JPH11300532A - 放電加工用パイプ電極の製造方法 - Google Patents
放電加工用パイプ電極の製造方法Info
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- JPH11300532A JPH11300532A JP12297398A JP12297398A JPH11300532A JP H11300532 A JPH11300532 A JP H11300532A JP 12297398 A JP12297398 A JP 12297398A JP 12297398 A JP12297398 A JP 12297398A JP H11300532 A JPH11300532 A JP H11300532A
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Abstract
は、φ0.8mm程度の母管から抽伸加工により伸管製
作されるが、抽伸加工の際に肉厚が好適に減少せず、肉
厚が増大する場合もあり、放電加工用パイプ電極として
加工液の流通に必要な内径を確保できる、生産性のよい
制作方法の開発が望まれていた。 【解決手段】多段階の抽伸加工工程の間に、肉厚のみを
独立して所望に減少させ得る母管外径減少の加工とし
て、電解液中で電極間を走行する間に母管を正極として
通電する連続的な電解加工の工程を導入する。
Description
用する長尺状パイプ電極の製造方法、特に、加工液を一
端から高圧で注入し、他端から加工部へ吐出して、高速
での細深孔の放電加工を可能とする極細パイプ電極の製
造方法に係る。
〔L:加工孔の深さ、D:加工孔の径〕が5以上100
0以下)の放電加工については、例えば、特公平2−5
527号公報に外径が約φ1.0mm以下、約φ0.1
mm以上の長尺パイプ電極を使用する場合につき詳しく
開示されている。そして上記公報記載のものは、加工液
として主として水系加工液を使用するものであるが、加
工液として鉱物油系のものを使用した場合にも、加工部
に必要量を供給し、かつ加工部から加工屑等を外部に排
出し得る加工液供給状態とすることにより、円滑な細深
孔の放電加工が可能なことが知られている。
て、外径φ0.5mm、内径約φ0.275mm(肉厚
約0.1mm)、長さ約400mmと、外径φ0.3m
m、内径φ0.15mm(肉厚約0.075mm)、長
さ約150mmの各銅パイプ電極を使用しているが、か
かる仕様の銅パイプ電極は極めて高価なものであったと
思われる。
し、電極販売業者等より入手可能な銅又は黄銅製等のパ
イプ電極φ0.1mm〜φ0.5mmのものの標準的な
寸法仕様は、大凡表1に記載の如きものである。なお、
各パイプ電極の長さは、約200mm〜400mmであ
り、又表中の数値の単位は「mm」である。又、各寸法
のパイプ電極の、外形寸法に対する内径(肉厚)寸法の
関係は、加工テストにより、経験的に決められたものと
言われている。
かなり高価であるから、大量に使用、及び販売する場合
には、上記よりも寸法仕様の大きい銅母管のコイルを入
手して、所定の寸法仕様に多段の抽伸加工をし、得られ
た所定寸法の伸管コイルから仕上げ矯正機で直管に仕上
げながら所定長にカットして製作するようにしている。
イプ電極の場合には、外径φ1.0mm、内径φ0.6
2mm(肉厚0.19mm)の銅母管コイル、又φ0.
3mmの銅パイプ電極の場合には、外径φ0.8mm、
内径φ0.62mm(肉厚0.09mm)の銅母管コイ
ルを入手して、多段の抽伸加工に供することになるが、
銅母管をダイスを通して引き、外径を減少させると、中
が中空であるため、外径の減少率に比べ徐々に肉厚が厚
くなってしまう。
mよりも小さいφ0.25mm、φ0.2mm、φ0.
15mm、更にはφ0.1mm等の小径の電極は、例え
ば前述の外径φ0.3mmに抽伸加工されたものを母管
として更に抽伸加工されることになるが、入手可能な母
管の肉厚(外径に対する内径の割合)によっては、上述
外径φ0.3mm及びφ0.5mmのパイプ電極の製作
入手は満足し得るとしても、それらを更に抽伸加工した
より小径のパイプ電極では、肉厚が厚くなり、即ち、外
形寸法に対する内径寸法が小さくなり、加工液の供給、
吐出量が所望に得られず、放電加工性能を害するという
問題があった。
びφ0.5mmの各銅パイプ電極を前述外径φ0.8m
m及びφ1.0mmの銅母管から夫々多段の抽伸加工に
より伸管製作した抽伸加工の各工程と各加工に於ける寸
法数値を示したものである。
銅パイプ電極製作用の外径φ0.8mmの銅母管の場合
は、前述した内径φ0.062mm、即ち、肉厚0.0
9mmよりも肉厚の薄い母管は、普通にはないから、外
径φ0.3mmよりも細いφ0.25mm又はそれ以下
の細い銅パイプ電極を、上記抽伸加工したφ0.3mm
の伸管を母管として、更に抽管加工により製作しようと
しても、上記φ0.3mmの伸管は既に肉厚が約0.0
9mmであるから、肉厚が同時に減少する抽伸加工をす
るか、抽伸加工以外に肉厚減少の加工工程を導入するこ
とが必要となる。そして、このことは、上記外径φ1.
0mmの銅母管から多段の抽伸加工により製作した外径
φ0.5mmのコイルを母管として、外径φ0.5mm
より細いパイプ電極を製作しようとする場合には、肉厚
が既に約0.16mm、内径φ0.18mmであるか
ら、前記表1を見るまでもなく、より深刻なことが明ら
かである。
イプの肉厚を減少させる加工処理方法としては色々考え
られるので、少し詳しく検討することとする。
して重り等により引張り伸ばす方法であるが、パイプ全
体は細くなるが肉厚は殆ど減らず、更に問題なのは、均
一に細くならず採用できないものであった。
密閉した状態として、ダイス引きする方法であるが、結
果として肉厚が殆ど減らないことと、液漏れ問題等作業
性が悪く、かつ封入液体の液圧をコントロールして引か
なければならないが、作業的に極めて難しい。
引張る力)を与えた状態で複数回空引きする方法であっ
て、上述外径φ0.3mm及びφ0.5mmに伸管され
た母管に適用したが、肉厚は0.07mm以下になら
ず、肉厚減少のためにバックテンションの力を大きくす
ると、母管が切れ、製作手法としては向いてないようで
ある。
て行なう方法であるが、これは、肉厚の減少にある程度
効果があるものの、軸方向に肉厚バラツキが出るだけで
なく、母管がきれやすく、実用は難しい。
強の殆ど最大にして引く方法であるが、これはかなり効
果があり、前述表2及び表3の、特に表2の外径φ0.
4mm〜φ0.3mmに引くときに利用しているように
肉厚減少効果を生ずるので、有力であるが、外径がφ
0.3mm前後程度以下の母管に適用すると、母管が小
さいことによる引張り強度の低下があり、切れてしまっ
て引くことができない。
ティングプラグを入れて引く方法であるが、減面率がそ
れ程大きくない、例えば15%位でも、母管がプラグの
出口で切れてしまい、このため引張りをドローベンチ方
式等とすると共に、減面率を低下させ、一回引き当りの
肉厚の減少を約2〜3μmずつ程度に小さくして繰り返
すようにすれば可能性はあるかと思われるが、作業性が
悪く、価格的にも、又大量生産にも向かないものと思惟
される。
いパイプ電極の母管コイルからの抽伸加工による伸管製
作に於て、長尺棒状体のパイプ電極としての剛性を保ち
ながら、加工液を加工継続可能な状態に供給吐出可能な
内径、外径寸法に対する内径率を保つように、換言すれ
ば、肉厚を所定に減少させて前記内径率を有するパイプ
電極を、効率的に作業性良く、かつ大量生産に適し、格
別高価とすることなく製作することができる製造方法を
提供することを目的とする。
(1)パイプ状素材から抽伸加工により伸管することに
よって放電加工用の長尺極細のパイプ電極を製造する方
法に於て、多段の抽伸加工工程中又は最終段の抽伸加工
工程後、電解加工液中で前記伸管パイプ素材を正極とし
て通電する肉厚減少の電解加工工程を設けて成る放電加
工用パイプ電極の製造方法とすることにより、又、
(2)前記電解加工工程は、電解加工液槽中に、長尺材
の軸方向通路を形成するように電解液中に浸漬して設け
た電極中を、伸管長尺パイプ素材が一方端から他端へ連
続的に挿通通過する迄の間に行われる前記(1)に記載
の放電加工用パイプ電極の製造方法とすることにより、
又、(3)前記電解加工による肉厚減少加工工程後、パ
イプ素材をダイスで1回以上空引き伸管加工して、表面
面質を整えると共に寸法精度を仕上げることを特徴とす
る前記(1)、又は(2)に記載の放電加工用パイプ電
極の製造方法とすることによって、よりよく達成される
ものである。
0.8mm、肉厚0.09mmの銅パイプ母管から、外
径φ0.2mm、肉厚0.05mm、長さ300mm
の、前述標準的な製品仕様の放電加工用パイプ電極を、
バックテンションを掛けた状態で所定寸法のダイスに通
して引く抽伸加工と電解加工による肉厚減少加工との併
用により製作する本発明の一実施例の製造工程説明図で
ある。
0.09mmの購入銅母管から空引き抽伸加工を始め、
1抽伸加工工程当り、外径を0.1mmずつ減じ、工程
4S迄で外径φ0.5mm、肉厚0.085mmに加工
されているが、その間肉厚は殆ど変化、特に減少変化し
ていない。
伸加工により伸管加工を徐々に行なって行ったとして
も、既に前述表2で示したように、目標とする肉厚(内
径)を持ったパイプ電極が得られる可能性は少ない。
で、後述する電解加工E1を行ない、母管の肉厚を約
0.035〜0.04mm減少させて、工程5Sの外径
約φ0.4mm、肉厚約0.05mmの母管とする。な
お、この場合、電解加工による母管表面は、使用電解液
の種類や液温、及び電解加工電流密度等の電解加工条件
にもよるが、目標加工寸法と図1の工程4Sから5Sへ
の加工工程に於ける表記寸法には誤差があり、大凡の値
で一致していない。
0.43mmの肉厚減少母管を、工程5Sの空引きで外
径約φ0.4mm、肉厚約0.05mmの母管に調整精
度出しした後、バックテンションを掛けた状態で、所定
寸法のダイスによって引く抽伸加工の空引きを工程6S
から8S迄3回行なったところ、加工硬化して表面が滑
らかとなり、外径φ0.2mm、肉厚0.05mmの前
述標準的な寸法仕様の長尺の硬い母管が得られるので、
これを回転式等の直線抗引仕上げ矯正機で直管に直しな
がら所望の長さに切断するものである。
0.2mmよりも小さいパイプ電極を製作する工程を説
明するためのもので、この実施例説明図の場合は、前述
外径φ0.2mmのパイプ電極を製作する製作工程で、
上記工程6Sの外径φ0.3mm、肉厚0.05mmの
母管を製作した所で、肉厚を片側で約0.01mm減じ
て約0.04mmとする2度目の電解加工工程E2によ
って加工処理し、工程9Sの外径約0.2mm、肉厚約
0.04mmの母管を得、これを前述バックテンション
を掛けた複数回の空引き抽伸加工により、加工硬化させ
ながら表面面質の調整と寸法精度出しを行ない、工程1
0Sの外径φ0.15mm、肉厚0.04mmの伸管を
得、これを前述の如く直線矯正して所望長さに切断し、
上記工程10Sに記載の寸法仕様の銅パイプ電極を得る
ようにするものである。なお、上述の場合の抽伸加工工
程に於いては、母管の硬さや肉厚のばらつき程度等によ
り、減面率の大きい加工とした方が、肉厚の増加がない
場合があるので、かかる場合には、例えば、工程1Sの
外径φ0.8mmから、一抽伸加工で、工程3Sの外径
φ0.6mmの母管へと加工することがあるもので、工
程数や各工程での減径量等は所望により変更実施される
ものである。
続的に肉厚減少の電解加工を行なう一実施例を、図2の
上面図、図3の側断面図、及び図4の部分断面図により
説明すると、1は全体の架台で、上段に電解加工槽2と
水洗槽3とが、母管4を連続的に送って肉厚減少の加工
をする架台1の長さ方向に設置され、下段には上記上段
に合わせて電解加工液を加工槽2に供給循環させる電解
液供給装置5と水洗用の水を水洗槽3に浄化して供給循
環させる洗浄水供給装置6が設けられる。
3mm、肉厚0.05mmの母管4を巻回貯蔵するボビ
ンで、架台1の母管4送り出し側の左端に取り付けら
れ、該送り出し母管4は、電解加工用電源8の正極端子
に接続された通電ローラ9と接触給電されて電解加工槽
2に到り、母管の送り移動方向に複数個が連結して設け
られた電源8負極端子接続の電極装置10の電極10A
と電解液中浸漬状態で所定の間隔を保って走行通過し、
ガイドローラ11を介して水洗槽3に到り、所定水洗
後、サーボモータ12A付巻取りドラム12により引張
られた母管4は、巻取りボビン13に巻き取られ、かく
して電解加工により肉厚減少加工が為されたボビン13
巻き取り母管4は、次工程の抽伸加工へ廻されることに
なる。
3は、夫々内槽2A,3Aと、外槽2B,3Bの2重構
造となっていて、夫々液及び水が外槽2B,3Bから外
部へ溢流することなく、内槽2A,3Aからの溢流液及
び水を各外槽2B,3Bで受けて、夫々供給装置5,6
に流下帰還するように構成されている。
内槽2A内電解液を所定の濃度で、所定以下の汚染度、
及び所定の一定温度を保つよう電解加工液を循環させる
ものであり、他方の洗浄水供給装置6は、洗浄槽3の内
槽3A内に設けた多数の噴射ノズル等を有する洗浄樋1
4内を通過する間に電解加工された母管4を洗浄し、溢
流洗浄水を外槽3Bで受けて供給装置6に帰還され、浄
化処理して再使用される構成となっている。
から成り、該電極板を内槽2Aの上縁両側に対向すると
共に長さ方向に沿って設けられ、それ等は電気的に接続
してある。
使用する電解液としては、上記母管4としては、銅又は
黄銅等の銅を主成分とする合金が主であるところから、
リン酸系電解液か又はクロム酸系の電解液が主で、例え
ば前者の、リン酸250ml、蒸留水500ml、エタ
ノール250ml、プロノール50ml、及び尿素5g
の電解液仕様で、加工時間、加工効率、及び加工寸法精
度、そして液の濁度や液寿命等の点で良好な結果を得て
いるが、電解加工条件の選択設定によっては、塩化ナト
リウム(NaCl)系や、亜硝酸及び/又は硝酸のカリ
又はソーダ系の電解液の使用が可能なようである。
プで、例えば外径φ0.5mm、肉厚0.09mmのも
のを肉厚0.07mmに減少させるには、前記内槽2A
のパイプ送り方向の長さを約1,100mmとすると、
電解加工電流約1.5Aで、上記パイプを約10mm/
minの速度で連続的に電解加工処理することができ、
かなりの大量処理が可能なことが判る。
管で、肉厚が減少する場合と増加する場合とがあり、何
れにしても肉厚の大幅減少は望めず、このため各径がφ
0.3mmよりも小さい極細パイプ電極の場合、外径寸
法に対する内径率の大きいものの、特に大量製作に困難
があったのであるが、本発明によれば、多段の抽伸加工
の間に、特に途中の段階で、電解液中での電解による電
解加工で、パイプ肉厚の減少加工処理をして、肉厚をほ
ぼ独立で、所望の値に制御できるようにしたから、深細
孔の放電加工用パイプ電極として有用なものを効率的に
作業性良く、かつ大量生産により安価に提供することが
できるものである。
説明するための上面図で、左側から(a),(b)とつ
ながる構成である。
説明するための側断面図で、左側から(a),(b)と
つながる構成である。
説明するための部分の縦断面図。
説明するための上面図で、左側から(a),(b)とつ
ながる構成である。
説明するための側断面図で、左側から(a),(b)と
つながる構成である。
説明するための部分の縦断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 パイプ状素材から抽伸加工により伸管す
ることによって放電加工用の長尺極細のパイプ電極を製
造する方法に於て、多段の抽伸加工工程中又は最終段の
抽伸加工工程後、電解加工液中で前記伸管パイプ素材を
正極として通電する肉厚減少の電解加工工程を設けて成
ることを特徴とする放電加工用パイプ電極の製造方法。 - 【請求項2】 前記電解加工工程は、電解加工液槽中
に、長尺材の軸方向通路を形成するように電解液中に浸
漬して設けた電極中を、伸管長尺パイプ素材が一方端か
ら他端へ連続的に挿通通過する迄の間に行われるもので
あることを特徴とする請求項1に記載の放電加工用パイ
プ電極の製造方法。 - 【請求項3】 前記電解加工による肉厚減少加工工程
後、パイプ素材をダイスで1回以上空引き伸管加工し
て、表面面質を整えると共に寸法精度を仕上げることを
特徴とする請求項1、又は2に記載の放電加工用パイプ
電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12297398A JP3383815B2 (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 放電加工用パイプ電極およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12297398A JP3383815B2 (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 放電加工用パイプ電極およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11300532A true JPH11300532A (ja) | 1999-11-02 |
JP3383815B2 JP3383815B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=14849175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12297398A Expired - Fee Related JP3383815B2 (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 放電加工用パイプ電極およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3383815B2 (ja) |
-
1998
- 1998-04-16 JP JP12297398A patent/JP3383815B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3383815B2 (ja) | 2003-03-10 |
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