両溝壁のなす角である挟み角θが鋭角と
なるように基板22の上面にV溝加工されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ファイバアレイ20に用いられる光ファイバ30の外
径は、一般的に125μmの外径に対して±1μmのバ
ラツキがあることが知られている。ここで、例えば、基
板22に形成されたV溝25の挟み角θが60゜、光フ
ァイバ30の外径が125μmの場合について説明す
る。
【0007】図8に示すように、破線で示す外径が12
5μmの光ファイバ30’の中に、実線で示すバラツキ
により外径が124μmの光ファイバ30が存在した場
合、コア31とコア31’とのそれぞれの中心位置まで
の垂直方向の軸ずれ量dは最大で1μmになってしま
う。さらに、図示しないバラツキにより外径が126μ
mの光ファイバに外径が124μmの光ファイバが存在
すると、垂直方向への軸ずれ量dは最大で2μmとなっ
てしまう。また、この軸ずれ量dはV溝25の挟み角θ
の角度が鋭角なほど大きくなってしまう。
【0008】このように光ファイバ30の外径にバラツ
キが生じた場合の8心光ファイバアレイ20の断面図の
一例を示す図9において、外径が125μmの光ファイ
バ30a,30gが2本存在し、残りはバラツキによっ
て外径が124μmの光ファイバ30b,30c,30
d,30e,30f,30hとした場合、外径の大きい
光ファイバ30a,30gは押さえ部材26によってV
溝25の両溝壁に係合するように押さえられるものの、
残りの光ファイバ30b,30c,30d,30e,3
0f,30hは押さえ部材26によって押さえることが
できない。したがって、光ファイバ30b,30c,3
0d,30e,30f,30hは垂直及び水平方向の移
動が可能となる。この状態で接着剤40が充填される
と、光ファイバ30b,30c,30d,30e,30
f,30hは垂直及び水平の様々な方向に移動した状態
で固定されることになる。
【0009】その結果、光ファイバ30のコア31の中
心位置が光ファイバアレイ20の所定のコア31の中心
位置から垂直方向及び水平方向にずれてしまう軸ずれが
生じてしまい、この軸ずれによって、光導波回路、半導
体レーザー等の光結合部における接続損失を増加させる
という不具合を従来の光ファイバアレイ20は有してい
た。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、簡単な構造で光ファイバの外径のバラツキに
よる光ファイバのコアの軸ずれを低減させることができ
る光ファイバアレイを提供することを課題とするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、光ファイバをアレイ状に配
置する挟み角が140゜までの鈍角となる複数のV溝が
基板の上面に形成され、前記V溝に光ファイバを嵌め込
んで並べ、前記光ファイバの上面が前記V溝の開口部上
方から押さえ部材によって押圧され、前記基板と押さえ
部材とで前記光ファイバを挟んだ状態で接着剤により一
体的に接着固定してなることを特徴とする。
【0012】請求項1記載の発明によれば、基板の上面
のV溝の挟み角を140゜までの鈍角となるように形成
することで、光ファイバの外径にバラツキが生じても、
光ファイバのコアの垂直方向への軸ずれ量を減少させる
ことが可能となる。
【0013】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の発明において、前記光ファイバの上面と接触する前記
押さえ部材の表面に、弾性部材からなる弾性層が施され
たことを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明によれば、基板に形成
された挟み角が140゜までの鈍角となるV溝に光ファ
イバを嵌め込んで並べ、光ファイバの上面をV溝の開口
部上方から押さえ部材の下面にあらかじめ施された弾性
層を介して押圧させ、基板と押さえ部材とで光ファイバ
を挟んだ状態で接着剤により一体的に接着固定すること
で、光ファイバの外径にバラツキが生じても、押さえ部
材の光ファイバの上面との接触面に施された弾性層によ
って、光ファイバの外径のバラツキを吸収することがで
き、光ファイバを常にV溝の両溝壁に係合するように全
ての光ファイバを押さえ部材の押圧によって押さえるこ
とができる。したがって、光ファイバのコアの垂直方向
への軸ずれ量を減少させると共に、水平方向への軸ずれ
を防止することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、従来例と共通する部分には
同一の符号を付し、重複する説明は省略する。最初に、
本発明に係る第1の実施形態について図1から図3を参
照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る
光ファイバアレイを示す斜視図であり、図2は図1にお
ける光ファイバアレイを示す断面図であり、図3は図2
における光ファイバアレイのV溝部分を示す拡大図であ
る。なお、本発明に係る実施の形態では、説明を簡単化
するために、複数のV溝及び光ファイバのうちそれぞれ
4つのみを示した。
【0016】図1から図3において、光ファイバアレイ
20は、基板22と、押さえ部材26と、光ファイバ3
0と、接着剤40とを備えている。本実施形態に係る光
ファイバ30は、4本並んだ状態でナイロン等の樹脂か
らなる被覆材32により被覆されている。このように被
覆されたものは、ファイバリボン(fiber rib
bon)あるいはテープ心線と呼ばれる。基板22の上
面部である表面部23は、粗研磨することにより形成さ
れており、その一端部に一段高いマウント部23aを有
している。基板22には、ガラス、セラミック等の高精
度加工が可能な部材が用いられ、基板22の表面部23
のマウント部23aにはV溝アレイ24が形成されてい
る。
【0017】V溝アレイ24は、表面部23のマウント
部23aに複数(4個)のV溝25が凹設されている。
各V溝25は、挟み角θが140゜までの鈍角となると
ともに、その溝方向が互いに平行になるようにV溝加工
により成形され、このV溝25に嵌合した光ファイバ3
0を整列させている。押さえ部材26は、基板22と同
質の材料を高精度に平面加工することで平板形状に形成
されており、マウント部23aと同じ長さの厚板部27
と、その厚板部27に続く薄板部27aとから構成さ
れ、基板22と同じ幅を有している。
【0018】基板22のマウント部23aと押さえ部材
26の厚板部27とで挟まれるべきファイバリボンの端
部は、樹脂製の被覆材32を除去されて光ファイバ30
が外部に露呈している。光ファイバ30の露呈部分であ
る端部34は、基板22のマウント部23aに形成され
るV溝25の長さにほぼ相当しており、V溝25に嵌め
込まれている。基板22のマウント部23a及び光ファ
イバ30の端部34(露呈部分)にも接着剤40が充填
され、接着剤40は、基板22のマウント部23aと押
さえ部材26の厚板部27とで光ファイバ30の端部3
4(露呈部分)を挟んだ状態に接着固定している。
【0019】次に、このように構成される光ファイバア
レイ20を製造する作業の一形態について説明する。ま
ず、光ファイバ30を覆っている樹脂製の被覆材32の
端部を所定の長さだけ除去する。除去した後、外部に露
呈する光ファイバ30の端部34(露呈部分)を基板2
2のV溝25に対応して配設する。このため、光ファイ
バ30の端部34がV溝25を構成する傾斜面である両
溝壁に係合する。
【0020】光ファイバ30の端部34が基板22のV
溝25の両側壁に係合した状態において、図2に示すよ
うに、V溝25の開口面の上方からそれぞれの光ファイ
バ30の上面を押さえ部材26の下面で押圧させ、押さ
え部材26と基板22とで光ファイバ30を挟み込む。
このとき、押さえ部材26の厚板部27が光ファイバ3
0の端部34(露呈部分)をV溝25側へ押さえ込んだ
状態となる。この状態で、図2及び図3に示すように、
基板22と押さえ部材26との隙間に接着剤40を充填
する。そして、この接着剤40を硬化させることで、基
板22、光ファイバ30及び押さえ部材26が一体的に
固定される。そして、一体的に接着固定された光ファイ
バアレイ20において、基板22の端面、押さえ部材2
6の端面、及び光ファイバ30の端部34を研磨処理す
る。
【0021】このように光ファイバアレイ20を形成す
ることで、光ファイバ30はV溝25を構成するそれぞ
れの傾斜面と押さえ部材26の下面との3点によって固
定されている。なお、接着剤40の充填する順番は、こ
れに限定されるものではなく、本実施形態で示した順番
以外にも考えられる。
【0022】ここで、上述した構成の光ファイバアレイ
20において、基板22のV溝25の挟み角θを様々な
角度に変化させ、光ファイバ30の外径が125μmよ
り1μm小さい場合の挟み角θに対するコア31の中心
位置の軸ずれ量のグラフを図4に示す。図4において、
横軸はV溝25の挟み角[゜]を示し、縦軸は光ファイ
バ30のコア31の中心位置の軸ずれ量[μm]を示
す。図4に示すように、挟み角θが小さくなるほどコア
31の中心位置の軸ずれ量が増加する。
【0023】図4に示すグラフから、挟み角θが120
゜のV溝25が形成された基板22を用いた場合、コア
31の中心位置の軸ずれ量は最大で0.58μmとな
る。なお、従来の光ファイバアレイ20に用いられてい
たV溝25の挟み角θは鋭角であることが知られてお
り、例えば、図7及び図8において、挟み角θが60゜
のV溝25が形成されている基板22のときは、図4に
示すように、コア31の中心位置の軸ずれ量は最大で
1.0μmとなる。ここで、V溝25の挟み角θが60
゜と120゜のときの軸ずれ量を比較すると、挟み角θ
が120゜のときの方が挟み角θが60゜のときよりも
軸ずれ量を約半分に減少させられることになる。さら
に、この軸ずれ量を光導波回路等との接続損失に換算す
ると、その差は約0.2dB(約5%)に相当する。
【0024】また、外径が125μmの光ファイバ30
の中に、±1μmのバラツキにより外径が126μmと
124μmの双方のものが存在した場合、従来のV溝2
5の挟み角θが60゜のときは、光ファイバ30のコア
31の垂直方向の軸ずれ量は最大で2μmであったが、
本発明のようにV溝25の挟み角θを120゜とする
と、光ファイバ30のコア31の垂直方向の軸ずれ量は
最大でも1.15μmのずれに抑えられる。
【0025】以上説明したように、挟み角θが鋭角なV
溝25が形成された従来の光ファイバアレイ20と、挟
み角θが140゜までの鈍角となるV溝25が形成され
た本発明に係る光ファイバアレイ20とでは、図4のグ
ラフに示すように、V溝25の挟み角θを140゜まで
の鈍角とした方が光ファイバ30のコア31の垂直方向
の軸ずれ量を低減させることができる。
【0026】したがって、光ファイバアレイ20におけ
る光ファイバ30の垂直方向のコア31の軸ずれを低減
させることができるため、光ファイバ30のコア31の
軸ずれにより生じる光導波回路との接続損失を低減させ
ることができる。
【0027】なお、V溝25の挟み角θを140゜より
も大きな角度とすると、光ファイバ30が水平方向にず
れやすくなり、光ファイバ30のコア31の中心位置を
V溝25の中心位置に固定することが困難となってしま
う。したがって、V溝25の挟み角θは140゜までの
鈍角とすることが好ましい。
【0028】次に、本発明に係る第2の実施形態につい
て図5及び図6を参照して説明する。なお、図面につい
ては上述した第1の実施形態のものと同等の部分には同
一の符号を付してその詳細な説明を省略する。図5は本
発明の第2の実施形態に係る光ファイバアレイを示す断
面図であり、図6は図5における光ファイバアレイのV
溝部分を示す拡大図である。
【0029】第2の実施形態は、第1の実施形態の構成
において図5及び図6に示すように、光ファイバ30の
上面と接触する押さえ部材26の接触面にエポキシ系樹
脂からなる弾性層50が均一の厚さとなるように施され
ている。なお、この弾性層50の弾性率は0.1〜50
kgf/mmであり、厚さは2〜10μmであることが
望ましい。
【0030】このように構成される光ファイバアレイ2
0を製造する作業の一形態について説明する。まず、光
ファイバ30を覆っている樹脂製の被覆材32の端部を
所定の長さだけ除去する。除去した後、外部に露呈する
光ファイバ30の端部34(露呈部分)を基板22のV
溝25に対応して配設する。このため、光ファイバ30
の端部34がV溝25を構成する傾斜面である両溝壁に
係合する。
【0031】光ファイバ30の端部34が基板22のV
溝25の両側壁に係合した状態において、V溝25の開
口面の上方からそれぞれの光ファイバ30の上面を押さ
え部材26の下面にあらかじめ施された弾性層50の表
面で押圧させ、押さえ部材26と基板22とで光ファイ
バ30を挟み込む。このとき、押さえ部材26の厚板部
27が光ファイバ30の端部34(露呈部分)をV溝2
5側へ押さえ込んだ状態となる。この状態で、図5に示
すように、基板22と押さえ部材26との隙間に接着剤
40を充填する。そして、この接着剤40が硬化する
と、基板22、光ファイバ30及び押さえ部材26が一
体的に固定される。そして、第1の実施形態と同様に、
一体的に接着固定された光ファイバアレイ20におい
て、基板22の端面、押さえ部材26の端面、及び光フ
ァイバ30の端部34を研磨処理する。
【0032】このように光ファイバアレイ20を形成す
ることで、光ファイバ30はV溝25を構成するそれぞ
れの傾斜面と押さえ部材26の下面に施された弾性層5
0の表面とによって固定されている。なお、接着剤40
の充填する順番は、これに限定されるものではなく、本
実施形態で示した順番以外にも考えられる。
【0033】また、第1の実施形態と同様に、光ファイ
バアレイ20のV溝25の挟み角θを140゜までの鈍
角としても、光ファイバ30の外径のバラツキによって
光ファイバ30のコア31の中心位置に僅かながらずれ
が生じている。しかし、本発明のように光ファイバ30
の上面を弾性層50によって固定することで、図6に示
すように、光ファイバ30の外径のバラツキによって軸
ずれ量dが生じても、弾性層50の弾性力によって光フ
ァイバ30の外径のバラツキを吸収することができ、光
ファイバ30を常にV溝25の両溝壁に係合するように
全ての光ファイバ30を押さえ部材26の押圧によって
弾性層50を介して押さえることができる。
【0034】例えば、光ファイバ30の外径を125μ
m、V溝25の挟み角θを120゜としたときの、外径
に対して±1μmのバラツキが生じた場合について説明
する。図6に示すように、実線で示す外径が124μm
の光ファイバ30や、破線で示す外径が126μmの光
ファイバ30’が存在しても、光ファイバ30,30’
の上面は押さえ部材26の弾性層50を介して押圧され
るので、弾性層50の弾性力により光ファイバ30の上
面の一部が弾性層50に埋設する。このように、弾性層
50の弾性力によって外径が1μm小さな光ファイバ3
0の上面及び外径が1μm大きな光ファイバ30’の双
方の上面を押さえ部材26によって押さえることができ
る。したがって、光ファイバ30の外径にバラツキが生
じても、従来の光ファイバアレイ20のように外径の小
さな光ファイバ30が垂直及び水平の様々な方向に移動
した状態で接着剤40によって固定されることを防止す
ることができる。
【0035】また、光ファイバ30の上面と押さえ部材
26の表面との接触よりも、光ファイバ30の上面と押
さえ部材26の下面に施された弾性層50との接触の方
が、光ファイバ30の上面との接触面積が多くなる。し
たがって、光ファイバ30の上面と弾性層50との摩擦
力によって光ファイバ30の水平方向に対するずれを防
止することができる。さらに、本発明の弾性層50を押
さえ部材26の下面に施すことで、押さえ部材26に加
わった押圧等の外力が光ファイバ30を介してV溝25
の頂部に伝わることで発生していたクラックも防止する
ことができる。
【0036】第2の実施形態のように、光ファイバアレ
イ20を、基板22に形成された挟み角θが140゜ま
での鈍角となるV溝25に光ファイバ30を嵌め込んで
並べ、光ファイバ30の上面をV溝25の開口部上方か
ら押さえ部材26の下面にあらかじめ施された弾性層5
0を介して押圧させ、基板22と押さえ部材26とで光
ファイバを挟んだ状態で接着剤40により接着固定して
なるとすることで、光ファイバ30のコア31の中心位
置の軸ずれが生じても、押さえ部材26の光ファイバの
上面との接触面に施された弾性層50によって、光ファ
イバ30の外径のバラツキを吸収することができ、光フ
ァイバ30を常にV溝25の両溝壁に係合するように全
ての光ファイバ30を押さえ部材26の押圧によって押
さえることができるため、光ファイバ30の水平方向の
コア31の軸ずれも低減させることができる。
【0037】したがって、光ファイバアレイ20におけ
る光ファイバ30の垂直方向のコア31の軸ずれの低減
に加え、光ファイバ30の水平方向のコア31の軸ずれ
を防止することができるため、光ファイバ30のコア3
1の軸ずれにより生じる光導波回路との接続損失を一段
と低減させることができる。
【0038】なお、上述した第2の実施形態では、弾性
層50としてエポキシ系樹脂を用いているが、これはエ
ポキシ系樹脂のガラス転移温度が明確であるからであ
り、押さえ部材26及び接着剤40との密着性が高いも
のであれば、他の部材を用いても差し支えない。しか
し、アクリル系樹脂のようにガラス転移温度が明確でな
いものや、エポキシ系樹脂であってもガラス転移温度が
100゜C以下のものは高温環境下において弾性層50
がゴム状となり光ファイバ30がずれてしまい軸ずれを
起こしてしまうため、弾性層50にこのような部材を用
いることは好ましくない。
【0039】また、上述した第2の実施形態では、弾性
層50の弾性率を0.1〜50kgf/mmとしてい
る。これは弾性率が0.1kgf/mmよりも小さくす
ると、弾性層50が柔らかくなりすぎて光ファイバ30
を安定した状態で固定させることが困難となってしま
う。一方、弾性率を50kgf/mmよりも大きくする
と、弾性層50が硬くなりすぎて光ファイバ30の上面
を押さえる際の押圧力を増加させることになってしま
う。
【0040】そして、上述した第2の実施形態では、弾
性層50の厚さを2〜10μmとしている。これは弾性
層50の厚さを2μmより小さくすると、光ファイバ3
0の外径のバラツキによっては弾性層50の上述した効
果を発揮できない場合が生じてしまう。一方、弾性層5
0の厚さを10μmより大きくすると、均一な厚さを得
にくく、かえって精度を悪くしてしまう。
【0041】したがって、第2の実施形態のように、光
ファイバアレイ20のV溝25の挟み角θが140゜ま
での鈍角のときに弾性層50を押さえ部材26の下面に
施す場合は、弾性層50を弾性率が0.1〜50kgf
/mmの範囲内、かつ弾性層50の厚さが2〜10μm
の範囲内となるように形成することで、V溝25の挟み
角θに対する最適な弾性層50を形成することができ
る。なお、本発明の弾性層50は弾性率及び厚さのそれ
ぞれの範囲を限定するものではなく、V溝25の挟み角
θ、光ファイバ30の外径等に応じて種々異なる範囲に
設定することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
ファイバアレイは、光ファイバをアレイ状に配置する挟
み角が140゜までの鈍角となる複数のV溝を基板の上
面に形成し、V溝に光ファイバを嵌め込んで並べ、V溝
の開口部上方から光ファイバの上面を押さえ部材によっ
て押圧し、基板と押さえ部材とで光ファイバを挟んだ状
態で接着剤により接着固定して形成されているので、光
ファイバの外径のバラツキが生じても、光ファイバの垂
直方向のコアの軸ずれを低減させることができるため、
光ファイバアレイにおける光ファイバのコアの軸ずれに
より生じる光導波回路等との接続損失を低減させること
ができるという効果を奏する。
【0043】さらに、光ファイバの上面と接触する押さ
え部材の接触面に、弾性部材からなる弾性層を施すこと
で、光ファイバの外径のバラツキによって軸ずれが生じ
ても、弾性層の弾性力によって光ファイバの外径のバラ
ツキを吸収することができ、光ファイバを常にV溝の両
溝壁に係合するように全ての光ファイバを押さえ部材の
押圧によって押さえることができる。したがって、光フ
ァイバアレイにおける光ファイバの垂直方向のコアの軸
ずれの低減に加え、光ファイバの水平方向のコアの軸ず
れを防止させることができるため、光ファイバのコアの
軸ずれにより生じる光導波回路等との接続損失を一段と
低減させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光ファイバアレ
イを示す斜視図である。
【図2】図1における光ファイバアレイを示す断面図で
ある。
【図3】図2における光ファイバアレイのV溝部分を示
す拡大図である。
【図4】光ファイバの外径が1μm小さい場合のV溝の
挟み角に対するコア中心位置の軸ずれ量を示すグラフで
ある。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る光ファイバアレ
イを示す断面図である。
【図6】図5における光ファイバアレイのV溝部分を示
す拡大図である。
【図7】従来の光ファイバアレイを示す断面図である。
【図8】図7におけるV溝部分を示す拡大図である。
【図9】光ファイバの外径にバラツキが生じた場合の従
来の8心光ファイバアレイの断面図の一例である。
【符号の説明】
20 光ファイバアレイ 22 基板 25 V溝 26 押さえ部材 30 光ファイバ 40 接着剤 θ 挟み角

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバをアレイ状に配置する挟み角
    θが140゜までの鈍角となる複数のV溝が基板の上面
    に形成され、前記V溝に前記光ファイバを嵌め込んで並
    べ、前記光ファイバの上面が前記V溝の開口部上方から
    押さえ部材によって押圧され、前記基板と押さえ部材と
    で前記光ファイバを挟んだ状態で接着剤により一体的に
    接着固定してなることを特徴とする光ファイバアレイ。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバの上面と接触する前記押
    さえ部材の接触面に、弾性部材からなる弾性層が施され
    たことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバアレ
    イ。
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