JPH11302691A - 硬表面洗浄用洗浄剤 - Google Patents

硬表面洗浄用洗浄剤

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JPH11302691A
JPH11302691A JP10673698A JP10673698A JPH11302691A JP H11302691 A JPH11302691 A JP H11302691A JP 10673698 A JP10673698 A JP 10673698A JP 10673698 A JP10673698 A JP 10673698A JP H11302691 A JPH11302691 A JP H11302691A
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cleaning
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sugar
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JP10673698A
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Yoshiaki Asakawa
美昭 浅川
Yasutaka Sumita
康隆 住田
Masatoshi Shimomura
雅俊 下村
Yoshinobu Morimoto
禎信 森本
Shuichi Okuno
周一 奥野
Masanao Morita
正直 森田
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Nippon Shokubai Co Ltd
Teikoku Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Teikoku Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬表面に付着した汚れを洗浄、除去する硬表
面洗浄用の洗浄剤及び洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】 アルカリ金属水酸化物および下記式
(1): 【化1】 で示される化合物を含有してなる硬表面洗浄用洗浄剤組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、プラスチ
ックスや金属等の硬表面に付着した汚れを洗浄、除去す
る洗浄剤または洗浄剤組成物に関するものである。より
詳しくは、本発明は、飲料、加工食品等の食料品を装填
する容器、容器を収納するコンテナ、食料品製造装置の
配管、タンク、殺菌プレート、充填機などの硬表面に付
着した汚れを、洗浄液への浸漬、洗浄液の循環、吹き付
け等の手段により洗浄、除去する際に使用される洗浄剤
または洗浄剤組成物、また、金属表面洗浄、金属清浄及
び精密洗浄等に用いる化学・機械工業用洗浄剤または洗
浄剤組成物に関するものである。特に、本発明は、硬表
面における洗浄力が大きくかつ微生物分解性に優れた洗
浄剤または洗浄剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、飲料や加工食品等の食料品生産量
は年々増加の一途をたどり、品種も多様化され、これに
伴って衛生上の品質管理も厳しさを増している。特に、
食料品の品種の多様化傾向により、品種を変更する機会
も多くなり、この結果、食料品製造設備の頻繁な洗浄を
余儀なくされている。これら製造設備の洗浄に際し、従
来では、製造設備を分解した後、各部品を洗浄液に浸漬
し、ブラシ等によるこすり洗浄が行われていた。
【0003】しかし、近年、製造設備の大型化や、洗浄
頻度の増加にともない、上述のような製造設備の分解に
よるこすり洗浄は、手間がかかりすぎて、これにより許
容を超えるコストアップがおこるため、このような洗浄
が困難となった。このような理由により、この方法に代
わって、現在は、製造設備内に洗浄液を循環させる循環
洗浄方式やタンク等の広い面積を有する表面に洗浄液を
スプレーにより吹きつけて付着している汚れを洗浄除去
する定置洗浄方式(CIP)等の方法が採用されてい
る。
【0004】ところで、上述のとおり、食料品の品種も
多品種化されるのにともなって、食料品の容器も、従来
のガラスに加えてプラスチックや金属等、種々の材質の
ものが採用されている。このような容器の材質の多様化
により、また、容器の形状の多様化により、従来の洗浄
剤では汚れの洗浄除去が不充分となる場合もある。さら
に、近年、環境保護の思想が強まり、資源リサイクルを
目的として使用が見直されているガラス容器について
も、従来の汚れに加えて、ラベル等から溶出する金属や
接着剤等の汚れも充分に洗浄除去し得るような洗浄力の
高い洗浄剤が求められている。
【0005】上述した製造設備の循環洗浄や定置洗浄、
あるいは容器洗浄に用いられる洗浄剤としては、従来、
1〜3重量%のアルカリ金属水酸化物および0.2〜
0.4重量%のエチレンジアミン四酢酸アルカリ金属塩
(キレート化合物)を含有した洗浄剤水溶液が使用され
ている。また、従来、界面活性剤を主体とし、これに炭
酸塩、珪酸塩、リン酸塩等の比較的アルカリ性の弱いア
ルカリ塩、アスパラギン酸−N,N−二酢酸アルカリ金
属塩等を含む、主として家庭用としての用途を有する洗
浄剤も知られている(EP−A−513948号、US
−A−3637511号、及びDE−B−222029
5号公報参照)。
【0006】しかしながら、エチレンジアミン四酢酸ア
ルカリ金属塩を含有する上記前者の洗浄剤水溶液は、確
かに、製造設備や容器の表面に付着した汚れの洗浄除去
性能に優れているが、微生物分解性に乏しいため、食料
品製造工場から排出される洗浄廃水は通常の活性汚泥処
理では分解処理されず、現在の環境保護の観点では使用
が必ずしも好ましくない。
【0007】また、界面活性剤を主体として含有する上
記後者の洗浄剤は、主として家庭用として用いられ、界
面活性剤に起因する泡が多量に発生し、かつ、洗浄力も
低いため、これを工業用として、例えば、ジェット洗浄
と称するスプレー洗浄に用いると、泡が過度に発生する
のみならず、硬表面における洗浄力も低く、工業用とし
ての用途には不適であるという欠点を有する。
【0008】上述したように、従来知られている硬表面
洗浄用の洗浄剤成分に代わる化合物として、硬表面にお
ける洗浄力が強くかつ高い微生物分解性を有する化合物
の開発研究が数多く検討されているが、硬表面における
洗浄性能と微生物分解性が両立した満足すべき化合物は
未だ開発されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上述の公知技術に存する欠点を改良した新規な
硬表面洗浄用の洗浄剤および洗浄剤組成物を提供するこ
とにある。
【0010】本発明の他の目的は、ガラス、プラスチッ
クス、金属等に付着した汚れ、例えば、金属表面洗浄、
金属清浄及び精密洗浄等に用いる化学・機械工業用洗浄
剤または洗浄剤組成物を提供することにある。
【0011】本発明のさらなる目的は、ガラス、プラス
チックス、金属等に付着した汚れ、例えば、飲料、加工
食品等の食料品を装填する容器、容器を収納するコンテ
ナ、食料品製造装置の配管、タンク、殺菌プレート、充
填機等の硬表面に付着した汚れを効率よく洗浄除去する
とともに、優れた微生物分解性および両性能を保持する
洗浄剤および洗浄剤組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記事情
を鑑みて鋭意検討を行った結果、下記式(1)で示され
る化合物からなる洗浄剤、ならびにアルカリ金属水酸化
物および下記式(1)で示される化合物からなる洗浄剤
組成物は、硬表面に付着した汚れに対する効率的な洗浄
除去能を有するとともに、優れた微生物分解性および両
性能を保持するため、公知の活性汚泥等の手段により効
率的に分解されるので、高い洗浄除去能は維持したま
ま、環境を汚染することなく、環境にやさしい洗浄剤お
よび洗浄剤組成物が得られることを発見した。上記知見
に基づいて、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、上記諸目的は、下記(1)〜
(7)によって達成される。
【0014】(1)下記式(1):
【0015】
【化3】
【0016】で示される化合物からなる硬表面洗浄用洗
浄剤。
【0017】(2)アルカリ金属水酸化物および下記式
(1):
【0018】
【化4】
【0019】で示される化合物を含有してなる硬表面洗
浄用洗浄剤組成物。
【0020】(3)さらに炭素原子数4〜12の糖若し
くは糖酸またはこれらの塩を含む、前記(2)に記載の
洗浄剤組成物。
【0021】(4)前記アルカリ金属水酸化物の配合量
が0.05〜45重量%であり、前記式(1)で示され
る化合物の配合量が0.05〜45重量%であり、さら
に前記糖若しくは糖酸またはこれらの塩の配合量が0.
001〜10重量%である、前記(3)に記載の洗浄剤
組成物。
【0022】(5)前記糖若しくは糖酸またはこれらの
塩がソルビトールおよび/またはグルコン酸のアルカリ
金属塩である、前記(3)または(4)に記載の洗浄剤
組成物。
【0023】(6)定置洗浄に用いられる、前記(2)
〜(5)のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
【0024】(7)ガラス製品の洗浄に用いられる、前
記(2)〜(5)のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0026】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤は、下記式
(1)で示される化合物からなることを特徴とするもの
である。
【0027】
【化5】
【0028】上記式(1)において、Aは、イミノ基ま
たは酸素原子を表し、X1 〜X4 は、水素原子、ナトリ
ウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属;カルシウ
ムやマグネシウム等のアルカリ土類金属;またはモノエ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のア
ルキルアミン塩基、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミ
ン塩基、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン等の
ポリアミン塩基、アンモニア塩基などのアンモニア性塩
基を表すが、この際、X1 〜X4 は、同一あってもまた
は異なるものであってもよい。これらのうち、X1 〜X
4 の少なくとも一がナトリウム、カリウム、アンモニア
性塩基であることが好ましい。また、Rは水素原子また
は水酸基、好ましくは水酸基を表し、およびnは0また
は1、好ましくは1である。なお、本発明の硬表面洗浄
用洗浄剤は、上記式(1)で示される化合物を単独から
構成されていてもあるいは2種以上の混合物から構成さ
れていてもよい。
【0029】上記式(1)で示される化合物は、活性汚
泥等の分解手段によって分解されやすいので、それから
なる本発明の硬表面洗浄用洗浄剤もまた、活性汚泥等の
分解手段によって容易に分解され、環境を汚染すること
がなく好ましい。
【0030】このような式(1)で示される化合物の具
体例を、式(1)においてX1 〜X4 がすべて水素原子
である際について以下に例示する: ・Aがイミノ基を表し;Rが水酸基を表し;およびnが
0である場合 カルボシキメチルイミノ−3−ヒドロキシブタン二酸
(CIMM); ・Aがイミノ基を表し;Rが水酸基を表し;およびnが
1である場合 2−(1,2−ジカルボシキエチルイミノ)−3−ヒド
ロキシブタン二酸(HIDS); ・Aがイミノ基を表し;Rが水素原子を表し;およびn
が0である場合 カルボシキメチルイミノブタン二酸(CMIS); ・Aがイミノ基を表し;Rが水素原子を表し;およびn
が1である場合 2−(1,2−ジカルボシキエチルイミノ)ブタン二酸
(IDS); ・Aが酸素原子を表し;Rが水酸基を表し;およびnが
0である場合 カルボキシメトキシ−3−ヒドロキシブタン二酸(TM
A); ・Aが酸素原子を表し;Rが水酸基を表し;およびnが
1である場合 2−(1,2−ジカルボシキエトキシ)−3−ヒドロキ
シブタン二酸(TMS); ・Aが酸素原子を表し;Rが水素原子を表し;およびn
が0である場合 カルボシキメトキシブタン二酸(CMOS);ならびに ・Aが酸素原子を表し;Rが水素原子を表し;およびn
が1である場合 2−(1,2−ジカルボシキエトキシ)ブタン二酸(O
DS)。
【0031】上記例示において、式(1)で示される化
合物は、X1 〜X4 はすべて水素原子であるまたは上記
例示した脂肪族ポリカルボン酸の少なくとも一のカルボ
キシル基の水素原子が、アルカリ金属、アルカリ土類金
属及びアンモニア性塩基(これらの定義は上記と同様)
で置換された化合物も含まれる。しかしながら、本発明
を簡潔に理解できるように、本明細書中では、好ましい
化合物の例示などはX1 〜X4 がすべて水素原子である
式で示される化合物として行う。
【0032】これらの化合物のうち、HIDS、ID
S、CIMM、CMIS、TMS、及びCMOSが本発
明において好ましく使用され、特に、HIDS、IDS
及びTMSが本発明において特に好ましく使用される。
本発明において好ましく使用される化合物である、HI
DS、IDS、CIMM、CMIS、TMS、及びCM
OSの構造式を下記に示す。
【0033】
【化6】
【0034】なお、上記式(1)で示される化合物に
は、光学異性体が存在する場合があるが、本発明ではラ
セミ体を使用してもよいし、個々の光学異性体を合成あ
るいはラセミ体を分割するなどして個々の光学異性体と
して単独で使用してもよい。
【0035】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤において、上
記式(1)で示される化合物の濃度は、0.05〜45
重量%、好ましくは、2〜20重量%の範囲内である。
この際、上記式(1)で示される化合物の濃度が前記範
囲内であると、洗浄力、取り扱い性及び経済性の点で好
ましい。
【0036】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤は、上記式
(1)で示される化合物に加えて、必要に応じて、公知
の洗浄剤、アクリル酸またはそのアルカリ金属塩および
マレイン酸またはそのアルカリ金属塩を成分として含む
分子量3,000以上、好ましくは3,000〜70,
000の共重合体、ヘキサメタリン酸および/またはそ
のアルカリ金属塩等のスケール生成防止剤などを含ませ
てもよい。
【0037】また、本発明の他の概念によると、アルカ
リ金属水酸化物および下記式(1)で示される化合物を
含有してなる硬表面洗浄用洗浄剤組成物が提供される。
【0038】
【化7】
【0039】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物は、上
記式(1)で示される化合物を単独から構成されていて
もあるいは2種以上の混合物から構成されていてもよ
い。上記式(1)で示される化合物は、活性汚泥等の分
解手段によって分解されやすいので、それからなる本発
明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物もまた、活性汚泥等の分
解手段によって容易に分解され、環境を汚染することが
なく好ましい。
【0040】本発明に本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成
物の一成分として使用されるアルカリ金属水酸化物とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化
リチウムなどが挙げられる。これらのうち、水酸化ナト
リウム及び水酸化カリウムが好ましく使用される。
【0041】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物におい
て、上記式(1)で示される化合物の配合量は、0.0
5〜45重量%、好ましくは、0.05〜10重量%の
範囲内である。この際、上記式(1)で示される化合物
の配合量がが前記範囲内であると、洗浄力、取り扱い性
及び経済性の点で好ましい。
【0042】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物におい
て、アルカリ金属水酸化物の配合量は、0.05〜45
重量%、好ましくは、2〜10重量%の範囲内である。
この際、アルカリ金属水酸化物の配合量が前記範囲内で
あると、洗浄力、取り扱い性及び経済性の点で好まし
い。
【0043】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物は、ア
ルカリ金属水酸化物及び上記式(1)で示される化合物
に加えて、さらに炭素原子数4〜12の糖若しくは糖酸
またはこれらの塩を含有してなることが好ましい。この
際、糖若しくは糖酸の塩としては、糖及び糖酸のナトリ
ウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩;カルシ
ウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属;またはモノ
エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等の
アルキルアミン塩、モノエタノールアミン等のアルカノ
ールアミン塩、アンモニウム塩などのアンモニア性塩基
との塩が挙げられる。
【0044】本発明において使用される炭素原子数4〜
12の糖及び糖酸としては、例えば、D−エリトロー
ス、D−アラビノース及びD−グルコース等の単糖類;
マルトース、ラクトース及びスクロース等の多糖類;D
−エリトリトール等のエリトリトール類;アラビトー
ル、リビトール及びキシリトール等のペンチトール類;
ソルビトール、マンニトール及びガラクチトール等のヘ
キシトール類などの糖類;ならびにアラボン酸、グルコ
ン酸及びガラクトン酸等のアルドン酸類;酒石酸、トリ
ヒドロキシグルタル酸、グルカル酸及び粘液酸等のアル
ダル酸類;およびグルコヘプトン酸が挙げられる。これ
らのうち、ソルビトール、グルコン酸のアルカリ金属塩
が好ましく使用される。
【0045】本発明において、糖(その塩を含む)およ
び糖酸(その塩を含む)は、単独であるいは2種以上組
み合わせて使用されてもよい。
【0046】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物が糖若
しくは糖酸またはこれらの塩を含む際には、アルカリ金
属水酸化物の配合量は、0.05〜45重量%、好まし
くは、2〜10重量%であり、式(1)で示される化合
物の配合量は、0.05〜45重量%、好ましくは、
0.1〜10重量%であり、さらに糖若しくは糖酸また
はこれらの塩の配合量は、0.001〜10重量%、好
ましくは、0.003〜1重量%の範囲内である。アル
カリ金属水酸化物及び式(1)で示される化合物の配合
量の範囲の定義は上記と同様である。また、糖若しくは
糖酸またはこれらの塩の配合量がが前記範囲内である
と、洗浄力、取り扱い性及び経済性の点で好ましい。
【0047】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物は、式
(1)で示される化合物、アルカリ金属水酸化物、およ
び必要であれば、糖および/または糖酸(その塩を含
む)を実質的に均一に混合するという簡便な工程によっ
て製造できる。この際、実質的に均一に混合する方法と
しては、特に制限されず、公知の方法が使用でき、粉体
状態で混合してもまたは溶液の形態で混合してもよい。
【0048】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物は、用
途に応じて、そのまま使用されてもあるいは希釈剤と混
合して使用されてもよく、また、粉体の形態であっても
または液体の形態であってもよい。
【0049】また、本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物
は、必要に応じて、周知の洗浄補助剤を添加してもよ
い。
【0050】本発明の硬表面洗浄用の洗浄剤および洗浄
剤組成物は、ガラス、プラスチックスや金属等の硬表面
に付着した汚れを洗浄、除去するのに、より詳しくは、
飲料、加工食品等の食料品を装填する容器、容器を収納
するコンテナ、食料品製造装置の配管、タンク、殺菌プ
レート、充填機などの硬表面に付着した汚れを、洗浄液
への浸漬、洗浄液の循環、吹き付け等の手段により洗
浄、除去するのに好適に使用され、また、金属表面洗
浄、金属清浄及び精密洗浄等に用いる化学・機械工業用
洗浄にも好適に使用される。特に、本発明の硬表面洗浄
用の洗浄剤および洗浄剤組成物は、金属表面洗浄、金属
清浄及び精密洗浄等に用いる化学・機械工業用洗浄、食
料品製造装置の配管、タンク(例えば、ビールなどの発
酵タンク)、殺菌プレート、充填機などの定置洗浄およ
びビールやジュースのガラスビン等のガラス製品の洗浄
に好適に使用できる。本発明の硬表面洗浄用の洗浄剤組
成物をガラスビン等のガラス製品の洗浄に使用する際に
は、洗浄剤組成物は糖若しくは糖酸またはこれらの塩を
含むことが好ましい。
【0051】
【実施例】以下、本発明をより詳しく説明する。
【0052】実施例1:生分解性試験 下記表1に示される組成を有する洗浄剤組成物につい
て、OECDテストガイドライン301C 修正MIT
I試験(1)に準じた生分解性試験を行なった。なお、
本試験の条件を以下に示す。
【0053】 以上の試験条件にて、テストを行ない、下記式に従って
各サンプルの分解度を算出し、結果を表1に示す。
【0054】分解度(%)=[(DOCw −DOCs
/DOCw ]×100 ただし、DOCs は、(汚泥+被験物質)系における溶
存有機炭素の残留量であり;およびDOCw は、(水+
被験物質)系における溶存有機炭素の残留量である。
【0055】
【表1】
【0056】表1から明らかなように、HIDS、ID
SまたはTMS、特にHIDSまたはIDSを含む本発
明の洗浄剤組成物は、従来のEDTAまたはNTAを含
む比較対照に比べて、優れた生分解性を有することが示
される。
【0057】実施例2:カルシウムイオン捕捉能試験 下記表2に示される洗浄剤組成物について下記の測定条
件によって試験を行なった。
【0058】 ・容器:100ml容ビーカー ・試験液量:50ml ・カルシウム水溶液濃度:1.0×10-3mol/リッ
トル ・キレート剤:10mg(固形分換算) ・かく拌時間:10分(スターラー使用) ・温度:25℃ 上記測定条件の下でキレート剤を添加撹拌し、カルシウ
ム水溶液中のカルシウムイオン濃度をイオンメータ(O
RION製 model 290A)を用い、カルシウ
ムイオン選択電極(ORION製 Cat.No.93
20)によって測定した。検量線法により求めたカルシ
ウムイオン量を炭酸カルシウム量に換算した。換算値を
キレート剤のカルシウムイオン捕捉能とした。
【0059】結果を表2にまとめた。
【0060】
【表2】
【0061】表2から明らかなように、HIDS、ID
SまたはTMSを含む本発明の洗浄剤組成物は、従来の
EDTAまたはNTAを含む比較対照に比べて、優れた
カルシウムイオン捕捉能を有することが示される。
【0062】実施例3:珪藻土洗浄試験 人工汚こう板の調製:20%珪藻土分散水溶液をスライ
ドガラスに均一に塗布したのち、110℃にて14時間
熱乾燥させた。これを人工汚こう板として試験に供し
た。
【0063】洗浄試験:表3に示した洗浄剤組成物につ
いて下記の測定条件によって試験を行なった。
【0064】・温度:80℃ ・時間:10分 ・洗浄方法:静置浸漬 300ml容ビーカーに上記条件に調製した試験液を作
製した。これに人工汚こう板を3枚浸漬した。10分後
80℃に昇温したイオン交換水中で軽くすすぎ、乾燥さ
せた。スライドガラスは洗浄前と洗浄後に光沢度計(ス
ガ試験機製 デジタル変角光沢度計UGV−40)を用
いて光沢度を測定した。これらの値から珪藻土の除去率
を求め、結果を表3にまとめた。
【0065】
【表3】
【0066】表3から明らかなように、HIDS、ID
SまたはTMSを含む本発明の洗浄剤組成物は、従来の
EDTAまたはNTAを含む比較対照に比べて、効率よ
く、ガラスビンに付着した泥汚れを除去することが示さ
れる。また、表3から、本発明の洗浄剤組成物は、糖
(ソルビトール)または糖酸のアルカリ金属塩(グルコ
ン酸ナトリウム)を添加したものの方が珪藻土の除去率
が向上することが示されることから、本発明の洗浄剤組
成物をガラスビンに付着した泥汚れを除去するのに使用
する際には、糖若しくは糖酸またはこれらの塩を添加す
ることが好ましいことが示唆される。なお、アルカリ金
属水酸化物として3%の水酸化ナトリウムおよびキレー
ト剤として0.45%のNTAと0.05%のグルコン
酸ナトリウムを含む比較対照は、珪藻土の除去率が49
%と本発明の洗浄剤組成物と同等の除去率となっている
が、実施例1に示されるように、NTAは生分解性が本
発明の洗浄剤組成物に比べて劣る。
【0067】実施例4:シュウ酸カルシウム溶解試験 表3に示した洗浄剤組成物について下記の測定条件によ
って試験を行なった。
【0068】・容器:300ml容共栓付き三角フラス
コ ・試験液量:200ml ・洗浄時間:10分間振とう ・洗浄温度:室温 上記試験条件の下、各試験液を200mlにシュウ酸カ
ルシウム100mgを添加し、直ちに振とう機(太陽科
学工業製RECIPRO SHAKER SR−II)に
て10分間振とうした。振とう後直ちに液の状態を観察
評価した。観察評価の基準はつぎのとおりに3段階に分
け判定した。
【0069】 判定基準:○ 不溶解シュウ酸カルシウムが見られない澄明な液 △ シュウ酸カルシウムの溶解が見受けられるものの不溶解シュ ウ酸カルシウムが残存し白濁した液 × シュウ酸カルシウムの溶解がほとんど見受けられなかった液 結果を表4にまとめた。
【0070】
【表4】
【0071】表4から明らかなように、HIDS、ID
SまたはTMSを含む本発明の洗浄剤組成物は、従来品
と同等以上の良好なシュウ酸カルシウム溶解能を示すこ
とが示される。
【0072】
【発明の効果】本発明の硬表面洗浄用洗浄剤は、式
(1)で示される化合物からなることを特徴とするもの
である。また、本発明の硬表面洗浄用洗浄剤組成物は、
アルカリ金属水酸化物および式(1)で示される化合物
および必要であれば炭素原子数4〜12の糖若しくは糖
酸またはこれらの塩を含有してなることを特徴とするも
のである。
【0073】式(1)で示される化合物は、従来の洗浄
剤及び洗浄剤組成物に比べて、優れた生分解性を有し、
公知の活性汚泥等の手段により分解されるので、本発明
の硬表面洗浄用の洗浄剤および洗浄剤組成物は、現在の
地球環境を考慮した環境を汚染する恐れのない優れたも
のである。
【0074】また、本発明の硬表面洗浄用の洗浄剤およ
び洗浄剤組成物は、高い珪藻土除去能を有するので、優
れた生分解性を維持しつつ、回収後のガラスビンに付着
した泥汚れを効率よく除去することが可能である。
【0075】さらに、本発明の硬表面洗浄用の洗浄剤お
よび洗浄剤組成物は、ビールタンクの汚れの主成分であ
るシュウ酸カルシウムの溶解能に優れるので、優れた生
分解性を維持しつつ、ビールタンクの汚れを有効に除去
することも可能である。
フロントページの続き (72)発明者 下村 雅俊 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 森本 禎信 伊丹市千僧5丁目41番地 帝国化学産業株 式会社内 (72)発明者 奥野 周一 伊丹市千僧5丁目41番地 帝国化学産業株 式会社内 (72)発明者 森田 正直 伊丹市千僧5丁目41番地 帝国化学産業株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1): 【化1】 で示される化合物からなる硬表面洗浄用洗浄剤。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属水酸化物および下記式
    (1): 【化2】 で示される化合物を含有してなる硬表面洗浄用洗浄剤組
    成物。
  3. 【請求項3】 さらに炭素原子数4〜12の糖若しくは
    糖酸またはこれらの塩を含む、請求項2に記載の洗浄剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 該アルカリ金属水酸化物の配合量が0.
    05〜45重量%であり、該式(1)で示される化合物
    の配合量が0.05〜45重量%であり、さらに該糖若
    しくは糖酸またはこれらの塩の配合量が0.001〜1
    0重量%である、請求項3に記載の洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 該糖若しくは糖酸またはこれらの塩がソ
    ルビトールおよび/またはグルコン酸のアルカリ金属塩
    である、請求項3または4に記載の洗浄剤組成物。
  6. 【請求項6】 定置洗浄に用いられる請求項2〜5のい
    ずれか一に記載の洗浄剤組成物。
  7. 【請求項7】 ガラス製品の洗浄に用いられる請求項2
    〜5のいずれか一に記載の洗浄剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005116158A1 (en) * 2004-05-31 2005-12-08 Nippon Shokubai Co., Ltd. Chelate compound-containing composition and use as detergents thereof
JP2006096978A (ja) * 2004-05-31 2006-04-13 Nippon Shokubai Co Ltd キレート化合物含有組成物及びその洗浄剤用用途

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