JPH11300862A - 段ボール用中芯原紙 - Google Patents

段ボール用中芯原紙

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JPH11300862A
JPH11300862A JP10674998A JP10674998A JPH11300862A JP H11300862 A JPH11300862 A JP H11300862A JP 10674998 A JP10674998 A JP 10674998A JP 10674998 A JP10674998 A JP 10674998A JP H11300862 A JPH11300862 A JP H11300862A
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JP
Japan
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lubricant
core
peak
measuring
ray photoelectron
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Pending
Application number
JP10674998A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiki Okayasu
俊樹 岡安
Takashi Miyagawa
孝 宮川
Naotaka Omori
直孝 大森
Yoshihiko Ogawa
義彦 小川
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】段ボール用中芯原紙の表面滑り性を改善してコ
ルゲータでの中芯段割れを防止する。 【解決手段】X線光電子分光法で測定したCC-C/CC-O
比が0.9〜1.5の範囲にあるよう調整して滑剤を塗
布または噴霧することにより、表面滑り性を確保し、表
面の滑り性を確保し、コルゲータでの中芯段割れを防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中芯原紙に滑剤を
塗布または噴霧することにより、中芯の表面滑り性を確
保し、コルゲータでの段割れを防止ししうる段ボール用
中芯原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、段ボール加工機械は広幅・高速化
が顕著で、コルゲータの速度についていえば300m/
分の貼合速度を有するコルゲータが出現し、一方、製函
機も能力としては300枚/分を有するものが一般的に
なってきている。これら広幅・高速化に伴い操業トラブ
ルとなる不良な段ボールシート、ケースの発生が問題と
なり、その原因について種々検討がなされている。不良
シートの発生については、機械の設定上によるもの、操
業技術によるもののほか、原紙によるものがある。
【0003】不良シートの典型として、中芯が段ロール
で成形される際に段頂が切れたり、段が割れたりするこ
とがある。この段割れは極端な場合にはコルゲータの全
幅に起こり“すだれ状”になることもある。中芯は、段
繰り工程でプレヒーター、各ロール間の摩擦による張
力、段繰りに際しての曲げ応力、剪断応力等を受け、ま
た中芯の厚さ方向に一様な引張り応力、段成形の際の曲
げにより外側は引張り応力、内側は圧縮力を受け、剪断
応力も働く。
【0004】したがって段割れの発生を防止するには、
主として、中芯の強度、特に引張り強さ、及び摩擦抵抗
が少ないこと、すなわち表面が平滑であることあるいは
表面に滑り性が確保されるに足りうる成分が存在するこ
とが必要である。
【0005】段割れの発生を防止するために、中芯表面
に水溶性または非水溶性樹脂液と無機粉末を塗布して紙
力を増強する方法(特開昭61−252395号公
報)、イソシアネート化合物を含浸浸透させる方法(特
開昭62−152735号公報)、無機塩と尿素を添加
した澱粉の水性懸濁液を熱変性により低粘度化した澱粉
糊液を中芯原紙の表面に塗布して引張強度、圧縮強度を
大きくした強化中芯とする方法(特開平7−26494
号公報)などが知られている。
【0006】また、本特許出願人は、表面滑り性を改善
する方策について、ドライヤー内で滑剤を塗布すること
で滑剤が表面に残ることにより、少ない塗布量で中芯の
表面滑り性を確保し、段割れを防止する方法を特願平9
−293220号で出願した。該方法は定常状態では著
しい段割れ防止効果を発揮する段ボール用中芯原紙が得
られるが、塗布量が少ないため、乾燥条件との組合わ
せ、特に断紙等の抄造中のトラブルが発生すると乾燥条
件が大きく変動し、場合によっては、浸透が発生し滑剤
が表面に充分に存在しなくなり、必要な滑り性が確保で
きないことがある。また、表面に存在しなければならな
い滑剤の量が微量すぎて、表面での塗布量管理が困難で
あることや滑り性が品質管理対象になり、品質不良の原
因が把握しずらいなどの操業不安定時の管理方法に問題
点が生ずることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗布または
噴霧した滑剤の表面存在量をコントロールすることで、
表面滑り性を確保し、コルゲータでの中芯段割れを防止
することのできる中芯原紙を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は滑剤を塗布または噴霧した中芯原紙表面の
滑剤存在量をX線光電子分光法で測定し管理すること
で、表面の滑り性を確保し、コルゲータでの段割れを防
止するようにした段ボール用中芯原紙である。
【0009】また本発明は、滑剤がポリエチレンワック
ス、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレンワックス乳化物、
酸化ポリエチレン系ワックスから選ばれたワックス類の
溶液または分散液であることを特徴とする段ボール用中
芯原紙である。
【0010】
【作用】表面滑り性の確保のためには、滑剤塗布量より
もむしろ表面の存在量を管理することが重要であるた
め、滑りに関係する表面部分の分析に適したX線光電子
分光法により表面の滑剤存在量を測定することによりコ
ルゲータでの中芯段割れを防止するための品質管理が確
実になる。
【0011】
【発明の実施の形態】段ボールシートにおける中芯段割
れ現象を分析するに当たり、引張試験による破断部分の
地合との対応を観察すると、表面粗さ及び摩擦係数が大
きな紙質において、紙の坪量が小さいところ(地合ム
ラ)からさけることが観察された。結論的には、段割れ
は、摩擦係数が大きな紙の坪量が部分的に小さい個所で
発生すると考えられ、また、摩擦係数が増加するのは、
抄造温度が高い夏場に古紙パルプ中の成分が白水中に溶
出(または分散)し、中芯原紙表面の摩擦係数を下げる
成分(脂肪酸など)が減少することが原因と考えられ
る。
【0012】本発明は、ワックスまたは脂肪酸塩などの
滑剤の表面存在量を、X線光電子分光法による測定で管
理し、コルゲータでの段割れ防止を達成するものであ
る。
【0013】段ボール用中芯原紙表面のX線光電子分光
法により測定したC1sピークのC−C結合成分に対す
るC−O結合成分のピーク強度比(CC-C/CC-O)を
0.9〜1.5に調整することで段割れが起きない中芯
原紙を得ることができる。
【0014】X線光電子分光法は、元素にX線を照射し
元素から放出された特有の自由電子の運動エネルギーを
定量及び定性的に測定する方法である。また、測定原理
の特性上、紙表面下約10nm程度の表面の構成元素を
測定する方法であり、中芯の厚さ方向すべてを測定する
ものではない(「表面分析図鑑」日本表面科学会編、学
会出版センター、第124〜125頁X線光電子分光分
析法参照)。X線光電子分光法で中芯表面のC1sピー
クを測定し、C1sピークの滑剤の炭素鎖に由来するC
−C結合成分(CC-C)のピークとセルロース繊維に由
来するC−O結合成分(CC-O)のピーク強度比(CC-C
/CC-O)を算出することで、中芯表面の滑剤存在量の
指標とすることができる。
【0015】ピーク強度比(CC-C/CC-O)が0.9未
満では表面滑剤量が充分ではなく、段割れが発生しやす
くなり実用に耐えない。一方、該ピーク比が大きくなる
と表面滑剤量が多いことになる。ピーク比が1.5を越
えると、中芯原紙巻取り内部での滑りやライナーとの接
着に使用する糊はじきなどの操業上のトラブルが生じ
る。そのため実用上問題がある。
【0016】上記比率、あるいは段割れ防止効果は、滑
剤塗布量に影響を受けるが、これのみによって決定され
るものではない。重要なのは中芯表面をX線光電子分光
法により測定したCC-C/CC-O比が0.9〜1.5とす
ることである。
【0017】滑剤としては、ポリエチレンワックス(淡
褐色液体、カチオン)、ステアリン酸亜鉛(白色液体、
アニオン)、酸化ポリエチレン系ワックス(黄褐色液
体、ノニオン)などから選ばれたワックス類で、ワック
ス類の名称の後に括弧内に示した性状の溶液または分散
液が用いられる。
【0018】
【実施例】下記の滑剤を噴霧塗布後、熱風乾燥して製造
した中芯(古紙70重量%配合、160g/m2)を貼
合テストした結果を表1に示す。
【0019】実施例1 滑剤:ポリエチレンワックス(40重量%乳化分散液を
0.5重量%に希釈して使用)塗布量:固形分で0.2
g/m2とした。
【0020】実施例2 滑剤:ステアリン酸亜鉛(21.5重量%乳化分散液を
0.5重量%に希釈して使用)塗布量:固形分で0.2
g/m2とした。
【0021】実施例3 実施例1の塗布量を固形分で0.1g/m2に変更した
他は実施例1と同様に処理した。
【0022】実施例4 実施例2の塗布量を固形分で0.01g/m2に変更
し、滑剤塗布直後に熱風乾燥機の温度を上げて強乾燥し
た他は実施例2と同様に処理した。
【0023】比較例1 滑剤塗布なし。
【0024】比較例2 実施例4で強乾燥工程がない他は実施例4と同様に処理
した。
【0025】測定方法 炭素電子1SのピークおよびそのC−C結合成分、C−
O結合成分のピークは、日本電子製JPS−80にてX
線源の加速電圧10kV、エミッション電流10mAの
条件下(真空度2×10-6Pa、結合エネルギーの測定
範囲280〜295eV)にて直径6mmのサンプル表
面を測定した。得られたピークのC−C成分およびC−
O成分の高さを求め、ピーク強度比(CC-C/CC-O)を
算出した。
【0026】
【表1】 A:段割れ発生なし B:段割れ多少発生 C:段割れなし
【0027】滑剤を塗布し表面のCC-C/CC-Oが0.9
以上の実施例1〜4はいずれも段割れは発生せず、貼合
時のシートの接着性については問題はでなかった。ま
た、静摩擦係数も小さかった。実施例4は滑剤塗布量が
極微量であるが、塗布直後の強乾燥により滑剤が紙層内
に浸透せず表面に充分存在しているため、滑り性が確保
でき、段割れが発生しないと考えられる。
【0028】一方、滑剤未塗布の比較例1および滑剤を
極微量塗布した直後に強乾燥を行わなかった比較例2は
C-C/CC-Oが0.9未満で段割れが発生し、静摩擦係
数も大きかった。
【0029】
【発明の効果】本発明は、滑剤を塗布または噴霧した中
芯原紙表面の滑剤存在量をX線光電子分光法で測定し管
理することで、表面の滑り性を確保し、コルゲータでの
段割れを防止する。特に、X線光電子分光法で測定した
C-C/CC-O比が0.9〜1.5の範囲にあるよう調整
することにより、表面滑り性を確保できる。これによ
り、特に夏場に古紙パルプ中の脂肪酸などの摩擦係数を
下げる成分の減少を補うことができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【表1】 A:段割れ発生なし B:段割れ多少発生 C:段割れ発生
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 義彦 佐賀県佐賀郡久保田町大字久保田1 王子 製紙株式会社佐賀工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】滑剤を塗布または噴霧し、表面のX線光電
    子分光法で測定したC1sピークのC−C結合成分に対
    するC−O結合成分のピーク強度比(CC-C/CC -O)を
    0.9〜1.5の範囲にすることを特徴とする段ボール
    用中芯原紙。
  2. 【請求項2】該滑剤が、ポリエチレンワックス、ステア
    リン酸亜鉛、ポリエチレンワックス乳化物、酸化ポリエ
    チレン系ワックスから選ばれたワックス類の溶液または
    分散液であることを特徴とする請求項1に記載の段ボー
    ル用中芯原紙。
JP10674998A 1998-04-16 1998-04-16 段ボール用中芯原紙 Pending JPH11300862A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007138363A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Rengo Co Ltd 段ボール用中芯原紙の製造方法
JP2010501327A (ja) * 2006-08-24 2010-01-21 ストラ エンソ ユルキネン オサケユキチュア 紙または板基材の表面接触領域の制御方法

Cited By (3)

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