JPH11303846A - プロペラシャフト - Google Patents
プロペラシャフトInfo
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- JPH11303846A JPH11303846A JP11205898A JP11205898A JPH11303846A JP H11303846 A JPH11303846 A JP H11303846A JP 11205898 A JP11205898 A JP 11205898A JP 11205898 A JP11205898 A JP 11205898A JP H11303846 A JPH11303846 A JP H11303846A
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- Japan
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- propeller shaft
- yoke
- yoke member
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Abstract
低コストで安定した衝撃吸収特性を得られて衝突時の安
全性を高められるプロペラシャフトを提供する。 【解決手段】 一端1a側に駆動源又は被駆動部材が連
結されるヨーク部材1の他端1b側を、スリーブ2の一
方でスプライン嵌合するとともに、このスリーブ2の他
方に設けたヨーク部材挿入方向と同方向に延びた延長部
2bでヨーク部材1の他端1b側の先端3をカシメてヨ
ーク部材1の他端1b側を保持し、このカシメ部Gが内
部に位置するようにスリーブ部2に中空軸部4を装着す
る。
Description
えたプロペラシャフトに関する。
たせ、その前後に位置するエンジンルームやトランクル
ーム等をキャビンよりも強度を抑えて所謂クラッシャブ
ルゾーンとし、このクラッシャブルゾーンを潰すことで
衝突時の乗員への衝撃を低減して乗員保護を図るクラッ
シャブルボディを採用したものが種々提案されている。
このようなクラッシャブルボディは、クラッシャブルゾ
ーンが設計どおりに潰れることでその機能を果たすので
あるが、近年、このクラッシャブルゾーンの潰れを妨げ
るものとしてプロペラシャフトの存在が挙げられてい
る。
じて1本ものや、あるいは複数本のシャフトをユニバー
サルジョイント等の各種連結部材で連結した分割式のも
のがある。これらは、トランスミッションとデファレン
シャルギア等の被駆動部材とを連結し、エンジン等の駆
動源で発生する回転トルクをデファレンシャルギアから
車輪に伝達している。特にFR車や4WD車に採用され
るものは、プロペラシャフトが車体の前後方向に向かっ
て延出配置されているため、車体の前後方向からの衝突
時にプロペラシャフトが突っ張てしまう。このため衝突
時に、エンジンやデファレンシャルギア等の移動が規制
されてしまい、車体の前後方向から衝撃荷重を受けても
クラッシャブルゾーンの潰れが妨げられたり、あるいは
クラッシャブルゾーンが潰れてもプロペラシャフトが突
っ張ることで減少した衝撃荷重が一時的に上昇して、乗
員への衝撃を吸収できないおそれがある。また、プロペ
ラシャフトが複数のシャフトを連結した分割式のものの
場合、プロペラシャフトにかかる衝撃荷重により同シャ
フトが折れ曲がりや、その折れ曲がり位置や方向によっ
ては燃料タンクに干渉したり、キャビン内に突出するお
それが懸念される。
特開平7−119728号公報には、ユニバーサルジョ
イントを構成するヨーク部材を2本の軸のそれぞれの一
端に設け、各軸のそれぞれの他端側で両者をスライド収
縮可能とし、これら軸の何れか一方の外周に所定の軸方
向への荷重以下では軸の相互の移動量を規制するCリン
グを装着し、車両の前後方向からの衝突により所定以上
の衝撃荷重が加わると、Cリングによる規制を喪失(破
損)させてプロペラシャフトを軸方向に移動する構造が
提案がされている。
119728号公報に記載のプロペラシャフトの構造で
あると、Cリングは、軸の先端と離れて各軸の縮み方向
への位置を規制する部位に設けられているので、プロペ
ラシャフトに衝撃荷重が加わって各軸が縮み方向に移動
すると、各軸の位置によって、すなわち軸が移動してC
リングに当接するまでの移動距離によってCリングにか
かる荷重にバラツキが発生する。このためプロペラシャ
フトにかかる衝撃荷重を、Cリングの破損よって低減さ
せようとした場合、衝撃荷重特性の調整が難しいという
問題点がある。また、一般にCリングは剪断力が大きく
て壊れにくく、これもCリングによる衝撃吸収特性の調
整が難し原因となっている。
ることなく、低コストで安定した衝撃吸収特性を得られ
て衝突時の安全性を高められるプロペラシャフトを提供
することを目的とする。
め、本発明の請求項1では、一端側に駆動源又は被駆動
部材が連結されたヨーク部材と、一方がヨーク部材の他
端側にスプライン嵌合するとともに、他方にヨーク部材
挿入方向と同方向に延びた延長部を有し、この延出部で
ヨーク部材の他端側の先端をカシメることでヨーク部材
の他端側を保持するスリーブ部と、カシメ部が内部に位
置するようにスリーブ部に装着された中空軸部とを有す
るので、ヨーク部材の位置が安定する。この安定したヨ
ークの一端側に衝突時に衝撃荷重が入力されると、ヨー
ク部材のカシメ部を介して衝撃荷重が伝達され、衝撃荷
重が延長部のカシメ部による保持力を上回ると、ヨーク
部材がカシメ部を塑性変形させながら荷重方向にスライ
ドしてプロペラシャフトの突っ張りがなくなる。
部の入出力方向に位置する両端に設けるので、プロペラ
シャフトにかかる衝撃荷重が中空軸の入出力方向の何方
から入力されても、衝撃荷重を効果的に吸収緩和でき
る。延長部でカシメるヨーク部材の他端側の先端として
は、ヨーク部材の他端の先端や、ヨーク部材の他端の先
端に当接させた中間部材が挙げられる。中間部材を介装
させると、衝撃荷重が延長部のカシメ部による保持力を
上回ったとき、ヨーク部材が中間部材でカシメ部を塑性
変形させながら荷重方向にスライドして、プロペラシャ
フトの突っ張りがなくなるとともに、ヨーク部材の材質
と中間部材に個別の材質を選択できたり、ヨーク部材の
長さを短くでき、ヨーク部材の製造や加工性を高められ
る。
を用いて説明する。図2に示すプロペラシャフトは、ト
ランスミッション12と被駆動部材となるデファレンシ
ャルギア13を連結し、図示しない駆動源となるエンジ
ンで発生する回転トルクをデファレンシャルギア13か
ら図示しない駆動輪に伝達している。プロペラシャフト
は、矢印Aで示した入出力方向となる車体の前後方向
(以下「前後方向A」と記す)にクラッシャブルゾーン
をそれぞれ構成され、各クラッシャブルゾーンの間に高
強度のキャビンを備えた周知のクラッシャブルボディを
持つ車両に適用されている。
となる鋼管4を配置され、前後方向Aに位置するその両
端4a,4bにヨーク部材となるスライドヨーク1,1
と、スリーブ部となるスリーブ2,2とをそれぞれ備え
ている。一端4a側のスライドヨーク1の一端1aは、
トランスミッション12にスプライン結合で前後方向A
に摺動可能に支持された出力軸14と、自在継手16と
連結ヨーク15を介して連結されている。他端4b側の
スライドヨーク1の一端1aは、自在継手18、連結ヨ
ーク17を介してデファレンシャルギア13と連結され
ている。各スライドヨーク1,1は、自在継手16,1
8と連結ヨーク15,17とによりそれぞれユニバーサ
ルジョイントを構成している。スリーブ2,2の構成
は、基本的には同一であり、鋼管4を中心にそれぞれ対
称に配置されている。このため、以下一端4a側のスリ
ーブ2の構成を代表して詳細に説明する。
自在継手16の取付け部となる一端1aを備え、他端1
bを中抜き軸部として金属で形成されており、他端1b
の外周面に軸線方向に延びるスプライン歯部1eを形成
されている。スライドヨーク1の端面1cの近傍に位置
する他端1bの外周面には、周溝9が形成されており、
後述するスナップリング8が嵌挿される。
冷鍛鍛造により成形されており、スライドヨーク1の他
端1bを挿通可能としている。スリーブ2の内周面2d
の端面2a寄りには、スプライン歯部1eと係合するス
プライン歯部2eが形成されており、スプライン歯部1
e,2e同士を圧入して嵌合させてスライドヨーク1を
内装保持している。このため、スリーブ2は、スプライ
ン嵌合部10によってスライドヨーク1と一体回転、か
つ軸方向に相対的に移動可能に支持されている。スプラ
イン歯部1e,2eは、互いに大径合わせされていて、
これらを圧入して嵌合させることでスプライン嵌合部1
0のガタを低減し、プロペラシャフトの回転バランスを
安定させている。
歯部2eとの境に段部2fが形成されている。周溝9に
挿嵌されるスナップリング8は、この段部2fと当接す
る大きさに形成されており、段部2fと当接すること
で、スリーブ2の端面2aからのスライドヨーク1の突
出位置を定めている。一端1aの背後に形成された当接
面1dから端面2aまでが、スライドヨーク1の移動量
Sとなる。このようにスナップリング8を設けてスライ
ドヨーク1の位置決めと移動量Sとを一定にすること
で、プロペラシャフトの回転バランスの安定を図ってい
る。また、スナップリング8は、図示しないサスペンシ
ョンのストローク変位によりトランスミッション12と
出力軸14とが移動するときの、スライドヨーク1のス
リーブ2からの抜け止め機能や、スリーブ2をシート3
にカシメる時の抜け止め機能を備えている。
の一端4aが挿嵌される段周部2bが形成されている。
スリーブ2は、この段周部2bを先端4aに挿嵌した状
態で段周部2bの近傍を周方向に溶接されることで鋼管
4に固定されている。符号11は、溶接部を示す。
部2cがスライドヨーク1の挿入方向となる他端1bの
延出方向に延びて形成されている。この延長部2cは、
本形態では段周部2bよりも肉薄の円周形状に形成され
ている。なお、延長部2cの円周上に適当な間隔でスリ
ットを形成して分割するようにしてもよい。延長部2c
は、図1に示すように、鋼管4の内部4cに配置され、
それぞれをスリーブ2の内側に折り曲げたときに、互い
に重合しない長さに設けられている。スリーブ2の端面
2aから延長部2cの先端までの全長は、スライドヨー
ク1の当接面1dから端面1cまでの長さよりも短く形
成されている。スリーブ2の端面2aには、埃や水等の
スリーブ2内への進入を防止するためにシーラントが塗
布されていて適切なシール性と防錆性が確保されてい
る。
3がスライドヨーク1の内端面1cにその一端面3aを
当接するように配置される。シート3は、冷鍛鍛造によ
りリング状に形成されており、その外径を略スリーブ2
の内周面と同径に形成されており、内周面2dにその外
周面3aを摺接させている。シート3は、スリーブ2に
挿嵌したスライドヨーク1を図1に示すように、スリー
ブ2から最大に突出させた状態の時に、延長部2cの近
傍にその他端面3bが位置するような厚さを有してい
る。このシート3は、延長部2cを内側に折り曲げて同
折り曲げ部をカシメることで、スライドヨーク1の端面
1cと延長部2cとに挟まれ、かつ端面1cと延長部2
cとに両端面3a,3bがそれぞれ当接した状態でスリ
ーブ2内に保持されて略前面被覆されている。図中符号
Gは、カシメ部を示す。すなわち、鋼管4は、カシメ部
Gを内部に位置するようにスリーブ4に装着される。シ
ート3には炭素鋼が用いられている。シート3の加工方
法としては、冷鍛鍛造ではなく切削加工を用いても低コ
ストで所望の形状に加工できる。
用いて説明する。図4(a)に示すように、予めスプラ
イン歯部1e及び周溝9を形成したスライドヨーク1の
端面1cを、予めスプライン歯部2eを形成されたスリ
ーブ2の端面2aに互いの歯部を噛み合うように当接し
て両者を軽圧入してスライドヨーク1にスリーブ2を装
着する。スライドヨーク1とスリーブ2とを、周溝9が
延長部2cより外側に突出するまで軸方向に相対的にス
ライドさせ、スナップリング8を装着する。
ング8がスリーブ2の段部2fに当接するまでスリーブ
2とスライドヨーク1とを両者の間隔が広がる向きに相
対的に移動させ、さらにシート3を延長部2cから内周
面2dに沿ってスリーブ2内に挿入して、その一端面3
aが端面1cに当接するまで押し込む。
1cとの当接状態を確保した後、スリーブ2の各延長部
2cをそれぞれ内側に略直角に折り曲げてシート3の他
端面3bに当接し、各折り曲げ部を周方向にカシメ、シ
ート3を端面1cと折れ曲がった延長部2cとで挟持し
た保持する。そして、このようにして組み付けられたス
リーブ2を鋼管4に装着するには、段周部2bを鋼管4
の一端4aに挿嵌し、矢印Dで示す両者の挿嵌部を外側
から周方向に溶接して固定することでカシメ部Gやシー
ト3が鋼管4の内部4cに配置される。
り、スリーブ2とスライドヨーク1のスプライン嵌合部
10に熱変形のおそれがある。しかし、本形態では、シ
ート3が端面1cと延長部2cに接触した状態にあるの
で、溶接時の熱がシート3にも伝達されてスプライン嵌
合部10にかかる熱が緩和され、スプライン嵌合部10
の熱変形が防止される。このため、スライドヨーク1に
衝撃荷重Fが加わったときの、スプライン嵌合部10の
熱変形による抵抗がなくなり、スライドヨーク1の移動
に熱変形による過負荷が発生しなくなる。このことは、
スライドヨーク1を移動させる負荷変動を抑えて、スラ
イドヨーク1の移動を安定して行えることになる。
用について説明する。図1において、矢印Bで示す前方
向から衝撃荷重Fが加わると、図示しない車体の前方側
に形成されたエンジンルーム等のクラッシャブルゾーン
が衝突初期段階において変形し衝撃荷重Fが吸収され
る。そして変形した部位がエンジンに衝突すると、衝撃
荷重Fがトランスミッション12からスライドヨーク1
に伝達される。スライドヨーク1にかかる衝撃荷重F
が、スプライン嵌合部10による第1の抵抗と、カシメ
部Gによる第2の抵抗を超えると、スライドヨーク1が
収縮方向に移動する。スライドヨーク1が移動すると、
スプライン嵌合部10による第1の抵抗がスライドヨー
ク1の移動に伴い増大するとともに、折り曲げられた延
長部2cがシート3に押されて延長部2cがカシメ部G
から開く方向に塑性変形して第2の抵抗が増大する。す
なわち、プロペラシャフトにかかった衝撃荷重Fは、ス
プライン嵌合部10の抵抗とカシメ部Gを塑性変形させ
るエネルギーで吸収されることになる。スライドヨーク
1の移動は、当接面1dがスリーブ2の端面2aに当接
することで停止する。
衝撃荷重Fの入力時に図示しないキャビンの乗員に対し
て致命的な衝撃となる基準衝撃を発生させない程度に設
定する。このようにカシメ部Gの衝撃荷重Fに対する強
度を、基準衝撃を超えない程度に設定しておけば、スラ
イドヨーク1に衝撃荷重Fが加わっても、カシメ部Gの
踏ん張りによる過度な衝撃荷重の上昇を抑えられる。同
時に、カシメ部Gを塑性変形させる力とスプライン嵌合
部10による抵抗とで衝撃荷重Fを充分に低減すること
ができる。よって、衝撃荷重Fの吸収率に占めるスライ
ドヨーク1のストローク量Sによる割合を少なくでき、
スライドヨーク1のストローク量Sを低減できる。この
ため、スプライン嵌合部10を短かくでき、プロペラシ
ャフトの重量や製造コストを低減できる。これによりプ
ロペラシャフトは、図5(a)に示すように、スリーブ
2によって確実に収縮される。仮に、スリーブ2で衝撃
荷重Fが吸収しきれない場合には、当接面1dが端面2
aに当接することで鋼管4を介して他端4b側に装着し
たスリーブ2が作用して衝撃荷重Fがさらに吸収緩和さ
れることになる。
方向から衝突荷重Fが加わると、デファレンシャルギア
13を介してその衝突荷重Fがスリーブ2に伝達され、
図5(c)に示すように車体に前方向B及び後方向Cか
ら衝突荷重Fが加わると、各衝突荷重がそれぞれスリー
ブ2,2に伝達されて、上述した形態と同様に各スリー
ブ2,2の作用によって衝撃荷重が吸収緩和される効果
を得られる。
ることで、車体に設定されたクラッシャブルゾーンを充
分に変形させることができ、衝突初期において衝撃荷重
Fを確実に低減することができる。また、クラッシャブ
ルゾーンで吸収しきれずに各スライドヨーク1に加えら
れた衝突荷重Fは、スライドヨーク1の収縮方向への移
動が進むほどに各スプライン嵌合部10やカシメ部Gの
塑性変形により吸収緩和されることになる。つまり、車
体が本来持っている衝撃吸収性能を確実に発揮させなが
ら、同時にプロペラシャフトによる衝撃吸収率が向上
し、キャビンの乗員へ及ぶ衝撃を最小限に抑えて安全性
が向上する。
れ、スライドヨーク1もスリーブ2を介して同じく内部
4cに配置されているので、衝突荷重Fの加えられたス
ライドヨーク1は、鋼管4の内部4cでスライド移動す
ることになり、プロペラシャフトの折れ曲がりがなくな
る。このため、プロペラシャフトの折れ曲がりによる図
示しないキャビン内への突出や燃料タンクとの干渉を防
止でき、より車両の安全性を高めることができる。
0は、スライドヨーク1及びスリーブ2に、軸方向に延
びる直線状の歯部を周方向に形成して構成したが、スラ
イドヨーク1またはスリーブ2の一方にスライドヨーク
1の回転方向に傾斜角(リード)を付けた歯部を形成し
て構成してもよい。このようにスプライン嵌合部を構成
すると、回転方向へのガタをより低減できるとともに、
スライドヨーク1に衝撃荷重Fが加わって同スライドヨ
ーク1が移動するときのスプライン嵌合部による抵抗が
増え、同嵌合部による衝撃吸収率を高められる。この場
合においても、スプライン嵌合部の抵抗は、図示しない
キャビンの乗員に対する衝撃が基準衝撃よりも低くなる
範囲に設定することは上記の場合と同様である。
ライン嵌合部10の熱変形を考慮して、スライドヨーク
1の端面1cにシート3を当接させて配置し、このシー
ト3をスリーブ2の延長部2cでかしめて保持したが、
溶接部11の位置をスプライン嵌合部10から離れた部
位としたり、あるいは熱変形がスライドヨーク1の移動
にほとんど影響を与えるおそれがなければ、スライドヨ
ーク1を本形態よりも延出形成し、その先端となる端面
1c近傍の縁部1f(図1参照)を直接延長部2cでか
しめても無論構わない。
a,4bに設けた形態としているが、これに限定される
ものではなく、少なくとも何れか一方に装着されていれ
ば良く、FR車や4WD車においては少なくともフロン
ト側に配置するのが好ましいと云える。すなわち、クラ
ッシャブルゾーンを少なくとも適切に変形させることが
できるスライドヨーク1の移動量を鋼管4の前端4aま
たは後端4bの何れか一方で確保できるのであれば、本
発明の構成は、鋼管4の前端4aまたは後端4bの何方
に設けても良い。図中、プロペラシャフトは分割されて
いない1本もので説明したが、上述したスリーブ2,2
を分割式のプロペラシャフトに採用しても無論構わな
い。この場合においても、車体での適切な変形量を確保
するための衝撃吸収特性を1箇所で確保できるのであれ
ば、スリーブ2は1つで良い。
のカシメ部Gの疎性変形で衝撃荷重Fを吸収緩和してい
る。このため、延長部2cをカシメる時の強さや延長部
2cの厚さを変更することで、プロペラシャフトに要求
される衝撃吸収特性を容易に調整できる。あるいは、カ
シメ力が一定であってもスプライン嵌合部10の圧入状
態を調整することでもプロペラシャフトによる衝撃吸収
特性を容易に調整することができる。
ディを有する車両に適用した形態で説明したが、これに
限定されるものではなく、車両が物体に衝突して衝撃荷
重が発生した時に、プロペラシャフトにその衝撃荷重が
伝達されるものであればどのようなタイプの車両に適用
しても構わない。
シャフトが収縮することで衝突時の車体の変形量が阻害
されなくなるので、衝突時の衝撃荷重を充分に車体変形
で吸収できる。またヨーク部材が、中空軸内で移動する
ので、プロペラシャフトの折れ曲がりがなくなり、燃料
タンクの破損やキャビンへの突出などの2次的な不具合
の発生を防止できて安全性が向上する。さらにスリーブ
の延長部のカシメによって被覆されることでヨーク部材
の他端側の先端が保持されることでヨーク部材の位置が
安定するので、ヨーク部材の移動に伴うかしめ部の塑性
変形のバラツキがなくなり、プロペラシャフトの衝撃吸
収特性が安定し、乗員にかかる衝撃を確実に抑えられて
安全性が向上する。加えて、プロペラシャフトへの衝撃
荷重は、ヨーク部材の移動に伴いスプライン嵌合部でも
吸収されるので、プロペラシャフトによる衝撃吸収率が
向上し、プロペラシャフトの収縮量を低減でき、コスト
低減を図りながら安全性を高められる。
ャフトにかかる衝撃荷重が中空軸部の入出力方向の何方
から入力されても、その衝撃荷重が延長部のカシメ部に
よる保持力を上回ると、安定した位置に保持されたヨー
ク部材がカシメ部を塑性変形しながら荷重方向にそれぞ
れ移動するので、よりプロペラシャフトの衝撃吸収特性
が向上し、より一層安全性が高められる。
吸収手段の構成を示す断面図である。
態を示す全体図である。
示す拡大斜視図である。
る。
縮状態を示す全体図である。
Claims (2)
- 【請求項1】駆動源と被駆動部材とを連結するプロペラ
シャフトにおいて、 一端側に上記駆動源又は上記被駆動部材が連結されたヨ
ーク部材と、 一方が上記ヨーク部材の他端側にスプライン嵌合し、他
方が上記ヨーク部材の挿入方向と同方向に延びた延長部
を有し、この延出部で上記ヨーク部材の他端側の先端を
カシメることで同ヨーク部材の他端側を保持するスリー
ブ部と、 上記カシメ部が内部に位置するように上記スリーブ部に
装着された中空軸部とを有することを特徴とするプロペ
ラシャフト。 - 【請求項2】請求項1記載のプロペラシャフトにおい
て、 上記スリーブ部は、上記中空軸部の入出力方向に位置す
る両端に設けられていることを特徴とするプロペラシャ
フト。
Priority Applications (1)
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JP11205898A Expired - Fee Related JP3722617B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | プロペラシャフト |
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