JPH11302002A - オゾン含有水供給装置 - Google Patents

オゾン含有水供給装置

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JPH11302002A
JPH11302002A JP10994598A JP10994598A JPH11302002A JP H11302002 A JPH11302002 A JP H11302002A JP 10994598 A JP10994598 A JP 10994598A JP 10994598 A JP10994598 A JP 10994598A JP H11302002 A JPH11302002 A JP H11302002A
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ozone
gas
water
containing water
liquid
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JP10994598A
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English (en)
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Kiminobu Osawa
公伸 大澤
Hiroshi Morita
博志 森田
Junichi Ida
純一 井田
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウェット洗浄工程において、ユースポイントに
ほぼ一定した濃度のオゾン含有水を供給することがで
き、しかもオゾンの原料ガスである高純度酸素ガスの使
用量を低減することができるオゾン含有水供給装置を提
供する。 【解決手段】(A)無声放電方式のオゾン発生器、(B)オ
ゾン含有ガスを純水に溶解させるオゾン溶解装置、(C)
オゾン含有水と未溶解のオゾン含有ガスとの気液混合流
体を送給する気液混合流体送給配管、(D)気液混合流体
送給配管からオゾン含有水を取り出す分岐管、(E)分岐
管から取り出されなかった気液混合流体を導入し、ガス
流と水流とに分離する気液分離装置、(F)気液分離装置
に導入される気液混合流体又は気液分離装置から排出さ
れるガス流に含まれるオゾンを分解するオゾン分解装
置、(G)ガス流の水分を除去する除湿器、(H)オゾンが
分解され、水分が除去されたガス流をオゾン発生器に供
給するガス返送管を有するオゾン含有水供給装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾン含有水供給
装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、電子材料な
どのウェット洗浄工程において、ユースポイントにほぼ
一定した濃度のオゾン含有水を供給することができ、し
かもオゾンの原料ガスである高純度酸素ガスの使用量を
低減することができるオゾン含有水供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基
板、フォトマスク用石英基板などの電子材料の表面から
異物を除去することは、製品の品質、歩留まりを確保す
る上で極めて重要であり、この目的のためにウェット洗
浄が広く行われている。有機物汚染、金属汚染の除去に
は、強い酸化力を有する洗浄液の適用が有効であり、従
来、硫酸と過酸化水素の混合液(SPM洗浄液)や、塩
酸と過酸化水素と超純水の混合液(SC2洗浄液)など
による高温洗浄が採用されていた。近年、洗浄工程の簡
略化、省資源化、室温化が求められるようになり、溶存
オゾン濃度が数mg/リットルでありながら、極めて高い
酸化力を発揮するオゾン含有水がウェット洗浄に使われ
るようになってきた。オゾン含有水は、溶存オゾンが分
解すると、単なる高純度の水に戻る点に特長があるが、
溶存オゾンは経時的に自己分解して酸素ガスとなるため
に、オゾン濃度の維持管理が困難であり、長距離配管に
よる供給は困難とされていた。これに対し、本発明者ら
は、先に、オゾン含有ガスと純水とを送給配管内で混合
しつつ送給することにより、オゾン濃度の低下が抑制さ
れ、長距離配水が可能となるこを見いだし、図1に示す
オゾン含有水供給システムを提案した。酸素ガス容器1
と窒素ガス容器2から、無声放電方式のオゾン発生器3
に、酸素ガスと微量の窒素ガスの混合ガスを送って、オ
ゾンと酸素ガスの混合ガスを製造し、オゾン溶解装置4
において、イオン交換装置、膜装置、紫外線酸化装置な
どを用いて製造された純水中に、エジェクター、ポンプ
などを用いて送り込む。オゾンと酸素ガスの混合ガス
は、純水と混合して気液混合状態となり、オゾンが水中
に溶解してオゾン含有水が生成し、さらに気液混合状態
のまま気液混合流体送給配管5の中を流れる。水中に溶
解したオゾンは、自己分解により酸素ガスとなるが、自
己分解によるオゾンの減少分は、気相中のオゾンが水相
中に溶解することにより補われるので、水中のオゾン濃
度をほぼ一定に保つことができる。オゾン含有水は、分
岐管6から取り出され、気液分離されたのちユースポイ
ント7で消費される。分岐管から取り出されなかった余
剰のオゾン含有水は、オゾン分解装置8において水相及
び気相中のオゾンを分解除去したのち気液分離装置9に
導き、気相と水相に分離する。気相は排ガスとして大気
開放し、水相は排水として回収し、必要な処理を行って
再利用する。しかし、このシステムにおいて、無声放電
方式のオゾン発生器に送り込む原料ガスは、高純度酸素
ガスを用いる必要があり、コスト及び省資源の面から、
高純度酸素ガスの使用量を低減することが求められるよ
うになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子材料な
どのウェット洗浄工程において、ユースポイントにほぼ
一定した濃度のオゾン含有水を供給することができ、し
かもオゾンの原料ガスである高純度酸素ガスの使用量を
低減することができるオゾン含有水供給装置を提供する
ことを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ユースポイント
で使用されなかった余剰のオゾン含有水中のオゾンを分
解したのち気液分離し、あるいは、余剰のオゾン含有水
を気液分離したのちガス流中のオゾンを分解し、さらに
ガス流中の水分を除去して得られるガスをオゾン発生器
へ送り込む原料ガスとして再利用することにより、高純
度酸素ガスの使用量を大幅に低減し得ることを見いだ
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は、(A)無声放電方式のオゾン発生
器、(B)オゾン発生器から供給されるオゾン含有ガス
を純水に溶解させてオゾン含有水を生成するオゾン溶解
装置、(C)オゾン溶解装置から流出するオゾン含有水
と未溶解のオゾン含有ガスとの気液混合流体を送給する
気液混合流体送給配管、(D)気液混合流体送給配管か
らオゾン含有水を取り出す分岐管、(E)分岐管から取
り出されなかった気液混合流体を導入し、ガス流と水流
とに分離する気液分離装置、(F)気液分離装置に導入
される気液混合流体又は気液分離装置から排出されるガ
ス流に含まれるオゾンを分解して酸素ガスに変換するオ
ゾン分解装置、(G)ガス流の水分を除去する除湿器、
及び、(H)オゾンが分解され、水分が除去されたガス
流を前記オゾン発生器に供給するガス返送管を有するこ
とを特徴とするオゾン含有水供給装置を提供するもので
ある。
【0005】
【発明の実施の形態】図2は、本発明のオゾン含有水供
給装置の一態様の工程系統図である。装置の運転開始時
には、酸素ガス容器1と窒素ガス容器2から、無声放電
方式のオゾン発生器3に、酸素ガスと微量の窒素ガスの
混合ガスを供給して、オゾン含有ガスを製造し、オゾン
溶解装置4において、好ましくはあらかじめ脱気した純
水に溶解させてオゾン含有水を生成する。オゾン溶解装
置から、オゾン含有水と未溶解のオゾン含有ガスとの気
液混合流体が流出し、気液混合流体送給配管5を通じて
ユースポイントへ送給される。オゾン含有水は、気液混
合流体送給配管に配設した分岐管6から取り出され、気
液分離されたのちユースポイント7において使用され
る。分岐管から取り出されなかった余剰の気液混合流体
は、オゾン分解装置8において水相及び気相中のオゾン
を分解除去したのち気液分離装置9に導かれ、気相と水
相に分離される。分離された水は、酸素ガスと微量の窒
素ガスを溶解している以外は、純度の高い水であり、回
収し必要な処理を行って再利用する。分離された排ガス
は、酸素ガスと微量の窒素ガスの混合ガスであり、除湿
器10において水分を除去したのち、ガス返送管11を
経由してオゾン発生器3に再び供給される。原料ガス中
の酸素ガスは、オゾンとなってユースポイントで消費さ
れ、また、排水に溶解して系外へ移行するので、酸素ガ
スの不足分は酸素ガス容器1から補給する。原料ガス中
の窒素ガスは、排水に溶解して系外へ移行するので、窒
素ガスの不足分も窒素ガス容器2から補給する。
【0006】図3は、本発明のオゾン含有水供給装置の
他の態様の工程系統図である。装置の運転開始時には、
酸素ガス容器1と窒素ガス容器2から、無声放電方式の
オゾン発生器3に、酸素ガスと微量の窒素ガスの混合ガ
スを供給して、オゾン含有ガスを製造し、オゾン溶解装
置4において、あらかじめ脱気した純水に溶解させてオ
ゾン含有水を生成する。オゾン溶解装置から、オゾン含
有水と未溶解のオゾン含有ガスとの気液混合流体が流出
し、気液混合流体送給配管5を通じてユースポイントへ
送給される。オゾン含有水は、気液混合流体送給配管に
配設した分岐管6から取り出され、気液分離されたのち
ユースポイント7において使用される。分岐管から取り
出されなかった余剰の気液混合流体は、気液分離装置9
に導かれ、気相と水相に分離される。分離された水は、
オゾンと酸素ガスと微量の窒素ガスを溶解している以外
は、純度の高い水であり、回収し必要な処理を行って再
利用する。分離された排ガスは、オゾンと酸素ガスと微
量の窒素ガスの混合ガスであり、オゾン分解装置8に導
いてオゾンを分解して酸素ガスに変換したのち、除湿器
10において水分を除去し、ガス返送管11を経由して
オゾン発生器3に再び供給される。原料ガス中の酸素ガ
スは、オゾンとなってユースポイントで消費され、ま
た、排水に溶解して系外へ移行するので、酸素ガスの不
足分は酸素ガス容器1から補給する。原料ガス中の窒素
ガスは、排水に溶解して系外へ移行するので、窒素ガス
の不足分も窒素ガス容器2から補給する。
【0007】本発明方法に用いる無声放電方式のオゾン
発生器に特に制限はなく、例えば、Siemensのオ
ゾン管や、Brodieのオゾン発生器などを挙げるこ
とができる。除湿した空気又は酸素ガスをオゾン発生器
に供給し、交流電圧を加えて無声放電を行うことにより
オゾンを生成させることができる。原料ガス中の酸素ガ
ス濃度が高いほど、生成するオゾン含有ガス中のオゾン
濃度も高くなるので、本発明装置においては、原料ガス
として高純度酸素ガスを用いることが好ましい。ただ
し、酸素ガス濃度が100%近くになると、逆にオゾン
濃度が低下するので、高純度酸素ガスを原料ガスとする
場合は、微量の調整ガスを混合して酸素ガス濃度をわず
かに低下させることが好ましい。調整ガスとしては、窒
素ガス、炭酸ガス、アルゴンなどを使用することができ
る。窒素ガス又はアルゴンを調整ガスとして用いる場合
は0.3重量%程度を添加し、炭酸ガスを調整ガスとし
て用いる場合は1〜10重量%を添加することが好まし
い。酸素ガスと微量の調整ガスからなる混合ガスを、オ
ゾン発生器に供給して無声放電を行うことにより、酸素
ガスの10〜20重量%がオゾンとなり、オゾンと酸素
ガスの混合ガスが得られる。無声放電に用いる交流電圧
と周波数を高めることにより、生成するオゾン濃度を高
めることができるので、必要とするオゾン濃度に応じ
て、交流電圧及び周波数を選定することができる。原料
ガス中の水分は、オゾン濃度に悪影響を及ぼすので、原
料ガス中の水分は可能な限り除去することが好ましい。
また、特に高濃度のオゾンを必要とする場合は、複数個
のオゾン発生器を直列に連結して無声放電を行うことも
できる。
【0008】本発明のオゾン含有水供給装置において
は、オゾン発生器から供給されるオゾン含有ガスを、オ
ゾン溶解装置において、純水、好ましくは超純水に溶解
させてオゾン含有水を調製する。オゾン溶解装置に供給
するオゾン含有ガスは、必要に応じてあらかじめ洗浄
し、オゾン含有ガス中のオゾン、酸素ガス以外のガス成
分や微粒子などの不純物を除去することができる。オゾ
ン含有ガスの洗浄方法に特に制限はなく、例えば、オゾ
ン含有ガスを純水と接触させて洗浄することができる。
オゾン含有ガスを接触させる純水は、オゾン含有水の調
製に用いるものと同じ純水を使用することが管理面から
は好都合である。オゾン含有ガスを接触させる純水と、
オゾン含有水の調製に用いる純水を同じ純度の純水とす
ることにより、オゾン含有ガスと純水の接触により、純
水からオゾン含有ガスへ不純物が移行するおそれがな
く、オゾン含有ガスを清浄化することができる。本発明
装置に用いるオゾン溶解装置に特に制限はなく、例え
ば、エジェクター方式の溶解装置や、オゾン含有ガスを
純水中に散気する散気方式の溶解装置、気体透過膜の一
方の側に供給したオゾン含有ガス中のオゾンを気体透過
膜を介して他方の側の純水に溶解させる気体透過膜方式
の溶解装置などを挙げることができる。本発明のオゾン
含有水供給装置において、オゾン溶解装置から流出する
オゾン含有水は、未溶解のオゾン含有ガスとの気液混合
流体として、オゾン含有水を使用するユースポイント近
傍まで、気液混合流体送給配管を通じて送給される。散
気方式や、気体透過膜方式の溶解装置では、オゾン溶解
装置からそれぞれ流出するオゾン含有水、オゾン含有ガ
スが、ともに気液混合流体送給配管に導入され、送給さ
れることになる。通常、電子材料工場などには、ユース
ポイントが複数個所あり、それぞれのユースポイントで
オゾン含有水を製造するよりも、一カ所で製造したオゾ
ン含有水をそれぞれのユースポイントに配管で連絡し、
供給する方が設備的及び経済的に有利である。しかし、
配管が長距離化すると、オゾン含有水中のオゾンの自己
分解によるオゾン濃度の低下が問題になる。
【0009】本発明のオゾン含有水供給装置において
は、オゾン溶解装置から流出するオゾン含有水と未溶解
のオゾン含有ガスとの気液混合流体を、気液混合流体送
給配管を通じて送給するので、ユースポイントにおいて
使用されるオゾン含有水の溶存オゾン濃度をほぼ一定と
することができる。図4は、本発明のオゾン含有水供給
装置の機構説明図である。図4において、横軸は気液混
合流体送給配管長を表し、縦軸は溶存オゾン濃度を表
す。オゾン溶解装置Aにおいてオゾン含有ガスが純水に
供給されると、オゾンが純水に溶解して溶存オゾン濃度
は急速に上昇する。しかし、純水に溶解したオゾンの濃
度が高くなると、水中における自己分解によるオゾンの
消失が多くなる。一方、ガス状態で存在するオゾンは水
に溶解したオゾンよりも安定なので、水流に随伴する未
溶解ガス中に存在するオゾンが水中に溶け込む。その結
果、B点において、水中で自己分解により消失するオゾ
ンの量と、随伴する未溶解ガスから水中に溶け込むオゾ
ンの量が均衡し、オゾン含有水中の溶存オゾン濃度はほ
ぼ一定の値に保たれる。オゾン含有水とオゾン含有ガス
の気液混合流体として送給することにより、長距離移送
であっても安定してユースポイントに所定濃度のオゾン
水を供給することができる。気液混合流体の状態に特に
制限はなく、例えば、オゾン含有水中にオゾン含有ガス
が気泡となって混合した状態であっても、オゾン含有水
とオゾン含有ガスが配管内で分離して流れる状態であっ
てもよい。オゾン含有水が、気液混合流体送給配管のさ
らに下流へ流れると、随伴する未溶解ガス中のオゾンの
量が減少し、C点において、水中で自己分解により消失
するオゾンの量と、随伴する未溶解ガスから水中に溶け
込むオゾンの量が均衡を保つことが困難となり、溶存オ
ゾン濃度は低下しはじめる。
【0010】A点とB点の間をゾーンI、B点とC点の
間をゾーンII、C点より下流側をゾーンIIIとすると、
本発明装置は、溶存オゾン濃度がほぼ一定であるゾーン
IIのオゾン含有水を利用するものである。すなわち、気
液混合流体送給配管のゾーンIIに相当する部分に、オゾ
ン含有水を取り出す分岐管を配設することにより、ほぼ
一定濃度のオゾンを含有するオゾン含有水をユースポイ
ントに供給することができる。本発明装置においては、
気液混合流体供給配管を、そのままオゾン溶解部として
使用するので、配管系が長い場合であっても、溶存オゾ
ン濃度のほぼ一定したオゾン含有水の供給が可能であ
る。ゾーンIIにおいては、B点を過ぎた後に溶存オゾン
濃度が緩やかに上昇する部分があり、やがて溶存オゾン
濃度の極大値を経て、溶存オゾン濃度が緩やかに下降す
る部分に移行する。したがって、製造現場において、許
容される溶存オゾン濃度の下限値と上限値に基づいて、
ゾーンIIを設定することができる。例えば、溶存オゾン
濃度が2mg/リットル以上というように、ある程度の濃
度の変動が許容される場合は、単純にゾーンIIに分岐管
を配設することができる。一方、厳密な溶存オゾン濃度
の管理が必要とされる場合は、気液混合流体送給配管を
流れるオゾン含有水に設定オゾン濃度以上のオゾンを溶
解し、各分岐管ごとにオゾン濃度のモニタリング及び制
御機構を付加し、ユースポイントに供給されるオゾン含
有水のオゾン濃度が設定した値になるよう、オゾンを含
まない純水を加えて希釈し、オゾン濃度を調整すること
ができる。本発明のオゾン含有水供給装置においては、
ユースポイント近傍において、気液混合流体送給配管か
ら枝分かれする分岐管を配設し、ユースポイントで使用
するオゾン含有水を取り出す。分岐管とユースポイント
の間には、気液分離装置を設けて、オゾン含有水に混入
するオゾン含有ガスを除去することができる。
【0011】本発明のオゾン含有水供給装置の一態様に
おいては、分岐管から取り出されず、ユースポイントで
使用されなかった気液混合流体は、気液混合流体送給配
管の末端において、又は、気液混合流体が各ユースポイ
ントを循環するように、気液混合流体送給配管がループ
状である場合には、ループ状配管から気液混合流体の一
部を引き抜くように設けた枝管の末端において、気液分
離装置により、ガス流と水流とに分離される。使用する
気液分離装置は、気液混合流体をガス流と水流とに分離
し得るものであれば特に制限はなく、例えば、頂部に排
ガス取り出し口を、底部付近に排水流出口を有する簡単
な構造の有蓋貯留タンクを用いることができる。有蓋貯
留タンクに気液混合流体を短時間滞留させることによ
り、気相部と水相部とに容易に分離することができる。
気液分離された一方の水流は、純水にオゾンと酸素ガス
を溶解した状態であり、例えば、脱気装置に通すことに
より、純水に再生することができる。また、オゾン含有
水に洗浄促進のために薬品が加えられた場合であって
も、添加薬品が明らかであるので、その除去手段も明確
であり、容易に純水に再生して再利用することができ
る。気液分離された他方のガス流は、オゾンと酸素ガス
又はオゾンと酸素ガスと微量の調整ガスの混合ガスであ
り、オゾン分解装置に導いてオゾンを分解し、酸素ガス
に変換して、高純度の酸素ガス又は酸素ガスと微量の調
整ガスの混合ガスとする。オゾン分解装置に特に制限は
なく、例えば、活性炭処理装置、紫外線照射処理装置な
どを挙げることができる。活性炭処理装置を用いると、
オゾンと活性炭の接触により、酸素ガスと炭酸ガスが生
成するが、炭酸ガスはそのまま調整ガスとして利用する
ことができる。分岐管から取り出されなかった気液混合
流体を気液分離したのち、排出されるガス流をオゾン分
解装置に導く本態様においては、オゾン分解装置を通過
する流体の量を減少し、オゾン分解装置を小型化するこ
とができる。
【0012】本発明のオゾン含有水供給装置の他の態様
においては、分岐管から取り出されず、ユースポイント
で使用されなかった気液混合流体は、気液混合流体送給
配管の末端において、又は、気液混合流体が各ユースポ
イントを循環するように、気液混合流体送給配管がルー
プ状である場合には、ループ状配管から気液混合流体の
一部を引き抜くように設けた枝管の末端において、オゾ
ン分解装置に導いて、水に溶解しているオゾン及び気相
に含まれるオゾンを分解して酸素ガスに変換する。オゾ
ン分解装置に特に制限はなく、例えば、活性炭処理装
置、紫外線照射処理装置などを挙げることができる。分
岐管から取り出されなかった気液混合流体をオゾン分解
装置に導く本態様においては、オゾン分解装置における
発熱のために障害を生ずるおそれがなく、また、排水中
にもオゾンが含まれない。オゾン分解装置において、オ
ゾンを分解した気液混合流体は、次いで気液分離装置に
導かれ、ガス流と水流とに分離される。使用する気液分
離装置は、気液混合流体をガス流と水流とに分離し得る
ものであれば特に制限はなく、例えば、頂部に排ガス取
り出し口を、底部付近に排水流出口を有する簡単な構造
の有蓋貯留タンクを用いることができる。有蓋貯留タン
クに気液混合流体を短時間滞留させることにより、気相
部と水相部とに容易に分離することができる。気液分離
された一方の水流は、純水に酸素ガスを溶解した状態で
あり、例えば、脱気装置に通すことにより、純水に再生
することができる。気液分離された他方のガス流は、酸
素ガス又は酸素ガスと微量の調整ガスの混合ガスであ
る。
【0013】本発明のオゾン含有水供給装置において、
オゾンを分解したガス流は、除湿器に導かれ、水分が除
去される。使用する除湿器に特に制限はなく、例えば、
ガスを加熱して水分を気散させたのち冷却する加熱式除
湿器、ガスをゼオライトなどの吸湿剤と接触させて水分
を吸着除去する吸着式除湿器などを挙げることができ
る。本発明装置において、除湿器の設置箇所は気液分離
装置の後段のガス側であれば特に制限はなく、ガス流に
ついてオゾン分解する場合には、オゾン分解装置の前後
いずれの位置にでも設けることができる。さらに、必要
に応じて、孔径0.1〜100μmのフィルターを設置
して、ガス流中の微粒子などを除去することができる。
除湿器を通過することにより、ガス流の水分が除去され
て、ガスは乾燥し、オゾン発生器へ供給される原料ガス
として適当な状態となる。オゾンが分解され、水分が除
去されたガス流は、ガス返送管を経由してオゾン発生器
に供給される。本発明のオゾン含有水供給装置において
は、オゾン含有水に洗浄を促進又は補助する薬品、例え
ば、フッ化水素酸、硫酸などの酸、アンモニア、水酸化
ナトリウムなどのアルカリ、過酸化水素、塩素ガスなど
の酸化剤、水素ガス、次亜硫酸ナトリウムなどの還元剤
を添加するための薬剤添加装置を設けることができる。
本発明のオゾン含有水供給装置においては、純水に供給
するガスはオゾンと酸素ガスの混合ガスであり、オゾン
分解装置により処理された排ガスは、オゾンが酸素ガス
に変換されて、純度がきわめて高い酸素ガスとなるの
で、無声放電方式のオゾン発生器の原料ガスとして再利
用したとき、所定濃度のオゾン含有ガスを安定して製造
することができる。したがって、排ガスを再利用して
も、新しい高純度酸素ガスのみを使用した場合と変わり
なく、オゾン濃度の安定したオゾン含有水を製造し、電
子材料などの洗浄に使用することができる。本発明装置
によれば、補給する高純度酸素ガスの使用量を低減し、
省資源化、コスト低減を実現することができる。
【0014】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 図2の工程系統図に示すパイロットプラントを製作し
た。オゾン発生器として、住友精密工業(株)製の無声放
電式オゾン発生装置SG−01CHUを用いた。オゾン
の最大発生量は、80g/hrである。オゾン溶解装置と
しては、オゾン溶解用エジェクターを用いた。オゾン含
有水中のオゾンの分解は、オゾン含有水を活性炭と接触
することにより行い、オゾン分解装置として栗田工業
(株)製の活性炭クリコールWG160を充填したカラム
を用いて、SV20/hrの速度で通水した。除湿器は、
荏原実業(株)製の電子除湿器DHU160を用いた。超
純水を0.5m3/hr通水し、オゾン発生器に高純度酸素
ガス1NL/min及び高純度窒素ガス4Nml/minを供給
し、オゾン発生器の電流を0.2Aとして、パイロット
プラントの運転を開始した。気液分離装置で0.7NL
/minの排ガスが回収されたので、この排ガスを除湿
し、高純度酸素ガス0.3NL/min及び高純度窒素ガス
1Nml/minを加えてオゾン発生器に供給し、運転を継
続した。定常状態に達したとき、オゾン発生器で製造さ
れるオゾン含有ガス中のオゾン濃度は、71g/Nm3
であった。オゾン発生器の電流を、0.4A、0.6A、
0.8A、0.9Aに高めて、同様にパイロットプラント
の運転を行った。定常状態に達したときのオゾン発生器
で製造されるオゾン含有ガス中のオゾン濃度は、それぞ
れ159g/Nm3、204g/Nm3、225g/Nm
3、233g/Nm3であった。 比較例1 気液分離装置において排ガスを回収することなく、オゾ
ン発生器に高純度酸素ガス1NL/min及び高純度窒素
ガス4Nml/minを供給しつづけた以外は、実施例1と
同じ条件でパイロットプラントの運転を行った。オゾン
発生器の電流が、0.2A、0.4A、0.6A、0.8
A、0.9Aのときのオゾン発生器で製造されるオゾン
含有ガス中のオゾン濃度は、それぞれ70g/Nm3
159g/Nm3、203g/Nm3、225g/N
3、233g/Nm3であった。実施例1及び比較例1
の結果を、第1表に示す。
【0015】
【表1】
【0016】第1表に見られるように、気液分離装置に
おいて回収した排ガスを再利用して運転を行った実施例
1と、排ガス再利用することなく高純度酸素ガスと高純
度窒素ガスをすべて新しく供給した比較例1では、同一
のオゾン発生器電流に対して、オゾン発生器で製造され
るオゾン含有ガス中のオゾン濃度はほぼ完全に一致して
いる。この結果から、本発明のオゾン含有水供給装置を
用いることにより、原料ガスの使用量を節減し、しかも
所定の濃度のオゾン含有水を安定してユースポイントに
供給し得ることが分かる。
【0017】
【発明の効果】本発明のオゾン含有水供給装置を用いる
ことにより、超純水とオゾン含有ガスとを混合しつつ通
水する、溶存オゾン濃度を安定化することができるオゾ
ン含有水供給システムにおいて、オゾンの原料ガスを循
環再利用し、原料ガスの使用量を節減して、省資源化を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来のオゾン含有水供給システムであ
る。
【図2】図2は、本発明のオゾン含有水供給装置の一態
様の工程系統図である。
【図3】図3は、本発明のオゾン含有水供給装置の他の
態様の工程系統図である。
【図4】図4は、本発明のオゾン含有水供給装置の機構
説明図である。
【符号の説明】
1 酸素ガス容器 2 窒素ガス容器 3 オゾン発生器 4 オゾン溶解装置 5 気液混合流体送給配管 6 分岐管 7 ユースポイント 8 オゾン分解装置 9 気液分離装置 10 除湿器 11 ガス返送管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)無声放電方式のオゾン発生器、
    (B)オゾン発生器から供給されるオゾン含有ガスを純
    水に溶解させてオゾン含有水を生成するオゾン溶解装
    置、(C)オゾン溶解装置から流出するオゾン含有水と
    未溶解のオゾン含有ガスとの気液混合流体を送給する気
    液混合流体送給配管、(D)気液混合流体送給配管から
    オゾン含有水を取り出す分岐管、(E)分岐管から取り
    出されなかった気液混合流体を導入し、ガス流と水流と
    に分離する気液分離装置、(F)気液分離装置に導入さ
    れる気液混合流体又は気液分離装置から排出されるガス
    流に含まれるオゾンを分解して酸素ガスに変換するオゾ
    ン分解装置、(G)ガス流の水分を除去する除湿器、及
    び、(H)オゾンが分解され、水分が除去されたガス流
    を前記オゾン発生器に供給するガス返送管を有すること
    を特徴とするオゾン含有水供給装置。
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