JPH11302742A - 方向性電磁鋼板の焼鈍分離剤およびこれを用いたグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

方向性電磁鋼板の焼鈍分離剤およびこれを用いたグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH11302742A
JPH11302742A JP11183498A JP11183498A JPH11302742A JP H11302742 A JPH11302742 A JP H11302742A JP 11183498 A JP11183498 A JP 11183498A JP 11183498 A JP11183498 A JP 11183498A JP H11302742 A JPH11302742 A JP H11302742A
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Hiroyuki Ishimatsu
宏之 石松
Takeshi Kimura
武 木村
Hiroyasu Fujii
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最終仕上焼鈍工程で、均一で高張力のグラス
被膜をコイル全面に亘って形成すると共に磁気特性の良
好な方向性電磁鋼板を得る。 【解決手段】 MgCO3 、CaCO3 、FeCO3
どの100℃以上でH2O以外のガスを分解放出する物
質を含む焼鈍分離剤をコイル全面あるいは一部に塗布す
ることによりグラス被膜と磁気特性の極めて優れる方向
性電磁鋼板の焼鈍分離剤およびそれを用いた方向性電磁
鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は方向性電磁鋼板の製
造に際し、最終仕上げ焼鈍工程において、均一で、高張
力のグラス被膜をコイル全面に亘って形成すると共に、
グラス被膜と磁気特性の良好な方向性電磁鋼板を得るた
めの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、方向性電磁鋼板はSi2.0〜
4.5%を含有する素材スラブを熱延し、焼鈍と1回又
は中間焼鈍を挟む2回以上の冷延により最終板厚とされ
る。次いで、連続焼鈍炉においてH2 或いはN2 +H2
雰囲気中でPH2O /PH2を制御して脱炭焼鈍を行い、脱
炭、一次再結晶及びSiO2 を主成分とする酸化層形成
処理を行う。その後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤
をスラリー状としてコーティングロール等により鋼板に
塗布し、乾燥後、コイルに巻取り、約1200℃で最終
仕上げ焼鈍を行い、通常は絶縁被膜剤処理とヒートフラ
ットニングを行って最終製品とされる。
【0003】この方向性電磁鋼板は、〈001〉軸を持
つ(110)〈001〉結晶が高温の二次再結晶で優先
的に成長し、鋼中にインヒビターとして分散しているA
lN,MnS等によって、その成長を抑えられている他
の結晶を侵食するために、(110)〈001〉結晶が
優先的に成長するものと考えられている。従って、優れ
た方向性電磁鋼板を製造するためには、鋼中インヒビタ
ーの分散状態と、これらの分解までの制御が重要であ
る。特に、最終仕上げ焼鈍においてインヒビターは脱炭
焼鈍で形成した鋼板表面の酸化膜、焼鈍分離剤及び最終
仕上げ焼鈍での熱サイクルや雰囲気ガス条件により影響
を受ける。
【0004】また通常の方向性電磁鋼板は、仕上げ焼鈍
において、焼鈍分離剤のMgOと脱炭焼鈍で形成された
SiO2 主体の酸化膜と反応して、通常グラス被膜と言
われるフォルステライト被膜(2MgO+SiO2 →M
2 SiO4 )を形成する。このグラス被膜は積層して
形成されるトランスの鉄心において層間抵抗を増大させ
て鉄損を低減させる効果を示し、また外観は重要な品質
管理項目である。
【0005】しかしながら、MgOとSiO2 の反応
は、純粋系においては1600℃近い高温でなければ反
応が生じないことから、仕上げ焼鈍工程において反応温
度を低減させるため、酸化膜の性状(鉄系酸化物)、焼
鈍分離剤の性状(不純物の調整、粒径、粒子形状、活性
度、反応促進剤等)、および仕上げ焼鈍条件の制御(ヒ
ートサイクル、雰囲気ガス)を利用することが、均一で
優れたグラス被膜と良好な磁気特性を得るための重要な
鍵となる。
【0006】このように、方向性電磁鋼板の商品価値を
決定する上で重要なグラス被膜と磁気特性に対して、脱
炭焼鈍後の酸化膜性状と焼鈍分離剤の性状および仕上げ
焼鈍条件の影響が大きいことから、鋼板成分にマッチし
たこれらの製造工程条件の開発は、方向性電磁鋼板製造
技術上重要な課題となってきている。前述のように、グ
ラス被膜形成工程において使用されるMgOは、通常、
水に懸濁させてスラリー状として鋼板に塗布される。こ
の際、MgOの製造条件によっては、例えば、高活性の
場合、水との混合撹拌条件によってはMgO+H2 O→
Mg(OH)2 となる水和反応が生じ、コイル内(板
間)に水分を持ち込む結果、板間露点を上昇させる。ま
た、仕上げ焼鈍昇温過程においてコイル内温度分布を均
一に保つには長大な保定時間が必要であり、これに代わ
る技術は未だ工業化されていない。従って、コイル長手
方向及び幅方向においてヒートサイクルと雰囲気条件の
組み合わせにずれが生じる問題がある。このため、仕上
げ焼鈍昇温過程において高い温度で高酸素ポテンシャル
雰囲気にさらされる部位は過剰な追加酸化を生じさせ、
スケール、ガスマーク、ピンホール、変色等の重度の被
膜欠陥を引き起こす。
【0007】この高水和による問題点を解決するための
手段として、特開昭55−73823号公報には、水和
水分の少ない高温焼成MgOを使用する方法が開示され
ている。しかし、このような焼成温度を上げることで得
られた低活性MgOでは、水和性の低下は得られるが、
仕上げ焼鈍昇温過程において板間が低酸素ポテンシャル
となり脱炭酸化膜中の鉄系酸化物が還元され、コイル長
手方向及び幅方向において鉄系酸化物の含有量が減量
し、グラス被膜形成反応が抑制され、被膜形成不良が生
じる。
【0008】また特公平2−5820号公報には、S
b,Sr,Ti,Zrの塩化物の1種又は2種以上をM
gO:100重量部に対して0.02〜1.5重量部添
加することで、グラス被膜及び磁性を改善する方法が提
案されている。これにより添加剤化合物が鋼板表面の酸
化層成分のSiO2 リッチ化と緻密化をもたらし、仕上
げ焼鈍において追加酸化の抑制と反応促進効果をもたら
して、優れた鉄損特性とグラス被膜が得られるものであ
る。しかし、鋼成分、脱炭焼鈍条件や最終仕上げ焼鈍条
件によってはグラス被膜特性や磁気特性が不安定になる
場合があり、未だ十分な技術とはいえず、更なる技術改
善が望まれている。このように、仕上げ焼鈍において安
定したグラス被膜形成技術の開発は方向性電磁鋼板の製
造に関わる技術者の長年の課題である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、仕上げ焼鈍
処理過程で生じるグラス被膜の劣化を防止し、グラス被
膜の均一化と高張力化及び磁気特性の向上を得るための
製造方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、 (1)MgO:100重量部に対し、水素雰囲気中でH
2 Oとならないガスを100℃以上、1000℃以下の
温度で分解放出する物質が1〜50重量部添加されてい
ることを特徴とする方向性電磁鋼板の焼鈍分離剤。
【0011】(2)水素雰囲気中でH2 Oとならないガ
スを100℃以上、1000℃以下の温度で分解放出す
る物質として、MgCO3 、CaCO3 、FeCO3
Fe 2 (SO4 3 、Mg(NO3 2 のうち1種又は
2種以上を用いることを特徴とする(1)記載の方向性
電磁鋼板の焼鈍分離剤。 (3)冷間圧延され、脱炭焼鈍された方向性珪素鋼板の
表裏面にMgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、コイ
ル状で最終仕上げ焼鈍する方向性電磁鋼板の製造方法に
おいて、前記MgO:100重量部に対し、水素雰囲気
中でH2 Oとならないガスを100℃以上、1000℃
以下の温度で分解放出する物質を1〜50重量部添加す
ることを特徴とするグラス被膜と磁気特性の優れる方向
性電磁鋼板の製造方法。
【0012】(4)焼鈍分離剤を塗布するコイル状の鋼
板の部位として、前記鋼板の最終仕上げ焼鈍におけるコ
イル長さ方向で外周部に位置する全長の1/2以内の領
域には、MgO:100重量部に対し、水素雰囲気中で
2 Oとならないガスを100℃以上、1000℃以下
の温度で分解放出する物質を1〜50重量部添加した焼
鈍分離剤を塗布し、その他の部位には上記物質を添加し
ない焼鈍分離剤を塗布することを特徴とする(3)記載
のグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造
方法。
【0013】(5)焼鈍分離剤を塗布するコイル状の鋼
板の部位として、前記鋼板の最終仕上げ焼鈍におけるコ
イル板幅方向で中央部に位置する全幅の4/5以内の領
域には、MgO:100重量部に対し、水素雰囲気中で
2 Oとならないガスを100℃以上、1000℃以下
の温度で分解放出する物質を1〜50重量部添加した焼
鈍分離剤を塗布し、その他の部位には上記物質を添加し
ない焼鈍分離剤を塗布することを特徴とする(3)記載
のグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造
方法。
【0014】(6)前記水素雰囲気中でH2 Oとならな
いガスを100℃以上、1000℃以下の温度で分解放
出する物質として、MgCO3 、CaCO3 、FeCO
3 、Fe2 (SO4 3 、Mg(NO3 2 のうち1種
又は2種以上を用いることを特徴とする(3)、(4)
または(5)記載のグラス被膜と磁気特性の優れる方向
性電磁鋼板の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。方向性珪素鋼板の製造では、スラブを熱延しコイ
ルとして巻き取り、酸洗・焼鈍後、1回の冷間圧延後、
または中間焼鈍をはさんだ2回以上の冷間圧延後、脱
炭、一次再結晶の形成および酸化層の形成を目的とする
いわゆる脱炭焼鈍を施す。次いで、MgOを主成分とす
る焼鈍分離剤を鋼板の表裏面に塗布しコイルとして巻き
取った後に仕上げ焼鈍を施す。
【0016】本発明者らは、仕上げ焼鈍後のコイルを展
開し、グラス被膜欠陥と脱炭焼鈍酸化膜性状、焼鈍分離
剤性状、仕上げ焼鈍条件の関係について研究を行った。
その結果、グラス被膜欠陥の種類と発生位置は規則性が
あり、コイル性状、焼鈍炉、ヒートサイクル、供給ガス
条件が一定していれば、欠陥の種類や発生位置、量がほ
ぼ一定しており、さらに、欠陥が発生するコイル状の鋼
板の部位の仕上げ焼鈍過程での酸化ポテンシャル条件を
適正制御することで欠陥を防止できることを発見した。
【0017】過剰酸化に起因するグラス被膜欠陥が最も
発生し易いのはコイル外周部およびエッジ付近である
が、仕上げ焼鈍の昇温過程でコイル内外の温度偏差が大
きくなるような条件を用いると特に顕著に発生する。こ
れは、エッジ付近が酸化速度が大きくなる高い温度域に
達しているにも関らず、温度が低い板幅中央付近の焼鈍
分離剤中から放出される水分が板間を通じてエッジ付近
に流れ酸素ポテンシャルを高くするためである。本発明
者等は、焼鈍分離剤が水分を放出した後に100℃以
上、1000℃以下で水素雰囲気中でH2 Oとならない
ガスを分解放出する物質を予め焼鈍分離剤に添加するこ
とで、板間から水分を迅速に除去できることを見出し
た。そして、前述の焼鈍分離剤が水分を放出した後に1
00℃以上、1000℃以下で水素雰囲気中でH2 Oと
ならないガスを分散放出する物質が、MgCO3 、Ca
CO3 、FeCO3 、Fe2 (SO4 3 、Mg(NO
3 2 であり、これらの1種又は2種以上を添加すれば
よいことも見い出した。これは、上記ガスが放出されて
膨張し、板間内の圧力が急激に高まるため板間外へのガ
ス流れが生じ、板間に滞留していた水分を迅速に押し流
すためである。この作用で板間の酸素ポテンシャルを迅
速に低下させ、上記コイルエッジ付近に発生するグラス
被膜欠陥を防止できるのである。
【0018】また本発明者らは、欠陥が発生する部位の
周辺部にのみ、H2 O以外のガスを分解放出する物質を
予め添加した焼鈍分離剤を塗ることでも前述の効果が得
られることを確認した。すなわち、コイル外周部に発生
する過剰酸化に起因するグラス被膜欠陥に対しては、コ
イルの外周部に位置する全長の1/2以内の領域のみに
上記物質を含む焼鈍分離剤を塗布すればよい。また、全
長エッジに発生する欠陥に対しては、板幅中央4/5以
内の領域にのみに上記物質を含む焼鈍分離剤を塗布する
ことで同様な効果が得られるのである。
【0019】
【実施例】〔実施例1〕冷延して板厚0.23mmとし
た方向性電磁鋼板を、連続焼鈍ラインでN2 :25%+
2 :75%、露点67℃の湿潤雰囲気中で840℃×
110秒の脱炭焼鈍を行った。次いで、MgOに対して
3重量%相当のMgCO3 , CaCO3、FeCO3
添加した焼鈍分離剤スラリーを乾燥後の重量で片面当た
り6g/m2 の割合で塗布し、乾燥し、重量20トンの
コイルに巻取った。また、コイル外周部の全長の1/2
長についてのみ3%相当のMgCO3 を添加したMgO
焼鈍分離剤スラリーを塗布し、他の部位には上記物質添
加なしのMgOスラリーを乾燥後の重量で6g/m2
割合で塗布し、乾燥した重量20トンのコイルも製作し
た。次いで、30℃/Hrの昇温で1200℃×20Hr
の最終仕上げ焼鈍を行った。その後、絶縁被膜剤として
30%コロイダルシリカ:70ml、50%りん酸アルミ
ニウム:50mlからなるコーティング剤を乾燥、焼き付
け後の重量で5g/m2 になるように塗布し、連続炉中
で850℃×30秒間のヒートフラットニング処理を行
い最終製品とした。この試験におけるグラス被膜形成状
況、絶縁被膜特性、磁気特性の結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】上記表1から分るように、本発明法は、い
ずれも均一で光沢のある厚いグラス被膜が均一に形成さ
れ、被膜張力、密着性等の優れたグラス被膜が形成さ
れ、磁気特性も非常に良好な結果が得られた。従来法に
よるものはグラス被膜、磁気特性共に本発明に比しかな
り劣る傾向が見られた。 〔実施例2〕冷延して板厚0.30mmとした方向性電
磁鋼板を、連続焼鈍ラインでN2 :25%+H2 :75
%、露点70℃の湿潤雰囲気中で840℃×145秒の
脱炭焼鈍を行った。次いで、3%相当のMgCO3 を添
加したMgO焼鈍分離剤スラリーを長手方向、幅方向の
一部に、他の部位には上記物質添加なしのMgOスラリ
ーを乾燥後の重量で6g/m2 の割合で塗布し、乾燥
し、重量10トンのコイルに巻取った。次いで、30℃
/Hrの昇温で1200℃×20Hrの最終仕上げ焼鈍を
行った。その後、絶縁被膜剤として30%コロイダルシ
リカ:70ml、50%りん酸アルミニウム:50mlから
なるコーティング剤を乾燥、焼き付け後の重量で5g/
2 になるように塗布し、連続炉中で850℃×30秒
間のヒートフラットニング処理を行い最終製品とした。
この試験におけるグラス被膜形成状況、絶縁被膜特性、
磁気特性の結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】上記表2から分るように、本発明法1、2
は、いずれも均一で光沢のある厚いグラス被膜が均一に
形成され、被膜張力、密着性等の優れたグラス被膜が形
成され、磁気特性も非常に良好な結果が得られた。
【0024】
【発明の効果】本発明では、コイル内の欠陥発生形態に
応じて、焼鈍分離剤への熱分解ガスを有する物質の添加
とその塗布方法により仕上げ焼鈍コイル板間酸素ポテン
シャルを最適化でき、結果、グラス被膜と磁気特性の優
れた方向性電磁鋼板を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MgO:100重量部に対し、水素雰囲
    気中でH2 Oとならないガスを100℃以上、1000
    ℃以下の温度で分解放出する物質が1〜50重量部添加
    されていることを特徴とする方向性電磁鋼板の焼鈍分離
    剤。
  2. 【請求項2】 前記水素雰囲気中でH2 Oとならないガ
    スを100℃以上、1000℃以下の温度で分解放出す
    る物質として、MgCO3 、CaCO3 、FeCO3
    Fe2 (SO4 3 、Mg(NO3 2 のうち1種又は
    2種以上を用いることを特徴とする請求項1の方向性電
    磁鋼板の焼鈍分離剤。
  3. 【請求項3】 冷間圧延され、脱炭焼鈍された方向性珪
    素鋼板の表裏面にMgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布
    し、コイル状で最終仕上げ焼鈍する方向性電磁鋼板の製
    造方法において、前記MgO:100重量部に対し、水
    素雰囲気中でH2 Oとならないガスを100℃以上、1
    000℃以下の温度で分解放出する物質を1〜50重量
    部添加することを特徴とするグラス被膜と磁気特性の優
    れる方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 焼鈍分離剤を塗布するコイル状の鋼板の
    部位として、前記鋼板の最終仕上げ焼鈍におけるコイル
    長さ方向で外周部に位置する全長の1/2以内の領域に
    は、MgO:100重量部に対し、水素雰囲気中でH2
    Oとならないガスを100℃以上、1000℃以下の温
    度で分解放出する物質を1〜50重量部添加した焼鈍分
    離剤を塗布し、その他の部位には前記物質を添加しない
    焼鈍分離剤を塗布することを特徴とする請求項3記載の
    グラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 焼鈍分離剤を塗布するコイル状の鋼板の
    部位として、前記鋼板の最終仕上げ焼鈍におけるコイル
    板幅方向で中央部に位置する全幅の4/5以内の領域に
    は、MgO:100重量部に対し、水素雰囲気中でH2
    Oとならないガスを100℃以上、1000℃以下の温
    度で分解放出する物質を1〜50重量部添加した焼鈍分
    離剤を塗布し、その他の部位には上記物質を添加しない
    焼鈍分離剤を塗布することを特徴とする請求項3記載の
    グラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記水素雰囲気中でH2 Oとならないガ
    スを100℃以上、1000℃以下の温度で分解放出す
    る物質として、MgCO3 、CaCO3 、FeCO3
    Fe2 (SO4 3 、Mg(NO3 2 のうち1種又は
    2種以上を用いることを特徴とする請求項3、4、また
    は5記載のグラス被膜と磁気特性の優れる方向性電磁鋼
    板の製造方法。
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